JP2868914B2 - α−アミノ酸誘導体 - Google Patents
α−アミノ酸誘導体Info
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Description
する。更に、詳細には、本発明は、抑制性グリシンレセ
プタ−のアンタゴニストであり、非ケト−シス型高グリ
シン血症の治療薬、中枢興奮薬及びストリキニン類似の
薬理学的な試薬として有用な次の一般式(I)で表され
る新規なα−アミノ酸誘導体に関する。
素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、アルアルキル
基(但し、アルキル基の炭素数1〜4)又は置換基を有
していてもよいアリ−ル基を、R4 、R5 、R6 及びR
7 は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、炭
素数1〜6の低級アルキル基又は炭素数1〜6の低級ア
ルコキシ基を、Xは、スルホ基、1H−テトラゾ−ル−
5−イル基、−CO(OR8 )、又はPO(OR9 )
(OR10)を、ここでR8 、R9 及びR10は、同一異な
って水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基又はアル
アルキル基(但し、アルキル基の炭素数1〜4)を表わ
し、そしてm及びnは、同一又は異なって、1〜8の整
数を表わす)
代謝異常症であり、脳におけるグリシン開裂酵素の欠損
に基づき、脳内グリシン濃度が上昇し、それに伴って抑
制性シナプスが過度に刺激され、その結果中枢神経障害
が引き起こされる。抑制性グリシンレセプタ−のアンタ
ゴニストは、シナプス後膜のグリシンレセプタ−に拮抗
的に働きグリシンの作用を軽減する。従来、この非ケト
−シス型高グリシン血症の治療薬に関連して、多田啓也
(代謝 25巻 臨時増刊号 147頁、1988年)
らは、公知の抑制性グリシンレセプタ−アンタゴニスト
であるストリキニンの投与によりグリシン毒性が軽減さ
れた旨の報告をしている。
極めて強い毒性を有し、少量投与においても中毒症状が
現われることがあり、また蓄積性を有しているので臨床
上、非常に取扱が困難な状況である。そこで、ストリキ
ニンに代わる安全性の高い非ケト−シス型高グリシン血
症に有効な薬物の提供が求められていた。本発明者ら
は、かかる問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果上
記一般式(I)で表わされる新規なα−アミノ酸誘導体
が抑制性グリシンレセプタ−アンタゴニストであり、非
ケト−シス型高グリシン血症の治療薬として有用である
ことを見い出し本発明を完成した。グリシンは脊髄にお
ける抑制性神経伝達物質であり、脊髄の多シナプス反射
に関与することが知られており(脳の薬理学;吉田博
ら、342頁、1975年)、抑制性グリシンレセプタ
−アンタゴニストは、脊髄の多シナプス反射を増強する
ことから中枢興奮薬としても有用である。また、本発明
化合物は、ストリキニン類似の薬理学的試薬としても利
用できる。
わされる新規なα−アミノ酸誘導体を提供することにあ
る。また、本発明は、上記一般式(I)で表わされる新
規なα−アミノ酸誘導体を有効成分として含有する抑制
性グリシンアンタゴニストを提供することにある。特
に、本発明は、次の一般式(II)、
ル基、アルアルキル基(但し、アルキル基の炭素数1〜
4)又は置換基を有していてもよいアリ−ル基を、R4
、R5 、R6 及びR7 は、同一又は異なって、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の低級アルキル基又は
炭素数1〜6の低級アルコキシ基を、X1は、1H−テ
トラゾ−ル−5−イル基、カルボキシル基又はホスホノ
基を、そしてm及びnは、同一又は異なって、1〜8の
整数を表わす)で表わされるα−アミノ酸誘導体、その
製造方法並びにこれを含有する抑制性グリシンアンタゴ
ニストを提供することもその目的とする。
(+)−α−アミノ−3−(5−ホスホノメチル−
[1.1’−ビフェニル]−3−イル)プロピオン酸
(特開昭63−122693)、4−ホスホノメチルフ
ェニルアラニン(J.Med.Chem.,32,15
80頁,1989年)が知られているが、本発明化合物
の特徴であるビフェニル基の異なるフェニル基の一方に
α−アミノ酸、他方のフェニル基に酸性基を有する化合
物はなく、またこれらの既知化合物が抑制性グリシンア
ンタゴニストである旨の記載はない。
れるα−アミノ酸誘導体において、R1 、R2 、R3 と
しては、同一又は異なって、水素原子;メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6の低級ア
ルキル基;ベンジル基、フエネチル基等のアルアルキル
基(但し、アルキル基の炭素数1〜4)、;又は塩素原
子、フッ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6の低級アル
キル基又はメトキシ基、エトキシ、プロポキシ基等の炭
素数1〜6の低級アルコキシ基等の置換基を有していて
もよいフェニル基等のアリ−ル基が挙げられる。R4 、
R5 、R6 及びR7 としては、同一又は異なって、水素
原子、;塩素原子、フッ素原子等のハロゲン原子、;メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1
〜6の低級アルキル基;又はメトキシ基、エトキシ、プ
ロポキシ基等の炭素数1〜6の低級アルコキシ基が挙げ
られる。
ル−5−イル基;−CO(OR8 )(ここで、R8 は水
素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基又はアルアルキ
ル基(但し、アルキル基の炭素数1〜4))で表わされ
るカルボキシル基、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル等の低級アルコキシカルボニル基(低級アルコキ
シ基の炭素数1〜6)、ベンジルオキシカルボニル基等
のアルアルコキシカルボニル(但し、アルコキシの炭素
数1〜4);又は−PO(OR9 )(OR10)(ここ
で、R9 及びR10、は水素原子、炭素数1〜6の低級ア
ルキル基又はアルアルキル基(但し、アルキル基の炭素
数1〜4))で表わされるホスホノ基、ホスホノ基の水
酸基が炭素数1〜6の低級アルコキシ基で置き換わった
ヒドロキシ低級アルコキシホスフィニル基、ジ低級アル
コキシホスフィニル基等が挙げられる。
〜8、好ましくは1〜6の整数を表わす。尚、本発明化
合物は不斉炭素原子を有するので光学異性体も存在する
が、これら異性体及びラセミ体等も本発明に含まれる。
また、本発明のアミノ酸誘導体は、任意の有機酸もしく
は無機酸との塩であってもよい。そのような有機酸の例
として、シュウ酸、フマ−ル酸、マレイン酸、クエン
酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等を挙げることが
でき、また無機酸の例としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭
素水素酸、リン酸等を挙げることができる。さらに、ナ
トリウム、カリウム、カルシウムのようなアルカリ金属
またはアルカリ土類金属との塩であってもよい。
物は、以下の方法で製造される。(i)次の一般式(I
II)、
子、炭素数1〜6の低級アルキル基、アルアルキル基
(但し、アルキル基の炭素数1〜4)又は置換基を有し
ていてもよいアリ−ル基を、R4 、R5 、R6 及びR7
は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、炭素
数1〜6の低級アルキル基又は炭素数1〜6の低級アル
コキシ基を、Y1 は、1H−テトラゾ−ル−5−イル
基、−CO(OR8 )又はPO(OR9 )(OR10)
を、ここでR8 、R9 及びR10は、同一異なって水素原
子、炭素数1〜6の低級アルキル基又はアルアルキル基
(但し、アルキル基の炭素数1〜4)を、Zは、アミノ
保護基を表わし、そしてm及びnは、同一又は異なっ
て、1〜8の整数を表わす)で表される化合物を酸性条
件下に加水分解、脱炭酸することにより、又は(ii)
次の一般式(IV)、
ル基、アルアルキル基(但し、アルキル基の炭素数1〜
4)又は置換基を有していてもよいアリ−ル基を、R4
、R5 、R6 及びR7 は、同一又は異なって、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の低級アルキル基又は
炭素数1〜6の低級アルコキシ基を、Y1 は、1H−テ
トラゾ−ル−5−イル基、−CO(OR8 )又はPO
(OR9 )(OR10)を、ここでR8 、R9 及びR10
は、同一異なって水素原子、炭素数1〜6の低級アルキ
ル基又はアルアルキル基(但し、アルキル基の炭素数1
〜4)を、Zは、アミノ保護基を表わし、そしてm及び
nは、同一又は異なって、1〜8の整数を表わす)で表
される化合物を酸性条件下に加水分解することにより得
ることができる。尚、上記のZとしては、アセチル基、
ベンジルオキシカルボニル基等の公知のアミノ保護基が
用いられる。
臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸等などの鉱酸を用い、
50〜120℃の反応温度で好ましくは、105〜11
5℃で、12〜120時間で行なわれる。また、これら
の反応で溶媒として酢酸等を用いてもよい。また、本発
明化合物は、次の表1で示される合成経路により製造さ
れる。
をナトリウムエトキシド、NaH等の塩基の存在下反応
させ、ハロゲン体(b)を得、これに一般式(I)でX
がカルボキシル基の場合はNaCNを、ホスホノ基の場
合は、トリアルキルホスファイト(亜リン酸トリアルキ
ル)を反応させ、一般式(c)のニトリル体またはホス
ホン酸のジエステル体を得、次いでこれを加熱下、塩酸
