JP2868221B2 - 摺動接点材料 - Google Patents
摺動接点材料Info
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- JP2868221B2 JP2868221B2 JP1049254A JP4925489A JP2868221B2 JP 2868221 B2 JP2868221 B2 JP 2868221B2 JP 1049254 A JP1049254 A JP 1049254A JP 4925489 A JP4925489 A JP 4925489A JP 2868221 B2 JP2868221 B2 JP 2868221B2
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- commutator
- contact material
- contact
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、摺動接点材料の改良に関する。
(従来の技術) 従来より自動車用燃料ポンプ等の小型モータの摺動接
点材料の一つとし、潤滑性に優れたCu−Ag合金が用いら
れてきたが、Cu−Ag合金の摺動接点材料は消耗し易いと
いう欠点があり、従ってこの摺動接点材料で小型モータ
の整流子の外周の接点片を製作して使用した場合には寿
命が短かかったり、整流子の回転速度が大きくばらつい
て不安定なものとなっていた。
点材料の一つとし、潤滑性に優れたCu−Ag合金が用いら
れてきたが、Cu−Ag合金の摺動接点材料は消耗し易いと
いう欠点があり、従ってこの摺動接点材料で小型モータ
の整流子の外周の接点片を製作して使用した場合には寿
命が短かかったり、整流子の回転速度が大きくばらつい
て不安定なものとなっていた。
(発明の目的) 本発明は、かかる欠点を解消すべくなされたものであ
り、Cu−Ag合金の潤滑性を維持しつつ耐消耗性を向上さ
せた摺動接点材料を提供せんとするものである。
り、Cu−Ag合金の潤滑性を維持しつつ耐消耗性を向上さ
せた摺動接点材料を提供せんとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の摺動接点材料は、Cu中に、Ag0.1〜15wt%とS
n0.1〜10wt%添加して成るものである。
n0.1〜10wt%添加して成るものである。
かかる本発明の摺動接点材料に於いて、Cu中に0.1〜1
5wt%のAgを添加した以外にSnを0.1〜10wt%添加するの
は、Snを添加すると硬さが高くなることと、表面に若干
の酸化膜を生じるためにCu−Ag合金以外に潤滑性が向上
し、消耗が抑制される。しかし、表面に若干の酸素膜が
生成するので接触抵抗は、若干高目になるが、整流子の
回転速度には、悪影響を及ぼさない。
5wt%のAgを添加した以外にSnを0.1〜10wt%添加するの
は、Snを添加すると硬さが高くなることと、表面に若干
の酸化膜を生じるためにCu−Ag合金以外に潤滑性が向上
し、消耗が抑制される。しかし、表面に若干の酸素膜が
生成するので接触抵抗は、若干高目になるが、整流子の
回転速度には、悪影響を及ぼさない。
Sn0.1%以下では、硬さの上昇および、表面に生じる
酸化膜が、僅かであり、消耗に及ぼす効果が得られず、
Sn10%を超えると、硬さの上昇は十分であるが、表面酸
化膜が厚くなり、接触抵抗が急激に増大するために、整
流子の回転速度に悪影響を及ぼすようになる。
酸化膜が、僅かであり、消耗に及ぼす効果が得られず、
Sn10%を超えると、硬さの上昇は十分であるが、表面酸
化膜が厚くなり、接触抵抗が急激に増大するために、整
流子の回転速度に悪影響を及ぼすようになる。
(実施例) 次に本発明による摺動接点材料と従来の摺動接点材料
にて作った小型モータの整流子の接点片について説明す
る。
にて作った小型モータの整流子の接点片について説明す
る。
後記の表の右蘭に示す成分組成の本発明の実施例であ
る摺動接点材料と従来例の摺動接点材料にて、図面に示
す如く小型モータの直径6mm、長さ9mmの整流子1の外周
に厚さ0.2mmの接点片1aが形成され、この接点片1aの外
周面の上下に、C−Cuより成る直径5mm、長さ10mmの刷
子接点2を相対向するように摺接させて、後記の試験条
件にて整流子1の回転試験を行い、接点片1aの消耗量と
整流子1の回転数のばらつきを測定した処、後記の表の
右蘭に示すような結果を得た。
る摺動接点材料と従来例の摺動接点材料にて、図面に示
す如く小型モータの直径6mm、長さ9mmの整流子1の外周
に厚さ0.2mmの接点片1aが形成され、この接点片1aの外
周面の上下に、C−Cuより成る直径5mm、長さ10mmの刷
子接点2を相対向するように摺接させて、後記の試験条
件にて整流子1の回転試験を行い、接点片1aの消耗量と
整流子1の回転数のばらつきを測定した処、後記の表の
右蘭に示すような結果を得た。
試験条件 電圧 : 12V 電流 : DC5A 整流子の回転数 : 3000rpm 整流子の回転時間 : 500時間 刷子接点の接触力 : 10g 前記の表で明らかなように従来例の接点片の消耗量は
