JP2874546B2 - フィルムの自動供給装置 - Google Patents

フィルムの自動供給装置

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JP2874546B2
JP2874546B2 JP6045872A JP4587294A JP2874546B2 JP 2874546 B2 JP2874546 B2 JP 2874546B2 JP 6045872 A JP6045872 A JP 6045872A JP 4587294 A JP4587294 A JP 4587294A JP 2874546 B2 JP2874546 B2 JP 2874546B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、現像処理後のフィル
ムを写真焼付装置の露光位置に送り込むフィルムの自動
供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、フィルムを焼付処理する場合、
スキャナ部においてフィルムの1コマずつの画像情報を
検出し、検出後のフィルムを露光位置に送り込んで焼付
処理しており、その焼付け時、予め検出された画像情報
に基づいて光量調整等を行うようにしている。
【0003】上記のような焼付け処理に伴うフィルムの
供給には、フィルムを1本ずつ人手により供給する方法
と、複数のフィルムを順次接続してロール状とし、その
ロール状フィルムをフィルム搬送経路に自動的に送り込
む方法とが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フィルムを
人手により供給する方法においては、焼付処理を効率よ
く行うことができない問題がある。
【0005】一方、フィルムを連続して自動供給する方
法においては、以下のような不都合がある。
【0006】すなわち、スキャナ部に設けられたカラー
スキャナがフィルムの1コマずつの画像情報を検出する
とき、隣接する画像コマ間のすぬけ部分を検出してフィ
ルムを位置決めし、その位置決め状態で画像コマの画像
情報を検出しているが、画像コマにはすぬけ部分と同じ
画像部をもつものもある。この場合、フィルムを位置決
めすることができないため、フィルムを一度逆送りして
から送り込みを開始してマニュアル操作によりフィルム
を位置決めする必要がある。
【0007】ところで、従来のフィルム自動供給装置に
おいては、フィルムの送り機構上、フィルムを供給装置
とスキャナ部との間でフィルムにたるみをもたせること
ができず、検出不能の画像コマの位置決めを行うことが
できない問題がある。
【0008】この発明の課題は、フィルムの逆送りを可
能としてスキャナ部で検出不能の画像コマの位置決めを
行うことができるようにした供給装置を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、焼付装置の外装ケースの外
部に着脱自在に取付けられるフィルムマガジンと、その
フィルムマガジンの巻芯に巻取られた多数のフィルムを
フィルムマガジンのフィルム出口から一枚づつ送り出す
送り出しローラと、フィルムマガジンから送り出される
フィルムを前記外装ケース内のフィルム搬送路に誘導す
るフィルムガイドと、上記フィルム搬送路に送り込まれ
たフィルムをスキャナ部から露光位置に搬送する搬送ロ
ーラとから成り、前記フィルムガイドは、下部ガイドプ
レートと、その下部ガイドプレートとの間にフィルム通
路を形成する上部ガイドプレートとを有し、上部ガイド
プレートに窓を形成し、その窓内にフィルムの逆送りに
よって形成されるたるみによって押し開けられる開閉自
在のループガイドを設けた構成を採用している。
【0010】
【0011】また、この発明においては、前記ループガ
イドの先端部下面に窪みを設け、窓の内周に上記窪みに
嵌合する突片を設け、その突片と窪みの対向面における
一方に磁石を設け、他方に金属片を設けた構成を採用し
ている。
【0012】さらに、フィルムの逆送り時に、ループガ
イドの位置においてフィルムにループを確実に形成させ
るため、上記ループガイドの内面に凹入状の曲面を設
け、下部ガイドプレートには前記曲面と対向する位置に
ループガイドローラを回転自在に取付け、そのループガ
イドローラの外周一部をフィルム通路に臨ませてフィル
ム通路に挿入されたフィルムを上記曲面に沿わせるよう
にしている。
【0013】
【作用】上記のように構成すれば、搬送ローラの逆回転
によってフィルムを逆送りすると、送り出しローラの位
置でフィルムが固定保持されているとき、フィルムはフ
ィルムガイド内においてたるみが生じ、そのたるみ部で
ループガイドが持ち上げられる。このため、ループガイ
