JP2871242B2 - 超音波探傷装置 - Google Patents
超音波探傷装置Info
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- JP2871242B2 JP2871242B2 JP3306158A JP30615891A JP2871242B2 JP 2871242 B2 JP2871242 B2 JP 2871242B2 JP 3306158 A JP3306158 A JP 3306158A JP 30615891 A JP30615891 A JP 30615891A JP 2871242 B2 JP2871242 B2 JP 2871242B2
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- ultrasonic
- acousto
- optical fiber
- optic deflector
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2291/00—Indexing codes associated with group G01N29/00
- G01N2291/04—Wave modes and trajectories
- G01N2291/044—Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波探傷検査に使用す
る超音波探傷装置に関する。
る超音波探傷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波探傷検査に使用する超音波探傷装
置として、近年J. D. Aussel, Ultrasonics 1988 Vol.
26 September pp. 245-255で述べられている原理を用い
て、図3に示す超音波探傷装置Aを使用した超音波探傷
検査が試みられている。
置として、近年J. D. Aussel, Ultrasonics 1988 Vol.
26 September pp. 245-255で述べられている原理を用い
て、図3に示す超音波探傷装置Aを使用した超音波探傷
検査が試みられている。
【0003】図3に示した従来の第1の超音波探傷装置
Aは第1のレーザー発振器1、鏡2、第2のレーザー発
振器3、レンズ4a,レンズ4b,ビームスプリッタ
5、鏡6、レンズ7、光電変換器8、フィルタ9および
波形表示装置10から構成されている。この第1の超音波
探傷装置Aを使用して超音波探傷検査を行う場合には、
次のようにする。
Aは第1のレーザー発振器1、鏡2、第2のレーザー発
振器3、レンズ4a,レンズ4b,ビームスプリッタ
5、鏡6、レンズ7、光電変換器8、フィルタ9および
波形表示装置10から構成されている。この第1の超音波
探傷装置Aを使用して超音波探傷検査を行う場合には、
次のようにする。
【0004】第1のレーザー発振器1からレーザーパル
ス11が発振されると、レーザーパルス11は鏡2によって
反射され、被検査材12の表面13に照射される。これによ
ってレーザーパルス11の照射を受けた箇所から超音波14
が発生する。発生した超音波の一部は被検査材12の内部
に存在する欠陥15に当たって反射され、反射超音波16が
発生する。被検査材12の表面13は反射超音波16の影響に
より振動を生ずる。
ス11が発振されると、レーザーパルス11は鏡2によって
反射され、被検査材12の表面13に照射される。これによ
ってレーザーパルス11の照射を受けた箇所から超音波14
が発生する。発生した超音波の一部は被検査材12の内部
に存在する欠陥15に当たって反射され、反射超音波16が
発生する。被検査材12の表面13は反射超音波16の影響に
より振動を生ずる。
【0005】一方、第2のレーザー発振器3からレーザ
ー光17が発振される。発振されたレーザー光17はレンズ
4aおよびレンズ4bを使用して平行光線にされ、ビー
ムスプリッタ5に到達する。ビームスプリッタ5によっ
て分割されたレーザー光のうち一方のレーザー光18は鏡
6およびビームスプリッタ5によって反射されレンズ7
を通過することによって収束されて光電変換器8に到達
する。
ー光17が発振される。発振されたレーザー光17はレンズ
4aおよびレンズ4bを使用して平行光線にされ、ビー
