JP2818317B2 - 指紋登録照合方法 - Google Patents

指紋登録照合方法

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JP2818317B2
JP2818317B2 JP3083648A JP8364891A JP2818317B2 JP 2818317 B2 JP2818317 B2 JP 2818317B2 JP 3083648 A JP3083648 A JP 3083648A JP 8364891 A JP8364891 A JP 8364891A JP 2818317 B2 JP2818317 B2 JP 2818317B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、指紋登録照合方法に関
し、更に詳しく言えば、映像情報セキュリティシステム
等の指紋による本人確認装置に用いられ、特に、前記装
置における指紋登録照合方法に関する。
【0002】近年、コンピュータが広範な社会システム
の中に導入されるにともない、システムセキュリティに
関係者の関心が集まっている。コンピュータルームへの
入室や端末利用の際の本人確認手段として、これまで用
いられてきたIDカードやパスワードには、セキュリテ
ィ確保の面から多くの疑問が提起されている。
【0003】これに対して指紋は、「万人不同」、「終
生不変」という二大特徴を持つため、本人確認の最も有
力な手段と考えられ、指紋を用いた簡便な個人照合シス
テムに関しての多くの研究開発が行われている。
【0004】
【従来の技術】図11は、従来の本人確認装置を示した
図、図12は、従来の窓画像の登録順位説明図である。
図中、1は指紋センサ、2は2値化回路、3は2値化メ
モリ、4は登録部、5は特徴情報記憶部、6は照合部、
7は主変位量変更部、8は副変位量変更部、9はメモリ
アドレス指定部、10は画素値比較部、11は合格窓数
評価部、12は特徴抽出部を示す。
【0005】従来、ムービングウインドウ法による本人
確認装置は、図11のように構成されていた。この装置
は、指紋センサ1、2値化回路2、2値化メモリ3、登
録部4、特徴情報記憶部5、照合部6等で構成されてい
る。
【0006】また、前記登録部4には特徴抽出部12を
設けると共に、照合部6には、主変位量変更部7、副変
位量変更部8、メモリアドレス指定部9、画素値比較部
10、合格窓数評価部11を設ける。
【0007】上記装置において、指紋を登録する場合は
次のようにする。先ず、指紋センサ1から指紋画像を入
力する。この入力画像は、2値化回路2によって2値化
処理を行った後、2値化メモリ3に格納する。
【0008】その後、特徴抽出部12により、2値化メ
モリ3内の指紋画像から、指紋の特徴点を抽出し、特徴
情報記憶部5に登録する。
【0009】この特徴点抽出に際しては、指紋画像の端
点や分岐点などの特徴点近傍の指紋画像を「窓」として
切り出し、各「窓」毎に、「窓」の位置座標、「窓」の
中の2値化像、「窓」の中の特徴点の種類等を個人特徴
情報の辞書情報として登録しておく。
【0010】また、登録の順序としては、図12のとお
りである。すなわち、特徴点の登録の際には、入力画像
(2値化メモリ内の2値化画像)を、予め幾つかの小領
域に分割しておき、入力画像の中心Pに近い小領域か
ら、図示矢印の順に、特徴点を探し、窓として登録する
方法をとっていた。
【0011】指紋照合時には、次のようにする。先ず指
紋センサにより、指紋画像を入力し、2値化回路2によ
って2値化処理を行い、2値化メモリ3に2値化した指
紋画像を格納する。
【0012】その後、照合部6において、2値化メモリ
3内の入力画像(2値化画像)と、特徴情報記憶部5内
の辞書情報とを照合して、本人確認を行う。
【0013】この場合、先ず位置合わせ用窓と入力画像
とのパターンマッチングを行って、登録時と照合時の入
力位置の違いを補正する。次に位置合わせ用窓の変位量
