JP2869704B2 - オボグリコプロテイン及びそれを含むクロマトグラフィー用分離剤並びに分離法 - Google Patents

オボグリコプロテイン及びそれを含むクロマトグラフィー用分離剤並びに分離法

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JP2869704B2 JP7115744A JP11574495A JP2869704B2 JP 2869704 B2 JP2869704 B2 JP 2869704B2 JP 7115744 A JP7115744 A JP 7115744A JP 11574495 A JP11574495 A JP 11574495A JP 2869704 B2 JP2869704 B2 JP 2869704B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なオボグリコプロテ
イン及びそれを含むクロマトグラフィー用分離剤並びに
分離法に関し、さらに詳しくは、光学認識能を有するオ
ボグリコプロテイン又は分子構造の一部を修飾したオボ
グリコプロテイン及びそれを担体に結合した固定相を使
用するクロマトグラフィー用分離剤並びにオボグリコプ
ロテイン又は分子構造の一部を修飾したオボグリコプロ
テインをキラルセレクターとして分離溶液に添加してな
るアフィニティー動電クロマトグラフィーによる光学異
性体分離法に関する。
【0002】
【従来の技術】不斉炭素原子を含むキラルな化学物質に
ついて、その光学異性体を分離することが特に医薬品の
分野において強く要求されている。すなわち一つのラセ
ミ体を構成する複数の光学異性体の中の一つのものが特
別に顕著な医薬上の有用性、例えば顕著な薬理作用、顕
著な生体内利用性を示し、あるいは反対に顕著な毒性を
示すことが一般事実として明らかになり、従って医薬品
としてはラセミ体として投与されるよりも、分離された
光学異性体として投与される方がより合理的であり、治
療効果を高める結果となる場合があるからである。光学
異性体の分離については従来から幾多の実験室的方法が
報告されてきたが、工業的規模において実施できるもの
は少なく、これは非常に困難な技術課題であると考えら
れてきた。しかしカラムクロマトグラフィーの進歩によ
り、とりわけ液体クロマトグラフィーにより光学異性体
を分離する方法が一般に知られるようになり、例えば下
記文献1)〜7)に示されるような方法が提案されてい
る。
【0003】1) イエルゲン・ヘルマンソン:ジャー
ナル・オブ・クロマトグラフィー,325(1985)
379頁−384頁(Joergen Hermansson :Journal of
Chromatography , 325(1985)379-384) 2) エス・アレンマルクら:ジャーナル・オブ・クロ
マトグラフィー,264(1983)63頁−68頁
(S.Allenmark et al :Journal of Chromatography ,
264(1983)63-68) 3) エス・アレンマルクら:ジャーナル・オブ・クロ
マトグラフィー,237(1982)473頁−477
頁(S.Allenmark et al :Journal of Chromatography
, 237(1982)473-477) 4) 特開昭60−41619号公報 5) 三輪敏紳ら:ケミカル・アンド・ファーマシュー
ティカル・ブリテン,35巻(1987)682頁−6
86頁(T.Miwa et al:Chemical and Pharmaceutical
Bulletin , Vol 35(1987)682-686) 6) 萩中 淳ら:クロマトグラフィア,29巻(19
90)587頁−592頁(J.Haginaka et al:Chroma
tographia , Vol 29(1990)587-592) 7) 特開昭64−3129号公報
【0004】上記文献のうち、1)はキラルなα1 −酸
性糖蛋白を使用する技術を開示している。2)および
3)は牛血清アルブミンをそれぞれシリカおよびアガロ
ースに結合せしめた固定相を使用して分離する方法を開
示している。4)はオロソムコイド、その官能類似体等
を使用して分離する方法を開示している。5)および
6)はオボムコイドを担体に結合せしめた固定相を使用
して分離する方法を開示している。7)はアビジンを担
体に結合せしめた固定相を使用して分離する方法を開示
している。しかしながら1)〜4)及び7)の技術にお
ける使用資材は一般に高価である。またこれらの技術に
おける分離方法は主として多量の有機溶媒を使用する液
体クロマトグラフィーによって行われるので、使用資材
