JP2855605B2 - 免震装置 - Google Patents
免震装置Info
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は機器や構造物等の被加震体に伝達される振動
もしくは震動(以下、振動と略)エネルギーを吸収する
ダンパー(減衰装置)と免震ゴムとが並列して設けられ
ている、免震効果とダンピング効果を兼備する免震装置
の改良に関する。 [従来の技術] 機器や構造物等に加わる地震等による振動を減少させ
るものとして、ダンパーが従来より知られている。ダン
パーは、それを構成する素材のエネルギー吸収能力を利
用して、振動エネルギーを吸収するものであって、鉛等
の金属、その他に現れる塑性効果を利用したものと、オ
イル等の粘性効果を利用したものとに大別される。 一方、複数個の鋼板とゴム板とを交互に積層した構造
体(免震ゴム)も、地震時の防振性を満たす支承部材と
して、最近注目をあびている。 このような免震ゴムは、コンクリートのような剛体建
築物と基礎土台との間に介在されると、横方向に柔らか
い、即ち剪断剛性率が小さいので、建築物の固有周期を
地震の周期からずらす作用を有し、地震により建物が受
ける加速度が非常に小さくなる。 このような免震ゴムにおいては、地震による変形後は
再び元の位置へ戻る弾性変形を行なうことが大きな特徴
とされており、しかも、免震ゴムのクリープ現象による
建物の沈下を極力小さくするために、免震ゴム自体のエ
ネルギー吸収能力(減衰効果)は極めて小さいものとな
っている。このため、従来、免震ゴムは、その材料特性
としてヒステリシスロスの小さいゴム材料を用いて構成
されている。 しかしながら、このような低減衰の免震ゴムのみを用
いる免震装置では、地震時の建物のゆっくりした横揺れ
は、地震が治まった後も長時間にわたって残るため、こ
の横揺れ量が大きいと、免震ゴム自身の破損はもとよ
り、建物と他の構造物との衝突や水管、ガス管、配線な
どの備品の破壊をもたらす危険性がある。 そこで、従来においては、この横揺れ変位をできるだ
け早く減少させるために、地震力が加わった際に直ちに
塑性変形をする軟質金属などでできた塑性ダンパーを併
用する方法がとられている。例えば、免震ゴムの内部に
空洞部を設け、この部分に鉛を埋め込み、地震時の塑性
変形を利用して、免震ゴムにダンピング効果を付与する
ことによって、免震効果とダンパー(ダンピング効果)
を兼備したものとすることが提案されている。 [発明が解決しようとする問題点] 従来のダンパーにおいて、塑性効果を利用したダンパ
ーでは、その変形が小さい領域では、弾性変形となるた
め、ダンピング効果が殆ど現れないという問題がある。 一方、オイル等の粘性効果を利用したダンパーでは、
大きなダンピング効果を得るためには、装置を大型化せ
ざるを得ず、その上、オイルの取扱いや、製品としての
成型加工が難しいなどの問題点がある。しかも、長期使
用時の維持、保全のための作業が煩雑で、保守管理が容
易ではないという欠点もある。 また、このような従来の塑性ダンパーを内蔵した免震
装置では、地震エネルギーの吸収機能は増大されるもの
の、塑性ダンパーが高弾性であることに起因する新たな
共震現象が高周波領域に現われる。 また、鉛入り免震ゴムにおいては、大地震の際の免震
ゴムの大変形時に、鋼板の硬質板が鉛を傷つけ、更に傷
ついた鉛がゴム等の軟質板を傷つけるため、免震ゴム全
体の破断を引き起こし易い。しかも、傷ついた鉛は、繰
り返しの大変形によって容易に破断する可能性がある。 [問題点を解決するための手段及び作用] 本発明は、前記従来の問題点のない できるだけ大きな粘性効果を保つ材料で構成され その材料の粘性効果(ダンピング効果)を最大限に
発現させる構造であって、 成型加工が簡単 取扱いが簡単 このため、大幅なコストダウンが図れる という理想的な粘性ダンパーを用いた免震効果とダンピ
ング効果を兼備する改良された免震装置を提供するもの
であって、 複数個の剛性を有する硬質板の粘弾性的性質を有する
軟質板とを交互に貼り合わせてなる免震ゴムと、該免震
ゴムとは別体の、 (i) 25℃,50%引張変形時のヒステリシス比(h50)
が0.2以上 (ii) 周波数5Hz,歪0.01%,温度25℃で動的に測定さ
れた貯蔵弾性率(E)が1≦E≦2×104(kg/cm2)の
範囲 上記(i)〜(ii)の物性を有する粘弾性材料を主体
として構成されるダンパーとが互いに離隔して並列して
設けられてなることを特徴とする免震装置、 を要旨とするものである。 本発明者らは、従来の粘性ダンパーの欠点を解消し、
前記〜の特性を備えた理想的な粘性ダンパーについ
て鋭意研究を重ねた結果、良好なダンピング効果を得る
には、ヒステリシス比、ムーニー粘度、貯蔵弾性率等に
おいて、好適な範囲が存在し、これらの特性を満足する
粘弾性材料よりなるダンパーであれば、本発明の目的を
満足し得ること、そして、このようなダンパーと免震ゴ
ムとを並列された免震装置によれば、建物へ伝えられる
揺れが緩和され、建物を安定性良く長期間確実に支承す
ることが可能となることを見出し、本発明を完成させ
た。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の免震装置に用いられるダンパーは、下記
(i),(ii)の物性を有する粘弾性材料を主体として
構成されたものである。 (i) 25℃,50%引張変形時のヒステリシス比(h50)
が0.2以上、好ましくは0.3以上。なお、引張速度200mm/
