JP2863072B2 - 画像階調変換方法及び画像処理装置 - Google Patents

画像階調変換方法及び画像処理装置

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JP2863072B2
JP2863072B2 JP5263503A JP26350393A JP2863072B2 JP 2863072 B2 JP2863072 B2 JP 2863072B2 JP 5263503 A JP5263503 A JP 5263503A JP 26350393 A JP26350393 A JP 26350393A JP 2863072 B2 JP2863072 B2 JP 2863072B2
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輝彦 松岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文字と画像とが混在す
るディジタルイメージデータの階調を変換する画像階調
変換方法、及び、この方法を用いた画像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】画像を構成する各画素が白または黒のみ
で表示された画像を2値画像(binaryimage)と言い、
これに対して白と黒との間に何段階かの明るさを持つ画
像を多階調画像(muitilevel gray scale image)と言
う。多階調画像を白黒の2値画像に変換する処理を2値
化と言う。例えば、各画素が0(黒)から255(白)
までの値を持つ256階調の画像は、画素毎に8ビット
の情報容量を必要とするが、2値化すると各画素は1ビ
ットの情報容量に圧縮されることになり、データ量が1
/8に低減される。
【0003】従来、文字及び画像が混在したディジタル
イメージデータの階調を変換する場合において、文字領
域では2値性の保存が要求され、他方画像領域では中間
調の再現性等が要求されていたが、このような互いに相
反する要求を満足する単一の画像階調変換方法はなかっ
た。このため、階調変換の前工程として、まず入力され
たディジタルイメージデータの文字領域と画像領域とを
それぞれ検出し、この検出結果に基づいてディジタルイ
メージデータを文字領域と画像領域とに分割していた。
そして、文字領域では一定の閾値を用いて白と黒との2
レベルに画素の値を正規化する単純2値化法等を用い、
また画像領域では縦横4×4画素等のパターンマトリク
スを用いて行う面積階調による中間再現法等を用い、そ
れぞれの領域に対して別々の処理を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、階調変換の前工程として入力されたディ
ジタルイメージデータの文字領域と画像領域とに分割す
る必要があり、階調変換の方法も文字領域と画像領域と
それぞれ異なる手法が必要となるため、処理速度が遅く
なったり、回路規模が大きく複雑になったりし、この結
果として、画像処理装置が大型化し価格も高くなるとい
う問題点があった。以上の問題点に鑑み、本発明の課題
は、ディジタルイメージデータの文字領域と画像領域と
を領域分割することなく、文字及び画像共に良好な階調
変換画像を得る画像階調変換方法を提供することであ
る。また、本発明の別の課題は、ディジタルイメージデ
ータの文字領域と画像領域とを分割することなく階調変
換する高速の画像処理装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を有する。すなわち本発明は、2
値画像で表される文字パターンデータと前記2値の区間
に含まれる複数の階調で表される多階調画像データとが
混在するディジタルイメージデータの各画素を2値化す
る画像階調変換方法において、変換対象の画素の集合か
ら注目画素を選択する工程と、前記2値の中から第1の
値を該注目画素の第1の仮の値として設定する工程と、
前記第1の仮の値及び該注目画素近傍の複数画素の値か
ら第1の加重平均値を求める工程と、前記2値の中から
前記第1の値とは異なる第2の値を該注目画素の第2の
仮の値として設定する工程と、前記第2の仮の値及び該
注目画素近傍の複数画素の値から第2の加重平均値を求
める工程と、前記第1の加重平均値と前記第2の加重平
均値との何れが該注目画素の値に近いかを判定する工程
