JP2872246B2 - プリンタの分散処理方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は図形・画像データと文字データとドットパタ
ーンに展開して印刷するプリンタに係り、特に多くの文
字データをドットパターンに展開するのに好適なプリン
タの分散処理方式に関する。

〔従来の技術〕

従来のプリンタの分散処理方式は、文字データ処理専
用のプロセッサと図形・画像データ処理専用のプロセッ
サとを用意し、文字データと図形・画像データをそれぞ
れ専用プロセッサを用いて並列的に処理するというもの
であった。なお、この種のプリンタの処理方式として関
連するものには、例えば特開昭59−180678号公報が挙げ
られる。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術においては、文字データと図形・画像デ
ータが混在する場合には高速の連続印刷が可能である
が、データが文字データあるいは図形・画像データのみ
の場合はそれ専用のプロセッサだけが動作して、他方の
プロセッサは遊びとなるため、分散処理の利点が全く生
かされないことになる。このため、例えばデータが文字
データのみで、しかも文字サイズが小さく、それを用紙
一杯に印刷する場合のように、大量の文字データのみを
扱う場合には、ページメモリへの展開等に時間がかゝ
り、高速の連続印刷ができないという問題があった。

本発明の目的は、複数のプロセッサを具備し、文字デ
ータと図形・画像データを処理することのできるプリン
タにおいて、大量の文字データのみの場合も高速の連続
印刷を可能とする分散処理方式を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、上位システムから文字データ、図形・画
像データを受取るメインプロセッサと、該メインプロセ
ッサの指示に従い文字データあるいは図形・画像データ
を処理する複数のサブプロセッサとを具備してなるプリ
ンタにおいて、前記複数のサブプロセッサの少なくとも
一部のプロセッサに文字データ及び図形・画像データを
処理する機能を持たせ、前記メインプロセッサは、上位
システムから文字データ及び図形・画像データを受取る
と、一部のサブプロセッサに図形・画像データの処理
を、残りのサブプロセッサに文字データの処理を指示
し、上位システムから文字データのみを受取ると、複数
のサブプロセッサの全てに各々文字データの処理を指示
することにより、達成される。

〔作用〕

本発明では、複数のサブプロセッサに対し、文字デー
タのみのページについては、１ページ分の文字データを
該複数のサブプロセッサで分担動作させ、図形・画像デ
ータ及び文字データと２つのデータがあるページについ
ては、一部のサブプロセッサでは図形・画像処理を行
い、残りのサブプロセッサでは文字処理を行わせること
により、複数のサブプロセッサは無駄なく動作し、文字
データのみを大量に印刷するケースにおいても、性能を
低下させることなく連続印刷が可能になる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例について図面により説明す
る。

第１図は本発明の中心をなすプリンタプロセッサ構成
の概略図である。メインプロセッサ１は上位システムか
ら文字データ、図形・画像データを受取り、その処理を
サブプロセッサ2,3に指示するものである。サブプロセ
ッサ2,3いずれも文字処理と図形・画像処理を行う機能
を備え、メインプロセッサ１から指示にもとずき文字デ
ータ、図形・画像データを分担して処理するものであ
る。以下では、文字データと図形・画像データのあるペ
ージについては、サブプロセッサ２で文字処理、サブプ
ロセッサ３で図形・画像処理を行い、文字データのみの
ページについては、両プロセッサ2,3でそれぞれ文字処
理を分担して行うものとする。

第２図は上位システムから文字データと図形・画像デ
ータを受取った場合のメインプロセッサ１と文字処理の
サブプロセッサ２の動作を説明する図である。なお、サ
ブプロセッサ２の文字処理と並行して、サブプロセッサ
３では図形・画像処理が行われるが、第２図では省略し
てある。

