JP2856964B2 - 直線摺動用ベアリング - Google Patents
直線摺動用ベアリングInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16C29/00—Bearings for parts moving only linearly
- F16C29/004—Fixing of a carriage or rail, e.g. rigid mounting to a support structure or a movable part
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- Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
Description
等の工作機械や工業用ロボット等のスライド部におい
て、摺動させるべき可動体を直線的に案内する直線摺動
用ベアリングに関する。
を加工する場合、切削、研磨、その他の加工の種類、被
加工物の材質、加工条件等によっても異なるが、一般
に、工作機械側の工具と被加工物との間に加工に伴う種
々の方向の荷重が作用する。そして、この荷重は、工作
機械側の工具及び被加工物にそれぞれ反力として作用す
るが、上記荷重に抗して工作機械及び被加工物がそれぞ
れの加工の瞬間において完全に固定された関係にあれば
理想的な加工を行うことができ、その加工精度も飛躍的
に向上することになる。ところで、この様な工作機械等
による被加工物の加工を行う場合、工作機械側かあるい
は被加工物側のいずれか一方を固定し、他方を移動させ
ながら行うが、この移動の機構としては通常直線摺動用
ベアリングが使用されている。
としては、例えば、水平部とその両端部より下方に向け
て延びる一対の袖部とを有して下面側に凹部を備え、か
つ、上記両袖部にはその内面長手方向に沿って上下一対
の負荷ボール溝を有すると共に、これらの各負荷ボール
溝に対応した逃げボール軌道を有する断面略倒C形状の
摺動台と、上部が摺動台の凹部内に互いに所定の隙間を
維持して嵌合すると共に上記各負荷ボール溝に相対応す
る転走溝を有する軌道台と、摺動台の前後両端面に取付
けられ、内面側には上記負荷ボール溝と逃げボール軌道
の各端部間を互いに連通連結してボール無限軌道を形成
する案内溝を有する一対の蓋体と、上記各ボール無限軌
道内を循環し、摺動台の負荷ボール溝と軌道台の転走溝
との間で荷重を負荷する多数のボールとからなり、摺動
台と軌道台との間の隙間を調整する隙間調整手段を有し
てこれら摺動台と軌道台との間で荷重を負荷する負荷ボ
ールに予め所定の予圧を付与し、また、この予圧を調整
できるようにしたものが知られており(特公昭61−3
4,934号及び特公昭61−48,009号の各公報
等)、そのラジアル方向、逆ラジアル方向、及び左右横
方向の四方向の荷重を負荷することができるようになっ
ている。そして、この種の直線摺動用ベアリングにおい
ては、その隙間調整手段により予圧を付与し又は調整す
ることにより上記四方向の剛性(即ち、ベアリングが外
部から作用する外部荷重に対して変位することなく対抗
できる性質)を高め、これによって加工時に工作機械側
の工具と被加工物との間に発生するこれら四方向の荷重
を負荷し、この加工に伴うビビリや振動を可及的に抑制
して加工精度の向上を図ることが行われている。しかし
ながら、この様な直線摺動用ベアリングにおいては、一
般にその軌道台軸方向に関しては移動における摩擦の発
生を抑止し、その送りを行う送りねじ・ナット装置やリ
ニヤモーター装置等の送り駆動系の負担を軽減すること
にその主眼が置かれ、加工に必要な軌道台軸方向の剛性
については専ら送り駆動系の剛性に頼っている。
施す際には、切削抵抗に応じた3次元各方向の荷重が工
