JP2693663B2 - 指紋照合装置 - Google Patents

指紋照合装置

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JP2693663B2 JP3178301A JP17830191A JP2693663B2 JP 2693663 B2 JP2693663 B2 JP 2693663B2 JP 3178301 A JP3178301 A JP 3178301A JP 17830191 A JP17830191 A JP 17830191A JP 2693663 B2 JP2693663 B2 JP 2693663B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は入力した指紋像と辞書に
格納されている辞書パターンとを比較して本人を確認す
る指紋照合装置に関する。
【0002】近年、コンピュータが広範な社会システム
の中に導入されるに伴い、システム・セキュリティに関
係者の関心が集まっている。コンピュータルームへの入
室や、端末利用の際の本人確認の手段として、これまで
用いられてきたIDカードやパスワードには、セキュリ
ティ確保の面から多くの疑問が提起されている。これに
対して、指紋は万人不同,終生不変という2大特徴を持
つため、本人確認の最も有力な手段と考えられ、指紋を
用いた簡便な個人照合システムに関して多くの研究開発
が行われている。
【0003】
【従来の技術】図14は従来の指紋照合装置の構成概念
図である。指紋照合装置では、指紋を画像として取り扱
うのが普通である。先ず、登録時の動作について説明す
る。指紋センサ1に指を押しつけておいて指紋のパター
ンを検出し、指紋センサ1内のA/D変換器(図示せ
ず)によりディジタルデータに変換する。変換されたデ
ィジタルデータ(指紋データ)は、続く2値化回路2に
より“0”,“1”の2値データに変換され、2値化メ
モリ3に格納される。
【0004】2値化メモリ3に格納された指紋データ
は、順次読出された後、細線化され、特徴情報抽出部4
に入り、特徴情報が抽出される。ここで、特徴情報と
は、例えば図15(a)に示すような分岐点や(b)に
示すような端点等をいう。このような分岐点や端点がど
の位置に何個あるかで指紋を特定することができる。抽
出された特徴情報は、指紋辞書記憶部5に格納される。
以上の動作が複数の個人について繰返され、個人の特徴
情報が指紋辞書記憶部5に格納される。
【0005】このようにして特徴情報量の指紋辞書記憶
部5への登録が終了すると、今度は個人の指紋の照合動
作に入る。照合の場合、指紋センサ1に指(予め登録に
用いた指。例えば人さし指)を乗せてから、テンキー
(図示せず)で自分のID番号を入力する。この結果、
照合部6はID番号を基に指紋辞書記憶部5の検索する
範囲を決定して照合時に読出すことにより、検索する範
囲を絞ることができる。
【0006】登録時と同様にして指紋のパターンを検出
し、指紋センサ1内のA/D変換器(図示せず)により
ディジタルデータに変換する。変換されたディジタルデ
ータは、続く2値化回路2により“0”,“1”の2値
データに変換され、2値化メモリ3に格納される。
【0007】照合部6は、2値化メモリ3に格納されて
いる照合用指紋画像と、指紋辞書記憶部5に格納されて
いる個人毎の特徴情報とを読出し、双方の照合(パター
ンマッチング)を行う。特徴パターンの一致の数が所定
数以上あった時には、指紋が一致したと判定する。
【0008】次に、パターンマッチング動作について、
更に詳細に説明する。ここでは、ムービングウィンド法
について説明する。図16の(a)は指紋センサ1で読
取り、2値化回路2で2値化され、2値化メモリ3に入
っている指紋画像である。図において、斜線で示す領域
は隆線(山線)、白い領域は谷線である。特徴情報抽出
部4は、この指紋画像から特徴点を抽出し、特徴点を中
心とした指紋画像(特徴パターン)を窓(ウィンド)状
に複数個切り出す。
【0009】図16の(b)は指紋辞書としての特徴パ
ターンを示す図である。図のWが位置合わせ用窓、残り
の1から6が位置合わせ用窓Wの周囲に抽出された窓で
ある。この位置関係を保存したまま、辞書として指紋辞
書記憶部5に登録される。
【0010】照合時には、照合部6が入力された指紋画
