JP2866443B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2866443B2
JP2866443B2 JP16036490A JP16036490A JP2866443B2 JP 2866443 B2 JP2866443 B2 JP 2866443B2 JP 16036490 A JP16036490 A JP 16036490A JP 16036490 A JP16036490 A JP 16036490A JP 2866443 B2 JP2866443 B2 JP 2866443B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両のパワーステアリング装置、特に、ハン
ドル操作時にその操作に対して付加させるアシスト力を
補正するようにしたパワーステアリング装置に関する。
(従来の技術) 車両のパワーステアリング装置として、油圧式以外
に、電動モータによりアシスト力を発生させるようにし
た電動パワーステアッリング装置が知られている。例え
ば、特開昭61−132465号公報によれば、ハンドル操作時
にアシスト力を発生させる電動モータの作動を、舵角セ
ンサにより検出される舵角速度に応じて制御することに
より、操舵状態に対応させて所定のアシスト力を発生さ
せるようになっている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記のような電動パワーステアリング装置
は、走行状態に応じて所定のアシスト力を発生させるよ
うになっているのであるが、ハンドルの操作力は、走行
状態あるいは路面状況等により左右されることになる。
例えば、当該車両の車速が小さいときには、路面抵抗等
によってハンドルには大きな抵抗が作用するため、軽快
な操舵感を持たせようとすると大きなアシスト力を必要
とする。一方、車速が大きいときには僅かなハンドル操
作によっても当該車両の進行方向は大きく変化し、その
ような場合にも低速走行時と同程度のアシスト力を付与
すると、ハンドルが逆に切れ過ぎることになって好まし
くない。
このような問題に対しては、例えば車速、舵角等のよ
うに操舵性に影響を与える様々の状態量を検出すると共
に、予め種々の運転状態に対応して設定した多数の目標
通電量の中から、上記状態量に対応する出力電流値を選
択して、この出力電流値となるように上記電動モータへ
の通電量をフィードバック制御しようという考え方があ
る。
しかしながら、従来、この種の制御方式においては、
いわゆる2値論理に基づいて制御目標値を決定するよう
になっているため、制御目標値を近似式の形式で表現し
なければならず、その場合に粗い近似式を用いると計算
処理の過程で誤差が蓄積して、良好な制御精度が得られ
ないことになる。一方、制御精度を向上させるために近
似式の精度を高めると、記憶すべきデータが膨大になっ
て大容量のメモリを必要とし、また大量のデータをリア
ルタイムで処理するために処理速度の速いコンピュータ
も必要となるほど、制御用のコントローラのコストアッ
プを招くと共に、コントローラが大型化することにもな
る。そのため、従来では、精度やコスト等を考慮して妥
当な範囲で制御用の近似式を設定しているのが実情であ
る。
しかも、従来の制御方式では、ハンドル操作後の応答
遅れ等によってハンチングが生じ易く、運転者に違和感
を感じさせるなど操作性の点でも改善すべき余地があっ
た。
この発明は、上記の問題に鑑みて、いわゆるファジィ
ー制御を採用することで、操作違和感のないアシスト特
性の得られる電動パワーステアリング装置を安価に提供
することを目的としてなされれたものである。
(課題を解決するための手段) すなわち、本願の請求項1に記載の発明(以下、第1
発明という)に係る電動パワーステアリング装置は、操
舵系にアシスト力を付与する電動モータを備えた構成に
おいて、少なくとも第1、第2走行状態を含む複数の車
両走行状態をそれぞれ検出する走行状態検出手段と、該
走行状態検出手段の検出結果に基づいて上記電動モータ
を制御する制御手段とを備え、該制御手段が、横軸が第
