JP2874721B2

JP2874721B2 - 画像プリンタ

Info

Publication number: JP2874721B2
Application number: JP5160293A
Authority: JP
Inventors: 透谷端
Original assignee: Noritsu Koki Co Ltd
Current assignee: Noritsu Koki Co Ltd
Priority date: 1993-03-12
Filing date: 1993-03-12
Publication date: 1999-03-24
Anticipated expiration: 2014-03-24
Also published as: JPH06266019A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フィルムの画像を感光
材料に投影露光する投影露光部と、画像を形成する多数
の画素の夫々について複数の色情報を有する画像情報に
基づいて感光材料を露光する画像露光部と、前記投影露
光部と前記画像露光部とを経由して前記感光材料を搬送
する搬送手段とが備えられた画像プリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】画像を感光材料に露光する露光部として
は、フィルムの画像を感光材料に投影露光するという投
影露光部と、画像を形成する多数の画素の夫々について
複数の色情報を有する画像情報（一般にはデジタル画像
情報と呼ばれている）に基づいて画像を形成するため、
多数に区分された領域単位で、つまりドット単位で感光
材料を露光する画像露光部とが知られている。そのよう
な投影露光部と画像露光部の両方を備えた画像プリンタ
は、投影露光部及び画像露光部を必要に応じて夫々独立
に使用したり、搬送手段により両露光部を経由して感光
材料を搬送しながら、投影露光部におけるフィルムの画
像の露光と、画像露光部における露光とを感光材料上の
同一箇所に対して重ねて行う、いわゆる多重露光を行う
ようにする等、種々の目的に合わせて便利に使用できる
ものである。かかる画像プリンタの画像露光部は、従
来、例えば多数の画素に分割され且つ各画素の夫々につ
いて複数の色情報を有する画像情報を表示するＣＲＴの
表示画像を感光材料に露光させるように構成されてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、Ｃ
ＲＴを用いて構成される画像露光部が大型化及び複雑化
することに起因して、装置全体の小型化及び簡素化を図
りにくいものであり、改善が望まれていた。本発明は、
上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、
小型化及び構成の簡素化を図り、しかも、露光作業速度
の低下を抑制した画像プリンンタを提供することにあ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の画像プリンタ
は、フィルムの画像を感光材料に投影露光する投影露光
部と、画像を形成する多数の画素の夫々について複数の
色情報を有する画像情報に基づいて感光材料を露光する
画像露光部と、前記投影露光部と前記画像露光部とを経
由して前記感光材料を搬送する搬送手段とが備えられた
画像プリンタであって、前記画像露光部が、複数のカラ
ーフィルタの切り換えにより前記複数の色情報に応じた
露光色に切り換えて前記感光材料に対して前記画素に対
応するドット単位で主走査方向に露光するライン露光ヘ
ッドと、そのライン露光ヘッドと前記感光材料とを前記
主走査方向に直交する副走査方向に相対移動させる移動
手段と、前記ライン露光ヘッドと前記移動手段との作動
を制御する露光制御手段とを備え、前記感光材料に対す
る１ドットの露光が前記感光材料と前記ライン露光ヘッ
ドとの相対移動中に前記露光色を切り換えながら行われ
る移動露光モードが備えられている。

【０００５】本発明の第２特徴構成は、上記第１特徴構
成において、前記感光材料に対する１ドットの露光が前
記感光材料と前記ライン露光ヘッドとの相対移動の停止
中に前記露光色を切り換えながら行われる停止露光モー
ドがさらに備えられており、かつ前記移動露光モードと
前記停止露光モードとの切り換えを前記露光制御手段に
指示する露光モード指示手段が設けられている点にあ
る。本発明の第３特徴構成は、上記第１又は第２特徴構
成において、前記複数のカラーフィルタの切り換えを行
う駆動手段が、起動指令に基づいて切り換え作動を繰り
返し連続して実行するように構成され、前記露光制御手
段が、前記複数のカラーフィルタの切り換え情報に基づ
いて、前記ライン露光ヘッド及び前記移動手段の作動タ
イミングを制御するように構成されている点にある。