ムスプリッタ5に到達する。ビームスプリッタ5によっ
て分割されたレーザー光のうち一方のレーザー光18は鏡
6およびビームスプリッタ5によって反射されレンズ7
を通過することによって収束されて光電変換器8に到達
する。
【0006】もう一方のレーザー光19は被検査材12の表
面13に当たって反射され、ビームスプリッタ5を通過
し、さらにレンズ7を通過することによって収束されて
光電変換器8に到達する。前述のように被検査材12の表
面13は欠陥15に当たって反射してきた反射超音波16によ
って振動しているので、反射超音波16の影響を受けレー
ザー光18とは位相が異なることになる。
面13に当たって反射され、ビームスプリッタ5を通過
し、さらにレンズ7を通過することによって収束されて
光電変換器8に到達する。前述のように被検査材12の表
面13は欠陥15に当たって反射してきた反射超音波16によ
って振動しているので、反射超音波16の影響を受けレー
ザー光18とは位相が異なることになる。
【0007】レーザー光18を一般的な数式で表現すると
簡略的に次のようになる。 a=Acos (Ωt+φ) …(1) ここで、Ωはレーザー光18の周波数であり、tは時間、
φは位相、Aは振幅である。
簡略的に次のようになる。 a=Acos (Ωt+φ) …(1) ここで、Ωはレーザー光18の周波数であり、tは時間、
φは位相、Aは振幅である。
【0008】レーザー光19の位相は、反射超音波16によ
る被検査材12の表面13の振動によりドップラシフトを受
けて変化しているので、この変化分をΔφとすると、レ
ーザー光19は (1)式と同様次のように表現できる。 b=Acos (Ωt+φ+Δφ) …(2)
る被検査材12の表面13の振動によりドップラシフトを受
けて変化しているので、この変化分をΔφとすると、レ
ーザー光19は (1)式と同様次のように表現できる。 b=Acos (Ωt+φ+Δφ) …(2)
【0009】光電変換器8はレーザー光18とレーザー光
19の加算をし、その和を電気信号に変換するので、光電
変換器8の出力信号は (1)式と (2)式を用い次のように
表現できる。 c=(a+b)2 =(Acos (Ωt+φ)+Acos (Ωt+φ+Δφ))2 =4A2 cos2 ( Ωt+φ+1/2・Δφ) cos2 (Δφ/2)…(3) 光電変換器8の出力は光信号が除かれるので、 c≒4A2 cos(Δφ/2) …(4) のみが出力されることになる。
19の加算をし、その和を電気信号に変換するので、光電
変換器8の出力信号は (1)式と (2)式を用い次のように
表現できる。 c=(a+b)2 =(Acos (Ωt+φ)+Acos (Ωt+φ+Δφ))2 =4A2 cos2 ( Ωt+φ+1/2・Δφ) cos2 (Δφ/2)…(3) 光電変換器8の出力は光信号が除かれるので、 c≒4A2 cos(Δφ/2) …(4) のみが出力されることになる。
【0010】したがって、フィルタ9を経由して波形表
示装置10ではΔφが表示されることになる。Δφは反射
超音波16が存在する場合にのみ表示されるので、被検査
材12の内部の欠陥が検出できる。
示装置10ではΔφが表示されることになる。Δφは反射
超音波16が存在する場合にのみ表示されるので、被検査
材12の内部の欠陥が検出できる。
【0011】従来の第1の超音波探傷装置Aにおいて
は、発生させた超音波の伝搬方向を決定することができ
ないという問題がある。このため、近年 A. J. A. Brui
nsma and J. A. Vogel, Applied Optics 1988, Vol. 27
No. 22 pp. 4690-4695 で述べられているように、図4
に示したような第2の超音波探傷装置Bを用いた超音波
探傷検査が試みられている。
は、発生させた超音波の伝搬方向を決定することができ
ないという問題がある。このため、近年 A. J. A. Brui
nsma and J. A. Vogel, Applied Optics 1988, Vol. 27
No. 22 pp. 4690-4695 で述べられているように、図4
に示したような第2の超音波探傷装置Bを用いた超音波
探傷検査が試みられている。
【0012】図4に示した第2の超音波探傷装置Bはレ
ーザー発振器1、光ファイバ20,スターカプラ21、光フ
ァイバ遅延線22(21−1〜22−5)およびレンズ23から