等の酸性条件で、加水分解、脱炭酸することにより本発
明化合物(d)を得ることができる。又ジハロゲン体
(a)にDMSO(ジメチルスルホキシド)を作用さ
せ、アルデヒド体(e)を得、これに塩化アンモニウム
等のアンモニア化合物、NaCN等のシアン化合物を作
用させ、アミノニトリル体を得、これに無水酢酸等でN
原子を保護したハロゲン体(f)を得た後、一般式
(g)の化合物を経由して本発明化合物(d)に導くこ
とができる。尚、一般式(g)の化合物は、前記のアル
デヒド体(e)から一般式(i)を経由して得ることが
できる。一般式(h)を原料とした場合、DMSOを作
用させることにより、一般式(i)の化合物を、アセト
アミノマロン酸ジエステルと反応させると一般式(c)
の化合物を得ることができる。
によっても合成することができる。
ビニル体(j)を得た後これを還元し(還元条件;エタ
ノ−ル中、Pd/C触媒の存在下、1〜5気圧で水素添
加)、一般式(k)の化合物を得、次いで前述した工程
を経て本発明化合物(l)を得ることができる。また、
ハロゲン体(b)にDMSOを作用させアルデヒド体
(m)を得た後、これにメチレンジホスホン酸テトラエ
チルを作用させビニル体(n)として、次いで同様な方
法で本発明化合物(o)が得られる。更に、表3及び表
4に記載の方法によっても本発明化合物を製造できる。
(R4 、R5 、R6 、R7 )が水素原子のものを記載し
ているが、他の置換基が、存在する場合も同様にして製
造される。これらの製造方法の更に詳しい具体例は、後
に実施例として記載する。各実施例に記載されていない
化合物についても、同様な方法を利用して製造すること
ができる。
物を次に示す。 本発明化合物1. 2−アミノ−3−[2−(2−ホス
ホノメチルフェニル)フェニル]プロピオン酸 本発明化合物2. 2−アミノ−3−[3−[2−(2
−ホスホノエチル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 本発明化合物3. 2−アミノ−3−[3−[2−(3
−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]プロピオン
酸 本発明化合物4. 2−アミノ−3−[3−[3−(3
−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]プロピオン
酸 塩酸塩 本発明化合物5. 2−アミノ−3−[3−(2−ホス
ホノメチルフェニル)フェニル]プロピオン酸 本発明化合物6. 2−アミノ−3−[3−[2−(3
−カルボキシプロピル)フェニル]フェニル]プロピオ
ン酸 本発明化合物7. 2−アミノ−3−[3−[2−(4
−ホスホノブチル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 本発明化合物8. 2−アミノ−3−[2−[2−(3
−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]プロピオン
酸 本発明化合物9. 2−アミノ−3−[4−[2−(3
−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]プロピオン
酸 塩酸塩 本発明化合物10. 2−アミノ−4−[3−[2−
(3−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]ブタン
酸 本発明化合物11. 2−アミノ−3−[2−[4−
(3−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]プロピ
オン酸 本発明化合物12. 2−アミノ−3−[3−[4−
(3−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]プロピ
オン酸 本発明化合物13. 2−アミノ−3−[4−[3−
(3−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]プロピ
オン酸 本発明化合物14. 2−アミノ−3−[4−[4−
(4−ホスホノブチル)フェニル]フェニル]プロピオ
ン酸
[3−[2−(5−ホスホノペンチル)フェニル]フェ
ニル]プロピオン酸 本発明化合物16. 2−アミノ−3−[3−[2−
(6−ホスホノヘキシル)フェニル]フェニル]プロピ
オン酸 本発明化合物17. 2−アミノ−5−[3−[2−
(3−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]ペンタ
ン酸 本発明化合物18. 2−アミノ−6−[3−[2−
(3−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]ヘキサ
ン酸 本発明化合物19. 2−アミノ−7−[3−[2−
(3−ホスホノプロピル)フェニル]フェニル]ヘプタ
ン酸 本発明化合物20. 2−アミノ−3−[3−(2−ス
ルホメチルフェニル)フェニル]プロピオン酸 本発明化合物21. 2−アミノ−3−[3−[2−
(エトキシヒドロキシホスフィニル)メチルフェニル]
フェニル]プロピオン酸 本発明化合物22. 2−アミノ−3−[3−[2−
(ジエトキシホスフィニル)メチルフェニル]フェニ
ル]プロピオン酸 本発明化合物23. 2−アミノ−3−[3−[2−
(エトキシカルボニル)メチルフェニル]フェニル]プ
ロピオン酸エチル 塩酸塩 本発明化合物24. 2−アミノ−3−[3−[2−
(ベンジルオキシカルボニル)メチルフェニル]フェニ
ル]プロピオン酸ベンジル 塩酸塩 本発明化合物25. 2−アミノ−3−[3−[2−
(1(2H)−テトラゾール−5−イル)メチルフェニ
ル]フェニル]プロピオン酸 本発明化合物26. 2−メチルアミノ−3−[3−
(2−ホスホノメチルフェニル)フェニル]プロピオン
酸 本発明化合物27. 2−ジメチルアミノ−3−[3−
(2−ホスホノメチルフェニル)フェニル]プピオン酸 本発明化合物28. 2−アミノ−3−[3−(2−ホ
スホノメチルフェニル)フェニル]プロピオン酸エチル
塩酸塩 本発明化合物29. 2−アミノ−3−[3−(2−ホ
スホノメチルフェニル)フェニル]プロピオン酸ベンジ
ル 塩酸塩
結果を示す。 (1)新生ラット脊髄標本に対する作用 <方法>生後1〜7日目の新生ラットより脊髄を抽出
し、酸素飽和人工脳脊髄液を灌流したバス内に固定し
た。第5腰椎の後根を電気刺激し、前根より吸引電極を
用いて脊髄反射電位を細胞外記録した。また、グリシン
応答に対する作用の検討には、グリシン0.5mMを1
0秒間灌流適用し、テトロドトキシン0.5μM存在下
で運動神経細胞の膜電位変化を同様に細胞外記録した。
被験化合物は、酸素飽和人工脳脊髄液に溶解し、灌流適
用した。
るグリシン応答遮断作用の結果を表5に示す。
メチルフェニル)フェニル]プロピオン酸 被験化合物2;2−アミノ−3−[3−[2−(3−ホ
スホノプロピル)フェニル)フェニル]プロピオン酸 被験化合物3;2−アミノ−3−[3−[2−(3−カ
ルボキプロピル)フェニル)フェニル]プロピオン酸 被験化合物4;2−アミノ−3−[3−[2−(2−ホ
スホノエチル)フェニル)フェニル]プロピオン酸 被験化合物5;2−アミノ−3−[3−[3−(3−ホ
スホノプロピル)フェニル)フェニル]プロピオン酸 被験化合物6;2−アミノ−3−[3−[2−(4−ホ
スホノブチル)フェニル)フェニル]プロピオン酸 参考化合物1;2−アミノ−2−[3−[2−(3−ホ
スホノプロピル)フェニル)フェニル]酢酸 参考化合物2;2−アミノ−3−[3−(2−ホスホノ
フェニル)フェニル]プロピオン酸 参考化合物3;2−アミノ−2−[3−(2−ホスホノ
フェニル)フェニル]酢酸 新生ラット摘出脊髄標本の多シナプス反射に対する増
強作用の結果を表6に示す。
的なグリシン応答遮断作用を有し、それに基づき脊髄反
射に対しても多シナプス反射電位の有意な増強を示し
た。尚、上記一般式(I)で、m=0、又はn=0の化
合物は、表5で示すようにグリシン応答遮断作用を示さ
なかった。 (2)急性毒性試験 本発明化合物(2−アミノ−3−[3−[2−(3−ホ
スホノプロピル)フェニル)フェニル]プロピオン酸)
を5週令のICRマウス(雄)に静注しそのLD50(mg/
kg) 値を求めた。LD50(mg/kg) は、50mg/kg 以上で
あり安全性が確認できた。
口のいずれにおいても投与できる。経口投与剤の剤型と
しては、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、か粒剤及びシ
ロップ剤等が挙げられ、非経口投与剤の剤型としては、
注射剤等が挙げられる。これらの調剤には、通常の賦形
剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、色素、希釈剤等が用いら
れる。賦形剤としては、ブドウ糖、乳糖などが、崩壊剤
としては、デンプン、カルボキシメチルセルロ−スカル
シウムなどが、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシ
ウム、タルク、などが、結合剤としてはヒドロキシプロ
ピルセルロ−ス、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなど
が用いられる。投与量は、通常成人において、非ケト−
シス型高グリシン血症の治療剤あるいは中枢興奮剤とし
て使用する際、注射剤で1日約1mg〜50mg、経口
投与で1日5mg〜1gであるが、年令、症状等により
増減することができる。本発明のα−アミノ酸は、公知
の抑制性グリシンレセプ−タ−のアンタゴニストである
ストリキニンのような重篤な副作用もなく、非ケト−シ
ス型高グリシン血症の治療剤、あるいは中枢興奮剤とし
ても使用され、更にストリキニン類似の薬理学的試薬と
しても有用である。次に実施例、参考例を挙げて本発明
を更に詳細に説明する。
ル 3−(2−メチルフェニル)安息香酸メチル(19.8g;87.
