JP2867614B2 - インドールの製造方法 - Google Patents
インドールの製造方法Info
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- JP2867614B2 JP2867614B2 JP13577190A JP13577190A JP2867614B2 JP 2867614 B2 JP2867614 B2 JP 2867614B2 JP 13577190 A JP13577190 A JP 13577190A JP 13577190 A JP13577190 A JP 13577190A JP 2867614 B2 JP2867614 B2 JP 2867614B2
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- indole
- tryptophan
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- indole production
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インドールの製造方法に関する。更に詳し
くは、微生物を用いてインドールを製造する方法に関す
る。
くは、微生物を用いてインドールを製造する方法に関す
る。
〔従来の技術〕および〔発明が解決しようとする課題〕 インドールは、従来インジコを原料とする各種合成法
やコールタールから220〜260℃の留分を分取する方法な
どによって得られている。
やコールタールから220〜260℃の留分を分取する方法な
どによって得られている。
本発明の目的は、こうした従来法とは全く異なり、微
生物を用いてインドールを製造する方法を提供すること
にある。
生物を用いてインドールを製造する方法を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕および〔実施例〕 かかる本発明の目的は、トリプトファンからインドー
ルを生成せしめる能力を有するエンテロバクター属に属
する微生物を、トリプトファンに作用させてインドール
を生成蓄積せしめ、これを採取することによって達成さ
れる。
ルを生成せしめる能力を有するエンテロバクター属に属
する微生物を、トリプトファンに作用させてインドール
を生成蓄積せしめ、これを採取することによって達成さ
れる。
トリプトファンからインドールを生成せしめる能力を
有するエンテロバクター属に属する微生物としては、エ
ンテロバクター アグロメランスNo.313−03(FERM P−
11470)が用いられる。この微生物は、本発明者によっ
て1989年5月に石川県石川郡吉野谷村の中宮温泉の温泉
湯から下記の方法により分離されたものである。
有するエンテロバクター属に属する微生物としては、エ
ンテロバクター アグロメランスNo.313−03(FERM P−
11470)が用いられる。この微生物は、本発明者によっ
て1989年5月に石川県石川郡吉野谷村の中宮温泉の温泉
湯から下記の方法により分離されたものである。
即ち、L−ブイヨン(トリプトン1%、酵母エキス0.
5%、NaCl 0.5%、殺菌前のpH7.2)3mlを試験管に入
れ、これに採取した温泉湯1mlを添加し、45℃で24時間
振とう培養した。
5%、NaCl 0.5%、殺菌前のpH7.2)3mlを試験管に入
れ、これに採取した温泉湯1mlを添加し、45℃で24時間
振とう培養した。
このエンテロバクター アグロメランスNo.313−03
は、下記の菌学的性質を有する。
は、下記の菌学的性質を有する。
A.形態 (1)細胞の形、大きさ:杆菌、0.5〜1μm×1.5〜2
μm (2)運動性:あり (3)胞子:なし (4)グラム染色性:陰性 B.培地における成育状態 肉汁寒天平板培養:茶色、光沢あり、拡散性あり C.生理学的性質 (1)硝酸塩の還元:陽性 (2)VPテスト:陰性 (3)インドールの生成:陽性 (4)硫化水素の生成:陰性 (5)クエン酸の利用:陰性 (6)色素の生成:陰性 (7)ウレアーゼ:陰性 (8)オキシダーゼ:陽性 (9)生育の範囲:pH4〜10、温度20〜50℃ (10)酸素に対する態度:通性嫌気性 (11)糖類からの酸の生成 培地:ペプトン2g、NaCl 5g、K2HPO4 0.3g、炭水化物10
g、ブロムチモールブルー0.08g、寒天15g、蒸留水1000m
l(pH7.1) 添加濃度:1% L−アラビノーズ − D−グルコース + ラムノース − 麦芽糖 + 白糖 + D−ソルビット − D−マンニット − イソシット − アドニット − 以上の菌学的性質に基いて、本菌をBergey′s Mannua
l of Determinative Bacteriology第9版により検索し
た結果、エンテロバクター属に属する菌であることが確
認された。
μm (2)運動性:あり (3)胞子:なし (4)グラム染色性:陰性 B.培地における成育状態 肉汁寒天平板培養:茶色、光沢あり、拡散性あり C.生理学的性質 (1)硝酸塩の還元:陽性 (2)VPテスト:陰性 (3)インドールの生成:陽性 (4)硫化水素の生成:陰性 (5)クエン酸の利用:陰性 (6)色素の生成:陰性 (7)ウレアーゼ:陰性 (8)オキシダーゼ:陽性 (9)生育の範囲:pH4〜10、温度20〜50℃ (10)酸素に対する態度:通性嫌気性 (11)糖類からの酸の生成 培地:ペプトン2g、NaCl 5g、K2HPO4 0.3g、炭水化物10
g、ブロムチモールブルー0.08g、寒天15g、蒸留水1000m
