JP2857033B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP2857033B2
JP2857033B2 JP5213938A JP21393893A JP2857033B2 JP 2857033 B2 JP2857033 B2 JP 2857033B2 JP 5213938 A JP5213938 A JP 5213938A JP 21393893 A JP21393893 A JP 21393893A JP 2857033 B2 JP2857033 B2 JP 2857033B2
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富男 増山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミニディスク等の光記
録媒体に光を照射して情報の記録、再生または消去を行
う光ピックアップ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体である例えばミニディスクに
対して、情報の読み出し及び書き込みを行うための光ピ
ックアップ装置では、ミニディスクにおける情報記録部
であるトラック(案内溝)に対し、光ビームを適切に照
射し、かつ集光させるため、トラッキングサーボとフォ
ーカシングサーボとを行っている。また、特に、ミニデ
ィスク43の場合、図7に示すように、プリグルーブ4
0を蛇行させて、蛇行のうねりにアドレス41が書き込
まれているので、光ピックアップ装置では、このプリグ
ルーブ40上にレーザスポット42を通過させ、うねり
による溝の回折効果の変化を回折光量の変化にて検出し
てアドレス情報を読み出すようになっている。このとき
検出される信号が、ミニディスク特有のADIP(Addre
ss In Pre-groove on Recordable Disc)信号である。
【0003】この種の従来の光ピックアップ装置は、図
8に示す構成となっている。これにおいて、ホログラム
レーザユニット51は、図9に示すように、半導体レー
ザ(光源)52と、ホログラム素子53と、第1光検出
器54からなり、半導体レーザ52から出射された光
は、ホログラム素子53のレーザ側に形成されたグレー
ディング(回折格子)53aで3本の光ビーム、即ち、
メインビームMB、サブビームSB1 ・SB2 に分割さ
れる。この3ビームにおけるホログラム素子53のホロ
グラム53bを透過した0次回折光は、コリメートレン
ズ55にて集光された後、立上げミラー56に導かれ、
対物レンズ57により図示しないミニディスク上に集光
される。このとき、ミニディスクにおけるトラック上に
は、3ビームに対応する3つのスポットが、トラックの
延びる方向(トラック方向)に沿って一直線上に形成さ
れる。
【0004】また、ミニディスクからの反射光は、対物
レンズ57、立上げミラー56を順に経て、ビームスプ
リッタ58にてコリメートレンズ55方向とウォーラス
トンプリズム59方向とに分割される。コリメートレン
ズ55方向に分割された光は、図9に示すように、ホロ
グラム素子53のホログラム53bにて集光され、その
1次回折光が上記第1光検出器54に入射する。上記の
第1光検出器54は、フォーカシングエラー信号及びト
ラッキングエラー信号検出用の光検出器であり、受光素
子a〜eを備えた5分割となっている。上記1次回折光
は、各々対応する受光素子上に集光され、スポットを形
成する。
【0005】ここで、フォーカシングエラー信号(FE
S)とトラッキングエラー信号(TES)とは、それぞ
れ、第1光検出器54の受光素子a・b・d・eの出力
に基づいて下記の式によって得られる。
【0006】FES=a−b TES=d−e 尚、受光素子cは上記の両サーボ信号を得る際には使用
されない。
【0007】一方、ウォーラストンプリズム59方向に
分割された光は、図10に示すように、偏光成分分離手
段であるウォーラストンプリズム59にて偏光特性を有
するS成分とP成分とに、トラック方向に対応するY方
向に沿った軸を対称にして、Y方向と直交するX方向に
おける前方側及び後方側に分離され、S成分及びP成分
の分離光群を形成する。これら分離光群の各分離光は、
スポットレンズ61にて集光され、第2光検出器63に
入射する。尚、各分離光は45°ミラー60と反射ミラ
ー62にて、第2光検出器63へと導かれる。
【0008】上記第2光検出器(光検出手段)63は、
情報信号検出及びADIP信号検出用の光検出器であ
り、図11にも示すように、Y方向に沿った軸を対照と