【０００６】本発明の第４特徴構成は、上記第１又は第
２特徴構成において、前記露光制御手段が、一定周期の
クロック信号に基づいて、前記ライン露光ヘッド及び前
記移動手段の作動タイミングを制御するように構成され
ている点にある。本発明の第５特徴構成は、上記第１、
第２、第３又は第４特徴構成において、前記複数のカラ
ーフィルタが、駆動手段により回転駆動される回転体の
周方向に配列されている点にある。本発明の第６特徴構
成は、上記第１、第２、第３又は第４特徴構成におい
て、前記複数のカラーフィルタを、駆動手段によりスラ
イド駆動されるフィルタ支持体のスライド方向に配列さ
れている点にある。

【０００７】本発明の第７特徴構成は、上記第１、第
２、第３、第４、第５又は第６特徴構成において、前記
ライン露光ヘッドが、光源とそれからの光を前記感光材
料に導く光ファイバーとの間に、前記複数のカラーフィ
ルタを選択的に位置させることによって露光色を切り換
えるように構成されている点にある。本発明の第８特徴
構成は、上記第７特徴構成において、前記光源が、プリ
ンタ本体のケーシングの外部に配置されている点にあ
る。

【０００８】

【作用】本発明の第１特徴構成によれば、搬送手段は、
必要に応じて、投影露光部と画像露光部との何れかで、
あるいは、投影露光部及び画像露光部の両方で露光させ
ながら感光材料を搬送する。このうち、画像露光部にお
ける露光は、主走査方向に延びたライン露光ヘッドが移
動露光モードで動作させられることにより行われる。こ
の移動露光モードでは、移動手段によってライン露光ヘ
ッドと感光材料とが相対移動しながらカラーフィルタを
切り換えることにより複数の露光色による１ドットの露
光、結果的には１ライン分のドットの露光が行われる。
この移動露光モードでは、１ドットにおける各露光色に
よる露光エリアは副走査方向にずれている（図４参
照）。

【０００９】本発明の第２特徴構成によれば、画像露光
部における露光は、露光モード指示手段からの指示が、
移動露光モードであるときは、上記第１特徴構成と同様
の移動露光制御により感光材料を露光し、露光モード指
示手段からの指示が、停止露光モードであるときは、感
光材料とライン露光ヘッドとの移動停止中に感光材料を
露光させる停止露光制御により露光する。即ち、画質を
ある程度の品質に保ちながら、より露光作業時間の短縮
化を要求される場合は、移動露光制御により露光し、そ
して、露光作業時間の短縮化よりも露光した画像の画質
を優先したい場合は、停止露光制御にて露光するのであ
る。この停止露光モードでは、１ドットにおける各露光
色による露光エリアは副走査方向にずれないで一致して
いる（図６参照）。

【００１０】本発明の第３特徴構成によれば、露光制御
手段は、駆動手段によってカラーフィルタが切り換えら
れた際、その切り換え情報に基づいてライン露光ヘッド
と移動手段との作動タイミングを制御する。つまり、露
光制御手段は、ライン露光ヘッドによりカラーフィルタ
を切り換えた際の信号を基にして、移動手段の作動とラ
イン露光ヘッドの作動との時間関係を調整するのであ
る。

【００１１】本発明の第４特徴構成によれば、露光制御
手段は、一定周期のクロック信号に基づいてライン露光
ヘッドと移動手段との作動タイミングを制御する。つま
り、露光制御手段は、安定した時間基準となるクロック
信号を基にして、移動手段の作動とライン露光ヘッドの
作動との時間関係を調整するのである。本発明の第５特
徴構成によれば、カラーフィルタが周方向に配置されて
いる回転体を駆動手段により回転駆動することで、露光
色を変更して行く。本発明の第６特徴構成によれば、フ
ィルタ支持体を駆動手段によりスライド駆動することに
より、スライド方向に配列されているカラーフィルタを
移動させて露光色を変更して行く。

