JP2855879B2 - 高温cwm供給装置の過圧防止装置 - Google Patents

高温cwm供給装置の過圧防止装置

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JP2855879B2
JP2855879B2 JP9536591A JP9536591A JP2855879B2 JP 2855879 B2 JP2855879 B2 JP 2855879B2 JP 9536591 A JP9536591 A JP 9536591A JP 9536591 A JP9536591 A JP 9536591A JP 2855879 B2 JP2855879 B2 JP 2855879B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石炭と水をスラリ化した
CWMを加熱して噴流床式ガス化炉に供給する高温CW
M供給装置に係り、特に、高温CWM供給装置内のCW
Mの圧力が急激に上昇した際に、これを逃がして装置の
破損などを防止した高温CWM供給装置の過圧防止装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、噴流床式ガス化炉には石炭と水を
スラリ化したCWM(石炭・水スラリ)を加熱して供給
する高温CWM供給装置が備えられている。この高温C
WM供給装置は粒径が0.1mm以下に細粉化した石炭と
水を混合させて流動化したCWMを加熱して噴流床式ガ
ス化炉に供給するものであり、図3に示すようにCWM
を貯蔵するためのCWMランタンクaと、このCWMラ
ンタンクa内のCWMを圧送するチャージポンプbと、
このチャージポンプbの下流側に接続され、CWMを加
熱する加熱ヒータcと、この加熱ヒータcで加熱された
CWMを噴流床式ガス化炉dに移送する移送配管eとか
ら主に構成されている。
【0003】この噴流床式ガス化炉dは高温CWM供給
装置から供給されたCWMと酸素、水蒸気等のガス化剤
を高温で反応させて水素や一酸化炭素などの可燃ガスを
生成するものであり、ガス化処理能力を高めるために内
部は15〜45Kgf/cm2 程度の高圧に加圧されている。
【0004】また、加熱ヒータcは水蒸気等の加熱用流
体によってこれを通過するCWMを50〜200℃の範
囲で加熱してCWMの粘度を下げ、CWMが移送配管e
内を良好に流れるように流動性を向上させている。
【0005】この高温CWM供給装置の運転方法につい
て説明すると、先ず、起動時にはCWMが加熱ヒータc
や移送配管e内に詰まらないように、常温、低濃度、す
なわち石炭の割合が少ない低粘度のCWMをチャージポ
ンプbによって噴流床式ガス化炉d側に供給する。そし
て、石炭ガス化炉dの内圧が所定の圧力まで上昇してか
ら加熱ヒータcに水蒸気等の加熱用流体を流し始め、こ
れを通過するCWMを50〜200℃の範囲で加熱す
る。次に、CWMの粘度が1000cpを越えないよう
に石炭の割合を徐々に増やして濃度を上昇させることに
なる。そして、最後に、このCWMの供給を停止する場
合にはCWM中の石炭の割合を減らして濃度、すなわち
粘度を下げた後、加熱ヒータcの温度を下げて停止する
ことになる。
【0006】すなわち、このCWMランタンクa内のC
WMは通常、石炭65wt%、水35wt%の割合で混合さ
れており、その粘度は約1000cpとなっているが、
石炭の割合が数wt%上昇するとその粘度が急激に上昇し
て流動性が低下し、加熱ヒータcや移送配管e内に詰ま
ってしまう。一方、CWMの粘度を低下させるために水
の割合を多くすると、噴流床式ガス化炉d内でのCWM
のガス化効率が低下するといった相反する欠点がある。
そこで、この高温CWM供給装置は加熱ヒータcによっ
てCWMを加熱することで水の割合を増やすことなくC
WMの粘度の上昇を抑え、高濃度のCWMが加熱ヒータ
cや移送配管e内に詰まるのを防止している。
【0007】ところで、上述した高温CWM供給装置で
は、何等かの原因で噴流床式ガス化炉dの内圧が急激に
低下した場合、加熱ヒータcや移送配管eの内圧も同時
に低下し、これを流れるCWM中の水分が急激に蒸発す
ることによってCWMの濃度が上昇して流動性が失わ
れ、これが加熱ヒータcや移送配管e内に詰まって高温
CWM供給装置が閉塞状態となってしまうことがあっ
た。この場合、この高温CWM供給装置を全てバラして
詰まっているCWMを除去するか、それが不可能な場合