して配された二つの受光素子グループからなる。図11
において右側の受光素子グループは、主受光素子Hと、
その上下に配された受光素子E1・F1とからなり、左
側の受光素子グループは、主受光素子Jと、その上下に
配された受光素子E2・F2とからなり、かつ、上記主
受光素子H・Jのそれぞれは、ADIP信号を検出すべ
く、Y方向に沿った分割線にて2分割されており、これ
にて、受光部A・B及び受光部C・Dが形成されてい
る。
【0009】そして、右側の受光素子グループにS成分
の分離光群が入射するとき、左側の受光素子グループに
P成分の分離光群が入射するようになっている。このよ
うに第2光検出器63に集光された、各分離光群は、各
々対応する受光素子上に図に示すようなスポットを形成
する。つまり、S成分の分離光群においては、メインビ
ームMBに対応する主分離光のメインスポットMS
S を、受光部A・B上に、サブビームSB1 ・SB2
対応するサブスポットSSS1・SSS2を、受光素子E1
・F1上にそれぞれ形成し、一方、P成分の分離光群に
おいては、メインスポットMSP を、受光部C・D上
に、サブスポットSSP1・SSP2を、受光素子E2・F
2上にそれぞれ形成する。
【0010】ここで、ミニディスクの情報信号であるR
F信号、及びADIP信号は、それぞれ第2光検出器6
3の受光部A・B・C・Dの出力に基づいて下記の式に
よって得られる。
【0011】RF=(A+B)−(C+D) ADIP=A−B or C−D
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ような第2光検出器63における、主受光素子H・Jの
分割では、両受光素子ともY方向に沿った分割線にて分
割されているので、メインスポットMSS ・MSP のY
方向と直交するX方向のスポット位置については検出可
能であり、また、ADIP信号も受光部A・B、及び受
光部C・Dのいずれにても検出可能となっているが、メ
インスポットMSS ・MSP のY方向のスポット位置を
検出することはできない。
【0013】そのため、メインスポットMSS ・MSP
の初期スポット位置(単に初期位置と記載する場合もあ
る)が、図12に示すように、主受光素子H・Jの各受
光部A・B・C・Dの上端ぎりぎりの位置で固定される
という事態が発生することとなる。
【0014】一方、半導体レーザ52からの光は、上述
したように、グレーディング53aにて3つのビームに
分割されているので、メインスポットMSS ・MSP
上下方向には、サブスポットSSS1・SSS2・SSP1
SSP2がそれぞれ形成されている。
【0015】したがって、メインスポットMSS ・MS
P の初期位置が、図12に示すような位置にて固定され
ると、対物レンズ57のシフトや、ミニディスクのスキ
ュー、及び温度変化等によりスポット位置が僅かに動い
ても、下側のサブスポットSSS2・SSP2が、主受光素
子H・Jの受光部A・B・C・D上にかかって干渉が発
生することとなり、情報信号及びADIP信号の信号品
質を低下させるという問題が生じることとなる。
【0016】尚、図12とは逆に、メインスポットMS
S ・MSP の初期位置が、各受光部A・B・C・Dの下
端ぎりぎりの位置で固定された場合は、上側のSSS1
SSP1による同様の干渉が発生することとなる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の光ピ
ックアップは、上記の課題を解決するために、光源から
出射された光が、回折格子により複数の光ビームに分割
されて光記録媒体に照射され、この光記録媒体からの反
射光が、偏光成分分離手段により偏光特性を有する二つ
の成分に応じた第1及び第2の分離光群に分離されて光
検出手段に入射され、この光検出手段には、少なくとも
第1及び第2分離光群における主分離光がそれぞれ集光
される二つの主受光素子が備えられ、これら主受光素子
の受光量に基づいて情報信号が生成される光ピックアッ
プ装置において、上記光検出手段における二つの主受光
素子のうち、一方の主受光素子、光記録媒体に形成さ
れている案内溝のうねりによる回折効果の変化を検出す
べく案内溝方向に対応する方向に沿った分割線にて分割
され、他方の主受光素子主分離光の初期位置の設定
を可能とすべく案内溝方向に対応する方向と直交する方
向に沿った分割線にて分割され、かつ、これら両主受光
素子の分割数が等しいことを特徴としている。
【0018】本発明の請求項2の光ピックアップは、上
記の課題を解決するために、光源から出射された光が、