【００１２】本発明の第７特徴構成によれば、光源の光
を光ファイバーにより感光材料に導いて露光させる。本
発明の第８特徴構成によれば、プリンタ本体のケーシン
グの外部に設けられた光源の光が、光ファイバーにより
プリンタ本体のケーシング内に導かれ、感光材料を露光
する。

【００１３】

【発明の効果】上記第１特徴構成によれば、画像情報を
ラインに区分して扱う画像露光部は、ＣＲＴを用いて画
像情報の全体を扱う従来のものに較べて、小型化及び構
成の簡素化を図ることができ、しかも、移動露光制御に
より露光作業速度の低下を抑えることのできるものであ
るから、投影露光と画像露光とを行えるものでありなが
らも、装置全体としての小型化及び構成の簡素化を図
り、しかも、露光作業速度の低下を抑制した画像プリン
タを提供するに至ったのである。上記第２特徴構成によ
れば、上記第１特徴構成による効果に加え、画像露光部
における露光状態を、移動露光制御と停止露光制御とに
必要に応じて切り換えることができるため、画像プリン
タを一層便利なものにできたのである。

【００１４】上記第３特徴構成によれば、上記第１又は
第２特徴構成による効果に加え、画像露光部は、カラー
フィルタを切り換えた際の信号を基にして、移動手段と
ライン露光ヘッドとの作動タイミングを制御するので、
簡素な構成で前記作動タイミングを制御できる。上記第
４特徴構成によれば、上記第１又は第２特徴構成による
効果に加え、画像露光部は、安定した時間基準となるク
ロック信号を基にして、移動手段とライン露光ヘッドと
の作動タイミングを制御するので、正確に前記作動タイ
ミングを制御できる。上記第５特徴構成によれば、上記
第１、第２、第３又は第４特徴構成による効果に加え、
画像露光部におけるライン露光ヘッドは、カラーフィル
タを備えた回転体を回転させるだけの簡素な構成で、感
光材料を露光させる露光色を変更できる。

【００１５】上記第６特徴構成によれば、上記第１、第
２、第３又は第４特徴構成による効果に加え、画像露光
部におけるライン露光ヘッドは、カラーフィルタを備え
たフィルタ支持体をスライドさせるだけの簡素な構成
で、感光材料を露光させる露光色を変更できる。上記第
７特徴構成によれば、上記第１、第２、第３、第４、第
５又は第６特徴構成による効果に加え、画像露光部にお
けるライン露光ヘッドを、光源の光を光ファイバーにて
導くように構成するから、光源の配置を自由に設定で
き、装置設計の自由度を増すことができる。上記第８特
徴構成によれば、上記第７特徴構成による効果に加え、
光源をプリンタ本体のケーシングの外部に出すことで、
光源の発熱により感光材料の光感度が変化してしまうの
を防止でき、画像プリンタの性能を安定化することがで
きる。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の画像プリンタの実施例を図面
に基づいて説明する。図１に示すように、画像プリンタ
１には、フィルム２の画像情報を感光材料としての印画
紙３に投影露光する投影露光部Ｐ、印画紙３に露光する
画像情報をラインに区分してライン毎に露光して行くラ
イン露光ヘッドとして構成されている移送露光部Ｍ、投
影露光部Ｐと移送露光部Ｍとの処理速度の差を調整する
ために印画紙３のループを形成するループ形成部Ｒ、投
影露光部Ｐ若しくは移送露光部Ｍの何れか一方又はその
両方で露光された印画紙３を現像する現像処理部Ｄ、及
び、画像プリンタ１の各部の作動を制御する制御部Ｃが
設けられている。

【００１７】印画紙３をロール状に収納している印画紙
ホルダ４から引き出された印画紙３は、投影露光部Ｐ若
しくは移送露光部Ｍの何れか一方又はその両方において
露光された後、現像処理部Ｄにて現像され、１枚分の画
像情報を含む大きさに切断されて排出される。