5mmol)の四塩化炭素(400 ml)溶液にN−ブロモこはく酸
イミド(15.6g;87.5mmol)を加え、500 Wランプで光照射
しながら30分間加熱還流した。冷後不溶物を濾別し、濾
液を水、飽和重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、得られた
白色固体をヘキサンで洗浄して表題化合物(22.0g;82.4
% )を白色結晶として得た。 NMR(CDCl3 )δppm;3.93(3H,
s)、4.41(2H,s)、7.0〜7.7(6H,
m),7.9〜8.1(2H,m)
740 (b)2−[[2−(3−メトキシカルボニルフェニ
ル)フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 60% 水素化ナトリウム(0.40g;10mmol)のDMF(2ml)懸濁液
に、氷冷下マロン酸ジエチル(1.60g;10mmol)のDMF(8ml)
の溶液を滴下し、同温にて1時間攪拌した。これに上記
ブロモ体(1.22g;4mmol) のDMF(6ml)の溶液を滴下し、同
温にて2時間攪拌した。反応混合物を冷1N ー塩酸(200m
l) に注いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を水及び飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去後、黄色油状の残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、n-ヘキサン/ 酢酸エチル=4
/1の溶出部より表題化合物(1.34g;87.1 % )を淡黄色油
状物として得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.12(6H,
t)、3.0〜3.4(3H,m)、3.92(3H,
s)、4.04(4H,q)、7.0〜7.6(6H,
m)、7.9〜8.1(2H,m)
1300,1240,1150,1115,1030,
750
ルフェニル)フェニル]プロピオン酸エチル 上記トリエステル体(27.3g;71.0mmol)の酢酸(270ml) 溶
液に水(108ml) 及び濃硫酸(27ml) を加え14時間加熱攪
拌した。減圧下溶媒を留去し、エタノールを加えて減圧
濃縮する操作を3回繰り返し、得られる油状物にエタノ
ール(380ml) を加え18時間加熱還流した。減圧下溶媒を
留去後、残渣に氷を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出液
を水、飽和重曹水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られる
油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−に付しn-
ヘキサン/ 酢酸エチル=8/1の溶出部より表題化合物(17.
2g;74.2 % )を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.17(3H,
t)、1.39(3H,t)、2.39(2H,t)、
2.93(2H,t)、4.04(2H,q)、4.3
1(2H,q)、6.8〜7.6(6H,m)、7.8
〜8.1(2H,m)
1170,1100,1080,750 (d)3−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)フ
ェニル]−1−プロパノール 水素化リチウムアルミニウム(3.93g;104mmol) の無水エ
ーテル(200ml) 懸濁液に氷冷下上記ジエステル体(16.9
g;51.8mmol)の無水エーテル(170ml) 溶液を2時間かけ
て滴下した。同温度で1 時間攪拌後、氷冷下に反応混合
物に酢酸エチル(100ml) 、続いて2N塩酸を滴下して有
機層を分取した。水層をエーテルで抽出し、有機層をあ
わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。減圧下溶媒を留去後、表題化合物(12.6g;100% )
を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.4〜1.9(2
H,m)、2.61(2H,dd)、3.41(2H,
t)、4.61(2H,s)、6.9〜7.6(8H,
m)
1030,755,705
ロモプロピル)−1,1’−ビフェニル トリフェニルホスフィン(39.3g;150mmol) のジクロロメ
タン(500ml) 溶液に氷冷下臭素(7.7ml,;150mmol)を滴下
し同温にて1時間攪拌した。この溶液に上記ジオ−ル体
(12.6g; 52mmol) のジクロロメタン(100ml) 溶液を滴下
し、更に1時間攪拌した。不溶物を濾別後、水、チオ硫
酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒後、残留物に温ヘ
キサンを加えて不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮して
得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
に付し、クロロホルム溶出部より表題化合物(9.5g;50%
)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.8〜2.1(2
H,m)、2.72(2H,dd)、3.25(2H,
t)、4.52(2H,s)、7.0〜7.5(8H,
m)
1430,1240,1215,800,760,70
0,650 (f)2−アセチルアミノ−2−[[3−[2−(3−
ブロモプロピル)フェニル]フェニル]メチル]マロン
酸ジエチル 無水エタノール(65ml)に金属ナトリウム(0.65g;28.4mmo
l)を溶かし、室温攪拌下に アセトアミドマロン酸ジエ
チル (6.17g;28.4mmol) を加え2 時間加熱還流した。こ
の反応液に氷冷下上記ジブロモ体 (9.50g;25.8mmol) の
無水エタノール(60ml)溶液を滴下し、室温で39時間
攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣に酢酸エチルを加
えて不溶物を濾別し、濾液を減圧下溶媒を留去して得ら
れる黄色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
に付し、n-ヘキサン/ 酢酸エチル=2/1の溶出部より表題
化合物(11.9g;91.5 % )を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.27(6H,
t)、1.7〜2.1(2H,m)、2.01(3H,
s)、2.73(2H,dd)、3.24(2H,
t)、3.69(2H,s)、4.26(4H,q)、
6.60(1H,s)、6.8〜7.4(8H,m)
1370,1300,1270,1200,1095,
1050,1015,760,710
[2−[3−(ジエトキシホスフィニル)プロピル]フ
ェニル]フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 上記ブロモ体(11.9g;23.6mmol )及び亜りん酸トリエチ
ル(119ml) の混合物を180 ℃の油浴中で6時間加熱還流
した。過剰の亜りん酸トリエチルを減圧下留去後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル溶出部より表題化合物(9.50g;71.6% )を無色油状
物として得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.26(12H,
t)、1.4〜1.9(4H,m)、2.02(3H,
s)、2.64(2H,t)、3.69(2H,s)、
4.00(4H,dq)、4.25(4H,q)、6.
