JP2862161B2 - 加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法 - Google Patents
加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型のキャビティ内に
溶湯を射出装置により射出し、加圧プランジャを有する
加圧装置により金型内の溶湯を加圧して鋳造加工品を得
るダイカストマシン等の加圧鋳造機における加圧ストロ
ーク制御方法に関するものである。
溶湯を射出装置により射出し、加圧プランジャを有する
加圧装置により金型内の溶湯を加圧して鋳造加工品を得
るダイカストマシン等の加圧鋳造機における加圧ストロ
ーク制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金型装置のキャビティ内に溶湯を射出装
置の射出プランジャにより射出し、他方、加圧プランジ
ャを有した加圧装置により金型内に射出された溶湯に加
圧による押湯効果を与えながら、加圧プランジャ内に冷
却水を流入、通過させて溶湯を中心部側から冷却効果を
与えて加工品内部に湯ひけによる巣の発生を防止した加
圧鋳造法を実現する加圧鋳造機は既に周知である。ま
た、金型内への溶湯射出用の射出装置と金型内に射出さ
れた溶湯の加圧用加圧装置を有した鋳造機において、加
圧装置の加圧プランジャの移動ストロークを同プランジ
ャの作動開始時点からの時間を基準にして経時的にコン
ピュータを用いて目標軌跡として設定し、その目標軌跡
に倣うように制御し、以て加圧プランジャの移動ストロ
ークの最適化を図り、鋳造精度の向上を図った加圧鋳造
機とその制御方法も既に本出願人により特願昭63−2
44552号として提案されている。
置の射出プランジャにより射出し、他方、加圧プランジ
ャを有した加圧装置により金型内に射出された溶湯に加
圧による押湯効果を与えながら、加圧プランジャ内に冷
却水を流入、通過させて溶湯を中心部側から冷却効果を
与えて加工品内部に湯ひけによる巣の発生を防止した加
圧鋳造法を実現する加圧鋳造機は既に周知である。ま
た、金型内への溶湯射出用の射出装置と金型内に射出さ
れた溶湯の加圧用加圧装置を有した鋳造機において、加
圧装置の加圧プランジャの移動ストロークを同プランジ
ャの作動開始時点からの時間を基準にして経時的にコン
ピュータを用いて目標軌跡として設定し、その目標軌跡
に倣うように制御し、以て加圧プランジャの移動ストロ
ークの最適化を図り、鋳造精度の向上を図った加圧鋳造
機とその制御方法も既に本出願人により特願昭63−2
44552号として提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
加圧ストローク制御方法では、加圧時間と目標ストロー
クを各々軸とする直交2軸にとり、溶湯の収縮を考慮し
た加圧ストロークの目標軌跡を設定する必要があるが、
加圧ピンの動作がぎくしゃくしないように滑らかな曲線
の目標軌跡を作成するのは難しく熟練を要する。すなわ
ち、加圧時間と加圧ストロークを各々軸とする直交2軸
の画面上に目標ストロークをマウス等のポインティング
デバイスを使って直接描画する図5に示すような従来の
方法では、作成者の熟練度が不足しているときには図の
ように曲線に凹凸ができやすい。このような場合、設定
波形に凹凸があると実際の加圧ピンの動きや加圧ピンの
加圧力もこれに追従して不安定となり、鋳造品の品質に
悪影響を及ぼしていた。本発明の目的は、こうした課題
を解決し、滑らかな曲線から形成され、かつ、凹凸の無
い目標軌跡を容易簡便に短時間に効率良く作成するとと
もに、加圧ピンの滑らかな動作によって鋳造品内部に生
じる巣や割れ等の欠陥の無い高品質の鋳造加工品を製造
できる加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法を提
案しようとするものである。
加圧ストローク制御方法では、加圧時間と目標ストロー
クを各々軸とする直交2軸にとり、溶湯の収縮を考慮し
た加圧ストロークの目標軌跡を設定する必要があるが、
