JP2867867B2 - 吊線付光ファイバケーブルの製造方法 - Google Patents

吊線付光ファイバケーブルの製造方法

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JP2867867B2
JP2867867B2 JP6019392A JP1939294A JP2867867B2 JP 2867867 B2 JP2867867 B2 JP 2867867B2 JP 6019392 A JP6019392 A JP 6019392A JP 1939294 A JP1939294 A JP 1939294A JP 2867867 B2 JP2867867 B2 JP 2867867B2
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昭 渡辺
保彦 鈴木
修 中瀬
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Hitachi Cable Ltd
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    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
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    • G02B6/4415Cables for special applications
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吊線付余長入り光ファイ
バケーブルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吊線付光ファイバケーブルは、ケーブル
布設延線時の張力や緊線時の張力、更には、風圧等、自
然現象により張力が吊線に加わった場合、吊線が0.2
%程度伸びると一般に言われている。
【0003】この場合、吊線とケーブルの長さが同じで
あると、ケーブルも0.2%と伸ばされることになり、
中の光ファイバも0.2%伸ばされロスが増加すると言
われている。そこで開発されているのが余長入り吊線付
光ファイバケーブルである。この余長入り吊線付光ファ
イバケーブルには、従来、ケーブル余長を0.2%程度
入れたプレハンガ型光ファイバケーブルがある。
【0004】図5はこの構造を示しており、被覆付吊線
1と、光ファイバケーブル2と、これらを所定のピッチ
で支持固定する支持物3とから成っている。そしてケー
ブル2は、吊線1に対し、このピッチ内で0.2%程度
長く余長を入れてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記した従来
の吊線付光ファイバケーブルには次の問題点があった。 (1) 吊線1の被覆押出とケーブル2の被覆押出、更にモ
ールド作業と吊線付光ファイバケーブルとするために3
工程必要としており、製造日数を多く必要とすると共
に、コストアップとなる。
【0006】(2) 支持物3はモールドして製造するため
作業速度が遅く、更にコストアップと長納期の原因にな
る。
【0007】(3) ケーブル延線時、支持物3の突起物が
あるため、金車等ガイドに引っ掛かったり、木の枝が吊
線1とケーブル2の間に挾まったりすることが多く、作
業性が非常に悪い。
【0008】本発明の目的は、前記した従来技術の欠点
を解消し、安価で短納期で、更に作業性の良い吊線付余
長入り光ファイバケーブルの製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ケーブ
ル側に余長を入れる方法として、吊線とケーブルの被覆
をヒョータン型に同時に押出し、押出直後にキャプスタ
ンに巻き付け、冷却した事にあり、それによって大幅に
コストダウンと納期短縮、更に延線時の作業性を向上さ
せたものである。
【0010】本発明に於て好ましい製造条件は次の通り
である。
【0011】(1) ヒョータン型の首部の寸法は、厚さ
0.5〜10.0mm、高さ0.5〜30mm程度である。
【0012】(2) ケーブル部の余長は、0より大きく
1.0%以下が好ましい。
【0013】(3) 吊線被覆外径とケーブル被覆外径の差
は、0より大きく30mm以下が好ましい。
【0014】(4) 吊線の材質は、STG,IRG,FR
P等、従来より使用されているすべての材質が適用でき
る。
【0015】(5) ケーブル被覆材は、PE,LAP,P
VC,ナイロン等、従来より使用されているすべての材
質が適用できる。
【0016】(6) キャプスタン径は、吊線径とケーブル
径の差と余長率から選ぶことができる。
【0017】(7) キャプスタンへの巻付回数は1〜20
回程度である。
【0018】(8) 冷却(空冷以外)開始位置は、押出機
口金先端から0〜5000mm程度か好ましい。
【0019】(9) キャプスタン方向は、横、縦、斜すべ
ての方向で適用できる。
【0020】(10)キャプスタンは、必要に応じて駆動す
ることもある。
【0021】(11)キャプスタンは、テーパー、段差また