1走行状態の検出値であり、縦軸がその検出値に応じて
設定される駆動電流設定用所定値である第1走行状態用
第1特性と、横軸が上記駆動電流設定用所定値であり、
縦軸が上記電動モータの制御値であり、横軸を底辺とす
る多角形状の第1走行状態用基本メンバーシップ関数を
備える第1走行状態用第2特性と、横軸が第2走行状態
の検出値であり、縦軸がその検出値に応じて設定される
駆動電流設定用所定値である第2走行状態用第1特性
と、横軸が上記駆動電流設定用所定値であり、縦軸が上
記電動モータの制御値であり、横軸を底辺とする多角形
状の第2走行状態用基本メンバーシップ関数を備える第
2走行状態用第2特性とを備え、第1走行状態の検出値
と上記第1走行状態用第1特性に基づいて設定された駆
動電流用所定値を用い、上記第1走行状態用第2特性の
縦軸方向に関して上記第1走行状態用基本メンバーシッ
プ関数の上記駆動電流設定用所定値以下の領域を第1メ
ンバーシップ関数として抽出するとともに、第2走行状
態の検出値と上記第2走行状態用第1特性に基づいて設
定された駆動電流用所定値を用い、上記第2走行状態用
第2特性の縦軸方向に関して上記第2走行状態用基本メ
ンバーシップ関数の上記駆動電流設定用所定値以下の領
域を第2メンバーシップ関数として抽出し、これらの第
1メンバーシップ関数と第2メンバーシップ関数とを、
横軸が目標駆動電流値で縦軸が上記駆動電流設定用所定
値のマップ上に合成表示し、合成したメンバーシップ関
数の面積の重心位置の横軸を上記電動モータの目標駆動
電流として設定し、該目標駆動電流に基づいて上記電動
モータを制御することを特徴とする。
また、本願の請求項2に記載の発明(以下、第2発明
という)に係る電動パワーステアリング装置は、操舵系
にアシスト力を付与する電動モータを備えた構成におい
て、少なくとも舵角、車速を含む複数の車両走行状態を
それぞれ検出する走行状態検出手段と、該走行状態検出
手段の検出結果に基づいて上記電動モータを制御する制
御手段とを備え、該制御手段が、横軸が舵角の検出値で
あり、縦軸がその検出値に応じて設定される駆動電流設
定用所定値である舵角第1特性と、横軸が上記駆動電流
設定用所定値であり、縦軸が上記電動モータの制御値で
あり、横軸を底辺とする多角形状の舵角用基本メンバー
シップ関数を備える舵角用第2特性と、横軸が車速の検
出値であり、縦軸がその検出値に応じて設定される駆動
電流設定用所定値である車速用第1特性と、横軸が上記
駆動電流設定用所定値であり、縦軸が上記電動モータの
制御値であり、横軸を底辺とする多角形状の車速用基本
メンバーシップ関数を備える車速用第2特性とを備え、
舵角の検出値と上記舵角用第1特性に基づいて設定され
た駆動電流用所定値を用い、上記舵角用第2特性の縦軸
方向に関して上記舵角用基本メンバーシップ関数の上記
駆動電流設定用所定値以下の領域を第1メンバーシップ
関数として抽出するとともに、第2走行状態量の検出値
と上記第2走行状態用第1特性に基づいて設定された駆
動電流用所定値を用い、上記第2走行状態用第2特性の
縦軸方向に関して上記第2走行状態用基本メンバーシッ
プ関数の上記駆動電流設定用所定値以下の領域を第2メ
ンバーシップ関数として抽出し、これらの第1メンバー
シップ関数と第2メンバーシップ関数とを、横軸が目標
駆動電流値で縦軸が上記駆動電流設定用所定値のマップ
上に合成表示し、合成したメンバーシンプ関数の面積の
重心位置の横軸を上記電動モータの目標駆動電流として
設定し、該目標駆動電流に基づいて上記電動モータを制
御することを特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、第1、第2発明のいずれにおい
ても、第1走行状態及び第2走行状態のそれぞれに関し
て、各走行状態の検出値をパラメータとして設定した駆
動電流設定用所定値の第1特性と、駆動電流設定用所定
値と電動モータの制御値とをパラメータとする基本メン
バーシップ関数を備える第2特性とを備えるとともに、
これらの第1、第2特性から現実の走行状態の検出値に