は高温CWM供給装置を新たに作り直さなくてはなら
ず、大変なロスとなる。 そのため、本発明者らはこれ
らの不都合を解消するために新たな高温CWM供給装置
を提案している。この新たな高温CWM供給装置は図2
に示すように、従来の高温CWM供給装置の移送配管e
の上流側に、移送配管eの上流側の石炭・水スラリを逃
がす高圧受入ドラムfを設けると共に、上記移送配管e
の下流側に石炭・水スラリの流れを遮断する遮断弁gを
設け、さらに、この遮断弁gの下流側の移送配管eに窒
素ガスを注入する窒素ガス注入部hとを新たに備えたも
のである。
【0008】この遮断弁gは噴流床式ガス化炉d内の圧
力が急激に低下すると、瞬時に作動して移送配管e内の
石炭・水スラリの流れを遮断するようになっており、ま
た、窒素ガス注入部hは、遮断弁gが作動すると同時に
連動して遮断弁gの下流側の移送配管e内に窒素ガスを
注入して、内部の石炭・水スラリを噴流床式ガス化炉d
側に圧送するようになっている。また、高圧受入ドラム
fは窒素ガスによって移送配管e内と略同圧に制御され
ており、遮断弁gの上流側の移送配管eに接続され、途
中に分岐遮断弁mを備えた分岐配管nに接続されてい
る。この分岐遮断弁mは上記遮断弁gと連動しており、
遮断弁gが閉じると同時に瞬時に開いて遮断弁gの上流
側の移送配管e内の石炭・水スラリを高圧受入ドラムf
側に流すようになっている。
【0009】すなわち、この高温CWM供給装置は噴流
床式ガス化炉dの内圧が急激に低下した場合に遮断弁g
が閉じて装置内の圧力の低下を防止すると同時に、窒素
ガス注入部hから注入される窒素ガスによって遮断弁g
の下流側の移送配管e内の高濃度の石炭・水スラリを全
て噴流床式ガス化炉d側に圧送して遮断弁gの下流側の
移送配管e内に高濃度の石炭・水スラリが詰まるのを防
止すると共に、高圧受入ドラムfに、遮断弁gの上流側
の移送配管e及び加熱ヒータc内の高濃度の石炭・水ス
ラリを全て逃がすことによって遮断弁gの上流側の移送
配管e及び加熱ヒータc内に高濃度の石炭・水スラリが
詰まるのを防止するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した新
たな高温CWM供給装置は運転中は遮断弁gが開いてお
り、装置内の石炭・水スラリの圧力は基本的に噴流床式
ガス化炉dの内圧によって決まっているため、異常に上
昇することはない。また、CWMランタンaから供給さ
れる石炭・水スラリの粘度が異常に高くなり、チャージ
ポンプb出口の圧力が異常に上昇した場合はCWM回収
路kのラプチャーディスクjが破れ、高圧の石炭・水ス
ラリをCWMランタンクに回収することで装置を保護す
るようになっている。
【0011】しかしながら、運転を停止して遮断弁gを
閉じた状態の時に、誤って加熱ヒータcに加熱用流体を
流した場合、装置内の石炭・水スラリの水分が熱膨張し
て装置内の圧力が異常上昇し、装置を破壊してしまう虞
がある。このような場合、通常なら、装置に安全弁等を
設け、大気放出するのが普通であるが、高温の石炭・水
スラリを大気開放すると上述したように水分が急激に蒸
発してその粘度が上昇し、装置内に詰まってしまう。ま
た、この高温の石炭・水スラリを上記高圧受入ドラムf
内に逃がすことも考えられるが、装置が停止している時
であるため、高圧受入ドラムf内圧が規定圧以上になっ
ていない場合は利用できない。
【0012】そこで、本発明はこれらの欠点を有効に解
決するために案出されたものであり、その目的は、運転
停止時に、装置内の石炭・水スラリ圧力が異常に上昇し
た場合、これを有効に逃がして装置の保護を達成した高
温CWM供給装置の過圧防止装置を提供するものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は石炭と水を混合した石炭・水スラリを貯蔵す
るCWMランタンクと、該CWMランタンクに設けら
れ、該CWMランタンク内の石炭・水スラリを圧送する
チャージポンプと、該チャージポンプの下流側に接続さ
れ、上記石炭・水スラリを加熱する加熱ヒータと、該加
熱ヒータで加熱した石炭・水スラリを噴流床式ガス化炉
に移送する移送配管と、該移送配管の上流側に、これと
分岐して設けられ、石炭・水スラリを逃がす高圧受入ド
ラムと、上記移送配管の下流側に設けられ、石炭・水ス
ラリの流れを遮断する遮断弁と、該遮断弁の下流側の移
送配管に設けられ、該移送配管に窒素ガスを注入する窒
素ガス注入部とを備えた高温CWM供給装置において、
