JP2867883B2 - ブレーキ冷却構造 - Google Patents

ブレーキ冷却構造

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JP2867883B2 JP15370794A JP15370794A JP2867883B2 JP 2867883 B2 JP2867883 B2 JP 2867883B2 JP 15370794 A JP15370794 A JP 15370794A JP 15370794 A JP15370794 A JP 15370794A JP 2867883 B2 JP2867883 B2 JP 2867883B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両のブレーキ冷却
構造に関し、特に、ブレーキロータを冷却する冷却風の
流量を増加して十分な冷却効果が得られるようにしたも
のであり、ベンチレーテッドディスクブレーキのロータ
を冷却するのに好適な構造としたものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の技術としては、例えば特
開平4−39148号公報に開示されたものがある。即
ち、かかる従来の技術にあっては、車両のブレーキが配
置された空間内に冷却風が導入されるように冷却風導入
用パイプを配設したものであって、その冷却風導入用パ
イプの端部形状を工夫することにより、車輪の回転に伴
って冷却風が発生するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上記従来の技
術にあっても、ブレーキが配置された空間内に冷却風が
導入されるからある程度の冷却効果が期待できるのであ
るが、内部に径方向に延びる通風孔が形成されたベンチ
レーテッドディスクブレーキのロータ(ベンチレーテッ
ドロータ)を冷却するために上記公報記載の技術を利用
した場合、ホイールハウス側とロードホイール側との間
に圧力隔壁がないため、冷却風導入口付近の高圧の空気
が、ロータ内の通風孔以外の空間を経由して冷却風排出
側に回り込んでしまい、ロータ内の通風孔の入口(内径
側)と出口(外径側)との間の圧力差が小さくなってし
まう。このため、ロータ内を通過する冷却風の流量がそ
れほど多くなく、冷却効果を大きくするには装置全体を
大型化する必要があるという問題点を有していた。
【0004】この発明は、このような従来の技術が有す
る未解決の課題に着目してなされたものであって、ベン
チレーテッドロータであるブレーキロータの内径側から
外径側へ流れる冷却風の流量を増大して小型で十分な冷
却効果が得られるブレーキ冷却構造を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】ここで、ベンチレーテッ
ドロータの冷却を考えた場合、冷却風によるロータの冷
却箇所は、ロータ内部(通風孔内)と、ブレーキパッド
との摺接面となる左右側面とに大別できる。しかし、自
動車の実用性を考慮すると、ブレーキロータとブレーキ
パッドとの間に泥はね等の異物を噛み込むことを防止す
るためにブレーキロータのホイールハウス側の面をバッ
フルプレートで覆う対策が一般的に採用されることか
ら、ブレーキロータのホイールハウス側の面から効率的
に放熱させることは困難である。
【0006】また、ブレーキロータのホイールディスク
側の面も、冷却風により効率的に冷却することは構造的
に困難である。その理由は、ブレーキロータのホイール
ディスク側の面に冷却風を取り入れるためには、連通機
構を有するハブを介して車体内側から取り入れるか、或
いは車体外側から外気を取り入れるかのいずれかになる
が、冷却ファン等による強制導入を考えなければ、空気
圧力の高いホイールハウス側から相対的に圧力の低い車
体外側に空気が流れ、この流れに対してブレーキロータ
自身が大きな抵抗となり、しかも風下側となるブレーキ
ロータのホイールディスク側の面は、ブレーキロータ背
後での流れの剥離により流れが淀んでしまう領域となる
から、摺動面に沿って冷却風が流れることは、あまり期
待できないからである。
【0007】以上から、ブレーキロータを効率的に冷却
するためには、ブレーキロータ内部を通過する冷却風の
流量を増大させることが必要となり、これは、ブレーキ
ロータの径方向内側部分(内周に近い部分)が存在する
空間と径方向外側部分(外周に近い部分)が存在する空
間との間に、前者側が後者側よりも十分高くなるような
圧力差を作ることができれば達成することができるもの
である。
【0008】そこで、請求項1に係る発明は、車輪を構
成するロードホイールのホイールディスクよりも車幅方
向内側でそのロードホイールのリムよりも径方向内側に
位置し且つ前記車輪と一体に回転するブレーキロータ
と、このブレーキロータの車幅方向内側を覆うように配
置されたバッフルプレートと、を有し、前記ブレーキロ