【００１８】以下、各構成部分について説明する。投影
露光部Ｐには、投影露光用光源１０、フィルム２に照射
する光の色バランスを調整する調光フィルタ１１、調光
フィルタ１１を通過した光を均一に混色するミラートン
ネル１２、フィルム２の画像を印画紙３上に結像させる
焼き付けレンズ１３、及び、シャッタ１４が同一光軸上
に設けられており、更に、フィルム２の画像部分の色濃
度情報を読み取る画像センサ１５がフィルム２搬送経路
の上流側に設けられている。投影露光部Ｐでは、フィル
ム２の画像部分の色濃度情報を画像センサ１５にて読み
取り、その色濃度情報に基づいて制御部Ｃが調光フィル
タ１１を制御して投影露光用光源１０の照射光をフィル
ム２の画像の色濃度に応じた色バランスに調整し、その
調整後の光でフィルム２を照射し、フィルム２の画像を
印画紙３に露光するのである。

【００１９】ループ形成部Ｒには、印画紙３を搬送する
ローラ２０，２１とローラ２０を回転駆動するモータＭ
１とが設けられ、印画紙搬送方向上流側のローラ２０と
印画紙搬送方向下流側のローラ２１との間に、図示を省
略するが、印画紙３をローラ２０，２１間において直線
状に案内する状態と、図１に示すような印画紙３のルー
プを形成するのを許容する状態とに切り換え自在のフラ
ップが設けられており、投影露光部Ｐと移送露光部Ｍと
の両方で露光する場合には、印画紙３のループを形成し
て両露光部Ｐ，Ｍの処理速度の差を調整する。

【００２０】移送露光部Ｍには、移送露光用光源３０、
移送露光用光源３０から出た光の色バランスを調整する
調光フィルタ３１、シャッタ３２、及び、ＰＬＺＴプリ
ントヘッド３４が同一光軸上に設けられており、シャッ
タ３２とＰＬＺＴプリントヘッド３４との間には、図２
に示すように、カラーフィルタとしての赤色フィルタ３
３ａ，緑色フィルタ３３ｂ，青色フィルタ３３ｃを周方
向に配列している回転体としての回転フィルタ３３が設
けられ、回転フィルタ３３は、ロータリエンコーダを内
蔵した駆動手段としてのモータＭ３によって回転軸３３
ｄ周りに回転駆動される。

【００２１】ＰＬＺＴプリントヘッド３４は、図示を省
略するが、ＰＬＺＴを偏光子と検光子と間に配置したも
のを多数個、印画紙３の搬送方向と垂直な方向、つまり
主走査方向に一次元配列したライン露光ヘッドであり、
夫々のＰＬＺＴに設けた一対の電極間への印加電圧を変
化させることにより電極間を通過する光の偏光方向を変
化させて、夫々のＰＬＺＴが光の通過を許容するか否か
を切り換える光シャッタとして機能する。これにより、
多数個のＰＬＺＴに印加する電圧を各独立に制御し、回
転フィルタ３３の各色のフィルタ３３ａ，３３ｂ，３３
ｃの何れか所望の色のものを移送露光部Ｍの光路中に配
置することで、多数の画素から構成される画像情報のう
ちの１ライン分の画像情報をカラー化した状態で印画紙
３に露光することができる。

【００２２】移送露光部Ｍの印画紙搬送経路下流側に
は、印画紙３を搬送するローラ２２とそのローラ２２を
駆動するパルスモータＭ２とが設けられている。現像処
理部Ｄには、図示を省略するが、露光後の印画紙３を現
像するための処理液を充填した複数のタンクが備えら
れ、印画紙３はその複数のタンクを順次通過して行き現
像処理されるのである。制御部Ｃには、各部の作動を制
御するためのプログラム、及び、画像読み取り装置にて
読み取ったり、コンピュータグラフィックス等にて作成
して入力された画像情報が記憶されている。

