JPH0210489B2

JPH0210489B2 -

Info

Publication number: JPH0210489B2
Application number: JP61096175A
Authority: JP
Inventors: Osamu Koyama; Kazuo Uzuki
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1986-04-25
Filing date: 1986-04-25
Publication date: 1990-03-08
Also published as: JPS62252539A

Description

【発明の詳細な説明】〔技術分野〕本発明は、光デイスク装置など、光源からの光
束を記録媒体上の所定のトラツクに微小なスポツ
トとして集光させ、情報の記録或いは再生を行う
光情報処理装置に関し、特にスポツトと所定のト
ラツクとの位置ずれを補正するトラツキング手段
を備えた装置に関するものである。

〔従来技術〕

一般にDRAW（Direct Read After Write）型
や書き換え可能型の光デイスク装置では、デイス
ク上にらせん状のトラツキング用の案内溝があら
かじめ設けられている。案内溝のピツチは1μｍ
程度と非常に小さいので、光スポツトが照射され
ると回折が起り、トラツクと垂直方向に回折光が
散乱される。所謂プツシユープル法と呼ばれるト
ラツキング方法では、トラツキング用デイテクタ
上での０次及び±１次回折光のパターンの明暗の
変化をトラツキング誤差信号として取り出し、ト
ラツキングサーボを行つている。

ところで、所定のトラツキング上に微小なスポ
ツトを集光する対物レンズを、トラツキング用デ
イテクタに対し相対的に移動させて、トラツキン
グサーボを行う光デイスク装置では、デイスクに
大きな偏心があると、デイテクタ上のスポツト中
心が移動してしまい、トラツキング誤差信号にオ
フセツトを生じて正確なトラツキングを行うこと
が困難であつた。

これについて第４図乃至第９図を用いて詳しく
説明する。

第４図ａ，ｂ及び第５図ａ，ｂは従来の光情報
処理装置の構成を示す概略図である。ここで、１
は半導体レーザ、２はコリメータレンズ、３はハ
ーフミラー、６は対物レンズ、７はデイスク、８
はアクチユエータ、９は集光レンズ、１０ａ，１
０ｂは２分割トラツキング用デイテクタの各々の
受光面を示している。なお、この図では、トラツ
キング方法の説明を行うのに必要な光学系だけが
示されておりデイスク上に担持された情報の検出
やフオーカス検知などは公知の方法で行なわれる
ものとする。

第４図ａにおいて、半導体レーザ１からでた光
束は、コリメータレンズ２で平行光束とされ、対
物レンズ６によりトラツキング案内溝をもつデイ
スク７の所定のトラツク上に集光される。８は対
物レンズ６を矢印Ｔで示すトラツクと垂直で、入
射光の光軸を横切る方向に移動させこの対物レン
ズで結像されるスポツトとトラツクとの位置ずれ
を補正するアクチユエータである。デイスク７の
偏心が極めて小さな場合には、対物レンズの光軸
とレーザからの光束の中心はほぼ一致しており、
トラツクとスポツトの位置ずれに相当する±１次
回折光の非対称性を含んだ回折光束が再び対物レ
ンズ６に入射する。対物レンズ６で再び平行光と
された光束は、ハーフミラー３で反射され、集光
レンズ９によりデイテクタの受光面１０ａ及び１
０ｂ上に集光される。１０ａ及び１０ｂは一般的
に、集光レンズ９のガウス像面Ｇより距離Ｄだけ
隔てて設けられる。デイテクタ上のスポツトは第
４図ｂに示す様に光軸Ｘ−X′上に位置しており、
１０ａ及び１０ｂ上の±１次回折光の非対称性
（不図示）によりトラツキング誤差信号を生ずる。

次に、デイスク７の偏心が、比較的大きな場合
を第５図ａを用いて説明する。偏心がδだけある
とすると、アクチユエータ８は対物レンズ６をこ
れに追従させる。このため半導体レーザ１からの
光束の中心はδだけ対物レンズ中心とずれて入射
するので、集光レンズの焦点距離をf₂とすればデ
イテクタ上でのスポツトの中心のずれ△は次式で
与えられる。