7〜7.4(9H,m)
1440,1365,1300,1270,1210,
1090,1050,1020,960,750 (h)2−アミノ−3−[3−[2−(3−ホスホノプ
ロピル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 上記トリエステル体(9.49g;16.9mmol)及び6N塩酸(190m
l) の混合物を18時間加熱還流した。減圧下溶媒留去し
て得られる白色固体に水を加えて減圧乾固する操作を4
回繰り返し、白色固体を水で洗浄し、減圧下乾燥して表
題化合物(5.56g;90.5% )を白色粉末として得た。 NMR(D2 O−DCl) δppm;1.3〜1.9
(4H,m)、2.4〜2.8(2H,m)、3.38
(2H,d)、4.42(1H,t)、6.9〜7.5
(8H,m)
1240,1210,1120,1095,1080,
1020,1010,920,760,710,560
ル 実施例1(a) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;3.94(3H,
s)、4.54(2H,s)、7.1〜8.3(8H,
m) (b)2−[[3−(3−メトキシカルボニルフェニ
ル)フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 実施例1(b) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 )δppm;1.20(6H,
t)、3.26(2H,d)、3.68(1H,t)、
3.92(3H,s)、4.16(4H,q)、7.1
〜8.2(8H,m) (c)3−[3−(3−エトキシカルボニルフェニル)
フェニル]プロピオン酸エチル 実施例1(c) と同様に
して合成した。 NMR(CDCl3 )δppm;1.24(3H,
t)、1.41(3H,t)、2.5〜2.8(2H,
m)、2.9〜3.2(2H,m)、4.18(2H,
q)、4.41(2H,q)、7.1〜8.3(8H,
m) (d)3−[3−(3−ヒドロキシメチルフェニル)フ
ェニル]−1−プロパノール 実施例1(d) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.2〜2.1(4
H,m)、2.76(2H,dd)、3.5〜3.8
(2H,m)、4.74(2H,m)、7.0〜7.7
(8H,m) (e)3−ブロモメチル−3’−(3−ブロモプロピ
ル)−1,1’−ビフェニル 実施例1(e) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm; 2.0〜2.4
(2H,m)、2.84(2H,t)、3.40(2
H,t)、4.54(2H,s )、7.0〜7.6
(8H,m) (f)2−アセチルアミノ−2−[[3−[3−(3−
ブロモプロピル)フェニル]フェニル]メチル]マロン
酸ジエチル 実施例1(f) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm; 1.30(6H,
t)、2.04(3H,s)、2.0〜2.4(2H,
m)、2.84(2H,t)、 3.40(2H,
t)、3.70(2H,s)、4.28(4H,q)、
6.52(1H,s)、6.9 〜7.5(8H,m) (g)2−アセチルアミノ−2−[[3−[3−[3−
(ジエトキシホスフィニル)プロピル]フェニル]フェ
ニル]メチル]マロン酸ジエチル 実施例1(g) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm; 1.29(6H,
t)、1.30(6H,t,)、1.5〜2.3(4
H,m)、2.02(3H,s)、2.6〜2.9(2
H,m) 3.70(2H,s)、4.26(4H,
q)、4.78(4H,dq)、6.54(1H,
s)、6.9〜7.5(8H,m)
1570,1480,1430,1360,1090,
950,850,770,745,700.(h)2−
アミノ−3−[3−[3−(3−ホスホノプロピル)フ
ェニル]フェニル]プロピオン酸 塩酸塩 実施例1(h) と同様にして合成した。 NMR(D2 O−NaOD) δppm;1.2〜2.
1(4H,m)、2.6〜3.2(4H,m)、3.4
〜3.7(1H,m)、7.1〜7.7(8H,m)
1400,1250,770,690
ル 実施例1(a)と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 )δppm;3.58(3H,
s)、4.28(2H,dd)、6.9〜8.9(8
H,m) (b)2−[[2−(2−メトキシカルボニルフェニ
ル)フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 実施例1(b) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 )δppm;1.13(3H,
t)、1.16(3H,t)、2.8〜3.6(3H,
m)、3.56(3H,s)、4.02(2H,q)、
4.05(2H,q)、6.9〜8.9(8H,m) (c)3−[2−(2−エトキシカルボニルフェニル)
フェニル]プロピオン酸エチル 実施例1(c) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 )δppm;0.92(3H,
t)、1.17(3H,t)、2.1〜2.5(2H,
m)、2.5〜2.9(2H,m)、4.00(2H,
q)、4.05(2H,q)、6.9〜8.0(8H,
m) (d)3−[2−(2−ヒドロキシメチルフェニル)フ
ェニル]−1−プロパノール 実施例1(d) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.4〜1.9(2
H,m)、2.1〜2.5(2H,m)、3.3〜3.
5(2H,m)、4.34(2H,s)、6.9〜7.
6(8H,m) (e)2−ブロモメチル−2’−(3−ブロモプロピ
ル)−1,1’−ビフェニル 実施例1(e) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.7〜2.1(2
H,m)、2.3〜2.7(2H,m)、3.24(2
H,t)、4.24(2H,dd)、7.0〜7.6
(8H,m) (f)2−アセチルアミノ−2−[[2−[2−(3−
ブロモプロピル)フェニル]フェニル]メチル]マロン
酸ジエチル 実施例1(f) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.05(3H,
t)、1.19(3H,t)、1.86(3H,s)、
1.6〜2.0(2H,m)、2.3〜2.6(2H,
m)、 3.0〜3.3(2H,m)、3.5〜4.3
(6H,m)、6.34(1H,s)、6.9〜7.3
(8H,m) (g)2−アセチルアミノ−2−[[2−[2−[3−
(ジエトキシホスフィニル)プロピル]フェニル]フェ
ニル]メチル]マロン酸ジエチル 実施例1(g) と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.04(3H,
t)、1.18(3H,t)、1.26(3H,t)、
1.32(3H,t)、1.5〜2.0(4H,m)、
1.87(3H,s)、2.3〜2.6(2H,m)、
3.3〜4.3(10H,m)、6.34(1H,
s)、6.9〜7.3(8H,m)
1435,1380,1360,1260,1220,
1160,1090 ,1050,1020,955,
850,780,750 (h)2−アミノ−3−[2−[2−(3−ホスホノプ
ロピル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 実施例1(h) と同様にして合成した。 NMR(D2 O−NaOD) δppm;1.0〜1.