構成されている。この超音波探傷装置Bを用いて超音波
探傷検査を行う場合には次のようにする。
ーザー発振器1、光ファイバ20,スターカプラ21、光フ
ァイバ遅延線22(21−1〜22−5)およびレンズ23から
構成されている。この超音波探傷装置Bを用いて超音波
探傷検査を行う場合には次のようにする。
【0013】レーザー発振器1からレーザーパルスが発
振されると、レーザーパルスは一端がレーザー発振器1
に接続された光ファイバ20によって導光され、一本の光
束を複数の光束に分割するスターカプラ21に入射する。
スターカプラ21に入射したレーザーパルスはスターカプ
ラ21内部において5つのレーザーパルスに分割され、光
ファイバ遅延線22(22−1,22−2,22−3,22−4,
22−5)に入射する。
振されると、レーザーパルスは一端がレーザー発振器1
に接続された光ファイバ20によって導光され、一本の光
束を複数の光束に分割するスターカプラ21に入射する。
スターカプラ21に入射したレーザーパルスはスターカプ
ラ21内部において5つのレーザーパルスに分割され、光
ファイバ遅延線22(22−1,22−2,22−3,22−4,
22−5)に入射する。
【0014】光ファイバ遅延線22−1より22−2の方
が、また22−2より22−3の方が、また22−3より22−
4の方が、さらに22−4より22−5の方がそれぞれ長さ
がLだけ長いとする。光ファイバ遅延線22−1によって
導光されたレーザーパルス24−1は、レンズ23を通って
被検査材12の表面13−1に照射される。光ファイバ遅延
線22−2,22−3,22−4,22−5によってそれぞれ導
光されたレーザーパルス24−2,24−3,24−4,24−
5も、同様にしてレンズ23を通って被検査材12の表面13
−2,13−3,13−4,13−5にそれぞれ照射される。
が、また22−2より22−3の方が、また22−3より22−
4の方が、さらに22−4より22−5の方がそれぞれ長さ
がLだけ長いとする。光ファイバ遅延線22−1によって
導光されたレーザーパルス24−1は、レンズ23を通って
被検査材12の表面13−1に照射される。光ファイバ遅延
線22−2,22−3,22−4,22−5によってそれぞれ導
光されたレーザーパルス24−2,24−3,24−4,24−
5も、同様にしてレンズ23を通って被検査材12の表面13
−2,13−3,13−4,13−5にそれぞれ照射される。
【0015】このとき、光ファイバ遅延線22内の導光部
における光速度をcf とする、レーザーパルスが被検査
材12の表面13−1に照射されてから13−2に照射される
までの時間Δtは、 Δt=L/cf …(5) となる。レーザーパルスが13−2に照射されてから13−
3に照射されるまでの時間、13−3に照射されてから13
−4に照射されるまでの時間、および13−4に照射され
てから13−5に照射されるまでの時間も同様にΔtとな
る。
における光速度をcf とする、レーザーパルスが被検査
材12の表面13−1に照射されてから13−2に照射される
までの時間Δtは、 Δt=L/cf …(5) となる。レーザーパルスが13−2に照射されてから13−
3に照射されるまでの時間、13−3に照射されてから13
−4に照射されるまでの時間、および13−4に照射され
てから13−5に照射されるまでの時間も同様にΔtとな
る。
【0016】図5は、このような方法によって被検査材
12の表面上に等間隔、等時間差でレーザーパルスを次々
と照射し、被検査材内部に超音波を発生させた場合の、
被検査材12内部における超音波ビームの伝搬状態につい
て説明するものである。
12の表面上に等間隔、等時間差でレーザーパルスを次々
と照射し、被検査材内部に超音波を発生させた場合の、
被検査材12内部における超音波ビームの伝搬状態につい
て説明するものである。
【0017】図5中、符号13は図示していないレーザー
パルス被検査材12表面における照射位置、符号25aおよ
び25bは前記レーザーパルス照射位置から発生した超音
波パルスにより形成された超音波ビームの波面である。
パルス被検査材12表面における照射位置、符号25aおよ
び25bは前記レーザーパルス照射位置から発生した超音
波パルスにより形成された超音波ビームの波面である。
【0018】被検査材12表面上において、互いにとなり