対応するメンバーシップ関数を抽出して合成し、合成し
たメンバーシップ関数に基づいて電動モータの目標駆動
電流として設定するようにしているので、車両の走行状
態にかかわらず円滑なハンドル操作を行うことが可能と
なり、操作違和感のないアシスト特性が得られることに
なる。
しかも、メンバーシップ関数を用いた所謂ファジー制
御によって電動モータの制御を行うようにしているの
で、メモリ容量が節約されるとともに、駆動電流を設定
する際の処理速度が向上することになる。
特に、第2発明によれば、第1走行状態として舵角を
用い、第2走行状態として車速を用いているので、操舵
力を適切に反映した制御が行われることになる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係るパワーステアリング装置1の概
略構成図であって、このパワーステアリング装置1は、
一端にステアリングホイール2が取り付けられた第1ス
テアリングシャフト3と、該第1ステアリングシャフト
3の下端部に自在継手4を介して連結された第2ステア
リングシャフト5と、該第2ステアリングシャフト5の
下端部に自在継手6を介して連結された第3ステアリン
グシャフト7と、該第3ステアリングシャフト7にトー
ションバー(図示せず)を介して連結された出力軸8
と、該出力軸8の下端に形成されたピニオン9と、該ピ
ニオン9に噛合するラック10が形成された操舵ロッド11
とを有し、この操舵ロッド11の両端部には、左右の前輪
(図示せず)がタイロッドおよびナックルアームを介し
て連結されている。
そして、上記第3ステアリングシャフト7には、該ス
テアリングシャフト7の回転角度、換言すれば、左右の
前輪の舵角を摺動抵抗型トランジューサにより電気的に
検出する従来周知の構成とされた一組の第1、第2舵角
センサ12,13が設けられている。なお、第2舵角センサ1
3は第1舵角センサ12の故障時等に際してバックアップ
用に用いられるものである。
さらに、上記ステアリングホイール2の操作時に、出
力軸8にアシスト力を付加する直流モータ14および電磁
クラッチ15が設けられており、これらのモータ14および
電磁クラッチ15は、例えば、上記第3ステアリングシャ
フト7および出力軸8を回転自在に支持するステアリン
グコラム(図示せず)に取り付けられている。また、上
記出力軸8には、円盤部材16が一体的に取り付けられて
おり、この円盤部材16の上面外周縁部に形成されたギヤ
(図示せず)に噛合するギヤ17が、上記直流モータ14に
より電磁クラッチ15を介して回転駆動されるようになっ
ている。したがって、電磁クラッチ15を接続した状態で
直流モータ14を正逆回転させることにより、ギヤ17によ
り出力軸8と一体の円盤部材16が回転され、これによ
り、該出力軸8を右旋回方向あるいは左旋回方向へ回転
させるアシスト力を付与することができるようになって
いる。
次に、上記パワーステアリング装置1の制御系につい
て説明する。
第2図に示すように、マイクロコンピュータを内蔵し
たコントローラ18が備けられており、このコントローラ
18へ各種信号を入力するためのセンサ類およびスイッチ
類として、上記第1、第2舵角センサ12,13以外に、少
なくとも車速センサ19と、クランク角センサ20と、リバ
ーススイッチ21とが設けられている。
上記車速センサ19は、例えば自動変速機出力軸の回転
速度(即ち、プロペラシャフトの回転速度)を電気的に
検出するセンサであるが、前輪または後輪の回転速度を
検出するものでも良い。
また、上記クランク角センサ20は、エンジンのディス
トリビュータまたはクランク軸に連係されて設けられ
て、クランク軸の回転速度を電気的に検出するものであ
る。
さらに、上記リバーススイッチ21は、自動変速機に設
けられ、その変速段が「リバース」に切り換えられたと
きにONとなるスイッチである。
そして、上記リバーススイッチ21からのリバース信号
はディジタルバッファ22を介して波形整形回路23へ入力
され、この波形整形回路23でパルス信号に変換されてCP
U24に入力される。また、オルタネータの出力側L端子2