ータは、内部に通風孔を有するベンチレーテッドロータ
である車両のブレーキ冷却構造であって、前記バッフル
プレート外周部とロードホイールとの間に、そのバッフ
ルプレートよりも車幅方向内側の空間から車幅方向外側
の空間への空気の移動を規制する空気流規制手段を形成
するとともに、前記ブレーキロータの径方向内側部分が
存在する空間に連通する冷却風導入口を、前記バッフル
プレートに開口し、そして、前記ブレーキロータの径方
向外側部分が存在する空間と負圧部とを連通させる冷却
風排出手段を設けた。
【0009】また、請求項2に係る発明は、上記請求項
1に係る発明であるブレーキ冷却構造において、前記バ
ッフルプレート外周部とロードホイールとの間の周方向
に連続した隙間によって形成されるエアシール部により
前記空気流規制手段を構成する一方、前記バッフルプレ
ートに形成される周方向に略連続した隙間により前記冷
却風導入口を構成し、そして、前記冷却風導入口の内側
半径をr、前記冷却風導入口の幅をa、前記エアシール
部の内側半径をR、前記エアシール部の幅をBとした場
合に、各部の寸法を、 B<−R+{R2 +(a2 +2a・r)}1/2 ……(1) という関係を満足するように設定した。
【0010】一方、請求項3に係る発明は、上記請求項
1に係る発明であるブレーキ冷却構造において、前記ブ
レーキロータから遠心方向に向かう空気流を車幅方向外
側に向かうように偏向する偏向手段を設け、前記冷却風
排出手段を、前記ロードホイールの、前記偏向手段で偏
向された空気流が到達する部分に形成した。また、請求
項4に係る発明は、上記請求項3に係る発明であるブレ
ーキ冷却構造において、前記偏向手段を、前記バッフル
プレート周縁部を折り曲げて形成した。
【0011】そして、請求項5に係る発明は、上記請求
項4に係る発明であるブレーキ冷却構造において、前記
空気流規制手段を、前記折り曲げられたバッフルプレー
ト外周部とロードホイールとの間の隙間によって形成さ
れるエアシール部により構成した。さらに、請求項6に
係る発明は、上記請求項5に係る発明であるブレーキ冷
却構造において、前記バッフルプレートに形成される
方向に略連続した隙間により前記冷却風導入口を構成
し、そして、前記冷却風導入口の内側半径をr、前記冷
却風導入口の幅をa、前記エアシール部の内側半径を
R、前記エアシール部の幅をBとした場合に、各部の寸
法を、 B<(2a・r+a2 )/2 R ……(2) という関係を満足するように設定した。
【0012】そして、請求項7に係る発明は、上記請求
項3〜請求項6に係る発明であるブレーキ冷却構造にお
いて、前記バッフルプレートよりも車幅方向内側の空間
の空気を、前記偏向手段の径方向外側の面に沿って車幅
方向外側に向かって流れるように案内する案内手段を設
けた。また、請求項8に係る発明は、上記請求項7に係
る発明であるブレーキ冷却構造において、前記偏向手段
の径方向外側の面に沿って車幅方向外側に流れる空気流
のブレーキロータ側への巻き込みを防止する巻き込み防
止手段を設けた。
【0013】ここで、請求項9に係る発明は、上記請求
項8に係る発明であるブレーキ冷却構造において、前記
巻き込み防止手段を、前記偏向手段の車幅方向外側端部
に形成されたフランジ部とした。また、請求項10に係
る発明は、上記請求項1〜請求項9に係る発明であるブ
レーキ冷却構造において、前記冷却風排出手段を、ダク
ト,孔,スリットのいずれかで構成した。
【0014】
【0015】
【作用】請求項1に係る発明にあっては、空気流規制手
段が、バッフルプレートよりも車幅方向内側(ホイール
ハウス側)の空間から車幅方向外側(ホイールディスク
側)の空間への空気の移動を規制する(エアシール効果
がある)とともに、連通手段が、ブレーキロータの径方
向外側部分が存在する空間と、所定の負圧部とを連通さ
せている。これに対し、ブレーキロータの径方向内側部
分が存在する空間には、バッフルプレートに開口した冷
却風導入口を介して、ホイールハウス側の高圧空気が導
入可能となっている。従って、ブレーキロータの径方向
内側部分が存在する空間と、その径方向外側部分が存在
する空間との間には、前者側が後者側に比べて高圧とな
る大きな圧力差が生じるから、ブレーキロータの径方向
内側部分から径方向外側部分に向かう大量の冷却風が発
生する。
【0016】請求項2に係る発明にあっては、各部の寸
法を上記(1)式の関係を満足するように設定したた
め、バッフルプレート外周部とロードホイールとの間に
形成されるエアシール部の開口面積と、冷却風導入口の
開口面積とを比較すると、後者の方が前者よりも大きく
なるから、ブレーキロータの径方向内側部分が存在する
空間と、その径方向外側部分が存在する空間との間に、
前者側が後者側に比べて高圧となる大きな圧力差が確実
に生じる。
【0017】一方、請求項3に係る発明にあっては、偏
向手段を設けているため、ブレーキロータから遠心方向
に向かう空気流は、ホイールハウス側ではなく、ロード
