JPH0753418A - 長鎖アルキルハライド類の製造方法 - Google Patents
長鎖アルキルハライド類の製造方法Info
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- JPH0753418A JPH0753418A JP5218170A JP21817093A JPH0753418A JP H0753418 A JPH0753418 A JP H0753418A JP 5218170 A JP5218170 A JP 5218170A JP 21817093 A JP21817093 A JP 21817093A JP H0753418 A JPH0753418 A JP H0753418A
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- chain alkyl
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来のアルコールからの長鎖アルキルハライ
ドの製造の際にはアルキル基の転位による収率の低下及
び副生物の分離の煩雑さ等の欠点があった。本発明は、
転位反応を最小に抑制しかつ副生物の生成もなくして、
高収率及び高純度で長鎖アルキルハライドを製造する方
法を提供することを目的とする。 【構成】 (化1)式(式中Xは、ハロゲン又は低級ア
ルキル基、nは0、1又は2、RはC5 〜C10の直鎖ア
ルキル基である)に従いベンザルクロライドとアルコー
ルをルイス酸の存在下で反応させ転位を起こさせること
なくアルコールを対応するアルキルハライドに転換す
る。 【化1】
ドの製造の際にはアルキル基の転位による収率の低下及
び副生物の分離の煩雑さ等の欠点があった。本発明は、
転位反応を最小に抑制しかつ副生物の生成もなくして、
高収率及び高純度で長鎖アルキルハライドを製造する方
法を提供することを目的とする。 【構成】 (化1)式(式中Xは、ハロゲン又は低級ア
ルキル基、nは0、1又は2、RはC5 〜C10の直鎖ア
ルキル基である)に従いベンザルクロライドとアルコー
ルをルイス酸の存在下で反応させ転位を起こさせること
なくアルコールを対応するアルキルハライドに転換す
る。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬、医薬、染料等の
中間体として有用な長鎖アルキルハライド類の製造方法
に関し、より詳細には該長鎖アルキルハライド類と同様
に農薬等の中間体として有用なベンズアルデヒド類を同
時に製造できる方法に関する。
中間体として有用な長鎖アルキルハライド類の製造方法
に関し、より詳細には該長鎖アルキルハライド類と同様
に農薬等の中間体として有用なベンズアルデヒド類を同
時に製造できる方法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】アルキルハライド類は対応す
るアルコールを触媒の存在下で塩化水素と反応させた
り、あるいはこのアルコールを塩化チオニル、ホスゲ
ン、三塩化リン、五塩化リン等のハロゲン化剤と反応さ
せて製造されている。又塩化エチルの製造方法としてベ
ンザルクロライドとエタノールを塩化亜鉛の存在下で反
応させる方法も提案されている(DRP11494,1
3127、Frdl1,25〜26)。
るアルコールを触媒の存在下で塩化水素と反応させた
り、あるいはこのアルコールを塩化チオニル、ホスゲ
ン、三塩化リン、五塩化リン等のハロゲン化剤と反応さ
せて製造されている。又塩化エチルの製造方法としてベ
ンザルクロライドとエタノールを塩化亜鉛の存在下で反
応させる方法も提案されている(DRP11494,1
3127、Frdl1,25〜26)。
【0003】しかし塩化水素でアルキルハライドを製造
する場合には、アルコールと等モル以上の触媒が必要と
なり、又水が副生するため抽出分液等の手間が掛かり、
更に所望のアルキルハライドのみでなくエーテルの生成
という副反応があり、この不純物の生成に起因する収率
の低下を招くという欠点がある。
する場合には、アルコールと等モル以上の触媒が必要と
なり、又水が副生するため抽出分液等の手間が掛かり、
更に所望のアルキルハライドのみでなくエーテルの生成
という副反応があり、この不純物の生成に起因する収率
の低下を招くという欠点がある。
【0004】又塩化チオニルやホスゲン等のハロゲン化
剤は毒性が高く、取扱いの面で不便である。通常のアル
キルハライドの製造方法を長鎖アルキルハライド類に適
用すると、原料となる長鎖アルコールのアルキル基の転
位が起こり易く、目的とする長鎖アルキルハライドを高