は有機溶媒による変性に対して安定でなければならない
が、例えばアルブミン、オロソムコイドはこの条件を十
分に満足することができない。また、タンパク質を固定
化した光学異性体用分離剤は、試料負荷量が少ない。タ
ンパク質をリガンドとしたHPLCキラル固定相カラム
は、多くの種類のラセミ体に対して光学認識を示し、現
在最もよく利用されている。しかし、光学認識の機構は
複雑で、解明されておらず、光学分離の適否を知るため
には、数種類の高価なカラムを用意しなけらばならな
い。一方、アフィニティー動電クロマトグラフィーは、
少量のタンパク質で簡単に光学分離の適否を知ることが
でき、しかも、高分離が得られる利点を有している。然
し、現在では、アルブミンを用いた例が僅かに示されて
いる程度であり、液体クロマトグラフィーと同等の分離
が得られているとは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、光学異性体の分離に有用な新規タンパク質、及びよ
り安価でかつ有機溶媒による変性に対して安定であり、
かつ優れた光学認識能と、高い試料負荷量を持つ、光学
異性体を効率良く分離することができるクロマトグラフ
ィー用分離剤を提供することであり、更には光学異性体
の分離に有用な新規タンパク質を分離溶液に添加してな
るアフィニティー動電クロマトグラフィーによる光学分
離法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために種々の検討を行った。その結果、卵白よ
り簡単に入手することができるオボグリコプロテイン
が、光学認識能に優れ、高い試料負荷量を持ち、しかも
有機溶媒による変性に対して安定であることを見い出
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量
分析計による分子量が約30,000で、N-末端から15
残基のアミノ酸配列が、T-E-S-P-X-S-A-P-L-V-P-A-D-M-
D(ここで、X はシステインあるいは糖鎖が結合している
アミノ酸を示している) で、糖含量が約25%で且つトリ
プシン阻害活性を持たないオボグリコプロテインを提供
するものである。本発明は、また上記オボグリコプロテ
インを担体に結合した固定相、若しくは担体に固定化さ
れたオボグリコプロテインの分子構造の一部を修飾した
固定相、又は分子の一部を修飾したオボグリコプロテイ
ンを担体に結合した固定相からなることを特徴とするク
ロマトグラフィー用分離剤を提供するものである。本発
明は、さらに上記オボグリコプロテイン又は分子構造の
一部を修飾したをオボグリコプロテインをキラルセレク
ターとして分離溶液に添加する事を特徴とするアフィニ
ティー動電クロマトグラフィーによる光学分離法を提供
するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係るオボグリコプロテインは、次の様な方法で調製する
事が出来る。 オボグリコプロテインの調製 1)卵白中からのアセトン沈殿粉末の分離 卵白450mlに900mlの0.5Mトリクロロ酢酸
/アセトン(1:2、v/v)(pH3.5)を加え、4℃
で4時間攪拌する。4℃で、5000rpmで30分間
遠心し、沈殿を除去する。上澄み液に2倍容量の冷アセ
トンを加え、15分間攪拌する。4℃で、5000rp
mで1時間遠心し、上澄み液を除去する。沈殿を、脱塩
蒸留水に溶解し、一昼夜透析後、凍結乾燥する。得られ
たアセトン沈殿粉末は、以下の単離に用いる。
【0008】2)アセトン沈殿粉末からのオボグリコプ
ロテインの単離 アセトン沈殿粉末約3gを、10mM CH3COONH4(pH4.6) に
溶解し、ろ過する。これをイオン交換クロマトグラフィ
ーにより分離し、画分SP-1、SP-2及びSP-3を得る。得ら
れた画分のクロマトグラムを図1に示す。各成分を脱塩
後、凍結乾燥する。イオン交換クロマトグラフィーにお
ける条件を以下に示す。 カラム: SP-Sepharose( 長さ6cm 、内径5cm)、 溶離液:溶離剤A 10mM CH3COONH4(pH4.6)250ml 溶離剤B 500mM CH3COONH4(pH4.6)250ml 溶離剤C 700mM CH3COONH4(pH4.6)(溶離剤Aと溶離剤
Bとを5時間の直線勾配で流した後、溶離剤Cを流し
た) 流速: 100ml/h 検出: 280nm
【0009】3)オボグリコプロテインの逆相液体クロ
マトグラフィー(図2) A はSP-1、B はSP-2、C はSP-3のクロマトグラムであ
る。SP-1はオボムコイドと未同定物質を含み、SP-2はオ
ボムコイドであり、SP-3は4)の結果より、オボグリコ