ホイール側(特に、ホイールディスク側)に向かうよう
になり、そのロードホイール側に向かった空気流は、ロ
ードホイールに形成された冷却風排出手段を介して負圧
部に流れていく。そして、偏向手段によって作られた空
気流があると、ホイールハウス側の高圧空気が、ブレー
キロータの径方向外側部分が存在する空間に流入し難く
なる。
【0018】また、請求項4に係る発明にあっては、上
記請求項3に係る発明と同様の作用が簡易な構成で実現
される。そして、請求項5に係る発明にあっては、空気
流規制手段としてのエアシール部が、ロードホイール内
側の奥まった位置に構成される。さらに、請求項6に係
る発明にあっては、各部の寸法を上記(2)式の関係を
満足するように設定したため、エアシール部の開口面積
が冷却風導入口の開口面積よりも小さくなるから、ブレ
ーキロータの径方向内側部分が存在する空間と、その径
方向外側部分が存在する空間との間に、前者側が後者側
に比べて高圧となる大きな圧力差が確実に生じる。
【0019】また、請求項7に係る発明にあっては、案
内手段によって、偏向手段の径方向外側の面に沿って車
幅方向外側(ホイールディスク側)に向かうような空気
流が作り出され、その空気流は、偏向手段によって偏向
された冷却風とともに冷却風排出手段を介して負圧部に
至る。従って、ブレーキロータの径方向外側の部分が存
在する空間の低圧が保たれる。
【0020】特に、請求項8に係る発明によれば、偏向
手段の径方向外側の面に沿って車幅方向外側に向かう空
気流は、巻き込み防止手段によってブレーキロータ側に
巻き込まれることが防止され、確実に冷却風排出手段を
介して負圧部に至るようになるから、ブレーキロータの
径方向外側の部分が存在する空間の低圧が確実に保たれ
る。
【0021】そして、請求項9に係る発明にあっては、
偏向手段の径方向外側の面に沿って車幅方向外側に向か
う空気流は、フランジ部に案内されてブレーキロータか
ら離れる方向に浮き上がり、ブレーキロータ側に空気流
が巻き込まれない。また、請求項10に係る発明にあっ
ては、ダクト,孔又はスリットのいずれかを冷却風排出
手段としているから、上記請求項1〜請求項9に係る発
明の作用が簡易な構造で実現される。
【0022】
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の第1実施例の構成を示す図であ
って、車両の非駆動輪を回転自在に支持する部分の断面
図である。先ず、構成を説明すると、軸心Cが車幅方向
(図1左右方向)を向くアクスル1には、ハブ2がベア
リング3a,3bを介して同軸に且つ回転自在に外嵌し
ており、そのハブ2には、ホイールディスク4A及びリ
ム4Bからなるロードホイール4が同軸に且つ回転方向
に一体に固定されている。そして、リム4Bの外周面に
は図示しないタイヤが保持されていて、それらタイヤと
ロードホイール4とによって車輪が構成される。
【0024】かかる車輪は、アクスル1の車幅方向内側
(図1左側)に形成されるホイールハウス5内に収容さ
れ、アクスル1の内端側は、アクスルハウジング1Aを
介して図示しない転舵機構を構成するナックルに結合さ
れている。一方、ハブ2には、ホイールディスク4Aよ
りもホイールハウス5側に位置するように、ブレーキロ
ータ6が同軸に且つ回転方向に一体に固定されている。
【0025】ここで、本実施例のブレーキロータ6は、
ハブ2のホイールハウス5側に位置する部分を覆う円筒
部6Aと、この円筒部6Aのさらにホイールハウス5側
に連続してフランジ状に形成された肉厚の円板部6Bと
から構成されていて、円板部6B内には、放射状に内周
面及び外周面間を貫通する複数の通風孔6Cが形成され
ている。つまり、このブレーキロータ6は、所謂ベンチ
レーテッドディスクブレーキに用いられるベンチレーテ
ッドロータである。ただし、複数の通風孔6Cは、ブレ
ーキロータ6が回転する際に通風孔6Cの内径側から外
径側に空気の流れが発生する(所謂タービン効果が得ら
れる)ように、円板部6Bの放射線に対して若干斜めに
なっている。
【0026】また、ブレーキロータ6の円板部6Bにブ
レーキパッドを摺接可能に公知のブレーキキャリパ7が
配設されている。そして、アクスルハウジング1Aに
は、ブレーキロータ6のホイールハウス5側を向く面を
僅かな隙間を隔てて覆うように、薄い円板からなるバッ
フルプレート8が同軸に固定されている。
【0027】従って、ブレーキロータ6の内周面側の空
間と外周面側の空間とは、円板部6B内の通風孔6C
と、円板部6B及びバッフルプレート8間の隙間とを介
して連通しているが、後者の通路面積は前者の通路面積
に比べて十分に小さいため、実質的には、ブレーキロー
タ6の内周面側の空間と外周面側の空間とは円板部6B
内の通風孔6Cを介して連通していると考えて差し支え
ない。
【0028】そして、バッフルプレート8は、その外周
部8aがリム4Bに近接した位置にまで達していて、こ
こに周方向に連続し且つ全周同じ幅の隙間からなる空気