加圧ピンの動作がぎくしゃくしないように滑らかな曲線
の目標軌跡を作成するのは難しく熟練を要する。すなわ
ち、加圧時間と加圧ストロークを各々軸とする直交2軸
の画面上に目標ストロークをマウス等のポインティング
デバイスを使って直接描画する図5に示すような従来の
方法では、作成者の熟練度が不足しているときには図の
ように曲線に凹凸ができやすい。このような場合、設定
波形に凹凸があると実際の加圧ピンの動きや加圧ピンの
加圧力もこれに追従して不安定となり、鋳造品の品質に
悪影響を及ぼしていた。本発明の目的は、こうした課題
を解決し、滑らかな曲線から形成され、かつ、凹凸の無
い目標軌跡を容易簡便に短時間に効率良く作成するとと
もに、加圧ピンの滑らかな動作によって鋳造品内部に生
じる巣や割れ等の欠陥の無い高品質の鋳造加工品を製造
できる加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法を提
案しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために本発明の第1発明では、射出装置の作用によ
って金型内に溶湯を充填するとともに該射出装置内に備
えられた加圧装置の加圧プランジャを突出ストロークさ
せて金型内の溶湯を加圧する加圧鋳造機における加圧ス
トローク制御方法において、加圧時間と目標ストローク
を各々軸とする直交2軸画面上に溶湯の収縮を考慮した
加圧時間の複数の点における加圧ストロークをマスタポ
イントとして設定するとともに、該マスタポイントの各
々を通過する滑らかな曲線をスプライン補間法で作成し
た後、該曲線の勾配が負になる部分がないように修正し
た曲線を目標ストローク曲線として加圧ストロークのフ
ィードバック制御を行うこととした。また、第2発明は
第1発明の方法において、さらにスプライン補間後の曲
線を加圧時間について細かく分割し、該分割された曲線
上の点の勾配を加圧開始より順次抽出して負になる点を
探索し、該探索された点の左側直近のマスタポイントの
勾配を少し低減して該曲線を修正固定した後再度スプラ
イン補間を実施し、得られた修正曲線について再度上記
と同様の手順により前記分割点のすべてにおいて勾配が
負になる点がなくなるまで繰り返して得られた修正曲線
を目標ストローク曲線とすることとした。
するために本発明の第1発明では、射出装置の作用によ
って金型内に溶湯を充填するとともに該射出装置内に備
えられた加圧装置の加圧プランジャを突出ストロークさ
せて金型内の溶湯を加圧する加圧鋳造機における加圧ス
トローク制御方法において、加圧時間と目標ストローク
を各々軸とする直交2軸画面上に溶湯の収縮を考慮した
加圧時間の複数の点における加圧ストロークをマスタポ
イントとして設定するとともに、該マスタポイントの各
々を通過する滑らかな曲線をスプライン補間法で作成し
た後、該曲線の勾配が負になる部分がないように修正し
た曲線を目標ストローク曲線として加圧ストロークのフ
ィードバック制御を行うこととした。また、第2発明は
第1発明の方法において、さらにスプライン補間後の曲
線を加圧時間について細かく分割し、該分割された曲線
上の点の勾配を加圧開始より順次抽出して負になる点を
探索し、該探索された点の左側直近のマスタポイントの
勾配を少し低減して該曲線を修正固定した後再度スプラ
イン補間を実施し、得られた修正曲線について再度上記
と同様の手順により前記分割点のすべてにおいて勾配が
負になる点がなくなるまで繰り返して得られた修正曲線
を目標ストローク曲線とすることとした。
【0005】
【作用】本発明においては、加圧プランジャの加圧・押
湯行程における加圧ストローク量を予め横軸を時間軸、
縦軸を位置(ストローク量)として直交2軸画面上に目
標軌跡として設定したうえで、実際の運転中の加圧プラ
ンジャのストロークをこの目標軌跡に倣うようにコンピ
ュータ手段によってフィードバック制御するようにし
た。この目標軌跡の設定については、時間軸を複数個に
分割し各々の分割点の時間に対応する加圧ストロークを
定めてマスタポイントとし、マスタポイントの各々を通