ドが開放し、その開放部においてフィルムにループが形
成され、フィルムを逆送りすることができる。
【0014】ここで、ループガイドの内面に凹入状の曲
面を設け、その曲面の下方にループガイドローラを設け
てフィルムを上記曲面に沿わせることにより、フィルム
の逆送り時、ループガイドの位置においてフィルムにた
るみを確実に形成することができる。また、前記上部ガ
イドブレートのフィルム移送方向の先端部を回動自在に
支持すると、その上部ガイドプレートの上方への回動に
よってフィルム通路を開放することができるため、フィ
ルム通路におけるフィルムのつまりを簡単に解消するこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0016】図1はフィルム自動供給装置の概略を示
す。焼付装置の外装ケース1の外部にフィルムマガジン
2が取付けられ、そのフィルムマガジン2から送り出さ
れるフィルムFは、フィルムガイド20を介して外装ケ
ース1の内部に設けられたフィルム搬送経路に送り込ま
れる。
【0017】外装ケース1の内部のフィルム搬送経路に
は、第1搬送ローラ40および第2搬送ローラ41が設
けられている。
【0018】第1搬送ローラ40および第2搬送ローラ
41の周囲には各ローラ40、41の外周にフィルムF
を接触させる複数の圧着ローラ43が設けられている。
また、第1搬送ローラ40および第2搬送ローラ41は
図示省略したモータにより正逆回転され、正転時によっ
てフィルムFをスキャナ部44から露光部45に搬送す
る。
【0019】スキャナ部44にはカラースキャナ46が
設けられ、そのカラースキャナ46は送り込まれてくる
フィルムFの1コマずつの画像情報を検出する。一方、
露光部45では、光源47からの光を調光フィルタ48
およびミラートンネル49を介してフィルムFに照射
し、そのフィルムFの画像を図示省略した焼付レンズを
介して感光材料に焼付けるようにしている。
【0020】図2および図3は、前記フィルムマガジン
2の装着部を示す。外装ケース1の上面にはブラケット
3が取付けられ、そのブラケット3の後側上部に設けた
ピン受け4でフィルムマガジン2の両側後部に設けた後
部支持ピン5が着脱自在に支持されている。
【0021】また、ブラケット3には前記フィルムガイ
ド20が取付けられ、そのフィルムガイド20の両側後
部に取付けた一対のピン受け6でフィルムマガジン2の
両側前部に取付けた前部支持ピン7が着脱自在に支持さ
れている。
【0022】フィルムマガジン2は巻芯8を有し、その
巻芯8の外側に複数のフィルムFが巻き取られている。
ここで、フィルムFは、先に巻付けたフィルムFの巻終
わり端部の内側に次のフィルムFの巻始め端部が位置す
るようにして巻付けられている。
【0023】このため、フィルムマガジン2の前部に設
けたフィルム出口9から一本のフィルムFを完全に引き
出すと、次のフィルムFの先端部がフィルム出口9に自
動的に引き出され、複数のフィルムFを順次引き出せる
ようになっている。
【0024】フィルムマガジン2の内部にはフィルム出
口9の後方にガイドローラ10が回転自在に設けられて
いる。ガイドローラ10は、それぞれのピン受け4、6
にフィルムマガジン2の後部支持ピン5および前部支持
ピン7を載置したフィルムマガジン2の装着状態におい
て、そのフィルムマガジン2の下方に設けられた送り出
しローラ11の外周上部に圧着するようになっている。
【0025】送り出しローラ11は図示省略した駆動装
置によって矢印方向に回転され、その回転によってガイ
ドローラ10との間に挿入されたフィルムFがフィルム
出口9に送り出されるようになっている。
【0026】フィルムガイド20は、先端に向けて下り
勾配をもって傾斜する取付けとされている。このフィル
ムガイド20は、ブラケット3に取付けられた下部ガイ
ドプレート21と、その上に設けられた上部ガイドプレ
ート22とから成り、両ガイドプレート21、22間に
フィルムFの移動を案内するフィルム通路23が設けら
れている。
【0027】フィルム通路23のフィルム出口部には上
下一対のガイドローラ24a、24bが設けられ、その
上部ガイドローラ24aのローラ軸を中心として上部ガ
イドプレート22が回動自在に支持されている。
【0028】このため、上部ガイドローラ24aのロー
ラ軸を中心にして上部ガイドプレート22を起立方向に
回転させることにより、フィルム通路23が開放し、フ
ィルム通路23でのフィルムFのつまり等を解消するこ
とができる。
【0029】上部ガイドプレート22には窓25が形成
され、その窓25に設けられたループガイド26のフィ
ルム移送方向後端部はピン27を介して上部ガイドプレ
ート22に回動自在に支持されている。