9(4H,m)、2.1〜3.0(4H,m)、3.0
〜3.3(1H,m)、7.0〜7.5(8H,m)
1470,1355,1110,1040,750,5
30
ル 実施例1(a) と同様にして合成した。 融点; 85−86 ℃ NMR(CDCl3 )δppm; 3.95(3H,
s)、4.41(2H,s)、7.1〜7.6(6H,
m),8.13(2H,d)
1210,1190,1170,1110,1000,
855,775,700,600. (b)2−[[2−(4−メトキシカルボニルフェニ
ル)フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 実施例1(b)と同様にして合成した。 (c)3−[2−(4−エトキシカルボニルフェニル)
フェニル]プロピオン酸エチル 実施例1(c)と同様
にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.17(3H,
t)、1.41(3H,t)、2.3〜2.5(2H,
m)、2.8〜3.0(2H,m)、 4.04(2
H,q)、4.40(2H,q)、7.0〜7.5(6
H,m),8.09(2H,d)
1395,1360,1300,1270,1170,
1095,1020,1000,775,750,70
0 (d)3−[2−(4−ヒドロキシメチルフェニル)フ
ェニル]−1−プロパノール 実施例1(d)と同様にして合成した。 融点; 81−84 ℃ NMR(CDCl3 ) δppm;1.4〜2.0(4
H,m)、2.67(2H,dd)、3.48(2H,
t)、4.73(2H,s)、7.0〜7.5(8H,
m)
1480,1440,1400,1050,1000,
845,765 (e)4’−ブロモメチル−2−(3−ブロモプロピ
ル)−1,1’−ビフェニル 実施例1(e)と同様にして合成した。 NMR(CDCl3) δppm;1.8〜2.1(2
H,m)、2.73(2H,dd)、3.24(2H,
t)、4.55(2H,s)、7.0〜7.5(8H,
m)
1405,1265,1225,1200,1005,
840,760. (f)2−アセチルアミノ−2−[[4−[2−(3−
ブロモプロピル)フェニル]フェニル]メチル]マロン
酸ジエチル 実施例1(f)と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.30(6H,
t)、1.7〜2.1(2H,m)、2.05(3H,
s)、2.71(2H,dd),3.23(2H,
t)、3.70(2H,s)、4.28(4H,q)、
6.59(1H,s)、6.9〜 7.4(8H,m)
1480,1440,1370,1300,1275,
1200,1060,1010,760 (g)2−アセチルアミノ−2−[[4−[2−[3−
(ジエトキシホスフィニル)プロピル]フェニル]フェ
ニル]メチル]マロン酸ジエチル 実施例1(g)と同様にして合成した。 NMR(CDCl3 )δppm;1.26(6H,
t)、1.31(6H,t)、1.5〜1.9(4H,
m)、2.06(3H,s)、2.5〜2.8(2H,
m),3.70(2H,s)、4.01(4H,d
q)、4.29(4H,q)、6.77(1H,s)、
6.9〜7.5(8H,m)
1440,1365,1295,1200,1050,
1020,960,750. (h)2−アミノ−3−[4−[2−(3−ホスホノプ
ロピル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 塩酸塩 実施例1(h)と同様にして合成した。 NMR(D2 O−DCl) δppm;1.1〜2.0
(4H,m)、2.3〜2.9(2H,m)、3.1〜
3.6(2H,m)、4.3〜4.7(1H,m)、
6.7〜7.8(8H,m)
1220,1190,1135,1115,1100,
1005,860,830,770
シアノプロピル)フェニル]フェニル]メチル]マロン
酸ジエチル シアン化ナトリウム59mgを水0.6mlに溶解し、こ
れにジエチル 2−アセチルアミノ−2−[[3−[2
−(3−ブロモプロピル)フェニル]フェニル]メチ
ル]マロネ−ト0.50g を95%エタノ−ル1.2ml
に溶解して加え、20時間加熱還流した。この反応混合
物を室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、ついで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧下留去して無色油状物0.44g
を得、中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィに処し、
酢酸エチル/ヘキサン=1/2で溶出して表題化合物を
無色飴状物として0.33g を得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.27(6H,
t),1.71(2H,tt),2.00(3H,s)
,2.17(2H,t),2.73(2H,t),
3.69(2H,s),4.25(4H,q),6.6
9(1H,s),6.8〜7.4(8H,m)
1475,1440,1365,1300,1270,
1190,755 (b) 2−アミノ−3−[3−[2−(3−カルボキ
シプロピル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 上記化合物318mgに6N塩酸6.4mlを加え、24時
間加熱還流した。塩酸を減圧下留去し、残渣に水を加え
再度減圧下濃縮し、次いで真空乾燥して微黄色粉末266m
gを得た。これを水から再結晶して白色粉末の表題化合
物157mgを得た。 NMR(D2 O−DCl)δppm;1.4〜1.8
(2H,m),2.15(2H,t),2.58(2
H,dd),3.31(2H,d),4.33(1H,
t),7.0〜7.9(8H,m)
1500,1400,1300,1275,1260,
1150,755
ホルミルエチル)フェニル]フェニル]メチル]マロン
酸ジエチル 実施例1(f)で得たブロモ体(500mg;0.00092mol)とテ
ロラフルオロほう酸銀(200mg;0.00103mol) の混合物に
無水DMSO(3ml) を加え、窒素雰囲気下に遮光しながら室
温で18時間攪拌した。反応物にトリエチルアミン(0.3m
l) を加えて室温で15分間攪拌後、水とエーテルを加え
て不溶物を濾別し、エーテルで洗浄した。濾液と洗液を
合わせて、水で3回洗浄し、無水硫酸ナト リウムで乾燥
し、減圧下溶媒留去した。得られた残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィ−に付し、n-ヘキサン/ 酢酸エ
チル=3/1の溶出部より表題化合物(270mg;61.9 %) を無
色油状物として得た。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.26(6H,
t)、2.04(3H,s,)、2.3〜2.6(2
H,m,)、2.8〜3.1(2H,m,)、3.66
(2H,s)、4.22(4H,q)、6.70(1
H,s)、6.9〜7.5(8H、m) (b)2−アセチルアミノ−2−[[3−[2−(4−
ジエトキシホスフィニル−3−ブテニル)フェニル]フ
ェニル]メチル]マロン酸ジエチル60%水素化ナトリ
ウム(540mg,13.5mmol)の無水THF
(15ml)懸濁液に、氷冷下、メチレンジホスホン酸
テトラエチル(3.98g;0.0135mol) の無水THF(15ml) 溶液
を滴下し、室温で1 時間攪拌した。これに氷冷下、上記
アルデヒド体(3.54g;0.00806mol)の無水THF(15ml) 溶液
を滴下し、室温で40分間攪拌した。減圧下溶媒留去後、
残留物に水を加えて酢酸エチルにて抽出し、抽出液を飽
和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去して得られる油状物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィ−に付し、クロロホルム/ 酢酸エチル=1
/1の溶出部より表題化合物(3.02g;65.4 % )を無色油状
物として得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.26(6H,
t)、1.27(6H,t)、1.98及び2.01
(3H,each s)、2.1〜2.4(2H,
m)、2.5〜2.8(2H,m)、3.66(2H,
s)、3.96(4H,m)、4.24(4H,q)、
5.2〜5.7(1H,m)、6.70(1H,s)、
6.8〜7.0(1H,m)、6.9〜7.3(8H,
m)
[2−[4−(ジエトキシホスフィニル)ブチル]フェ
ニル]フェニル]メチル]マロン酸ジエチル上記オレフ
ィン体(1.5g;0.00262mol) と酸化白金(100mg) の混合物
にエタノール(15ml)を加え、室温及び1気圧で3時間接
触水素添加した。触媒を濾別し、減圧下溶媒を留去して
表題化合物(1.5g;100 % )を油状物として得た。 NMR(CDCl3 ) δppm;1.26(6H,
t)、1.28(6H,t)、2.00(3H,s)、
2.4〜2.6 (2H,m)、3.8〜4.4(8
H,m)、4.64(2H,s)、6.66 (1H,
s)、6.8〜7.4(8H,m)
1730,1660,1480,1430,1380,
1360,1290,1200,1085,1040,
1010,950,780,750,700 (d)2−アミノ−3−[3−[2−(4−ホスホノブ
チル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 上記エステル体(1.5g;0.0026mol)に6N塩酸(30ml)を加
え、攪拌しながら120 ℃で20時間加熱還流した。減圧下
溶媒留去後、残渣に水を加えて減圧乾固する操作を数回
繰り返し、得られる固形物を再び水に溶かし、冷所に放
置した。析出した結晶を濾取して水で洗浄後、減圧乾燥
して表題化合物 (620mg;63.1 %) を白色粉末として得
た。 NMR(D2 O−NaOD) δppm;1.0〜1.
6(6H,m)、2.4〜3.2(4H,m)、3.4
〜3.6(1H,m)、7.1〜7.5(8H,m)
1470、1440、1270、1120、1100、
980、920、810、790、750、700
ニル]フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 60% 水素化ナトリウム (2.00g,50.0mmol) の無水DMF
(40ml)懸濁液に、氷冷下マロン酸ジエチル(8.01g,50.0m
mol)を30分かけて滴下し、さらに30分間攪拌を続け
た。次に、氷冷下に実施例1(e)で得たジブロモ体(7.3
6g,20.0mmol)の無水DMF溶液(40ml)を1時間かけて滴
下し、滴下後5℃で1時間攪拌した。反応混合物を冷却
した1N塩酸(300ml) に注ぎ込み、酢酸エチルで3回抽
出し、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄して無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。減圧下に溶媒および過剰のマロン
酸ジエチルを留去後、残留物を中圧シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=8/
1)により精製して、表題化合物を淡黄色油状物として
5.58g(62%) 得た。 NMR(CDCl3 ) δppm:1.21(6H,
t),1.84〜2.24(2H,m),2.72(2
H,dd),3.24(2H,t),3.29(2H,
t),3.67(1H,dd),4.16(4H,
q),7.08〜7.52(8H,m) (b) 3−[3−[2−(3−ブロモプロピル)フェ
ニル]フェニル]プロピオン酸 前記化合物(5.58g,12.5mmol)に酢酸(20ml)および47% 臭
化水素酸(20ml)を加え、攪拌下に26時間加熱還流し
た。冷後、減圧下に酢酸を留去し、残留物に水を加えて
酢酸エチルで3回抽出した。抽出層を合わせ、水で2
回、飽和食塩水で1回洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物を中圧シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル
/酢酸= 80/20/1)により精製して、表題化合物を淡黄
色油状物として3.45g(79%)得た。 NMR(CDCl3) δppm:1.72〜2.16
(2H,m),2.54〜3.14(6H,m),3.