具を介して工作機械に作用するが、この荷重は工作機械
を正確な切削位置より変位させ、工作物の加工精度を悪
化させる原因となっている。このため、工作物の加工精
度を向上させるには、工作機械自体の剛性を高めると共
に、工作機械の保持手段の剛性を高め工作機械を切削位
置に確実に保持する必要がある。ところが、送り駆動系
の剛性は、例えばそれが送りねじ・ナット装置である場
合には、送りねじや送りナットそれ自体の剛性、これら
送りねじや送りナットのサポート部の剛性、送りねじに
回転力を与えるサーボモーターの剛性等によって決まる
が、この送り駆動系の剛性を高くすることについては、
送りねじや送りナットのサイズを大きくしたり、サーボ
モーターの駆動力をアップさせる等の必要が生じ、装置
の大型化や送り駆動系のコストアップ等の問題が生じ、
自ずとその限界がある。しかるに、近年の産業界に置い
ては、種々の生産品に置いてますますその精密化が要求
されるようになり、特に重荷重を負荷しながら種々の加
工が行われる場合には上述した軌道台軸方向の剛性の問
題が顕著になり、これら生産品を加工する工作機械等の
機械装置についてもますますその加工精度の向上が要求
されるようになっている。このため、種々の機械装置に
おいてその加工精度の中心を担う直線摺動用ベアリング
についても、これらの要請に応えるべく加工精度の向上
を図ることができるものが要請されている。
るために、摺動台の各袖部内面側に形成した上下一対の
負荷ボール溝のうちその上方に位置する上方負荷ボール
溝をサーキュラー形状に形成すると共にその下方に位置
する下方負荷ボール溝をゴシックアーチ形状に形成し、
また、軌道台側に形成した上下一対の転走溝をそれぞれ
摺動台側の各負荷ボール溝に対応させてそれぞれその上
方に位置する上方転走溝をサーキュラー形状に形成する
と共にその下方に位置する下方転走溝をゴシックアーチ
形状に形成し、摺動台の下方負荷ボール溝及び軌道台の
下方転走溝については摺動台の上方負荷ボール溝と軌道
台の上方転走溝とが形成する荷重作用線の傾斜方向と同
じ傾斜方向の荷重作用線上に位置する各接触面間の間隔
を他方の荷重作用線上に位置する各接触面間の間隔より
若干大きめに形成し、摺動台と軌道台との間の隙間を調
整する隙間調整手段を設けてこの隙間調整手段によりこ
れら摺動台と軌道台との間の隙間を調整し、これによっ
て摺動台側下方負荷ボール溝と軌道台側下方転走溝との
間を転走するボールに作用する予圧が所定値より小さい
ときはにはこのボールが2点接触状態で転走し、また、
予圧が所定値以上の際には4点接触状態で転走するよう
にした直線摺動用ボールベアリングを提案した(特開平
2−51,618号公報)。
調整手段によりこれら摺動台と軌道台との間の隙間を調
整することにより、ラジアル方向、逆ラジアル方向、及
び左右横方向の四方向の剛性を調整できるだけでなく、
軌道台軸方向の剛性も同時に調整できるという特徴を有
するものであるが、この四方向の剛性及び軌道台軸方向
の剛性は上記隙間調整手段により付与され、また、調整
された大きさに一義的に決定されてしまい、工作物の材
質や種類が変更されたり、加工の方法が変更された様な
場合にはその都度隙間調整手段を再調整する必要が生じ
るほか、加工作業中に通常の荷重以外に一時的に衝撃荷
重や重荷重が作用したような場合には対応できないとい
う問題がある。また、特に軌道台軸方向の剛性はベアリ
ングが負荷する荷重の大きさに大きく影響されることか
ら、例えば1つの工作物について作用荷重の異なる2種
類あるいはそれ以上の加工を連続して行うような場合に
は、何れか1つの加工に合わせて四方向の剛性及び軌道
台軸方向の剛性を調整することになり、それ以外の加工
については適性でない四方向の剛性及び軌道台軸方向の
剛性のまま行われることになり、結果的に加工精度が犠
牲になったり、あるいは消費動力や寿命が犠牲になると