像に対して指紋辞書の窓をパターンマッチングさせる。
指紋辞書は、1個の位置合わせ用窓Wと複数の照合用の
周辺窓とに2分される。最初に、位置合わせ用窓Wを指
紋画像に対して走査を行い、パターンマッチングさせ、
登録画像に対する入力画像の移動量を把握する。その
後、照合用窓を位置合わせ用窓の移動量だけずらして照
合させる。
【0011】図16の(c)はパターンマッチングの様
子を示している。図において、Hは読み込んだ指紋画像
である。この指紋画像に対して位置合わせ用窓Wを走査
させ、一致するパターンを捜し、一致した位置で移動量
を覚えておく。そして、残りの照合用窓に対しても同じ
移動量だけ移動せさると、図(c)の状態になる。この
パターンマッチングを行うに際しては、人間の皮膚の柔
らかみによる歪みに対応させるため、照合用窓を若干量
だけ2次元的に走査させてパターンマッチングを行う。
【0012】図17は従来装置の動作を示すフローチャ
ートである。先ず、位置合わせ用窓画像のパターンマッ
チングを行う(S1)。このパターンマッチング、図1
6の(c)に示したように、位置合わせ用窓Wを読み込
んだ指紋画像に重ね合わせて、両方の画像が一致するよ
うにすることである。そして、位置合わせ用窓Wのマッ
チングがとれるかどうかで、候補点であるかどうかチェ
ックする(S2)。
【0013】候補点でなかった場合には、位置合わせ用
窓Wを移動させ、行動範囲内であるかどうかチェックす
る(S4)。行動範囲内であった場合には、ステップS
1に戻る。行動範囲外であった場合には、指紋照合を拒
否する(S5)。
【0014】ステップS2において、候補点が見つかっ
た場合には、位置合わせ用窓Wの移動量と同じだけ、そ
の他の照合用窓(照合用特徴点)画像のパターンマッチ
ングを行う(S6)。その後パターンマッチングが合格
したかどうかチェックする(S7)。合格した場合に
は、それまで合格したパターンマッチングの数に1を加
え、合格数と基準閾値との比較を行う(S8)。合格数
≧閾値となった場合には、本人と確認する(S9)。
【0015】若し、ステップS7で不合格となった場合
には、全窓が終了したかどうかチェックし(S10)、
全窓が終了した場合には、合格数が基準閾値に達しなか
ったことになるので、本人と判定することを拒否する
(S11)。若し、全窓のパターンマッチングが終了し
ていない場合には、他の周辺画像に移り(S12)、パ
ターンマッチングを行う。なお、ステップS10は、ス
テップS8で合格数≧閾値でなかった場合にも実行され
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】パターンマッチングを
行う際に、指の押圧変化による隆線幅の変化,入力指紋
の回転及びパターンのかすれ等に対応するため、パター
ンの一致を判断する際のマッチング誤差の許容値を設け
ていた。しかしながら、従来の方式では特徴点窓全体に
ついて許容値を与えていたため、特徴点の細かい違いを
識別することが困難であり、照合率の向上にも一定の限
界があった。
【0017】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであって、より正確に指紋照合を行うことができる
指紋照合装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図である。図において、10は指紋特徴点を含み、
同指紋特徴点周辺の周辺画像を窓として切り出した特徴
点窓画像を記憶する辞書メモリである。該辞書メモリ1
0は図14に示す従来装置の指紋辞書記憶部5と同じも
のである。11は該辞書メモリ10に格納されている特
徴点窓画像を複数の小ブロックに分割して読み出すブロ
ック読み出し制御部、12は入力画像をその一方の入力
に、辞書メモリ10から読み出された小ブロックの画像
を他方の入力にうけて照合を行う複数のブロック照合部
である。図ではn個の照合部を示している。
【0019】13はこれらブロック照合部12のそれぞ
れに対して異なった値のマッチング誤差許容値を与える
誤差許容値出力部、14はこれらブロック照合部12の
照合結果を受ける窓画像判定部、15は該窓画像判定部
14からの照合合格のブロックの数を保持しておき、基
準値と比較する合格ブロック数メモリ、16は該合格数