流規制手段としてのエアシール部9が形成されている。
これに対し、バッフルプレート8のアクスルハウジング
1Aに近接した部分には、ブレーキロータ6の円板部6
Bの内周面よりも内側位置で開口するように、周方向に
連続し且つ全周同じ幅の隙間からなる冷却風導入口1
0が形成されている。
【0029】この冷却風導入口10は、径方向内側部分
を残してコ字状に切り目を入れるとともに、その切り目
を入れた部分を径方向外側の辺が円筒部6Aに近づくよ
うに折り曲げた傾斜板部8bを、周方向の複数箇所に設
けることにより形成されている。ここで、本実施例で
は、冷却風導入口10の開口面積を、エアシール部9の
開口面積よりも大きくしている。具体的には、図1に示
すように、冷却風導入口10の内側半径をr、冷却風導
入口10の幅をa、エアシール部9の内側半径をR、エ
アシール部9の幅をBとした場合に、各部の寸法を、上
記(1)式を満足するように設定することにより実現し
ている。なお、上記(1)式は、冷却風導入口10の開
口面積S1 が、冷却風導入口10が円周方向に略連続し
ていることから、 S1 ≒π(a+r)2 −πr2 ……(3) と表され、エアシール部9の開口面積S2 が、 S2 =π(R+B)2 −πR2 ……(4) と表されることから、 S1 >S2 とし、これを幅Bについて解くことにより導き出され
る。
【0030】さらに、バッフルプレート8の外周部8a
近傍のホイールハウス5側には、図示しない一端部側が
車体の負圧部(圧力が他の部位よりも低い部分)にて開
口した冷却風排出手段としてのダクト11の他端部が、
連通可能に接続されている。より具体的には、ダクト1
1のバッフルプレー8側の開口端部は、ブレーキロー
タ6の円板部6Bの外周面よりも径方向外側に位置する
ようになっている。負圧部の具体例としては、例えばダ
ッシュロア部のコーナー(ホイールハウス5からフロン
トフロアへ断面が変化する部位におけるコーナー)が考
えられる。ダッシュロア部のコーナーが負圧部となる理
由は、ホイールハウス5での流れ方向断面積が、流れの
進行とともにフロントフロア下で急激に小さくなり、流
速が上昇するため、特にダッシュロア部のコーナーで圧
力が低下するからである。
【0031】次に、本実施例の作用効果を説明する。即
ち、ブレーキロータ6内の通風孔6Cを一次元的なダク
トと考え、そのダクト内部の抵抗を無視すれば、ダクト
内の流れは、そのダクトの入口及び出口間の圧力差と、
進行方向の流速とによって決定される。そして、ファン
等の外部エネルギを加えない限り、ダクトの入口の圧力
及び流速は一定であるとすれば、通風孔6C内の冷却風
の流れは、流れの総圧一定と仮定して、 P1 +ρU1 2/2=P2 +ρU2 2/2 ……(5) となる。ただし、上記(5)式中、P1 は通風孔6Cの
入口側(アクスル1側)の圧力、U1 は通風孔6Cの入
口側の流速、P2 は通風孔6Cの出口側(リム4B側)
の圧力、U2 は通風孔6Cの入口側の流速である。
【0032】これを流速U2 について解けば、 U2 ={2(P1 −P2 )/ρ+U1 21/2 ……(6) となる。この(6)式から、通風孔6Cの出口側の流速
2 を増速させる(つまり、通風孔6Cを通過する冷却
風の流量を増加させる)には、入口及び出口間の圧力差
(P1 −P2 )を大きくすればよいことが判る。
【0033】そこで、本実施例では、バッフルプレート
8及びリム4B間に形成されたエアシール部9によっ
て、矢印F1 で示すようにホイールハウス5側の高圧空
気がブレーキロータ6側の外周面側に入り込むことが規
制されるとともに、ブレーキロータ6の外周面側が存在
する空間内の空気は、矢印F2 で示すようにダクト11
を通じて負圧部に流れていくため、通風孔6Cのリム4
Bを向く側の開口部近傍の圧力P2 は、ホイールハウス
5内の圧力に比べて低圧である。
【0034】これに対し、通風孔6Cのアクスル1を向
く側の開口部近傍の圧力P1 は、ホイールハウス5内の
高圧空気が矢印F3 で示すように比較的開口面積の大き
い冷却風導入口10を通じて入り込んでくるため、比較
的高圧である。従って、通風孔6Cの入口側及び出口側
間の圧力差(P1 −P2 )は、十分に大きくなる。
【0035】以上から、車両走行中に車輪が回転し、こ
れとともにブレーキロータ6も回転すると、ベンチレー
テッドロータであるブレーキロータ6自身の回転による
タービン効果が発生し、しかも圧力差(P1 −P2 )が
十分に大きいことから、通風孔6C内を径方向内側から
外側に向かう大量の冷却風が発生し、十分な放熱作用が
得られ、ブレーキロータ6が効率的に冷却されるように
なる。
【0036】図2は、通風孔6Cの入口及び出口間の圧
力差(横軸)と、通風孔6Cを通過する冷却風の流量
(縦軸)との関係を示すグラフである。ただし、これは
流れの総圧一定の仮定の下でのことである。即ち、エア
シール部9が形成されていない従来の構造では、バッフ