回折格子により複数の光ビームに分割されて光記録媒体
に照射され、この光記録媒体からの反射光が、偏光成分
分離手段により偏光特性を有する二つの成分に応じて第
1及び第2の分離光群に分離されて光検出手段に入射さ
れ、この光検出手段には、少なくとも第1及び第2分離
光群における主分離光がそれぞれ集光される二つの主受
光素子が備えられ、これら主受光素子の受光量に基づい
て情報信号が生成される光ピックアップ装置において、
上記光検出手段における両主受光素子はそれぞれ、光記
録媒体に形成されている案内溝のうねりによる回折効果
の変化を検出すべく案内溝方向に対応する方向に沿った
分割線にて分割されると共に、その分割線と直交する分
割線にて、主分離光の初期位置の設定を可能とすべくさ
らに分割されており、かつ、これら両主受光素子の分割
数が等しいことを特徴としている。
【0019】
【作用】請求項1の構成によれば、二つの主受光素子の
うちの一方は、案内溝方向に対応する方向に沿った分割
線にて分割され、他方は、この案内溝方向に対応する方
向と直交する方向に沿った分割線にて分割されているの
で、前者の主受光素子にて、ADIP信号が得られると
共に、主分離光の案内溝方向に対応する方向と直交する
方向のスポット位置を検出でき、後者の主受光素子に
て、主分離光の案内溝方向に対応する方向のスポット位
置を検出できる。
【0020】これにより、主分離光の初期位置を、主受
光素子の中央に設定することが可能となるので、たとえ
対物レンズのシフトや、光記録媒体のスキュー、及び温
度変化等によりスポット位置が僅かに動いたとしても、
主分離光以外の分離光のスポットが、主受光素子の上に
かかり、干渉を発生するようなことがなくなる。
【0021】請求光2の構成によれば、両主受光素子
それぞれ、案内溝方向に対応する方向に沿った分割線に
て分割されると共に、さらに、その分割線と直交する分
割線にて分割されているので、どちらの主受光素子にお
いても、ADIP信号が得られると共に、主分離光の案
内溝方向に対応する方向及びそれと直交する方向のスポ
ット位置を検出できる。
【0022】これにより、請求項1の構成と同様に、主
分離光の初期位置を、主受光素子の中央に設定すること
が可能となるので、たとえ対物レンズのシフトや、光記
録媒体のスキュー、及び温度変化等によりスポット位置
が僅かに動いたとしても、主分離光以外の分離光のスポ
ットが、主受光素子の上にかかり、干渉を発生するよう
なことがなくなる。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例を図1ないし図4に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。本実施例に係る光
ピックアップ装置は、図2に示すように、ホログラムレ
ーザユニット1と、コリメートレンズ5と、立上げミラ
ー6と、対物レンズ7と、ビームスプリッタ8と、ウォ
ーラストンプリズム9と、45°ミラー10と、スポッ
トレンズ11と、反射ミラー12と、第2光検出器13
とを備えている。
【0024】上記ホログラムレーザユニット1は、図3
に示すように、半導体レーザ(光源)2、ホログラム素
子3、及び第1光検出器4から構成されており、このう
ち、ホログラム素子3は、半導体レーザ2側の面に3ビ
ーム生成用のグレーディング(回折格子)3aが形成さ
れる一方、その反対側の面に、図示しないミニディスク
(光記録媒体)からの反射光を第1光検出器4方向へ回
折させるホログラム3bが形成されている。
【0025】第1光検出器4は、フォーカシングエラー
信号検出用の光検出器であり、受光素子a〜cを備えた
3分割となっており、後述のようにサーボ制御用のフォ
ーカシングエラー信号(FES)を検出するようになっ
ている。
【0026】図2に示すコリメートレンズ5は、半導体
レーザ2から出射されたレーザ光を平行にするためのも
ので、立上げミラー6は、レーザ光をミニディスク上に
導くためのもの、対物レンズ7は、レーザ光を上記ミニ
ディスク上に集光させるためのものである。また、ビー
ムスプリッタ8は、ミニディスクからの反射光をコリメ
ートレンズ方向とこの方向に対して直交するウォーラス
トンプリズム方向の2方向に分割するためのものであ
る。
【0027】ウォーラストンプリズム(偏光成分分離手
段)9は、図4に示すように、ビームスプリッタ8で分
割された光をさらに、偏光特性を有するS成分とP成分
とに、Y方向に沿った軸を対称にして、Y方向と直交す
るX方向における前方側及び後方側に分離して、S成分
及びP成分の分離光群を生成するためのものである。上
