JP2865421B2 - 塩化3―トリフルオロメチルベンジルの製造方法 - Google Patents

塩化3―トリフルオロメチルベンジルの製造方法

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JP2865421B2 JP2514646A JP51464690A JP2865421B2 JP 2865421 B2 JP2865421 B2 JP 2865421B2 JP 2514646 A JP2514646 A JP 2514646A JP 51464690 A JP51464690 A JP 51464690A JP 2865421 B2 JP2865421 B2 JP 2865421B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、塩化3−トリフルオロメチルベンジル(3
−トリフルオロメチルベンジルクロライド)の製造方法
に関する。本発明は、また、塩化3−トリフルオロメチ
ルベンジルを経て重要な中間体である(3−トリフルオ
ロメチル−フェニル)アセトニトリルの製造方法にも関
する。
〔背景技術〕
化合物(3−トリフルオロメチル−フェニル)アセト
ニトリルは農薬及び医薬にとって重要な中間体であり、
塩化3−トリフルオロメチルベンジルをシアン化ナトリ
ウムで処理することにより直接製造することができる。
例えば、(3−トリフルオロメチル−フェニル)アセト
ニトリルは、米国特許第4,568,376号明細書に記載され
た除草剤を製造するための中間体である。しかし、経済
的に有利なやり方で多量の(3−トリフルオロメチル−
フェニル)アセトニトリルを製造するためには、化学性
(例えば、選択性及び合成工程の収率)、試薬の使用、
及び諸工程を行うのに用いられる装置の両方で経済的に
可能な塩化3−トリフルオロメチルベンジルの合成を考
え出す必要がある。
従って、本発明の一つの目的は、塩化3−トリフルオ
ロメチルベンジル及び(3−トリフルオロメチル−フェ
ニル)アセトニトリルの新しい製造方法を与えることで
ある。
本発明の更に別の目的は、塩化3−(クロロメチル)
ベンザル(ここではCMBC又はα,α,α′−トリクロロ
−m−キシレンとして時々言及する)を選択的にモノク
ロル化して3−(クロロメチル)ベンゾトリクロリド
(ここでは時々CMBTCとして言及する)を形成するため
の改良された方法を与えることであり、その後者ものは
塩化トリフルオロメチルベンジルを形成するための重要
な中間体である。
本発明のこれら及び他の目的は以下の記載、図面、請
求の範囲、及び本発明の実施例から明らかになるであろ
う。
〔発明の開示〕
本発明は、(3−トリフルオロメチル−フェニル)ア
セトニトリル及びその前駆物質である塩化3−トリフル
オロメチルベンジルを製造するための新規な方法を与え
る。この方法は一般にテトラ−、ペンタ−、ヘキサ−ク
ロロ−m−キシレンの形成を最小にしながら、α,α,
α′−トリクロロ−m−キシレン(CMBC)の収率を最大
にする条件でm−キシレンを塩素化することを含んでい
る。次にCMBCを、CMBTCの形成を最大にし、エーテルの
如き望ましくない副生成物の形成を最小にする強塩基条
件で塩素化剤により塩素化してCMBTCへ選択的に転化す
る。次にCMBTCをフッ化水素で処理することにより塩化
トリフルオロメチルベンジルへ転化する。続くシアン化
ナトリウムによる処理により(3−トリフルオロメチル
−フェニル)アセトニトリルを生成する。本発明の一層
完全な記述及びその好ましい態様を次の詳細な記述の中
で与える。
〔好ましい態様についての記述〕
本発明は、(3−トリフルオロメチル−フェニル)ア
セトニトリル及びその前駆物質である塩化3−トリフル
オロメチルベンジルを次の工程に従い製造する新規で有
利な方法を与えるものである。
第一工程は、m−キシレンを分子状塩素で、紫外線又
は化学的開始剤により触媒作用を与えた遊離ラジカル条
件で処理することにより塩素化することを含む。ピリジ
ン、トリアルキル−又はトリアリール−ホスフェート、
又は当分野で知られた他のものの如き除去剤(scavenge
r)を添加して、環塩素化副生成物の形成を抑制するよ
うにしてもよい。反応は、キシレン及び低次(三塩素化
よりも低い)塩素化副生成物が、再循環することができ
ない四、五、又は六塩素化m−キシレンよりも主たる副
生成物になるような条件下で行われるのがよい。これは
m−キシレンの温度を大気圧で約100℃〜130℃の間に維