過する滑らかな曲線をスプライン補間法で作成する。出
来上った滑らかな曲線が単調増加でなく、曲線の勾配が
負になる部分がある場合には、この負の部分を修正して
全体として滑らかで、かつ、単調増加な曲線に修正して
最終的な目標ストローク曲線とする。本発明の第2発明
では、スプライン補間後に出来上った滑らかな曲線に勾
配が負になる部分が生じたとき、これを単調増加曲線に
修正する具体的な手順について規定するもので、さらに
時間軸を細かく分割して曲線上の勾配の正負を加圧開始
点(時間軸の左端)よりこの細分割点毎に順次調べてゆ
き、勾配負となる点が発見された場合には、この点の直
近左側のマスタポイントにおける曲線の勾配を少し低減
してから再度スプライン補間を行って修正された曲線を
得る。得られた修正曲線について再度上述した手順によ
り細分割点毎に勾配の正負を調べ、勾配負の点がなくな
るまで同様な操作を続行する。以上のようにして最終的
には滑らかな単調増加の曲線が得られる。
湯行程における加圧ストローク量を予め横軸を時間軸、
縦軸を位置(ストローク量)として直交2軸画面上に目
標軌跡として設定したうえで、実際の運転中の加圧プラ
ンジャのストロークをこの目標軌跡に倣うようにコンピ
ュータ手段によってフィードバック制御するようにし
た。この目標軌跡の設定については、時間軸を複数個に
分割し各々の分割点の時間に対応する加圧ストロークを
定めてマスタポイントとし、マスタポイントの各々を通
過する滑らかな曲線をスプライン補間法で作成する。出
来上った滑らかな曲線が単調増加でなく、曲線の勾配が
負になる部分がある場合には、この負の部分を修正して
全体として滑らかで、かつ、単調増加な曲線に修正して
最終的な目標ストローク曲線とする。本発明の第2発明
では、スプライン補間後に出来上った滑らかな曲線に勾
配が負になる部分が生じたとき、これを単調増加曲線に
修正する具体的な手順について規定するもので、さらに
時間軸を細かく分割して曲線上の勾配の正負を加圧開始
点(時間軸の左端)よりこの細分割点毎に順次調べてゆ
き、勾配負となる点が発見された場合には、この点の直
近左側のマスタポイントにおける曲線の勾配を少し低減
してから再度スプライン補間を行って修正された曲線を
得る。得られた修正曲線について再度上述した手順によ
り細分割点毎に勾配の正負を調べ、勾配負の点がなくな
るまで同様な操作を続行する。以上のようにして最終的
には滑らかな単調増加の曲線が得られる。
【0006】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例について
詳細に説明する。図1〜図5は本発明の実施例に係り、
図1は加圧鋳造機の要部の構成を示すブロック図、図2
は目標ストローク曲線を示すグラフ、図3は目標ストロ
ーク曲線の作成手順を示す説明図、図4は目標ストロー
ク曲線の作成手順を示すフローチャートである。
詳細に説明する。図1〜図5は本発明の実施例に係り、
図1は加圧鋳造機の要部の構成を示すブロック図、図2
は目標ストローク曲線を示すグラフ、図3は目標ストロ
ーク曲線の作成手順を示す説明図、図4は目標ストロー
ク曲線の作成手順を示すフローチャートである。
【0007】金型10は上下に相対的な開閉可能な上型
12および下型14と、上記上型12、下型14の上下
方向の開閉軸線に対して側方から開閉動作する中子16
とを具備して構成されている。勿論、図1は図示されて
いない型締機構により金型装置10が型締されている状
態を示している。これらの上型12、下型14、中子1
6により、鋳造空間であるキャビティ18が形成され、
キャビティ18には、射出装置13の射出プランジャ1
1およびプランジャチップ11aの上昇により、射出ス
リーブ15内に予め供給されていた溶湯20が射出さ
れ、キャビティ18を充填する。射出装置13に対する
上記溶湯の供給には、射出装置13が下方に後退した位
置にあるとき、その後退位置でさらに側方に傾け、射出
スリーブ15内に溶湯供給機により供給する構成等が一
般に設けられている。
12および下型14と、上記上型12、下型14の上下
