JP2874737B2 - 曲げ強度が改善されたセメント質組成物およびその製造方法 - Google Patents

曲げ強度が改善されたセメント質組成物およびその製造方法

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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は曲げ強度が改善されたセ
メント質組成物およびその製造方法に関する。さらに詳
しくは、特公昭63−386号公報に記載されている充
填材/骨材を含有し、高い曲げ強度(破壊係数)を有す
るセメント質組成物を改質したセメント質組成物および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭63−386号公報(以下、公報
という。)には、充填材/骨材を含有し、高い曲げ強度
(破壊係数)を有するセメント質組成物が記載がされて
いる。
【0003】公報の特許請求の範囲の記述は、 『1 つぎの成分: (a)水硬性セメント、 (b)水、 (c)水分散性重合体、および (d)75重量%以上が1mmの篩目を通過する微細骨
材、 を当初に含有し、その際つぎの条件:
【0004】 水と水硬性セメントの比が水硬性セメ
ント100重量部当たり水10〜28重量部の範囲にあ
ること、 水分散性重合体は、水硬性セメントの種類
を勘案しかつ水、セメントおよび微細骨材の選定された
割合を勘案して、後記する均質化処理を容易にしかつ該
均質化処理によって加圧成形可能であり、しかも成形後
は保形性を示す均質化生成物を与える適性を有するもの
を選定すること、および 水分散性重合体と水硬性セ
メントの比が水硬性セメント100重量部当たり水分散
性重合体0.1〜3.0重量部の範囲であること、を満
たすものである混合物を高剪断混合による均質化(ホモ
ジニエーション)処理に供して得られる均質な未硬化の
セメント質組成物を硬化しかつ乾燥することによって形
成された20MN/mより大きい破壊係数をもつ硬化
かつ乾燥されたセメント質組成物。
【0005】2 微細骨材の100%が1mmの篩目を
通過するものである特許請求の範囲第1項記載の組成
物。
【0006】3 微細骨材の主割合が1μmより大きい
粒径を有するものである特許請求の範囲第1項または第
2項記載の組成物。
【0007】4 微細骨材はセメントの重量に基づいて
75重量%までの量で存在する特許請求の範囲第1項な
いし第3項のいづれかに記載の組成物。
【0008】5 微細骨材はシリカ含有物質、珪酸マグ
ネシウム含有物質またはアルミナ含有物質である特許請
求の範囲第1項ないし第4項のいづれかに記載の組成
物。
【0009】6 微細骨材はシリカサンド、シリカ粉
末、スレート粉末、かんらん石サンドもしくは粉末また
はか焼ボーキサイトである特許請求の範囲第1項ないし
第5項のいづれかに記載の組成物。
【0010】7 (水分散性重合体に関する記述。省略
する。) 8 (水分散性重合体に関する記述。省略する。) 9 無機鉱物質繊維以外の繊維を含有する特許請求の範
囲第1項ないし第8項のいづれかに記載の組成物。 10 繊維は天然または合成有機重合体である特許請求
の範囲第9項記載の組成物。
【0011】11 繊維はナイロンまたはポリプロピレ
ンの繊維である特許請求の範囲第10項記載の組成物。 12 繊維は合成無機繊維である特許請求の範囲第9項
記載の組成物。 13 繊維はガラス繊維である特許請求の範囲第12項
記載の組成物。 14 均質化処理により得られる均質な未硬化のセメン
ト質組成物をその硬化前に成形する特許請求の範囲第1
項ないし第13項のいづれかに記載の組成物。』であ
る。
【0012】この発明のセメント質組成物は、特許請求
の範囲第1項の(a)、(d)の記述の通り、水硬性セ
メントと骨材を必須の成分として含有している。水硬性
セメントについては公報第4頁右欄第19〜33行にか
けて説明があり、通常セメントといわれる全てのセメン
トを包含している。骨材については特許請求の範囲第1
項の(d)、第2、3項に粒度の規定がある。また、同
第4項にセメントとの混合割合が規定されており、「微
細骨材はセメントの重量に基づいて75重量%までの量
で存在する」ものであることに特に注目すべきである。
骨材の種類については同第5項および同第6項に規定が