【００２３】上記した画像プリンタ１の構成では、移送
露光部Ｍにおける印画紙３の露光は、多数の画素から構
成された画像情報のうち１ライン分のみを露光させるも
のであり、画像情報全体を印画紙３に露光するには、移
送露光部Ｍにおける露光と同期して印画紙３を搬送（こ
の搬送方向は副走査方向と呼ばれる）する必要があり、
以下、その関係を制御する制御部Ｃの作動を図３のタイ
ムチャートに基づいて詳述する。先ず、図２のように、
光センサからなるホーム位置検出センサ３３ｆが回転フ
ィルタ３３の外周部に一箇所設けられた孔３３ｅを検知
している状態をホームポジションとして、このホームポ
ジションの状態では、ローラ２２は印画紙３の搬送を停
止している。制御部Ｃは、図３に点Ｔ１で示すこのホー
ムポジションの状態から、ローラ２２を駆動するパルス
モータＭ２にパルスを送り始め印画紙３の移送を開始
し、同時に、回転フィルタ３３を回転駆動するモータＭ
３を作動させて回転フィルタ３３を図２中矢印Ａの方向
に回転させる。

【００２４】制御部Ｃは、図３中Ｔ２にて示す、モータ
Ｍ３に内蔵のロータリエンコーダの出力信号により回転
フィルタ３３が１２０度回転したことを検知した時点
で、モータＭ３を停止させて、移送露光部Ｍのシャッタ
３２を「ＯＮ」状態つまり開状態にする。シャッタ３２
を開状態にすると同時に、制御部Ｃに記憶されている画
像情報のうち１ライン分の青色成分の画像情報に基づい
て、ＰＬＺＴプリントヘッド３４の各ＰＬＺＴの電極に
印加する電圧を制御して、印画紙３を露光させる。露光
が終了すると、制御部Ｃの指令によりシャッタ３２が
「ＯＦＦ」状態つまり閉状態になる。

【００２５】次に、所定時間経過後、モータＭ３を作動
させて回転フィルタ３３を図２中矢印Ａの方向に回転さ
せ、図３中Ｔ３にて示す、モータＭ３に内蔵のロータリ
エンコーダの出力信号により回転フィルタ３３が１２０
度回転したことを検知した時点で、モータＭ３を停止さ
せて、移送露光部Ｍのシャッタ３２を「ＯＮ」状態つま
り開状態にする。シャッタ３２を開状態にすると同時
に、直前に露光した青色成分の画像情報と同じラインの
緑色成分の画像情報に基づいて、ＰＬＺＴプリントヘッ
ド３４の各ＰＬＺＴの電極に印加する電圧を制御して、
印画紙３を露光させる。露光が終了すると、制御部Ｃの
指令によりシャッタ３２が「ＯＦＦ」状態つまり閉状態
になる。

【００２６】更に所定時間経過後、モータＭ３を作動さ
せて回転フィルタ３３を図２中矢印Ａの方向に回転さ
せ、図３中Ｔ４にて示す、ホーム位置検出センサ３３ｆ
が回転フィルタ３３の孔３３ｅを検出して回転フィルタ
３３がホームポジションに戻った時点で、モータＭ３を
停止させて、移送露光部Ｍのシャッタ３２を「ＯＮ」状
態つまり開状態にする。シャッタ３２を開状態にすると
同時に、直前に露光した緑色成分の画像情報と同じライ
ンの赤色成分の画像情報に基づいて、ＰＬＺＴプリント
ヘッド３４の各ＰＬＺＴの電極に印加する電圧を制御し
て、印画紙３を露光させる。露光が終了すると、制御部
Ｃの指令によりシャッタ３２が「ＯＦＦ」状態つまり閉
状態になる。この時点で、１ライン分の画像情報を各色
の成分について全て露光を終了したのである。