あった照射位置間の距離はすべてΔxとする。レーザー
パルスは図中左端の照射位置13−1に最初に照射され、
次にその右隣の照射位置13−2に、それからΔtだけ時
間が経過したのちに照射される。この後、各照射位置に
はその左隣の照射位置にレーザーパルスが照射されてか
らΔtだけ時間経過した後にレーザーパルスが照射され
るものとする。
あった照射位置間の距離はすべてΔxとする。レーザー
パルスは図中左端の照射位置13−1に最初に照射され、
次にその右隣の照射位置13−2に、それからΔtだけ時
間が経過したのちに照射される。この後、各照射位置に
はその左隣の照射位置にレーザーパルスが照射されてか
らΔtだけ時間経過した後にレーザーパルスが照射され
るものとする。
【0019】各照射位置から発生した超音波パルスの波
面は、一定の方向でのみ強められて超音波ビームを形成
し、伝搬することになる。図5において波面25aは、照
射位置13−5にレーザーパルスが照射された直後の超音
波ビームの波面、波面25bは、すべての照射位置にレー
ザー光の照射がなされてのちある程度時間が経過したと
きの超音波ビームの波面である。
面は、一定の方向でのみ強められて超音波ビームを形成
し、伝搬することになる。図5において波面25aは、照
射位置13−5にレーザーパルスが照射された直後の超音
波ビームの波面、波面25bは、すべての照射位置にレー
ザー光の照射がなされてのちある程度時間が経過したと
きの超音波ビームの波面である。
【0020】いま被検査材12内部における個々の超音波
パルス伝搬速度をVとすれば、超音波ビームの伝搬方向
ψは、次式で表される。 Ψ= sin-1(VΔt/Δx) …(6) このように、各照射位置の間隔および各光ファイバ遅延
線の長さを決定することにより、超音波ビームの伝搬方
向が制御できることになる。
パルス伝搬速度をVとすれば、超音波ビームの伝搬方向
ψは、次式で表される。 Ψ= sin-1(VΔt/Δx) …(6) このように、各照射位置の間隔および各光ファイバ遅延
線の長さを決定することにより、超音波ビームの伝搬方
向が制御できることになる。
【0021】このようにして発生させた超音波は、被検
査材12内部に欠陥が存在すればその欠陥によって反射さ
れ、反射超音波が発生する。この反射超音波は図3に示
した従来の装置において用いられている原理を使用して
検出することができる。
査材12内部に欠陥が存在すればその欠陥によって反射さ
れ、反射超音波が発生する。この反射超音波は図3に示
した従来の装置において用いられている原理を使用して
検出することができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の第1の超音波探
傷装置Aにおいては、レーザー発振器を含めて機械走査
を行っているが、レーザー光源が大きく機械走査が困難
であり、また、発生させた超音波の伝搬方向を制御する
ことができないという課題がある。
傷装置Aにおいては、レーザー発振器を含めて機械走査
を行っているが、レーザー光源が大きく機械走査が困難
であり、また、発生させた超音波の伝搬方向を制御する
ことができないという課題がある。
【0023】また、従来の第2の超音波探傷装置Bにお
いては、被検査材内部における超音波伝搬方向が光ファ
イバ遅延線の長さと照射位置の間隔とによって決まるた
め、超音波伝搬方向の変更が困難であるという課題があ
る。
いては、被検査材内部における超音波伝搬方向が光ファ
イバ遅延線の長さと照射位置の間隔とによって決まるた
め、超音波伝搬方向の変更が困難であるという課題があ
る。
【0024】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、機械的走査が容易でかつ任意の角度における
斜角探傷検査を実施することが可能な超音波探傷装置を
提供することを目的とする。
たもので、機械的走査が容易でかつ任意の角度における
斜角探傷検査を実施することが可能な超音波探傷装置を
提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明はレーザー発振器
と、このレーザー発振器に接続され、このレーザー発振
器からのレーザー光を導光する光ファイバと、この光フ
ァイバからのレーザー光の光路上に位置するレンズ群
と、このレンズ群を透過したレーザー光の光路上に位置