記Y方向は、ミニディスクにおける情報記録部であるト
ラック(案内溝)の延びる方向、即ちトラック方向に対
応した方向である。
【0028】スポットレンズ11は、ウォーラストンプ
リズム9にて生成された分離光群の各分離光を、第2光
検出器13の所定位置に集光させるためのものであり、
45°ミラー10及び反射ミラー12は、ウォーラスト
ンプリズム9からの光を第2光検出器13へと導くため
のものである。
【0029】第2光検出器(光検出手段)13は、情報
信号及びADIP信号検出用の光検出器であり、図1に
も示すように、Y方向に沿った軸を対称として配された
二つの受光素子グループからなる。図において右側の受
光素子グループにS成分の分離光群が入射するときは、
左側の受光素子グループにP成分の分離光群が入射する
ようになっており、右側の受光素子グループは、主受光
素子Hと、その上下にそれぞれ配された受光素子E1・
F1とからなり、左側の受光素子グループは、主受光素
子Jと、その上下にそれぞれ配された受光素子E2・F
2とからなる。上記主受光素子Hは、ADIP信号を検
出できるように、Y方向に沿った分割線にて2分割され
て、受光部A・Bが形成されており、主受光素子Jは、
Y方向と直交するX方向に沿った分割線にて2分割され
て、受光部C・Dが形成されている。また、上記各受光
素子のうち、受光素子E1・E2・F1・F2が、サー
ボ制御用のトラッキングエラー信号(TES)を検出す
るためのものであり、主受光素子H・Jが、情報信号で
あるRF信号を検出するためのものである。
【0030】そして、これら受光部A・Bと受光部C・
Dの各分離幅はもちろん、後述のようにミニディスクの
情報信号であるRF信号検出する際の、A+BとC+D
のバランスを取り得るように、それぞれ等しく設定され
ている。
【0031】上記の構成において、半導体レーザ2から
出射された光は、ホログラム素子3のグレーディング3
aで3ビーム、即ち、図3に示すメインビームMBおよ
び2個のサブビームSB1 ・SB2 に分割される。この
3ビームの光のうち、ホログラム3bを透過した0次回
折光は、コリメートレンズ5にて集光され、立上げミラ
ー6に導かれ、対物レンズ7により図示しないミニディ
スク上の、トラックに沿った一直線上に、メインスポッ
トおよび2個のサブスポットとして集光される。
【0032】また、ミニディスクからの反射光は、対物
レンズ8及び立上げミラー6を経た後、ビームスプリッ
タ8にてウォーラストンプリズム方向と、コリメートレ
ンズ方向とに分割される。ビームスプリッタ方向に分割
された光は、ホログラム3aにて回折され、その1次回
折光が第1光検出器4に入射する(図3参照)。
【0033】一方、ウォーラストンプリズム方向に分割
された光は、ウォーラストンプリズム9、45°ミラー
10、スポットレンズ11、反射ミラー12を経て、第
2光検出器13に入射する。そして、右側の受光素子グ
ループにS成分の分離光群が入射するとき、左側の受光
素子グループにP成分の分離光群が入射し、このように
第2光検出器13に集光された各分離光群は、各々対応
する受光素子上に図1に示すようなスポットを形成す
る。つまり、S成分の分離光群においては、メインビー
ムMBに対応する主分離光のメインスポットMSS を、
主受光素子Hの受光部A・B上に、サブビームSB1
SB2 に対応するサブスポットSSS1・SSS2を、受光
素子E1・F1上にそれぞれ形成し、一方、P成分の分
離光群においては、主分離光のメインスポットMS
P を、主受光素子Jの受光部C・D上に、サブスポット
SSP1・SSP2を、受光素子E2・F2上にそれぞれ形
成する。
【0034】ここで、フォーカシングエラー信号(FE
S)とトラッキングエラー信号(TES)とは、それぞ
れ第1光検出器4の受光素子a・b、第2光検出器13
の受光素子E1・E2・F1・F2の出力に基づいて下
記の式によって得られる。
【0035】FES=a−b (1) TES=(E1 +E2)−(F1 +F2) (2) また、ミニディスクの情報信号であるRF信号、及びA
DIP信号は、それぞれ第2光検出器13の受光部A・
B・C・Dの出力に基づいて下記の式によって得られ
る。
【0036】RF=(A+B)−(C+D) (3) ADIP=A−B (4) この場合、本装置においては、第2光検出器13におけ
る主受光素子HがY方向に沿った分割線にて分割されて
受光部A・Bが形成されているのに対し、もう一方の主
受光素子JがX方向に沿った分割線にて分割されて受光
部C・Dが形成されているので、主受光素子Hの受光部