ルプレート8とリム4Bとの隙間を介して、ホイールハ
ウス5内の高圧空気がブレーキロータ6側に流入してし
まうため、通風孔6Cの出口側の圧力が増加し、入口及
び出口間の圧力差、即ちCP 値が小さくなり、通風孔6
C内を通過する冷却風の流量が低下してしまうことが判
る。ここで、CP 値とは、通風孔6Cの入口圧力を代表
とする圧力係数であり、 CP =(P1 −P2 )/(ρU1 2/2) ……(7) と表される。
【0037】これに対し、本実施例の構成であれば、エ
アシール部9によりエアシール効果が得られるため、C
P 値が小さくならず、通風孔6Cを通過する冷却風の流
量も低下しないから、上述したようにブレーキロータ6
が効率的に冷却されるのである。従って、ディスクブレ
ーキ装置の耐久性を大幅に向上することができる。図3
は本発明の第2実施例を示す図であり、上記第1実施例
の図1と同様に、車両の非駆動輪を回転自在に支持する
部分の断面図である。なお、図1と同様の部材及び部位
には、同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0038】即ち、本実施例では、上記第1実施例で冷
却風排出手段として設けていたダクト11に代えて、ホ
イールディスク4Aのリム4Bに近い側に放射状に形成
された複数のスリット20によって、冷却風排出手段を
構成している。また、バッフルプレート8の外周部8a
に近い位置のホイールディスク4A側を向く面には、ブ
レーキロータ6の円板部6Bの外周面を包囲するよう
に、ホイールディスク4A側がやや大径の円筒部材から
なる偏向手段としてのエアガイド21が固定されてい
る。
【0039】このような構成であると、車両走行時に、
冷却風導入口10から吸引され通風孔6Cを通じて遠心
方向に流れる冷却風は、矢印F2 で表すように、エアガ
イド21の内周面に案内されてホイールディスク4A側
に向かってスムーズに流れていき、そこからスリット2
0を通じて負圧部としてのホイールディスク4Aの外側
に排出される。
【0040】この場合、エアシール部9の他に、エアガ
イド21及びリム4B間も実質的にエアシールとして機
能するため、エアシール効果が上記第1実施例よりも強
固になる。従って、通風孔6Cの入口及び出口間の圧力
差がさらに大きくなるから、冷却風の流量が増大してさ
らに効率的な冷却効果が得られる。また、冷却風の排出
をホイールディスク4Aに開口したスリット20を介し
て行っているため、上記第1実施例のようにダクト11
を設けた場合に比べてコスト及び重量を低減することが
できるし、スペース的に余裕の小さいホイールハウス5
内の部品点数が少なくなるから、転舵やバウンド時等に
おける部品同士の干渉等を回避できるという利点もあ
る。その他の作用効果は、上記第1実施例と同様であ
る。
【0041】図4は本発明の第3実施例を示す図であ
り、上記第1実施例の図1と同様に、車両の非駆動輪を
回転自在に支持する部分の断面図である。なお、図1,
図3と同様の部材及び部位には、同じ符号を付し、その
重複する説明は省略する。即ち、本実施例でも、上記第
2実施例と同様に、ホイールディスク4Aのリム4Bに
近い側に放射状に形成された複数のスリット20によっ
て、冷却風排出手段を構成している。
【0042】ただし、本実施例では、バッフルプレート
8の外周部8aをホイールディスク4A側に折り曲げる
ことにより、上記第2実施例と同様の偏向手段としての
エアガイド21を形成している。そして、ホイールディ
スク4Aのリム4Bに結合された部分の内周面には、内
周部がホイールハウス5側に折り曲げられた肉薄のリン
グ状部材22が同軸に固定されていて、そのリング状部
材22の折れ曲がった内周部が、バッフルプレート8の
折れ曲がった外周部8aの内側に非接触に入り込み、こ
れにより両者が僅かな隙間を隔てて所定距離Dだけオー
バーラップして平行に対向するようになっていて、ここ
に空気流規制手段としてのラビリンス状のエアシール部
9を形成している。
【0043】このような構成であると、ラビリンス状の
エアシール部9によって、エアシール効果が上記各実施
例よりもさらに強固になるから、通風孔6Cの入口及び
出口間の圧力差がさらに大きくなり、冷却風の流量が増
大してさらに効率的な冷却効果が得られる。また、バッ
フルプレート8の外周部8aを折り曲げることによりエ
アガイド21を形成しているため、別部材をバッフルプ
レート8に固定してエアガイド21を形成していた上記
第2実施例に比べて、バッフルプレート8の形状が簡略
化されるという利点もある。その他の作用効果は、上記
第1,第2実施例と同様である。
【0044】なお、ラビリンス状のエアシール部9とし
ては、図4に示す構成の他、例えば図5(1)〜(3)
に示すような構成も採用可能である。即ち、図5(1)
に示すものは、ホイールディスク4Aのリム4Bに結合
された部分の内周面に大径部4aを形成するとともに、
その大径部4aの内側の軸方向中心部近辺に周方向に連