minで、h50は、第5図の応力−歪曲線において の面積比で与えられる。 (ii) 周波数5Hz,歪0.01%,温度25℃で動的に測定さ
れた貯蔵弾性率(E)が1≦E≦2×104(kg/cm2)の
範囲、好ましくは以上1×104(kg/cm2)以下、より好
ましくは1以上5×103(kg/cm3)以下、特に好ましく
は1以上2×103(kg/cm2)以下。 また、粘弾性材料の引張り破断時における伸びは1%
以上であることが好ましく、より好ましくは5%以上、
更に好ましくは10%以上、特に20%以上あることが好ま
しい。 本発明において、ダンパーの粘弾性材料としては、未
加硫ゴム、加硫ゴム、その他前述の特性を有する樹脂、
可塑性物質等が挙げられる。 本発明において、粘弾性材料としては、前述のような
ヒステリシス比、弾性率特性を有する未加硫ゴム、加硫
ゴム又はその類似物であることが好ましく、例えば、エ
チレンプロピレンゴム(EPR、EPDM)、ニトリルゴム(N
BR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレ
ンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム
(BR)、アクリルゴム、エチレン−酢ビゴム(EVA)、
ポリウレタン等の一般ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、エチレンアクリルゴム、ポリエステルエラストマ
ー、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン等の
特殊ゴム、又は熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
なお、粘弾性材料が未加硫ゴムの場合には、100℃にお
けるムーニー粘度ML1+4が10以上であることが好まし
い。 これらのゴム材料は単独で用いても、2種以上をブレ
ンドして用いても良い。また、これらのゴム材料には、
各種充填剤、粘着付与剤、滑剤、老化防止剤、可塑剤、
軟化剤、低分子量ポリマー、オイル等、ゴム材料に一般
的な配合剤を混合することにより、目的に応じた硬さ、
ロス特性、耐久性を付与することもできる。特に長期間
に亙り所定の性能を維持するために上記のゴム材料に適
切な老化防止剤、重合禁止剤、スコーチ防止剤等の安定
剤を加えたり、ポリマー自身を水添、その他の変性を行
なうことにより安定化を図ることは極めて有効である。 なお、粘弾性材料と他の構成材料との接着を行う場
合、一般的には粘弾性材料の粘着性を利用した粘着によ
るのが有利であるが、この粘着性による接着のために、
接着部に必要な化学結合又は物理結合による網目を導入
しても良い。 本発明の粘弾性材料としては、上記の特性を有する未
加硫ゴム、加硫ゴムの他に、上記の特性を有する次のよ
うな物質を利用することもできる。例えば、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS、ポリ塩化ビ
ニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポ
リアセタール、ナイロン、塩化ポリエーテル、ポリ四フ
ッ化エチレン、ポリフッ化−塩化エチレン、ポリフッ化
エチレンプロピレン、アセチルセルロース、エチルセル
ロース、ポリビニリデン、ビニルブチラール、ポリプロ
ピレンオキサイド等の熱可塑性樹脂、及びこれらの樹脂
のゴム変性物、更に、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル等の熱硬化性樹脂などのプラスチック類、あるいはこ
れらのゴム変性物等のプラスチック並びにこれらのプラ
スチックに必要に応じて、次に示す充填剤、可塑剤、軟
化剤、粘着付与剤、オリゴマー滑剤や老化防止剤、低分
子量ポリマーオイル等を配合したものが挙げられる。な
お、上記プラスチック類は単独で又は2種以上をブレン
ドして用いられる。 充填剤: クレー、珪藻土、カーボンブラック、シ
リカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸
化アルミニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、
木片、ガラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリ
マー等の粒状ないし粉体状固体充填剤、その他各種の天
然又は人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラ
スファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマー
ファイバー等)等のゴム用あるいは樹脂用充填剤。 充填剤の配合割合は、ゴム100重量部に対し30〜250重
量部とするのが好ましい。 なお、短繊維としてはガラス、プラスチック、天然物
等の一般の短繊維が用いられる。これらの短繊維には次
のような特殊な短繊維補強物も含む。例えば短繊維の配
合状態は、加硫可能なゴムに分子中に を有する熱可塑性ポリマーの短繊維が、フェノールホル
ムアルデヒド系樹脂の初期縮合物を介してグラフトして
いる強化ゴム組成物のように、短繊維がゴムに化学的に
結合して配合されているものが好ましい。上記熱可塑性
ポリマーの微細な短繊維は、融点が190〜235℃、好まし
くは190〜225℃、特に好ましくは200℃〜220℃である、