上記遮断弁と高圧受入ドラムを結ぶ移送配管にこれと分
岐して圧力逃がし配管を接続すると共に、該圧力逃がし
配管の他端にラプチャーディスクを介して圧力逃がしド
ラムを備えたものである。
【0014】
【作用】本発明は以上のように構成したため、運転停止
時に遮断弁が閉じて装置内が閉塞状態の時に、加熱ヒー
タによって装置内の石炭・水スラリが加熱されて高温、
高圧の石炭・水スラリとなって熱膨張を起こし、装置内
の石炭・水スラリの圧力が異常に上昇すると、圧力逃が
し配管のラプチャーディスクが破れて高温、高圧の石炭
・水スラリを圧力逃がしドラムに逃がすことになる。従
って、高温、高圧の石炭・水スラリによる装置の破損等
の事故や、粘度の上昇による石炭・水スラリの閉塞状態
を未然に防止できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0016】図1は本発明の過圧防止装置を備えた高温
CWM供給装置を示したものである。図示するように、
この高温CWM供給装置は石炭と水を混合したCWM
(石炭・水スラリ)を貯蔵するCWMランタンク1と、
このCWMランタンク1内のCWMを加圧して移送する
チャージポンプ2と、このチャージポンプ2の下流側に
接続され、CWMを加熱する加熱ヒータ3と、この加熱
ヒータ3で加熱したCWMを噴流床式ガス化炉4に移送
する移送配管5と、この移送配管5の上流側に、これと
分岐して設けられた高圧受入ドラム6と、この移送配管
5の下流側に設けられ、CWMの流れを遮断する遮断弁
7と、この遮断弁7の下流の移送配管5内に窒素ガスを
注入する窒素ガス注入部8とから主に構成されている。
【0017】この噴流床式ガス化炉4は上述したよう
に、CWMと酸素、水蒸気等のガス化剤を高温で反応さ
せて水素や一酸化炭素などの可燃ガスを生成するもので
あり、ガス化処理能力を高めるために内部は15〜45
Kgf/cm2 程度の高圧に加圧されている。
【0018】チャージポンプ2はCWMランタンク1内
のCWMを加熱ヒータ3及び移送配管5を介して噴流床
式ガス化炉4側に約30Kgf/cm2 程度の高圧に加圧して
移送している。また、チャージポンプ2の出口側にはラ
プチャーディスク9を備えたCWM回収路10が設けら
れており、CWMの粘度が異常に上昇してチャージポン
プ2出口の圧力が所定圧以上になった場合に装置を保護
するためにラプチャーディスク9が破れてCWMをCW
Mランタンク1に再び回収するようになっている。
【0019】また、チャージポンプ2の下流側には逆止
弁11を介して加熱ヒータ3が設けられている。この加
熱ヒータ3はチャージポンプ2から圧送されたCWMを
通過させると共に、水蒸気等の加熱用流体Sによって5
0〜200℃の範囲でCWMを加熱して、その粘度を低
下させて流動性を向上させている。この加熱用流体Sは
加熱ヒータ3の出口側に設けられた温度計12によって
調節される調節弁13によってその流量が制御されてい
る。また、CWMを加熱して温度が下がった加熱用流体
Sは凝縮水Wとなって加熱ヒータ3から排出され、図示
しない加熱装置によって再び加熱されて水蒸気となり、
加熱用流体Sとして再利用されようになっている。
【0020】また、加熱ヒータ3と噴流床式ガス化炉4
を接続すると共に、加熱ヒータ3で加熱されたCWMを
噴流床式ガス化炉4側に移送する移送配管5には、これ
を流れるCWMの流れを瞬時に遮断する遮断弁7が設け
られている。この遮断弁7は噴流床式ガス化炉4内の圧
力を計測する圧力計4aによって制御されており、噴流
床式ガス化炉4内の圧力が急激に低下すると、瞬時に作
動して移送配管5内のCWMの流れを遮断するようにな
っている。また、この遮断弁7の下流側の移送配管5に
は窒素ガス注入部8が設けられており、遮断弁7が作動
すると同時に連動して遮断弁7の下流側の移送配管5内
に窒素ガスを注入して、内部のCWMを噴流床式ガス化
炉4側に圧送するようになっている。
【0021】また、遮断弁7の上流側の移送配管5には
分岐配管5aの一端が分岐して接続されており、分岐配
管5aの他端には高圧受入ドラム6が設けられている。
すなわち、分岐配管5aの途中には分岐遮断弁7aが設
けられており、上記遮断弁7と連動して遮断弁7が閉じ
ると同時に瞬時に開いて分岐遮断弁7aの上流側の移送
配管5内及び加熱ヒータ3内のCWMを高圧受入ドラム
6側に流すようになっている。そして、この分岐遮断弁
7aの作動状態は遮断弁7と反対で遮断弁7が開いてい
