JP2866873B2 - 食品の処理方法 - Google Patents
食品の処理方法Info
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- Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は食品の処理方法に関するものである。
従来、食品表面に付着する微生物を殺菌するために、
食品を次亜塩素酸亜塩素、又はそれらの塩を含む水溶液
で処理することは知られている。この方法においては、
次亜鉛素酸や亜塩素酸が強力な殺菌性を有することか
ら、食品に付着する微生物をほぼ完全に死滅させること
が可能であるが、しかし、得られた処理物が不快な塩素
臭を発するという難点があるため、その使用は野菜類等
の処理に限られ広範囲には適用されていない。
食品を次亜塩素酸亜塩素、又はそれらの塩を含む水溶液
で処理することは知られている。この方法においては、
次亜鉛素酸や亜塩素酸が強力な殺菌性を有することか
ら、食品に付着する微生物をほぼ完全に死滅させること
が可能であるが、しかし、得られた処理物が不快な塩素
臭を発するという難点があるため、その使用は野菜類等
の処理に限られ広範囲には適用されていない。
本発明は、次亜塩素酸や亜塩素酸又はそれらの塩を含
む水溶液を用いる食品の処理に見られる前記欠点を克服
することを目的とする。
む水溶液を用いる食品の処理に見られる前記欠点を克服
することを目的とする。
本発明によれば、食品を次亜塩素酸、亜塩素酸塩又は
それらの塩を含む水溶液と接触させた後冷凍する工程
と、該冷凍された食品を解凍して亜硫酸イオンを含む水
溶液と接触させるか又は亜硫酸イオンを含む水溶液の存
在下で解凍する工程からなることを特徴とする食品の処
理方法が提供される。
それらの塩を含む水溶液と接触させた後冷凍する工程
と、該冷凍された食品を解凍して亜硫酸イオンを含む水
溶液と接触させるか又は亜硫酸イオンを含む水溶液の存
在下で解凍する工程からなることを特徴とする食品の処
理方法が提供される。
本明細書で言う食品は冷凍可能なものであればよく、
一般には、野菜類、果実、生肉、生鮮魚介類等が包含さ
れる。本発明で適用される食品は、好気性菌や嫌気性菌
の作用により品質劣化の生じるものである。
一般には、野菜類、果実、生肉、生鮮魚介類等が包含さ
れる。本発明で適用される食品は、好気性菌や嫌気性菌
の作用により品質劣化の生じるものである。
本発明では、先ず、被処理物としての食品を次亜塩素
酸、亜塩素酸又はそれらの塩を含む水溶液(第1液)で
処理する。この場合、次亜塩素酸塩としては、従来公知
のもの、例えば、高度サラシ粉、サラシ粉、次亜塩素酸
ナトリウム等を挙げることができる。このような次亜塩
素酸塩は、通常、水溶液の形で用いられ、その濃度は、
有効塩素量換算で、10ppm〜1重量%程度、好ましくは5
0〜1000ppmの範囲である。また、この水溶液には、次亜
塩素酸塩の作用促進剤として、クエン酸やリンゴ酸、マ
レイン酸等の有機酸を添加することができる。また、本
発明では、次亜塩素酸水溶液も使用し得るが、この次亜
塩素酸水溶液は、水に塩素を溶解させることによって得
ることができる。亜鉛素酸塩としては、ナトリウム塩が
一般的に用いられる。亜塩素酸水溶液は、水に二酸化塩
素を吸収させることによって得られる。食品の次亜塩素
酸、亜塩素酸又はそれらの塩(以下、単に塩素剤ともい
う)による処理は、浸漬法の他、スプレー法等を採用す
ることができる。スプレー法により処理する場合、食品
を包装用容器又は袋に入れた後、その内部へスプレー処
理することもできる。
酸、亜塩素酸又はそれらの塩を含む水溶液(第1液)で
処理する。この場合、次亜塩素酸塩としては、従来公知
のもの、例えば、高度サラシ粉、サラシ粉、次亜塩素酸
ナトリウム等を挙げることができる。このような次亜塩
素酸塩は、通常、水溶液の形で用いられ、その濃度は、
有効塩素量換算で、10ppm〜1重量%程度、好ましくは5
0〜1000ppmの範囲である。また、この水溶液には、次亜
塩素酸塩の作用促進剤として、クエン酸やリンゴ酸、マ
レイン酸等の有機酸を添加することができる。また、本
発明では、次亜塩素酸水溶液も使用し得るが、この次亜
塩素酸水溶液は、水に塩素を溶解させることによって得
ることができる。亜鉛素酸塩としては、ナトリウム塩が