方向の開閉軸線に対して側方から開閉動作する中子16
とを具備して構成されている。勿論、図1は図示されて
いない型締機構により金型装置10が型締されている状
態を示している。これらの上型12、下型14、中子1
6により、鋳造空間であるキャビティ18が形成され、
キャビティ18には、射出装置13の射出プランジャ1
1およびプランジャチップ11aの上昇により、射出ス
リーブ15内に予め供給されていた溶湯20が射出さ
れ、キャビティ18を充填する。射出装置13に対する
上記溶湯の供給には、射出装置13が下方に後退した位
置にあるとき、その後退位置でさらに側方に傾け、射出
スリーブ15内に溶湯供給機により供給する構成等が一
般に設けられている。
【0008】射出プランジャ11に対向して、上型12
の上方部には加圧装置の加圧プランジャ17が摺動自在
に、しかも、キャビティ18内に突出可能に配置されて
いる。加圧プランジャ17は、図示されていない可動盤
が金型装置10に取付けられている加圧シリンダ8のピ
ストン8cに連結されている。加圧プランジャ17の先
端部25は、金型キャビティ18のゲートシール位置、
つまり、下型14の中央孔口18aに侵入開始する位置
まで突出可能に設けられている。加圧シリンダ8の作動
は、油圧源6から供給される圧力油を方向切換弁7を介
してシリンダ室8aまたは8bに供給することにより起
動される。このとき、戻り油はタンク19内に戻る。す
なわち、方向切換弁7のソレノイドSOL−aを励磁し
て、油圧源6の圧油を油路21aを経由して加圧シリン
ダ8の一方のヘッド室8aに導き、同時に、ロッド室8
bの作動油を油路21bを経てタンク19へ解放すれ
ば、ピストン8cは前進し、加圧プランジャ17の先端
部25は図示のごとく、金型装置10のキャビティ18
内に突出する。また逆に、方向切換弁7のソレノイドS
OL−bを励磁すれば、上記と反対に加圧シリンダ8の
ピストン8cが上昇し、加圧プランジャ17の先端部2
5はキャビティ18内から上型12に収納されるように
戻り動作する。下型14にはキャビティ18へ対向する
圧力検出器70が配設され、端子70aを経由して圧力
信号が刻々後述する加圧プランジャ制御手段へ伝送され
る。
の上方部には加圧装置の加圧プランジャ17が摺動自在
に、しかも、キャビティ18内に突出可能に配置されて
いる。加圧プランジャ17は、図示されていない可動盤
が金型装置10に取付けられている加圧シリンダ8のピ
ストン8cに連結されている。加圧プランジャ17の先
端部25は、金型キャビティ18のゲートシール位置、
つまり、下型14の中央孔口18aに侵入開始する位置
まで突出可能に設けられている。加圧シリンダ8の作動
は、油圧源6から供給される圧力油を方向切換弁7を介
してシリンダ室8aまたは8bに供給することにより起
動される。このとき、戻り油はタンク19内に戻る。す
なわち、方向切換弁7のソレノイドSOL−aを励磁し
て、油圧源6の圧油を油路21aを経由して加圧シリン
ダ8の一方のヘッド室8aに導き、同時に、ロッド室8
bの作動油を油路21bを経てタンク19へ解放すれ
ば、ピストン8cは前進し、加圧プランジャ17の先端
部25は図示のごとく、金型装置10のキャビティ18
内に突出する。また逆に、方向切換弁7のソレノイドS
OL−bを励磁すれば、上記と反対に加圧シリンダ8の
ピストン8cが上昇し、加圧プランジャ17の先端部2
5はキャビティ18内から上型12に収納されるように
戻り動作する。下型14にはキャビティ18へ対向する
圧力検出器70が配設され、端子70aを経由して圧力
信号が刻々後述する加圧プランジャ制御手段へ伝送され
る。
【0009】油圧源6の圧力は、電磁比例自動圧力弁か
ら成る電磁リリーフ弁5により、制御し得るように構成
されている。つまり、電磁リリーフ弁5への入力電磁信
号の大きさに応じて油圧源6からの圧力リリーフを制御
し、以て加圧プランジャ17の突出圧力を制御できるの
である。加圧シリンダ8のピストン8c、つまり、加圧
プランジャ17がキャビティ18に対して突出または後
退する際のストローク位置、またはストローク量は、例