プロテインであると決定した。逆相液体クロマトグラフ
ィー条件を以下に示す。 カラム: Cosmosil 5C18-AR( 長さ250mm 、内径4.6mm)、 溶離液:溶離剤A H2O/CH3CN (80/20,v/v)(0.1%のトリ
フルオロ酢酸を含む) 溶離剤B H2O/CH3CN (20/80,v/v)(0.1%のトリフルオロ
酢酸を含む) 0分の0%溶離剤Bから90分の100%溶離剤Bまで
を直線勾配で流した。 流速: 1.0ml/分 検出: 280nm 4)SP-3の特性 イ. SP-3の分子量 マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型(MA
LDI-TOF)質量分析計により約30,000であると決定された
(図3)。 ロ.SP-3の糖含量 SP-3は、15.1%のグルコサミン、7.3 %のヘキソース、
2.8%のシアル酸を含み、糖含量は約25%である。 ハ. SP-3の酵素阻害活性 SP-3は、トリプシン阻害活性を持たない。 ニ.SP-3のN-末端アミノ酸配列 N-末端から15残基のアミノ酸配列は、T-E-S-P-X-S-A-P-
L-V-P-A-D-M-D(ここで、X はシステインあるいは糖鎖が
結合しているアミノ酸を示している) であった。NBRF-P
IRデータベース(National Biomedical Research Founda
tion Protein Information Resource)による検索の結
果、上記アミノ酸配列は、既知のオボムコイドのN-末端
アミノ酸配列とは異なっており、また同一もしくは類似
のアミノ酸配列も見出せなかったため、SP-3は新規なオ
ボグリコプロテインであると決定した。
【0010】本発明に用いられる担体は、オボグリコプ
ロテイン又はその分子構造の一部を修飾したオボグリコ
プロテインと結合し、固定相を形成し得るものであれば
よい。本発明のクロマトグラフィー用分離剤は、主とし
て液体クロマトグラフィーに使用されるが、このような
用途に使用する場合の担体としては、例えば、シリカゲ
ル、ガラス、セルロース、カーボンまたは合成ポリマー
等を挙げることができる。オボグリコプロテインを担体
に結合する方法は、固定相を形成するために通常に行わ
れている方法に従って行えばよい。従って、例えばアミ
ノプロピルシリカゲルやアミノ基が結合した合成ポリマ
ーを担体とし、N,N′−ジスクシンイミジルカーボネ
ートを架橋剤としてオボグリコプロテインを結合した
り、若しくはガラスを担体とし、3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシランを架橋剤としてオボグリコプロ
テインを結合したり、若しくはセルロースを担体とし、
ブロムシアンで活性化してからこれにオボグリコプロテ
インを結合したりする方法が考えられる。
【0011】一般に蛋白質の分子を修飾する方法には、
化学的方法、酵素的方法、物理的方法等がある。即ち、
蛋白質分子中のアミノ基やイミダゾール基やカルボキシ
ル基に着目して、これらにアルデヒド類や酸無水物やア
ルコール類を反応させればシッフ塩基やN−置換イミダ
ゾール基やエステルが生成して化学的修飾がなされる
し、酵素の持つ多彩な作用を用いれば、官能基の修飾、
分子の酸化や還元、分子の一部の除去などの反応が緩和
な条件で行い得る。例えば、オボグリコプロテインの一
部をグルタル化したオボグリコプロテインは次のように
して得ることができる。オボグリコプロテインおよびグ
ルタルアルデヒドをpH6.8のりん酸塩緩衝液に入れ、3
0℃で15時間撹拌後、生成したグルタル化オボグリコ
プロテイン(非還元型)、あるいはさらに水素化ほう素
ナトリウムを用いてpH6.8のりん酸塩緩衝液中で、4℃
で12時間撹拌し還元後、生成したグルタル化オボグリ
コプロテイン(還元型)を精製して得ることができる。
【0012】グルタル化オボグリコプロテインの精製方
法は、特に限定されず、一般に用いられる方法によるこ
とができる。例えば、セファデックスG25カラムクロ
マトグラフィーを使用して、上記反応液より未反応のグ
ルタルアルデヒドおよび水素化ホウ素ナトリウムを除去
することによりグルタル化オボグリコプロテインの精製
を行うことができる。また、オボグリコプロテインの一
部をジオール化したオボグリコプロテインを得るには、
オボグリコプロテインおよび2,3−エポキシプロパノ
ールをpH8.0のりん酸塩緩衝液中に加え、室温で24時
間撹拌後、反応物を精製することにより得ることができ
る。さらに、オボグリコプロテインの一部をアシル化し
たオボグリコプロテインを得るには、オボグリコプロテ
インおよび対応する酸無水物、例えば、無水酢酸をpH8.