する音響光学偏向器と、この音響光学偏向器により偏向
されたレーザー光の光路上に位置するスリットと、この
スリットを通過したレーザー光を反射する反射器と、前
記レンズ群、音響光学偏向器、スリットおよび反射器を
固定するベースと、前記音響光学偏向器を駆動する超音
波発信装置と、この超音波発信装置および前記レーザー
発振器を制御する制御装置を具備したことを特徴とす
る。
と、このレーザー発振器に接続され、このレーザー発振
器からのレーザー光を導光する光ファイバと、この光フ
ァイバからのレーザー光の光路上に位置するレンズ群
と、このレンズ群を透過したレーザー光の光路上に位置
する音響光学偏向器と、この音響光学偏向器により偏向
されたレーザー光の光路上に位置するスリットと、この
スリットを通過したレーザー光を反射する反射器と、前
記レンズ群、音響光学偏向器、スリットおよび反射器を
固定するベースと、前記音響光学偏向器を駆動する超音
波発信装置と、この超音波発信装置および前記レーザー
発振器を制御する制御装置を具備したことを特徴とす
る。
【0026】
【作用】本発明に係る超音波探傷装置においては、被検
査材内部において非接触で超音波を発生させ、かつ超音
波発振部に可動部分を有することなく、発生させた超音
波の伝搬方向を制御することができる。また、光ファイ
バによりレーザー光を導光しているので、レーザー光の
光路設定に制約がなくなり、かつ機械的走査を行う際に
レーザー発振器を超音波発振部とともに走査する必要が
なくなる。したがって、斜角探傷検査を容易に自動化す
ることができる。
査材内部において非接触で超音波を発生させ、かつ超音
波発振部に可動部分を有することなく、発生させた超音
波の伝搬方向を制御することができる。また、光ファイ
バによりレーザー光を導光しているので、レーザー光の
光路設定に制約がなくなり、かつ機械的走査を行う際に
レーザー発振器を超音波発振部とともに走査する必要が
なくなる。したがって、斜角探傷検査を容易に自動化す
ることができる。
【0027】
【実施例】本発明に係る超音波探傷装置の一実施例を図
1を参照して説明する。図1中、符号1はレーザー発振
器駆動装置38を有するレーザー発振器であり、このレー
ザー発振器1には光ファイバ20の一端が接続され、光フ
ァイバ20の他端はケース26に設けた穴27に挿通固定され
ケース26の内部に達している。この光ファイバ20からの
レーザーパルス11の光路上には、図1に示すようにレン
ズ28a,レンズ28bおよびレンズ29のレンズ群、音響光
学偏向器30がそれぞれケース26内に位置固定されてい
る。
1を参照して説明する。図1中、符号1はレーザー発振
器駆動装置38を有するレーザー発振器であり、このレー
ザー発振器1には光ファイバ20の一端が接続され、光フ
ァイバ20の他端はケース26に設けた穴27に挿通固定され
ケース26の内部に達している。この光ファイバ20からの
レーザーパルス11の光路上には、図1に示すようにレン
ズ28a,レンズ28bおよびレンズ29のレンズ群、音響光
学偏向器30がそれぞれケース26内に位置固定されてい
る。
【0028】音響光学偏向器30により偏向された1次レ
ーザーパルス31の光路上に、このレーザーパルス31を透
過し、かつ音響光学偏向器30を透過した0次レーザーパ
ルス32を遮断するようにスリット33が配置されケース26
内に位置固定されている。また、スリット33と音響光学
偏向器30との間の光路上にレンズ34がケース26内に位置
固定されている。
ーザーパルス31の光路上に、このレーザーパルス31を透
過し、かつ音響光学偏向器30を透過した0次レーザーパ
ルス32を遮断するようにスリット33が配置されケース26
内に位置固定されている。また、スリット33と音響光学
偏向器30との間の光路上にレンズ34がケース26内に位置
固定されている。
【0029】スリット33を透過したレーザーパルス31の
光路上に反射器として鏡35がケース26内に位置固定され
ている。鏡35を反射したレーザーパルス31aおよび31b
は被検査材12の表面13(13a,13b)に照射できるよう
にケース26には穴36が設けられている。音響光学偏向器
30は超音波発信装置37にケーブル40で接続されている。
光路上に反射器として鏡35がケース26内に位置固定され
ている。鏡35を反射したレーザーパルス31aおよび31b