【0030】ループガイド26の内面には凹入状の曲面
28が形成され、一方、下部ガイドプレート21には上
記曲面28と対向する位置にローラ取付孔29が設けら
れ、そのローラ取付孔29内にループガイドローラ30
が回転自在に取付けられている。
【0031】ループガイドローラ30は、外周上部がフ
ィルム通路23内に臨む取付けとされ、そのループガイ
ドローラ30によってフィルム通路23に送り込まれる
フィルムFはループガイド26の曲面28に沿って移動
する。
【0032】また、ループガイド26のフィルム移送方
向の先端部下面には窪み31が形成され、一方、窓25
の内周には上記窪み31内に侵入する突片32が設けら
れている。
【0033】突片32と窪み31の対向面における一方
には磁石33が取付られ、他方には上記磁石33に吸着
される金属片34が取付けられ、その金属片34と磁石
33の吸着力によってループガイド26が容易に開放す
るのを防止し、フィルム通路23に巻ぐせの強いフィル
ムFが送り込まれてもループガイド26が開放しないよ
うにされている。
【0034】なお、金属片34に代えて異極の磁石を取
付けるようにしてもよい。
【0035】前記フィルム通路23のフィルム移送方向
先端部には割込み通路35が分岐され、その分岐部にガ
イド片36が揺動自在に取付けられている。
【0036】ここで、ガイド片36はフィルム通路23
と割込み通路35の一方の通路に沿って送り込まれるフ
ィルムFを外装ケース1内のフィルム搬送経路に誘導す
る。
【0037】いま、外装ケース1の外部にフィルムマガ
ジン2を装着し、そのフィルムマガジン2内のフィルム
Fの先端部をガイドローラ10と送り出しローラ11間
に挿入させた状態において、上記送り出しローラ11を
回転させると、フィルムFはフィルム通路23から外装
ケース1のフィルム搬送経路に送り込まれる。
【0038】フィルム搬送経路に送り込まれたフィルム
Fは、次に第1搬送ローラ40および第2搬送ローラ4
1によりスキャナ部44に搬送されて1コマ毎の画像情
報が検出され、検出処理後のフィルムFは露光部45に
送り込まれて焼付処理される。
【0039】ここで、スキャナ部44におけるフィルム
Fの検出処理は露光部45における焼付処理の速度より
速いため、フィルムFはスキャナ部44と露光部45と
の間で図1の鎖線で示すようにループが形成される。
【0040】フィルムマガジン2の巻芯8に巻取られた
フィルムFは巻始め端部がその内側のフィルムFの巻終
わり端部の内側に重なる巻付けであるため、フィルムマ
ガジン2内のフィルムFは順次外装ケース1内に送られ
て検出処理および焼付処理される。
【0041】スキャナ部44は、前記のようにフィルム
Fの1コマずつの画像の情報を読み取るが、画像情報を
読み取ることのできないコマも存在し、読み取り不可能
なコマはスキャナ部44で位置決めすることはできな
い。
【0042】この場合、第1搬送ローラ40および第2
搬送ローラ41を一旦停止させ、マニュアル操作により
各搬送ローラ40、41を逆転してフィルムFを逆送り
し、所定量逆送りしたのちフィルムFを前進させて画像
コマの位置決めを行う。
【0043】ここで、フィルムFを逆送りすると、フィ
ルムFの後端部がガイドローラ10と送り出しローラ1
1との間に位置する状態では、送り出しローラ11は回
転停止状態にあるため、フィルムFはループガイド26
の曲面28に沿う部分においてたるみが生じ、そのたる
み部分はフィルムFの逆送りにより次第に大きくなって
ループガイド26を押し、図7に示すようにループガイ
ド26を開放させると共に、その開放部においてループ
Lを形成する。
【0044】このように、フィルムFを逆送りすると、
フィルムFはフィルムガイド20のループガイド26を
押し開いてループLを形成するため、フィルムFを所定
量後退動させることができ、スキャナ部44において位
置決めすることのできない画像コマをマニュアル操作に
よりスキャナ部44で位置決めして画像情報の読み取り
を行うことができる。
【0045】なお、フィルムFの後端部がガイドローラ
10と送り出しローラ11間を通過する状態ではフィル
ムFはたるみをつくることなく後退動することになり、
この場合も、スキャナ部44で読み取り不可能な画像コ
マをスキャナ部44で位置決めすることができる。
【0046】フィルムFを連続して焼付処理している状
態において、別のフィルムFを割込んで焼付処理する場
合は、フィルムマガジン2から次のフィルムFの先端部
がガイドローラ10と送り出しローラ11間に送り込ま
れたとき、送り出しローラ11の回転を停止させ、先の
フィルムFの後端部がフィルム通路23を通過したの
ち、図8に示すように、割込み通路35に割込み処理用