に応じて周辺の照合用窓を平行移動させる。
【0014】これらの処理は、主変位量変更部7からの
指示でメモリアドレス指定部9が2値化メモリ3と、特
徴情報記憶部5に対し、アドレスを送出することにより
行う。
【0015】このアドレス送出により、2値化メモリ3
からの窓画像情報と、特徴情報記憶部5からの窓画像情
報(辞書情報)とを画素値比較部10に取り込み画素の
比較を行う。
【0016】しかし、この比較処理では、両画素の一致
性はあまり良くない(指の伸び縮み等があるため)。こ
のため、副変位量変更部8により、個々の照合用窓をそ
れぞれ独立にわずかずつ移動させて、再び上記と同様の
画素比較を行う。
【0017】前記画素比較の結果の情報である窓の合否
情報を、合格窓数評価部11に取り込み、合否の評価を
行う。この評価により、予め決めた数以上の窓が合格で
あれば、本人確認信号(本人と確認した旨の信号)を出
力する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のような実施例の
ものにおいては、次のような課題があった。 (1)従来の指紋登録時には、入力画像の中心に近い小
領域から順に特徴点を探し、「窓」として登録してい
た。このため、必ずしもパターンの太り、細り、あるい
は回転等に対して安定な「窓」が優先的に選択されると
は限らない。
【0019】(2)上記(1)の理由により、指紋照合
時の照合率が悪い。
【0020】本発明は、このような従来の課題を解決
し、指紋画像におけるパターンの太り、細り、あるいは
回転に対して安定な「窓」を優先的に辞書として登録す
ることにより、照合率を向上させることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】図1、図2は本発明の原
理図であり、図1は本人確認装置の構成図、図2は照合
誤差の説明図である。図中、13は登録時の窓、14は
照合時の窓、15は白領域、16は黒領域、20は境界
線長計算部、21は境界線長格納部、22は境界線長評
価部、を示す。
【0022】先ず、本発明の原理を、図2について説明
する。図2は、指紋照合時に発生する照合誤差の発生原
因と発生箇所を示してあり、特に、入力画像の回転にと
もなう照合誤差の例を示したものである。
【0023】図示のように、指紋画像には、白領域(指
紋の隆線部)15と黒領域(指紋の谷線部)16とがあ
る。登録時の窓13に対し、照合時に入力画像の回転を
行って、照合時の窓14を図示点線のようにしたとす
る。
【0024】この場合、白領域15内の点A1 は、回転
により点A2 まで移動するが、移動後の点A2 も白領域
15内の点であって、画素反転は起こらない。
【0025】しかし、白領域15内でも、黒領域16と
の境界線近くの点B1 は、回転により、黒領域16内の
点B2 となる。従って、この場合は画素反転が起こる。
【0026】このことから、照合時の回転により影響を
受けるのは、白領域15と黒領域16の境界線、すなわ
ち、指紋の隆線部と谷線部の境界に近い部位の画素であ
ることがわかる。
【0027】このような画素反転がおこると、照合誤差
が発生する。従って、白領域15と黒領域16との境界
線が長いと回転に対して不安定な窓となる。
【0028】そこで本発明では、上記の点に着目し、指
紋の登録時に、「窓」画像を選択する際、「窓」の中の
境界線長の累計値を求めて評価し、境界線長の値が小さ
い「窓」を優先的に辞書として登録するようにした。
【0029】上記原理に基づく具体的な構成は、次のと
おりである。(図1参照) (1)予め、指紋の個人特徴情報を登録しておく特徴情
報記憶部5と、指紋特徴点近傍の「窓」を抽出し、この
「窓」の個人特徴情報を、前記特徴情報記憶部5に登録
する登録部4と、前記特徴情報記憶部5に登録されてい
る指紋の特徴と、入力した指紋の特徴とを照合する登録
部6とを具備した本人確認装置の指紋登録照合方法にお