はストレート構造である。
【0022】
【実施例】本発明の一実施例を図面により説明すると、
まず、図1に製造ラインの略図を示し、光ファイバケー
ブルコア5は、ケーブル送出機10により押出機11に
至る。一方、吊線4は吊線押出機9により押出機11に
至る。ここで図4に示すような吊線4と光ファイバケー
ブルコア5が一体となったヒョータン型シース6が施さ
れる。
【0023】このヒョータン型シースケーブルは、押出
直後、所定の距離を経てから巻付キャプスタン12に至
り、冷却水槽13、引取機14を経て巻取機15によっ
てドラムに巻き取られる。
【0024】図2により、余長入りケーブル製造のポイ
ントである巻付キャプスタン12の詳細について説明す
る。
【0025】押出機11を出たヒョータン型シースケー
ブルは所定の距離を経てから巻付キャプスタン12に数
回巻き付けられ、同時に冷却される。この図で、巻付キ
ャプスタン12は、軸受16により支えられて自由に回
転できる構造になっている。キャプスタン12でケーブ
ルが乗りよらないように、幅寄せリング17が設けてあ
る。また、出口でケーブルをガイドするガイドローラ1
8が設けてある。キャプスタン12をキャプスタン用水
槽19にスッポリ入れることによりキャプスタン12ご
とケーブルを冷却する構造になっている。
【0026】キャプスタン用水槽で所定の温度まで冷却
された吊線付光ファイバケーブルは、更に冷却するため
に冷却水槽13に至る。
【0027】図3により、余長入りのメカニズムを説明
する。
【0028】キャプスタン12の外径をφD、ヒョータ
ン型シース6の吊線側7の径をφd1 、ケーブル側8の
径をφd2 とする。
【0029】ヒョータン型シース6がキャプスタン12
を1ターンすると、吊線側7の長さl1 、ケーブル側8
の長さl2 はそれぞれ、 l1 =π(D+d1 ),l2 =π(D+d2 ) となり、余長Δlは、次式で与えられる。
【0030】 Δl=(d2 −d1 )/(D+d1 )×100(%) (1) ここでd1 とd2 の外径差をΔdとすると、 Δd=d2 −d1 従って、(1) 式は、 Δl=Δd/(D+d1 )×100(%) となり、d1 を無視すれば、キャプスタン12の径φD
と外径差Δdの選択により余長Δlを入れることができ
る。
【0031】
【発明の効果】以上の様にして成る本発明は次の効果を
有する。
【0032】(1) 従来3工程のものが1工程となるた
め、短納期でかつ20%のコストダウンとなる。
【0033】(2) モールド作業がなくなり、製造速度が
アップし、前記(1) と同じ効果が得られる。
【0034】(3) 支持物3のモールド部がなくなるた
め、延線作業の作業性が良くなる。
【0035】(4) ケーブル巻取時に挿入していた段間紙
が不要となるため、製造の作業性が良くなると共に省資
に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吊線付光ファイバケーブルの製造方法
の一実施例を示す説明図。
【図2】図1の巻付キャプスタン部の詳細説明図。
【図3】余長入りメカニズムの説明図。
【図4】本発明により製造された吊線付余長入り光ファ
イバケーブルの断面図(a) と平面図(b) であり、(c) ,
(d) はケーブル側に余長が入った時の状態図。
【図5】断面図(a) 及び平面図(b) 。
【符号の説明】
1 被覆付吊線 2 光ファイバケーブル 3 支持物 4 吊線 5 光ファイバケーブルコア 6 ヒョータン型シース 7 吊線側 8 ケーブル側 9 吊線送出機 10 ケーブル送出機 11 押出機 12 巻付キャプスタン 13 冷却水槽 14 引取機 15 巻取機 16 軸受 17 幅寄せリング 18 ガイドローラ 19 キャプスタン用水槽

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吊線と光ケーブルを並行に配置して送出
    し、これらの外周に押出機により一括してヒョータン型
    にシースを押出被覆する吊線付光ファイバケーブルの製
    造方法において、シースを押出被覆した直後に該吊線と
    光ケーブルを並行に配置した状態でキャプスタンに巻き
    付けて冷却することを特徴とする吊線付光ファイバケー
    ブルの製造方法。
  2. 【請求項2】押出被覆された吊線付光ファイバケーブル
    の、光ケーブル部の被覆外径が吊線被覆外径より大きく
    かつ外径差30mm以下としたことを特徴とする請求項1
    記載の吊線付光ファイバケーブルの製造方法。
  3. 【請求項3】キャプスタンに傾斜または段差を設け、該
    キャプスタン径の大きい部分に一括してヒョータン型に
    シースが押出被覆された吊線付光ファイバケーブルの光
    ケーブル部が位置するようキャプスタンに巻き付けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の吊線付光ファイバケーブ
    ルの製造方法。
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