は被検査材12の表面13(13a,13b)に照射できるよう
にケース26には穴36が設けられている。音響光学偏向器
30は超音波発信装置37にケーブル40で接続されている。
【0030】レーザー発振器駆動装置38および超音波発
信装置37は制御装置39にケーブル41で接続されており、
レーザー発振器1から発振されたレーザーパルス11が音
響光学偏向器30に入射するときの音響光学偏向器30内の
超音波波長を制御できるようになっている。なお、鏡35
に代えてプリズムを用いても良いし、またケース26内に
必ずしも内蔵させる必要はなく基板(ベース)に固定さ
せておけば良い。
信装置37は制御装置39にケーブル41で接続されており、
レーザー発振器1から発振されたレーザーパルス11が音
響光学偏向器30に入射するときの音響光学偏向器30内の
超音波波長を制御できるようになっている。なお、鏡35
に代えてプリズムを用いても良いし、またケース26内に
必ずしも内蔵させる必要はなく基板(ベース)に固定さ
せておけば良い。
【0031】次に本実施例の作用について図2により説
明する。図2において、図示していないレーザー発振器
からレーザーパルス11が1回発振され、光ファイバ20に
よりケース26内に導光され音響光学偏向器30に到達す
る。音響光学偏向器30の内部にはケーブル40を通して図
示していない超音波発信装置からの信号によって超音波
が送信されている。音響光学偏向器30に入射したレーザ
ーパルス11は、音響光学偏向器30を透過する0次レーザ
ーパルス32と、音響光学偏向器30によって回析した1次
レーザーパルス31とに分割される。
明する。図2において、図示していないレーザー発振器
からレーザーパルス11が1回発振され、光ファイバ20に
よりケース26内に導光され音響光学偏向器30に到達す
る。音響光学偏向器30の内部にはケーブル40を通して図
示していない超音波発信装置からの信号によって超音波
が送信されている。音響光学偏向器30に入射したレーザ
ーパルス11は、音響光学偏向器30を透過する0次レーザ
ーパルス32と、音響光学偏向器30によって回析した1次
レーザーパルス31とに分割される。
【0032】図示していないレーザー発振器からレーザ
ーパルス11が1回発振され音響光学偏向器30に入射され
たときの音響光学偏向器30内の超音波波長がΛ1 とする
と、このレーザーパルス11は、 θ1 =λ/2Λ1 …(7) で表される方向θ1 に回析し、符号31aで表される光路
を通って被検査材12の表面13aに照射される。図示して
いないレーザー発振器から次のレーザーパルス11が発振
されると、光ファイバ20によってケース26内に導光され
音響光学偏向器30に到達する。
ーパルス11が1回発振され音響光学偏向器30に入射され
たときの音響光学偏向器30内の超音波波長がΛ1 とする
と、このレーザーパルス11は、 θ1 =λ/2Λ1 …(7) で表される方向θ1 に回析し、符号31aで表される光路
を通って被検査材12の表面13aに照射される。図示して
いないレーザー発振器から次のレーザーパルス11が発振
されると、光ファイバ20によってケース26内に導光され
音響光学偏向器30に到達する。
【0033】このとき音響光学偏向器30内部の超音波波
長が、1回目のレーザーパルスが発振されてから次のレ
ーザーパルスが発振されるまでの間に、Λ1 からΛ2 に
変化したとすると、次のレーザーパルス11の回析方向θ
2 は、 θ2 =λ/2Λ2 …(8) となり、符号31bの光路を通って被検査材12の表面13b
に照射される。
長が、1回目のレーザーパルスが発振されてから次のレ
ーザーパルスが発振されるまでの間に、Λ1 からΛ2 に
変化したとすると、次のレーザーパルス11の回析方向θ
2 は、 θ2 =λ/2Λ2 …(8) となり、符号31bの光路を通って被検査材12の表面13b
に照射される。
【0034】ここで、被検査材12に対するレーザーパル
スの照射角度をφとすると、レーザーパルス照射位置の
移動量Δxは、次式で表される。 Δx=[tan (λ/2Λ2 )−tan (λ/2Λ1 )]/cos φ …(9) 図示していないレーザー発振器のレーザーパルス発振間
隔が一定であるならば、被検査材12の表面上に等時間
差、等間隔Δxで次々とレーザーパルスを照射するため
には、1回目のレーザーパルス発振時の音響光学偏向器