いて、前記登録部4で、個人特徴情報を登録する際、抽
出した全「窓」の画像について、「境界線長の累計値」
を求めて評価を行い、前記累計値の少ない「窓」を優先
的に登録するようにした。
【0030】(2)上記「境界線長の累計値」の少ない
順に分類して登録し、この登録順位を、照合の際の利用
順位とした。
【0031】(3)上記「境界線長の累計値」の過多に
応じて、「窓」に重み付けをして登録し、照合の際に
は、重み付けをしたスコアの合計値の大小により、本人
確認を行うようにした。
【0032】(4)上記「境界線長の累計値」の過多に
応じて、照合の際の個々の窓の合否判定閾値を変えるよ
うにした。
【0033】
【作用】上記構成に基づく本発明の作用を、図1を参照
しながら説明する。指紋特徴点の登録は、次のようにし
て行う。指紋センサ1で入力した指紋画像は、2値化回
路2により2値化画像に変換された後、2値化メモリ3
に格納される。
【0034】特徴抽出部12では、2値化メモリ3内の
指紋画像(2値化画像)から特徴点近傍の指紋画像を
「窓」として切り出す。
【0035】その後、境界線長計算部20により、前記
「窓」内の「境界線長の累計値」を計算し、その結果
を、境界線長格納部21に格納する。
【0036】上記の処理を、抽出した全「窓」について
行い、その後、境界線長評価部22により評価を行い、
「境界線長の累計値」の少ない「窓」を優先的に登録す
る。
【0037】この登録は、登録部4により、特徴情報記
憶部5内に、個人特徴情報として登録する。
【0038】照合時には、登録された順序に従って、
「窓」の照合を行い、本人確認を行う、このようにすれ
ば、パターンの太り、細り、あるいは回転により照合誤
差を発生しやすい境界部の少ない安定な「窓」を優先的
に登録し、かつこれを利用することが可能となり、照合
率が向上する。
【0039】また、「境界線長の累計値」の過多に応じ
て重み付けを行うことにより、所定の誤照合率を維持し
たまま、照合する「窓」の数を減らすことができる。
【0040】更に、「境界線長の累計値」の過多に応じ
て、照合の際の個々の「窓」の合否の判定閾値を変える
ことによっても照合率が向上する。
【0041】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 (第1実施例の説明)図3〜図4は、本発明の第1実施
例を示した図であり、図3は本人確認装置を示した図、
図4は処理フローチャートである。図中、図1、図12
と同符号は同一のものを示す。
【0042】第1実施例における本人確認装置は、図3
(A)に示したように、指紋センサ1、2値化回路2、
2値化メモリ3、登録部4、特徴情報記憶部5、照合部
6で構成している。
【0043】また、照合部6には、主変位量変更部7、
副変位量変更部8、メモリアドレス指定部9、画素値比
較部10、合格窓数評価部11を設ける。
【0044】更に、登録部4には、特徴抽出部12、境
界線長計算部20、境界線長格納部21、境界線長評価
部22を設ける。
【0045】上記境界線長計算部20は、特徴抽出部1
2で抽出した「窓」内の「境界線長の累計値」を計算す
るものであり、境界線長格納部21は、前記計算結果を
格納しておくメモリである。
【0046】境界線長評価部22は、「境界線長の累計
値」の評価を行い、特徴情報記憶部5に登録する「窓」
の優先順位を決定するものである。
【0047】特徴情報記録部5は、指紋の個人特徴情報
を登録しておくメモリであり、その内部のデータ構造
は、図3(B)のようになっている。
【0048】この例では、個人特徴情報は、「窓」の位
置情報(X,Y)と「窓」の画像情報(2値データ)と
で構成されている。前記(X,Y)は、座標値である。
【0049】なお、他の構成は、上記従来例と同じなの
で、各部の説明は省略する。上記構成の本人確認装置に
おいて、指紋特徴点の登録は、次のようにして行う。
【0050】先ず、従来と同様にして、入力した指紋画