持し、紫外線を照射しながら塩素ガスを液体にゆっくり
通すことにより達成することができる。開始時又はバッ
チ処理の場合には、これはキシレン1モル当たり約3モ
ルの塩素が吸収されるまで継続される。この点で反応混
合物は希望のα,α,α′−トリクロロ−m−キシレン
(CMBC)の約35〜45モル%(好ましくは約40モル%)含
有するであろう。反応が完了した時、混合物を蒸留し、
軽い留分(三塩化より少ないもの)を再循環する。キシ
レンに添加されたこれら再循環された軽い留分の塩素化
中、キシレン1モル当たり約1.9モルの塩素が吸収され
るまで塩素を添加する〔この場合も、反応混合物中約35
〜45モル%(好ましくは約40モル%)のCMBCの形成に相
当する〕。α,α,α′−トリクロロ−m−キシレン
(CMBC)は、蒸留して90%より大きな純度で得ることが
できる。この工程の特に好ましい態様として、α,α,
α′−トリクロロ−m−キシレン(CMBC)を蒸留せず
に、粗製材料(約純度70%)として次の工程へ送る。低
次塩素化物質の再循環(これによって塩素及びキシレン
の消費を最少にし、廃棄物の生成を最少にする)及び入
念な蒸留を回避できることはこの方法の特に有利な点で
ある。
本発明による第二工程では、第一工程の反応混合物か
らの蒸留した純粋な形、又は第一工程の反応混合物のま
まの粗製物の形のα,α,α′−トリクロロ−m−キシ
レン(CMBC)を、水性強塩基の存在下で塩素化剤、好ま
しくはヘキサクロロエタンで処理し、CMBCを選択的にモ
ノクロル化して約85%以上の収率でCMBTCを形成する。
このことは思いがけない利点になっている。なぜなら、
収率が高いのみならず、選択性も得られ、同時に発泡
(この種の反応では、反応中の共沸蒸留により通常除去
することが必要な副生成物として水の形成により普通に
発生する)の消滅の如き他の望ましい工程状態も達成す
ることができる。別法として、塩素化は四塩化炭素又は
四塩化炭素とヘキサクロロエタンとの混合物をヘキサク
ロロエタンの代わりに塩素化剤として用いることにより
行なってもよいが、それ程好ましいものではない。
本発明による選択性及び収率を得るための好ましい条
件は、水性強塩基、好ましくは水酸化ナトリウム又は水
酸化カリウムを、好ましくは50%より大きく、最も好ま
しくは少なくとも75%の水酸化ナトリウム(又は水酸化
カリウム)の濃厚な水溶液として、転化すべきCMBC1当
量当たり約2〜3当量の塩基を与えるのに充分な量で用
いることである。
更に、反応の副生成物として水の生成に伴って水溶液
中高濃度の水を使用することは、通常反応中に共沸蒸留
により水を除去することが必要になり、その方法では通
常還流条件を必要とし、それは望ましくない発泡を惹き
起こす。しかし、固体の水酸化カリウム又は水酸化ナト
リウムは同様に望ましくない。なぜなら、達成される収
率及び選択性が有利ではないからである。
上述の如く、好ましい塩素化剤であるヘキサクロロエ
タンを溶液中高い濃度で約2当量以下で使用することが
特に有利である。ヘキサクロロエタンは常温では固体な
ので、最少量の溶媒を用いて溶液を形成するのが好まし
い。付加的利点は、二つの塩素原子が失われて、ヘキサ
クロロエタンがテトラクロロエタンに転化し、それが今
度は分子状塩素による再塩化の後再循環することができ
ることである。ヘキサン、トルエン等の如き或る適当な
不活性溶媒及びそれらの相容性の混合物を少量用いるこ
とができ、好ましい。特に好ましい溶媒はテトラクロロ
チレンである。なぜなら、それは反応の同時生成物であ
り、ヘキサクロロエタンと共に容易に再循環することが
できるからである。ヘキサクロロエタン及び塩素化され
た反応物及び副生成物は水に不溶性であるので、反応は
二相で行われ、従って相間移動(phase transfer)触媒
を用いるのが好ましい。好ましい触媒は、ハロゲン化n
−ドデシル−トリメチルアンモニウムの如き長鎖トリア
ルキルアンモニウム ハロゲン化物である。テトラブチ
ルアンモニウム塩の如きアルキルアンモニウム塩も用い
ることができる。反応の温度は大気圧で約40〜120℃の
範囲内にあるのが好ましい。反応は約3〜6時間行われ
るのが好ましい。反応の時間・温度変化は重要であるこ
とが見出されている。なぜなら、もし反応が余りにも長
くなり過ぎると、望ましいCMBTC生成物の収率が減少し
始めるからである。
次の表中、ガスクロマトグラフによる粗製物分析及び
最終生成物の分離による実際の収率により測定した希望