いう問題がある。そこで、通常の荷重を負荷している時
には、ラジアル方向、逆ラジアル方向、及び左右横方向
の四方向の剛性については充分な大きさを有すると同時
に少ない消費動力で軌道台軸方向に軽く動くことがで
き、差動滑りが少なく、摺動台の負荷ボール溝や軌道台
の転走溝の摩耗が少なくて寿命が長く、そして、重荷重
を負荷している時には、単にラジアル方向、逆ラジアル
方向、及び左右横方向の四方向の剛性だけでなく軌道台
軸方向の剛性についても充分な大きさを有し、消費動力
や寿命を犠牲にすることなく通常の荷重を負荷している
時でもまた重荷重を負荷している時でも高い加工精度を
発揮できる直線摺動用ベアリングの開発が要請されるよ
うになってきた。
は、単にラジアル方向、逆ラジアル方向、及び左右横方
向の四方向の剛性を有するだけでなく、所定の負荷荷重
を越えて重荷重を負荷した場合には軌道台軸方向につい
ても所定の剛性を付与することができる直線摺動用ベア
リングを提供することである。また、本発明の他の目的
は、工作機械等の機械装置に採用して精度の高い加工を
可能とする直線摺動用ベアリングを提供することであ
る。
平部とその両端部より下方に向けて延びる一対の袖部と
を有して下面側に凹部を備え、かつ、上記両袖部にはそ
の内面長手方向に沿って上下一対の負荷ボール溝を有す
ると共に、これらの各負荷ボール溝に対応した逃げボー
ル軌道を有する断面略倒C形状の摺動台と、上部が摺動
台の凹部内に互いに所定の隙間を維持して嵌合すると共
に上記各負荷ボール溝に相対応する転走溝を有する軌道
台と、摺動台の前後両端面に取付けられ、内面側には上
記負荷ボール溝と逃げボール軌道の各端部間を互いに連
通連結してボール無限軌道を形成する案内溝を有する一
対の蓋体と、上記各ボール無限軌道内を循環し、摺動台
の負荷ボール溝と軌道台の転走溝との間で荷重を負荷す
る多数のボールとからなり、摺動台の各袖部内面側に形
成した上下一対の負荷ボール溝のうちその上方に位置す
る上方負荷ボール溝を斜め下向のサーキュラー形状に形
成すると共にその下方に位置する下方負荷ボール溝をゴ
シックアーチ形状に形成し、かつ、軌道台側に形成した
上下一対の転走溝をそれぞれ摺動台の各負荷ボール溝に
対応させてその上方に位置する上方転走溝を斜め上向の
サーキュラー形状に形成すると共にその下方に位置する
下方転走溝をゴシックアーチ形状に形成した直線摺動用
ベアリングにおいて、摺動台側に形成された斜め下向サ
ーキュラー形状の上方負荷ボール溝と軌道台側に形成さ
れた斜め上向サーキュラー形状の上方転走溝との間の荷
重作用線の初期傾斜角度を水平線に対して30±5°の
範囲に設定すると共に、摺動台と軌道台との間で上記荷
重作用線方向及び摺動台側に形成されたゴシックアーチ
形状の下方負荷ボール溝の斜め上向接触面と軌道台側に
形成されたゴシックアーチ形状の下方転走溝の斜め下向
接触面との間の荷重作用線方向にそれぞれ荷重を負荷し
て転走する負荷ボールには予め所定の大きさの予圧を付
与し、また、摺動台側に形成されたゴシックアーチ形状
の下方負荷ボール溝の斜め下向接触面と軌道台側に形成
されたゴシックアーチ形状の下方転走溝の斜め上向接触
面との間のボール接触点間隔をボールの直径と同じある
いはそれより若干大きめに設定し、摺動台側上方負荷ボ
ール溝と軌道台側上方転走溝との間に予め付与した予圧
の大きさによって定められた所定負荷荷重を越えて重荷
重が作用することにより軌道台に対して摺動台側が下方
に変位した際に、この変位後の摺動台側上方負荷ボール
溝と軌道台側上方転走溝との間の荷重作用線の傾斜角度
が水平線に対して45±5°の範囲になると共に、摺動
台側下方負荷ボール溝の斜め下向接触面と軌道台側下方
転走溝の斜め上向接触面との間のボール接触点間隔がボ
ールの直径より若干小さくなってこれら摺動台側下方負