収率では得られないという欠点がある。
剤は毒性が高く、取扱いの面で不便である。通常のアル
キルハライドの製造方法を長鎖アルキルハライド類に適
用すると、原料となる長鎖アルコールのアルキル基の転
位が起こり易く、目的とする長鎖アルキルハライドを高
収率では得られないという欠点がある。
【0005】
【発明の目的】本発明は上述の従来技術の欠点を解消す
るために成されたもので、長鎖アルコールを原料とし、
該長鎖アルコールのアルキル基の転位を殆ど起こさせる
ことなく対応する長鎖アルキルハライドに転換し、高収
率で目的の長鎖アルキルハライドを製造できる方法を提
供することを目的とする。
るために成されたもので、長鎖アルコールを原料とし、
該長鎖アルコールのアルキル基の転位を殆ど起こさせる
ことなく対応する長鎖アルキルハライドに転換し、高収
率で目的の長鎖アルキルハライドを製造できる方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、(化1)の
式に従いベンザルクロライドとアルコールをルイス酸の
存在下で反応させることを特徴とする長鎖アルキルハラ
イドの製造方法である 以下本発明をより詳細に説明する。本発明者らは、上述
の従来技術の欠点、特に長鎖アルキルハライド製造時の
長鎖アルキル基の転位を解消するために種々検討し、上
述のベンザルクロライドとエタノールとの反応を改良す
ることにより本発明に到達したものである。
式に従いベンザルクロライドとアルコールをルイス酸の
存在下で反応させることを特徴とする長鎖アルキルハラ
イドの製造方法である 以下本発明をより詳細に説明する。本発明者らは、上述
の従来技術の欠点、特に長鎖アルキルハライド製造時の
長鎖アルキル基の転位を解消するために種々検討し、上
述のベンザルクロライドとエタノールとの反応を改良す
ることにより本発明に到達したものである。
【0007】本発明では長鎖の直鎖アルコールを置換又
は未置換のベンザルクロライドと触媒であるルイス酸の
存在下で反応させることにより塩化水素を生成しながら
前記長鎖アルコールの水酸基をハロゲンで置換して対応
する長鎖アルキルハライドを製造する。この反応でハロ
ゲン化剤として機能するベンザルクロライドは脱ハロゲ
ン化されかつ前記アルコールから酸素を受け取ってベン
ズアルデヒドに変換される。従って本発明方法では単に
長鎖アルキルハライドが高収率で製造されるだけでなく
同時に置換又は未置換のベンズアルデヒドも生成し、効
率良く両化合物を製造することができる。
は未置換のベンザルクロライドと触媒であるルイス酸の
存在下で反応させることにより塩化水素を生成しながら
前記長鎖アルコールの水酸基をハロゲンで置換して対応
する長鎖アルキルハライドを製造する。この反応でハロ
ゲン化剤として機能するベンザルクロライドは脱ハロゲ
ン化されかつ前記アルコールから酸素を受け取ってベン
ズアルデヒドに変換される。従って本発明方法では単に
長鎖アルキルハライドが高収率で製造されるだけでなく
同時に置換又は未置換のベンズアルデヒドも生成し、効
率良く両化合物を製造することができる。
【0008】本発明方法で生成する塩化水素はガスとし
て系外に放散され、かつ目的物質である長鎖アルキルハ
ライドとベンズアルデヒド以外の生成物がないため、反
応終了後には目的とする長鎖アルキルハライドとベンズ
アルデヒド以外には少量の副生成物が存在するのみで、
抽出等の手間の掛かる操作を行うことなく、精留等の操
作のみで高純度の所望の長鎖アルキルハライドを得るこ
とができる。
て系外に放散され、かつ目的物質である長鎖アルキルハ
ライドとベンズアルデヒド以外の生成物がないため、反
応終了後には目的とする長鎖アルキルハライドとベンズ
アルデヒド以外には少量の副生成物が存在するのみで、
抽出等の手間の掛かる操作を行うことなく、精留等の操
作のみで高純度の所望の長鎖アルキルハライドを得るこ
とができる。
【0009】本発明で使用する原料である長鎖の直鎖ア
ルコールは(化1)の式においてROHで示され、Rは
C5 〜C10の直鎖アルキル基、つまりn−ペンチル、n
−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル
及びn−デシルのいずれかであり、換言すると前記アル
コールはn−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘ
プタノール、n−オクタノール、n−ノナノール及びn
−デカノールのいずれかである。
ルコールは(化1)の式においてROHで示され、Rは
C5 〜C10の直鎖アルキル基、つまりn−ペンチル、n
