JP2863812B2 - 減速機用潤滑剤組成物 - Google Patents
減速機用潤滑剤組成物Info
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Description
軽量化および高効率化が進み、潤滑箇所が高温となる傾
向がある。この傾向は、従来人間が行っていた作業を機
械化すること、つまりロボット化された作業でも同一で
あり、さらに機械そのものの使用が世界的規模におよぶ
ため、寒冷地に対しての対策も必要である。本発明は、
このような厳しい条件下の特に減速機に使用され、低温
時の潤滑性によるトルクが小さく、かつ耐久性に優れる
減速機用潤滑剤組成物に関するものである。
鉱油を基油としたグリースが使用されていた。また、耐
久性が要求される箇所には、中粘度鉱油を基油としたグ
リースがそれぞれ要求性能に合わせて使い分けをされて
いた。
ハーモニックドライブシステムズの登録商標)の基本要
素は、第1図に示すように、サーキュラ・スプライン
1、フレクスプライン2、ウェーブ・ジェネレータ3の
3要素から構成されている。3要素を組合せた状態で、
サーキュラスプライン1を固定し、ウェーブ・ジェネレ
ータ3(入力)を回すとフレクスプライン2は弾性変形
し、サーキュラ・スプライン1とのかみ合い位置が順次
移動して行く。ウェーブ・ジェネレータ3が、1回転し
たときフレクスプライン2は、サーキュラスプライン1
より歯数が2枚少ないのでその分だけ、ウェーブ・ジェ
ネレータ3の回転方向とは逆の方向に移動する。一般に
は、その動きを出力として取り出す。このような機構の
中では特に、ウェーブ・ジェネレータ3とフレクスプラ
イン2の間の潤滑が従来のグリースでは十分ではなかっ
た。かような機構において低粘度鉱油を機油としたグリ
ースは低温性は満足するものの、耐久性が劣るのが問題
である。逆に中粘度鉱油を基油としたグリースは、耐久
性は満足するものの、低温性が問題となる。この為、要
求性能に合わせてグリースを使い分けており、使用者側
から考えると非常に不便であり、低温性を維持しつつ耐
久性を有するグリースの開発が望まれていた。
一般式 (式中のRは炭素数が3〜12のアルキル基、nは1〜6
の整数を示す。)で表わされる脂肪族炭化水素油とポリ
メタクリレートが重量比で97:3ないし90:10から成る基
油から構成されたことを特徴とする。脂肪族炭化水素油
は、合成油の中では最も古くから検討されてきたもの
で、グリースの基油としても最近非常に多く使用されて
きている。鉱油と比較して粘度指数が高く、流動点が低
い又耐樹脂性に優れる等の特徴を有する。
フィンオリゴマーが挙げられる。この脂肪族炭化水素油
は、100℃における粘度が約3〜20cStのものが好適であ
る。3cSt未満では潤滑性が劣り蒸発減量が大きい。又、
20cStを超えると粘性抵抗が大きく潤滑性、低温性に劣
る。
剤として一般的に知られている添加剤である。
成油であるが、ポリメタクリレートを特定の比率で併用
することにより、更に粘度指数が高くなる。即ち、低温
では油膜が薄く低温性に優れ、又高温では油膜が厚く耐
久性に優れる。従って、このような脂肪族炭化水素油と
ポリメタクリレートを併用した基油により得られるグリ
ース組成物は、JIS K 2220 5.14の起動トルク、回転ト
ルクなどによるグリースの撹拌抵抗を評価する試験では
なく、低温時の潤滑性を評価する試験、例えば減速機を
実際に使用した低温トルク値を大幅に改善せしめること
を可能とした。さらに耐久性、例えば減速機を実際に使
用した耐久時間を大幅に改善せしめることを可能とし
た。
レートは重量比で97:3ないし90:10であることが条件で
ある。ポリメタクリレートが上記下限範囲未満であると
明確な効果が得られず、目的を達し得ない為、上記下限
範囲以上であることが必要である。又上記上限範囲を超
えると、ポリメタクリレートの溶解性が悪くなり、低温
時に析出してしまい均一とはならない為に上記上限範囲
以下であることが必要である。
べての増ちょう剤に適用し得る耐熱性を要求される場合
には、ウレアであることが望ましい。又、必要に応じ
て、フェニルα−ナフチルアミン、2,6−ジ−ターシャ
リーブチル−p−クレゾール等の酸化防止剤、N,N′−
トリメチレンジアミンジオレエート、ソルビタンモノオ
レエート等の防錆剤、ジアルキルジチオりん酸塩類、り
ん酸エステル類等の極圧剤、高級脂肪酸類、各種エステ
ル類等の油性剤、二硫化モリブデン、グラファイト等の
固体潤滑剤を添加することができる。
験にて低温性を検討した結果、低温性は低粘度鉱油を基
油としたグリースと同等以上であり、又減速機を実際に
用いた耐久試験にて耐久性を検討した結果、耐久性は中
粘度鉱油を基油としたグリースと同等であることが確認
された。
尚、実施例、比較例に示した組成物に用いた基油、ポリ
メタクリレートの主たる性状は次の通りである。
量部を38.60重量部の脂肪族炭化水素油(100℃の粘度3.