と、前記第1の加重平均値が前記第2の加重平均値より
該注目画素の値に近ければ前記第1の値を該注目画素の
更新値とし、前記第2の加重平均値が前記第1の加重平
均値より該注目画素の値に近ければ前記第2の値を該注
目画素の更新値とする工程と、全ての対象画素の処理が
一通り終わるまで前記全ての工程を繰り返す工程と、所
定の収束条件が満足されるまで前記全ての工程を繰り返
す工程と、を含むことを特徴とする画像階調変換方法で
ある。
【0006】また本発明は、2値画像で表される文字パ
ターンデータと前記2値の区間に含まれる第1の階調
(m値)で表される多階調画像データとが混在するディ
ジタルイメージデータの各画素を、前記第1の階調(m
値)より少ない第2の階調(n値;m>n)で表される
ディジタルイメージデータに階調変換するする画像階調
変換方法において、変換対象のディジタルイメージデー
タを構成する画素の集合から注目画素を選択する工程
と、前記第2の階調の中から第1の明るさを示す値;P
(1)を該注目画素の第1の仮の値として設定する工程
と、前記第1の仮の値及び該注目画素近傍の複数画素の
値から第1の加重平均値を求める工程と、前記第2の階
調の中から第2の明るさを示す値;P(2)を該注目画素
の第2の仮の値として設定する工程と、前記第2の仮の
値及び該注目画素近傍の複数画素の値から第2の加重平
均値を求める工程と、前記第2の階調(n値)の中から
第k(n≧k≧3)の値;P(k)を該注目画素の第kの
仮の値として設定する工程と、前記第kの仮の値及び該
注目画素近傍の複数画素の値から第kの加重平均値を求
める工程と、前記k個の加重平均値の何れが該注目画素
の値に最も近いかを判定する工程と、該注目画素に最も
近い加重平均値を生じた前記仮の値を該注目画素の更新
値とする工程と、全ての対象画素の処理が終わるまで前
記全ての工程を繰り返す工程と、所定の収束条件が満足
されるまで前記全ての工程を繰り返す工程と、を含むこ
とを特徴とする画像階調変換方法である。
【0007】また本発明は、2値画像で表される文字パ
ターンデータと前記2値の区間に含まれる第1の階調
(m値)で表される多階調画像データとが混在するディ
ジタルイメージデータの各画素を、前記第1の階調(m
値)より少ない第2の階調(n値;m>n)で表される
ディジタルイメージデータに階調変換するする上記画像
階調変換方法において、注目画素の仮の値として設定す
る値を、
【数2】 式(1)により決定すること特徴とする画像階調変換方
法である。
【0008】また本発明は、上記何れかの画像階調変換
方法において、前記注目画素の仮の値及び前記注目画素
近傍の複数画素の値から加重平均値を求める場合、前記
注目画素から該近傍の画素までの距離が大きいほど該近
傍の画素の加重平均係数を小さく定めることができる。
【0009】また本発明は、平面状に配置された各ユニ
ットがその近傍のユニットと互いに情報交換可能なよう
に接続された平面状ニューラルネットワークを用いた画
像処理装置であって、前記各ユニットは、該ユニットの
近傍のユニットからの入力の重み付き線形和を計算する
手段と、該ユニットに割り当てられた階調変換前の画素
の値を保持する手段と、変換後の階調の取り得る値を発
生する手段と、を備えてなり、請求項1ないし請求項4
に記載の画像階調変換方法を用いて画像階調変換を実行
することを特徴とする画像処理装置である。
【0010】
【作用】本発明は上記構成により、文字領域と画像領域
とが混在したディジタルイメージデータを、文字領域と
画像領域とに分割することなく、多値から2値へ、ある
いは、第1の階調(m値)から第2の階調(n値:m>
n)へ、それぞれ階調変換することができる。また上記
画像階調変換を平面状に各ユニットが配置されたニュー
ラルネットワークを用いて実行することができる。
【0011】ニューラルネットワークは、脳の基本構成
単位と考えられているニューロン(神経単位、ノイロン
とも言う)の工学的なモデルであるユニットを相互に接
続したネットワークである。ニューラルネットワークに
は、その結合形態により、階層型ネットワークと相互結
合型ネットワークとに分類される。階層型ネットワーク
は、パーセプトロン型ネットワークとも呼ばれ、多数の
ユニットを多層に結合した構造を持つ。階層型ネットワ
ークの第1層は外部から情報を入力する入力層、最終層
は外部へ情報を出力する出力層、その間の層は中間層と