る通常状態の時は閉じた状態となって、CWMが高圧受
入ドラム6側に流れないように規制している。この高圧
受入ドラム6内は窒素ガスによって移送配管5内と略同
圧に制御されており、内底部には高温のCWMを冷却す
るための冷却水が張ってある。すなわち、高圧受入ドラ
ム6内を移送配管5内と略同圧に保つことで、分岐遮断
弁7aが開いてCWMが高圧受入ドラム6側に流れた際
に、CWMの飽和蒸気圧が急激に低下して高圧受入ドラ
ム6側に流れる前に粘度が高くなって流動性が失われ、
高圧受入ドラム6内に流れなくなるのを防止している。
また、高圧受入ドラム6内の上部にはスプレーノズル1
4が設けられており、洗浄水W′を噴射して高圧受入ド
ラム6内に冷却水を供給すると共に、溜まったCWMを
排出する際に高圧受入ドラム6内を洗浄するようになっ
ている。また、高圧受入ドラム6には液面計15と共に
圧力計16が設けられており、高圧受入ドラム6内の圧
力が所定圧になるように窒素ガスバルブ17及び排気バ
ルブ18を制御するようになっている。また、高圧受入
ドラム6の最下部には内部に溜った冷却水W′及び冷却
されたCWMを排出するための排出口19が設けられて
いる。
【0022】また、この高温CWM供給装置の過圧防止
装置20は図示するように、高圧受入ドラム6と遮断弁
7とを接続する移送配管5に一端が接続された圧力逃が
し配管21と、この圧力逃がし配管21の途中に設けら
れたラプチャーディスク22と、圧力逃がし配管21の
他端に接続された圧力逃がしドラム23とから主に構成
されている。
【0023】このラプチャーディスク22は通常運転時
には圧力逃がしドラム23と装置間を遮断するものであ
り、装置内の高温のCWMの圧力が異常に上昇すると破
れて高温のCWMを圧力逃がしドラム23側に逃がすよ
うになっており、その破壊圧力はCWM回収路10のラ
プチャーディスク9より高くなっている。また、圧力逃
がしドラム23内はポンプ24から供給される窒素ガス
等によって装置内と略同圧に加圧されており、また、そ
の容積は加熱ヒータ3の加熱温度によって決定するCW
Mの最大容積変化に一定の余裕率を持った容積に形成さ
れている。例えば、水と石炭の熱膨張係数を同じと仮定
すると、20℃のCWMが150℃に加熱されると約1
0%程度、その容積が膨張するため、遮断弁7の上流側
の移送配管5及び加熱ヒータ3の容積が1m3 の場合、
圧力逃がしドラム23の容積は0.1〜0.2m3 程度
で充分である。
【0024】次に、本発明の作用を説明する。
【0025】先ず、この高温CWM供給装置の通常の運
転を行う場合は従来と同様に、起動時にはCWMが加熱
ヒータ3や移送配管5内に詰まらないように、常温、低
濃度、すなわち石炭の割合が少ない(約60wt%前後)
低粘度のCWMをチャージポンプ2によって噴流床式ガ
ス化炉4側に約30Kgf/cm2 に加圧して供給する。そし
て、噴流床式ガス化炉4の内圧が例えば約20Kgf/cm2
程度の運転状態まで上昇したならば加熱ヒータ3に水蒸
気等の加熱用流体を流し始め、これを通過するCWMを
例えば約150℃に加熱する。次に、CWMの粘度が1
000cpを越えないように石炭の割合を徐々に増やし
て(約65wt%)CWMの濃度を上昇させることにな
る。そして、最後に、このCWMの供給を停止する場合
にはCWM中の石炭の割合を起動時と同程度に減らして
濃度、すなわち粘度を下げた後、加熱ヒータ3による加
熱温度を下げて停止することになる。
【0026】ところが、何等かの原因で噴流床式ガス化
炉4の内圧が急激に低下した場合は、これを噴流床式ガ
ス化炉4に設けられている圧力計4aが検知し、遮断弁
7を作動して移送配管5内のCWMの移送を遮断する。
すると、これと連動して窒素ガス注入部8の窒素ガスバ
ルブ8aが作動して、遮断弁7の下流側の移送配管5内
に高圧の窒素ガスを噴き込んで遮断弁7の下流側の移送
配管5内にあるCWMの水分が蒸発して粘度が上昇する
前に、全てのCWMを噴流床式ガス化炉4内に噴き出す
ことになる。従って、遮断弁7の下流側の移送配管5内
にあるCWMの粘度が上昇して、これに詰まることがな
くなる。
【0027】また、遮断弁7が作動すると窒素ガス注入
部8の窒素ガスバルブ8aと同時に分岐配管5aの分岐
遮断弁7aも同時に作動して開き、加熱ヒータ3及び移
送配管5内の高温のCWMを高圧受入ドラム6側に逃が
すことになる。この高圧受入ドラム6内は窒素ガスによ
って装置内と略同圧に加圧されているため、これに受け