5のほう酸塩緩衝液に入れ、25℃で30〜60分撹拌
後、生成したアシル化オボグリコプロテインを精製して
得ることができる。
【0013】分子構造の一部を修飾したオボグリコプロ
テインを結合させた固定相を得る方法には、あらかじめ
分子構造の一部を修飾しておいたオボグリコプロテイン
を共有結合やイオン結合などによって担体に結合する方
法と、オボグリコプロテインを結合させておいた固定相
に先に述べた方法による修飾を施して目的とする固定相
を得る方法がある。分子の一部が修飾されたオボグリコ
プロテインを担体に結合する方法は、固定相を形成する
ために通常行われている方法に従って行えばよい。従っ
て、例えばアミノプロピルシリカゲルやアミノ基が結合
した合成ポリマーを担体とし、グルタルアルデヒドや
N,N′−ジスクシンイミジルカーボネートを架橋剤と
して分子の一部が修飾されたオボグリコプロテインを結
合したり、あるいはシリカゲルやガラス若しくはカーボ
ンを担体として3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランを架橋剤として分子の一部が修飾されたオボグリ
コプロテインを結合したり、あるいはセルロースを担体
とし、ブロムシアンで活性化してからこれらに分子の一
部が修飾されたオボグリコプロテインを結合したりする
方法が考えられる。グルタル化したオボグリコプロテイ
ンをアミノプロピルシリカゲルに結合するには具体的に
は次のようにすればよい。
【0014】グルタル化したオボグリコプロテインをpH
6.8の炭酸水素ナトリウム緩衝液に溶解する。別にアミ
ノプロピルシリカゲルおよびN,N′−ジスクシンイミ
ジルカーボネートをpH6.8の炭酸水素ナトリウム緩衝液
に溶解懸濁させ、一晩撹拌後、分取水洗して活性化アミ
ノプロピルシリカゲル懸濁液を得る。先に用意したグル
タル化オボグリコプロテインの溶液を活性化アミノプロ
ピルシリカゲル懸濁液に加え、撹拌後水洗してシリカゲ
ルにグルタル化オボグリコプロテインが架橋剤を介して
結合した光学異性体用分離剤を得ることができる。ま
た、オボグリコプロテインを結合させておいた固定相上
のオボグリコプロテインに化学修飾を行うには次のよう
にすればよい。例えば、親水性合成ポリマー(ポリビニ
ルアルコール共重合体)にペンタエチルヘキサミン等の
ポリアミンを導入した担体と、N,N′−ジスクシンイ
ミジルカーボネートをpH6.8の炭酸水素ナトリウム緩衝
液に溶解、懸濁させ、一晩撹拌し、分取水洗して活性化
合成ポリマーの懸濁液を得る。
【0015】別に、オボグリコプロテインをpH6.8の炭
酸水素ナトリウム緩衝液に溶解した溶液を用意し、前記
活性化合成ポリマー懸濁液に加え、オボグリコプロテイ
ンが結合したポリマー分離剤を得る。この分離剤および
グルタルアルデヒドをpH6.8のりん酸緩衝液に入れ、3
0℃で15時間撹拌後、生成したグルタル化オボグリコ
プロテイン(非還元型)、あるいはさらに水素化ほう素
ナトリウムを用いてpH6.8のりん酸塩緩衝液中で、4℃
で12時間撹拌し、還元後、生成したグルタル化オボグ
リコプロテイン(還元型)がアミド結合および架橋剤を
介して合成ポリマーに結合した光学異性体用分離剤を得
ることができる。このようにオボグリコプロテインを化
学修飾することにより、光学異性体用分離カラムとして
のカラムライフ(サンプル注入回数)を大幅に伸ばすこ
とができる。
【0016】本発明は、光学異性体の分離にあたりオボ
グリコプロテイン又はその分子構造の一部を修飾したオ
ボグリコプロテインを使用することを特徴とするもので
あって、担体の種類、オボグリコプロテイン又はその分
子構造の一部を修飾したオボグリコプロテインと担体と
の結合方法、あるいはオボグリコプロテインの修飾の方
法等によって特別に限定されるものではない。従って本
発明の分離剤には当該固定相が必須の構成成分として含
まれるが、同時に分離剤中に他の成分、例えばシリカゲ
ル、ガラス、セルロース、カーボンやポリマーが任意に
選択されて加えられることは自由であり、分離向上のた
めにこれら従来の分離剤を本発明の分離剤と適宜併用す
ることができる。
【0017】本願明細書において「光学異性体」とは、
分子内に不斉炭素原子を有するキラル化合物を言い、多
くの医薬品にその例を見ることができる。例えば、クロ
ルフェニラミン、クロルプレナリン、ピンドロール、ベ
ラパミル、プロプラノロール、ジメチンデン、エチアジ
ド、オキサゼパム、フルルビプロフェン等を挙げること