l(pH7.1) 添加濃度:1% L−アラビノーズ − D−グルコース + ラムノース − 麦芽糖 + 白糖 + D−ソルビット − D−マンニット − イソシット − アドニット − 以上の菌学的性質に基いて、本菌をBergey′s Mannua
l of Determinative Bacteriology第9版により検索し
た結果、エンテロバクター属に属する菌であることが確
認された。
実施例 本菌エンテロバクター アグロメランスNo.313−03
(FERM P−11470)は、トリプトファンを基質としてこ
れに作用させると、インドールを生成させる。インドー
ルの生成は、前記培養液を100万倍に希釈し、この希釈
液に1.5%寒天および最終濃度が3mg/mlになる量の基質
トリプトファンを加え、45℃で24時間静置培養し、次い
で生育菌を3mg/mlのトリプトファンを含むL−ブイヨン
液体培地を用い、37℃で72時間振とう培養することによ
り行われる。
(FERM P−11470)は、トリプトファンを基質としてこ
れに作用させると、インドールを生成させる。インドー
ルの生成は、前記培養液を100万倍に希釈し、この希釈
液に1.5%寒天および最終濃度が3mg/mlになる量の基質
トリプトファンを加え、45℃で24時間静置培養し、次い
で生育菌を3mg/mlのトリプトファンを含むL−ブイヨン
液体培地を用い、37℃で72時間振とう培養することによ
り行われる。
これら一連の操作を行った後、培養液から酢酸エチル
を用いてインドールを抽出し、高速液体クロマトグラフ
ィーにより、インドール生産量の定量が行われる。その
結果、L−ブイヨン液体培地に3mg/mlのトリプトファン
を加えた培養液1ml当り約300〜400μgの生産量でイン
ドールが生産されることが確認された。
を用いてインドールを抽出し、高速液体クロマトグラフ
ィーにより、インドール生産量の定量が行われる。その
結果、L−ブイヨン液体培地に3mg/mlのトリプトファン
を加えた培養液1ml当り約300〜400μgの生産量でイン
ドールが生産されることが確認された。
これに対し、本菌を基質に添加していないL−ブイヨ
ン中のインドール生産量は、培養液1ml当り約15〜20μ
gであった。
ン中のインドール生産量は、培養液1ml当り約15〜20μ
gであった。
トリプトファンからのインドールを生成せしめる能力
を有するエンテロバクター属に属する微生物(FERM P−
11470)をトリプトファンに作用させることにより、従
来法とは全く異なる方法により、インドールを製造する
ことができる。
を有するエンテロバクター属に属する微生物(FERM P−
11470)をトリプトファンに作用させることにより、従
来法とは全く異なる方法により、インドールを製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:01)
Claims (1)
- 【請求項1】トリプトファンからインドールを生成せし
める能力を有するエンテロバクター属に属する微生物
を、トリプトファンに作用させてインドールを生成蓄積
せしめ、これを採取することを特徴とするインドールの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13577190A JP2867614B2 (ja) | 1990-05-25 | 1990-05-25 | インドールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13577190A JP2867614B2 (ja) | 1990-05-25 | 1990-05-25 | インドールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0430795A JPH0430795A (ja) | 1992-02-03 |
JP2867614B2 true JP2867614B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=15159477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13577190A Expired - Fee Related JP2867614B2 (ja) | 1990-05-25 | 1990-05-25 | インドールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2867614B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-25 JP JP13577190A patent/JP2867614B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0430795A (ja) | 1992-02-03 |
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Legal Events
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
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R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
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R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
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