えば、ポテンショメータから成る位置検出器9で検出可
能に構成され、その位置に応じて電気信号を出力し得る
ように成っている。
ら成る電磁リリーフ弁5により、制御し得るように構成
されている。つまり、電磁リリーフ弁5への入力電磁信
号の大きさに応じて油圧源6からの圧力リリーフを制御
し、以て加圧プランジャ17の突出圧力を制御できるの
である。加圧シリンダ8のピストン8c、つまり、加圧
プランジャ17がキャビティ18に対して突出または後
退する際のストローク位置、またはストローク量は、例
えば、ポテンショメータから成る位置検出器9で検出可
能に構成され、その位置に応じて電気信号を出力し得る
ように成っている。
【0010】他方、マイクロコンピュータやパーソナル
コンピュータ等のコンピュータ手段から成る加圧プラン
ジャ制御手段22が設けられ、この加圧プランジャ制御
手段22は、時間に対する加圧プランジャ17の金型キ
ャビティ18内への突出によるストローク量の変化を経
時的に目標軌跡Toとして設定できる指令信号設定部
1、位置検出器9の検出信号である入力信号と指令信号
設定部1からの指令入力信号を比較、演算し、これらの
両方の入力信号の偏差値に対応した偏差出力信号を送出
する偏差演算部2、偏差演算部2の偏差出力信号を受け
て適宜の利得演算処理を行い、上記偏差出力信号に応じ
た所定の出力信号を出すPID制御演算設定部3とを具
備しており、加圧プランジャ制御手段22はコンピュー
タのキーボードやマウスから成る入力手段23、例えば
ROMおよびRAM等のメモリ、CRTから成るディス
プレイ手段24、マイクロプロセッサMPUやCPU等
の演算手段によって形成されている。そして、上記指令
信号設定部1、偏差演算部2、PID制御演算設定部3
は加圧プランジャ17を起動する加圧シリンダ8に対す
るフィードバック制御器を構成している。したがって、
PID制御演算設定部3の出力は、ドライバ4と図示さ
れていないI/O手段を経て圧力調整弁を成す電磁リリ
ーフ弁5へ送出する。故に、加圧シリンダ8はフィード
バック制御器と電磁リリーフ弁5、方向切換弁7により
フィードバック制御されて、加圧プランジャ17のスト
ローク量Stを、目標軌跡Toに追従するように制御す
る。
コンピュータ等のコンピュータ手段から成る加圧プラン
ジャ制御手段22が設けられ、この加圧プランジャ制御
手段22は、時間に対する加圧プランジャ17の金型キ
ャビティ18内への突出によるストローク量の変化を経
時的に目標軌跡Toとして設定できる指令信号設定部
1、位置検出器9の検出信号である入力信号と指令信号
設定部1からの指令入力信号を比較、演算し、これらの
両方の入力信号の偏差値に対応した偏差出力信号を送出
する偏差演算部2、偏差演算部2の偏差出力信号を受け
て適宜の利得演算処理を行い、上記偏差出力信号に応じ
た所定の出力信号を出すPID制御演算設定部3とを具
備しており、加圧プランジャ制御手段22はコンピュー
タのキーボードやマウスから成る入力手段23、例えば
ROMおよびRAM等のメモリ、CRTから成るディス
プレイ手段24、マイクロプロセッサMPUやCPU等
の演算手段によって形成されている。そして、上記指令
信号設定部1、偏差演算部2、PID制御演算設定部3
は加圧プランジャ17を起動する加圧シリンダ8に対す
るフィードバック制御器を構成している。したがって、
PID制御演算設定部3の出力は、ドライバ4と図示さ
れていないI/O手段を経て圧力調整弁を成す電磁リリ
ーフ弁5へ送出する。故に、加圧シリンダ8はフィード
バック制御器と電磁リリーフ弁5、方向切換弁7により
フィードバック制御されて、加圧プランジャ17のスト
ローク量Stを、目標軌跡Toに追従するように制御す
る。
【0011】次に、目標軌跡Toを与える目標ストロー
ク曲線の作成手順について説明する。まず、図2に示す
ように、加圧時間tを横軸、加圧ストロークSを縦軸と
する直交2軸画面に任意の数のマスタポイントM1 、M
2 ‥‥、Mnを設定する。マスタポイントの数は5〜1
0個程度で制御上重要な点を選ぶ。マスタポイントの設
定は、加圧時間tと加圧ストロークSとで定まる画面上
