JP2861211B2 - ディスプレイ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明はワークステーション等のコンピュータシステ
ムのマルチウィンドウ環境におけるディスプレイ装置に
関するものである。

【従来の技術】

近年、ワークステーションなどのコンピュータシステ
ムのディスプレイ装置はマルチウィンドウシステム化の
傾向にある。従来の単一のディスプレイデスクしか持た
ないシステムではウィンドウやアイコンを作業の目的に
応じてグループ化することができなかった。この欠点を
解決しようとするものとして、GMWなどの複数のディス
プレイデスクを持つディスプレイ装置も提案されている
（萩谷雅己;GMWウィンドウシステムについて、共立出版
bit1987.3）。なお、ディスプレイデスクとは、上記GMW
において用いられる用語であり、他のウィンドウシステ
ムのウィンドウに相当するディスプレイ・シートの集ま
りからなるものである。従って、GMW以外の従来のウィ
ンドウシステムは単一のディスプレイデスクからなるも
のといえる。

【発明が解決しようとする課題】

従来の複数のディスプレイデスクを持つGMWのような
ウィンドウシステムにおいては、ディスプレイデスクに
は不透明なモデルだけしか用いられていなかった。その
ため、複数のフルスクリーンデスク（画面全体のディス
プレイデスク）を透過合成して表示することができず、
他のディスプレイデスクへのアクセスやフルスクリーン
デスクの切換えが難しく、複数のディスプレイデスクを
持つことのメリットが生かされていなかった。 本発明は、このような従来技術の欠点を改良するもの
であり、複数のフルスクリーンデスクを透過合成して表
示することができ、他のディスプレイデスクへのアクセ
スやフルスクリーンデスクの切換えが容易なディスプレ
イ装置を提供することを目的とするものである。

【課題を解決するための手段】

本発明は、複数のディスプレイデスクを持つマルチウ
ィンドウのディスプレイ装置において、各ディスプレイ
デスクを独立または同時にスクロールするスクロール手
段と、複数のディスプレイデスク同士の透過合成をする
ディスプレイディスク重ね合わせ制御手段とを備えたも
のである。

【作用】

制御手段は、複数のフルスクリーンのディスプレイデ
スクが透過して他のフルスクリーンのディスプレイデス
クのアイコンやウィンドウが表示されるよう表示制御す
る。従って、他のディスプレイデスクへのアクセスやフ
ルスクリーンデスクの切換えが容易となる。 また、スクロール手段は、各ディスプレイデスクをそ
れぞれ個別にスクロールさせるので、異なるディスプレ
イデスク間でウィンドウやアイコンが重ならないように
透過合成の配置を求めることも可能になる。