−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル
及びn−デシルのいずれかであり、換言すると前記アル
コールはn−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘ
プタノール、n−オクタノール、n−ノナノール及びn
−デカノールのいずれかである。
【0010】又本発明で使用するベンザルクロライドは
(化1)の通り、そのベンゼン環は置換されていてもさ
れていなくてもよく、置換基としてはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲンあるいはメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル等の低級アルキル
基がある。両化合物は1:1のモル比で混合し反応させ
ても良いが、アルコールが未反応で残ると対応するアル
キルハライドと沸点が近いため、分離が困難になること
が多い。これを回避するためにはアルコール量を当量未
満としてアルコールを完全に反応させるとともに未反応
のベンザルクロライドに水を添加して(化1)に示すベ
ンズアルデヒドに転換して未反応アルコールが残存しな
いようにすることが望ましい。
(化1)の通り、そのベンゼン環は置換されていてもさ
れていなくてもよく、置換基としてはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲンあるいはメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル等の低級アルキル
基がある。両化合物は1:1のモル比で混合し反応させ
ても良いが、アルコールが未反応で残ると対応するアル
キルハライドと沸点が近いため、分離が困難になること
が多い。これを回避するためにはアルコール量を当量未
満としてアルコールを完全に反応させるとともに未反応
のベンザルクロライドに水を添加して(化1)に示すベ
ンズアルデヒドに転換して未反応アルコールが残存しな
いようにすることが望ましい。
【0011】この両者間の反応の触媒として、塩化アル
ミニウム、塩化第二鉄、塩化亜鉛、酸化亜鉛、塩化スズ
及び塩化チタン等のルイス酸を使用する。これらの触媒
は従来技術におけるハロゲン化剤と異なり反応自体に関
与しないため、等モル以上を使用する必要はなく、一般
に原料であるベンザルクロライド類に対し、0.01〜1重
量%、好ましくは0.05〜0.5 重量%使用する。
ミニウム、塩化第二鉄、塩化亜鉛、酸化亜鉛、塩化スズ
及び塩化チタン等のルイス酸を使用する。これらの触媒
は従来技術におけるハロゲン化剤と異なり反応自体に関
与しないため、等モル以上を使用する必要はなく、一般
に原料であるベンザルクロライド類に対し、0.01〜1重
量%、好ましくは0.05〜0.5 重量%使用する。
【0012】この触媒を使用する前述の両化合物間の反
応は溶媒を使用しても良いが、通常は無溶媒で行い、両
者を混合しながら70〜130 ℃程度の温度に加熱すると3
〜5時間程度で反応が完結する。反応完結後、蒸留等の
適宜の手段で両者を分離し(例えばp−クロロベンズア
ルデヒドの沸点は215.4 ℃(760 mmHg)、n−オク
チルクロライドの沸点は182.5 ℃(760 mmHg)であ
り、両者は容易に蒸留により分離できる)、所定の目的
物質とする。本発明方法によると、90%以上の収率で目
的とする長鎖アルキルハライドを製造することができ、
しかも水等が副生しないためその分離操作が不要であ
る。更に同時に生成する置換又は未置換ベンズアルデヒ
ドとの沸点差が比較的大きいため、両者を蒸留により容
易に分離して高純度生成物とすることができる。
応は溶媒を使用しても良いが、通常は無溶媒で行い、両
者を混合しながら70〜130 ℃程度の温度に加熱すると3
〜5時間程度で反応が完結する。反応完結後、蒸留等の
適宜の手段で両者を分離し(例えばp−クロロベンズア
ルデヒドの沸点は215.4 ℃(760 mmHg)、n−オク
チルクロライドの沸点は182.5 ℃(760 mmHg)であ
り、両者は容易に蒸留により分離できる)、所定の目的
物質とする。本発明方法によると、90%以上の収率で目
的とする長鎖アルキルハライドを製造することができ、
しかも水等が副生しないためその分離操作が不要であ
る。更に同時に生成する置換又は未置換ベンズアルデヒ
ドとの沸点差が比較的大きいため、両者を蒸留により容
易に分離して高純度生成物とすることができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明方法による長鎖アルキルハライ