の座標で入力してもよいし、CRT等のコンピュータ・
ディスプレイ画面にマウス等のポインティングデバイス
を用いて設定してもよい。溶湯の収縮等をカバーするた
めの押湯をきかせるため設定されたこのマスタポイント
の各点を連結し、かつ、単調増加で滑らかな曲線が図2
に示す目標ストローク曲線Cであるが、このような曲線
Cをコンピュータ画面を用いてポインティングデバイス
で描画するのは非常に難しく、多くの熟練を要すること
は前述したとおりである。本発明では、マスタポイント
Mi(i=1、2、3‥‥)の選定が終った後、コンピ
ュータを用いて予めプログラムされているスプライン補
間法により各々のマスタポイントを滑らかに連結して目
標ストローク曲線Cを作成させるが、多くの場合には、
図2に示すような目標ストローク曲線Cを直ちに得られ
ることは少なく、たとえば図3の点線で表示した目標ス
トローク曲線C0 (これを当初目標ストローク曲線と呼
ぶ)のように、曲線が単調増加でなく凹凸が生じること
があり、所要の目標軌跡が得られない場合が多い。そこ
で、本発明では、これを修正するために以下のような取
扱いを行う。図3に示すように、時間軸の加圧開始から
加圧終了までを、たとえば100等分程度に細分割し、
細分割点tj(j=1‥‥,N)を設定する。その後、
細分割点tjの当初目標ストローク曲線C0 の勾配を左
端より右方向へ順次調べ、勾配が正から負に変化した細
分割点txを見い出す。そして、この細分割点txの直
近左側のマスタポイントMi(図3の場合にはM3 )に
おける曲線C0 の勾配を少し低減して固定し、再度スプ
ライン補間して第1次修正目標ストローク曲線C1 を作
成する。上記の勾配の低減の程度は1割ないし2割程度
とする(換言すればもとの勾配に0.8〜0.9の定数
を乗算する)。このようにして第1次修正目標ストロー
ク曲線C1 が定まった後、再び同様な手順で曲線C1 の
勾配の正負を細分割点tjの左端より右方向へ順次調べ
てゆき、同様な修正手順を経て曲線上のすべての細分割
点の勾配が負とならない曲線(換言すれば単調増加函数
となる曲線)Cfを得る。以上の繰り返し修正操作は、
図3の当初目標ストローク曲線C 0 が、順次第1次目標
ストローク曲線C1 、第2次曲線C2 、‥‥を経由しな
がら最終目標ストローク曲線Cfを収束することに相当
する。以上の操作は予めプログラムを入力されたコンピ
ュータの作動によって自動的に短時間に行われる。図4
はこれらの作成手順を示すフローチャートである。
ク曲線の作成手順について説明する。まず、図2に示す
ように、加圧時間tを横軸、加圧ストロークSを縦軸と
する直交2軸画面に任意の数のマスタポイントM1 、M
2 ‥‥、Mnを設定する。マスタポイントの数は5〜1
0個程度で制御上重要な点を選ぶ。マスタポイントの設
定は、加圧時間tと加圧ストロークSとで定まる画面上
の座標で入力してもよいし、CRT等のコンピュータ・
ディスプレイ画面にマウス等のポインティングデバイス
を用いて設定してもよい。溶湯の収縮等をカバーするた
めの押湯をきかせるため設定されたこのマスタポイント
の各点を連結し、かつ、単調増加で滑らかな曲線が図2
に示す目標ストローク曲線Cであるが、このような曲線
Cをコンピュータ画面を用いてポインティングデバイス
で描画するのは非常に難しく、多くの熟練を要すること
は前述したとおりである。本発明では、マスタポイント
Mi(i=1、2、3‥‥)の選定が終った後、コンピ
ュータを用いて予めプログラムされているスプライン補
間法により各々のマスタポイントを滑らかに連結して目
標ストローク曲線Cを作成させるが、多くの場合には、
図2に示すような目標ストローク曲線Cを直ちに得られ
ることは少なく、たとえば図3の点線で表示した目標ス
トローク曲線C0 (これを当初目標ストローク曲線と呼
ぶ)のように、曲線が単調増加でなく凹凸が生じること
があり、所要の目標軌跡が得られない場合が多い。そこ
で、本発明では、これを修正するために以下のような取
扱いを行う。図3に示すように、時間軸の加圧開始から
加圧終了までを、たとえば100等分程度に細分割し、