23(2H,t),6.96〜7.44(8H,m)
1420,1280,1240,755,705 (c)3−[3−[2−(3−ブロモプロピル)フェニ
ル]フェニル]−1−プロパノール 窒素雰囲気下、前記化合物(3.14g,9.04mmol)に無水TH
F(18ml)を加え、次に氷冷しながら1Mジボラン/TH
F溶液(18ml,18mmol) を20分間かけて滴下した。室温
で3時間攪拌後、反応混合物に注意しながら徐々に水を
加えてしばらく攪拌し、炭酸カリウムを飽和するまで加
えた。分離したTHF層を分取し、水層を酢酸エチルで
2回抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。減圧下溶媒留去後、無色油状物として表題化合
物3.02g(100 % )を得た。 NMR(CDCl3 ) δppm:1.49(1H,b
r.s,),1.68〜2.14(4H,m),2.5
2〜2.88(4H,m),3.24(2H,t),
3.68(2H,t), 6.88〜7.44(8H,
m)
1235,1045,750,705
プロピル)フェニル]フェニル]プロピルホスホン酸ジ
エチル 上記ブロモアルコール体(3.38g,9.04mmol)に亜リン酸
トリエチル(12ml)を加え、2時間加熱還流した。反応
混合物を50℃近くまで冷却後、減圧下に過剰の亜リン酸
トリエチルを留去し、残留物に水及び酢酸エチルを加え
て有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノ
ール=30/1)で精製して、無色油状物として標題化合物
1.36g(39%、純度約 70 %)を得た。 NMR (CDCl3 ) δppm: 1.25(6
H,t),1.36〜2.12(6H,m),2.44
〜2.88(4H,m),3.60(2H,t),3.
99(4H,dq),6.92〜7.40(8H,m)
1225,1050,1020,960,750 (e)3−[2−[3−(3−ブロモプロピル)フェニ
ル]フェニル]プロピルホスホン酸ジエチル 上記化合物(1.06g,2.71mmol)の無水塩化メチレン(16
ml)溶液に、氷冷下ジブロモトリフェニルホスホラン
(1.72g,4.07mmol)を加えた。室温で1時間攪拌後、反応
混合物に水を加えて有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄
して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去
後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/アセトン=2/1)で精製して、無色油状物と
して標題化合物 399mg(32 % )を得た。 NMR (CDCl3 ) δppm:1.25(6H,
t),1.38−2.34(6H,m),2.48−
2.92(4H,m), 3.41(2H,t),4.
00(4H,dq), 6.92〜7.40(8H,
m)
960,755,705
チル)フェニル]フェニル]プロピルホスホン酸ジエチ
ル 上記化合物(360mg,0.794mmol)に無水DMSO (3ml)と
テトラフルオロほう酸銀(170mg,0.873mmol) を加え、室
温で攪拌した。13時間後、反応混合物にトリエチルア
ミン (0.3ml)を加えて15分間攪拌し、水及びエーテル
を加えて反応混合物をセライトを通して濾過した。エー
テル層を分取し、水層をエーテルでさらに1回抽出し、
エーテル層を合わせて水で2回、飽和食塩水で1回洗浄
して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去
後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル=1/5)で精製して、無色油状物
として標題化合物 143mg(46 % )を得た。NMR (C
DCl3 ) δppm:1.26(6H,t),1.3
6〜2.02(4H,m),2.44〜3.12(6
H,m),4.00(4H,dq), 6.96〜7.
4(8H,m), 9.82(1H,s)
1050,1020,960,755. (g)3−[2−[3−[(3−アセチルアミノ−3−
シアノ)プロピル)フェニル]フェニル]プロピルホス
ホン酸ジエチル 上記化合物(143mg,0.368mmol) のエタノール(0.4ml) 溶
液に、シアン化ナトリウム(41mg,0.84mmol) 、続いて塩
化アンモニウム(44mg,0.82mmol) の濃アンモニア水(0.5
ml) 溶液を加えた。室温で23時間攪拌後、反応混合物
を水で希釈して酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を水で
2回、飽和食塩水で1回洗浄して無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下に溶媒留去した。次に、残留物をピリジ
ン(0.7ml) に溶解し、無水酢酸(75mg,0.73mmol) を加え
た。室温で1時間攪拌した後、反応混合物を減圧下に濃
縮し、酢酸エチルを加えて1N塩酸、水、飽和重曹水及
び飽和食塩水で順次洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。減圧下溶媒留去後、残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=30/1)
で精製して、淡黄色油状物として標題化合物 143mg(85
%)を得た。 NMR (CDCl3 ) δppm :1.28(6
H,t),1.40〜2.40(6H,m),1.98
(3H,s),2.40〜3.00(4H,m),3.
76〜4.20(4H,m),4.76(1H,d
t),6.94〜7.40(8H,m),8.06(1
H,br)
2250,1680,1540,1470,1440,
1365,1280,1220,1050,1020,
960,750 (h)2−アミノ−4−[3−[2−(3−ホスホノプ
ロピル)フェニル]フェニル]ブタン酸 上記化合物(143mg,0.313mmol) に6N塩酸(3ml)を加
え、攪拌しながら19時間加熱還流した。冷後、反応混合
物を減圧下に濃縮し、残留物に水を加えて減圧濃縮する
操作を3回繰り返し、残留物に水(約2ml)を加えて
室温で一晩静置した。析出した結晶を濾取し、水で3回
洗浄し、減圧乾燥して微褐色粉末として標題化合物62mg
(52 % )を得た。 NMR (D2 O) δppm :1.00−2.12
(6H,m),2.40−2.88(4H,m),3.
31(1H,t),7.04−7.56(8H,m)
1470,1245,1100,1020,990,9
20,750
−ル 水素化アルミニウムリチウム0.59g を無水エ−テル
25mlに懸濁し、これに3−(2−メチルフェニル)安
息香酸メチル5.00g の無水エ−テル25ml溶液を氷
冷攪拌下に30分要して滴下した。氷冷下に1時間30
分攪拌後、酢酸エチル20ml、次いで2N塩酸100ml
を氷冷攪拌下滴下し、有機層を分取した。水層をエ−テ
ルで抽出し、有機層をあわせて、水、次いで飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減
圧下留去し、残渣を真空乾燥して無色油状物の表題化合
物4.40g を得た。 NMR(CDCl3 )δppm;2.26(3H,
s),4.73(2H,m),7.0〜7.5(8H,
m)
1475,1455,1420,1025,1010,
755,725,700 (b)3’−ブロモメチル−2−メチル−1.1’−ビ
フェニル トリフェニルホスフィン9.84g を無水ジクロロメタ
ン100mlに溶解し、これに臭素1.92mlを氷冷攪拌
下滴下した。得られた懸濁液に[3−(2−メチルフェ
ニル)フェニル]メタノ−ル4.38g の無水ジクロロ
メタン22ml溶液を室温攪拌下20分を要して滴下し
た。更に室温で30分間攪拌後、水30mlを加えて有機
層を分取し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を留去し白色固体17.1g を得、これを
酢酸エチル/ヘキサン=1/4の混合溶媒に溶解し、不
溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮後、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィに処し、酢酸エチル/ヘキ
サン=1/10で溶出して無色油状物の表題化合物4.