5からの発電電圧信号はディジタルバッファ22を介して
波形整形回路26へ入力され、この波形整形回路26でパル
ス信号に変換されてCPU24に入力される。さらに、上記
車速センサ19からの信号およびクランク角センサ20から
の信号はディジタルバッファ22を経てCPU24に入力され
る。
一方、上記第1、第2舵角センサ12,13からの信号
は、アナログバッファ27を介してA/Dコンバータ28へ入
力され、このA/Dコンバータ28でディジタル信号に変換
されてCPU24に入力される。
また、上記CPU24はバス29を介してROM30とRAM31とに
接続されている。ROM30には、上記直流モータ14と電磁
クラッチ15を制御する制御プログラムが格納されてい
る。さらに、上記ROM30には、車速や舵角などに応じて
予め設定された上記直流モータ14に対する出力電流値の
制御傾向を示す複数の制御規則が格納されている。
ここで、この実施例における上記出力電流値の制御規
制について説明すると、例えば次の4つの制御規則が用
いられる。
第1制御規則:舵角θが大きいなら、出力電流値Iを大
きくする。
これは、舵角θが大きいほどステアリングハンドル2
が重くなる傾向にあるから、ハンドル操作にアシスト力
を付与するためである。
第2制御規則:車速Vが大きく、かつ舵角速度が大き
いなら、出力電流値Iを小さくする。
これは、車速Vが大きく、かつ舵角速度も大きくな
るほどハンドル操作力に対する舵角θの変化が大きくな
る傾向にあるので、ハンドル操作に抵抗を持たせるため
である。
第3制御規則:車速Vが大きく、かつ舵角速度が小さ
いなら、出力電流値Iをやや小さくする。
これは、車速Vが大きくても、舵角速度が小さいと
きには、上記第3制御規則に従って出力電流値Iを小さ
くすると、ハンドル操作力が重くなりすぎる場合がある
ので、それを補正するためである。
第4制御規則:舵角速度変化率が大きいなら、出力電
流値Iも大きくする。
これは、舵角速度変化率が大きくなるほど大きなハ
ンドル操作力を必要とするので、アシスト力を強くする
ためである。
そして、この実施例においては、上記各制御規則を次
のような簡単な関数形式を用いて代表している。
まず、舵角θをパラメータとする第1制御規則につい
ては、前件部である舵角θを表現するメンバーシップ関
数として、第3図(a)の実線で示すように、舵角θが
大きいほど駆動電流設定用所定値(以下、適合値とい
う)が大きくなる三角形状の関数式を選択すると共に、
後件部である出力電流値Iを表現するメンバーシップ関
数として、同図(b)の破線で示すように、出力電流値
Iの零点を起点として適合値が+方向に増加する台形状
の関数式を採用している。この場合、舵角θが360゜の
値を示すときには第3図(a)のメンバーシップ関数の
適合値が1となり、これに対応して同図(b)のメンバ
ーシップ関数の全領域が第1制御規則に従った出力電流
値Iの推論結果を示すメンバーシップ関数となる。
次いで、車速Vおよび舵角速度をパラメータとする
第2制御規則については、一方の前件部である車速Vを
表現するメンバーシップ関数として、第4図(a)の実
線で示すように、車速Vが増加するほど適合値が大きく
なる三角形状の関数式を選択し、また他方の前件部であ
る舵角速度を表現するメンバーシップ関数として、同
図(b)に示すように、同じく舵角速度が大きくなる
ほど適合値が大きくなる三角形状の関数式を選択してい
る。後件部である出力電流値Iを表現するメンバーシッ
プ関数としては、同図(c)の破線で示すように、出力
電流値Iの零点を起点として適合値が−方向に増加する
台形状の関数式を採用している。
一方、第2制御規則と同様に車速Vおよび舵角速度
をパラメータとする第3制御規則については、一方の前
件部である車速Vを表現するメンバーシップ関数とし
て、第5図(a)の実線で示すように、車速Vが増加す
るほど適合値が大きくなる三角形状の関数式を選択する
一方、他方の前件部である舵角速度を表現するメンバ
ーシップ関数としては、同図(b)に示すように、今度
は舵角速度が大きくなるほど適合値が小さくなる三角
形状の関数式を選択している。そして、後件部である出