のCMBTC生成物の収率が示されている。次の表は、水酸
化物の当量が1.2当量〜4当量に変化し、ヘキサクロロ
エタンの当量が1.1当量〜2当量に変化したことを示し
ている。反応は、水性相中の初期水酸化物濃度から最終
的水性相中の水酸化物濃度まで検出した。ROR%は、望
ましくないエーテル生成物の形成%を示す。最後に反応
時間が与えられている。4当量の水酸化物(50重量%の
初期水酸化物濃度)を用いた表の最初の二つの例は、反
応中水を共沸除去する必要があった。水中75%(重量)
以上の初期濃度の水酸化物濃度では、反応から水を共沸
蒸留する必要はなかった。従って、反応は還流下で行う
必要はなく、発泡は起きなかった。従って、約2当量の
ヘキサクロロエタン及び約2〜3当量の水酸化物を使用
することにより、反応生成物を副生成物により不必要に
汚染することなく、希望の生成物の転化率を最大にする
(約85%以上の収率を得る)ことができることが見出さ
れている。
反応混合物から有機相を分離し、水で洗浄し、蒸留
し、過剰のヘキサクロロエタン及び同時生成物のテトラ
クロロエチレンを再循環することにより、反応混合物か
らCMBTCを取り出し、精製することができる。α,α,
α,α′−テトラクロロ−m−キシレン(CMBTC)を次
に迅速に蒸留してエーテルの如き非揮発性副生成物を除
去してもよい。もしこの第二工程を実質的に純粋なα,
α,α′−トリクロロ−m−キシレン(CMBC)を用いて
行うならば生成物のCMBTCは高純度のものになる。軽質
物質を蒸留して再循環だけした後、CMBCを第二工程に入
れる特に好ましい態様では、生成物CMBTCは約15〜30%
のα,α,α,α′,α′,α′−ヘキサクロロ−m−
キシレン(CMBC中のテトラ−及びペンタ−クロロ−m−
キシレン不純物から誘導される)を含むであろう。この
粗製CMBTCは蒸留して90%より高い純度にすることがで
きるが、付加的精製を行うことなく第三工程へ送るのが
好ましい。
反応の第三工程は、CMBTCをフッ化水素でフッ素化す
ることを含み、それによってトリクロロメチル基が、CM
BTCのクロロメチル基にフッ素化、加水分解、又は他の
望ましくない副反応を起こすことなくトリフルオロメチ
ル基に選択的に転化される。反応条件の典型的な選択に
は、 1.約0〜15℃の温度範囲で大気圧での液体フッ化水素に
よるフッ素化、 2.ほぼ大気圧で、好ましくは約25〜120℃の温度範囲で
液体フッ化水素によるフッ素化、 3.大気圧以上で、好ましくは約50〜120℃の温度範囲で
ガス状フッ化水素によるフッ素化、 が含まれるが、それらに限定されるものではない。
上記場合、アンチモン、燐、タンタル、ニオブ等のフ
ッ化物及び塩化物の如きベンゾトリクロリドからベンゾ
トリフルオリドへの転化のための当分野で知られた触媒
を添加して、フッ素化の速度及び(又は)選択性を向上
させるようにしてもよい。
この反応の希望の生成物は、α,α,α−トリフルオ
ロ−α′−クロロ−m−キシレンである。粗製CMBTCが
供給された合成の第二段階の特に好ましい態様では、不
純物のα,α,α,α′,α′,α′−ヘキサクロロ−
m−キシレンはフッ素化中対応するヘキサフルオロ−m
−キシレンに転化され、それは容易に蒸留除去されて純
粋な状態の生成物を与える。
本発明の方法の特別な利点は、高沸点のトリクロロ
−、テトラ−、ペンタ−、及びヘキサン−クロロキシレ
ンの困難な分別蒸留を行う必要がないことである。なぜ
なら、望ましくない不純物はその工程を通って先へ送ら
れ、最終的には低沸点の容易に除去されるヘキサフルオ
ロ−m−キシレンに転化されるからである。ヘキサクロ
ロ−m−キシレンの存在により生ずるフッ化水素消費量
の僅かな増大によるコストは、得られる工程の簡単化に
より補償されて余りあるものである。
本発明による第四工程は、α,α,α′−トリフルオ
ロ−α′−クロロ−m−キシレンをアルカリ金属シアン
化物で処理して(3−トリフルオロメチル−フェニル)
アセトニトリルを生成させることを含む。これは、トリ
フルオロクロロ−m−キシレンとアルカリ金属シアン化
物、好ましくはシアン化ナトリウムを水中で第四アンモ
ニウム塩、好ましくはアリコット(Aliquat)(商標
名)336(塩化メチルトリカプリルアンモニウム)又は
アリコット4(塩化ドデシルトリメチルアンモニウ
ム)、又はクラウンエーテルの如き相間移動触媒の存在
下で混合することにより達成することができる。共存溶
媒、好ましくはメタノール又は他の低級アルコール、ア