ができる。これらの化合物においては互いに鏡像関係に
ある複数の光学異性体が存在し、一体となってラセミ体
を形成している。本発明の分離剤はこれらラセミ体を対
象として、それらを構成する光学異性体を分離するのに
特に有効である。本発明の分離剤は主として液体クロマ
トグラフィーにおいて使用される。従ってその使用方法
は液体クロマトグラフィーにおける通常の操作によって
行えばよく、例えば本発明の分離剤をカラムに充填し、
光学異性体に係るラセミ体をチャージし、次にりん酸緩
衝液あるいは、エタノール、イソプロパノール等を含む
緩衝液の移動相を流通せしめ、保持時間の差によって、
所要の光学異性体を分離すればよい。本発明のオボグリ
コプロテイン又は分子構造の一部を修飾したオボグリコ
プロテインを、アフィニティー動電クロマトグラフィー
の添加剤として使用する場合は、アフィニティー動電ク
ロマトグラフィーにおける通常の操作によって行えばよ
く、分離溶液にオボグリコプロテイン又は分子構造の一
部を修飾したオボグリコプロテインを溶解し、これをア
フィニティー動電クロマトグラフィー用キャピラリーに
満たし、光学異性体に係るラセミ体を注入し、電気泳動
移動度の差によって所要の光学異性体を分離すればよ
い。
【0018】
【実施例】以下に記載する実施例によって本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。 比較例1 アミノプロピルシリカゲル3gおよびN,N′−ジスク
シンイミジルカーボネート2gを0.1M炭酸水素ナトリ
ウム緩衝液(pH6.8)100mlに入れ、一夜撹拌し、ガ
ラスフィルター上にとり、水洗して活性化アミノプロピ
ルシリカゲルの懸濁液を調製した。別に2gのSP-1を0.
1M炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH6.8)30mlに溶解
した溶液を用意し、それを前記懸濁液に加え、SP-1結合
シリカゲルからなるSP-1固定化分離剤を得た。スチール
カラムに充填し、光学異性体分離用カラムとした。 比較例2 アミノプロピルシリカゲル3gおよびN,N′−ジスク
シンイミジルカーボネート2gを0.1M炭酸水素ナトリ
ウム緩衝液(pH6.8)100mlに入れ、一夜撹拌し、ガ
ラスフィルター上にとり、水洗して活性化アミノプロピ
ルシリカゲルの懸濁液を調製した。別に2gのSP-2を0.
1M炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH6.8)30mlに溶解
した溶液を用意し、それを前記懸濁液に加え、SP-2結合
シリカゲルからなるSP-2固定化分離剤を得た。スチール
カラムに充填し、光学異性体分離用カラムとした。 比較例3 アミノプロピルシリカゲル3gおよびN,N′−ジスク
シンイミジルカーボネート2gを0.1M炭酸水素ナトリ
ウム緩衝液(pH6.8)100mlに入れ、一夜撹拌し、ガ
ラスフィルター上にとり、水洗して活性化アミノプロピ
ルシリカゲルの懸濁液を調製した。別に2gの市販のオ
ボムコイドを0.1M炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH6.
8)30mlに溶解した溶液を用意し、それを前記懸濁液
に加え、オボムコイド結合シリカゲルからなるオボムコ
イド固定化分離剤を得た。スチールカラムに充填し、光
学異性体分離用カラムとした。 実施例1 アミノプロピルシリカゲル3gおよびN,N′−ジスク
シンイミジルカーボネート2gを0.1M炭酸水素ナトリ
ウム緩衝液(pH6.8)100mlに入れ、一夜撹拌し、ガ
ラスフィルター上にとり、水洗して活性化アミノプロピ
ルシリカゲルの懸濁液を調製した。別にオボグリコプロ
テイン(SP-3)2gを0.1M炭酸水素ナトリウム緩衝液
(pH6.8)30mlに溶解した溶液を用意し、それを前記
懸濁液に加え、オボグリコプロテイン結合シリカゲルか
らなる本発明のオボグリコプロテイン固定化分離剤を得
た。スチールカラムに充填し、光学異性体分離用カラム
とした。
【0019】実施例2 グルタルアルデヒド0.1gおよびオボグリコプロテイン
2gを0.06Mりん酸緩衝液(pH6.8)に入れ、30℃
で15時間撹拌し、グルタル化オボグリコプロテインを
合成した。セファデックスG25カラムクロマトグラフ
ィーにより未反応のグルタルアルデヒドを除きグルタル
化オボグリコプロテイン(非還元型)を単離した。ある
いは、さらに水素化ほう素ナトリウムを用いてpH6.8の