力電流値Iを表現するメンバーシップ関数としては、同
図(c)の破線で示すように、出力電流値Iの零点で適
合値が最大値をとり、かつ適合値が減少するほど出力電
流値Iが−方向に減少する台形状の関数式を採用してい
る。
そして、舵角速度変化率をパラメータとする第4制
御規則については、前件部である舵角速度変化率を表
現するメンバーシップ関数として、第6図(a)の実線
で示すように、舵角速度変化率が増加するほど適合値
が大きくなる三角形状の関数式を選択すると共に、後件
部である出力電流値Iのメンバーシップ関数として、同
図(b)の破線で示すように、出力電流値Iの零点を起
点として適合値が+方向に増加する台形状の関数式を採
用している。
一方、上記RAM31には、種々のメモリ(レジスタ、フ
ラグメモリ、ソフトカウンタメモリ等)が設けられてい
る。
さらに、電源としてのバッテリ32は、イグニッション
スイッチ33を介して定電圧回路34に接続され、この定電
圧回路34からCPU24への所定の動作電圧(例えば、5V)
が供給され、また、バッテリ32の電圧を検出するための
バッテリ32の+出力端子の出力電圧がA/Dコンバータ28
でディジタル信号に変換されてCPU24に入力されるよう
になっている、 また、上記直流モータ14へ供給する直流電流の方向と
大きさとを制御するため、CPU24からディジタルのモー
タ駆動電流制御信号を受けて、それをD/A変換するD/A変
換器35と、このD/A変換器35から供給されるアナログの
制御信号と電流検出器36から供給されるアナログの電流
検出信号を受けて制御信号で指示された方向と大きさの
電流となるようにモータ駆動電流をPWM方式でフィード
バック制御する電流制御回路37と、この電流制御回路37
から供給されるアナログの指令信号を受けてそれを増幅
するドライバー38と、バッテリ32の出力端子に給電ライ
ン39を介して接続されると共に、上記直流モータ14に接
続され、かつドライバー38から供給される増幅された指
令信号に応じたモータ駆動電流を直流モータ14に供給す
るパワー回路39とが設けられている。
なお、電流検出器36はパワー回路39からグランドへの
接地ラインに介装され、モータ駆動電流の方向と大きさ
検出し、そのアナログの検出信号を電流制御回路37とA/
Dコンバータ28とに供給するようになっている。
さらに、上記直流モータ14に組み込まれた電磁クラッ
チ15へ供給する励磁電流のON/OFFと大きさとを制御する
ため、上記CPU24から制御信号を受け取ると共に、給電
ライン40を介して定電圧回路34の入力ラインに接続さ
れ、かつ上記電磁クラッチ15のソレノイド15aの入力端
子の接続された電流制御回路41と、CPU24から制御信号
を受け取ると共に上記ソレノイド15aの出力端子に接続
されて制御信号に応じて励磁電流をONまたはOFFする駆
動回路42と、ソレノイド15aの励磁電流をモニタしてモ
ニタ信号をCPU24に供給するモニタ回路43とが設けられ
ている。
なお、バッテリ32の電圧の低下などによって定電圧回
路34で所定の動作電圧が出力不能になったときには、CP
U24の作動が保証されなくなるので、この場合には、定
電圧回路34から電流制御回路41へリセット信号RSTが出
力されて励磁電流が遮断され、電磁クラッチ15がOFF状
態となる。
次に、この実施例の作用を説明する。
すなわち、CPU24は、上記第1舵角センサ12からの舵
角信号に基づいて、舵角θと舵角速度と舵角速度変化
率とをそれぞれ算出すると共に、車速センサ19からの
車速信号に基づいて車速Vを算出する。
次いで、これらの舵角θ、舵角速度、舵角速度変化
率および車速Vと、上記ROM30に格納された上記第1
〜第4制御規則とを照らし合わせることにより、各制御
規則ごとの出力電流値Iのメンバーシップ関数をそれぞ
れ算出する。
つまり、第1制御規則に関して、第3図(a)に示す
ように舵角θがθの値を示すときには、その場合の舵
角θの適合値として0.6の値が求められるから、CPU24は
第3図(b)の斜線領域で示すように、上記適合値(0.