ある。
【0013】公報の発明の詳細な説明の欄の冒頭に、
「本発明によって提供される硬化かつ乾燥されたセメン
ト質組成物は特に高い破壊係数(曲げ強度)を有するも
のである。」との記述があり、公報の第3頁右欄第31
〜37行に骨材を添加すると、曲げ強度が増加すること
が述べられている。
【0014】この発明のセメント質組成物は繊維を含有
し得るものであり、繊維の種類に関して特許請求の範囲
第9〜13項の規定がある。さらに、公報の第6頁左欄
第3〜7行に繊維の配合は衝撃強さを改良し、応力−歪
み関係を実質的に変えることがない、即ち曲げ強度を実
質的に劣化させないことが述べられている。
【0015】実施例1〜9に使用されている水硬性セメ
ントは、速硬性セメント100重量部と高アルミナセメ
ント(シマン フォンデュ)5重量部の混合物であり、
実施例10は速硬性セメント100重量部と高アルミナ
セメント(シマンフォンデュ)5重量部の混合物と、速
硬性セメント105重量部の単独物である。そして実施
例1〜10のの実験結果は、公報の発明のセメント質組
成物の曲げ強度が280〜450kg/cmであるこ
とを表している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明者はこれらの公
知技術が存在する状況に鑑み、つぎの二つを目的として
単独あるいは複数の水硬性セメントおよび充填材/骨材
の種類と性状を検討した。
【0016】即ち、本発明の第一の目的は、充填材/骨
材を含有しながら、そして通常曲げ強度を向上させると
言われる繊維を含有させずに、曲げ強度600kg/c
以上、曲げ弾性率2×10kg/cm以上のセ
メント質組成物を得ることである。
【0017】本発明の第二の目的は、セメント質未硬化
組成物製造の際の混練過程において、粘弾性が良くその
ため混練成形性に優れると共に、表面粗さが小さい硬化
体を製造しうる水硬性セメントおよび充填材/骨材の種
類と性状の組合せを選択することである。この混練成形
性が優れると、次の成形の過程において必要とする荷重
に対して微小のひび割れが生ずることがない。この微小
のひび割れは最終製品の曲げ強度の低下と製品歩留りの
減少に結び付くので、混練時の成形性は極めて重要であ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような二つの目的の
下に、本発明者は鋭意検討の結果本発明に到達した。即
ち、本発明は、(1)平均粒径1〜20μmのアルミナ
セメント100重量部、平均粒径20〜100μmのス
ラグ、硅石又は炭酸カルシウム200〜500重量部お
よび水分散性重合体からなるセメント質未硬化組成物、
【0019】(2)平均粒径1〜20μmのアルミナセ
メント100重量部、平均粒径20〜100μmのスラ
グ、硅石又は炭酸カルシウム200〜500重量部、水
分散性重合体および水からなるセメント質未硬化組成物
を硬化して得られる曲げ強度600kg/cm以上、
曲げ弾性率2×10kg/cm以上のセメント質組
成物、
【0020】(3)平均粒径1〜20μmのアルミナセ
メント100重量部と、平均粒径20〜100μmのス
ラグ、硅石又は炭酸カルシウム200〜500重量部と
からなる混合物の合計量100重量部に対して、水分散
性重合体0.1〜10重量部および水8〜30重量部を
配合し、混練し、成形し、圧延した後硬化することを特
徴とする曲げ強度600kg/cm以上、曲げ弾性率
2×10kg/cm以上のセメント質組成物の製造
方法、
【0021】(4)アルミナセメントの一部を他の水硬
性セメントで置き換えた上記(1)の未硬化組成物、上
記(2)の組成物および上記(3)の組成物の製造方
法、
【0022】(5)スラグ、硅石又は炭酸カルシウムの
一部を消石灰、タルク、石膏又はフライアッシュで置き
換えた上記(1)の未硬化組成物、上記(2)の組成物
および上記(3)の組成物の製造方法、である。
【0023】この明細書のアルミナセメントとは、JI
S R2511−1983、日本工業規格「耐火物用ア
ルミナセメント」に規定されている耐火物用アルミナセ
メントである。この明細書でいうスラグとは、銑鉄を熔
鉱炉で製造する際に副生する徐冷スラグおよび急冷スラ
グである。
【0024】本発明で使用するアルミナセメントの平均