一般的に用いられる。亜塩素酸水溶液は、水に二酸化塩
素を吸収させることによって得られる。食品の次亜塩素
酸、亜塩素酸又はそれらの塩(以下、単に塩素剤ともい
う)による処理は、浸漬法の他、スプレー法等を採用す
ることができる。スプレー法により処理する場合、食品
を包装用容器又は袋に入れた後、その内部へスプレー処
理することもできる。
次に、塩素剤処理された食品は、これを常法により0
℃以下の温度に冷凍し、一定期間保存するかあるいは輸
送後において、この冷凍物を解凍して第2液と接触させ
るか又は第2液の存在下で解凍する。第2液は亜硫酸イ
オンを含むものであるが、この場合、水溶液中で亜硫酸
イオンを形成し得る物質としては、例えば、中性亜硫酸
塩(Na2SO3、CaSO3等)の他、亜硫酸水素塩(NaHSO3、C
a(HSO3)2等)、ピロ亜硫酸塩(Na2S2O5、K2S2O
5等)、次亜硫酸塩(又はチオ硫酸塩)(Na2S2O3、CaS2
O3、FeS2O3等)、亜ニチオン酸塩(Na2S2O4等)等があ
る。本発明で用いる第2液は、水中に前記した如き亜硫
酸イオンを形成し得る物質を溶解させることにより得る
ことができる他、亜硫酸ガスを水中に溶解させることに
よって得ることができる。水溶液中の亜硫酸イオン濃度
は、10ppm〜1重量%程度、好ましくは50〜1000ppmの範
囲である。
℃以下の温度に冷凍し、一定期間保存するかあるいは輸
送後において、この冷凍物を解凍して第2液と接触させ
るか又は第2液の存在下で解凍する。第2液は亜硫酸イ
オンを含むものであるが、この場合、水溶液中で亜硫酸
イオンを形成し得る物質としては、例えば、中性亜硫酸
塩(Na2SO3、CaSO3等)の他、亜硫酸水素塩(NaHSO3、C
a(HSO3)2等)、ピロ亜硫酸塩(Na2S2O5、K2S2O
5等)、次亜硫酸塩(又はチオ硫酸塩)(Na2S2O3、CaS2
O3、FeS2O3等)、亜ニチオン酸塩(Na2S2O4等)等があ
る。本発明で用いる第2液は、水中に前記した如き亜硫
酸イオンを形成し得る物質を溶解させることにより得る
ことができる他、亜硫酸ガスを水中に溶解させることに
よって得ることができる。水溶液中の亜硫酸イオン濃度
は、10ppm〜1重量%程度、好ましくは50〜1000ppmの範
囲である。
本発明により処理された食品は、これを真空パック又
は脱酸素剤とともに密封パックすることにより、非常に
有利な食品保存を達成することができる。すなわち、こ
のような無酸素包装では、微生物による食品の汚染が防
止されるとともに、食品の酸化が防止されるので、その
鮮度は非常に長期間にわたって保持することができる。
は脱酸素剤とともに密封パックすることにより、非常に
有利な食品保存を達成することができる。すなわち、こ
のような無酸素包装では、微生物による食品の汚染が防
止されるとともに、食品の酸化が防止されるので、その
鮮度は非常に長期間にわたって保持することができる。
本発明により処理された食品は、塩素臭を有しないも
のである。即ち、本発明では、第2液を用いる処理によ
り、第1液で用いた残存塩素が亜硫酸イオンと反応して
除去されるため、食品には塩素臭は何ら残存しない。従
って、本発明では、第1液として、高塩素濃度、例え
ば、有効塩素量換算濃度で50ppm以上のもの、あるいは
1%以上のものを用いても、第2液を用いる処理によっ
て、その残存塩素を除去することができ、極めて有効に
食品の処理を達成することができる。そして、このよう
な処理により、食品の表面に付着した微生物をほぼ完全
に死滅させることができる。
のである。即ち、本発明では、第2液を用いる処理によ
り、第1液で用いた残存塩素が亜硫酸イオンと反応して
除去されるため、食品には塩素臭は何ら残存しない。従
って、本発明では、第1液として、高塩素濃度、例え
ば、有効塩素量換算濃度で50ppm以上のもの、あるいは
1%以上のものを用いても、第2液を用いる処理によっ
て、その残存塩素を除去することができ、極めて有効に
食品の処理を達成することができる。そして、このよう
な処理により、食品の表面に付着した微生物をほぼ完全
に死滅させることができる。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 水1に対して、5%次亜塩素酸ソーダ水溶液7cc及
び5%クエン酸水溶液40ccを添加し、この溶液に魚(メ
アジ)の開きを10分間浸漬した後、これをフイルムパッ