【００２７】制御部Ｃは、Ｔ１の時点からローラ２２を
駆動するパルスモータＭ２にパルスを送り始めて、それ
から、所定数のパルスを送って所定量印画紙３を移送し
た後にパルスの送信を終了し印画紙３の移送を停止する
が、上記の１ライン分の画像情報を印画紙３に露光して
いる時点では、印画紙３は移送中の状態にあるようにそ
の移送量が設定されている。即ち、制御部Ｃは、印画紙
３と移送露光部Ｍとの相対移動中に印画紙３を露光させ
る移動露光制御を行っているのである。このため、ＰＬ
ＺＴ１素子分によって印画紙３に露光される領域、つま
り１ドットを示している図４において、ＰＬＺＴ１素子
分に相当する露光幅である幅Ｗが共通で、印画紙３の移
送方向である矢印Ｂの方向に青色成分，緑色成分，及
び，赤色成分の夫々の画像情報により露光された領域が
少しずつずれた状態となっている。制御部Ｃは、上記し
た１ライン分の画像情報の露光制御を繰り返して順次隣
接するラインの画像情報を露光して行き、１枚分の画像
情報を露光するのである。

【００２８】尚、画像プリンタ１は、投影露光部Ｐで露
光したものに上記した移送露光部Ｍにて重ね焼きして画
像合成するモードと、投影露光部Ｐ又は移送露光部Ｍを
夫々単独で使用するモードとに切り換え可能に構成して
あり、この切り換え操作は、制御部Ｃに接続した入力装
置Ｉから行うようにしてある。

【００２９】従って、制御部Ｃ及び移送露光部Ｍは、画
像を形成する多数の画素の夫々について複数の色情報を
有する画像情報に基づいて印画紙３を露光する画像露光
部Ｓとして機能し、ローラ２０，２２，モータＭ１及び
パルスモータＭ２は、投影露光部Ｐと画像露光部Ｓとを
経由して印画紙３を搬送する搬送手段Ｈといて機能す
る。ローラ２２，パルスモータＭ２及び制御部Ｃは、移
送露光部Ｍと感光材料３とを相対移動させる移動手段Ｔ
として機能し、制御部Ｃは移動手段Ｔと移送露光部Ｍと
の作動タイミングを制御する露光制御手段Ｅとして機能
する。

【００３０】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。 (1) 上記実施例では、回転フィルタ３３に赤色，緑
色，及び，青色の３色のフィルタ３３ａ，３３ｂ，３３
ｃを配列しているが、このうち何れかの色のフィルタを
除いても良いし、更に橙色等の他の色のフィルタを加え
て用いても良い。

【００３１】(2) 上記実施例では、感光材料として印
画紙３を用いているが、ポジフィルムや複写機等に使用
している感光ドラム等の他の感光材料を用いても良い。

【００３２】(3) 上記実施例では、移送露光部Ｍを静
止させた状態で、印画紙３を移送して、移送露光部Ｍと
印画紙３とを相対移動させているが、この逆に、印画紙
３を静止させた状態で、移送露光部Ｍをスライド移送し
て、移送露光部Ｍと印画紙３とを相対移動させても良
い。

【００３３】(4) 上記実施例では、露光制御手段Ｅに
よる移送露光部Ｍと移動手段Ｔの作動タイミングの制御
は、印画紙３と移送露光部Ｍとの相対移動中に印画紙３
を露光させる移動露光制御を行っているが、この移動露
光制御に、図５に示すように、パルスモータＭ２に駆動
用のパルス信号を送らず印画紙３を停止させている状態
のときに、シャッタ３２を開いて画像情報を露光する停
止露光制御をも可能にして、入力装置Ｉからの切り換え
操作入力によって、上記の移動露光制御を行う移動露光
モードと、停止露光制御を行う停止露光モードとに切り
換えられるようにしても良い。この場合、入力装置Ｉ
は、露光モード指示手段として機能する。尚、停止露光
制御においては、図６に示すように、青色成分，緑色成
分，及び，赤色成分の画像情報を露光した位置は一致す
ることになる。

【００３４】(5) 上記実施例では、一つのＰＬＺＴプ
リントヘッド３４にて、全ての色の成分の画像情報を印
画紙３に露光しているが、図７に示すように、青色，緑
色，及び，赤色の各色毎に独立して構成されたＰＬＺＴ
プリントヘッド１０１，１０２，１０３を設けて、各色
の画像情報を各別に印画紙３に露光するようにしても良
い。