A・BにてADIP信号を生成すると共に、X方向のス
ポット位置を検出し、主受光素子Jの受光部C・Dにて
Y方向のスポット位置を検出できる。
【0037】これにより、主受光素子H・Jの中央位置
に、各々対応するメインスポットMSS ・MSP の初期
位置を設定することができるので、対物レンズ8のシフ
トや、ミニディスクのスキュー、及び温度変化等により
スポット位置が僅かに動いたとしても、情報信号及びA
DIP信号に品質低下を来すことがなく、良好な情報信
号及びADIP信号及び得ることが可能となる。
【0038】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図2、
図5及び図6に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。尚、説明の便宜上、前記実施例にて示した部材と同
一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その
説明を省略する。本実施例の光ピックアップ装置は、図
2に示すように、実施例1に示した第2光検出器13に
代えて第2光検出器20を備えている。この第2光検出
器20は、図5及び図6に示すように、前記主受光素子
H・Jが、さらに各々の分割線と直交する方向に分割さ
れ、4分割の受光部A1・A2・B1・B2、受光部C
1・C2・D1・D2となっている。そして、これら受
光部A1・A2・B1・B2、及び受光部C1・C2・
D1・D2の各分離幅はもちろん、それぞれ等しく設定
されている。
【0039】ここで、フォーカシングエラー信号(FE
S)、トラッキングエラー信号(TES)は、本装置に
おいても、前記の装置と同様、前記の演算式(1)
(2)によって得られる。そして、ミニディスクの情報
信号であるRF信号及びADIP信号は、下記の式によ
って得られる。
【0040】 RF=(A1+A2+B1+B2)−(C1+C2+D1+D2) (5) ADIP=(A1+A2)−(B1+B2) or(C1+C2)−(D1+D2) (6) 本装置においては、上記のように、第2光検出器20の
主受光素子H・Jが、それぞれ十字型に4分割されてい
るので、どちらの主受光素子H・Jにおいても、ADI
P信号及び、主分離光のX・Y方向のスポット位置を検
出できる。
【0041】したがって、前記実施例の装置と同様に、
主受光素子H・Jの中央位置に、各々対応するメインス
ポットMSS ・MSP の初期位置を設定することができ
るので、対物レンズ8のシフトや、ミニディスクのスキ
ュー、及び温度変化等によりスポット位置が僅かに動い
たとしても、情報信号及びADIP信号に品質低下を来
すことがなく、良好な情報信号及びADIP信号及び得
ることが可能となる。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1の光ピックアップ装置
は、以上のように、光検出手段における二つの主受光素
子のうち、一方の主受光素子、光記録媒体に形成され
ている案内溝のうねりによる回折効果の変化を検出すべ
く案内溝方向に対応する方向に沿った分割線にて分割さ
れ、他方の主受光素子主分離光の初期位置の設定を
可能とすべく案内溝方向に対応する方向と直交する方向
に沿った分割線にて分割され、かつ、これら両主受光素
子の分割数が等しい構成である。
【0043】本発明の請求項2の光ピックアップは、以
上のように、光検出手段における両主受光素子はそれぞ
れ、光記録媒体に形成されている案内溝のうねりによる
回折効果の変化を検出すべく案内溝方向に対応する方向
に沿った分割線にて分割されると共に、その分割線と直
交する分割線にて、主分離光の初期位置の設定を可能と
すべくさらに分割されており、かつ、これら両主受光素
子の分割数が等しい構成である。
【0044】これにより、主分離光の初期位置を、主受
光素子の中央に設定することが可能となるので、たとえ
対物レンズのシフトや、光記録媒体のスキュー、及び温
度変化等によりスポット位置が僅かに動いたとしても、
主分離光以外の分離光のスポットが、主受光素子の上に
かかって干渉を発生させるようなことがなくなり、情報
信号及びADIP信号の信号品質の低下を防止すること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであって、光ピッ
クアップ装置の第2光検出器における受光素子の配設状
態と、それに形成されたスポットを示す、概略の正面図
である。
【図2】上記の光ピックアップ装置を示す概略の全体構
成図である。
【図3】上記光ピックアップ装置の第1光検出器、およ