細分割点tj(j=1‥‥,N)を設定する。その後、
細分割点tjの当初目標ストローク曲線C0 の勾配を左
端より右方向へ順次調べ、勾配が正から負に変化した細
分割点txを見い出す。そして、この細分割点txの直
近左側のマスタポイントMi(図3の場合にはM3 )に
おける曲線C0 の勾配を少し低減して固定し、再度スプ
ライン補間して第1次修正目標ストローク曲線C1 を作
成する。上記の勾配の低減の程度は1割ないし2割程度
とする(換言すればもとの勾配に0.8〜0.9の定数
を乗算する)。このようにして第1次修正目標ストロー
ク曲線C1 が定まった後、再び同様な手順で曲線C1 の
勾配の正負を細分割点tjの左端より右方向へ順次調べ
てゆき、同様な修正手順を経て曲線上のすべての細分割
点の勾配が負とならない曲線(換言すれば単調増加函数
となる曲線)Cfを得る。以上の繰り返し修正操作は、
図3の当初目標ストローク曲線C 0 が、順次第1次目標
ストローク曲線C1 、第2次曲線C2 、‥‥を経由しな
がら最終目標ストローク曲線Cfを収束することに相当
する。以上の操作は予めプログラムを入力されたコンピ
ュータの作動によって自動的に短時間に行われる。図4
はこれらの作成手順を示すフローチャートである。
【0012】以上説明したように最終目標ストローク曲
線が必要最小限のマスタポイントの設定により、その後
はコンピュータの働きにより自動的にマスタポイントを
連結し、かつ、単調増加で滑らかな曲線として得られ、
曲線の傾き(勾配)が負となる区間がないように修正さ
れているので、この曲線を目標軌跡として加圧プランジ
ャをコンピュータを使用してフィードバック制御するこ
とにより、加圧プランジャは加圧開始から加圧終了まで
常に前進動作を続ける。したがって、鋳造品内に巣や割
れ等の生じない高品質の鋳造加工品が製造できる。
線が必要最小限のマスタポイントの設定により、その後
はコンピュータの働きにより自動的にマスタポイントを
連結し、かつ、単調増加で滑らかな曲線として得られ、
曲線の傾き(勾配)が負となる区間がないように修正さ
れているので、この曲線を目標軌跡として加圧プランジ
ャをコンピュータを使用してフィードバック制御するこ
とにより、加圧プランジャは加圧開始から加圧終了まで
常に前進動作を続ける。したがって、鋳造品内に巣や割
れ等の生じない高品質の鋳造加工品が製造できる。
【0013】
【発明の効果】本発明の方法によれば、マスタポイント
を結ぶ単調増加で滑らかな加圧シリンダの目標曲線が何
らの熟練も要さず簡便に設定できるとともに、これによ
って製造される鋳造加工品は巣や割れの無い高品質のも
のとなる。したがって、作業能率と生産性が向上し、高
品質の製品が得られる。
を結ぶ単調増加で滑らかな加圧シリンダの目標曲線が何
らの熟練も要さず簡便に設定できるとともに、これによ
って製造される鋳造加工品は巣や割れの無い高品質のも
のとなる。したがって、作業能率と生産性が向上し、高
品質の製品が得られる。
【図1】本発明の実施例に係る加圧鋳造機の要部の構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る目標ストローク曲線のグ
ラフである。
ラフである。
【図3】本発明の実施例に係る目標ストローク曲線の作
成手順を示す説明図である。
成手順を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る目標ストローク曲線の作
成手順を示すフローチャートである。
成手順を示すフローチャートである。
【図5】従来の描画された目標ストローク曲線の実施例
を示すグラフである。
を示すグラフである。