【００３５】(6) 上記実施例では、回転フィルタ３３
の位置情報つまり、赤色，緑色，及び，青色フィルタ３
３ａ，３３ｂ，３３ｃの切り換え情報に基づいて、移送
露光部Ｍと移動手段Ｔとの作動タイミングを制御してい
るが、図８に示すように、クロック信号に基づいて、図
８中Ｔ５で回転フィルタ３３の切り換えを開始して、Ｔ
６で印画紙３の移送を開始するという制御を、各色の成
分の画像情報について繰り返すようにしても良い。
又、図９に示すように、パルスモータＭ２に駆動用のパ
ルス信号を送らず印画紙３を停止させている状態のとき
に、画像情報を露光する停止露光制御を行う際にも、同
様にクロック信号に基づいて、移送露光部Ｍと移動手段
Ｔとの作動タイミングを制御しても良い。

【００３６】(7) 上記実施例では、赤色，緑色，及
び，青色のカラーフィルタ３３ａ，３３ｂ，３３ｃを、
回転フィルタ３３の回転軸３３ｄに対して放射状に配列
した構成としてあるが、図１０に示すように、青色，緑
色，及び，赤色のフィルタ１１０ａ，１１０ｂ，１１０
ｃを、フィルタ支持体１１０に直線状に配列し、そのフ
ィルタ支持体１１０の一端を、ベルト１１１に固定し、
他端をガイド１１２に案内されるようにし、ベルト１１
１を一対のプーリ１１３ａ，１１３ｂに掛け渡し、その
ベルト１１１を駆動手段としてのモータＭ４にて駆動し
て、フィルタ支持体１１０をスライド駆動するようにし
ても良い。

【００３７】(8) 上記実施例では、移送露光部Ｍに、
ＰＬＺＴによる光シャッタを用いているが、液晶素子に
よる光シャッタ等をプリントヘッドに用いても良い。

【００３８】(9) 上記実施例では、移送露光部Ｍの光
源３０から出た光をそのままＰＬＺＴヘッド３４に照射
しているが、図１１に示すように、光源３０、赤外線の
通過を阻止するＩＲカットフィルタ１２０及びシャッタ
３２を冷却用のファンモータ１２１とともに一つの筐体
内に収納して、光源３０から出て、ＩＲカットフィルタ
１２０，シャッタ３２及び回転フィルタ３３のカラーフ
ィルタ３３ａ，３３ｂ，３３ｃのうちの何れかのカラー
フィルタを通過した光を光ファイバー１２２に導入し、
その光ファイバー１２２に案内された光をＰＬＺＴヘッ
ド３４に入射させて印画紙３に導くようにしても良い。
又、上記のように光源３０から出た光を光ファイバー１
２２にて導くようにすると、光源３０の配置は自由に設
定できるため、図１１に示すように、画像プリンタ１の
本体のケーシングＫの外部に配置しても良い。

【００３９】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像プリンタの実施例にかかる概略構
成図

【図２】本発明の実施例にかかるカラーフィルタの構成
図

【図３】本発明の実施例にかかるタイミングチャート

【図４】本発明の実施例にかかる露光状態の例示図

【図５】本発明の別実施例にかかるタイミングチャート

【図６】本発明の別実施例にかかる露光状態の例示図

【図７】本発明の別実施例にかかる部分概略構成図

【図８】本発明の別実施例にかかるタイミングチャート

【図９】本発明の別実施例にかかるタイミングチャート

【図１０】本発明の別実施例にかかるカラーフィルタの
構成図

【図１１】本発明の別実施例にかかる部分構成図

【符号の説明】

３感光材料３０光源３３回転体３３ａ，３３ｂ，３３ｃカラーフィルタ１１０フィルタ支持体１１０ａ，１１０ｂ，１１０ｃカラーフィルタ１２２光ファイバーＥ露光制御手段Ｈ搬送手段Ｉ露光モード指示手段ＫケーシングＭ移送露光部Ｍ３，Ｍ４駆動手段Ｐ投影露光部Ｓ画像露光部Ｔ移動手段