続した凸部4bを形成し、その大径部4a及び凸部4b
の段差部分に、車幅方向外側を向くバッフルプレート8
の外周部8aを僅かな隙間を介して非接触に収容してこ
こにラビリンス状のエアシール部9を形成している。
【0045】また、図5(2)に示すものは、リム4B
の内周面に周方向に連続した凸部4bを形成するととも
に、車幅方向外側を向くバッフルプレート8の外周部8
aの先端をさらにリム4B側に折り曲げ、その外周部8
aの先端と、凸部4bのホイールハウス5側を向く面と
を僅かな隙間を介して対向させてここにラビリンス状の
エアシール部9を形成している。図5(3)に示すもの
は、同(2)の場合とは逆に、外周部8aの先端と、凸
部4bの車幅方向外側を向く面とを僅かな隙間を介して
対向させてここにラビリンス状のエアシール部9を形成
している。
【0046】これら図5(1)〜(3)に示すような構
造であっても、この第3実施例と同様の作用効果が得ら
れる。図6は本発明の第4実施例を示す図であり、上記
第1実施例の図1と同様に、車両の非駆動輪を回転自在
に支持する部分の断面図である。なお、上記各実施例と
同様の部材及び部位には、同じ符号を付し、その重複す
る説明は省略する。
【0047】即ち、本実施例は、上記第3実施例の構成
に加えて、バッフルプレート8の折り曲げられた外周部
8aの内側に、放射状に複数の隔壁25を取り付けてい
て、ここにエアチャンバを構成している。このような構
成であると、通風孔6Cの出口から遠心方向に向かう空
気の流れのベクトルのうち、ブレーキロータ6の回転方
向の速度成分が隔壁25により減衰されるから、よりス
ムーズに冷却風をスリット20を介してホイールディス
ク4A外に排出することができる。つまり、外周部8a
内側に冷却風が淀んでしまうことが防止されるから、通
風孔6Cの入口及び出口間の圧力差がさらに大きくな
り、冷却風の流量が増大してさらに効率的な冷却効果が
得られる。その他の作用効果は、上記第3実施例と同様
である。なお、本実施例では、エアガイド21及び隔壁
25によって、偏向手段が構成される。
【0048】図7は本発明の第5実施例を示す図であ
り、上記第1実施例の図1と同様に、車両の非駆動輪を
回転自在に支持する部分の断面図である。なお、上記各
実施例と同様の部材及び部位には、同じ符号を付し、そ
の重複する説明は省略する。即ち、本実施例では、バッ
フルプレート8の外周部8aを、ブレーキロータ6全体
を覆うように延長し、その先端とホイールディスク4A
との間の隙間によって空気流規制手段としてのエアシー
ル部9を形成している。さらに、そのエアシール部9の
幅Bを、上記(2)式を満足するように設定している。
つまり、上記各実施例では図7に示す幅Aによりエアシ
ール部を確定していたが、本実施例では、幅Bによりエ
アシール部9を確定している。
【0049】ここで、エアシール部9の面積SB は、次
式で近似できる。 SB ≒2πR・B 本発明の意図によれば、冷却風導入口10の開口面積S
1 に対して、 S1 >SB ならば効果を発揮できると考えられるから、上記(3)
式より、 {π(a+r)2 −πr2 }>2πR・B となり、これをBについて解けば、上記(2)式が導き
出される。
【0050】また、バッフルプレート8の半径Rは、バ
ッフルプレート8の外周部8がスリット20の外端部と
内端部との間を指す(つまり、スリット20が、外周部
8aの表裏両側にて開口する)ような寸法となってい
る。このような構成であると、エアシール部9の開口面
積が冷却風導入口10の開口面積よりも小さくなるし、
ホイールハウス5内の高圧空気は、エアガイド21の外
周面に沿ってホイールディスク4A側に流れてスリット
20から外部にスムーズに排出されるという作用が得ら
れるため、通風孔6C以外を介してその出口側にホイー
ルハウス5内の高圧空気が到達することがない。従っ
て、上記各実施例と同様に通風孔6Cの出口側の圧力を
低くすることができ、効率的な冷却効果を得ることがで
きる。
【0051】しかも、エアシール部9が、上記各実施例
とは異なり、ロードホイール4内側に構成されるため、
石の噛み込み等が発生する確率を大幅に低減することが
できるという利点もある。その他の作用は上記各実施例
と同様である。図8は本発明の第6実施例を示す図であ
り、上記第1実施例の図1と同様に、車両の非駆動輪を
回転自在に支持する部分の断面図である。なお、上記各
実施例と同様の部材及び部位には、同じ符号を付し、そ
の重複する説明は省略する。
【0052】即ち、本実施例では、バッフルプレート8
の外周部8aに、上記各実施例と同様のエアガイド21
を形成するとともに、ホイールハウス5内の高圧空気を
積極的に引き込むための引込み口27を形成している。
また、エアガイド21のホイールディスク4A側端部に
は、巻き込み防止手段としてのフランジ部21aが形成
され、さらにエアガイド21の軸方向中央部分は他の部
分よりも外側に膨らんでいて、ここに幅Gの増速ノズル