37g を得た。 NMR(CDCl3)δppm;2.25(3H,s),
4.50(2H,s),7.0〜7.4(8H,m)
755,725,700
−(2−メチルフェニル)フェニル]メチル]マロン酸
ジエチル 60%水素化ナトリウム0.67g を無水ジメチルホル
ムアミド17mlに懸濁し、これにアセトアミドマロン酸
ジエチル3.63g の無水ジメチルホルムアミド17ml
溶液を氷冷攪拌下に20分を要して滴下した。この混合
物を室温で30分間攪拌して得られた溶液に、3’−ブ
ロモメチル−2−メチル−1.1’−ビフェニル4.3
7g の無水ジメチルホルムアミド17ml溶液を氷冷攪拌
下に15分を要して滴下した。氷冷下に更に1時間攪拌
後、冷1N塩酸66mlに反応混合物を注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、
残渣を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィに処し、
酢酸エチル/ヘキサン=1/2で溶出して無色飴状物の
表題化合物6.35g を得た。 NMR(CDCl3 )δppm;1.26(6H,
t),2.00(3H,s),2.22(3H,s),
3.68(2H,s),4.26(4H,q),6.5
7(1H,s),6.9〜7.4(8H,m)
1490,1440,1365,1300,1270,
1190,1090,1050,1010,755,7
10 (d)2−アセチルアミノ−2−[[3−[2−[(ジ
エトキシホスフィニル)メチル]フェニル]フェニル]
メチル]マロン酸ジエチル 上記化合物0.95g の四塩化炭素19ml溶液にN−ブ
ロモコハク酸イミド0.43g を加え、3時間加熱還流
した。氷冷後、不溶物を濾別し、濾液を水、飽和重曹
水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られて粗ブロム体
1.32g を亜リン酸トリエチル0.77mlと混合し、
100℃で3時間攪拌した。揮発成分を70℃で減圧下
留去し、残留物を中圧カラムクロマトグラフィに処し、
ヘキサン/酢酸エチル=1/2で溶出して無色油状物の
表題化合物1.09g を得た。 NMR(CDCl3)δppm;1.20(6H,t),
1.26(6H,t),2.02(3H,t),3.1
2(2H,d),3.67(2H,s),3.94(4
H,dq),4.24(4H,q),6.7〜8.6
(9H,m)
1475,1440,1365,1300,1200,
1100,1050,1020,960,760 (e)2−アミノ−3−[3−(2−ホスホノメチルフ
ェニル)フェニル]プロピオン酸 上記化合物1.09g に6N塩酸22mlを加え24時間
加熱還流した。塩酸を減圧下留去し、残渣に水を加え再
度減圧下濃縮した。この残渣を水から再結晶して白色結
晶性粉末として表題化合物0.49g を得た。 NMR(D2 O−DCl)δppm;3.28(2H,
d),3.38(2H,d),4.44(1H,t),
7.1〜7.6(8H,m)
1510,1475,1440,1170,1130,
1020,910,750
フェニル 2−ブロモ−3’−メチル−1,1’−ビフェニル(8.0
g,32.4mmol) の四塩化炭素(100ml) 溶液にN−ブロモコ
ハク酸イミド(5.76g,32.4mmol)を加え、500W白熱光の照
射下に攪拌しながら30分間加熱還流した。冷後、不溶物
をろ別し、水、飽和重曹水、チオ硫酸ナトリウム水溶液
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。 減圧下溶
媒後、残留物ををシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
に付し、n-ヘキサン溶出部より表題化合物(9.18g;86.9
% )を無色油状物として得た。NMR(CDCl3 )δ
ppm;4.50(2H,s)、7.0〜7.8(8
H,m) (b)2−アセチルアミノ−2−[[3−(2−ブロモ
フェニル)フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 60%水素化ナトリウム(980mg;0.0245mol) の無水DMF
(50ml) 懸濁液にアセトアミドマロン酸ジエチル(5.25g;
0.0242mol) を少量ずつ加え、室温で15分間攪拌し、次
に氷冷下これに上記ブロモ体(8g;0,0245mol)の無水DMF
(50ml) の液を加えた。室温で12時間攪拌後、反応物を
氷水中に注ぎ酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒
留去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
に付し、n-ヘキサン/酢酸エチル=2/1の溶出部より
表題化合物(7.13g;63.0 % )を無色油状物として得た。
NMR(CDCl3 ) δppm;1.27(3H,
t)、1.29(3H,t)、2.03(3H,s)、
3.70(2H,s)、4.23(4H,q)、6.5
4(1H,br.s)、6.8〜7.7(8H,m ) (c)2−アセチルアミノ−2−[[3−[2−(2−
(ジエトキシホスフィニル)エテニル)フェニル]フェ
ニル]メチル]マロン酸ジエチル 上記化合物(4.62g;0.01mol) 、ビニルホスホン酸ジエチ
ル(2.05g;0.01 25mol)、n-トリブチルアミン(2.32g;0.0
125mol) 、トリ−o−トルイルホスフィン(122mg;0.000
4mol) 、及び酢酸パラジウム (II)(22mg;0.0001mol)
の混合物を、窒素置換した封管中115 ℃で 6時間加熱攪
拌した。冷後、反応物を酢酸エチルで抽出し、水、希塩
酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後、残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−に付し、n-ヘキサン/酢酸
エチル=1/2の溶出部より表題化合物(1.9g;34.9%)
を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3 ) δppm ;1.24(6H,
t)、1.27(6H,t)、2.00(3H,s)、
3.66(2H,s)、4.05(4H,dq)、4.
23(6H,q)、5.7〜6.4(1H,m)、6.
9〜7.7(8H,m)
1500,1470,1440,1390,1370,
1300,1270,1240,1200,1160,
1100,1050,1020 , 970, 86
0, 830,790, 755, 710 .
[2−[2−(ジエトキシホスフィニル)エチル]フェ
ニル]フェニル]メチル]マロン酸ジエチル 上記化合物(1.9g;0.00349mole) 及び5%パラジウム−炭
素(200mg) にエタノール( 80ml)を加え、3Kg/cm -
2 の水素気圧下 室温で5 時間接触水素添加した。触媒
を濾別後、減圧下溶媒を留去して得られる 油状物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィ−に付し、クロロホル
ム /メタノール=50/1 の溶出部より表題化合物(1.15g;6
0.5 % )を無色油状物として得た。 NMR (CDCl3 )δppm;1.1 〜1.4
(12H,m),2.00(3H,s),1.4 〜
1.9(2H,m),2.00(3H,s),2.6
〜3.0(2H,m),3.64(2H,s),3.7
〜4.4(8H,m),6.8〜7.4(8H,m)
1500,1470,1435,1380,1360,
1290,1260,1200,1160,1090,
1050,1020, 960,850, 780,
750, 700 (e)2−アミノ−3−[3−[2−(2−ホスホノエ
チル)フェニル]フェニル]プロピオン酸 上記化合物(570mg;0.00104mol)に6N塩酸(10ml)を加え
、攪拌しながら20時間加熱還流した。冷後、減圧下溶
媒留去して得られる油状物に水を加え減圧乾固し、析出
した固形物を水で洗浄し、減圧乾燥して表題化合物(260
mg;64.8%) を白色粉末として得た。 NMR(D2 O−NaOD) δppm;1.3 〜
1.8(2H,m),2.5〜2.9(2H,m),
3.04(1H,dd),3.38(1H,dd),
3.98(1H,dd),7.1 〜7.6(8H,
m)
1610,1530,1470,1435,1360,
1260,1210,1190,1145,1090,
1000,910,860,810,755,740,
710,620,590,510,470
ェニル)フェニル]プロピオン酸 2−アセチルアミノ−2−[[2−[2−(ジエトキシ
ホスフィニル)メチルフェニル]フェニル]メチル]マ
ロン酸ジエチル(550mg:1.03mmol)の酢
酸(1ml)溶液に6N塩酸(7ml)を加え120℃
で13.5時間攪拌した。冷後、減圧下溶媒を留去して
得られる残渣を水に溶かし、酢酸エチルで洗浄後、再度
減圧下に水を留去した。この残渣をメタノール(4m
l)に溶解し、プロピレンオキサイド(0.15g)を
加え、析出した結晶を濾取、乾燥して表題化合物(17
0mg:49.3%)を白色結晶として得た。 NMR(CD3 OD) δppm:2.5〜3.2(4
H,m),3.8〜4.1(1H,m),7.0〜7.