【実施例】

第１図は、本発明の実施例の構成を示すブロック図で
ある。 この実施例のディスプレイ装置は、第１図に示すよう
にウィンドウ枠やテキストなどの画像を生成するもとに
なる対象であるディスプレイオブジェクトを格納するデ
ィスプレイオブジェクトメモリ１と、ディスプレイオブ
ジェクトを各ディスプレイデスクにビットマップとして
展開するグラフィックコントローラなどの描画手段２
と、それぞれビットマップ画像を格納する複数のピクセ
ルバッファ31〜3nからなるピクセルバッファ群３と、各
ピクセルバッファ31〜3nをそれぞれスクロールすること
が可能な複数の個別スクロール手段41〜4nからなるスク
ロール手段４と、各ピクセルバッファのビットマップ画
像の透過合成を行い最終的な画面イメージをつくる制御
手段５、および表示を行うCRT表示装置等の表示手段６
からなる。 ディスプレイオブジェクトメモリ１に保持されている
ディスプレイオブジェクトは描画手段２によりビットイ
メージに変換され、複数のピクセルバッファ31〜3nから
なるピクセルバッファ群３に書き込まれる。複数のそれ
ぞれ独立に制御可能な個別スクロール手段41〜4nからな
るスクロール手段４はユーザからの入力による制御信号
を受けてピクセルバッファ31〜3nのビットイメージをス
クロールさせる。制御手段５はスクロール手段４からの
複数のディスプレイデスクのビットマップイメージの透
過合成、表示優先順位などユーザによる指示に従って制
御されたビデオ信号を発生させ、表示手段６に表示を行
う。 第２図〜第５図は、それぞれ本実施例に従って表示さ
れた画面例を示すものである。 第２図は、複数のウィンドウ11を表示する第１のディ
スプレイデスクと複数のアイコン12を表示する第２のデ
ィスプレイデスクを、前者に表示優先順位を与えて同時
に透過合成して表示した例を示すものである。この例で
は、第１のディスプレイデスクのビットマップ画像がピ
クセルバッファ31にあり、第２のディスプレイデスクの
ビットマップ画像がピクセルバッファ32にあるとする。
制御手段５は、ピクセルバッファ31および32からスクロ
ール手段41および42を介して入力された画像を合成す
る。その際、第１のディスプレイデスクにおけるウィン
ドウ11の領域（すなわち、フルスクリーンディスプレイ
デスクにおける背景領域以外の部分）についてはウィン
ドウ11の画像のみを表示し、ウィンドウ11の領域以外の
領域（すなわち、フルスクリーンディスプレイデスクに
おけるウィンドウ11の領域以外の背景領域の部分）は第
２のディスプレイデスクのアイコンの領域を表示するよ
うに、入力された第１および第２のディスプレイデスク
のビットマップ画像間に演算を施し、これらを合成し、
第２図の画面イメージを生成する。 第３図は、第２図に表示された画面に対し、ウィンド
ウ11を表示した第１のディスプレイデスクのみをスクロ
ール手段41により右にスクロールした例を示すものであ
る。この例では制御手段５は入力される画像がスクロー
ルされているか否かを除いては第２図の場合と同様の動
作で第３図の画面イメージを生成する。 第４図は、ウィンドウを表示した第１のディスプレイ
デスクとアイコンを表示した第２ディスプレイデスクの
表示優先順位を変えてアイコンを手前に表示した例を示
すものである。この例では制御手段５は、第２図の例と
は逆に、第２のディスプレイデスクにおけるアイコンの
領域についてはアイコンの画像のみを表示し、アイコン
の領域以外の領域は第１のディスプレイデスクのウィン
ドウ11の領域を表示するように、入力された第１および
第２のディスプレイデスクのビットマップ画像から選択
的に部分画像を切り出して、これらを合成し、第４図の
画面イメージを生成する。 第５図は、ウィンドウを表示するディスプレイデスク
の表示を制御手段５により一時的に禁止して表示した例
を示すものである。 以上のように、本実施例によれば、フルスクリーンの
ディスプレイデスクにおける背景部分が透過して他のフ
ルスクリーンのディスプレイデスクのアイコンやウィン
ドウが表示されるよう制御手段５により表示制御される
ので、他のディスプレイデスクへのアクセスやフルスク
リーンデスクの切換えが容易となる。 また、スクロール手段４により、各ディスプレイデス
クをそれぞれ個別にスクロールさせることができるの
で、異なるディスプレイデスク間でウィンドウやアイコ
ンが重ならないように透過合成の配置を決めることも可
能になる。

【発明の効果】

本発明によれば、複数のフルスクリーンデスクを透過
合成して表示することができ、他のディスプレイデスク
へのアクセスやフルスクリーンデスクの切換えが容易な
ディスプレイ装置を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の構成を示すブロック図であ
る。 第２図〜第５図は、それぞれ本実施例に従って表示され
た画面例を示すものである。 １……ディスプレイオブジェクトメモリ、２……描画手
段、３……ピクセルバッファ、４……スクロール手段、
５……制御手段、６……表示手段。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のディスプレイデスクを持つマルチウ
   ィンドウのディスプレイ装置において、 各ディスプレイデスクを独立または同時にスクロールす
   るスクロール手段と、 ディスプレイデスク同士の透過合成をして表示画像を生
   成する制御手段と を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。