JP2858421B2 - 二段開弁圧燃料噴射ノズルにおける初期リフト量の測定方法および主開弁圧の測定方法 - Google Patents

二段開弁圧燃料噴射ノズルにおける初期リフト量の測定方法および主開弁圧の測定方法

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JP2858421B2 JP6932991A JP6932991A JP2858421B2 JP 2858421 B2 JP2858421 B2 JP 2858421B2 JP 6932991 A JP6932991 A JP 6932991A JP 6932991 A JP6932991 A JP 6932991A JP 2858421 B2 JP2858421 B2 JP 2858421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、二段開弁圧燃料噴射
ノズルにおける初期リフト量の測定方法および主開弁圧
の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、この発明の測定対象たる二段開弁
圧燃料噴射ノズル(以下、単に燃料噴射ノズルと略称す
ることもある。)の一例について図6に基づいて簡単に
説明する。図6において、符号Nは燃料噴射ノズルであ
る。この燃料噴射ノズルNは、棒状をなすノズルホルダ
1を備えている。このノズルホルダ1には、その下端面
から上方へ向かって延びる収納孔1aが形成されるとと
もに、収納孔1aの底面からノズルホルダ1の上端面ま
で延びる戻し孔1bが形成されている。収納孔1aの内
部には、初期開弁圧設定用の第1ばね2と、主開弁圧設
定用の第2ばね3とが配設されている。なお、戻し孔1
bは、後述するノズル4から収納孔1a内に漏出した燃
料を燃料タンク(図示せず)に戻すために形成されたも
ので、その上端開口部に螺合された継手Cを介して燃料
タンクに接続されている。
【0003】ノズルホルダ1の下端面には、ノズル4が
ノズルナット5によりスペーサ6を介して押圧固定され
ている。このノズル4は、針弁4aを備えており、燃料
噴射ポンプ(図示せず)から通路7を介して高圧燃料が
圧送されると、針弁4aが弁座(図示せず)からリフト
し、噴射孔(図示せず)から燃料を噴射するようになっ
ている。
【0004】上記の燃料噴射に際し、針弁4aは、上記
第1,第2ばね2,3の作用により、2段階にリフトす
る。すなわち、針弁4aは、第1ばね2により、ばね受
け8、ロッド9、規制部材10を介して常時下方へ付勢
されており、その付勢力によって弁座に着座せしめられ
ている。勿論、ノズル4に圧送される燃料の圧力が上昇
し、燃料による針弁4aに対する上方への押圧力が第1
ばね2の付勢力より大きくなると、針弁4aが第1ばね
2の付勢力に抗してリフトすることになる。針弁4aが
リフトし始める際の燃料の圧力が初期開弁圧である。な
お、初期開弁圧は、シム11の厚さを適宜変更すること
によって調節されている。
【0005】針弁4aが距離L1だけリフトすると、規
制部材10がばね受け12に突き当たる。ばね受け12
は、第2ばね3により所定の付勢力をもって押圧され、
スペーサ6に突き当たっている。したがって、規制部材
10がばね受け12に突き当たると、針弁4aは一旦停
止する。針弁4aがリフトを開始してから一旦停止する
までの移動距離L1が初期リフト量である。この初期リ
フト量L1は、規制部材10の上端面から針弁4aの突
起4bの上端面までの距離を適宜変更することによって
調節されている。
【0006】ノズル4に圧送される燃料の圧力がさらに
上昇し、燃料による針弁4aに対する押圧力が第1およ
び第2ばね2,3の付勢力より大きくなると、針弁4a
が再びリフトし始める。針弁4aが再びリフトし始める
際の燃料の圧力が主開弁圧である。この主開弁圧は、シ
ム13の厚さを適宜変更することによって調節されてい
る。なお、針弁4aが弁座からリフトし始めてから距離
2(L2>L1)だけ移動すると、スペーサ6に突き当
たって停止する。距離L2が全リフト量である。
【0007】従来、上記構成の二段開弁圧燃料噴射ノズ
ルNの初期リフト量を測定する場合には、継手Cを取り
外し、代わりにダイアルゲージ(図示せず)を取り付け