6)で頭切りした部分を、この第1制御規則における現
実の舵角θに対応する出力電流値Iのメンバーシップ
関数として算出する。
また、第2制御規則に関しては、第4図(a)に示す
ように車速VがV1の値を示すときには、その場合の車速
Vの適合値として0.6の値が求められると共に、同図
(b)に示すように舵角速度がの値を示すときに
は、同じく舵角速度の適合値として0.34の値が求めら
れることになる。そして、CPU24は第4図(c)の斜線
領域で示すように、車速Vの適合値(0.6)と舵角速度
の適合値(0.34)のうちの小さいほうの値、すなわち
舵角速度の適合値(0.34)で頭切りした部分を、この
第2制御規則における現実の車速V1および舵角速度
に対応する出力電流値Iのメンバーシップ関数として算
出する。
第3制御規則に関しては、上記第2制御規則と同様に
車速VがV1の値を示すことから、第5図(a)に示すよ
うに、車速Vの適合値として0.6の値が求められる。一
方、この場合の舵角速度の値を示すについては、
同図(b)に示すように、舵角速度の適合値として0.
68の値が求められることになる。したがって、CPU24は
第5図(c)の斜線領域で示すように、車速Vの適合値
(0.6)と舵角速度の適合値(0.68)のうちの小さい
ほうの値、すなわち車速Vの適合値(0.6)で頭切りし
た部分を、この第3制御規則における現実の車速V1およ
び舵角速度に対応する出力電流値Iのメンバーシッ
プ関数として算出する。
そして、第4制御規則に関しては、第6図(a)に示
すように舵角速度変化率がの値を示すときには、
その場合の舵角速度変化率の適合値として0.6の値が
求められるから、CPU24は第6図(b)の斜線領域で示
すように、上記適合値(0.6)で頭切りした部分を、こ
の第4制御規則における現実の舵角速度変化率に対
応する出力電流値Iのメンバーシップ関数として算出す
る。
そして、CPU24は、第7図の斜線領域で示すように、
上記第1〜第4制御規則における出力電流値Iの適合度
合を示すそれぞれのメンバーシップ関数の和集合を出力
電流値Iの最終メンバーシップ関数とすると共に、その
最後メンバーシップ関数の重心位置P1に対応する出力電
流値Iの値を最終出力電流値iとして決定する。
そして、この最終出力電流値iとなるように、上記直
流モータ14に対する通電量を制御する。これにより、車
両の走行状態にかかわらず円滑なハンドル操作を行うこ
とが可能となり、操作違和感のないアシスト特性が得ら
れることになる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、第1走行状態及び第2
走行状態のそれぞれに関して、各走行状態の検出値をパ
ラメータとして設定した駆動電流設定用所定値の第1特
性と、駆動電流設定用所定値と電動モータの制御値とを
パラメータとする基本メンバーシップ関数を備える第2
特性とを備えるとともに、これらの第1、第2特性から
現実の走行状態の検出値に対応するメンバーシップ関数
を抽出して合成し、合成したメンバーシップ関数に基づ
いて電動モータの目標駆動電流として設定するようにし
ているので、車両の走行状態にかかわらず円滑なハンド
ル操作を行うことが可能となり、操作違和感のないアシ
スト特性が得られることになる。
しかも、メンバーシップ関数を用いた所謂ファジー制
御によって電動モータの制御を行うようにしているの
で、メモリ容量が節約がされるとともに、駆動電流を設
定する際の処理速度が向上することになって、この種の
電動パワーステアリング装置のコントローラをコンパク
トに構成することができる。
特に、第2発明によれば、第1走行状態として舵角を
用い、第2走行状態として車速を用いているので、操舵
力を適切に反映した制御が行われることになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は本実施例
に係る車両のパワーステアリング装置の概略構成図、第
2図は該装置の制御系の全体システム図、第3〜第7図
はそれぞれ本実施例における計算方式を示す概念図であ
る。 1……パワーステアリング装置、12……第1舵角セン
サ、13……第2舵角センサ、14……直流モータ(電動モ
ータ)、19……車速センサ、24……CPU(算出手段、決
定手段、通電量制御手段)、30……ROM(制御規則記憶
手段)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵系にアシスト力を付与する電動モータ
    を備えた電動パワーステアリング装置であって、少なく