粒径は1〜20μm、好ましくは5〜15μmである。
平均粒径が1μm未満であると、粉砕が困難であり、そ
のようなアルミナセメントの製造自体が難しいばかりで
なく、本発明の未硬化組成物を通常の手段で製造するこ
とができず、特別の配慮が必要となる。平均粒径が20
μmを超えると、セメントの硬化反応が遅くなり、さら
に曲げ強度の発現のためにアルミナセメントが充分利用
されない。
【0025】本発明では充填材/骨材としてスラグ、硅
石又は炭酸カルシウムを使用する。この三者はそれぞれ
単独であっても、二者もしくは三者の混合物であっても
良い。スラグ、硅石又は炭酸カルシウムの平均粒径は2
0〜100μm、好ましくは30〜60μmである。平
均粒径が20μm未満であると、アルミナセメントとの
粒径比が小さくなるため空隙率が増加し、曲げ強度が低
下する。平均粒径が100μmを超えると、硬化体の表
面が粗くなり表面平滑性が損なわれる。
【0026】アルミナセメントと充填材/骨材であるス
ラグ、硅石又は炭酸カルシウムの混合割合は、アルミナ
セメント100重量部に対してスラグ、硅石又は炭酸カ
ルシウム200〜500重量部好ましくは250〜35
0重量部である。スラグ、硅石又は炭酸カルシウムの混
合割合が200重量部未満および500重量部である
と、空隙が増加し曲げ強度が低下する。
【0027】本発明のセメント質未硬化組成物およびセ
メント質組成物におけるアルミナセメントとスラグ、硅
石又は炭酸カルシウムの混合割合は、上述の通りアルミ
ナセメント100重量部に対してスラグ、硅石又は炭酸
カルシウム200〜500重量部である。この混合割合
は、公知技術と比較すると極めて対照的である。
【0028】公報の特許請求の範囲第4項に記述されて
いる「微細骨材はセメントの重量に基づいて75重量%
までの量(即ち、セメント100重量部に対して75重
量部以下)で存在する」に特に注目すべきである旨先に
言及した。また、公報の第4頁右欄第12〜18行に
「水硬性セメントの重量に基づいて少なくとも5重量%
の微細骨材を用いることが好ましい。微細骨材は広範囲
の割合で使用し得るが、通常その割合は水硬性セメント
の重量に基づいて100重量%を超えず、好ましくは7
5重量%を超えない。特に微細骨材は50重量%までの
量で用いて良好な結果が得られる。」と述べられてい
る。
【0029】本発明者は、水硬性セメントとして平均粒
径1〜20μmのアルミナセメントを選定し、充填材/
骨材として20〜100μmのスラグ、硅石又は炭酸カ
ルシウムを選定し、かつアルミナセメントとスラグ、硅
石又は炭酸カルシウムとの混合割合をアルミナセメント
100重量部に対してスラグ、硅石又は炭酸カルシウム
を200〜500重量部にすることで、意外にも公知技
術の曲げ強度280〜450kg/cm以上を凌駕す
る600kg/cm以上を達成することができた。曲
げ強度の増加は、本発明のセメント質組成物の主要な製
品である内外装用建築材料の厚さを減少させるので、製
品の軽量化に直結する。
【0030】また、本発明の結果得られた上述の水硬性
セメントと充填材/骨材の種類、性状および混合割合の
セメント質組成物は、本発明の第二の目的を果たしてい
る。即ち、セメント質未硬化組成物製造の際の混練過程
において、粘弾性能が良くそのため混練成形性に優れて
いる。したがって、混練の後の成形過程において必要と
する荷重に対して微小のひび割れが生ずることがないの
で、硬化後の曲げ強度は非常に高く、かつ製品の歩留り
を減少させない。また、硬化体の表面粗さは小さい。
【0031】水硬性セメントとして使用するアルミナセ
メントの一部を、本発明の目的を損なわない範囲で他の
水硬性セメントで置き換えることができる。その範囲は
通常20重量%以下であるが、好ましくは10重量%以
下である。この場合、平均粒径が全体として1〜20μ
mであることが重要である。
【0032】充填材/骨材として使用するスラグ、硅石
又は炭酸カルシウムの一部を、本発明の目的を損なわな
い範囲で消石灰、タルク、石膏又はフライアッシュで置
き換えることができる。その範囲は通常20重量%以下
であるが、好ましくは10重量%以下である。この場
合、平均粒径が全体として20〜100μmであること
が重要である。
【0033】水分散性重合体はアルミナセメントとスラ
グ、硅石又は炭酸カルシウムの混練性と、セメント質未