る。そして、ダイアルゲージの触針を戻し孔1bに通し
てその先端をばね受け8に突き当てる。この状態で、通
路7を介してノズル4に燃料を圧送する。燃料の圧力
が、初期開弁圧以上で主開弁圧より低い圧力になると、
針弁4aが初期リフト量L1だけリフトして停止する。
この移動距離をダイアルゲージから読み取ることによっ
て初期リフト量L1を測定するものである。
【0008】また、主開弁圧を測定する場合には、上記
の状態から燃料の圧力をさらに上昇せる。そして、燃料
の圧力が主開弁圧に達すると、針弁4aが再びリフトし
始める。すると、ダイアルゲージの指針が再び回動し始
める。ダイアルゲージの指針が再び回動し始めときの燃
料の圧力を主開弁圧とするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の初期リフト量測
定方法および主開弁圧測定方法においては、ダイアルゲ
ージによって針弁のリフト量またはリフト移動を読み取
る必要があり、そのためにはダイアルゲージの触針を戻
し孔1bを通してばね受け8に接触させなければならな
い。ところが、燃料噴射ノズルNの種類によっては、戻
し孔1bが途中で屈曲していたり、あるいは戻し孔1b
の中心線が収納孔1aの中心線からずれていることがあ
り、このような場合には、ダイアルゲージの触針をばね
受け8に接触させることができない。このため、上記従
来の測定方法では、初期リフト量および主開弁圧を測定
することができないという問題があった。
【0010】この発明は、上記問題を解決するためにな
されたもので、ダイアルゲージ等によって針弁のリフト
量あるいはリフト移動を測定することなく、初期リフト
量および主開弁圧を測定することができる初期リフト量
の測定方法および主開弁圧の測定方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ダイアルゲージを使用せずに初期リフト量を測定す
るためになされたものであり、燃料噴射ポンプから圧送
される燃料の圧力が初期開弁圧以上になると針弁が初期
リフトし、圧送される燃料の圧力が主開弁圧以上になる
と針弁が全リフトする二段開弁圧燃料噴射ノズルの初期
リフト量を測定するに際し、燃料噴射ノズルに圧力が初
期開弁圧以上で主開弁圧より低い燃料を供給し、この燃
料の圧力と供給量とから初期リフト量を算出することを
特徴としている。
【0012】請求項2に記載の発明は、ダイアルゲージ
を使用せずに主開弁圧を測定するためになされたもので
あり、燃料噴射ポンプから圧送される燃料の圧力が初期
開弁圧以上になると針弁が初期リフトし、圧送される燃
料の圧力が主開弁圧以上になると針弁が全リフトする二
段開弁圧燃料噴射ノズルの主開弁圧を測定するに際し、
燃料噴射ノズルに燃料をその圧力が初期開弁圧より高
く、かつ主開弁圧より低い状態から漸次上昇させつつ供
給し、この燃料の供給量が急増する際の供給燃料の圧力
から主開弁圧を求めることを特徴とするものである。
【0013】請求項3に記載の発明は、ダイアルゲージ
を使用せずに主開弁圧を測定するためになされたもので
あり、燃料噴射ポンプから圧送される燃料の圧力が初期
開弁圧以上になると針弁が初期リフトし、圧送される燃
料の圧力が主開弁圧以上になると針弁が全リフトする二
段開弁圧燃料噴射ノズルの主開弁圧を測定するに際し、
燃料噴射ノズルに、内部空間が絞り部を介して外部に開
放された遮蔽部材を、その内部空間に燃料噴射ノズルの
噴射孔が開口するようにして取り付けるとともに、燃料
噴射ノズルに燃料を圧力が主開弁圧より低い状態から漸
次上昇させつつ供給し、この供給する燃料の圧力と前記
遮蔽部材の内部空間内の圧力とをそれぞれ測定し、内部
空間内の圧力が急増する際の供給燃料の圧力から主開弁
圧を求めることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明において、燃料噴射ノズ
ルに初期開弁圧以上で主開弁圧より低い圧力を有する燃
料を供給すると、針弁が初期リフトし、燃料噴射ノズル
から燃料が噴射されるとともに、この噴射量と等しい燃
料が燃料噴射ノズルに供給される。ここで、針弁のリフ
ト量が初期リフト量程度である場合には、リフト量と燃
料噴射ノズルに供給される燃料の供給量とは、圧力を一