像は2値化画像に変換する。この2値化画像について特
徴点が見つかったら、特徴点近傍の2値画像を「窓」と
して切り出す。
【0051】その後、この「窓」の内部の2値化画像の
「境界線長の累計値」を求める。そして、選択したすべ
ての「窓」に対してこの評価を行い、累計値の少ない順
に辞書として登録する。
【0052】照合の際には、この登録順位に従って、
「窓画像」と「入力画像」との照合を行う。
【0053】以下、図4の処理フローチャートに基づい
て、指紋登録時の処理方法を説明する。なお、各処理の
番号はカッコ内に示す。
【0054】指紋センサ1で指紋画像の入力を行うと、
この指紋画像は、2値化回路2により2値化し(S1
0)、2値化メモリ3に格納する。
【0055】その後、特徴抽出部12において、2値化
メモリ3内の指紋画像(2値化画像)の細線化を行い
(S11)、特徴抽出を行う(S12)。
【0056】次に、境界線長計算部20において、「境
界線長の累計値」を計算し(S13)、計算結果を境界
線長格納部21に格納する(S14)。
【0057】続いて、境界線長評価部22では、「境界
線長の累計値」を評価する(S15)。この処理を、
「窓」内の全特徴点について行った後(S16)、登録
窓の選択を行う(17)。
【0058】この選択は、境界線長の累計値の短かいも
の(累計値の少ないもの)から順に選択する。その後、
選択順に従って、特徴情報記憶部5に辞書として登録す
る(S18)。
【0059】なお、上記処理中、S10〜S12の処理
は、従来例と同じである。また、照合部6の処理も従来
例と同じなので、説明を省略する。
【0060】(第2実施例の説明)図5は第2実施例の
本人確認装置を示した図であり、図5(A)は前記装置
のブロック図、図5(B)は、個人特徴情報のデータ構
造を示す。また図6は、図5に示した装置の処理フロー
チャートを示す。図中、図3と同符号は同一のものを示
す。また23は、利用順位設定部を示す。
【0061】第2実施例は、「境界線長の累計値」の少
ない順に分類して個人特徴情報を登録すると共に、照合
の際の「窓」利用順位を前記の登録順とした例である。
【0062】この例では、本人確認装置の登録部4に
は、利用順位設定部23を設けると共に、特徴情報記憶
部5内の個人特徴情報のデータ構造を、窓の位置情報
(X,Y)、利用順位情報(窓番号)、及び窓の画像情
報(2値)の3つとした。
【0063】以下、上記装置における指紋特徴点の登録
処理を、図6の処理フローチャートに基づいて説明す
る。なお、図6の各処理番号はカッコ内に示す。
【0064】第2実施例における指紋特徴点の登録処理
は、図6のS20〜S27まで、上記第1実施例と同じ
である。
【0065】すなわち、入力した指紋画像を2値化し
(S20)、細線化し(S21)、特徴抽出を行う(S
22)。その後、「境界線長の累計値」を計算し(S2
3)、その累計値を格納し(S24)、「境界線長の累
計値」の評価を行う(S25)。
【0066】この処理を「窓」内の全特徴点について行
い(S26)、登録窓の選択を行う(S27)。ここで
図5に示した利用順位設定部23により、利用順位を決
定した後、辞書登録を行う(S29)。
【0067】前記登録処理の際、図5(B)に示した利
用順位情報(窓番号)を個人特徴情報に付加しておく。
【0068】登録処理は以上のとおりであるか、照合時
には、照合部6において、前記利用順位情報を取り込ん
で、その順番に「窓」の照合を行う。
【0069】(第3実施例の説明)図7は、第3実施例
の本人確認装置を示した図であり、図7(A)は前記装
置のブロック図、図7(B)は個人特徴情報のデータ構
造である。また図8は、前記装置の処理フローチャート
である。
【0070】図中、図5と同符号は同一のものを示す。
この実施例は、境界線長の累計値の過多に応じて、個々
の「窓」の照合結果に重みづけを行い、照合の際には、
重みづけしたスコアの合計値の大小により本人確認を行
う例である。