△＝2δ・Ｄ／f₂ (1) たとえば、δ＝100μｍ、Ｄ＝２mm、f₂＝40mmと
すれば、△＝10μｍとなり、デイテクタ上のスポ
ツト径（対物レンズの焦点距離f₁＝５mm、対物レ
ンズのN.A.＝0.5とした場合）250μｍに比べて、
決して小さな量ではない。

このような装置で、第６図に示す様な回路を用
いて、トラツキング誤差信号１９を得る場合につ
いて考える。第６図において、１５，１６は各々
受光面１０ａ，１０ｂからの出力を増幅する増幅
器、１７は差動増幅器である。デイスク７の偏心
が極めて小さな場合には、前記の様に対物レンズ
の中心とレーザからの光束の中心がほぼ一致して
いるので、トラツキング誤差信号１９を零とする
様にサーボを行つた状態では、第７図ａに示す様
に±１次回折光２０及び２１がトラツクに対称に
回折され、スポツトは所定のトラツク上を正確に
追従する。デイテクタ上での光量分布は第７図ｂ
に示す様になる。２２及び２４は±１次回折光が
０次回折光２３と重なる領域である。

デイスク７の偏心が比較的大きな場合には、第
８図ｂに示す様に、デイスク上で△だけスポツト
中心が光軸よりずれるので、トラツキング誤差信
号１９を零とする様にサーボを行つた状態では、
第８図ａに示す様に±１次回折光２５及び２６が
トラツクに対して非対称に回折され、スポツトは
所定のトラツクの中心線よりｄだけトラツクずれ
を生ずることになる。このような場合には、隣接
トラツクとのクロストークが増加し、エラーレー
トが悪化することになる。

このような欠点を改善するため、例えば第９図
に示す様な構成の装置も提案されている。即ち、
光源からの光束と、再生信号検出手段へ向う光束
との光路を分離するハーフミラー３と対物レンズ
６の間にビームスプリツタ３０を挿入し、デイス
クからの反射光束の一部をトラツキング用デイテ
クタの受光面１０ａ，１０ｂに導いている。これ
らはすべて同一の筐体３１に担持されているの
で、トラツキングを行なつてもデイテクタ上のス
ポツトは移動しない。しかし、かかる装置では、
以下に示す様な欠点があげられる。

(1) 構成が複雑となりコスト面で不利である。

(2) 可動部の重量が増加し、アクチユエータ８が
大きくなる。

(3) ビームスプリツタ３０により光量の利用効率
が低下する。

〔発明の概要〕

本発明の目的は、上述した従来例の諸欠点を改
善し、簡単な構成で、偏心の大きなデイスク等の
大幅なトラツキング制御が必要な記録媒体を用い
た場合にも、正確にトラツキングを行うことが可
能な光情報処理装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、必要に応じて対物レンズ
を所定の位置に固定できる光情報処理装置を提供
することにある。これにより、アクチユエータが
ある程度のヒステリシスを有していても常に所定
の位置に正確に対物レンズを復帰させることが可
能となる。また、アクセス時に生ずる大きな加速
度のもとでも、対物レンズを所定の位置に保持で
きるので、迅速なアクセスに貢献する。

本発明の上記目的は、光源と、該光源からの光
束を記録媒体のトラツク上に微小なスポツトとし
て集光する集光レンズと、前記記録媒体からの反
射光又は透過光により前記スポツトとトラツクと
の位置ずれを検知する手段と、検知された位置ず
れ情報に応じて前記集光レンズを光軸を横切る方
向に移動し、前記位置ずれを補正する手段とを備
えた光情報処理装置において、前記集光レンズの
有効径より外側に、該集光レンズと共に移動し、
前記光源からの光束の一部を直接受光する少なく
とも１つの光電変換素子を設けることによつて達
成される。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に説
明する。