ドの製造方法の実施例を記載するが、該実施例は本発明
を限定するものではない。
ドの製造方法の実施例を記載するが、該実施例は本発明
を限定するものではない。
【実施例1】攪拌器、温度計及び還流冷却器を備えた1
リットルの4つ口フラスコに、p−クロロベンザルクロ
ライド424.7 g(2.17モル)と触媒である酸化亜鉛0.42
5 g(0.005 モル)を仕込んで90℃に昇温し、これにn
−オクタノール282.6 g(2.17モル)を約4時間掛けて
滴下した。滴下終了後、100 ℃で熟成を1時間行った
後、ガスクロマトグラフィ(GC)で分析し、原料のp
−クロロベンザルクロライド及びn−オクタノールの消
失を確認した。反応液をトッピングした後、精留装置に
て回分蒸留を行い、純度99.6%のn−オクチルクロライ
ドを303.3 g(収率94%)、純度99.4%のp−クロロベ
ンズアルデヒド274.5g(収率90%)を得た。
リットルの4つ口フラスコに、p−クロロベンザルクロ
ライド424.7 g(2.17モル)と触媒である酸化亜鉛0.42
5 g(0.005 モル)を仕込んで90℃に昇温し、これにn
−オクタノール282.6 g(2.17モル)を約4時間掛けて
滴下した。滴下終了後、100 ℃で熟成を1時間行った
後、ガスクロマトグラフィ(GC)で分析し、原料のp
−クロロベンザルクロライド及びn−オクタノールの消
失を確認した。反応液をトッピングした後、精留装置に
て回分蒸留を行い、純度99.6%のn−オクチルクロライ
ドを303.3 g(収率94%)、純度99.4%のp−クロロベ
ンズアルデヒド274.5g(収率90%)を得た。
【0014】
【実施例2】実施例1と同じフラスコに、p−クロロベ
ンザルクロライド586.4g(3.0 モル)と触媒である酸
化亜鉛0.586 g(0.007 モル)を仕込んで90℃に昇温
し、これに前記p−クロロベンザルクロライドに対して
0.95モル当量のn−オクタノール371.2 g(2.85モル)
を約4時間掛けて滴下した。滴下終了後、温度を120 ℃
に昇温し、不足分のn−オクタノールの代わりに水2.8
g(0.16モル)を滴下して120 ℃で熟成を1時間行った
後、GCで分析し、原料のp−クロロベンザルクロライ
ド及びn−オクタノールの消失を確認した。反応液をト
ッピングした後、精留装置にて回分蒸留を行い、純度9
9.5%のn−オクチルクロライドを402.6 g(収率95
%)、純度99.4%のp−クロロベンズアルデヒド383.8
g(収率91%)を得た。
ンザルクロライド586.4g(3.0 モル)と触媒である酸
化亜鉛0.586 g(0.007 モル)を仕込んで90℃に昇温
し、これに前記p−クロロベンザルクロライドに対して
0.95モル当量のn−オクタノール371.2 g(2.85モル)
を約4時間掛けて滴下した。滴下終了後、温度を120 ℃
に昇温し、不足分のn−オクタノールの代わりに水2.8
g(0.16モル)を滴下して120 ℃で熟成を1時間行った
後、GCで分析し、原料のp−クロロベンザルクロライ
ド及びn−オクタノールの消失を確認した。反応液をト
ッピングした後、精留装置にて回分蒸留を行い、純度9
9.5%のn−オクチルクロライドを402.6 g(収率95
%)、純度99.4%のp−クロロベンズアルデヒド383.8
g(収率91%)を得た。
【0015】
【実施例3】実施例1と同じフラスコに、o−クロロベ
ンザルクロライド150.0g(0.77モル)と触媒である酸
化亜鉛0.30g(0.004 モル)を仕込んで100 ℃に昇温
し、これに前記o−クロロベンザルクロライドに対して
0.95モル当量のn−オクタノール95.3g(0.73モル)を
約5時間掛けて滴下した。滴下終了後、温度を120 ℃に
昇温し、不足分のn−オクタノールの代わりに水0.76g
(0.04モル)を滴下して120 ℃で熟成を1時間行った
後、GCで分析し、原料のo−クロロベンザルクロライ
ド及びn−オクタノールの消失を確認した。反応液をト
ッピングした後、精留装置にて回分蒸留を行い、純度9
9.4%のn−オクチルクロライドを103.1 g(収率95
%)、純度98.3%のo−クロロベンズアルデヒド89.2g
(収率89%)を得た。
ンザルクロライド150.0g(0.77モル)と触媒である酸
化亜鉛0.30g(0.004 モル)を仕込んで100 ℃に昇温
し、これに前記o−クロロベンザルクロライドに対して
0.95モル当量のn−オクタノール95.3g(0.73モル)を
約5時間掛けて滴下した。滴下終了後、温度を120 ℃に