荷ボール溝と軌道台側下方転走溝との間を負荷ボールが
4点接触状態で転走する直線摺動用ベアリングである。
はボールの曲率半径より大きい曲率半径を有する円弧状
の溝で構成され、そこを転走するボールが1点で接する
ような溝であり、また、ゴシックアーチ形状の溝とはボ
ールの曲率半径よりも大きい曲率半径を有する円弧を2
つ繋ぎ合せた形状の溝で構成され、そこを転走するボー
ルが2点で接触するような溝である。また、若干大きめ
という記載は、ボールをその弾性変形領域内である方向
に圧縮したとき、ボールはその圧縮方向にそのボール径
が小さくなり、また、圧縮方向と直交する方向にそのボ
ール径が大きくなるが、このボール径の変化の範囲内の
大きさということである。更に、予圧の大きさによって
定められた所定負荷荷重とは、ボールの弾性変形領域内
で負荷ボールに予め所定の大きさの予圧が付与される
と、この予圧の大きさによってベアリングが外部から作
用する外部荷重に対して変位することなく対抗できる性
質、即ち剛性が付与されるが、この時のベアリングが外
部荷重に対して変位することなく対抗できる荷重の大き
さをいう。
斜め下向サーキュラー形状の上方負荷ボール溝と軌道台
側に形成された斜め上向サーキュラー形状の上方転走溝
との間の荷重作用線の初期傾斜角度を水平線に対して3
0±5°の範囲に設定することが必要である。この初期
傾斜角度が25°より小さいとこの摺動台側上方負荷ボ
ール溝と軌道台側上方転走溝との間でラジアル方向の荷
重を充分に受けることができなくなり、また、35°よ
り大きくすると、摺動台側上方負荷ボール溝と軌道台側
上方転走溝との間に位置して既に所定の予圧が付与され
た負荷ボールを更にその弾性変形領域内で圧縮すること
により、摺動台側下方負荷ボール溝と軌道台側下方転走
溝との間を転走する負荷ボールを4点接触状態に移行さ
せるに必要なだけの変位量を出すことが難しくなる。
チ形状の下方負荷ボール溝の斜め上向接触面と軌道台側
に形成されたゴシックアーチ形状の下方転走溝の斜め下
向接触面との間の荷重作用線の傾斜角度については、水
平線に対して45±5°の範囲に設定するのがよい。ま
た、摺動台側に形成されたゴシックアーチ形状の下方負
荷ボール溝の斜め下向接触面と軌道台側に形成されたゴ
シックアーチ形状の下方転走溝の斜め上向接触面との間
の荷重作用線の傾斜角度については、水平線に対して6
0±5°の範囲に設定するのがよい。この様な荷重作用
線の傾斜角度を上記のように設定することにより、所定
の負荷荷重を越えて重荷重が作用した場合でも、その接
触角45±5°をほとんど変化させることなく、下側の
ボールについて4点が均一に接触した4点接触状態を維
持することができるという利点が生じる。
溝との間の荷重作用線の初期傾斜角度を水平線に対して
30±5°の範囲に設定し、摺動台と軌道台との間で上
記荷重作用線方向及び摺動台側下方負荷ボール溝の斜め
上向接触面と軌道台側下方転走溝の斜め下向接触面との
間の荷重作用線方向にそれぞれ荷重を負荷して転走する
負荷ボールに予め所定の大きさの予圧を付与し、また、
摺動台側下方負荷ボール溝の斜め下向接触面と軌道台側
下方転走溝の斜め上向接触面との間のボール接触点間隔
をボールの直径と同じあるいはそれより若干大きめに設
定しておくことにより、摺動台側上方負荷ボール溝と軌
道台側上方転走溝との間に予め付与した予圧の大きさに
よって定められた所定負荷荷重を越えて重荷重が作用し
て軌道台に対して摺動台側が下方に変位した際に、この
変位後の摺動台側上方負荷ボール溝と軌道台側上方転走
溝との間の荷重作用線の傾斜角度が水平線に対して45
±5°の範囲になり、また、摺動台側下方負荷ボール溝
の斜め下向接触面と軌道台側下方転走溝の斜め上向接触
面との間のボール接触点間隔がボールの直径より若干小
さくなってこれら摺動台側下方負荷ボール溝と軌道台側