セトニトリル等の如き水と混和できるものを添加しても
よい。約70〜80℃、好ましくは78℃で約6〜9時間、好
ましくは約8時間の反応時間の後、混合物を水で希釈
し、有機相を分離し、そこから(3−トリフルオロメチ
ル−フェニル)アセトニトリルを、例えば蒸留により分
離することができる。この工程の収率は典型的には約90
〜92%であり、98%より高い純度分析値を有する。
(3−トリフルオロメチル−フェニル)アセトニトリ
ルは重要な化学的中間体であり、塩化3−トリフルオロ
メチルベンジルはその薬品を製造するための重要な中間
体である。更に、塩化3−トリフルオロメチルベンジル
は種々のメタ二官能性ベンゼンを製造するための重要な
中間体である。
次の実施例は、一般に本発明を例示し、更に本発明の
種々の態様の幾つかを例示するために与えるものであ
る。これらの実施例は本発明の新規な方法を例示するた
めに与えるものであり、その範囲を限定するものではな
い。
実施例1 α,α,α′−トリクロロ−m−キシレンの製造 m−キシレン(3226g、30モル)を、還流凝縮器及び
ガス導入(分散)管を具えた5l三口フラスコに入れた。
ピリジン(3.0モル)を添加し、混合物を125℃に加熱し
た。フラスコを市販太陽灯(GE)で連続的に照射し、塩
素ガスを溶液に通過させた。塩素の流れを調節すること
により温度を125〜130℃に維持した。合計5298g(74.6
モル)の塩素を19時間に亙って添加した。得られた塩素
化キシレン混合物は次の組成を持っていた: α−クロロキシレン 3.5% α,α−ジクロロキシレン 4.6% α,α′−ジクロロキシレン 38.8% α,α,α′−トリクロロキシレン 36.6% テトラクロロキシレン 6.2% 残余他のもの。
混合物を20皿のオルダーショー(Oldershaw)カラム
で分別蒸留し、92%の分析値を持つα,α,α′−トリ
クロロキシレン1393gを与えた。81.4%の分析値を持つ
別の462gが別に得られた。軽質留分は再循環するために
保存された。
実施例2 α,α,α,α′−テトラクロロキシレンの製造 α,α,α(22.5g、分析値93.2%、0.1モル)をテト
ラクロロエチレン18mlの中に溶解した。ヘキサクロロエ
タン(59.2g、0.25モル)、水酸化カリウム(12.8g、8
7.7%、0.2モル)、水(2.13g)、及び塩化ドデシルト
リメチルアンモニウム(0.255g、0.001モル)を添加し
た。混合物をよく撹拌しながら75℃で2.5時間加熱し
た。反応物を30mlの水及び18mlのテトラクロロエチレン
で急冷した。有機相を分離し、水で洗浄した。過剰の溶
媒及びヘキサクロロエタンを蒸留除去し、純度84%の
α,α,α,αの収率85.2%が得られた。
実施例3 α,α,α−トリフルオロ−α′−クロロ−m−キシレ
ンの製造 液体フッ化水素(200g、10モル)を1のハステロイ
(Hastelloy)Bオートクレーブ中に導入した。α,
α,α,α′−テトラクロロキシレン(84%、290g、1
モル)を、混合物を激しく撹拌し、0〜10℃に維持(冷
却)しながらゆっくり添加した。塩化水素ガスを還流凝
縮器を通って通気させながら、凝縮したフッ化水素をオ
ートクレーブへ戻した。添加が完了した後(2時間)、
塩化水素の発生が止むまで更に1時間混合物を撹拌し
た。混合物を室温へ暖め、過剰のフッ化水素を蒸発させ
た。残った有機相を水(500ml)及び10%水酸化ナトリ
ウム(500ml)で洗浄した。生成物を減圧下で蒸留し、
生成物(165g、収率85%、分析値93%)を与えた。軽質
留分は主にヘキサフルオロ−m−キシレンを含み、ポッ
ト残留物は幾らかの部分的にフッ素化された物質を含ん
でいた。
実施例4 α,α,α−トリフルオロメチルフェニル−アセトニト
リルの製造 上記実施例3からの生成物(2.0モル)を、水(520m
l)、アセトニトリル(1)、シアン化ナトリウム
(2.2モル)、及び塩化メチルトリカプロイルアンモニ
ウム(アリコット336)(0.04モル)と一緒にした。混
合物を撹拌し、78℃で8時間加熱した。アセトニトリル
を真空中で40℃で除去した。残留物を更に520mlの水で
希釈し、有機相を分離し、MgSO4上で乾燥した。粗製生
成物(338g)を10枚皿のオルダーショーカラムにより2m
mHgで蒸留した。分析値91%の初期留分(78g)をとり、
次に分析値98%の主要留分273gを得た。ポット残留物は
36gになった。
本発明を特別な態様に関して記述してきたが、その詳