昇温し、不足分のn−オクタノールの代わりに水0.76g
(0.04モル)を滴下して120 ℃で熟成を1時間行った
後、GCで分析し、原料のo−クロロベンザルクロライ
ド及びn−オクタノールの消失を確認した。反応液をト
ッピングした後、精留装置にて回分蒸留を行い、純度9
9.4%のn−オクチルクロライドを103.1 g(収率95
%)、純度98.3%のo−クロロベンズアルデヒド89.2g
(収率89%)を得た。
【0016】
【実施例4】実施例1と同じフラスコに、p−クロロベ
ンザルクロライド19.5g(0.1 モル)と触媒である酸化
亜鉛0.019 g(0.23ミリモル)を仕込んで90℃に昇温
し、これにn−ヘプタノール11.6g(0.1 モル)を約2
時間掛けて滴下した。滴下終了後、100 ℃で熟成を1時
間行った後、GCで分析し、原料のp−クロロベンザル
クロライド及びn−ヘプタノールの消失を確認した。反
応液をトッピングした後、精留装置にて回分蒸留を行
い、純度99.4%のn−ヘプチルクロライドを12.8g(収
率95%)、純度99.2%のp−クロロベンズアルデヒド1
2.7g(収率90%)を得た。
ンザルクロライド19.5g(0.1 モル)と触媒である酸化
亜鉛0.019 g(0.23ミリモル)を仕込んで90℃に昇温
し、これにn−ヘプタノール11.6g(0.1 モル)を約2
時間掛けて滴下した。滴下終了後、100 ℃で熟成を1時
間行った後、GCで分析し、原料のp−クロロベンザル
クロライド及びn−ヘプタノールの消失を確認した。反
応液をトッピングした後、精留装置にて回分蒸留を行
い、純度99.4%のn−ヘプチルクロライドを12.8g(収
率95%)、純度99.2%のp−クロロベンズアルデヒド1
2.7g(収率90%)を得た。
【0017】
【実施例5】p−クロロベンザルクロライドの代わりに
未置換ベンザルクロライドを又n−オクチルアルコール
の代わりにn−デカノールを使用したこと以外は実施例
1と同一条件でn−デシルクロライド及びベンズアルデ
ヒドの製造を行ったところ、純度99.3%のn−デシルク
ロライドを15.9g(収率90%)、純度99.2%のベンズア
ルデヒド10.0g(収率94%)を得た。
未置換ベンザルクロライドを又n−オクチルアルコール
の代わりにn−デカノールを使用したこと以外は実施例
1と同一条件でn−デシルクロライド及びベンズアルデ
ヒドの製造を行ったところ、純度99.3%のn−デシルク
ロライドを15.9g(収率90%)、純度99.2%のベンズア
ルデヒド10.0g(収率94%)を得た。
【0018】
【実施例6】p−クロロベンザルクロライドの代わりに
p−メチルベンザルクロライドを使用したこと以外は実
施例1と同一条件でn−オクチルクロライド及びp−メ
チルベンズアルデヒドの製造を行ったところ、純度99.6
%のn−オクチルクロライドを14.1g(収率95%)、純
度99.2%のp−メチルベンズアルデヒド10.7g(収率88
%)を得た。
p−メチルベンザルクロライドを使用したこと以外は実
施例1と同一条件でn−オクチルクロライド及びp−メ
チルベンズアルデヒドの製造を行ったところ、純度99.6
%のn−オクチルクロライドを14.1g(収率95%)、純
度99.2%のp−メチルベンズアルデヒド10.7g(収率88
%)を得た。
【0019】
【実施例7】n−オクタノールの代わりにn−デカノー
ルを使用したこと以外は実施例1と同一条件でn−デシ
ルクロライド及びp−クロロベンズアルデヒドの製造を
行ったところ、純度99.2%のn−デシルクロライドを1
6.4g(収率93%)、純度99.3%のp−クロロベンズア
ルデヒド12.6g(収率89%)を得た。
ルを使用したこと以外は実施例1と同一条件でn−デシ
ルクロライド及びp−クロロベンズアルデヒドの製造を
行ったところ、純度99.2%のn−デシルクロライドを1
6.4g(収率93%)、純度99.3%のp−クロロベンズア
ルデヒド12.6g(収率89%)を得た。
【0020】
【実施例8】酸化亜鉛の代わりに塩化第二鉄を使用した
こと以外は実施例と同一条件でn−オクチルクロライド
及びp−クロロベンズアルデヒドの製造を行ったとこ
ろ、純度99.2%のn−オクチルクロライドを13.7g(収
率92%)、純度99.2%のp−クロロベンズアルデヒド1
2.0g(収率86%)を得た。
こと以外は実施例と同一条件でn−オクチルクロライド
及びp−クロロベンズアルデヒドの製造を行ったとこ
ろ、純度99.2%のn−オクチルクロライドを13.7g(収
率92%)、純度99.2%のp−クロロベンズアルデヒド1