下方転走溝との間を負荷ボールが4点接触状態で転走す
るようになる。
り小さいときには、ラジアル方向、逆ラジアル方向、及
び左右横方向の四方向の剛性については充分に大きさな
剛性を有すると同時に少ない消費動力で軌道台軸方向に
軽く動くことができ、また、負荷する荷重が所定負荷荷
重より大きい重荷重を負荷している時には、単にラジア
ル方向、逆ラジアル方向、及び左右横方向の四方向の剛
性だけでなく、摺動台側下方負荷ボール溝と軌道台側下
方転走溝との間を負荷ボールが4点接触状態で転走し差
動滑りが発生してより大きな摺動抵抗が生じ、これによ
って軌道台軸方向の剛性も充分に大きくなり、何れの場
合でも高い加工精度を発揮できる。
明の直線摺動用ベアリングを具体的に説明する。図1な
いし図4において、本発明の実施例に係る直線摺動用ベ
アリングBが示されている。この直線摺動用ベアリング
Bは、水平部1aとその両端より垂下する左右袖部1b
とを有して下面側に凹部を備えて断面略倒C形状に形成
される摺動台1と、上部が上記摺動台1の凹部内に互い
に所定の隙間を維持して嵌合する軌道台2と、上記摺動
台1の前後両端面に取付けられた一対の蓋体3と、上記
摺動台1に形成されたボール無限軌道内を循環して摺動
台1と軌道台2との間で荷重を負荷する多数のボール4
とで構成されている。
長手方向に沿って上下一対の負荷ボール溝11、12が
形成されていると共にこれら各負荷ボール溝11、12
に対応した逃げボール軌道を構成する無負荷ボール孔1
3が穿設され、また、上記軌道台2の左右両側面には上
記摺動台1側に形成された上下一対の負荷ボール溝1
1、12に相対応する転走溝21、22が形成され、更
に、上記各蓋体3の内面側には摺動台1の負荷ボール溝
11、12と無負荷ボール孔13の各端部間を連通連結
して無限軌道を形成する案内溝(図示せず)が形成され
ており、上記多数のボール4はこれら各無限軌道内を循
環し、摺動台1の負荷ボール溝11、12と軌道台2の
転走溝21、22との間で荷重を負荷しながら転走する
ようになっている。
成された上記負荷ボール溝11、12のうち上方に位置
する上方負荷ボール溝11は、ボール4が接触転走する
接触面を一面のみ有する斜め下向サーキュラー形状に形
成されており、また、下方に位置する下方負荷ボール溝
12はボール接触面を二面有するゴシックアーチ形状に
形成されており、そして、軌道台2に形成された上記転
走溝21、22のうち上方に位置する上方転走溝21は
上記上方負荷ボール溝11に対応した斜め上向サーキュ
ラー形状に形成されており、また、下方に位置する下方
転走溝22は上記下方負荷ボール溝12に対応したゴシ
ックアーチ形状に形成されている。
ラー形状の上方負荷ボール溝11と軌道台側に形成され
た斜め上向サーキュラー形状の上方転走溝21との間を
荷重を負荷しながら転走する負荷ボール4aは、上記上
方負荷ボール溝11及び上方転走溝21とそれぞれA点
及びA’点で接触し、これらA点とA’点とを結ぶ直線
で表される荷重作用線L0 の水平線Hに対する初期傾斜
角度θ0 は30°に設定されている。また、摺動台1側
に形成されたゴシックアーチ形状の下方負荷ボール溝1
2と軌道台2側に形成されたゴシックアーチ形状の下方
転走溝22との間を荷重を負荷しながら転走する負荷ボ
ール4bは、摺動台1側下方負荷ボール溝12の斜め上
向接触面12aと軌道台2側下方転走溝22の斜め下向
接触面22aとそれぞれB点及びB’点で接触し、これ
らB点とB’点とを結ぶ直線で表される荷重作用線L1
の水平線Hに対する傾斜角度θ1 は45°に設定されて
おり、また、摺動台1側下方負荷ボール溝12の斜め下
向接触面12bと軌道台2側下方転走溝22の斜め上向
接触面22bとの間のボール接触点C、C’の間隔Dは
ボールの直径より若干大きめに設定されており、これら