細な点は限定的なものと解釈すべきではなく、本発明の
本質及び範囲から離れることなく種々の態様及び変更を
採用することができることは明らかであり、そのような
同等の態様は本発明の範囲に含まれるものであることは
分かるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 255/50,253/14,22/08,17/14

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I: の化合物の製造方法において、 A.m−キシレンを塩素化してα,α,α′−トリクロロ
    −m−キシレンを含む塩素化混合物を形成し、 B.前記α,α,α′−トリクロロ−m−キシレンを、四
    塩化炭素、ヘキサクロロエタン、及びそれらの混合物か
    らなる群から選択された塩素化剤で、50重量%より多い
    水酸化物塩基を含む水溶液及び相間移動触媒の存在下、
    大気圧で40〜120℃の範囲の温度で処理してα,α,
    α,α′−テトラクロロ−m−キシレンを形成し、 C.前記α,α,α,α′−テトラクロロ−m−キシレン
    を、少なくとも化学量論的量のフッ素化剤で処理して
    α,α,α−トリフルオロ−α′−クロロ−m−キシレ
    ンを形成し、 D.前記α,α,α−トリフルオロ−α′−クロロ−m−
    キシレンをアルカリ金属シアン化物で処理して前記式I
    の化合物を形成させる、 諸工程からなる製造方法。
  2. 【請求項2】式II: の化合物の製造方法において、 A.m−キシレンを塩素化してα,α,α′−トリクロロ
    −m−キシレンを含む塩素化混合物を形成し、 B.前記α,α,α′−トリクロロ−m−キシレンを、四
    塩化炭素、ヘキサクロロエタン、及びそれらの混合物か
    らなる群から選択された塩素化剤で、50重量%より多い
    水酸化物塩基を含む水溶液及び相間移動触媒の存在下、
    大気圧で40〜120℃の範囲の温度で処理してα,α,
    α,α′−テトラクロロ−m−キシレンを形成し、 C.前記α,α,α,α′−テトラクロロ−m−キシレン
    を、少なくとも化学量論的量のフッ素化剤で処理して前
    記式IIの化合物を形成させる、 諸工程からなる製造方法。
  3. 【請求項3】工程Aで形成された混合物からモノクロル
    化、ジクロル化、及び未クロル化キシレンを蒸留して取
    り出し、それらキシレンを再循環する工程を更に含む請
    求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】工程Bでの塩素化剤が、その工程Bにより
    テトラクロロエチレンに転化されるヘキサクロロエタン
    からなり、更に前記テトラクロロエチレンを塩素で処理
    してヘキサクロロエタンを再生し、それを塩素化剤とし
    て前記工程Bに再循環する工程を含む請求項1又は2に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】工程Bの塩素化剤がヘキサクロロエタン又
    は分子状塩素からなり、工程Cのフッ素化剤がフッ化水
    素からなる請求項1又は2に記載の方法。
  6. 【請求項6】工程Dのアルカリ金属シアン化物塩がシア
    ン化ナトリウムからなる請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】工程Bの塩素が、α,α,α′−トリクロ
    ロ−m−キシレン1当量当たり2〜3当量の塩基の量で
    与えられる請求項1又は2に記載の方法。
  8. 【請求項8】相間移動触媒がテトラアルキルアンモニウ
    ム塩からなる請求項1又は2に記載の方法。
  9. 【請求項9】工程Bが約3〜約6時間の時間行われる請
    求項1又は2に記載の方法。
  10. 【請求項10】工程Bで用いられる液体反応混合物が、
    その工程の生成物が溶解するヘキサクロロエタン含有有
    機相からなる請求項1又は2に記載の方法。
  11. 【請求項11】充分な量の分子状塩素が用いられ、その
    結果混合物が約35〜45モル%のα,α,α′−トリクロ
    ロ−m−キシレンを含有する時、塩素化が完了する請求
    項5に記載の方法。
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