りん酸緩衝液中で、4℃で12時間撹拌し還元後、生成
したグルタル化オボグリコプロテイン(還元型)を精製
して得ることができる。次に、親水性ポリマーゲル(ポ
リビニルアルコール共重合体)にポリアミン(例えば、
ペンタエチルヘキサミン)を導入したカラム分離剤(例
えば、アサヒパックNH2P)2gおよびN,N′−ジ
スクシンイミジルカーボネート2gを0.1M炭酸水素ナ
トリウム緩衝液(pH6.8)100mlに入れ、一夜撹拌
し、ガラスフィルター上にとり、水洗して活性化合成ポ
リマーゲルの懸濁液を調製した。別に非還元型あるいは
還元型グルタル化オボグリコプロテイン2gを0.1M炭
酸水素ナトリウム緩衝液(pH6.8)30mlに溶解した溶
液を用意し、それを前記懸濁液に加え、30℃で15時
間攪拌後、ガラスフィルター上にとり、水洗しグルタル
化オボグリコプロテイン結合親水性ポリマーゲルからな
る本発明の分離剤を得た。得られた分離剤をスチールカ
ラムに充填し、光学異性体分離用カラムとした。
【0020】実施例3 アミノプロピルシリカゲル3gおよびN,N′−ジスク
シンイミジルカーボネート2gを0.1M炭酸水素ナトリ
ウム緩衝液(pH6.8)100mlに入れ、一夜撹拌し、ガ
ラスフィルター上にとり、水洗して活性化アミノプロピ
ルシリカゲルの懸濁液を調製した。別にオボグリコプロ
テイン2gを0.1M炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH6.
8)30mlに溶解した溶液を用意し、それを前記懸濁液
に加え、オボグリコプロテイン結合シリカゲル分離剤を
得た。この分離剤2gおよびグルタルアルデヒド0.1g
を0.06Mりん酸塩緩衝液(pH6.8)30mlに入れ30
℃で15時間撹拌し本発明の分離剤(非還元型)を得
た。さらに0.2gの水素化ほう素ナトリウムを加え4℃
で12時間撹拌、還元し、グルタル化オボグリコプロテ
イン(還元型)結合シリカゲルからなる本発明の分離剤
を得た。得られた分離剤をスチールカラムに充填し、光
学異性体分離用カラムとした。 実施例4 アミノプロピルシリカゲル3gおよびグルタルアルデヒ
ド0.1gを0.06Mりん酸塩緩衝液(pH6.8)100ml
に入れ、30℃で15時間撹拌後、ガラスフィルター上
にとり水洗した。このグルタル化シリカゲルにオボグリ
コプロテイン2gを0.1M炭酸水素ナトリウム(pH6.
8)30mlに溶解し反応させるとともに、オボグリコプ
ロテインのグルタル化も行わせしめ、グルタル化オボグ
リコプロテイン結合シリカゲルからなる本発明の分離剤
を得た。得られた分離剤をスチールカラムに充填し、光
学異性体分離用カラムとした。
【0021】実施例5A 実施例1と同様にアミノプロピルシリカゲルを用いてオ
ボグリコプロテイン結合シリカゲル分離剤を得た。この
分離剤を五酸化りんデシケーター中にて乾燥した後、0.
06Mりん酸塩緩衝液(pH8.0)に懸濁し、2,3−エ
ポキシプロパノール0.5mlを加えて室温にて24時間撹
拌して、ジオール化オボグリコプロテイン結合シリカゲ
ルからなる本発明の分離剤を得た。得られた分離剤をス
チールカラムに充填し、光学異性体分離用カラムとし
た。 実施例5B オボグリコプロテイン2gを0.06Mりん酸塩緩衝液に
懸濁し、2,3−エポキシプロパノール0.5mlを加えて
室温にて24時間撹拌してジオール化オボグリコプロテ
インを得た。次に、アミノプロピルシリカゲル3gおよ
びN,N′−ジスクシンイミジルカーボネート2gを0.
1M炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH6.8)100mlに入
れ、一夜撹拌し、ガラスフィルター上にとり、水洗して
活性化アミノプロピルシリカゲルの懸濁液を調製した。
別にジオール化オボグリコプロテイン2gを0.1M炭酸
水素ナトリウム緩衝液(pH6.8)30mlに溶解した溶液
を用意し、それを前記懸濁液に加え、30℃で15時間
攪拌後、ガラスフィルター上にとり、水洗し、ジオール
化オボグリコプロテイン結合シリカゲルからなる本発明
の分離剤を得た。得られた分離剤をスチールカラムに充
填し、光学異性体分離用カラムとした。
【0022】実施例6A 実施例1と同様にアミノプロピルシリカゲルを用いてオ
ボグリコプロテイン結合シリカゲル分離剤を得た。この
分離剤1.8gおよび1mlのジオキサンに0.225mlの無
水酢酸を溶解した溶液を、0.1Mほう酸塩緩衝液(pH8.