呼ばれる。階層型の結合の特徴は、層内の結合がなく、
層間の結合は入力層から出力層に向けての一方向性の結
合のみが存在することである。
【0012】一方、相互結合型ネットワークは、階層構
造を作らずに、多数のユニットを相互に結合した構造を
持つ。情報が入力層から出力層へと一方向に流れるだけ
の階層型ネットワークと異なり、相互結合型ネットワー
クにはフィードバックループが存在するため、情報はネ
ットワーク内部を幾度もめぐることになる。ネットワー
クの状態がある初期状態から出発して、各ユニットが内
部状態及び出力の変化を繰り返していくうちに、ネット
ワーク全体の状態は、ある安定な平衡状態に到達する
か、いくつかの状態をめぐる巡回状態に陥る。この種の
代表的なネットワークとして、ホップフィールド型ニュ
ーラルネットワーク(参考文献1:“ニューラル・コン
ピューティング−理論と実際−”PHILIP D.W
ASSERMAN著 石井直宏/塚田稔 共訳 森北出
版 pp81−96 1993年、参考文献2:Hopfie
ld J.J. and Tank D.W.:"Neural Computation of Decis
ions in Optimization Problems",Biol.Cybern.,52, p
p.141-152 1985 )やボルツマンマシンがある。
【0013】本発明は、上記ホップフィールド型ニュー
ラルネットワークを基盤とした構成によって画像階調変
換を行うものである。ホップフィールド型ニューラルネ
ットワークの一般的な構成図を図5に示す。同図におい
て、ホップフィールド型ニューラルネットワークを構成
する各ユニット6は、双方向に情報の伝達が可能な経路
7で相互に他の全てのユニットと結合されており、ある
ユニットの出力が他のユニットを介して再びそのユニッ
トに戻るフィードバックループ経路が構成されている。
【0014】また、ホップフィールド型ニューラルネッ
トワークにおいては、各ユニット間の情報の伝わりやす
さとして、結合係数という概念がある。ホップフィール
ド型ニューラルネットワークの各ユニットは、他のユニ
ットから情報受け取る場合、情報値にこの結合係数を掛
けた値を受け取るとする。
【0015】本来のホップフィールド型ニューラルネッ
トワークは、N個のユニットがあれば、N個のユニット
全てが互いに接続されているが、本発明における画像処
理に際しては、平面状に配列された各ユニットが、所定
のユニット間距離以内の近傍のユニットに接続されてい
れば十分である。たとえこれ以上の接続があっても、結
合係数に0が割り当てられ、互いに遠くはなれたユニッ
ト間では、ニューラルネットワークとしての情報の伝達
は起こらない。上記ニューラルネットワークを画像階調
変換に適用するため、変換対象の各画素をそれぞれニュ
ーラルネットワークの各ユニットに割り当てる。そし
て、あるユニットとその近傍ユニットとの結合係数を階
調変換時の加重平均係数とすると、注目画素を割り当て
られたユニットは、近傍画素を割り当てられたユニット
から近傍画素の値に加重平均係数を掛けた値を受け取る
ことができる。
【0016】階調変換のアルゴリズムは以下の通りであ
る。ある画素の階調変換を行う場合、この注目画素とそ
の近傍の画素を考慮して、近傍の画素と階調変換後の注
目画素との加重平均値が、階調変換前の注目画素の明る
さに最も近いように階調変換すれば、高品質な階調変換
結果が得られる。そして、注目画素から一定以上離れた
画素は、注目画素の階調変換に際して全く考慮する必要
がない。
【0017】次に、図6に近傍画素の取り方の例を示
す。図6において、☆印が注目画素8であり、◎印及び
○印が注目画素8の階調変換時に考慮される近傍画素9
を示す。このように12近傍の画素を選んだ理由は次の
通りである。まず第1に、画像領域においては、階調変
換対象の注目画素に対し、ほんの近くの画素しか関与し
ないと考えられるからである。第2に文字領域において
は、縦と横の線が多いため、注目画素に対する縦と横の
画素の情報は斜めの画素の情報よりも関与していると考
えられるからである。このようなことを考慮して近傍画
素を選択すれば、12近傍でなくてもかまわない。
【0018】注目画素8と近傍画素9との加重平均係数
は、ニューラルネットワークを構成する各ユニット間の
結合係数となり、注目画素から1画素だけ離れた近傍8
画素(◎印)からの加重平均係数をaとし、2画素離れ
た近傍4画素(○印)からの加重平均係数bとし、注目