30の内部の超音波波長Λ1 に応じて、次式で表される波
長Λの超音波を送信すればよい。 tan (λ/2Λ)=Δx・cos φ+tan (λ/2Λ1 ) …(10)
スの照射角度をφとすると、レーザーパルス照射位置の
移動量Δxは、次式で表される。 Δx=[tan (λ/2Λ2 )−tan (λ/2Λ1 )]/cos φ …(9) 図示していないレーザー発振器のレーザーパルス発振間
隔が一定であるならば、被検査材12の表面上に等時間
差、等間隔Δxで次々とレーザーパルスを照射するため
には、1回目のレーザーパルス発振時の音響光学偏向器
30の内部の超音波波長Λ1 に応じて、次式で表される波
長Λの超音波を送信すればよい。 tan (λ/2Λ)=Δx・cos φ+tan (λ/2Λ1 ) …(10)
【0035】上記のように構成すれば、光路を制御する
光学部品等をケース26内に収容し、屈曲性のある光ファ
イバ20を用いてレーザー光を導光しているので、レーザ
ー光の光路設定に制約がなくなり、かつ機械的走査を行
う際にレーザー発振器を超音波発振部とともに走査する
必要がなくなる。また、超音波発振部内に可動部分を有
していないため、装置の信頼性が向上する。さらに、発
生させた超音波の伝搬方向を制御することが可能とな
る。このため、非接触で射角探傷検査を実施し、かつそ
れを容易に自動化することができる。
光学部品等をケース26内に収容し、屈曲性のある光ファ
イバ20を用いてレーザー光を導光しているので、レーザ
ー光の光路設定に制約がなくなり、かつ機械的走査を行
う際にレーザー発振器を超音波発振部とともに走査する
必要がなくなる。また、超音波発振部内に可動部分を有
していないため、装置の信頼性が向上する。さらに、発
生させた超音波の伝搬方向を制御することが可能とな
る。このため、非接触で射角探傷検査を実施し、かつそ
れを容易に自動化することができる。
【0036】なお、前記実施例では、レーザー発振器1
から発振されたレーザーパルス11を光ファイバ20を用い
てケース内に導光するようなものについて説明したが、
ケース26内にレーザー発振器1を配置し、レーザー発振
器1からのレーザーパルスが音響光学偏向器30に入射す
るようにすれば、光ファイバ20は省略することができ
る。
から発振されたレーザーパルス11を光ファイバ20を用い
てケース内に導光するようなものについて説明したが、
ケース26内にレーザー発振器1を配置し、レーザー発振
器1からのレーザーパルスが音響光学偏向器30に入射す
るようにすれば、光ファイバ20は省略することができ
る。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば非接触で被検査材内部に
超音波を発生させ、かつそのようにして発生させた超音
波の伝搬方向を制御することができる。このため、非接
触で射角超音波探傷検査を実施することができる。ま
た、光学部品等がケース内に収納され、かつ屈曲性のあ
るファイバでレーザー光を導光しているため、レーザー
光の光路設定に制約がなくなり、かつ超音波探傷検査を
行う際に、ケースのみを機械的に走査して探傷検査を実
施することができる。さらに、ケース内に可動部分を有
しないため、故障を減らすことができる。このため、射
角探傷検査を容易に自動化することができる。
超音波を発生させ、かつそのようにして発生させた超音
波の伝搬方向を制御することができる。このため、非接
触で射角超音波探傷検査を実施することができる。ま
た、光学部品等がケース内に収納され、かつ屈曲性のあ
るファイバでレーザー光を導光しているため、レーザー
光の光路設定に制約がなくなり、かつ超音波探傷検査を
行う際に、ケースのみを機械的に走査して探傷検査を実
施することができる。さらに、ケース内に可動部分を有
しないため、故障を減らすことができる。このため、射
角探傷検査を容易に自動化することができる。
【図1】本発明に係る超音波探傷装置の一実施例を一部
ブロックで示す系統図。
ブロックで示す系統図。
【図2】本発明の一実施例の動作に関する説明図。
【図3】従来の第1の超音波探傷装置を一部ブロックで
示す系統図。
示す系統図。
【図4】従来の第2の超音波探傷装置を一部ブロックで
示す系統図。
示す系統図。
【図5】従来の超音波探傷装置の使用時における被検査
材内部の超音波伝搬状態を示す伝搬状態図。
材内部の超音波伝搬状態を示す伝搬状態図。
1…第1のレーザー発振器、2,6,35…鏡、3…第2
のレーザー発振器、4,7,23,28,29,34…レンズ、
5…ビームスプリッタ、8…光電変換器、9…フィル
タ、10…波形表示装置、11,24…レーザーパルス、12…
被検査材、13…表面、14…超音波、15…欠陥、16…反射
超音波、17,18,19…レーザー光、20…光ファイバ、21
…スターカプラ、22…光ファイバ遅延線、25…波面、26
…ケース、27,36…穴、30…音響光学偏向器、31…1次
レーザーパルス、32…0次レーザーパルス、33…スリッ
ト、超音波発信装置、38…レーザー発振器駆動装置、39
…制御装置、40,41…ケーブル。
のレーザー発振器、4,7,23,28,29,34…レンズ、
5…ビームスプリッタ、8…光電変換器、9…フィル
タ、10…波形表示装置、11,24…レーザーパルス、12…
被検査材、13…表面、14…超音波、15…欠陥、16…反射
超音波、17,18,19…レーザー光、20…光ファイバ、21
…スターカプラ、22…光ファイバ遅延線、25…波面、26
…ケース、27,36…穴、30…音響光学偏向器、31…1次
レーザーパルス、32…0次レーザーパルス、33…スリッ
ト、超音波発信装置、38…レーザー発振器駆動装置、39
…制御装置、40,41…ケーブル。
Claims (1)
- 【請求項1】 レーザー発振器と、このレーザー発振器
に接続され、このレーザー発振器からのレーザー光を導
光する光ファイバと、この光ファイバからのレーザー光
の光路上に位置するレンズ群と、このレンズ群を透過し
たレーザー光の光路上に位置する音響光学偏向器と、こ
の音響光学偏向器により偏向されたレーザー光の光路上
に位置するスリットと、このスリットを通過したレーザ
ー光を反射する反射器と、前記レンズ群、音響光学偏向
器、スリットおよび反射器を固定するベースと、前記音
響光学偏向器を駆動する超音波発信装置と、この超音波
発信装置および前記レーザー発振器を制御する制御装置
を具備したことを特徴とする超音波探傷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3306158A JP2871242B2 (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | 超音波探傷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3306158A JP2871242B2 (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | 超音波探傷装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05142206A JPH05142206A (ja) | 1993-06-08 |
JP2871242B2 true JP2871242B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=17953749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3306158A Expired - Lifetime JP2871242B2 (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | 超音波探傷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2871242B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112620257B (zh) * | 2021-01-19 | 2022-07-26 | 山东产研强远激光科技有限公司 | 一种高压开关壳体用激光清洗设备及清洗方法 |
-
1991
- 1991-11-21 JP JP3306158A patent/JP2871242B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05142206A (ja) | 1993-06-08 |
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