6(8H,m)
1300,1260,1230,1140,1100,
1090,1030,765,750,520,460
ル)フェニル]フェニル]酢酸 3−[2−[3−[(アセチルアミノ)シアノメチル]
フェニル]フェニル]プロピルホスホン酸ジエチル(283
mg,0.66mmol)に6N塩酸(4ml) を加え、25時間加熱還
流した。放冷後、反応混合物を減圧濃縮し、残留物に水
を加えて減圧濃縮する操作を2回行ない、残留物を再度
水(2ml) に溶解して室温で一晩放置した。析出した結晶
を濾過し、水、続いてアセト ンで洗浄し、減圧乾燥して
微褐色粉末の表題化合物 180mg(78 % )を得た。 NMR(D2 O−NaOD)δppm:0.96〜1.
88(4H,m),2.62(2H,t),4.40
(1H,s),7.16 〜7.56(8H,m)
1470,1215,1155,940,760,70
5
ニル]プロピオン酸2−アセチルアミノ−2−[[3−
[2−(ジエトキシホスフィニル)フェニル]フェニ
ル]メチル]マロン酸ジエチル(1.04g,2.00mmol)に6
N塩酸(14ml)と酢酸(4 ml)を加え、13時間加熱還
流した。冷後、反応混合物を減圧乾固し、得られた残留
物に水を加えて再度減圧乾固する操作を3回繰り返し
た。残留物に水(30ml)を加えて冷蔵庫に1晩静置して
得られる結晶を濾取し、水及びメタノールで洗浄後、減
圧乾燥して表題の化合物を淡褐色粉末として369mg(57
%)得た。 NMR(D2 O−DCl)δppm: 3.04〜3.
64(2H,m),4.43(dd),7.20〜8.
12(8H,m)
1500,1255,1135,1085,1010,
930,750.
ニル]酢酸 2−[3−[(アセチルアミノ)シアノメチル]フェニ
ル]フェニルホスホン酸ジエチル (674mg,1.74mmol)
に6N塩酸(10ml)を加え、23時間加熱還流した。冷
後、反応混合物を減圧乾固し、得られた残留物に水を加
えて再度減圧乾固する操作を3回繰り返した。残留物を
メタノールに溶解しプロピレンオキサイド(0.89g,15mmo
l)を加えて減圧下溶媒留去し、淡紅色固体をエタノール
で洗浄した。更に固体中の残留溶媒を除くために水に溶
解し減圧乾固する操作を行い、淡紅色粉末として表題化
合物を303mg(57%) 得た。NMR(D2 O−NaOD)
δppm:4.42(1H,s),6.96〜8.12
(8H,m)
1055,1025
Claims (5)
- 【請求項1】 次の一般式(I)、 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、同一又は異なって、水
素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、アルアルキル
基(但し、アルキル基の炭素数1〜4)又は置換基を有
していてもよいアリ−ル基を、R4 、R5 、R6 及びR
7 は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、炭
素数1〜6の低級アルキル基又は炭素数1〜6の低級ア
ルコキシ基を、Xは、スルホ基、1H−テトラゾ−ル−
5−イル基、−CO(OR8 )、又はPO(OR9 )
(OR10)を、ここでR8 、R9 及びR10は、同一又は
異なって水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基又は
アルアルキル基(但し、アルキル基の炭素数1〜4)を
表わし、そしてm及びnは、同一又は異なって、1〜8
の整数を表わす)で表わされるα−アミノ酸誘導体。 - 【請求項2】 次の一般式(II)、 【化2】 (式中、R2 は、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキ
ル基、アルアルキル基(但し、アルキル基の炭素数1〜
4)又は置換基を有していてもよいアリ−ル基を、R4
、R5 、R6 及びR7 は、同一又は異なって、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の低級アルキル基又は
炭素数1〜6の低級アルコキシ基を、X1は、1H−テ
トラゾ−ル−5−イル基、カルボキシル基又はホスホノ
基を、そしてm及びnは、同一又は異なって、1〜8の
整数を表わす)で表わされるα−アミノ酸誘導体。 - 【請求項3】 次の一般式(III)、 【化3】 (式中、R1 及びR2 は、同一又は異なって、水素原
子、炭素数1〜6の低級アルキル基、アルアルキル基
(但し、アルキル基の炭素数1〜4)又は置換基を有し
ていてもよいアリ−ル基を、R4 、R5 、R6 及びR7
は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、炭素
数1〜6の低級アルキル基又は炭素数1〜6の低級アル
コキシ基を、Y1 は、1H−テトラゾ−ル−5−イル
基、−CO(OR8 )又はPO(OR9 )(OR10)
を、ここでR8 、R9 及びR10は、同一異なって水素原
子、炭素数1〜6の低級アルキル基又はアルアルキル基
(但し、アルキル基の炭素数1〜4)を、Zは、アミノ
保護基を表わし、そしてm及びnは、同一又は異なっ
て、1〜8の整数を表わす)で表される化合物を酸性条
件下に加水分解、脱炭酸することを特徴とする、次の一
般式(II)、 【化4】 (式中、X1 は、Y1 が、1H−テトラゾ−ル−5−イ
ル基の場合は、1H−テトラゾ−ル−5−イル基を、−
CO(OR8 )の場合は、カルボキシル基を、PO(O
R9 )(OR10)の場合は、ホスホノ基を表わし、そし
てR2 、R4 、R5 、R6 、R7 、m及びnは、前記と
同じ)で表わされるα−アミノ酸誘導体の製造方法。 - 【請求項4】 次の一般式(IV)、 【化5】 (式中、R2 は、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキ
ル基、アルアルキル基(但し、アルキル基の炭素数1〜
4)又は置換基を有していてもよいアリ−ル基を、R4
、R5 、R6 及びR7 は、同一又は異なって、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の低級アルキル基又は
炭素数1〜6の低級アルコキシ基を、Y1は、1H−テ
トラゾ−ル−5−イル基、−CO(OR8 )又はPO
(OR9 )(OR10)を、ここでR8 、R9 及びR10
は、同一異なって水素原子、炭素数1〜6の低級アルキ
ル基又はアルアルキル基(但し、アルキル基の炭素数1
〜4)を、Zは、アミノ保護基を表わし、そしてm及び
nは、同一又は異なって、1〜8の整数を表わす)で表
される化合物を酸性条件下に加水分解することを特徴と
する、次の一般式(II)、 【化6】 (式中、X1 は、Y1 が、1H−テトラゾ−ル−5−イ
ル基の場合は、1H−テトラゾ−ル−5−イル基を、−
CO(OR8 )の場合は、カルボキシル基を、PO(O
R9 )(OR10)の場合は、ホスホノ基を表わし、そし
てR2 、R4 、R5 、R6 、R7 、m及びnは、前記と
同じ)で表わされるα−アミノ酸誘導体の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1または2記載のα−アミノ酸誘
導体を有効成分として含有する抑制性グリシンレセプタ
−アンタゴニスト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3062687A JP2868914B2 (ja) | 1991-03-04 | 1991-03-04 | α−アミノ酸誘導体 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04275265A JPH04275265A (ja) | 1992-09-30 |
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MY153569A (en) | 1998-01-20 | 2015-02-27 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corp | Inhibitors of ?4 mediated cell adhesion |
MY140707A (en) | 2002-02-28 | 2010-01-15 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corp | Process for preparing a phenylalanine derivative and intermediates thereof |
-
1991
- 1991-03-04 JP JP3062687A patent/JP2868914B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
"Neuropharmacology"、第35巻、第6号、1996年、p.643−654 |
"Helv.Chim.Acta"、第75巻、第3号、1992年、p.855−864 |
"J.Chem.Soc.Perkin Trans.1"、第1号、1992年、p.123−130 |
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---|---|
JPH04275265A (ja) | 1992-09-30 |
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