画素から遠くなるにつれて小さな値を取るように、a>
bとする。また、近傍画素の加重平均係数の合計と自ユ
ニットの仮の値の加重平均係数zとの和、すなわち、z
+8a+4b=1になっていれば、加重平均係数にどん
な値を設定しても構わない。注目画素から1画素だけ離
れた近傍8画素の値をx1〜x8、注目画素から2画素だ
け離れた近傍4画素の値をx9〜x12とすれば、近傍画
素の重み付き総和Σは、式(2)となる。
【数3】 Σ=a(x1+x2+…+x8)+b(x9+z10+…+x12) …(2)
【0019】以上のことから、階調変換の加重平均係数
をユニット間の結合係数とし、各ユニットの状態を各画
素の値に対応させると、ホップフィールド型ニューラル
ネットワークにより、2値画像で表される文字パターン
データと多階調画像データとが混在するディジタルイメ
ージデータの階調変換を、文字パターンデータと画像デ
ータとを分割することなく処理できる。しかもホップフ
ィールド型ニューラルネットワークの並列処理性によ
り、階調変換を高度な並列処理により高速に実行するこ
とができる。
【0020】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明に係る画像処理装置の実施
例の構成図である。同図において、本発明の画像処理装
置は、文字及び画像の混在した原稿等をディジタルイメ
ージデータに変換して入力する画像入力部1と、ディジ
タルイメージデータを記憶する画像記憶部2と、ディジ
タルイメージデータを階調変換する画像階調変換部3
と、階調変換後のディジタルイメージデータを出力する
画像出力部4と、装置全体を制御するCPU5とからな
る。図1において、太い矢印は画像データの流れを示
し、細い矢印は制御の流れを示す。
【0021】図2は、本発明に係る画像階調変換方法の
実施例のフローチャートである。本実施例は、2値画像
で表される文字パターンデータと前記2値の区間に含ま
れる複数の階調(m値とする)で表される多階調画像デ
ータとが混在するディジタルイメージデータの各画素を
2値化する画像階調変換に本発明を適用した例である。
図2において、あらかじめホップフィールド型ニューラ
ルネットワークに階調変換対象のディジタルイメージデ
ータがロードされている状態から出発するものとする。
この状態は、作用の項目で説明したように、ホップフィ
ールド型ニューラルネットワークの各ユニットに、階調
変換前のディジタルイメージデータが1画素ずつ読み込
まれている。
【0022】図2のフローチャートにおいて、まず最初
に、階調変換対象である注目画素がランダムに選択され
る(ステップS10)。次いで、注目画素の近傍画素を
担う12台のユニットの出力が注目画素を担うユニット
の入力(x1,x2,…,x12)としてへ読み込まれ
る(ステップS20)。次いで、12近傍画素の値がそ
れぞれ加重平均係数の重みを乗じて加算され、近傍画素
の重みづけられた総和Σが得られる(ステップS3
0)。このΣを計算する積和(ステップS30)は、ス
テップS20の近傍画素の読み込みと同時に行われるの
が望ましい。
【0023】次いで、2値のうちの第1の仮の値として
黒値に加重平均係数を掛けた値が上記Σに加算されて、
第1の加重平均値が計算される(ステップS40)。次
いで、2値のうちの第2の仮の値として白値に加重平均
係数を掛けた値が上記Σに加算されて、第2の加重平均
値が計算される(ステップS41)。次いで、注目画素
(自ユニットの画素)の値が読み出される(ステップS
42)。このとき、ステップS40からS42までは、
並列に処理されるのが望ましい。
【0024】次いで、2つの加重平均値と注目画素の値
とが比較され、注目画素の値に近いほうの加重平均値が
選択される(ステップS50)。そして、注目画素の値
に近いほうの加重平均値を生じた仮の値、すなわち黒か
白かが選択されて(ステップS60)、その値で注目画
素が更新される(ステップS70)。次いで、全画素の
階調変換が一通り終了したかどうかが判定され(ステッ
プS80)、NOであれば、ステップS10へ戻って、
次の注目画素が選択される。ステップS80の判定にお
いて、YESであれば、収束条件が判定され(ステップ
S90)、収束条件が満足されていれば、階調変換を終
了するが、収束条件が満足されていなければ、もう一通
り画素毎の階調変換を行うため、ステップS10へ戻
る。