定とした場合、一定の対応関係にある。したがって、供
給する燃料の圧力を初期開弁圧以上で主開弁圧より低い
ものとした状態で、リフト量と供給量との対応関係を予
め実測し、例えばその関係をマップとして作成しておく
ことにより、燃料の供給量から初期リフト量を求めるこ
とができる。
【0015】請求項2に記載の発明において、燃料噴射
ノズルに初期開弁圧以上で主開弁圧より低い圧力を有す
る燃料を供給すると、針弁が初期リフトした状態にな
る。この状態で供給する燃料の圧力を上昇させると、圧
力の上昇に伴って燃料の供給量が増加する。さらに燃料
の圧力を上昇させ、燃料の圧力が燃料噴射ノズルの主開
弁圧に達すると、針弁が全リフトする。この結果、燃料
の供給量は、針弁が初期リフトしているときに比して急
増する。したがって、燃料の供給量が急増するときの供
給燃料の圧力が主開弁圧である。
【0016】請求項3に記載の発明において、燃料噴射
ノズルに初期開弁圧以上で主開弁圧より低い圧力を有す
る燃料を供給すると、針弁が初期リフトした状態にな
り、供給した燃料は燃料噴射ノズルから遮蔽部材の内部
空間に噴射される。内部空間に噴射された燃料は、絞り
部を介して外部に放出される。このとき、内部空間に
は、燃料噴射ノズルから噴射される燃料の噴射量と絞り
部の燃料に対する流通抵抗とに応じた圧力が発生する。
燃料噴射ノズルに供給する燃料の圧力を漸次上昇させる
と、圧力の上昇に伴って燃料噴射ノズルから内部空間に
噴射される噴射量が増大するので、それに伴って内部空
間の圧力も上昇する。供給する燃料の圧力が燃料噴射ノ
ズルの主開弁圧に達すると、針弁が全リフトする。この
結果、燃料噴射ノズルによる噴射量が急増し、これに対
応して内部空間の圧力が針弁の初期リフト時に比して急
上昇する。内部空間の圧力急上昇時における供給燃料の
圧力が主開弁圧である。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図1ない
し図5を参照して説明する。図1は、請求項1および請
求項2に記載の発明の実施例たる測定装置20を示すも
のであり、この測定装置20は、燃料噴射ノズルNに燃
料を供給するための燃料供給部30と、この燃料供給部
30から燃料噴射ノズルNに供給される燃料の圧力およ
び供給量を測定するための測定部40とを備えている。
なお、燃料噴射ノズルNとしては、図6に示すものが用
いられている。
【0018】燃料供給部30は、燃料を加圧するための
シリンダ装置31を備えている。シリンダ装置31は、
シリンダ310とピストン313とからなるものであ
り、シリンダ310は、軸線を互いに一致させて連設さ
れた大径シリンダ孔311と小径シリンダ孔312とを
有している。大径シリンダ孔311には、ピストン31
3の大径ピストン部314が摺動自在に設けられてお
り、小径シリンダ孔312には、ピストン313の小径
ピストン部315が摺動自在に設けられている。大径ピ
ストン部314と小径ピストン部315とは、ロッド3
16によって一体に連結されている。
【0019】上記シリンダ310の内部は、ピストン3
13によって3つの室に区画されている。すなわち、大
径シリンダ孔311および大径ピストン部314によっ
て加圧燃料導入室317が区画され、大径シリンダ孔3
11、小径シリンダ孔312、大径ピストン部314お
よび小径ピストン部315によって復帰燃料導入室31
8が区画され、小径シリンダ孔312および小径ピスト
ン部315によって燃料加圧室319が区画されてい
る。
【0020】加圧燃料導入室317と、復帰燃料導入室
318および燃料加圧室319とは、方向切換弁32に
より、ポンプ33と燃料タンク34とのいずれかに接続
されるようになっている。すなわち、方向切換弁32が
図示の状態にある場合には、加圧燃料導入室317が燃
料タンク34に接続され、復帰燃料導入室318および
燃料加圧室319がポンプ33に接続される。方向切換
弁32を図示の状態から切り換えると、加圧燃料導入室
317がポンプ33に接続され、復帰燃料導入室318
および燃料加圧室319が燃料タンク34に接続され
る。ただし、燃料加圧室319の直前には、逆止弁35
が設置されているので、燃料加圧室319内の燃料が燃