9cSt)に加え、80℃に加熱し均一に分散させた。これに
オクチルアミン5.64重量部および前記脂肪族炭化水素油
38.60重量部とを混合し、80℃に加熱し溶解させたもの
を加え、激しく撹拌するとすぐにゲル状物質を生じた。
撹拌を30分間継続し、200℃まで加熱120℃まで冷却した
らポリメタクリレート5.85重量部および前記脂肪族炭化
水素油5.85重量部とを混合し、100℃に加熱し溶解させ
たものを加えた。室温まで冷却した後3段ロールミルで
混練し目的のグリースを得た。
量部を36.56重量部の脂肪族炭化水素油(100℃の粘度3.
9cSt)に加え、80℃に加熱し均一に分散させた。これに
シクロヘキシルアミン6.63重量部および前記脂肪族炭化
水素油36.55重量部とを混合し、80℃に加熱し溶解させ
たのを加え、激しく撹拌するとすぐにゲル状物質を生じ
た。撹拌を30分間継続し、200℃まで加熱120℃まで冷却
したらポリメタクリレート5.95重量部および前記脂肪族
炭化水素油5.95重量部とを混合し、100℃に加熱し溶解
させたものを加えた。室温まで冷却した後3段ロールミ
ルで混練し目的のグリースを得た。
量部を33.97重量部の脂肪族炭化水素油(100℃の粘度3.
9cSt)に加え、80℃に加熱し均一に分散させた。これに
パラトルイジン9.69重量部および前記脂肪族炭化水素油
33.97重量部とを混合し、80℃に加熱し溶解させたもの
を加え、激しく撹拌するとすぐにゲル状物質を生じた。
撹拌を30分間継続し、200℃まで加熱120℃まで冷却した
らポリメタクリレート5.53重量部および前記脂肪族炭化
水素油5.53重量部とを混合し、100℃に加熱し溶解させ
たものを加えた。室温まで冷却した後3段ロールミルで
混練し目的のグリースを得た。
族炭化水素油(100℃の粘度3.9cSt)79.12重量部を各々
秤取配合して220℃まで昇温し完全に溶解させた後、120
℃まで冷却したらポリメタクタレート6.44重量部および
前記脂肪族炭化水素油6.44重量部とを混合し、100℃に
加熱し溶解させたものを加えた。室温まで冷却した後3
段ロールミルで混練し目的のグリースを得た。
量部を44.45重量部の脂肪族炭化水素油(100℃の粘度3.
9cSt)に加え、80℃に加熱し均一に分散させた。これに
オクチルアミン5.46重量部および前記脂肪族炭化水素油
44.45重量部とを混合し、80℃に加熱し溶解させたもの
を加え、激しく撹拌するとすぐにゲル状物質を生じた。
撹拌を30分間継続し200℃まで加熱、室温まで冷却した
後3段ロールミルで混練し、目的のグリースを得た。
量部を44.45重量部の鉱油(100℃の粘度3.6cSt)に加
え、80℃に加熱し均一に分散させた。これにオクチルア
ミン5.64重量部および前記鉱油44.45重量部とを混合
し、80℃に加熱し溶解させたものを加え、激しく撹拌す
るとすぐにゲル状物質を生じた。撹拌を30分間継続し20
0℃まで加熱、室温まで冷却した後3段ロールミルで混
練し、目的のグリースを得た。
量部を44.45重量部の鉱油(100℃の粘度6.0cSt)に加
え、80℃に加熱し均一に分散させた。これにオクチルア
ミン5.64重量部および前記鉱油44.45重量部とを混合
し、80℃に加熱し溶解させたものを加え、激しく撹拌す
るとすぐにゲル状物質を生じた。撹拌を30分間継続し20
0℃まで加熱、室温まで冷却した後3段ロールミルで混
練し、目的のグリースを得た。
ある。
スである。
のグリース組成物について次の性能評価を行った。
試験装置を使用し、−10℃の環境でハーモニックドライ
ブの損失トルクを測定した。
置を使用し、耐久性の比較試験を行った。
Claims (1)
- 【請求項1】潤滑グリース用増ちょう剤と次の一般式 (式中のRは炭素数が3〜12のアルキル基、nは1〜6
の整数を示す。)で表わされる脂肪族炭化水素油とポリ
メタクリレートが重量比で97:3ないし90:10から成る基
油から構成されたことを特徴とする減速機用潤滑剤組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20380989A JP2863812B2 (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 減速機用潤滑剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20380989A JP2863812B2 (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 減速機用潤滑剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03179094A JPH03179094A (ja) | 1991-08-05 |
JP2863812B2 true JP2863812B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=16480088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20380989A Expired - Lifetime JP2863812B2 (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 減速機用潤滑剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (7)
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WO2006064869A1 (ja) | 2004-12-17 | 2006-06-22 | Ntn Corporation | グリース組成物およびグリース封入転がり軸受 |
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JP2018017317A (ja) | 2016-07-28 | 2018-02-01 | セイコーエプソン株式会社 | ロボット、歯車装置および歯車装置の製造方法 |
JP2018053942A (ja) | 2016-09-26 | 2018-04-05 | セイコーエプソン株式会社 | ロボットおよび歯車装置 |
CN113355148B (zh) * | 2021-05-28 | 2022-12-20 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种用于汽车驱动轴轮毂轴承结合面的润滑剂及其制法 |
-
1989
- 1989-08-08 JP JP20380989A patent/JP2863812B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03179094A (ja) | 1991-08-05 |
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