5)50mlに加え、25℃で30分撹拌後、ガラスフィ
ルター上にとり、水洗して、本発明のアセチル化オボグ
リコプロテイン結合シリカゲルからなる分離剤を得た。
得られた分離剤をスチールカラムに充填し、光学異性体
分離用カラムとした。 実施例6B オボグリコプロテイン2gを、1mlのジオキサンに0.2
25mlの無水酢酸を溶解した溶液とともに0.1Mのほう
酸塩緩衝液(pH8.5)に加え、25℃で30分間攪拌
後、アセチル化オボグリコプロテインを得た。次に、ア
ミノプロピルシリカゲル3gおよびN,N′−ジスクシ
ンイミジルカーボネート2gを0.1M炭酸水素ナトリウ
ム緩衝液(pH6.8)100mlに入れ、一夜撹拌し、ガラ
スフィルター上にとり、水洗して活性化アミノプロピル
シリカゲルの懸濁液を調製した。別にアセチル化オボグ
リコプロテイン2gを0.1M炭酸水素ナトリウム緩衝液
(pH6.8)30mlに溶解した溶液を用意し、それを前記
懸濁液に加え、アセチル化オボグリコプロテイン結合シ
リカゲルからなる本発明の分離剤を得た。得られた分離
剤をスチールカラムに充填し、光学異性体分離用カラム
とした。 実施例7 キャピラリー内壁を線状ポリアクリルアミドでコーティ
ングした、内径77μm、有効長30cm、全長37c
mのキャピラリーを用意した。このキャピラリーを水
と、50mMリン酸緩衝液(pH4.5 )の泳動液で洗浄し
た後、50μMのオボグリコプロテインを含む50mM
リン酸緩衝液(pH4.5 )の分離溶液を、試料注入側から
約27cmまで(検出器の手前まで)満たした。次に、
試料溶液(クロルフェニラミン:250μg/ml)を
0.035kg/cm2(0.5psi) で1秒間注入し
た後、キャピラリー両端を50mMリン酸緩衝液(pH4.
5 )の泳動液に浸し、印可電圧12.0kV、キャピラ
リー温度23℃、検出254nmの条件で泳動を行っ
た。結果を図8に示す。図8から明らかなように、バッ
クグラウンドの吸収によるベースラインの不安定さがな
く、良好な分離結果を示した。 実施例8 キャピラリー内壁を線状ポリアクリルアミドでコーティ
ングした、内径77μm、有効長30cm、全長37c
mのキャピラリーを用意した。このキャピラリーを水
と、50mMリン酸緩衝液(pH5.0 )の泳動液で洗浄し
た後、50μMのオボグリコプロテインを含む50mM
リン酸緩衝液(pH4.5 )の分離溶液を、試料注入側から
約27cmまで(検出器の手前まで)満たした。次に、
試料溶液(トリペリゾン:250μg/ml)を0.0
35kg/cm2(0.5psi) で1秒間注入した後、
キャピラリー両端を50mMリン酸緩衝液(pH5.0 )の
泳動液に浸し、印可電圧12.0kV、キャピラリー温
度23℃、検出254nmの条件で泳動を行った。結果
を図9に示す。図9から明らかなように、バックグラウ
ンドの吸収によるベースラインの不安定さがなく、良好
な分離結果を示した。
【0023】以下に実験例によって本発明の効果を示
す。 実験例1 比較例1及び2並びに実施例1で調製した光学異性体分
離用カラムを用いて、ベンゾイン、マレイン酸クロロフ
ェニラミン及びケトプロフェンの分離を行った結果、オ
ボグリコプロテイン(SP-3)固定化カラムは良好な分離能
を示した(図4、5及び6)。しかし、SP-1及びSP-2固
定化カラムは、光学認識能がみとめられなかった。な
お、HPLC条件は、カラム内径2.0mm 、長さ100mm 、
移動相20mMりん酸緩衝液(pH5.1) /エタノー
ル=90/10(V/V)、カラム温度25℃、流速0.