2.0g(収率86%)を得た。
【0021】
【比較例1】触媒である塩化亜鉛を68.1g添加したn−
オクタノール130.2 gに、室温下で塩化水素ガスを4時
間吹き込んだ。その後触媒を除去し、GCで分析したと
ころ、n−オクチルクロライド(79.9モル%)、sec
−オクチルクロライド(2.6 モル%)、低沸点炭化水素
(4.1 モル%)及びジ−n−オクチルエーテル(11.8モ
ル%)の混合物であった。各実施例と本比較例を比較す
ると明らかなように、各実施例では殆ど定量的に目的と
する長鎖アルキルハライド及びベンズアルデヒドが生成
するのに対し、従来法ではアルキル基の転位等が起こ
り、目的とする長鎖アルキルハライドの収率が非常に低
下している。
オクタノール130.2 gに、室温下で塩化水素ガスを4時
間吹き込んだ。その後触媒を除去し、GCで分析したと
ころ、n−オクチルクロライド(79.9モル%)、sec
−オクチルクロライド(2.6 モル%)、低沸点炭化水素
(4.1 モル%)及びジ−n−オクチルエーテル(11.8モ
ル%)の混合物であった。各実施例と本比較例を比較す
ると明らかなように、各実施例では殆ど定量的に目的と
する長鎖アルキルハライド及びベンズアルデヒドが生成
するのに対し、従来法ではアルキル基の転位等が起こ
り、目的とする長鎖アルキルハライドの収率が非常に低
下している。
【0023】
【発明の効果】本発明は、(化1)の式に従いベンザル
クロライドとアルコールをルイス酸の存在下で反応させ
ることを特徴とする長鎖アルキルハライドの製造方法で
ある(請求項1)。本発明方法により長鎖アルキルハラ
イドを製造すると、原料であるアルコールのアルキル基
の転位が殆どないため、高収率で目的とする長鎖アルキ
ルハライドを製造することができる。更に従来のハロゲ
ン化剤によるアルキルハライドの製造の場合と異なり、
触媒の使用量が少量ですむため、経済的である。
クロライドとアルコールをルイス酸の存在下で反応させ
ることを特徴とする長鎖アルキルハライドの製造方法で
ある(請求項1)。本発明方法により長鎖アルキルハラ
イドを製造すると、原料であるアルコールのアルキル基
の転位が殆どないため、高収率で目的とする長鎖アルキ
ルハライドを製造することができる。更に従来のハロゲ
ン化剤によるアルキルハライドの製造の場合と異なり、
触媒の使用量が少量ですむため、経済的である。
【0024】又水等の副生がないため、その分離操作が
不要であり、同時に生成する前記長鎖アルキルハライド
と置換又は未置換ベンズアルデヒドとの沸点差が比較的
大きいため、両者を蒸留により容易に分離して高純度生
成物とすることができる。しかし原料であるアルコール
と生成するアルキルハライドとの沸点差は比較的小さい
ことが多く、未反応アルコールが残存すると分離操作に
手間取ることになる。従って原料である長鎖アルコール
の量を置換又は未置換ベンザルクロライドより少なくし
て完全に反応させ、残存する未反応ベンザルクロライド
に水を添加して対応するベンズアルデヒドに転換し反応
を完結させるとともに、無用な分離操作を回避すること
ができる(請求項2)。
不要であり、同時に生成する前記長鎖アルキルハライド
と置換又は未置換ベンズアルデヒドとの沸点差が比較的
大きいため、両者を蒸留により容易に分離して高純度生
成物とすることができる。しかし原料であるアルコール
と生成するアルキルハライドとの沸点差は比較的小さい
ことが多く、未反応アルコールが残存すると分離操作に
手間取ることになる。従って原料である長鎖アルコール
の量を置換又は未置換ベンザルクロライドより少なくし
て完全に反応させ、残存する未反応ベンザルクロライド
に水を添加して対応するベンズアルデヒドに転換し反応
を完結させるとともに、無用な分離操作を回避すること
ができる(請求項2)。
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【手続補正書】
【提出日】平成5年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【比較例1】触媒である塩化亜鉛を68.1g添加したn−
オクタノール130.2 gに、120 〜130 ℃で塩化水素ガス
を4時間吹き込んだ。その後触媒を除去し、GCで分析
したところ、n−オクチルクロライド(79.9モル%)、
sec−オクチルクロライド(2.6 モル%)、低沸点炭
化水素(4.1 モル%)及びジ−n−オクチルエーテル
(11.8モル%)の混合物であった。各実施例と本比較例
を比較すると明らかなように、各実施例では殆ど定量的
に目的とする長鎖アルキルハライド及びベンズアルデヒ
ドが生成するのに対し、従来法ではアルキル基の転位等
が起こり、目的とする長鎖アルキルハライドの収率が非
常に低下している。
オクタノール130.2 gに、120 〜130 ℃で塩化水素ガス
を4時間吹き込んだ。その後触媒を除去し、GCで分析
したところ、n−オクチルクロライド(79.9モル%)、
sec−オクチルクロライド(2.6 モル%)、低沸点炭
化水素(4.1 モル%)及びジ−n−オクチルエーテル
(11.8モル%)の混合物であった。各実施例と本比較例
を比較すると明らかなように、各実施例では殆ど定量的
に目的とする長鎖アルキルハライド及びベンズアルデヒ
ドが生成するのに対し、従来法ではアルキル基の転位等
が起こり、目的とする長鎖アルキルハライドの収率が非
常に低下している。
Claims (2)
- 【請求項1】 【化1】 (式中Xは、ハロゲン又は低級アルキル基、nは0、1
又は2、RはC5 〜C10の直鎖アルキル基である)の式
に従いベンザルクロライドとアルコールをルイス酸の存
在下で反応させることを特徴とする長鎖アルキルハライ
ドの製造方法。 - 【請求項2】 添加するアルコールの量をベンザルクロ
ライドに対して当量未満とし、未反応のベンザルクロラ
イドを水と反応させてベンズアルデヒドに転換するよう
にした請求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5218170A JPH0753418A (ja) | 1993-08-09 | 1993-08-09 | 長鎖アルキルハライド類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5218170A JPH0753418A (ja) | 1993-08-09 | 1993-08-09 | 長鎖アルキルハライド類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753418A true JPH0753418A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16715728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5218170A Pending JPH0753418A (ja) | 1993-08-09 | 1993-08-09 | 長鎖アルキルハライド類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0753418A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010105929A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Ihara Nikkei Kagaku Kogyo Kk | フタル酸ジクロリド化合物の製造法、これに用いられる塩化亜鉛触媒およびその調製方法 |
US8642805B2 (en) | 2008-07-29 | 2014-02-04 | Iharanikkei Chemical Industry Co., Ltd. | Method of producing phthaloyl dichloride compound, catalyst for use in the method, and method of forming the catalyst |
-
1993
- 1993-08-09 JP JP5218170A patent/JPH0753418A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8642805B2 (en) | 2008-07-29 | 2014-02-04 | Iharanikkei Chemical Industry Co., Ltd. | Method of producing phthaloyl dichloride compound, catalyst for use in the method, and method of forming the catalyst |
JP2010105929A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Ihara Nikkei Kagaku Kogyo Kk | フタル酸ジクロリド化合物の製造法、これに用いられる塩化亜鉛触媒およびその調製方法 |
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