1 指令信号設定部 2 偏差演算部 3 PID制御演算設定部 8 加圧シリンダ 9 位置検出器 10 金型装置 11 射出プランジャ 13 射出装置 17 加圧プランジャ 18 キャビティ 20 溶湯 22 加圧プランジャ制御手段 26a、26b 圧力検出器 70 圧力検出器 70a 端子 PH ヘッド圧 PR ロッド圧 Ta 実ストローク量の軌跡 To 目標軌跡 St ストローク量 t 時間 tj 細分割点(j=1、‥‥、N) M1 、M2 、‥‥、Mi、‥‥Mn マスタポイント C 目標ストローク曲線 Co 当初目標ストローク曲線 C1 第1次目標ストローク曲線 C2 第2次目標ストローク曲線 Cf 最終目標ストローク曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29C 45/77 B29C 45/77 G05B 19/4093 G05B 19/403 A (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 17/22 B22D 17/12 B22D 17/32 B22D 18/02 B29C 45/56
Claims (2)
- 【請求項1】 射出装置の作用によって金型内に溶湯を
充填するとともに該射出装置内に備えられた加圧装置の
加圧プランジャを突出ストロークさせて金型内の溶湯を
加圧する加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法に
おいて、加圧時間と目標ストロークを各々軸とする直交
2軸画面上に溶湯の収縮を考慮した加圧時間の複数の点
における加圧ストロークをマスタポイントとして設定す
るとともに、該マスタポイントの各々を通過する滑らか
な曲線をスプライン補間法で作成した後、該曲線の勾配
が負になる部分がないように修正した曲線を目標ストロ
ーク曲線として加圧ストロークのフィードバック制御を
行う加圧鋳造機の加圧ストローク制御方法。 - 【請求項2】 スプライン補間後の曲線を加圧時間につ
いて細かく分割し、該分割された曲線上の点の勾配を加
圧開始より順次抽出して負になる点を検索し、該検索さ
れた点の左側直近のマスタポイントの勾配を少し低減し
て該曲線を修正固定した後再度スプライン補間を実施
し、得られた修正曲線について再度上記と同様の手順に
より前記分割点のすべてにおいて勾配が負になる点がな
くなるまで繰り返して得られた修正曲線を目標ストロー
ク曲線とする請求項1記載の加圧鋳造機における加圧ス
トローク制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25187193A JP2862161B2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | 加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25187193A JP2862161B2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | 加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07100613A JPH07100613A (ja) | 1995-04-18 |
JP2862161B2 true JP2862161B2 (ja) | 1999-02-24 |
Family
ID=17229179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25187193A Expired - Fee Related JP2862161B2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | 加圧鋳造機における加圧ストローク制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2862161B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-07 JP JP25187193A patent/JP2862161B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07100613A (ja) | 1995-04-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |