JP2859620B2 - ワーク切削方法及び切断機 - Google Patents

ワーク切削方法及び切断機

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JP2859620B2 JP29806388A JP29806388A JP2859620B2 JP 2859620 B2 JP2859620 B2 JP 2859620B2 JP 29806388 A JP29806388 A JP 29806388A JP 29806388 A JP29806388 A JP 29806388A JP 2859620 B2 JP2859620 B2 JP 2859620B2
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D55/00Sawing machines or sawing devices working with strap saw blades, characterised only by constructional features of particular parts
    • B23D55/08Sawing machines or sawing devices working with strap saw blades, characterised only by constructional features of particular parts of devices for guiding or feeding strap saw blades
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、帯鋸盤や円鋸盤などの切断機において、
ワークを実際に切断することなしに最適な切削条件をシ
ミュレーションにて求めると共に実際に切断加工を行な
うようにした切断機における切削方法およびその切断機
に関する。
(従来の技術) 従来、切断機としての例えばバンドソーの切削条件と
しては鋸速と切込みがあげられる。このうち切込みに関
して注目してみると、バイトによる切削は切込量が直接
寸法で与えられる定寸法切込み方式であるのに対し、バ
ンドソーは一般に定荷重切込み方式で行なわれている。
この定荷重切込み方式は背分力が大きくなると自動的に
切込量が小さくなって背分力が大きくなりすぎるのを防
ぐというメリットを有している。
この定荷重切込方式における「背分力が大きくなりす
ぎるのを防ぐ」という手段として、油圧回路による切込
み制御が知られている。この切込み制御の油圧回路は、
例えばスイングシリンダ、定差減圧弁、流量制御弁で構
成されている。
すなわち、切込み荷重はバンドソーにおけるハウジン
グの自重によって与えられるから、スイングシリンダに
はハウジングの自重分から切削背分分を差し引いただけ
の油圧P1が発生する。流量制御弁を通過する作動油の流
量は圧力のルートに比例する。従って、定差減圧弁がな
くても、背分力が大きくなると前記油圧P1が小さくなる
ので作動油の流量は小さくなる。それゆえハウジングの
降下速度は小さくなり、結果として切込み量も小さくな
る。
しかしながらこれだけでは、例えば油圧P1が10kg/cm2
〜5kg/cm2に変化しても作動油における流量の最大値と
最小値の比はルート2倍にすぎない。しかし、定差減圧
弁があると例えば4kg/cm2の減圧を行なったとすると、
流量の比はルート6倍にもなり、定加重切込み方式のメ
リットを増幅すると云われている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、この定荷重切込み方式における切削率は切
断面積を切断所要時間で割ったものであり、同じ大きさ
のワークであれば所要時間が同じなら途中でどのような
切込みを行なおうと、切削率は同じ値である。そのた
め、切削率が同じであっても圧力制御効果の異なる条件
では必然的に切込み状態が変化してしまう。
すなわち、圧力制御が小さいと切削長が大きな部分で
は切込み速度が大きくなりすぎたり、逆に圧力制御が大
きすぎると、切り始めや切り終りでの切込み量が大きく
なりすぎる。その結果、圧力制御の変動により切り曲り
や歯欠の原因になる。
また、切断所要時間は切断が終了して初めてわかるも
のであって、目標の切削率が得られるまでには何回も切
断しなければならない。さらに、バンドソーにおける切
込み条件の指標としては切削率があるだけで、しかもそ
の切削率を得るためには試行錯誤や経験が必要であるば
かりでなく、切断面積全体での平均値であるため切削率
だけでは切込みの正当性を評価できないという問題があ
った。
(課題を解決するための手段) 本発明は前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、
請求項1に係る発明は、ワークに対する切削工具の切込
みを制御する定差減圧弁と流量制御弁とを初期設定に保
持し、予め設定された初期データの切込み速度によって
ワークに対して仮想の切込みを開始し、ワークに対する
一歯あたりの切込量、切削率及び背分力をワークに対す
る所定の切込み位置毎に演算し、そのときの最大切込
量、最大切削率及び最大背分力を記憶することを、前記
流量制御弁の設定値(F)を所定値毎減少して設定値
(F)が零になるまで繰り返し、次に前記定差減圧弁の
設定値(P)を所定値毎減少して設定値(P)が零にな
るまで前述と同様の演算及び切込量、切削率、背分力の
最大値を記憶することを繰り返し、前記切込量、切削率
及び背分力が最大値を示すときの前記定差減圧弁の設定
値(P)と流量制御弁の設定値(F)との関係を示す診
断結果表を求め、この診断結果表において上記定差減圧
弁の設定値(P)及び流量制御弁の設定値(F)が共に
中程度を示す範囲に基いて、前記定差減圧弁及び流量制
御弁の制御を行ってワークの切削を行うワーク切削方法
である。
請求項2に係る発明は、ワークの切削を行う切削工具
と、ワークに対する上記切削工具の切込みを制御する定
差減圧弁及び流量制御弁とを備えてなる切断機におい
て、上記定差減圧弁及び流量制御弁を初期設定に保持し
予め設定された初期データの切込み速度によってワーク
に対して仮想の切込みを開始し、ワークに対する一歯あ
たりの切込量、切削率及び背分力をワークに対する所定
の切込み位置毎に演算し、そのときの最大切込量、最大
切削率及び最大背分力を記憶することを、前記流量制御
弁の設定値(F)を所定値毎減少して設定値(F)が零
になるまで繰り返し、次に前記定差減圧弁の設定値
(P)を所定値毎減少して設定値(P)が零になるまで
前述と同様の演算及び切込量、切削率、背分力の最大値
を記憶することを繰り返して前記切込量、切削率及び背
分力が最大値を示すときの前記定差減圧弁の設定値
(P)と流量制御弁の設定値(F)との関係を示す診断
結果表を求め、この診断結果表において上記定差減圧弁
の設定値(P)及び流量制御弁の設定値(F)が共に中
程度を示す範囲に基いて、前記定差減圧弁及び流量制御
弁の制御を行うシミュレーション装置を設けた切断機で
ある。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
この発明を実施する切断機としては、切削工具が2つ
以上の歯を有したもので、例えば横型、堅型の帯鋸盤
や、丸鋸盤、Vカット溝加工機、フライス盤などを総称
するが、本実施例ではハウジングがスイングするタイプ
の横型帯鋸盤を例にとって説明する。
第1図を参照するに、横型帯鋸盤1におけるベース3
上には、ワークWが載置され、固定バイス5と移動バイ
ス7によりワークWはクランプされる。
ワークWに切削加工を施すための上下動自在な鋸刃ハ
ウジング9が設けられており、その鋸刃ハウジング9に
は回転可能な駆動ホイール11と従動ホイール13が装着さ
れている。その駆動ホイール11と従動ホイール13とには
帯鋸刃Tが巻回されている。駆動ホイール11には駆動ホ
イール11を駆動するためのエンコーダを備えたサーボモ
ータのごとき鋸刃モータ15が連動連結されている。
上記構成により、鋸刃モータ15を駆動することによ
り、駆動ホイール11が矢印の如く一定方向へ回転し帯鋸
刃Tが左方から右方へ向けて走行されることになる。
鋸刃ハウジング9における右側端下部には、ブラケッ
ト17が取付けられており、そのブラケット17はヒンジピ
ン19で枢支されている。而して鋸刃ハウジング19はヒン
ジピン19を支点として上下動される。鋸刃ハウジング19
が上下動された際の角度Sを検出するために、ヒンジピ
ン19にはロータリーエンコーダ21が取付けられている。
鋸刃ハウジング9の上下動を制御させるために、鋸刃
ハウジング9には油圧回路23が設けられている。例えば
鋸刃ハウジング9の右側下部には油圧回路23のうちのシ
リンダ装置としてのピストンロッド25を介して油圧シリ
ンダ27が設けられている。油圧シリンダ27の例えば左側
壁には配管29の一端が接続されており、配管29の他端は
油圧ポンプ31に接続されている。配管29の途中にはチェ
ック弁33が設けられている。
前記油圧ポンプ31には油圧ポンプ31を作動させるため
のモータ35が連動連結してある。また油圧ポンプ31には
配管37の一端が接続されており、配管37の他端はフィル
タ39に接続されている。フィルタ39はタンク41内に設け
られている。
前記油圧シリンダ27の右側壁には配管43の一端が接続
されており、配管43の他端には、油圧シリンダ27内の油
圧室27Aにおける圧力を検出するための弾性体方式など
の圧力センサ45が接続されている。配管43の途中におけ
る分岐点47には配管49の一端が接続されており、配管49
の他端は4ポート3位置電磁切換弁51のBポートに接続
されている。
配管49の途中には定差減圧弁53が設けられている。4
ポート3位置電磁切換弁51にはソレノイドSOL1、SOL2
それぞれ備えられている。4ポート3位置電磁切換弁51
のTポートには配管55の一端が接続されており、配管55
の他端は前記タンク41に連通されている。配管55の途中
には切込み制御手段としての調節自在な流量調整弁57が
設けられている。
上記構成により、モータ35を駆動させ、油圧ポンプ31
を作動させると、タンク41内の油がフィルタ39、配管37
を介して吸い上げられて配管29に吐出される。配管29に
吐出された油は油圧シリンダ27の油圧室27Aに供給され
てピストンロッド25を押上げることにより、鋸刃ハウジ
ング9がヒンジピン19を支点として上昇される。
モータ35を停止すると共に、4ポート3位置電磁切換
弁51のソレノイドSOL1を励磁させると、BポートとTポ
ートが連通し油圧シリンダ27の油圧室27Aから圧油が配
管43に流れる。配管43に流れた圧油は配管49、定差減圧
弁53および流量制御弁57を介してタンク41に戻されるか
ら、鋸刃ハウジング9は自重により下降されることとな
る。その際、定差減圧弁53、流量調整弁55を調整するこ
とによって、鋸刃ハウジング9の下降速度すなわち切込
み量の制御が行なわれる。
前記横型帯鋸盤1において、全く新しい着想のもと
に、切込定数という概念を導入して、切削条件をシミュ
レーションにより求めるようにしたものである。この切
込定数とは切削工具としての鋸刃Tの一歯あたり背分力
を一歯あたり切込み量で割った値と定義づける。すなわ
ち、 [Kgf/μm]である。しかも、切込定数(Kc)はある鋸
刃TとワークWの組合せで決まる固有の値である。した
がって、切込定数(Kc)はワークWの材質、鋸刃Tの種
類によって予め各種設定されてデータベース化されてい
る。
例えば、前述した横型帯鋸盤1を用いてある鋸刃Tで
あるワークWを切断しようとしたとき、その鋸刃Tとワ
ークWの組合せで決める切込定数(Kc)および摩耗係数
をデータベースより探索し、実際に切断することなしに
この切込定数(Kc)を基にして、切断開始から切断終了
までの単位時間当りの例えば背分力、切削率などの切削
データがシミュレーションにより求められる。
シミュレーションにより切削データを求める具体的な
例について説明すると、第1図に示した横型帯鋸盤1に
おける鋸刃ハウジング9の傾きをS,鋸刃ハウジング9の
自重モーメントをTw,スイング油圧シリンダ27内のばね
によるモーメントをTk,スイング油圧シリンダ27による
モーメントをT0,背分力によるモーメントをTrとしたと
き、鋸刃ハウジング9の運動方程式は、その慣性および
粘性抵抗を無視することにより、 が成立する。
また、スイング油圧シリンダ27内に発生する油圧と、
流量調整弁57を通過する作動油流量の関係は、実験的な
経験則に基づき、 が成立する。ただし、 P1:スイング油圧シリンダ27内の圧力 Q:作動油流量 QA0,QB0,QC:定差減圧弁53,流量調整弁57の目盛,作動油
温度により決まる係数 作動油流量Qは、スイング油圧シリンダ27の作動油排
出量であるから、 ただし、 Rsw:スイング油圧シリンダ27上側ヒンジ移動半径 SP :スイング油圧シリンダ29の受圧面積 このように、S(t)を求めるためには上記(1),
(2),(3)式からなる方程式を解く必要がある。そ
こで、 なる最も簡単なEulerの数値計算法によって解くことに
する。そのためには、 を求めることにする。
第2図には第1図に示した横型帯鋸盤1をモデル化さ
れたものが示されており、以後の計算に使用する記号を
示している。
すなわち、 C:固定バイス5の基準面位置 D:ヒンジピン19の半径 TH :ベース3とヒンジピン19下端の高さの差 K1 :スイング油圧シリンダ27内のばね(大)のばね定数 K2 :スイング油圧シリンダ27内のばね(小)のばね定数 LSF:スイング油圧シリンダ27の最短長 RSW:スイング油圧シリンダ27上側ヒンジ移動半径 SP :スイング油圧シリンダ27の受圧面積 YSY:スイング油圧シリンダ27下側ヒンジのY座標 SSW:鋸刃ハウジング9の傾きSとスイング油圧シリンダ
27上側ヒンジとの位相差 TWO:鋸刃ハウジング9自重モーメント α :鋸刃ハウジング9の仰角補正角 ATUSON:横型帯鋸盤1の摺動抵抗による圧力損失 R:ワークWの半径 KC:切込定数 P:鋸刃Tのピッチ V:鋸速 T1:作動油の温度 WP:摩耗補正係数 自重モーメントTWは、 TW(S)=TWOcos(S+α) …(6)となる。
スイング油圧シリンダ27内のばねによるモーメントTK
は、ばねの力FKに2作用半径をかけて、 TK(S)=FK(S) ・RSWcos(S−SSW) …(7)となる。
一歯あたりの背分力FYは、一歯あたりの切込量Hが切
削長LC(S)のとき、 で与えられるから、切込定数(KC=FY/H)の定義より、 となる。
よって、背分力RYは、これに切削に関与している歯数
をかけて、 さらに、背分力によるモーメントTrは、背分力RYに作用
長さLCをかけて、 となる。
一方、スイング油圧シリンダ27内の圧力と作動流量の
関係は、(2)式に(3)式を代入して となる。
ここで、 となる。
スイング油圧シリンダ27の背圧によるモーメントT
0は、背圧P1に作用半径をかけて、 であるから、(14)式を代入して、 (15),(16)式をモーメントのつりあい式(1)に代
入することにより、 ここで、 CC=RSW・SP・cos(S−SSW)・QC−TW(S)−T
K(S) として変形すると、 となる。
この(19)式を解いて、 が得られ、(4)式に相当する式が得られることにな
る。
なお、切削シミュレーションのプログラム中に使用さ
れている他の変数の計算式としては次のものがある。
動粘度計算係数 NENDO1=−3.063 ・Log(273.0+T1+9.166 NENDO2=10NENDO1 動粘度はWaltherの実験式により NENDO=10NENDO2−0.8 ワークWの中心座標 XR=−(R+C),YR=−(R+TH−D) 切削開始点 切削終了点 直線(鋸刃T先端)の傾き A=Tan(S) 直線(鋸刃T先端)のY切片 B=D/cos(S) 判別式 M=4・{R2・(1+A2)−(YR−B−A・XR} 切削長 切削中心座標 切削中心半径 スイング油圧シリンダ27の長さ ばねの力 FK=(K1+K2)・(LSW−LSF) 切削率 CR(L1−L)・LC・DS・60/(2・100) 作動油流量計算係数 QQA=14.9・(FD+0.7) −17.0(FD+0.7)−6.83 QQB=−(1.22×10-3 ・(FD+0.7)−3.27×10-2 ・(FD+0.7)+0.764) QQC=5.5×10-2・(FD+0.7)+4.13 QQE=1.2×10-3・(FD+0.7) −0.219・(FD+0.7)+0.167 QAO=0.01×60×60× (4.59×10-8+1/(QQA 2))/105 QBO=0.01×60×60×(0.654・NENDO−2.27)/105 QC=0.01×(0.07+QQB ・(PD−5.2)+QQC)+ATUSON(PD≦5) QC=0.01×(0.07+QQE ・(PD−5.2)+(QQB−10QQE) ・(PD−5.2)+QQC+25・QQE)+ATUSON(PD
5) 上述した計算式を基にして、ワークWの切削開始点か
ら切削終了点までの背分力と切削率をシミュレーション
した結果を示すと、第3図に示したごときグラフとな
る。第3図において、曲線RY,曲線CRが実際に切削する
ことなしにシミュレーションの結果に基づく背分力,切
削率を表わしている。
これに対し、第4図にはカッティングモニタにより実
際切断加工した同じワークWの切削開始点から切削終了
点までの背分と切削率が示されている。第4図におい
て、曲線R0,曲線C0がそれぞれ背分力,切削率である。
このように第3図に示したシミュレーションの結果
は、第4図に示したカッティングモニタにより実測した
データと比較してほぼ同じであるから、実際にワークW
を切断することなく切削条件の切削データが求められ、
実際の切削条件として設定することができる。
第5図(A),(B)および(C)にはシミュレーシ
ョンによって得られた一歯あたりの切込量と一歯あたり
の背分力が示されている。第5図(A),(B)および
(C)において、曲線FYが一歯当りの背分力を、曲線H
が一歯当りの切込量Hを表わしている。しかも、第5図
(A)が適切な切込みの場合、第5図(B)が圧力制御
不足の場合、第5図(C)が圧力制御過大の場合であ
る。
第5図(B)に示すごとく、圧力制御不足の場合には
切削開始,切削終了および中央の切削長の長い部分との
差が余りない。そのため、中央部分で大きな背分力が発
生していることがわかる。また、第5図(C)に示すご
とく、圧力制御過大の場合には切削開始,切削終了での
一歯あたりの背分力が大きく、歯欠けの原因となる。こ
のように切削シミュレーションにより切込み条件の違い
がはっきりとわかり、しかもそのグラフの縦軸を具体的
な大きさで与えることができ、ワークWの切削における
診断にも適用することができる。
第6図には横型帯鋸盤1による定差減圧弁53のPバル
ブと流量制御弁57のFバルブとを関連づけてを制御する
ための診断結果表の一例が示されている。すなわち、第
6図において、例えば横軸に定差減圧弁53の設定値を示
すP目盛を0〜10まで、縦軸に流量制御弁57の設定値を
示すF目盛を0〜10までとってある。第6図において斜
線で示した部分が、P目盛とF目盛の組合せを示す一例
であり、この斜線の状態から、少負荷,過負荷を判定す
ることができ、さらに少負荷,過負荷などを色区分する
とさらに判定がし易くなる。
すなわち、第6図より明らかなように、P目盛が7〜
10においてはF目盛の1〜2が対応し、この場合は圧力
制御過大である。P目盛4〜6においてはF目盛の3が
対応し、またP目盛3においては4が対応している。そ
して、P目盛2においてはF目盛の7が対応し、さらに
P目盛1においてはF目盛8〜10が対応しており、この
場合は圧力制御不足である。したがって、P目盛は3〜
6の範囲、F目盛は3〜4が望ましいことが分る。
したがって、定差減圧弁53の設定値Pと流量制御弁57
の設定値Fとの関係を示す第6図に示すごとき診断結果
表が求められると、この診断結果表に基いて圧力制御過
大,圧力制御不足の範囲が分るので、上記定差減圧弁53
の設定値P及び流量制御弁57の設定値Fが共に中程度を
示す範囲(第6図においては、設定値Pは3〜6,設定値
Fは3〜4)が適当の値であることになる。
再び第1図を参照するに、横型帯鋸盤1には前述した
ようにワークWに切断加工をすることなしにシミュレー
ションによってワークWの切削データを求めるシミュレ
ーション装置59が設けられている。このシミュレーショ
ン装置59の指令により、定差減圧弁53,流量制御弁57に
連結されているバルブ61,63にはこのバルブ61,63のダイ
ヤルを調整するためのモータ65,67が連動連結されてい
る。
上記構成により、シミュレーション装置59によりシミ
ュレーションされて求められた切削データとしての例え
ば背分力RYにより定差減圧弁53,流量調整弁57のP,V目盛
を選定し、データ65,67でダイヤルを自動的に廻すこと
によって切込条件が自動設定されてワークWに最適な切
断加工を行なうことができる。
切削シミュレーションを行なう動作を第7図のフロー
チャートを基にして説明する。
第7図において、ステップS1で切込定数KCや予め設定
すべき種々の初期データをデータベースより探索し格納
する。ステップS2でワークWの材質,大きさおよび加工
条件を決めてデータを入力する。
ステップS3で定差減圧弁53のダイヤル目盛であるP目
盛がP0<0になったかどうかの判断がなされる。なお、
P0は初期設定として例えばP0=N0(数値)とする。ステ
ップS3において、P0≧0であればステップS4に進む。ス
テップS4で流量制御弁57のダイヤル目盛であるF目盛が
F0<0になったかどうかの判断がなされる。なお、F0
初期設定として例えばF0=N1(数値)とする。ステップ
S4においてF0≧0であればステップS5で計算ルーチンを
呼出し、ステップS6で計算結果を読込む。
ステップS7では判定表示を行ない、ステップS8でF目
盛F0をF0−1にしてステップS4の手前に戻す。再度、ス
テップS4でF0<0の判断を行ない、F0<0となるまでス
テップS4からステップS8までを繰返し、F0<0になった
と判断されると、ステップS9に進む。ステップS9ではP
目盛P0をP0−1にしてステップS3の手前に戻す。再度、
ステップS3でP0<0の判断を行ない、P0<0になるまで
ステップS3からステップS9までを繰返し、P0<0になっ
たと判断されると、ステップS10に進む。
ステップS10では最短時間条件の探索を行ない、ステ
ップS11で推奨条件の表示を行なう。次に、ステップS12
ではグラフを作成するかどうかの判断がなされて、グラ
フの作成を行なうと判断されると、ステップS13で条件
変更を行なうかどうかの判断がなされる。条件変更を行
なうと判断されると、ステップS14で条件変更のための
条件を入力し、ステップS15で計算ルーチンを呼出す。
上記ステップS13で条件変更を行なわないと判断される
と、ステップS15に進む。
ステップS15で計算ルーチンを呼出した後、ステップS
16でいくつかのグラフから指定のグラフを選択し、ステ
ップS17でそのグラフを作成し、ステップS18でグラフの
変更を行なうかどうかの判断がなされて、グラフの変更
を行なうと判断されると、ステップS16の手前に戻る。
ステップS18でグラフの変更を行なう必要がないと判
断されると、ステップS19でさらに継続するかどうかの
判断がなされる。継続すると判断された場合には、ステ
ップS12の手前に戻り、引続きステップS12以降の処理が
なされる。ステップS19で継続する必要がないと判断さ
れると、その時点で終了する。上記ステップS12でグラ
フの作成を行なう必要がないと判断されると、その時点
で終了する。
上記ステップS1〜ステップS19を基にして、切込量、
切削率及び背分力が最大値を示すとき、平均値を示すと
きの定差減圧弁の設定値(P目盛)と流量制御弁の設定
値(F目盛)との関係を示す前記診断結果表を作成する
ことができ、この診断結果表を基にして、シミュレーシ
ョン時の圧力制御過大,圧力制御不足を判定することが
できる。
次に、計算ルーチンの動作を第8図のフローチャート
を基にして説明する。
第8図において、ステップS20で計算に必要な初期デ
ータが読込まれる。さらにステップS21で例えば鋸刃ハ
ウジング9の角度Sの初期設定として例えば S=S0,切込速度ds/dtの初期設定として例えば などのデータを読込む。
ステップS22で鋸刃ハウジング9の角度Sは として設定される。
ステップS23でS≦切削開始位置となったかどうかの
判断がなされる。S≦切削開始位置となっていないと判
断されると、ステップS24で降下速度ds/dtを計算してス
テップS22の手前に戻る。
ステップS23でS≦切削開始位置となっていると判断
されると、ステップS25に進み、 の計算が行なわれる。
ステップS26でS≦切削終了位置になったかどうかの
判断がなされる。ステップS26でS>切削終了位置であ
ると判断されると、ステップS27で切込み速度ds/dtが計
算される。
ステップS28ではさらに一歯あたりの切込量が計算さ
れる。ステップS29では切削率が、ステップS30では背分
力が、ステップS31で総切込量と総切削率がそれぞれ計
算される。次に、ステップS32では最大切込量,最大切
削率,最大背分力が結果表示のための記憶保持がなされ
て、ステップS25の手前に戻る。
再度ステップS25で の計算がなされ、 ステップS26でS≦切削終了位置を満足するまで繰返え
されて、S≦切削終了位置になったと判断されると、ス
テップS33に進む。
ステップS33では平均切削率が、ステップS34では平均
切込量が、およびステップS35では平均背分力がそれぞ
れ計算される。ステップS36ではそれぞれの計算結果が
格納されて1個のワークWに対する計算が終了する。
なお、この発明は前述した実施例に限定されることな
く、適宜の変更を行なうことにより、その他の態様で実
施し得るものである。例えば、本実施例では横型帯鋸盤
1でヒンジタイプのもので説明したが、他の構造を持つ
帯鋸盤やフライス盤やV溝加工機など複数の歯を有する
切削工具の切断機にも適応させることは可能である。
[発明の効果] 以上のごとき実施例の説明より理解されるように、こ
の発明によれば、ワークに対して仮想の切込みを行って
定差減圧弁の設定値と流量制御弁の設定値との関係を示
す診断結果表を求め、この診断結果表において圧力制御
過大,圧力制御不足の範囲が分るので、上記定差減圧弁
の設定値及び流量制御弁の設定値が共に中程度を示す範
囲を適正範囲とすることにより、圧力制御過大,圧力制
御不足のない制御を行ってワークの切削を行い得ること
になるものである。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明を実施する一実施例の横型帯鋸盤の概
略図、第2図は第1図に示した横型帯鋸盤を一部図式化
したモデル図、第3図はある鋸刃であるワークを切削シ
ミュレーションにて算出した切削開始から切削終了まで
に対する背分力,切削率を表示したグラフ、第4図はカ
ッティングモータで第3図に使用した鋸刃とワークで実
際に切断加工した切削開始から切削終了までに対する背
分力,切削率を表示したグラフ、第5図(A),
(B),(C)は切削シミュレーションにて求めた切削
開始から切削終了までに対する一歯あたりの背分力,一
歯当りの切込量を適切な切込み,圧力不足,圧力過大の
場合において表示したグラフ、第6図は定差減圧弁,流
量制御弁のP,F目盛で切断加工の診断結果を示したグラ
フ、第7図は切削シミュレーションの動作を示すフロー
チャート、第8図は切削シミュレーションに使用する計
算ルーチンの動作を示すフローチャートである。 1……横型帯鋸盤、9……鋸刃ハウジング、27……油圧
シリンダ、53……定差減圧弁、57……流量制御弁、59…
…シミュレーション装置、61,63……バルブ、65,67……
モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23D 55/00 B23D 55/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワーク(W)に対する切削工具(T)の切
    込みを制御する定差減圧弁(53)と流量制御弁(57)と
    を初期設定に保持し、予め設定された初期データの切込
    み速度によってワークに対して仮想の切込みを開始し、
    ワークに対する一歯あたりの切込量、切削率及び背分力
    をワークに対する所定の切込み位置毎に演算し、そのと
    きの最大切込量、最大切削率及び最大背分力を記憶する
    ことを、前記流量制御弁(57)の設定値(F)を所定値
    毎減少して設定値(F)が零になるまで繰り返し、次に
    前記定差減圧弁(53)の設定値(P)を所定値毎減少し
    て設定値(P)が零になるまで前述と同様の演算及び切
    込量、切削率、背分力の最大値を記憶することを繰り返
    し、前記切込量、切削率及び背分力が最大値を示すとき
    の前記定差減圧弁(53)の設定値(P)と流量制御弁
    (57)の設定値(F)との関係を示す診断結果表を求
    め、この診断結果表において上記定差減圧弁(53)の設
    定値(P)及び流量制御弁(57)の設定値(F)が共に
    中程度を示す範囲に基いて、前記定差減圧弁(53)及び
    流量制御弁(57)の制御を行ってワークの切削を行うこ
    とを特徴とするワーク切削方法。
  2. 【請求項2】ワーク(W)の切削を行う切削工具(T)
    と、ワーク(W)に対する上記切削工具(T)の切込み
    を制御する定差減圧弁(53)及び流量制御弁(57)とを
    備えてなる切断機において、上記定差減圧弁(53)及び
    流量制御弁(57)を初期設定に保持し予め設定された初
    期データの切込み速度によってワークに対して仮想の切
    込みを開始し、ワークに対する一歯あたりの切込量、切
    削率及び背分力をワークに対する所定の切込み位置毎に
    演算し、そのときの最大切込量、最大切削率及び最大背
    分力を記憶することを、前記流量制御弁(57)の設定値
    (F)を所定値毎減少して設定値(F)が零になるまで
    繰り返し、次に前記定差減圧弁(53)の設定値(P)を
    所定値毎減少して設定値(P)が零になるまで前述と同
    様の演算及び切込量、切削率、背分力の最大値を記憶す
    ることを繰り返して前記切込量、切削率及び背分力が最
    大値を示すときの前記定差減圧弁(53)の設定値(P)
    と流量制御弁(57)の設定値(F)との関係を示す診断
    結果表を求め、この診断結果表において上記定差減圧弁
    (53)の設定値(P)及び流量制御弁(57)の設定値
    (F)が共に中程度を示す範囲に基いて、前記定差減圧
    弁(53)及び流量制御弁(57)の制御を行うシミュレー
    ション装置を設けたことを特徴とする切断機。
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