硬化組成物の成形性を向上させるために添加され、水溶
性たんぱく質、可溶性でんぷん、水溶性セルロース誘導
体、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸ソーダ、
ゴムラテックス、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル
系エマルジョン、塩化ビニル系エマルジョン等を使用す
るが、部分鹸化ポリ酢酸ビニルの使用が特に好ましい。
【0034】次に本発明の曲げ強度600kg/cm
以上、曲げ弾性率2×10kg/cm以上のセメント
質組成物を製造する方法について述べる。
【0035】平均粒径1〜20μmのアルミナセメント
100重量部と、平均粒径20〜100μmのスラグ、
硅石又は炭酸カルシウム200〜500重量部とを混合
して混合物とする。この混合物の合計量100重量部に
対して、水分散性重合体0.1〜10重量部および水8
〜30重量部を配合し、混練して混練物を製造する。混
合、混練の方法は、混合、混練を充分に行える方法であ
れば特に制限はない。一般には水等の液体原料を除く粉
末状の固体原料をプラネタリーミキサー等の混合機に入
れ、水等の液体原料を加えて混合を行う。得られた混合
物を強力な混練機に移して混練を行う。強力な混練機の
例としてはニーダ、バンバリーミキサ、湿式パンミキ
サ、ミキシングロール、クネットマシーン、パッグミ
ル、スクリュー押し出し機がある。強力な混練機を使用
すると混練物中の気泡が少なくなり、また使用する水の
量が少ない場合でも充分に混練を行うことができる。混
練は減圧下で行うこともできる。
【0036】充分に混練された混練物を次にシート状に
成形する。この成形もまた減圧下で行うことができる。
シート状に成形されたセメント質未硬化組成物の成形体
は必要に応じて所要の厚さに圧延する。圧延は通常カレ
ンダーロールを用いて行う。更に、得られたセメント質
未硬化組成物を硬化する。硬化は、面方向に加圧加熱し
た後、一般のセメント製品の養生方法、即ち大気中養
生、湿空養生、水中養生、蒸気養生およびオートクレー
ブ養生を利用して行う。養生後、更に乾燥し、硬化を促
進させる。加圧加熱、養生および乾燥の硬化の三過程
は、条件を適切に設定することにより三過程のうちのい
ずれか一過程あるいは二過程を省略し得る。
【0037】以下に本発明を実施例により説明する。
【実施例】実施例1〜3、比較例1 平均粒径10μmのアルミナセメント(旭硝子(株)
製、商品名アルミナセメント1号)25重量部(925
g)と、充填材/骨材として平均粒径10μm(比較例
1)、20μm(実施例1)、40μm(実施例2)、
80μm(実施例3)のスラグ(川崎製鉄(株)製の粉
砕品)75重量部(2775g)および部分鹸化ポリ酢
酸ビニル(日本合成化学工業(株)製、商品名KH17
S)4重量部(148g)をプラネタリーミキサー内で
4分間混合した後、11重量部(407g)の水および
0.4重量部(15g)のグリセリンからなる溶液を加
えて更に4分間混合を行った。
【0038】この混合物を、一対のロール回転比を1対
1.22に設定したミキシングロールを用いて5分間混
練を行い、混練物を成形し幅350mm、長さ950m
m、厚さ7.5mmの成形体とした。
【0039】次に、成形体を一対のロール回転比を1対
1に設定したカレンダーロールを用いて圧延を行い、幅
350mm、長さ350mm、厚さ6.5mmの圧延体
を得た。この圧延体を温度80℃、圧力30kg/cm
の条件下で20分間加圧加熱して硬化させた後、温度
20℃、相対湿度50%の雰囲気で24時間静置して養
生を行い、さらに温度80℃で24時間乾燥し硬化した
セメント質組成物を得た。
【0040】得られた硬化したセメント質組成物の表面
粗さを目視により観察した後、硬化したセメント質組成
物から、幅100mm、長さ300mm、厚さ4mmの
試験片を切り出し曲げ強度と曲げ弾性率を測定した。ま
た、ミキシングロールによる混練後の混練物から試料を
作成し、クリープメーター(山電(株)製)で1000
gの荷重を60秒間かけて粘弾性総変形量を測定した。
水硬性セメントと充填材/骨材の混合割合、平均粒径を
表1に、測定結果を表2に示す。
【0041】なお、粘弾性総変形量は20〜50%が好
ましい。20%未満では混練物が固いため、混練の後の