2ml/分、検出220nmとした。
【0024】実験例2 実験例1と同様にしてベンゾインのエナンチオマーにお
ける分離に際しての、試料負荷量試験を行った。結果を
図7に示す。図7において、Aは、市販のオボムコイド
固定化カラム、Bは、本発明のオボグリコプロテイン固
定化カラムである。なお、HPLC条件は、カラム内径
2.0mm、長さ100mm、移動相20mMりん酸緩
衝液(pH5.1 )/エタノール=90/10(V/V)、
カラム温度25℃、流速0.2ml/分、検出254nmと
した。注入量は、Aは2.5 nmol、Bは20nmol
であった。図7より、オボムコイド固定化分離剤(A)
に比べ、本発明のオボグリコプロテイン固定化分離剤
(B)は、8倍以上の高い試料負荷量を示す事が判明し
た。
【発明の効果】本発明の光学異性体用分離剤は、安価で
かつ有機溶媒による変性に対して安定であり、通液性に
優れ、かつ優れた光学認識能と、高い試料負荷量を持
ち、光学異性体を効率良く分離することができる。又、
アフィニティー動電クロマトグラフィーによる光学分離
において、分離溶液に添加剤として利用する場合、優れ
た光学認識能を示し、オボムコイドに比べキャピラリー
カラムへの吸着が少なく、使用回数が大きく伸びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】卵白のアセトン沈殿粉末からのオボグリコプロ
テインの単離を示すクロマトグラムである。
【図2】卵白のアセトン沈殿粉末から分離された画分SP
-1、SP-2、SP-3分離のクロマトグラムである。
【図3】オボグリコプロテインの質量分析計での分子量
分析結果を示すチャートである。
【図4】オボグリコプロテイン固定化カラムを用いた、
ベンゾインのエナンチオマーにおける分離の結果を示す
クロマトグラムである。
【図5】オボグリコプロテイン固定化カラムを用いた、
マレイン酸クロロフェニラミンのエナンチオマーにおけ
る分離の結果を示すクロマトグラムである。
【図6】オボグリコプロテイン固定化カラムを用いた、
ケトプロフェンのエナンチオマーにおける分離の結果を
示すクロマトグラムである。
【図7】ベンゾインのエナンチオマーにおける分離で
の、試料負荷量試験の結果を示すクロマトグラムであ
る。
【図8】クロルフェニラミンのエナンチオマーにおける
アフィニティー動電クロマトグラフィーによる光学分離
の結果を示すクロマトグラムである。
【図9】トリペリゾンのエナンチオマーにおけるアフィ
ニティー動電クロマトグラフィーによる光学分離の結果
を示すクロマトグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 17/14 C07K 17/14 G01N 30/32 G01N 30/32 Z 30/48 30/48 D R W // C07M 7:00 (56)参考文献 Anal.Chem.,Vol.67, No.15(1995)p.2539−2547 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/465 G01N 30/32 G01N 30/48 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス支援レーザー脱離イオン化
    飛行時間型質量分析計による分子量が約30,000
    で、N-末端から15残基のアミノ酸配列が、T-E-S-P-X-S-
    A-P-L-V-P-A-D-M-D(ここで、X はシステインあるいは糖
    鎖が結合しているアミノ酸を示している) で、糖含量が
    約25%で且つトリプシン阻害活性を持たないオボグリコ
    プロテイン。
  2. 【請求項2】 オボグリコプロテイン又は分子構造の一
    部を修飾したオボグリコプロテインを担体に結合した固
    定相からなることを特徴とするクロマトグラフィー用分
    離剤。
  3. 【請求項3】 分子構造の一部を修飾したオボグリコプ
    ロテインが、グルタル化オボグリコプロテイン(非還元
    型)、グルタル化オボグリコプロテイン(還元型)、ジ
    オール化オボグリコプロテイン、またはアシル化オボグ
    リコプロテインである請求項2記載のクロマトグラフィ
    ー用分離剤。
  4. 【請求項4】 担体がシリカゲル、ガラス、セルロー
    ス、カーボンまたは合成ポリマーである請求項2または
    3記載のクロマトグラフィー用分離剤。
  5. 【請求項5】 分離剤が、光学異性体用分離剤である請
    求項2記載のクロマトグラフィー用分離剤。
  6. 【請求項6】 分離剤が、光学異性体用分離剤である請
    求項3記載のクロマトグラフィー用分離剤。
  7. 【請求項7】 分離剤が、光学異性体用分離剤である請
    求項4記載のクロマトグラフィー用分離剤。
  8. 【請求項8】 オボグリコプロテイン又は分子構造の一
    部を修飾したオボグリコプロテインを分離溶液に添加す
    ることを特徴とするアフィニティー動電クロマトグラフ
    ィーによる光学異性体分離法。
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