C点とC’点とを結ぶ直線で表される荷重作用線L2 の
水平線Hに対する傾斜角度θ2 は60°に設定されてい
る。
いては、摺動台1と軌道台2との間で上記荷重作用線L
0 方向及び荷重作用線L1 方向にそれぞれ荷重を負荷し
て転走する負荷ボール4a、4bには、A−A’間の間
隔及びB−B’間の間隔をそれぞれボール4の直径より
若干小さめに設定することにより予め所定の大きさの予
圧が付与されている。
それが摺動台1側上方負荷ボール溝11と軌道台2側上
方転走溝21との間において上記荷重作用線L0 方向に
予め付与された予圧、及び摺動台1側下方負荷ボール溝
12と軌道台2側下方転走溝22との間において上記荷
重作用線L 1 方向に予め付与された予圧により変位する
ことなく負荷できる所定の負荷荷重より小さい荷重を負
荷している場合には、荷重作用線L0 方向及び荷重作用
線L1 方向の予圧により変位することなくラジアル方
向、逆ラジアル方向、及び左右横方向の四方向の外部荷
重を負荷することができ、この際に少ない消費動力で軌
道台軸方向に軽く動くことができるほか、摺動台1側下
方負荷ボール溝12と軌道台2側下方転走溝22との間
を転走する負荷ボール4bにおいては差動滑りが発生せ
ず、摺動第1は軌道台2の軸方向に軽快に移動すること
ができる。
荷重作用線L0 方向及び荷重作用線L 1 方向に予め付与
された予圧により変位することなく負荷できる所定の負
荷荷重より大きい重荷重を負荷している場合には、摺動
台1側は軌道台2に対して下方に変位し、図6に示すよ
うに、変位後の摺動台1側上方負荷ボール溝11と軌道
台2側上方転走溝21との間の荷重作用線L0 はその傾
斜角度θ0 は水平線Hに対して約45°になり、また、
摺動台1側下方負荷ボール溝12の斜め下向接触面12
bと軌道台2側下方転走溝22の斜め上向接触面22b
との間のボール接触点C、C’の間隔Dがボールの直径
より若干小さくなってこれら摺動台1側下方負荷ボール
溝12と軌道台2側下方転走溝22との間を負荷ボール
4bが4点接触状態で転走するようになる。このため、
この様に直線摺動様ベアリングBが重荷重を負荷してい
る時には、単にラジアル方向、逆ラジアル方向、及び左
右横方向の四方向の剛性だけでなく軌道台2軸方向につ
いても摺動台1側下方負荷ボール溝12と軌道台2側下
方転走溝22との間で生じる負荷ボール4bの摺動抵抗
により大きな剛性が発揮される。
が所定の負荷荷重より小さい通常の荷重を負荷している
時には、ラジアル方向、逆ラジアル方向、及び左右横方
向の四方向について所定の剛性を有し、少ない消費動力
で軌道台軸方向に軽く動くことができ、差動滑りが少な
く、摺動台の負荷ボール溝や軌道台の転走溝の摩耗が少
なくて寿命が長く、そして、それが所定の負荷荷重より
大きい重荷重を負荷している時には、単にラジアル方
向、逆ラジアル方向、及び左右横方向の四方向の剛性だ
けでなく軌道台軸方向についても所定の剛性を有し、工
作機械等の機械装置に採用することにより、消費動力や
寿命を犠牲にすることなく通常の荷重を負荷している時
でもまた重荷重を負荷している時でも高い加工精度を発
揮できる。
の第1実施例を示す正面図である。
る負荷ボールの状態を示す断説明図である。
荷ボールの状態を示す断説明図である。
部、1b:袖部、2:軌道台、3:蓋体、4:ボール、
4a:上方の負荷ボール、4b:下方の負荷ボール、1
1:上方負荷ボール溝、12:下方負荷ボール溝、12
a:斜め上向接触面、12b:斜め下向接触面、13:
無負荷ボール孔(逃げボール軌道)、21:上方転走
溝、22:下方転走溝、22a:斜め下向接触面、22
b:斜め上向接触面、L0 ,L1 ,L2 :荷重作用線、
H:水平線、θ0 ,θ1 ,θ2 :傾斜角度
Claims (3)
- 【請求項1】 摺動台と、軌道台と、一対の蓋体と、ボ