び半導体レーザとホログラム素子と、第1光検出器との
位置関係を示す概略の斜視図である。
【図4】上記光ピックアップ装置の第2光検出器、およ
びウォーラストンプリズムと第2光検出器との位置関係
を示す概略の斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例を示すものであって、光ピ
ックアップ装置の第2光検出器、およびウォーラストン
プリズムと第2光検出器との位置関係を示す概略の斜視
図である。
【図6】図5に示した第2光検出器における受光素子の
配設状態と、それに形成されたスポットを示す、概略の
正面図である。
【図7】蛇行したプリグルーブが形成されているミニデ
ィスクの要部の断面斜視図である。
【図8】従来の光ピックアップ装置を示す概略の全体構
成図である。
【図9】上記の光ピックアップ装置の第1光検出器、お
よび半導体レーザと、ホログラム素子と、第1光検出器
との位置関係を示す概略の斜視図である。
【図10】上記の光ピックアップ装置の第2光検出器、
およびウォーラストンプリズムと第2光検出器との位置
関係を示す概略の斜視図である。
【図11】上記の第2光検出器における受光素子の配設
状態を示すと共に、それに形成されたスポットを示す、
概略の正面図である。
【図12】図11に示した第2光検出器における受光素
子に形成されたスポットが、位置ずれした状態を示す正
面図である。
【符号の説明】
1 ホログラムレーザユニット 2 半導体レーザ(光源) 3 ホログラム素子 3a グレーディング(回折素子) 3b ホログラム 9 ウォーラストプリズム(偏光成分分離手段) 13 第2光検出器(光検出手段) H 主受光素子 J 主受光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 11/10 556 G11B 11/10 556A (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/09 - 7/095 G11B 7/135 G11B 11/10 551 G11B 11/10 556

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から出射された光が、回折格子により
    複数の光ビームに分割されて光記録媒体に照射され、こ
    の光記録媒体からの反射光が、偏光成分分離手段により
    偏光特性を有する二つの成分に応じた第1及び第2の分
    離光群に分離されて光検出手段に入射され、この光検出
    手段には、少なくとも第1及び第2分離光群における主
    分離光がそれぞれ集光される二つの主受光素子が備えら
    れ、これら主受光素子の受光量に基づいて情報信号が生
    成される光ピックアップ装置において、 上記光検出手段における二つの主受光素子のうち、一方
    の主受光素子、光記録媒体に形成されている案内溝の
    うねりによる回折効果の変化を検出すべく案内溝方向に
    対応する方向に沿った分割線にて分割され、他方の主受
    光素子主分離光の初期位置の設定を可能とすべく
    内溝方向に対応する方向と直交する方向に沿った分割線
    にて分割され、かつ、これら両主受光素子の分割数が等
    しいことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】光源から出射された光が、回折格子により
    複数の光ビームに分割されて光記録媒体に照射され、こ
    の光記録媒体からの反射光が、偏光成分分離手段により
    偏光特性を有する二つの成分に応じて第1及び第2の分
    離光群に分離されて光検出手段に入射され、この光検出
    手段には、少なくとも第1及び第2分離光群における主
    分離光がそれぞれ集光される二つの主受光素子が備えら
    れ、これら主受光素子の受光量に基づいて情報信号が生
    成される光ピックアップ装置において、 上記光検出手段における両主受光素子はそれぞれ、光記
    録媒体に形成されている案内溝のうねりによる回折効果
    の変化を検出すべく案内溝方向に対応する方向に沿った
    分割線にて分割されると共に、その分割線と直交する分
    割線にて、主分離光の初期位置の設定を可能とすべくさ
    らに分割されており、かつ、これら両主受光素子の分割
    数が等しいことを特徴とする光ピックアップ装置。
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