メモリ15の出力を受けて合否の判定を行う合否判定部
である。
【0020】ここに示すブロック図は、本発明の要部で
あり、画像入力,2値化,細線化,特徴抽出等の処理部
は従来装置と同じ技術を用いるものとする。
【0021】
【作用】本来なら1個の特徴点窓画像を図2に示すよう
に複数のブロックに分割する。図において、20は特徴
点窓画像である。この窓画像を図に示すようにB1〜B
4の4個の小ブロックに分割する。ブロック読み出し制
御部11は、辞書メモリ10から特徴点窓画像を読出す
時には、図2に示すように小ブロック化され、小ブロッ
ク毎に分割して読出す。また、照合用指紋画像も図に示
すように小ブロック毎に対応する小ブロックの辞書とブ
ロック照合部12で照合する。
【0022】しかも、ブロック毎に一定の許容値を誤差
許容値出力部13から各ブロック照合部12に与えるよ
うにする。このような構成とすることにより、誤差が窓
の特定箇所に固まることがなく、誤差が窓の各領域に分
散されるので、より正確に指紋照合を行うことができ
る。
【0023】また、パターンが一致した時でも、照合時
に各小ブロック内でのマッチング誤差を比較し、各小ブ
ロック内でのマッチング誤差に大きな差がある場合に
は、窓画像判定部14が一致したとは認めないようにす
る。更に、特徴点を含む小ブロックのマッチング誤差と
その周囲の小ブロックのマッチング誤差の重みづけを誤
差許容値出力部13で変えているので、特徴点を含む小
ブロックの許容差を低く設定して厳しくすることによ
り、より正確なパターンマッチングを行うことかでき
る。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図3は本発明による特徴点窓画像の小ブロ
ック化の実施例を示す図である。(a)は4分割の場合
を、(b)は9分割の場合をそれぞれ示す。特徴点窓画
像20の全体を図に示すように複数の小ブロックに分割
し、それぞれの小ブロック画像毎にマッチング誤差の許
容値を与える。
【0025】図4はマッチング誤差許容値の分布の比較
を示す図である。(a)は従来例、(b)は本発明であ
る。この例では、マッチング誤差(25%)が最大に偏
った場合の分布の様子を示している。(a)に示すよう
に偏った場合には、照合時の誤差要因となるが、(b)
に示すように4つのブロックに分散させると、照合時の
誤差も分散されることになり、正確な照合が可能とな
る。
【0026】図5は本発明の登録時の動作を示すフロー
チャートである。先ず指紋画像を入力し(S1)、指紋
センサ1(図14参照)で読み取る。次に、読み取った
画像を2値化回路2(図14)で2値化する(S2)。
次に、読み取った画像の特徴がよく見えるように細線化
処理部(図示せず)で細線化処理を施す(S3)。
【0027】細線化処理を施された2値画像に対して特
徴抽出部4(図14参照)が特徴抽出処理を行う(S
4)。特徴が抽出された画像に対して制御部(図示せ
ず)は特徴点窓画像の切り出しを行う(S5)。次に、
ブロック読み出し制御部11は、入力された特徴点窓画
像を小ブロックに分割する(S6)。
【0028】次に、誤差許容値出力部13は、分割され
た小ブロック毎にマッチング誤差の許容値を設定する
(S7)。そして、以上の処理が終了したら、ブロック
読み出し制御部11は辞書メモリ10に対して特徴点窓
画像の登録を行う(S8)。次に、制御部(図示せず)
は、必要登録数に達したかどうかチェックし(S9)。
達した場合には処理を終了し、達していない場合には、
ステップS5に戻って次の特徴点窓画像の切り出しを行
う。
【0029】図6は本発明の照合時の動作を示すフロー
チャートである。先ず、特徴点窓画像のパターンマッチ
ングを行う(S1)。このパターンマッチングの詳細
は、以下のとおりである。先ず、制御部(図示せず)が
入力された照合用の特徴点窓画像を小ブロックに分割し
たものをそれぞれのブロック照合部12に入力する。
【0030】一方、辞書メモリ10に格納されている小
ブロックの特徴点画像はブロック読出し制御部11から
読出され、それぞれの対応するブロック照合部12に入
力されている。それぞれのブロック照合部12は、小ブ
ロックの辞書パターンと小ブロックの照合用パターンと
のパターンマッチングを行う。
【0031】それぞれのブロック照合部12の出力は、