ール無限軌道内を循環する多数のボールとからなり、摺
動台の各袖部内面側に形成した上下一対の負荷ボール溝
のうちその上方に位置する上方負荷ボール溝とこれに対
応する軌道台側の上方に位置する上方転走溝とをサーキ
ュラー形状に形成すると共に、下方に位置する摺動台側
下方負荷ボール溝と軌道台側下方転走溝とをゴシックア
ーチ形状に形成した直線摺動用ベアリングにおいて、 摺動台側の上方負荷ボール溝と軌道台側の上方転走溝と
の間の荷重作用線の初期傾斜角度を水平線に対して30
±5°の範囲に設定すると共に、摺動台と軌道台との間
で荷重を負荷して転走する負荷ボールには上記荷重作用
線方向及び摺動台側の下方負荷ボール溝の斜め上向接触
面と軌道台側の下方転走溝の斜め下向接触面との間の荷
重作用線方向にそれぞれ予め所定の大きさの予圧を付与
し、また、摺動台側の下方負荷ボール溝の斜め下向接触
面と軌道台側の下方転走溝の斜め上向接触面との間のボ
ール接触点間隔をボールの直径と同じあるいはそれより
若干大きめに設定し、重荷重が作用して摺動台側が軌道
台に対して下方に変位した際に、この変位後の摺動台側
上方負荷ボール溝と軌道台側上方転走溝との間の荷重作
用線の傾斜角度が水平線に対して45±5°の範囲にな
ると共に、ゴシックアーチ形状の摺動台側下方負荷ボー
ル溝と軌道台側下方転走溝との間を負荷ボールが4点接
触状態で転走することを特徴とする直線摺動用ベアリン
グ。 - 【請求項2】 摺動台側に形成されたゴシックアーチ形
状の下方負荷ボール溝の斜め上向接触面と軌道台側に形
成されたゴシックアーチ形状の下方転走溝の斜め下向接
触面との間の荷重作用線の傾斜角度が水平線に対して4
5±5°の範囲に設定されている請求項1記載の直線摺
動用ベアリング。 - 【請求項3】 摺動台側に形成されたゴシックアーチ形
状の下方負荷ボール溝の斜め下向接触面と軌道台側に形
成されたゴシックアーチ形状の下方転走溝の斜め上向接
触面との間の荷重作用線の傾斜角度が水平線に対して6
0±5°の範囲に設定されている請求項1記載の直線摺
動用ベアリング。
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JP3307243A JP2856964B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 直線摺動用ベアリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3307243A JP2856964B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 直線摺動用ベアリング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05118327A JPH05118327A (ja) | 1993-05-14 |
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3307243A Expired - Lifetime JP2856964B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 直線摺動用ベアリング |
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-
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- 1991-10-28 JP JP3307243A patent/JP2856964B2/ja not_active Expired - Lifetime
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