のフィルムFを挿入して搬送経路に沿って移動させる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、フ
ィルムガイドにループガイドを開閉自在に設けたので、
スキャナ部に送り込まれたフィルムの逆送りを可能とす
ることができ、スキャナ部において検出不可能な画像コ
マの検出のやり直しを行うことができる。
【0048】また、フィルムガイドにおける上部ガイド
プレートをフィルム移送方向の先端部を中心として回動
自在に支持したことにより、上部ガイドプレートの上方
への回動によってフィルム通路を開放することができる
ため、フィルム通路におけるフィルムのつまりを簡単に
解消することができ、メンテナンスが容易である。
【0049】さらに、ループガイドの内面に凹入状の曲
面を設け、その曲面に対向してループガイドローラを設
け、そのループガイドローラによりフィルムを曲面に沿
って移動させるようにしたことにより、フィルムの逆送
り時、ループガイドの位置においてフィルムにたるみを
確実に形成することができる。
【0050】また、フィルム通路に分岐して割込み通路
を設けたことにより、フィルムを連続して焼付処理する
途中において、別のフィルムを割込み処理することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るフィルム自動供給装置の概略図
【図2】フィルムマガジンの装着部を示す断面図
【図3】同上の一部を拡大して示す断面図
【図4】図3の平面図
【図5】図3のV−V線に沿った断面図
【図6】図3のVI−VI線に沿った断面図
【図7】フィルムの逆送り状態を示す断面図
【図8】フィルムの割込み状態を示す断面図
【符号の説明】
1 外装ケース 2 フィルムマガジン 8 巻芯 9 フィルム出口 11 送り出しローラ 20 フィルムガイド 21 下部ガイドプレート 22 上部ガイドプレート 23 フィルム通路 25 窓 26 ループガイド 28 曲面 30 ループガイドローラ 35 割込み通路 40 第1搬送ローラ 41 第2搬送ローラ 44 スキャナ部 45 露光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 27/32 G03B 27/46 G03B 1/42 - 1/54

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼付装置の外装ケースの外部に着脱自在
    に取付けられるフィルムマガジンと、そのフィルムマガ
    ジンの巻芯に巻取られた多数のフィルムをフィルムマガ
    ジンのフィルム出口から一枚づつ送り出す送り出しロー
    ラと、フィルムマガジンから送り出されるフィルムを前
    記外装ケース内のフィルム搬送路に誘導するフィルムガ
    イドと、上記フィルム搬送路に送り込まれたフィルムを
    スキャナ部から露光位置に搬送する搬送ローラとから成
    り、前記フィルムガイドは、下部ガイドプレートと、そ
    の下部ガイドプレートとの間にフィルム通路を形成する
    上部ガイドプレートとを有し、上部ガイドプレートに窓
    を形成し、その窓内にフィルムの逆送り時に形成される
    たるみによって押し開けられる開閉自在のループガイド
    を設けたフィルムの自動供給装置。
  2. 【請求項2】 前記上部ガイドプレートのフィルム移送
    方向先端部を回動自在に支持した請求項1に記載のフィ
    ルムの自動供給装置。
  3. 【請求項3】 前記ループガイドの内面に凹入状の曲面
    を形成し、下部ガイドプレートには前記曲面と対向する
    位置にループガイドローラを回動自在に設け、そのルー
    プガイドローラの外周一部をフィルム通路に位置させた
    請求項1又は2に記載のフィルムの自動供給装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルムガイドから外装ケースのフ
    ィルム搬送経路に至る部分に割込み通路を分岐させた請
    求項1乃至3のいずれかに記載のフィルムの自動供給装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ループガイドの先端部下面に窪みを
    形成し、窓の内周に上記窪みに嵌合する突片を設け、そ
    の突片と窪みの対向面における一方に磁石が設けられ、
    他方に金属片が設けられていることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載のフィルムの自動供給装置。
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