窓画像判定部14に入る。窓画像判定部14は、マッチ
ング誤差が許容値以下の小ブロックの数をカウントして
合格ブロック数メモリ15に格納する(S2)。合格ブ
ロック数メモリ15は、入力された個数が基準値(閾
値)よりも大きいかどうかチェックする(S3)。合否
判定部16は、合格小ブロック数が基準値よりも大きい
場合には一致と判定し、合格小ブロック数が基準値より
も小さい場合には不一致と判定する。
【0032】なお、上述の照合動作において、各ブロッ
ク照合部12に誤差許容値出力部13から与えられるマ
ッチング誤差の許容値はブロック毎に変えずに同じ値に
してもよい。また、全ての小ブロック画像がマッチング
誤差の許容値を下回った時にのみパターン一致と判定す
ることも可能である。この場合には、判定の基準が厳し
くなり、本人が拒否される可能性もあるが、その反面一
致した場合には極めて正確に本人であると判定すること
ができる。
【0033】図7は本発明の他の実施例の説明図で、特
徴点窓画像の小ブロックへの分割とそれぞれのブロック
に対するマッチング誤差の許容値を示している。(a)
に示す特徴点窓画像20において、21は指紋画像(隆
線)である。この特徴点窓画像20を(b)に示すよう
に9分割して小ブロックに分割する。そして、それぞれ
の小ブロックにおいて、マッチング誤差の許容値を与え
る際に、特徴点を含む小ブロックのマッチング誤差の許
容値を、特徴点を含まないその周辺の画像の小ブロック
のマッチング誤差の許容値よりも低くする。
【0034】この実施例では、隆線21の特徴点は図1
5の(a)と同じ分岐点である。この分岐点を特徴点と
して含む小ブロックは、(b)の真ん中のブロックであ
る。特徴点を含むブロックの誤差許容値は20、その他
のブロックの誤差許容値は25に設定している。このよ
うに、特徴点を含む小ブロックのパターンマッチング誤
差許容値を周りのブロックのそれよりも低くするとこと
で、特徴点を含む小ブロックのパターンマッチングの許
容誤差を厳しくし、より正確な照合を行うことができ
る。
【0035】具体的には、図1のブロック誤差許容値出
力部23に、特徴点を含むブロックの誤差許容値とその
周辺のブロックの誤差許容値を与えるが、この時に特徴
点を含むブロックの誤差許容値を20に、その周辺のブ
ロックの誤差許容値を25にそれぞれ設定しておく。
【0036】図8は本発明の他の実施例の登録時の動作
を示すフローチャート、図9は照合時の動作を示すフロ
ーチャートである。先ず、登録時の動作について説明す
る。ステップS1からステップS7までは、図5の実施
例と同じである。小ブロック毎のマッチング誤差の許容
値を設定したら、今度は小ブロック毎の評価値を設定す
る(S8)。この評価値は、それぞれの小ブロック画像
に対する重み係数であり、それぞれの場合において、最
適な値に設定される。
【0037】次に、特徴点窓画像を辞書メモリ10に登
録する(S9)。次に、制御部(図示せず)は、必要登
録数に達したかどうかチェックし(S10)。達した場
合には処理を終了し、達していない場合には、ステップ
S5に戻って次の特徴点窓画像の切り出しを行う。
【0038】次に、図9の照合時の動作について説明す
る。先ず、特徴点窓画像のパターンマッチングを行う
(S1)。このパターンマッチングの詳細は、以下のと
おりである。先ず、制御部(図示せず)が入力された照
合用の特徴点窓画像を小ブロックに分割したものをそれ
ぞれのブロック照合部12に入力する。
【0039】一方、辞書メモリ10に格納されている小
ブロックの特徴点画像はブロック読出し制御部11から
読出され、それぞれの対応するブロック照合部12に入
力されている。それぞれのブロック照合部12は、小ブ
ロックの辞書パターンと小ブロックの照合用パターンと
のパターンマッチングを行う。
【0040】次に、窓画像判定部14はマッチング誤差
が許容値以下の小ブロックの評価値をカウントする(S
2)。この評価値は、合格ブロック数メモリ15を経て
合否判定部16に送られる。合否判定部16は、評価値
の合計値が閾値以上であるかどうかチェックし(S
3)、そうである場合には一致と判定し、そうでない場
合には不一致と判定する。
【0041】図10は本発明の他の実施例の照合時の動
作を示すフローチャートである。この実施例では、各特
徴窓がもつマッチング誤差が許容値以内である場合、各
