JP2857785B2 - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JP2857785B2
JP2857785B2 JP2050422A JP5042290A JP2857785B2 JP 2857785 B2 JP2857785 B2 JP 2857785B2 JP 2050422 A JP2050422 A JP 2050422A JP 5042290 A JP5042290 A JP 5042290A JP 2857785 B2 JP2857785 B2 JP 2857785B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラビリンス構造によるシール機能を有し、
主に磁気ディスク等を駆動するスピンドルモータに関す
る。
〔従来技術及びその欠点〕
磁気ディスクを駆動するスピンドルモータは、モータ
本体内部の軸受部等の粉塵を含む不浄なガスがディスク
室内へ侵入することを防止するため、例えばラビリンス
シール構造が施されている。従来におけるこのラビリン
スシール構造を第3図に示す。
第3図は、従来のスピンドルモータの全体を示す断面
図である。
第3図において、図示のスピンドルモータは、円筒状
ブラケット1を有し、このブラケット1の内周面に一対
の軸受2,3が嵌挿されており、この軸受2,3を介してシャ
フト4に固着されたハブ5が、回転自在に支承されてな
る。円筒状ブラケット1の外周面にステータ6が装着さ
れ、このステータ6と、このステータ6に対向してハブ
5内に環状に配設されたロータマグネット7とによる相
対回転により、スピンドルモータが駆動される。
ハブ5にはディスク14が装着されており、このディス
ク14を取り巻く空間11は、清浄な空気で満たされたディ
スク室となっている。
また、12の空間は、円筒状ブラケット1内の空間であ
り、軸受2,3の周囲と連通している。
このスピンドルモータでは、ハブのつば部とブラケッ
ト1の基部とのそれぞれに、凹部と凸部との環状溝を組
み合わせて構成したラビリンス構造15が設けられてい
る。
そして、このラビリンス構造15によるシール機能を持
つスピンドルモータが知られている。
このラビリンス構造15は、ハブのつば部及びブラケッ
トの基部との近接対向する箇所に設けられており、スピ
ンドルモータ内部において、軸芯から径方向に最も隔れ
た箇所となっている。
従って、シャフトの振れや倒れ、即ち、ハブの振れや
倒れの影響を避けて、ラビリンス構造15のシール機能を
確保するため、また溝がスレたりしないようにするため
に、凹部、凸部の環状溝を精度よく仕上げなければなら
なかった。
そしてこのことは、ハブ径が大きいスピンドルモータ
程、精度を厳しく、かつ加工工数を多く必要とすること
から、製造コストが高くなるという問題があった。
〔発明の目的〕
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、そ
の目的は、製造コストをかけず、容易にかつ、精度よい
ラビリンス構造が得られ、シール機能の高いスピンドル
モータを提供することである。
〔発明の概要〕
本発明によれば、円筒状ブラケットの内周面には一対
の軸受が嵌挿され、 ハブと一体に回転するシャフトが前記一対の軸受に回
転自在に支承され、 前記ブラケットに対して前記ハブが相対回転するスピ
ンドルモータにおいて、 前記ハブ支持側の軸受は少なくとも一部が前記ブラケ
ットの端部より突出しており、前記ハブ支持側の軸受の
前記ブラケットより突出した部分の外周面と前記ハブの
内周面の一部とを近接対向させて間隙部を形成しラビリ
ンス構造を形成したことを特徴とするスピンドルモータ
が提供される。
ハブ支持側の軸受外輪の外周面を、ハブ内周面とのラ
ビリンス構造を形成するためのラビリンス壁面とした。
これにより、予め軸受の外輪寸法が所定の精度にて確保
されているから、対向するハブ側のラビリンス構造を形
成する所定の箇所のみを加工すればよく、従ってブラケ
ット側のラビリンス構造用加工は不要となる。
また、ラビリンス構造が、軸芯の極めて近傍に配置さ
れるため、シャフトの振れ、倒れによるラビリンス溝へ