【0071】この実施例における指紋登録照合装置は、
図5に示した第2実施例の装置と同様な構成であるが、
特徴情報記憶部5の個人特徴情報のデータ構造を図7
(B)のようにした。
【0072】すなわち、個人特徴情報は、窓の位置情報
(X,Y)、利用順位情報(窓番号)、重み係数K1
境界線長の累計値、窓の画像情報(2値)とで構成す
る。
【0073】以下、第3実施例の処理を、図8の処理フ
ローチャートに基づいて説明する。なお、図8の処理番
号はカッコ内に示す。
【0074】図8の処理で、S30〜S38の処理は、
図6の処理と同じである。すなわち、指紋画像を入力し
て2値化し(S30)、細線化を行って(S31)、特
徴抽出を行う(S32)。その後、「境界線長の累計
値」の計算を行い(S33)、計算結果である「境界線
長の累計値」を格納し(S34)、更に境界線長の評価
を行う(S35)。
【0075】この処理を「窓」内の全特徴点について行
った後(S36)、登録窓の選択を行い(S37)、利
用順位設定部23において利用順位の決定を行う(S3
8)。
【0076】次に、利用順位設定部23では、「境界線
長の累計値」と「重み係数の対象表」から重み係数を求
め、重み係数を設定する(S39)。
【0077】その後、辞書登録を行う(S40)。この
辞書登録では、特徴情報記憶部5に個人特徴情報を登録
するが、そのデータ構造は、図7(B)のように、窓の
位置情報(X,Y)、利用順位情報(窓番号)、重み係
数K1 、境界線長の累計値、窓の画像情報(2値)から
成っている。
【0078】次に、指紋の照合時には、照合部6内の画
素比較部10において、画素比較を行い、「窓」の合否
判定を行う。その後、合格窓数評価部11において、合
格窓数の評価をして、本人確認を行う。
【0079】この本人確認を行う際、合格窓数評価部1
1では、画素比較部10からの「窓」の合否情報と、特
徴情報記憶部5からの上記重み係数とを取り込み、重み
付けしたスコア3の合計値の大小により本人確認を行
う。
【0080】本人確認がなされると、本人確認信号を出
力する。なお、主変位量変更部7、副変位量変更部6、
メモリアドレス指定部9の動作は、従来例と同じなの
で、説明を省略する。
【0081】(第4実施例の説明)図9は、第4実施例
の本人確認装置を示した図であり、図9(A)は本人確
認装置のブロック図、図9(B)は個人特徴情報のデー
タ構造を示した図である。また図10は、第4実施例の
処理フローチャートである。
【0082】図中、図7と同符号は同一ものをを示す。
また24は照合閾値設定部、25は閾値変更部を示す。
第4実施例は、境界線長の累計値の過多に応じて、照合
の際の個々の窓の合否判定閾値を変えるようにした例で
ある。
【0083】従って、第4実施例の本人確認装置では、
図5に示した構成の外、登録部4に、照合閾値設定部2
4を付加すると共に、照合部6に閾値変更部25を付加
している。
【0084】また、特徴情報記憶部5の個人特徴情報と
しては、窓の位置情報(X,Y)、利用順位情報(窓番
号)、窓の照合閾値、窓の画像情報(2値)で構成す
る。
【0085】以下、図10の処理フローチャートに基づ
き、第4実施例の処理を説明する。なお、図10の各処
理番号は、カッコ内に示す。
【0086】図10のS50〜S58の処理は、図8と
同じである。すなわち、入力した指紋画像を2値化し
(S50)、細線化(S51)した後、特徴抽出を行う
(S52)。その後、「境界線長の累計値」の計算を行
い(S53)計算結果を格納(S54)した後、「境界
線長の累計値」の評価を行う(S55)。
【0087】この処理を全特徴点について行った後(S
56)、登録窓の選択を行い(S57)、利用順位を決
定する(S58)。続いて照合閾値の決定を行って(S
59)、辞書登録を行う(S60)。
【0088】この場合、境界線長の累計値と、照合閾値
の対応表から照合閾値を求め、図9(B)に示したよう
に、辞書に登録する。