小ブロック画像でのマッチング誤差を比較し、各小ブロ
ック画像がもつマッチング誤差のばらつきが閾値以上存
在する時には、パターン不一致と判定するようにしたも
のである。
【0042】先ず、特徴点画像のパターンマッチングを
行う(S1)。このパターンマッチグ動作は、図6で説
明したのと同じである。パターンマッチング動作が終了
すると、窓画像判定部14は各小ブロックのマッチング
誤差を記憶する(S2)。
【0043】次に、合格ブロック数メモリ15はマッチ
ング誤差が許容値以下の小ブロック数をカウントする
(S3)。次に、カウントしたマッチング誤差が許容値
以下の小ブロック数の個数が閾値以上あるかどうかチェ
ックする(S4)。ない場合には、不一致と判定する。
【0044】ある場合には、合否判定部16はマッチン
グ誤差の平均値を計算する(S5)。平均値が求まった
ら今度は標準偏差σを求める(S6)。標準偏差は誤差
のばらつきを見るのに都合がよい。その標準偏差が求ま
ったら、その標準偏差が閾値以下であるかどうかチェッ
クする(S7)。閾値以下の場合には一致と判定し、閾
値以上の場合には不一致と判定する。
【0045】図11は本発明の他の実施例の照合時の動
作を示すフローチャートである。この実施例では、マッ
チング誤差が許容値以下である小ブロック画像の近傍に
ある、マッチング誤差が許容値以下の他の小ブロック数
をカウントして、その数が予め定められた閾値以下であ
れば、不一致の判定を行うようにしたものである。
【0046】ステップS1からS4までは、図10の動
作と同じである。次に、ステップS5では、合否判定部
16がマッチング誤差が許容値以下の小ブロック近傍の
マッチング誤差が許容値以上の小ブロック数をカウント
する(S5)。そして、その数が閾値以下であれば一致
と判定し、閾値以上であれば不一致と判定する。
【0047】図12は本発明を用いた入室管理システム
の一例を示すブロック図である。図において、20は指
紋画像を読み取る指紋入力部で、指紋センサと、自己の
ID番号を入力するためのテンキーより構成されてい
る。21は画像を入力する画像入力部で、フレームメモ
リ,2値化回路及び2値化メモリより構成されている。
【0048】22は2値化データを辞書に入っている基
準パターンと照合する照合回路で、照合回路と辞書メモ
リから構成されている。23は2値化データから特徴を
抽出する特徴抽出部で、細線化回路と細線化メモリより
構成されている。
【0049】24はこれら要素を相互接続する内部イン
タフェースである。25は入退室管理部で、パソコンと
フロッピーディスクから構成されている。26は全体の
動作制御を行う制御部でCPU,ワークメモリ及び外部
インタフェースより構成されている。27はドア制御部
で、電気錠より構成されている。
【0050】このように構成されたシステムにおいて、
オペレータが指紋入力部20から自己の指紋を入力する
と、その指紋画像が読み取られ、画像入力部21に一端
保持される。フレームメモリに入った画像に対して2値
化が行われ、2値化メモリに入る。
【0051】一方、2値化データは特徴抽出部23に入
って特徴が抽出される。抽出された2値化照合用画像
は、内部インタフェース24を介して照合回路22に入
り、辞書パターンとの照合が行われる。照合が一致した
場合には、制御部26はドア制御部27に指令を送り、
ドア(図示せず)を開く。
【0052】上述の実施例では、特徴点窓画像を小ブロ
ックに分割するのに、格子状に分割した例を示したが、
本発明はこれに限るものではなく、図13に示すような
さまざまな分割形態が考えられる。
【0053】又、ブロック化の手順においても、予めブ
ロックに分割して読出す場合と、読出してから分割する
等も本願の技術範囲である。
【0054】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よればより正確に指紋照合を行うことができる指紋照合
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の作用説明図である。
【図3】本発明による特徴点窓画像の小ブロック化の実
施例を示す図である。
【図4】マッチング誤差許容値の分布の比較を示す図で
ある。
【図5】本発明の登録時の動作を示すフローチャートで
ある。