    とも第1、第2走行状態を含む複数の車両走行状態をそ
    れぞれ検出する走行状態検出手段と、該走行状態検出手
    段の検出結果に基づいて上記電動モータを制御する制御
    手段とを備え、該制御手段が、横軸が第1走行状態の検
    出値であり、縦軸がその検出値に応じて設定される駆動
    電流設定用所定値である第1走行状態用第1特性と、横
    軸が上記駆動電流設定用所定値であり、縦軸が上記電動
    モータの制御値であり、横軸を底辺とする多角形状の第
    1走行状態用基本メンバーシップ関数を備える第1走行
    状態用第2特性と、横軸が第2走行状態の検出値であ
    り、縦軸がその検出値に応じて設定される駆動電流設定
    用所定値である第2走行状態用第1特性と、横軸が上記
    駆動電流設定用所定値であり、縦軸が上記電動モータの
    制御値であり、横軸を底辺とする多角形状の第2走行状
    態用基本メンバーシップ関数を備える第2走行状態用第
    2特性とを備え、第1走行状態の検出値と上記第1走行
    状態用第1特性に基づいて設定された駆動電流用所定値
    を用い、上記第1走行状態用第2特性の縦軸方向に関し
    て上記第1走行状態用基本メンバーシップ関数の上記駆
    動電流設定用所定値以下の領域を第1メンバーシップ関
    数として抽出するとともに、第2走行状態の検出値と上
    記第2走行状態用第1特性に基づいて設定された駆動電
    流用所定値を用い、上記第2走行状態用第2特性の縦軸
    方向に関して上記第2走行状態用基本メンバーシップ関
    数の上記駆動電流設定用所定値以下の領域を第2メンバ
    ーシップ関数として抽出し、これらの第1メンバーシッ
    プ関数と第2メンバーシップ関数とを、横軸が目標駆動
    電流値で縦軸が上記駆動電流設定用所定値のマップ上に
    合成表示し、合成したメンバーシップ関数の面積の重心
    位置の横軸を上記電動モータの目標駆動電流として設定
    し、該目標駆動電流に基づいて上記電動モータを制御す
    ることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】操舵系にアシスト力を付与する電動モータ
    を備えた電動パワーステアリング装置であって、少なく
    とも舵角、車速を含む複数の車両走行状態をそれぞれ検
    出する走行状態検出手段と、該走行状態検出手段の検出
    結果に基づいて上記電動モータを制御する制御手段とを
    備え、該制御手段が、横軸が舵角の検出値であり、縦軸
    がその検出値に応じて設定される駆動電流設定用所定値
    である舵角用第1特性と、横軸が上記駆動電流設定用所
    定値であり、縦軸が上記電動モータの制御値であり、横
    軸を底辺とする多角形状の舵角用基本メンバーシップ関
    数を備える舵角用第2特性と、横軸が車速の検出値であ
    り、縦軸がその検出値に応じて設定される駆動電流設定
    用所定値である車速用第1特性と、横軸が上記駆動電流
    設定用所定値であり、縦軸が上記電動モータの制御値で
    あり、横軸を底辺とする多角形状の車速用基本メンバー
    シップ関数を備える車速用第2特性とを備え、舵角の検
    出値と上記舵角用第1特性に基づいて設定された駆動電
    流用設定値を用い、上記舵角用第2特性の縦軸方向に関
    して上記舵角用基本メンバーシップ関数の上記駆動電流
    設定用所定値以下の領域を第1メンバーシップ関数とし
    て抽出するとともに、第2走行状態量の検出値と上記第
    2走行状態用第1特性に基づいて設定された駆動電流用
    所定値を用い、上記第2走行状態用第2特性の縦軸方向
    に関して上記第2走行状態用基本メンバーシップ関数の
    上記駆動電流設定用所定値以下の領域を第2メンバーシ
    ップ関数として抽出し、これらの第1メンバーシップ関
    数と第2メンバーシップ関数とを、横軸が目標駆動電流
    値で縦軸が上記駆動電流設定用所定値のマップ上に合成
    表示し、合成したメンバーシップ関数の面積の重心位置
    の横軸を上記電動モータの目標駆動電流として設定し、
    該目標駆動電流に基づいて上記電動モータを制御するこ
    とを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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