3〜6μであったのに対し、実施例の接点片の消耗量は
2〜3.5μで減少していて耐消耗性に優れていることが
判る。また従来例の接点片を有する整流子の回転数のば
らつきは8〜11%であったのに対し、実施例の接点片を
有する整流子の回転数のばらつきは3〜5%で著しく減
少していることが判る。これはひとえに実施例の接点片
がCu−Ag−Sn合金で硬さが高く、表面に若干の錫酸化物
が生成されて消耗量が低いからに他ならない。
3〜6μであったのに対し、実施例の接点片の消耗量は
2〜3.5μで減少していて耐消耗性に優れていることが
判る。また従来例の接点片を有する整流子の回転数のば
らつきは8〜11%であったのに対し、実施例の接点片を
有する整流子の回転数のばらつきは3〜5%で著しく減
少していることが判る。これはひとえに実施例の接点片
がCu−Ag−Sn合金で硬さが高く、表面に若干の錫酸化物
が生成されて消耗量が低いからに他ならない。
(発明の効果) 以上詳記した通り本発明の摺動接点材料は、Cu−Ag−
Sn合金の硬さが高く、消耗が抑制され、潤滑性が維持さ
れているので、これにより作った小型モータの整流子の
接点片の耐消耗性は向上するものである。またCu−Ag−
Sn合金の消耗が低いので、小型のモータの整流子の回転
数のばらつきが大幅に減少する等の優れた効果がある。
Sn合金の硬さが高く、消耗が抑制され、潤滑性が維持さ
れているので、これにより作った小型モータの整流子の
接点片の耐消耗性は向上するものである。またCu−Ag−
Sn合金の消耗が低いので、小型のモータの整流子の回転
数のばらつきが大幅に減少する等の優れた効果がある。
図は小型モータの整流子と刷子接点との接触状態を示す
斜視図である。
斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−93327(JP,A) 特開 昭58−11755(JP,A) 特開 昭61−279650(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 9/00 - 9/10 H01R 39/20
Claims (1)
- 【請求項1】Cu中に、Ag0.1〜15wt%とSn0.1〜10wt%添
加して成る摺動接点材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1049254A JP2868221B2 (ja) | 1989-03-01 | 1989-03-01 | 摺動接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1049254A JP2868221B2 (ja) | 1989-03-01 | 1989-03-01 | 摺動接点材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02228439A JPH02228439A (ja) | 1990-09-11 |
JP2868221B2 true JP2868221B2 (ja) | 1999-03-10 |
Family
ID=12825700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1049254A Expired - Lifetime JP2868221B2 (ja) | 1989-03-01 | 1989-03-01 | 摺動接点材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2868221B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3373709B2 (ja) * | 1995-10-27 | 2003-02-04 | 大豊工業株式会社 | 銅系すべり軸受材料および内燃機関用すべり軸受 |
CN1043252C (zh) * | 1996-11-01 | 1999-05-05 | 铁道部科学研究院金属及化学研究所 | 接触网导线用铜合金 |
KR100257792B1 (ko) * | 1997-04-24 | 2000-06-01 | 후쿠마 노부오 | 구리계 슬라이딩베어링재료 및 내연기관용 슬라이딩베어링 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5811755A (ja) * | 1981-07-13 | 1983-01-22 | Nitto Densen Kk | コンミテ−タ−用耐熱金属材 |
JPS6293327A (ja) * | 1985-10-21 | 1987-04-28 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | コンミテ−タ用材料 |
-
1989
- 1989-03-01 JP JP1049254A patent/JP2868221B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02228439A (ja) | 1990-09-11 |