料タンク34に流出することはない。
【0021】上記構成において、加圧燃料導入室317
をポンプ33に接続すると、ピストン313が大径シリ
ンダ孔311側から小径シリンダ孔312側へ移動す
る。すると、燃料加圧室319内の燃料が、大径ピスト
ン部314と小径ピストン部315との面積差に基づい
て高圧に加圧される。加圧された高圧燃料は、燃料噴射
ノズルNに供給される。この場合、燃料噴射ノズルNに
供給される燃料の圧力は、ポンプ33から加圧燃料導入
室317に供給される燃料の圧力を圧力調整弁36によ
って調整することにより、調節することができる。なお
このとき、復帰燃料導入室317内の燃料は、ピストン
313の移動に伴って燃料タンク34に戻される。
【0022】上記の状態から方向切換弁32を切り換え
ると、ポンプ33から復帰燃料導入室318と燃料加圧
室319とに燃料が供給される。したがって、ピストン
313が小径シリンダ孔312側から大径シリンダ孔3
11側へ向かって復帰移動する。これによって、加圧燃
料導入室317内の燃料が燃料タンク34に戻される。
【0023】なお、加圧燃料導入室317と方向切換弁
32との間には、ポンプ33から加圧燃料導入室317
に供給される燃料の脈動を抑えるための絞り370と、
加圧燃料導入室317から燃料タンク34への燃料の流
出を抵抗なく許容するための逆止弁371とが並列に組
み込まれた油圧ブロック37が配設されている。復帰燃
料導入室318と方向切換弁32との間にも、油圧ブロ
ック37と同様に、絞り380と逆止弁381とが並列
に組み込まれた油圧ブロック38が配設されている。
【0024】上記測定部40は、マグネットスケール等
からなる位置センサ41を備えている。この位置センサ
41は、大径ピストン部314の位置を検出するための
ものであり、大径シリンダ孔311に沿って配設されて
いる。位置センサ41から出力される位置信号は、演算
手段42に入力される。演算手段42は、位置信号に基
づいてシリンダ装置31から燃料噴射ノズルNに供給さ
れる燃料の供給量Qを演算する。すなわち、単位時間経
過前後における大径ピストン部314の位置をそれぞれ
1、A2とし、小径シリンダ孔312の断面積をSとす
ると、単位時間当たりの燃料供給量Qは、S・(A2
1)になる。
【0025】演算手段42によって演算された燃料供給
量Qは、レコーダ43に入力される。このレコーダ43
には、燃料加圧室319から燃料噴射ノズルNに供給さ
れる燃料の圧力を示す圧力信号Pが圧力計44から入力
される。そして、レコーダ43は、燃料噴射ノズルN供
給される燃料の圧力Pと供給量Qとの関係を図2に示す
ようにグラフ化する。
【0026】次に、上記構成の測定装置20の作用を説
明することによってこの発明に係る初期リフト量の測定
方法および主開弁圧の測定方法を明らかにする。
【0027】方向切換弁32を図示の状態から切り換
え、ポンプ33から加圧燃料導入室317に燃料を供給
する。これによって、燃料加圧室319内の燃料を加圧
する。この場合、燃料の加圧は、圧力調整弁36を調節
することにより、初期開弁圧より低い状態から行われて
いる。
【0028】燃料加圧室319内の燃料の圧力、つまり
燃料噴射ノズルNに供給される燃料の圧力Pが、燃料噴
射ノズルNの初期開弁圧P1に達すると、燃料噴射ノズ
ルNの針弁4a(図6参照)が初期リフトする。この結
果、燃料噴射ノズルNから燃料が噴射されるようにな
り、これに対応してピストン313が移動し始める。ピ
ストン313の移動に基づき、演算手段42がシリンダ
装置31から燃料噴射ノズルNに供給される燃料の供給
量Qを演算する。図2に示すように、供給量Qは、供給
燃料の圧力Pが初期開弁圧P1から主開弁圧P2に達する
までの間は、圧力Pの上昇に応じて増加する。
【0029】ここで、燃料噴射ノズルNにおいては、針
弁4aのリフト量が初期リフト量程度である場合、燃料
噴射ノズルNに供給される燃料の圧力を一定にすると、
燃料噴射量はリフト量と一定の対応関係にある。例え
ば、初期開弁圧P1から主開弁圧P2までの任意の圧力P
aについて、噴射量とリフト量との関係を図示すると図
3に示すようになる。
【0030】ところで、燃料噴射ノズルNの噴射量とそ
れに供給される燃料の供給量Qとは等しい。したがっ