第１図ａ，ｂ及び第２図は、本発明の実施例の
構成を示す概略図で、前述の第４図と同一の部材
には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施例においては、対物レンズ６の有効径より
外側に、この対物レンズ６と共に移動し、半導体
レーザ１からの光束の一部を直接受光する光電変
換素子４ａ及び４ｂが設けられている点が従来と
異なる。なお、この実施例では、トラツキンキ機
能の説明を行うのに必要な光学系だけが示されて
おり、デイスク上に担持された情報の検出や、フ
オーカス検知などは公知の方法で行なわれるもの
とする。

半導体レーザ１から出た光束は、コリメータレ
ンズ２で平行光束とされ、ハーフミラー３を透過
後、対物レンズ６の有効径Ａよりも大きなＢの径
で、対物レンズ６に入射する。これは、トラツキ
ング時に、対物レンズ６がアクチユエータ８によ
り、矢印Ｔで示すトラツキング方向に移動して
も、光束５内から対物レンズがはみ出すのを防止
するための一般的な手法である。光電変換素子４
ａ，４ｂは光束５の周縁部の、対物レンズ６の中
心を通りトラツクと垂直な直線上に対称に配置さ
れており、光源からの光束中心が対物レンズの中
心に一致する時、両者からの出力が等しくなる様
に調整されている。光束５は、一般的に光軸に対
称なガウス分布Ｃをもつもので、対物レンズ中心
が光軸よりずれれば、４ａ，４ｂの差出力をとる
ことにより、ずれに相当する信号が得られる。対
物レンズ６により、トラツキング案内溝をもつデ
イスク７の所定のトラツク上に微小なスポツトと
して集光された光束は、記録情報で変調され、ま
たトラツクずれやフオーカスずれの情報を含んで
回折される。対物レンズ６で再び平行光とされた
光束は、集光レンズ９によりデイテクタの受光面
１０ａ及び１０ｂに集光される。受光面１０ａ及
び１０ｂは第１図ｂに示すように光軸Ｘ−X′に
対称に配置されている。

第３図は第１図示の実施例においてトラツキン
グ誤差信号を得る為の信号処理回路の構成例を示
すブロツク図である。第３図において１１，１２
は光電変換素子４ａ，４ｂからの出力を増幅する
増幅器、１３は差動増幅器、１４は補正回路、１
５，１６はトラツキング用デイテクタの受光面１
０ａ，１０ｂからの出力を増幅する増幅器、１７
は差動増幅器、１８は１４及び１７からの出力を
加算する増幅器である。

デイスク７の偏心が極めて小さな場合には、対
物レンズ中心とレーザからの光束中心がほぼ一致
しているので、４ａ，４ｂの差出力は零であり、
受光面１０ａ，１０ｂの差出力を零とする様にト
ラツキングサーボを行なえば、スポツトは所定の
トラツク上を正確に追従する。また、デイスク７
の偏心が比較的大きな場合には、対物レンズ中心
とレーザからの光束中心が偏心分δだけずれるの
で、１０ａ，１０ｂからの差出力にはデイテクタ
上でのスポツト中心のずれ△が重畳されたトラツ
キングエラー信号が出力される。一方、４ａ，４
ｂからは、対物レンズ中心のずれに応じた異なる
出力が生じるので、その差動出力より対物レンズ
の位置を知ることができる。この差動出力は、補
正回路１４により、１７から出力されるトラツキ
ングエラー信号のスポツトの中心のずれの重畳分
を補正するような出力とされる。補正回路１４及
び差動増幅器１７からの出力は、加算増幅器１８
を経て、偏心によるスポツト中心のずれの重畳分
が補正されたトラツキングエラー信号１９を得る
ことができる。信号１９を零とする様に、トラツ
キングサーボを行なえば、スポツトは所定のトラ
ツク上を正確に追従することが可能となる。

本実施例では光電変換素子４ａ，４ｂはハーフ
ミラーと対物レンズの間の対物レンズ周縁部に設
けられているが、対物レンズと共にトラツキング
方向に移動し光束の少なくとも一部にかかる位置
ならばどこでも良い。また、光電変換素子は、そ
の出力を別途設けた基準電圧と比較するように構
成すれば、１つとすることも出来る。この様に本
発明は、簡単な構成でしかも光量の利用効率を一
切低下させることなく、偏心の大きなデイスクに
おいても正確なトラツキグを行うことが可能であ
る。