上位システムから送られる文字コードでは通常行単位
である。該文字コードはメインプロセッサ１により対応
したフォントアドレスに変換され、ページバッファ５に
格納される。１ページ分のデータがページバッファ５に
蓄えられると、メインプロセッサ１はサブプロセッサ２
に対し、該データをドットイメージにページメモリ４に
展開させるべく、ページバッファ５のアドレスA1をパラ
メータとして行展開指示を行う。その後、メインプロセ
ッサ１は次の行アドレスであるA2を求めておく。一方、
サブプロセッサ２はA1のページバッファ５からフォント
アドセスで示すフォントデータ６をページメモリ４に展
開する。そして、行終了コードをみつけるとメインプロ
セッサ１に割込みをかける。これを受けて、メインプロ
セッサ１はA2をパラメータとして次行の展開指示をプロ
セッサ２に行い、その後、次の行のアドレスA3を求めて
おく。以下、同様の処理を繰返す。

第２図では省略したが、上位システムから図形・画像
データが送られると、メインプロセッサ１はサブプロセ
ッサ３に図形処理を指示し、これを受けてサブプロセッ
サ３は図形を展開する。図形の展開は例えばページバッ
ファ４とは別のバッファに展開し、両者の論理和として
出力する。

第３図は上位システムから文字データのみを受取った
場合のメインプロセッサ１とサブプロセッサ2,3の動作
を説明する図である。なお、第３図では、文字コードに
対応するフォントアドレス等を行単位で管理するページ
バッファ５は省略してある。

上位システムから文字データのみを受取った場合、メ
インプロセッサ１は文字処理をサブプロセッサ２と３に
分担指示する。この場合、メインプロセッサ１は、ペー
ジバッファ５の行先頭アドレスAN（Ｎは１以上の整数で
行番号に対応する）をパラメータにして各サブプロセッ
サ2,3に行展開指示を行うが、それ以外にページメモリ
４のどのアドレスから展開してよいかのパラメータも渡
す。この情報はページバッファ５の行サイズ情報から容
易に求めることができる。メインプロセッサ１は行サイ
ズ情報を順に加算してページメモリ４の行アドレスとし
てサブプロセッサ2,3への展開すべき行位置を与えるの
である。第３図は、メインプロセッサ2,3が２行おきに
ページメモリ４へ展開する場合を示したものである。

なお、実施例では、サブプロセッサ2,3はいずれも文
字処理と図形・画像処理を行う機能を備えているとした
が、例えばサブプロセッサ２は文字処理機能のみとし、
サブプロセッサ３だけを文字及び図形・画像処理を行う
機能としてもよいことは云うまでもない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、複数のプロセ
ッサを具備し、文字データと図形・画像データを処理す
ることのできるプリンタにおいて、文字データのみを大
量に印刷するケースでも、性能を低下させることなく、
該大量の文字データを連続して印刷することができる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るプリンタプロセッサ構成の概略
図、第２図は文字データと図形・画像データが含む場合
の動作を説明する図、第３図は文字データのみの場合の
動作を説明する図である。 １…メインプロセッサ、2,3…サブプロセッサ、４…ペ
ージメモリ、５…バッファメモリ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上位システムから文字データ、図形・画像
   データの両方あるいは一方を含む印刷指示を受け取るメ
   インプロセッサと、該メインプロセッサの指示に従い文
   字データあるいは図形・画像データを処理する複数のサ
   ブプロセッサとを具備してなるプリンタにおいて、 前記複数のサブプロセッサは、文字データ及び図形・画
   像データを処理する機能を持つ第１のサブプロセッサ
   と、文字データを処理する機能を持つ第２のサブプロセ
   ッサとを少なくとも有し、 前記メインプロセッサは、上位システムから文字データ
   及び図形・画像データを含む印刷指示を受け取ると、前
   記第１のサブプロセッサに図形・画像データの処理を、
   前記第２のサブプロセッサに文字データの処理を指示
   し、 上位システムから文字データのみの印刷指示を受け取る
   と、前記第１、第２のサブプロセッサに文字データの処
   理を指示することを特徴とするプリンタの分散処理方
   式。