【0025】なお、上記実施例では、階調変換対象であ
る注目画素がランダムに選択される(ステップS10)
としたが、入力画像のラスタスキャン方向に順次選択し
てもよいし、ニューラルネットワークの特性を最大限に
発揮させて全ての画素の階調変換を同時に実行してもよ
い。
【0026】次に、本発明に係る画像処理装置を構成す
る画像階調変換部3の実施例のブロック図を図3に示
す。画像階調変換部3は、ホップフィールド型ニューラ
ルネットワークを平面配列化し、近傍のユニット間のみ
に相互の情報伝達経路を有するニューラルネットワーク
である。そしてこのニューラルネットワークを構成する
各ニューロンモデル、すなわちユニットQ(i,j)
は、結合係数aでユニット間距離1のユニットと相互に
接続され、結合係数bでユニット間距離2のユニットと
相互に接続されている。
【0027】図4は、ニューラルネットワークを構成す
る各ユニットQ(i,j)の内部構成を示すブロック図
である。図4において、ユニット(ニューロンモデル)
は、ユニット外部と信号を授受する端子として、近傍の
12台のユニットからの出力を受け取る12本の入力端
子x1〜x12と、近傍の12台のユニットへそれぞれ出
力を分配するための12本の出力端子y1〜y12とがあ
る。
【0028】ユニット内部には、注目画素の値Aを保持
する画素保持回路10と、変換先の階調(P(1)〜P
(n)からなるn値)の仮の値を選択するためのセレク
タ20と、セレクタ20から出力された変換候補(仮の
値)を保持する変換候補保持回路30と、12の近傍ユ
ニットから入力される近傍画素の値を重み付けて加算し
Σを計算するための第1の積和回路40と、セレクタ2
0で選択された仮の値を重み付けてΣと加算し加重平均
値Bを求める第2の積和回路50と、注目画素の値Aと
加重平均値Bとの差の絶対値を計算する誤差計算回路6
0と、誤差計算回路60の出力を保持する誤差保持回路
70と、前回までの最小誤差と今回の誤差とを比較する
誤差比較回路80と、誤差比較に基づいて今回の誤差の
方が小さければ、今回の誤差で誤差保持回路70の内容
を更新すると同時に、変換候補保持回路30の内容を今
回の仮の値で更新するよう制御したり、その他の制御を
行う図示されない制御回路とが設けられている。
【0029】次に、本実施例の動作を説明する。まず最
初に、変換前のディジタルイメージデータがロードされ
る。このときは、図示されない制御信号により、入力端
子x1と画素保持回路10と出力端子y2とで構成される
レジスタ回路が、互いに隣接するユニット間で芋づる式
に接続されて、イニシャルロードパスを構成する。そし
て、画像記憶部2から、イニシャルロードパスを介し
て、各ユニットに画素毎の変換前ディジタルイメージデ
ータがロードされる。このイニシャルロードパスは、ニ
ューラルネットワークに1本でもよいし、幾つかのパス
に分けて並列化してもよい。
【0030】変換前のディジタルイメージデータのイニ
シャルロードが終わると、次にニューラルネットワーク
を構成する各ニューロンすなわち各ユニットが発火され
る。ニューロンの発火は、発火するニューロンが1つず
つランダムに選択されてもよいし、ネットワークをスキ
ャンするように選択されてもよいし、全ニューロンが同
時に発火してもよい。
【0031】ニューロンが発火すると、それぞれの近傍
のユニットの出力を、入力端子x1〜x12の入力端子
により取り込み、第1の積和回路40により、各入力信
号にそれぞれの結合係数で示された加重平均係数をかけ
て総和Σをもとめる。このΣは近傍画素の加重平均値で
ある。次いで、セレクタ20により変換後の階調(n
値)のうちから最初の仮の値:P(1)が選ばれ、変換
候補保持回路30に保持されるとともに、第2の積和回
路50により、P(1)に加重平均係数を掛けた値とΣ
とが加算され第1の加重平均値B1が求められる。次い
で、B1と画素保持回路10に保持された変換前の画素
の値Aとの差の絶対値、|A−B1|が求められ、この
値は誤差保持回路70に保持される。
【0032】次いで、セレクタ20により第2の仮の
値:P(2)が選ばれ、P(2)に加重平均係数を掛け
た値とΣとが加算され第2の加重平均値B2が求められ
る。次いで、B2と画素保持回路10に保持された変換
前の画素の値Aとの差の絶対値、|A−B2|が求めら
れ、この|A−B2|と誤差保持回路70に保持されて
いる|A−B1|とが誤差比較回路80により比較され