次に、本実施例の別の作用について説明する。
一般にアクチユエータ８は振動系であり、外力を
加えていない場合には、所定の位置に保持してお
くのが困難である。また、アクチユエータ８は、
ヒステリシスを有していることもあり、従来の装
置では所定の位置に復帰させるのが困難な場合が
ある。一方、本実施例においては、第３図の回路
に示した差動増幅器１３より対物レンズ位置信号
１９′を得ることができる。１９′を零とする様に
対物レンズを移動させれば、アクチユエータがあ
る程度のヒステリシスを有していても、常に所定
の位置に対物レンズを復帰させることができる。

また、デイスクが一定の傾き（スキユー）を有
していた場合には、対物レンズ位置が光軸よりず
れた場合と同様に、トラツキングデイテクタ上で
スポツトの位置がシフトする。この場合第１０図
ｂに示す様にトラツキンングサーボ回路を開いた
状態でのトラツキングエラー信号をピーク検波し
て、デイスクスキユー量を検知しこれを補正する
技術が公知であるが、アクチユエータとヒステリ
シスを有している場合には第１０図ａに示す様
に、対物レンズ位置のずれによるスポツトシフト
が重畳されてしまい、正確なスキユー検知が困難
となる。

そこで本発明の実施例により、対物レンズを所
定の位置に保持しておけば、正確なスキユー検知
が可能となり、ひいては正確なトラツキングが可
能である。

更に、光ヘツドを高速でアクセスする場合には
アクチユエータはかなり大きな加速値を受ける。
記録情報の読み出しは、対物レンズ系の振動が、
停止してから行う必要があり、前述の加速度によ
る振動のため、ロスタイムが生ずる。そこで、本
発明の実施例により、アクセス時に対物レンズを
所定の位置に保持しておけば、このようなロスタ
イムを排除できる。

以上説明した例に限らず、対物レンズを所定の
位置に保持することが必要な場合には、本発明は
有効である。

〔発明の効果〕

以上説明した様に、本発明によつて、従来例の
諸欠点を改善し、簡単な構成で、コスト的にも安
価で、光利用効率を損うこともなく、偏心の大き
なデイスクにおいても正確なトラツキングを行う
ことが可能となつた。

また、本発明は対物レンズを所定の位置に保持
できるため、アクチユエータにヒステリシスがあ
つても、正確なトラツキングを行なうことが出来
る。更に、アクセス時の大きな加速度のもとで
も、迅速なアクセスが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂ及び第２図は夫々本発明の一実施
例の構成を示す概略図、第３図は本発明の実施例
においてトラツキング誤差信号を得るための信号
処理回路の構成例を示すブロツク図、第４図乃至
第９図は従来の光情報処理装置を説明する図、第
１０図は本発明の装置を用いたデイスクスキユー
検知の様子を説明する図である。１……半導体レーザ、２……コリメータレン
ズ、３……ビームスプリツタ、４ａ，４ｂ……光
電変換素子、５……光束、６……対物レンズ、７
……デイスク、８……アクチユエータ、９……集
光レンズ、１０ａ，１０ｂ……トラツキング用デ
イテクタの受光面。

Claims

【特許請求の範囲】１光源と、この光源からの光束を記録媒体のト
ラツク上に微小なスポツトとして集光する対物レ
ンズと、この対物レンズを前記トラツクと垂直な
トラツキング方向に移動する手段とを備えた光情
報処理装置において、前記対物レンズの有効径より外側の周縁部に、
この対物レンズと共に移動し、且つ、前記光源か
ら記録媒体に照射される光束の一部を遮つて、こ
の遮つた部分の光量を検出する為の受光手段を設
け、対物レンズのトラツキング方向の移動に伴な
つて前記光量が変化することを利用して、対物レ
ンズの前記光源に対するトラツキング方向の相対
位置を検知することを特徴とする光情報処理装
置。