て、図3に示すような供給量Q(燃料噴射量)とリフト
量との関係を示すマップを予め作成しておけば、供給量
Qから初期リフト量を求めることができる。例えば、図
2に示すように、供給燃料の圧力PがPaであるとき、
供給量QがQaであったものとすると、図3に示すマッ
プからそのときのリフト量Laを求めることができる。
求めたリフト量Laが設計値の許容範囲から外れている
場合には、規制部材10(図6参照)を他のものと交換
する等して適宜調節する。
【0031】なお、初期リフト量を求めるに際しては、
燃料噴射ノズルNに供給する燃料の圧力を漸次上昇させ
ることは必ずしも必要ではなく、初期開弁圧P1以上で
主開弁圧P2より低いという条件を満たす限り、一定の
圧力を有する燃料を燃料噴射ノズルNに供給するように
してもよい。
【0032】上記の状態、つまり、燃料噴射ノズルNに
供給される燃料の圧力Pが初期開弁圧P1から主開弁圧
2までの範囲にある状態において、圧力Pをさらに上
昇させる。そして、圧力Pが主開弁圧P2に達すると、
針弁4aが全リフトする。この結果、図2に示すよう
に、供給量Qが急増する。換言すれば、供給量Qが急増
するときに針弁4aが全リフトするのであるから、この
ときの圧力P2が主開弁圧である。
【0033】次に、この請求項3に係る発明について図
4および図5に基づいて説明する。なお、図4に示す測
定装置20′おいて、図1に示す実施例と異なるのは、
測定部40′および遮蔽部材50を用いた点であり、燃
料供給部30は上記実施例と同様である。ここでは、異
なる点についてのみ説明することとし、上記実施例と同
様な構成部分には同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0034】図4に示す測定装置20′においては、遮
蔽部材50が用いられる。遮蔽部材50は、有底筒状を
なすもので、その底部にはオリフィス(絞り部)501
が形成されている。この遮蔽部材50の上端部には、燃
料噴射ノズルNの下端部が液密に嵌合されている。これ
によって、遮蔽部材50の内部空間は、外部に対しオリ
フィス501によって連通される以外密閉されており、
その内部空間には、燃料が充填されている。したがっ
て、燃料噴射ノズルNから遮蔽部材50の内部空間に燃
料が噴射されと、噴射された分の燃料がオリフィス50
1を介して流出することになる。この場合、オリフィス
501の流通抵抗により、遮蔽部材50の内部空間には
噴射量に対応した圧力P′が発生する。なお、オリフィ
ス50については、遮蔽部材50の内部空間の圧力P′
が燃料噴射ノズルNに供給される燃料の圧力Pより低く
なるように設定する。
【0035】上記遮蔽部材50の内部の圧力P′は、測
定部40′の圧力計45によって測定されている。圧力
計45によって測定された圧力P′は、レコーダ46に
入力されている。このレコーダ46には、燃料噴射ノズ
ルNに供給される燃料の圧力Pが圧力計44から入力さ
れている。そして、レコーダ52は、図5に示すよう
に、圧力Pと圧力P′との関係をグラフ化(以下、P−
P′線図という。)するものである。
【0036】上記構成の測定装置20′において、シリ
ンダ装置31から燃料噴射ノズルNに供給される燃料の
圧力Pが初期開弁圧P1に達すると、燃料噴射ノズルN
の針弁4aが初期リフトし、燃料噴射ノズルNから燃料
が噴射されるようになる。この結果、図5に示すよう
に、遮蔽部材50の内部空間の圧力P′が急上昇する。
その後、供給燃料の圧力Pが主開弁圧P2に達するまで
は、圧力Pの上昇に伴って噴射量が増加するので、圧力
P′も漸次上昇する。
【0037】供給燃料の圧力Pが主開弁圧P2に達する
と、針弁4aが全リフトする。この結果、燃料噴射ノズ
ルNからの噴射量が急増するので、これに対応して遮蔽
部材50の内部空間の圧力P′が急上昇する。したがっ
て、レコーダ46によって記録されたPーP′線図のう
ち圧力Pが初期開弁圧P1より大きい範囲において、圧
力P′が急上昇するときの圧力P2を読み取ることによ
って主開弁圧を求めることができる。なお、主開弁圧P
2が設定値と異なる場合には、シム13(図6参照)の
厚さを調節する。
【0038】なお、この発明は、上記の実施例に限定さ
れるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において適
宜変更可能である。例えば、上記の実施例において用い
られているシリンダ装置31に代えて、他の燃料供給装
置によって燃料を燃料噴射ノズルNに供給するようにし
てもよい。また、燃料噴射ノズルN以外の二段開弁圧燃
料噴射ノズルにもこの発明を適用することができるのは
勿論である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、燃料噴射ノズルに燃料を供給し、その供給量または
圧力によって初期リフトまたは主開弁圧を測定するもの
であるから、ダイヤルゲージ等によって針弁のリフト量
を測定する必要がない。したがって、どのような構造の
二段開弁圧燃料噴射ノズルについても、初期リフト量ま
たは主開弁圧を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1および2の発明に係る実施例の概略構
成を示す図である。
【図2】燃料噴射ノズルに供給する燃料の圧力と供給量
との関係を示す図である。
【図3】燃料噴射ノズルに対する燃料の供給量と針弁の
リフト量との関係を示す図である。
【図4】請求項3の発明に係る実施例の概略構成を示す
図である。
【図5】燃料噴射ノズルに供給する燃料の圧力と遮蔽部
材の内部空間の圧力との関係を示す図である。
【図6】二段開弁圧燃料噴射ノズルの一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
N 燃料噴射ノズル 20 測定装置 30 燃料供給部 40 測定部 40′ 測定部 43 レコーダ 44 圧力計 45 圧力計 46 レコーダ 50 遮蔽部材 501 オリフィス(絞り部)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 65/00 G01M 15/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射ポンプから圧送される燃料の圧
    力が初期開弁圧以上になると針弁が初期リフトし、圧送
    される燃料の圧力が主開弁圧以上になると針弁が全リフ
    トする二段開弁圧燃料噴射ノズルの初期リフト量を測定
    するに際し、二段開弁圧燃料噴射ノズルに圧力が初期開
    弁圧以上で主開弁圧より低い燃料を供給し、この燃料の
    圧力と供給量とから初期リフト量を求めることを特徴と
    する二段開弁圧燃料噴射ノズルにおける初期リフト量の
    測定方法。
  2. 【請求項2】 燃料噴射ポンプから圧送される燃料の圧
    力が初期開弁圧以上になると針弁が初期リフトし、圧送
    される燃料の圧力が主開弁圧以上になると針弁が全リフ
    トする二段開弁圧燃料噴射ノズルの主開弁圧を測定する
    に際し、二段開弁圧燃料噴射ノズルに燃料をその圧力が
    初期開弁圧より高く、かつ主開弁圧より低い状態から漸
    次上昇させつつ供給し、この燃料の供給量が急増する際
    の供給燃料の圧力から主開弁圧を求めることを特徴とす
    る二段開弁圧燃料噴射ノズルにおける主開弁圧の測定方
    法。
  3. 【請求項3】 燃料噴射ポンプから圧送される燃料の圧
    力が初期開弁圧以上になると針弁が初期リフトし、圧送
    される燃料の圧力が主開弁圧以上になると針弁が全リフ
    トする二段開弁圧燃料噴射ノズルの主開弁圧を測定する
    に際し、二段開弁圧燃料噴射ノズルに、内部空間が絞り
    部を介して外部に開放された遮蔽部材を、その内部空間
    に燃料噴射ノズルの噴射孔が開口するようにして取り付
    けるとともに、燃料噴射ノズルに燃料をその圧力が初期
    開弁圧より高く、かつ主開弁圧より低い状態から漸次上
    昇させつつ供給し、この供給する燃料の圧力と前記遮蔽
    部材の内部空間内の圧力とをそれぞれ測定し、内部空間
    内の圧力が急増する際の供給燃料の圧力から主開弁圧を
    求めることを特徴とする二段開弁圧燃料噴射ノズルにお
    ける主開弁圧の測定方法。
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