28が形成されている。なお、かかる増速ノズル28
は、例えば図3に示したようなエアガイド21の端部に
よっても実現可能である。
【0053】このような構成であれば、ホイールハウス
5内の高圧空気が引込み口27から矢印F4 で示すよう
にロードホイール4内に引き込まれ、その引き込まれた
空気流が縮径した増速ノズル28において増速され、さ
らにフランジ部21aを通過する際にそのフランジ部2
1aに案内されてリム4B側に浮き上がって(エアガイ
ド21から剥離されて)矢印F5 で示すような流れにな
って、スリット20からロードホイール4の外部に排出
される。仮にフランジ部21aが形成されていないとす
ると、エアガイド21外周面側の高速の空気流が内側に
巻き込まれ、流れの速度が急激に低下し、流れの動圧成
分が静圧に変換され、通風孔6Cの出口側の圧力が急激
に上昇してしまうのであるが、フランジ部21aが形成
されているため、そのようなことは生じない。
【0054】つまり、本実施例にあっては、エアガイド
21の外周側に高速の空気流を生成することができ、そ
の空気流は内側に巻き込まれることなくスリット20か
ら外部に排出される。そして、ブレーキロータ6側から
の矢印F2 で表される冷却風の流れが、空気流F5 に引
っ張られて増速し、スリット20から外部に排出され
る。
【0055】このため、通風孔6Cの入口及び出口間の
圧力差がまたさらに増大するから、極めて効率的な冷却
効果を得ることができるのである。その他の作用効果は
上記各実施例と同様である。ここで、本実施例では、引
込み口27及び増速ノズル28によって、案内手段が構
成される。なお、上記各実施例では、本発明に係るブレ
ーキ冷却構造を車両の非駆動輪に適用した場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、駆動輪で
あっても同様に適用可能である。
【0056】また、上記各実施例では、冷却風排出手段
を、ダクト11又はスリット20により構成している
が、これに限定されるものではなく、例えば孔のような
ものであってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、ブレーキロータの内周側が存在する空間と
外周側が存在する空間との間に、前者が後者に比べて十
分高くなるように圧力差を与えることができるから、冷
却風の流量を増加し、ブレーキロータを効率よく冷却す
ることができ、ディスクブレーキ装置の耐久性を大幅に
向上できるという効果が得られる。
【0058】また、請求項2に係る発明によれば、ブレ
ーキロータの径方向内側部分が存在する空間と、その径
方向外側部分が存在する空間との間に、前者側が後者側
に比べて高圧となる大きな圧力差が確実に生じるから、
確実に効率的な冷却が行われるという効果がある。一
方、請求項3に係る発明にあっては、ホイールハウス側
の高圧空気が、ブレーキロータの径方向外側部分が存在
する空間に流入し難くなるから、上記圧力差が確実に得
られるという効果がある。また、請求項4に係る発明に
あっては、コスト及び重量が低減できるという効果があ
る。
【0059】そして、請求項5に係る発明にあっては、
石の噛み込み等が発生する確率が低減されるという効果
がある。さらに、請求項6に係る発明にあっては、ブレ
ーキロータの径方向内側部分が存在する空間と、その径
方向外側部分が存在する空間との間に、前者側が後者側
に比べて高圧となる大きな圧力差が確実に生じるから、
確実に効率的な冷却が行われるという効果がある。
【0060】また、請求項7に係る発明にあっては、ブ
レーキロータの径方向外側の部分が存在する空間の低圧
が保たれるようになるから、確実に効率的な冷却が行わ
れるという効果がある。特に、請求項8に係る発明によ
れば、巻き込み防止手段によってブレーキロータ側に巻
き込まれることが防止され、確実に冷却風排出手段を介
して負圧部に至るようになるから、ブレーキロータの径
方向外側の部分が存在する空間の低圧が確実に保たれ、
より確実に効率的な冷却が行われるという効果がある。
そして、請求項9に係る発明にあっては、請求項8に係
る発明の作用を簡易な構成で得ることができるという効
果がある。
【0061】また、請求項10に係る発明にあっては、
上記請求項1〜請求項9に係る発明の作用が簡易な構造
で実現されるから、コスト的に有利である
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図2】第1実施例の作用を説明するグラフである。
【図3】本発明の第2実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の第3実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図5】エアシール部の他の形状を示す断面図である。