の寸法影響を殆ど受けず、厳しい加工精度を必要としな
い。さらにラビリンス溝の周長が短くなり、加工工数も
低減し、従って製造コストが低くなる。
〔具体例〕
以下、添付図面を参照して、本発明に従うスピンドル
モータの一具体例について説明する。
第1図はスピンドルモータの全体の構造を示す断面図
である。
尚、既に第3図において述べた同様の箇所には同じ番
号が付してある。
また第2図は、第1図における拡大断面図であり、軸
受2の付近を中心として示したものである。
第1図及び第2図において、軸受2の内輪2aにシャフ
ト4が圧入固着されており、一方、外輪2bは、円筒状ブ
ラケット1の端部に外輪端面2dと外輪の外周面2cの一部
が嵌挿し固着されている。
尚、本具体例では外輪端面2dが嵌挿固着されている
が、これは軸受2の円筒状ブラケット1に対する嵌挿深
さの位置決めのためであり、少なくとも外輪2bの外周面
2cが、円筒状ブラケット1に嵌挿固着されていればよ
い。
そして、この外輪2bの外周面2cの残部とハブ5の内周
面5aとを近接対向させて間隙部8を形成し、また、軸受
外輪2bとハブ5の内周面5aと他の内面5cとにより空隙部
9が形成されている。
これにより前記空隙部9から前記間隙部8を経てディ
スク室11へ通じる空間10に至る連通路が構成され、特に
前記間隙部8、即ち外輪2bの外周面2cとハブ5の内周面
5aとの間の間隙部によってラビリンス構造が形成され
る。
従って、スピンドルモータが駆動中、軸受2,3のグリ
ースや円筒ブラケット1の内部12の粉塵等を含む不浄な
ガスが、軸受2を通過し、ディスク室内側空間10へ向か
おうとしても、空隙部9に滞留し、間隙部8を通過する
のを制限される。即ち、間隙部8によりシール機能が働
き、ディスク室11内の空気汚染が防止される。
以上、本発明に従うスピンドルモータの一具体例につ
いて説明したが、上述の内容に限らず、本発明の主旨に
逸脱しない範囲で修正乃至変更が自由である。
例えば、軸受2の外輪2bが、円筒状ブラケット1の端
部に嵌挿される深さ、或いはハブ内周面5aと軸受2の外
輪部外周面2cの間隙部8の距離や形状等は適宜設定する
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明は、上述のように構成されているので、次のよ
うな効果を奏する。
予め加工精度のでている軸受2の外輪2bの外周面2c
と、ハブ5の内周面とによるラビリンス構造としたため
加工工数が低減でき、また軸芯の近傍にラビリンス構造
を配置したことにより、シャフトの振れや倒れによるラ
ビリンス溝へのすんっぽう影響を殆ど受けず厳しい加工
精度を必要とせず、さらには最短周長のラビリンス溝で
よい。加えて、製造コストが低く、かつ信頼性の高いラ
ビリンスシールが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従うスピンドルモータの一具体例を
示す断面図。 第2図は、第1図の要部拡大断面図。 第3図は、従来のスピンドルモータを示す断面図。 1……円筒状ブラケット 2,3……軸受 2b……軸受外輪部 2c……軸受外輪外周面 4……シャフト 5……ハブ 5a……ハブ内周面 6……ステータ 7……ロータマグネット 8……間隙部 9……空隙部 10……ディスク室へ通じる空間 11……ディスク室 14……ディスク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状ブラケットの内周面には一対の軸受
    が嵌挿され、ハブと一体に回転するシャフトが前記一対
    の軸受に回転自在に支承され、前記ブラケットに対して
    前記ハブが相対回転するスピンドルモータにおいて、 前記一対の軸受のうち、前記ハブ支持側の軸受は少なく
    とも一部が前記ブラケットの端部より突出しており、前
    記ハブ支持側の軸受の前記ブラケットより突出した部分
    の外周面と前記ハブの内周面の一部とを近接対向させて
    間隙部を形成しラビリンス構造を形成したことを特徴と
    するスピンドルモータ。
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