入れられる高温のCWM中の飽和水蒸気圧が低下して水
分が急激に蒸発することがなく、CWMの流動性の低下
が防止されてCWMがスムーズに高圧受入ドラム6内に
流れることになる。高圧受入ドラム6内に流れた高温の
CWMはドラム6内部に張られている冷却水によって常
温まで冷却された後、スプレーノズル14からの洗浄水
W′と共に排水口19より外部に排出されることにな
る。従って、遮断弁7の上流側の移送配管5及び加熱ヒ
ータ3内の高温のCWMは流動性が低下することなくス
ムーズに高圧受入ドラム6内に流れるため、これに詰ま
ることがなくなる。そして、上述した通常の運転停止時
と同様にCWM中の石炭の割合を徐々に減らして濃度、
すなわちCWMの粘度を下げた後、加熱ヒータ3による
加熱温度を停止した後、遮断弁7及び分岐遮断弁7aを
閉じて運転を停止することになる。
【0028】ところが、運転を停止して遮断弁7及び分
岐遮断弁7aを閉じた装置の閉塞状態の時に誤って加熱
ヒータ3内に高温の加熱用流体Sが流れると、装置内の
CWMが加熱されて熱膨張を起こし、装置内の圧力が異
常に上昇する。例えば、水と石炭の熱膨張係数を同じと
仮定すると、20℃のCWMが150℃に加熱されると
約10%の容積が膨張することになる。すると、熱膨張
した約10%のCWMは圧力逃がし配管21を通ってラ
プチャーディスク22を破壊し、圧力逃がしドラム23
内にフラッシュすることになる。圧力逃がしドラム23
内は上述したように窒素ガスによって加圧されているた
め、熱膨張したCWM中の水分は蒸発しないことにな
る。従って、熱膨張したCWMの粘度が上昇して装置内
に詰まったりすることがなくなる。
【0029】このように、本発明は万一、CWMが熱膨
張を起こして装置内が高圧になった場合、これを過圧防
止装置20によって装置の防止や、CWMが装置内に詰
まったりすることを未然に防止することが可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上、要するに本発明によれば、万一、
CWMが熱膨張を起こして装置内が高圧になった場合の
不都合を過圧防止装置によって防止することが可能とな
るため、装置の信頼性が向上して、装置の分解清掃作業
等の煩わしい作業を行う必要がなくなると共に、装置を
新たに作り直すといった費用や時間的コストが低減され
るといった優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】従来の高温CWM供給装置を示す概略図であ
る。
【図3】従来の高温CWM供給装置を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 CWMランタンク 2 チャージポンプ 3 加熱ヒータ 4 噴流床式ガス化炉 5 移送配管 6 高圧受入ドラム 7 遮断弁 8 窒素ガス注入部 20 過圧防止装置 21 圧力逃がし配管 22 ラプチャーディスク 23 圧力逃がしドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10J 3/46 C10J 3/72 C10J 3/78 C10L 1/32 WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭と水を混合した石炭・水スラリを貯
    蔵するCWMランタンクと、該CWMランタンクに設け
    られ、該CWMランタンク内の石炭・水スラリを圧送す
    るチャージポンプと、該チャージポンプの下流側に接続
    され、上記石炭・水スラリを加熱する加熱ヒータと、該
    加熱ヒータで加熱した石炭・水スラリを噴流床式ガス化
    炉に移送する移送配管と、該移送配管の上流側に、これ
    と分岐して設けられ、石炭・水スラリを逃がす高圧受入
    ドラムと、上記移送配管の下流側に設けられ、石炭・水
    スラリの流れを遮断する遮断弁と、該遮断弁の下流側の
    移送配管に設けられ、該移送配管に窒素ガスを注入する
    窒素ガス注入部とを備えた高温CWM供給装置におい
    て、上記遮断弁と高圧受入ドラムを結ぶ移送配管にこれ
    と分岐して圧力逃がし配管を接続すると共に、該圧力逃
    がし配管の他端にラプチャーディスクを介して圧力逃が
    しドラムを備えたことを特徴とする高温CWM供給装置
    の過圧防止装置。
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