【0089】登録時の処理は以上のとおりであるが、照
合時には、照合部6内に設けた閾値変更部25により、
「境界線長の累計値」の閾値を変更しながら照合を行
う。
【0090】この閾値の変更は、画素比較部10での画
素比較結果により、閾値変更部25が閾値の変更を行
う。
【0091】この閾値の変更を行うと、変更した閾値以
下の「境界線長の累計値」を持つ「窓」を、辞書情報と
して、指紋の照合を行う。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1)指紋画像におけるパターンの太り、細りや回転に
より、照合誤差を発生しやすい境界線の少ない安定な窓
を、優先的に登録することが可能になる。その結果、照
合時における照合率の向上が期待できる。
【0093】(2)「境界線長の累計値」の過多に応じ
て「窓」に重み付けをして照合を行うことにより、所定
の誤照合率を維持したまま、照合する「窓」の数を減ら
すことができる。従って、照合率が向上すると共に、照
合時間も短かくなる。
【0094】(3)「境界線長の累計値」の過多に応じ
て、照合の際の個々の「窓」に対する合否の判定閾値を
変えるこにより、上記(2)の場合と同様にして、照合
する「窓」の数を減らすことができる。従って、照合率
が向上すると共に、照合時間も短縮化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図(本人確認装置)である。
【図2】本発明の原理図(照合誤差の説明図)である。
【図3】第1実施例の本人確認装置を示した図である。
【図4】第1実施例の処理フローチャートである。
【図5】第2実施例の本人確認装置を示した図である。
【図6】第2実施例の処理フローチャートである。
【図7】第3実施例の本人確認装置を示した図である。
【図8】第3実施例の処理フローチャートである。
【図9】第4実施例の本人確認装置を示した図である。
【図10】第4実施例の処理フローチャートである。
【図11】従来の本人確認装置を示した図である。
【図12】従来の窓画像の登録順位説明図である。
【符号の説明】
1 指紋センサ 2 2値化回路 3 2値化メモリ 4 登録部 5 特徴情報記憶部 6 照合部 12 特徴抽出部 20 境界線長計算部 21 境界線長格納部 22 境界線長評価部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め、指紋の個人特徴情報を登録してお
    く特徴情報記憶部(5)と、指紋特徴点近傍の「窓」を
    抽出し、この「窓」の個人特徴情報を、前記特徴情報記
    憶部(5)に登録する登録部(4)と、前記特徴情報記
    憶部(5)に登録されている指紋の特徴と、入力した指
    紋の特徴とを照合する照合部(6)とを具備した本人確
    認装置の指紋登録照合方法において、前記登録部(4)
    で、個人特徴情報を登録する際、抽出した全「窓」の画
    像について、「境界線長の累計値」を求めて評価を行
    い、前記累計値の少ない「窓」を優先的に登録すること
    を特徴として指紋登録照合方法。
  2. 【請求項2】 上記「境界線長の累計値」の少ない順に
    分類して登録し、この登録順位を、照合の際の「窓」の
    利用順位としたことを特徴とする請求項1記載の指紋登
    録照合方法。
  3. 【請求項3】 上記「境界線長の累計値」の過多に応じ
    て、「窓」に重み付けをして登録し、照合の際には、重
    み付けをしたスコアの合計値の大小により、本人確認を
    行うことを特徴とした請求項1記載の指紋登録照合方
    法。
  4. 【請求項4】 上記「境界線長の累計値」の過多に応じ
    て、照合の際の個々の窓の合否判定閾値を変えることを
    特徴とした請求項1記載の指紋登録照合方法。
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