【図6】本発明の照合時の動作を示すフローチャートで
ある。
【図7】本発明の他の実施例の説明図である。
【図8】本発明の他の実施例の登録時の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図9】本発明の他の実施例の照合時の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図10】本発明の他の実施例の照合時の動作を示すフ
ローチャートである。
【図11】本発明の他の実施例の照合時の動作を示すフ
ローチャートである。
【図12】本発明を用いた入室管理システムの一例を示
すブロック図である。
【図13】各種の分割状態を示す図である。
【図14】従来の指紋照合装置の構成概念図である。
【図15】指紋の特徴情報例を示す図である。
【図16】パターンマッチングの動作説明図である。
【図17】従来装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 辞書メモリ 11 ブロック読み出し制御部 12 ブロック照合部 13 誤差許容値出力部 14 窓画像判定部 15 合格ブロック数メモリ 16 合否判定部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1個の指紋特徴点を含み、同指紋特徴点
    周辺の周辺画像を窓として切り出した特徴点窓画像を記
    憶する辞書メモリと、 該辞書メモリに格納されている特徴点窓画像を複数の小
    ブロックに分割して読み出すブロック読み出し制御部
    と、 入力画像をその一方の入力に、辞書メモリから読み出さ
    れた小ブロックの画像を他方の入力にうけて照合を行う
    複数のブロック照合部と、 これらブロック照合部のそれぞれに対して異なった値の
    マッチング誤差許容値を与える誤差許容値出力部と、 これらブロック照合部の照合結果を受ける窓画像判定
    、 該窓画像判定部からの照合合格のブロックの数を
    保持しておき、基準値と比較する合格ブロック数メモ
    、 該合格数メモリの出力を受けて合否の判定を行う合否判
    部とを含んで構成される指紋照合装置。
  2. 【請求項2】 1個の特徴点を含んでいる特徴点窓画像
    を構成している小ブロック画像のうち、特徴点の中心を
    含む小ブロック画像のマッチング誤差の許容値を、特徴
    点を含まない特徴点周辺の小ブロック画像のマッチング
    誤差の許容値よりも低く設定するようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の指紋照合装置。
  3. 【請求項3】 1個の特徴点を含んでいる特徴点窓画像
    を構成しているそれぞれの小ブロック画像に対し評価値
    を設定し、照合時にマッチング誤差が許容値以下の小ブ
    ロック画像の評価値の総和を求め、その総和が予め設定
    された閾値以上であれば、パターンが一致したと見なす
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の指紋照合装
    置。
  4. 【請求項4】 指紋照合を行い、各特徴点窓が持つマッ
    チング誤差が許容値以内であった場合でも、前記特徴点
    窓を構成している各小ブロック画像でのマッチング誤差
    のばらつきが許容値以上存在する場合には、パターン不
    一致の判断を行うようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の指紋照合装置。
  5. 【請求項5】 1個の特徴点を含んでいる特徴点窓画像
    の一致不一致を判断するにあたって、特徴点窓画像を構
    成している小ブロック画像のうち、マッチング誤差が許
    容値以下である小ブロック画像の近傍にある、マッチン
    グ誤差が許容値以上の他の小ブロック画像数をカウント
    し、その数が予め定められた閾値以上であれば、特徴点
    パターン不一致の判断を行うようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の指紋照合装置。
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