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G03B 27/32 G03B 27/46 G03B 27/50 B41J 3/00

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】フィルムの画像を感光材料（３）に投影露
光する投影露光部（Ｐ）と、画像を形成する多数の画素
の夫々について複数の色情報を有する画像情報に基づい
て感光材料（３）を露光する画像露光部（Ｓ）と、前記
投影露光部（Ｐ）と前記画像露光部（Ｓ）とを経由して
前記感光材料（３）を搬送する搬送手段（Ｈ）とが備え
られた画像プリンタであって、前記画像露光部（Ｓ）が、複数のカラーフィルタ（３３
ａ，３３ｂ，３３ｃ）の切り換えにより前記複数の色情
報に応じた露光色に切り換えて前記感光材料（３）に対
して前記画素に対応するドット単位で主走査方向に露光
するライン露光ヘッド（３４）と、そのライン露光ヘッ
ド（３４）と前記感光材料（３）とを前記主走査方向に
直交する副走査方向に相対移動させる移動手段（Ｔ）
と、前記ライン露光ヘッド（３４）と前記移動手段
（Ｔ）との作動を制御する露光制御手段（Ｅ）とを備
え、前記感光材料（３）に対する１ドットの露光が前記感光
材料（３）と前記ライン露光ヘッド（３４）との相対移
動中に前記露光色を切り換えながら行われる移動露光モ
ードが備えられている画像プリンタ。
【請求項２】前記感光材料（３）に対する１ドットの露
光が前記感光材料（３）と前記ライン露光ヘッド（３
４）との相対移動の停止中に前記露光色を切り換えなが
ら行われる停止露光モードがさらに備えられており、か
つ前記移動露光モードと前記停止露光モードとの切り換え
を前記露光制御手段（Ｅ）に指示する露光モード指示手
段（Ｉ）が設けられている請求項１記載の画像プリン
タ。
【請求項３】前記複数のカラーフィルタ（３３ａ，３３
ｂ，３３ｃ）の切り換えを行う駆動手段（Ｍ３）が、起
動指令に基づいて切り換え作動を繰り返し連続して実行
するように構成され、前記露光制御手段（Ｅ）が、前記複数のカラーフィルタ
（３３ａ，３３ｂ，３３ｃ）の切り換え情報に基づい
て、前記ライン露光ヘッド（３４）及び前記移動手段
（Ｔ）の作動タイミングを制御するように構成されてい
る請求項１又は２記載の画像プリンタ。
【請求項４】前記露光制御手段（Ｅ）が、一定周期のク
ロック信号に基づいて、前記ライン露光ヘッド（３４）
及び前記移動手段（Ｔ）の作動タイミングを制御するよ
うに構成されている請求項１又は２記載の画像プリン
タ。
【請求項５】前記複数のカラーフィルタ（３３ａ，３
３ｂ，３３ｃ）が、駆動手段（Ｍ３）により回転駆動さ
れる回転体（３３）の周方向に配列されている請求項
１、２、３又は４記載の画像プリンタ。
【請求項６】前記複数のカラーフィルタ（１１０ａ，
１１０ｂ，１１０ｃ）が、駆動手段（Ｍ４）によりスラ
イド駆動されるフィルタ支持体（１１０）のスライド方
向に配列されている請求項１、２、３又は４記載の画像
プリンタ。
【請求項７】前記ライン露光ヘッド（３４）が、光源
（３０）とそれからの光を前記感光材料（３）に導く光
ファイバー（１２２）との間に、前記複数のカラーフィ
ルタ（３３ａ，３３ｂ，３３ｃ）を選択的に位置させる
ことによって露光色を切り換えるように構成されている
請求項１、２、３、４、５又は６記載の画像プリンタ。
【請求項８】前記光源（３０）が、プリンタ本体のケ
ーシング（Ｋ）の外部に配置されている請求項７記載の
画像プリンタ。