る。
【0033】誤差比較の結果、|A−B2|の方が、|
A−B1|より小さければ、|A−B2|の値で誤差保
持回路70の内容を更新するとともに、変換候補保持回
路30の内容をP(2)で更新する。|A−B2|の方
が、|A−B1|より大きいか等しければ、誤差保持回
路70及び変換候補保持回路30は更新されない。
【0034】同様に、順次新しい仮の値をセレクタ20
で選んで、その仮の値で加重平均値を求め、変換前の画
素の値との誤差を求め、誤差保持回路70に保持されて
いる前回選択された仮の値までの最小誤差と比較する。
こうして、仮の値:P(n)まで繰り返すと、最後に変
換候補保持回路30に保持されている値は、当該画素を
最小の誤差で階調変換した値となり、この値で画素保持
回路10の内容を更新して、一旦当該画素の処理を終了
する。なお、上記セレクタ20による仮の値の選択順序
は、前記式(1)に基づいて行われる。仮にn=4とす
ると、P(1)=0,P(2)=1,P(3)=1/
3,P(4)=7/9となる。
【0035】次に、別の画素が選ばれて次々に異なる画
素が処理されて、全画素の処理が一通り終了するまで継
続される。あるいは、全画素が同時に処理される場合に
は、収束条件が判断される。収束条件の判断において、
まだ収束条件が満足されてなければ、再度全画素の処理
が繰り返して行われる。最初は、ほとんどの画素が階調
変換による画素の値の更新がされるが、計算回数を重ね
るにつれて、だんだん更新される画素の数が少なくな
り、やがてはほとんど更新されなくなり、一定の状態に
落ち着く。これは、ホップフィールド型ニューラルネッ
トワークの特徴である。ホップフィールド型ニューラル
ネットワークでは、ネットワークのエネルギーというも
のを考え、ネットワークを動作させると、そのネットワ
ークのエネルギーが減少していき、エネルギーの極小点
に落ち着くという特徴がある。
【0036】収束条件の判断としては、更新された画素
数の全画素数に対する割合が一定の比率、例えば5%以
下になったとき収束したと判定する。階調変換による画
素の更新が収束すると、イニシャルロードパスを介し
て、それぞれのユニットの画素保持回路10の内容が芋
づる式に画像記憶部2に出力され、階調変換後のディジ
タルイメージデータが画像出力部4によって出力され
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、2
値画像で表される文字パターンデータと前記2値の区間
に含まれる複数の階調(m値)で表される多階調画像デ
ータとが混在するディジタルイメージデータの各画素を
2値化またはn値化(m>n)する画像階調変換方法に
おいて、ディジタルイメージデータの文字領域と画像領
域とを領域分割することなく、文字及び画像共に良好な
階調変換画像を得る画像階調変換方法を提供することが
できるという効果がある。また、本発明によれば、ディ
ジタルイメージデータの文字領域と画像領域とを分割す
ることなく階調変換する高速の画像処理装置を提供する
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の全体を示す構成図であ
る。
【図2】本発明の画像階調変換方法の実施例のフローチ
ャートである。
【図3】本発明の画像処理装置の画像階調変換部を構成
するニューラルネットワークを示すブロック図である。
【図4】本発明の画像処理装置の画像階調変換部を構成
するニューラルネットワークの各ニューロンモデル(ユ
ニット)を示すブロック図である。
【図5】画像階調変換時の近傍画素の説明図である。
【図6】ホップフィールド型ニューラルネットワークの
一般的な構成図である。
【符号の説明】
1 画像入力部 2 画像記憶部 3 画像階調変換部 4 画像出力部 5 CPU 6 ユニット 7 双方向経路 8 注目画素 9 近傍画素 10 画素保持回路 20 セレクタ 30 変換候補保持回路 40 第1の積和回路 50 第2の積和回路 60 誤差計算回路 70 誤差保持回路 80 誤差比較回路 x1〜x12 近傍ユニットからの入力端子 y1〜y12 近傍ユニットへの出力端子

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2値画像で表される文字パターンデータ
    と前記2値の区間に含まれる複数の階調で表される多階
    調画像データとが混在するディジタルイメージデータの