クし、冷凍庫に入れる。冷凍後、10日目にこれを取り出
し、冷蔵庫に2日間入れてこれを解凍し、フィルムをは
ずして魚の開きを取り出した。このものは塩素臭を示す
が、鮮度の良いものであった。
び5%クエン酸水溶液40ccを添加し、この溶液に魚(メ
アジ)の開きを10分間浸漬した後、これをフイルムパッ
クし、冷凍庫に入れる。冷凍後、10日目にこれを取り出
し、冷蔵庫に2日間入れてこれを解凍し、フィルムをは
ずして魚の開きを取り出した。このものは塩素臭を示す
が、鮮度の良いものであった。
次に、この魚の開きを、1%亜硫酸水素ナトリウム水
溶液を用いてスプレー処理したところ、その塩素臭は消
去された。
溶液を用いてスプレー処理したところ、その塩素臭は消
去された。
次に、前記のようにして処理された魚の開きを脱酸素
剤とともにフィルムパックし、冷蔵庫に1カ月間保存し
た後、開封したところ、その魚の開きは非常に良く保存
され、フィルムパックする時と殆んど変らなかった。
剤とともにフィルムパックし、冷蔵庫に1カ月間保存し
た後、開封したところ、その魚の開きは非常に良く保存
され、フィルムパックする時と殆んど変らなかった。
実施例2 実施例1において、魚の開きの代りに、鮮魚(サヨ
リ)を用いて同様にして実験を行ったところ、この場合
にも良好な結果が得られた。
リ)を用いて同様にして実験を行ったところ、この場合
にも良好な結果が得られた。
Claims (1)
- 【請求項1】食品を次亜塩素酸、亜塩素酸塩又はそれら
の塩を含む水溶液と接触させた後冷凍する工程と、該冷
凍された食品を解凍して亜硫酸イオンを含む水溶液と接
触させるか又は亜硫酸イオンを含む水溶液の存在下で解
凍する工程からなることを特徴とする食品の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18841789A JP2866873B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 食品の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18841789A JP2866873B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 食品の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0353871A JPH0353871A (ja) | 1991-03-07 |
JP2866873B2 true JP2866873B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=16223300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18841789A Expired - Fee Related JP2866873B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 食品の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2866873B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06310839A (ja) * | 1993-04-27 | 1994-11-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | フレキシブル印刷回路板への電子部品の実装方法 |
JP4699431B2 (ja) * | 2007-08-24 | 2011-06-08 | 株式会社コトブキ | 観覧用可動椅子 |
-
1989
- 1989-07-19 JP JP18841789A patent/JP2866873B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0353871A (ja) | 1991-03-07 |
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Legal Events
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