【図6】本発明の第4実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図7】本発明の第5実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の第6実施例の構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 アクスル 2 ハブ 4 ロードホイール 4A ホイールディスク 4B リム 5 ホイールハウス 6 ブレーキロータ 6C 通風孔 8 バッフルプレート 8a 外周部 9 エアシール部(空気流規制手段) 10 冷却風導入口 11 ダクト(冷却風排出手段) 20 スリット(冷却風排出手段) 21 エアガイド(偏向手段,案内手段) 25 隔壁(偏向手段) 27 引込み口(案内手段) 28 増速ノズル(案内手段)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を構成するロードホイールのホイー
    ルディスクよりも車幅方向内側でそのロードホイールの
    リムよりも径方向内側に位置し且つ前記車輪と一体に回
    転するブレーキロータと、このブレーキロータの車幅方
    向内側を覆うように配置されたバッフルプレートと、を
    し、前記ブレーキロータは、内部に通風孔を有するベ
    ンチレーテッドロータである車両のブレーキ冷却構造で
    あって、前記バッフルプレート外周部とロードホイール
    との間に、そのバッフルプレートよりも車幅方向内側の
    空間から車幅方向外側の空間への空気の移動を規制する
    空気流規制手段を形成するとともに、前記ブレーキロー
    タの径方向内側部分が存在する空間に連通する冷却風導
    入口を、前記バッフルプレートに開口し、そして、前記
    ブレーキロータの径方向外側部分が存在する空間と負圧
    部とを連通させる冷却風排出手段を設けたことを特徴と
    するブレーキ冷却構造。
  2. 【請求項2】 前記バッフルプレート外周部とロードホ
    イールとの間の周方向に連続した隙間によって形成され
    るエアシール部により前記空気流規制手段を構成する一
    方、前記バッフルプレートに形成される周方向に略連続
    した隙間により前記冷却風導入口を構成し、そして、前
    記冷却風導入口の内側半径をr、前記冷却風導入口の幅
    をa、前記エアシール部の内側半径をR、前記エアシー
    ル部の幅をBとした場合に、各部の寸法を、 B<−R+{R2 +(a2 +2ar)}1/2 という関係を満足するように設定した請求項1記載のブ
    レーキ冷却構造。
  3. 【請求項3】 前記ブレーキロータから遠心方向に向か
    う空気流を車幅方向外側に向かうように偏向する偏向手
    段を設け、前記冷却風排出手段を、前記ロードホイール
    の、前記偏向手段で偏向された空気流が到達する部分に
    形成した請求項1記載のブレーキ冷却構造。
  4. 【請求項4】 前記偏向手段を、前記バッフルプレート
    周縁部を折り曲げて形成した請求項3記載のブレーキ冷
    却構造。
  5. 【請求項5】 前記空気流規制手段を、前記折り曲げら
    れたバッフルプレート外周部とロードホイールとの間の
    隙間によって形成されるエアシール部により構成した請
    求項4記載のブレーキ冷却構造。
  6. 【請求項6】 前記バッフルプレートに形成される周方
    向に略連続した隙間により前記冷却風導入口を構成し、
    そして、前記冷却風導入口の内側半径をr、前記冷却風
    導入口の幅をa、前記エアシール部の内側半径をR、前
    記エアシール部の幅をBとした場合に、各部の寸法を、 B<(2ar+a2 )/2 R という関係を満足するように設定した請求項5記載のブ
    レーキ冷却構造。
  7. 【請求項7】 前記バッフルプレートよりも車幅方向内
    側の空間の空気を、前記偏向手段の径方向外側の面に沿
    って車幅方向外側に向かって流れるように案内する案内
    手段を設けた請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の
    ブレーキ冷却構造。
  8. 【請求項8】 前記偏向手段の径方向外側の面に沿って
    車幅方向外側に流れる空気流のブレーキロータ側への巻
    き込みを防止する巻き込み防止手段を設けた請求項7記
    載のブレーキ冷却構造。
  9. 【請求項9】 前記巻き込み防止手段は、前記偏向手段
    の車幅方向外側端部に形成されたフランジ部である請求
    項8記載のブレーキ冷却構造。
  10. 【請求項10】 前記冷却風排出手段は、ダクト,孔,
    スリットのいずれかである請求項1乃至請求項9のいず
    れかに記載のブレーキ冷却構造。
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