    各画素を2値化する画像階調変換方法において、 変換対象の画素の集合から注目画素を選択する工程と、 前記2値の中から第1の値を該注目画素の第1の仮の値
    として設定する工程と、 前記第1の仮の値及び該注目画素近傍の複数画素の値か
    ら第1の加重平均値を求める工程と、 前記2値の中から前記第1の値とは異なる第2の値を該
    注目画素の第2の仮の値として設定する工程と、 前記第2の仮の値及び該注目画素近傍の複数画素の値か
    ら第2の加重平均値を求める工程と、 前記第1の加重平均値と前記第2の加重平均値との何れ
    が該注目画素の値に近いかを判定する工程と、 前記第1の加重平均値が前記第2の加重平均値より該注
    目画素の値に近ければ前記第1の値を該注目画素の更新
    値とし、前記第2の加重平均値が前記第1の加重平均値
    より該注目画素の値に近ければ前記第2の値を該注目画
    素の更新値とする工程と、 全ての対象画素の処理が一通り終わるまで前記全ての工
    程を繰り返す工程と、 所定の収束条件が満足されるまで前記全ての工程を繰り
    返す工程と、を含むことを特徴とする画像階調変換方
    法。
  2. 【請求項2】 2値画像で表される文字パターンデータ
    と前記2値の区間に含まれる第1の階調(m値)で表さ
    れる多階調画像データとが混在するディジタルイメージ
    データの各画素を、前記第1の階調(m値)より少ない
    第2の階調(n値;m>n)で表されるディジタルイメ
    ージデータに階調変換するする画像階調変換方法におい
    て、 変換対象のディジタルイメージデータを構成する画素の
    集合から注目画素を選択する工程と、 前記第2の階調の中から第1の明るさを示す値;P(1)
    を該注目画素の第1の仮の値として設定する工程と、 前記第1の仮の値及び該注目画素近傍の複数画素の値か
    ら第1の加重平均値を求める工程と、 前記第2の階調の中から第2の明るさを示す値;P(2)
    を該注目画素の第2の仮の値として設定する工程と、 前記第2の仮の値及び該注目画素近傍の複数画素の値か
    ら第2の加重平均値を求める工程と、 前記第2の階調(n値)の中から第k(n≧k≧3)の
    値;P(k)を該注目画素の第kの仮の値として設定する
    工程と、 前記第kの仮の値及び該注目画素近傍の複数画素の値か
    ら第kの加重平均値を求める工程と、 前記k個の加重平均値の何れが該注目画素の値に最も近
    いかを判定する工程と、 該注目画素に最も近い加重平均値を生じた前記仮の値を
    該注目画素の更新値とする工程と、 全ての対象画素の処理が終わるまで前記全ての工程を繰
    り返す工程と、 所定の収束条件が満足されるまで前記全ての工程を繰り
    返す工程と、を含むことを特徴とする画像階調変換方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像階調変換方法にお
    いて、 注目画素の仮の値として設定する値を、 【数1】 式(1)により決定すること特徴とする画像階調変換方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3の何れかに記載
    の画像階調変換方法において、 前記注目画素の仮の値及び前記注目画素近傍の複数画素
    の値から加重平均値を求める場合、前記注目画素から該
    近傍の画素までの距離が大きいほど該近傍の画素の加重
    平均係数を小さく定めること特徴とする画像階調変換方
    法。
  5. 【請求項5】 平面状に配置された各ユニットがその近
    傍のユニットと互いに情報交換可能なように接続された
    平面状ニューラルネットワークを用いた画像処理装置で
    あって、 前記各ユニットは、該ユニットの近傍のユニットからの
    入力の重み付き線形和を計算する手段と、該ユニットに
    割り当てられた階調変換前の画素の値を保持する手段
    と、変換後の階調の取り得る値を発生する手段と、を備
    えてなり、 請求項1ないし請求項4に記載の画像階調変換方法を用
    いて画像階調変換を実行することを特徴とする画像処理
    装置。
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