過程で微小のひび割れを生じ易い。50%を超えると軟
らかすぎて保形性がなくなり成形が困難になる。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】実施例4、5、比較例2〜4 充填材/骨材として平均粒径10μm(比較例2)、2
0μm(実施例4)、80μm(実施例5)、170μ
m(比較例3)、320μm(比較例4)の硅石を用い
た以外は実施例1と同様に硬化したセメント質組成物を
製造し、曲げ強度等を測定した。水硬性セメントと充填
材/骨材の混合割合、平均粒径を表1に、測定結果を表
2に示す。
【0045】実施例6 充填材/骨材として平均粒径20μmの炭酸カルシウム
を用いた以外は実施例1と同様に硬化したセメント質組
成物を製造し、曲げ強度等を測定した。水硬性セメント
と充填材/骨材の混合割合、平均粒径を表1に、測定結
果を表2に示す。
【0046】比較例5、6 充填材/骨材として平均粒径10μmのフライアッシュ
(比較例5)、平均粒径40μmの石膏(比較例6)を
用いた以外は実施例1と同様に硬化したセメント質組成
物を製造し、曲げ強度等を測定した。水硬性セメントと
充填材/骨材の混合割合、平均粒径を表1に、測定結果
を表2に示す。
【0047】
【発明の効果】本発明は、水硬性セメントと充填材/骨
材に関して適切な種類、性状(平均粒径)および配合割
合を選択したことにより、曲げ強度600kg/cm
以上、曲げ弾性率2×10kg/cm以上のセメン
ト質組成物を提供している。この選択はまた混練過程に
おける混練成形性が良いため、最終製品の優れた表面性
状と高い製品歩留りをもたらす。
【0048】本発明のセメント質未硬化組成物はこのよ
うなセメント質組成物を製造するために有用である。
本発明のセメント質組成物の製造方法はこのようなセメ
ント質組成物を製造するために有用である。
フロントページの続き (72)発明者 岩泉 秀徳 山口県宇部市西本町1丁目12番32号 宇 部興産株式会社 宇部本社内 審査官 平田 和男 (56)参考文献 特開 昭63−89440(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/06 C04B 14/04 C04B 14/28 C04B 18/14 C04B 24/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径1〜20μmのアルミナセメン
    ト100重量部、平均粒径20〜100μmのスラグ、
    硅石又は炭酸カルシウム200〜500重量部および水
    分散性重合体からなるセメント質未硬化組成物。
  2. 【請求項2】 平均粒径1〜20μmのアルミナセメン
    ト100重量部、平均粒径20〜100μmのスラグ、
    硅石又は炭酸カルシウム200〜500重量部、水分散
    性重合体および水からなるセメント質未硬化組成物を硬
    化して得られる曲げ強度600kg/cm以上、曲げ
    弾性率2×10kg/cm以上のセメント質組成
    物。
  3. 【請求項3】 平均粒径1〜20μmのアルミナセメン
    ト100重量部と、平均粒径20〜100μmのスラ
    グ、硅石又は炭酸カルシウム200〜500重量部とか
    らなる混合物の合計量100重量部に対して、水分散性
    重合体0.1〜10重量部および水8〜30重量部を配
    合し、混練し、成形した後硬化することを特徴とする曲
    げ強度600kg/cm以上、曲げ弾性率2×10
    kg/cm以上のセメント質組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミナセメントの一部を他の水硬性セ
    メントで置き換えた請求項1の未硬化組成物、請求項2
    の組成物および請求項3の組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 スラグ、硅石又は炭酸カルシウムの一部
    を消石灰、タルク、石膏又はフライアッシュで置き換え
    た請求項1の未硬化組成物、請求項2の組成物および請
    求項3の組成物の製造方法。
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