ナイロン6、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン611、
ナイロン612等のナイロン、ポリヘプタメチレン尿素、
ポリウンデカメチレン尿素等のポリ尿素やポリウレタン
等のポリマー分子中に−CONH−基を有する熱可塑性ポリ
マー、特にはナイロンから形成することが好ましく、平
均径が0.05〜0.8μであり、かつ円形断面を有し、最短
繊維長が好ましくは1μm以上で、繊維軸方向に分子が
配列された微細な短繊維の状態で埋封されていることが
好適である。 軟化剤: アロマティック系、ナフテン系、パラフ
ィン系等の各種ゴム用あるいは樹脂用軟化剤。 軟化剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に対し
5〜150重量部である。 可塑剤: フタル酸エステル、フタル酸混基エステ
ル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエステル、脂
肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン酸エステル
等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、その他
プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、アジペート
系、セバケート系、フォスフェート系、ポリエーテル
系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。 可塑剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に対し
5〜150重量部である。 粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン−インデン
樹脂、フェノールテンペン樹脂、石油系炭化水素、ロジ
ン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイヤー)。 粘着付与剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に
対し1〜50重量部である。 オリゴマー: クラウエーテル、含フッ素オリゴマ
ー、ポリブテン、キシレン樹脂、塩化ゴム、ポリエチレ
ンワックス、石油樹脂、ロジンエステルゴム、ポリアル
キレングリコールジアクリレート、液状ゴム(ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アク
リロニトリルゴム、ポリクロロプレン等)、シリコーン
系オリゴマー、ポリ−α−オレフィン等の各種オリゴマ
ー。 オリゴマーの好ましい配合割合は、ゴム100重量部に
対し5〜100重量部である。 滑剤: パラフィン、ワックス等の炭化水素系滑
剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑剤、脂肪
酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂肪酸アミ
ド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価
アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル等
のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アルコール、
ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコール系滑
剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。 滑剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に対し1
〜50重量部である。 本発明において、粘弾性材料としては、ビチューメ
ン、粘度等の天然物等を用いることもできる。ただし、
本発明においては、前記特性を有する未加硫ゴムが、そ
の性質を総合的に勘案すると最も好適である。 ところで、ゴムは未加硫状態では復元性は小さく、そ
のままでは時間と共に流動してしまうため、長期間にな
ると形状を保持できなくなる。従って、本発明の免震装
置に用いられるダンパーにおいて、粘弾性材料が未加硫
ゴム等の軟質体である場合には、その外表面部を加硫ゴ
ムその他の材料で被覆することにより、内部の未加硫ゴ
ム等が外部へ流動するのを防ぐと共に、ダンパーが大変
形するような使用条件に対しても、ダンパーの外表面部
が十分これに追随できるようにするのが好ましい。 この場合、被覆に用いる加硫ゴム(以下「被覆ゴム」
ということがある。)としては、前述の未加硫ゴムとし
て用いられる全てのゴムが使用可能である。即ち、ダン
パーの内部の粘弾性材料に用いる未加硫ゴムと被覆層に
用いる加硫ゴムは、同一ゴム種ないし類似配合組成の材
料であっても良い。もちろん、これらは全く異種のもの
であっても良い。 ただし、本発明のダンパーの長期使用のための耐久性
の面からは、被覆ゴムとしては、耐候性に優れたものが
好適であり、例えば、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリ
ウレタン、シリコンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、エ
チレンプロピレンゴム(ERP及びEPDM)、ハイパロン、
塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、エピク
ロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム等が好ましい。こ
れらのうち、ブチルゴム、ポリウレタン、エチレンプロ
ピレンゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレ
ン酢酸ビニルゴム、クロロプレンゴムが耐候性の面から
は効果的である。 これらのゴム材料は単独で用いても、2種以上をブレ
ンドして用いても良い。また、伸び、その他の物性を改
良するために市販ゴム、例えば、天然ゴム、イソプレン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニト
リルゴム等とブレンドしても良い。更に、これらのゴム
材料には、各種充填剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、
オイル等、ゴム材料に一般的な配合剤を混合しても良
い。特に、シクロペンタジエン又はジシクロペンタジエ
ン樹脂を、ゴム材料100重量部に対し10〜40重量部、更
にロジンを5〜20重量部添加することにより、破壊特
性、金属との接着性等が大幅に改良され、極めて有利で
ある。 また、ダンパーは、耐候性等を向上させるために、そ
の露出面に各種保護剤等の異種物質を塗布しても良い。 このような本発明の免震装置に用いられるダンパーの
具体的な態様としては、例えば次のようなもとが挙げら
れる。 I 剛性を有する複数の硬質板と、それらの間に前記物
性を有する粘弾性材料よりなる軟質層を介在させてなる
積層体の軟質体の外周面部を加硫ゴムで被覆したもの。 II 前記物性を有する粘弾性材料と、粘弾性材料の中に
埋め込まれた固体物質とからなる軟質体の外周面部を加
硫ゴムで被覆したもの。 III 前記物性を有する粘弾性材料のみからなる軟質体
の外周面部を加硫ゴムで被覆したもの。 IV 網状構造体、波状構造体、ハニカム状構造体及び織
物の少なくとも一つの骨格体と前記物性を有する粘弾性
材料とを複合してなる軟質体の外周面部を加硫ゴムで被
覆したもの。 この場合、具体的な構成としては、例えば次のように
して作製されるものが挙げられる。 IV− 骨格体と粘弾性材料とを加圧一体化する。 IV− 骨格体と粘弾性材料とを交互に重ねる。 IV− 骨格体と粘弾性材料とを加圧一体化したもの
を、骨格体及び/又は粘弾性材料と交互に重ねる。 IV− 上記IV−〜で作製されるものに、更に板状
材または線状材を積層するなどして組み合せる。 V 上記I〜IVの態様において外周面部を加硫ゴムで
被覆していないもの。 勿論、本発明において、ダンパーの構成は前記I〜V
に限定されるものではない。例えば、被覆ゴムは必ずし
も必要とされず、ダンパーを固体面と固体面との間に挟
み込んで使用したり、外容器に入れて使用する場合に
は、被覆ゴムは特に必要とされない。 本発明の免震装置は、このような粘弾性材料を主体と
して構成されるダンパーと、これと別体の、複数個の剛
性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板とを交
互に貼り合わせてなる免震ゴムとが建物と基礎との間に
互いに離隔して並列して設けられているものである。 本発明の免震装置において、ダンパーは、その剪断変
形又は曲げ変形時のエネルギーロスをダンピング効果と
して良好に利用し得るような形状であれば良く、形状的
には何ら拘束されないが、一般的には、柱状体が適して
いる。 本発明の免震装置において、免震ゴムの硬質板の材質
としては、金属、セラミックス、プラスチック、FRP、
ポリウレタン、木材、紙板、スレート板、化粧板などを
用いることができる。また軟質板としては、各種の加硫
ゴム、未加硫ゴム、プラスチックなどの有機材料、これ
らの発泡体、アスファルタ、粘土等の無機材料、これら
の混合材料など各種のものを用いることができる。これ
らの硬質板及び軟質板の形状は、円形、方形、その他、
五角形、六角形等の多角形としても良い。 また、免震ゴムについても、耐候性等の向上を目的と
して、その外表面部を前述した耐候性に優れた被覆ゴム
材料で被覆するなどの改良を加えることもできる。 このような本発明の免震装置は、免震効果と共にダン
パー効果を具備するため、地震発生時の揺れは免震構造
体に吸収され、建物に伝えられる揺れの程度が減少され
る。 [実施例] 以下図面を参照して実施例について説明する。 まず、本発明で用いられるダンパーの実施例について
説明する。 第1図は本発明の一実施例に係る、即ち、前記Iの態
様のダンパー1の縦断面図である。図示の如く、本実施
例のダンパー1は前述した(i)〜(ii)の特性を有す
る粘弾性材料2よりなる軟質層と、鋼板等の剛性を有す
る硬質板3とを交互に積層してなる積層体と、これを被
覆する加硫ゴム、即ち被覆ゴム4とで構成されている。
ダンパーの上面及び底面を形成する硬質板3a、3bは、フ
ランジを兼ねている。 このような積層構造は、振動によって軟質層が最大に
変形(剪断変形)し、その結果として大きな減衰効果を
発現させる作用を奏する。従って、このような構造とす
ることにより、従来のオイルタイプの粘性ダンパーに比
べ、減衰効果を効率的に発現させ、ダンパーをはるかに
コンパクトなものとすることが可能となる。 なお、このような本実施例のダンパー1において、粘
弾性材料2の軟質層と硬質層3の形状や容積比、積層数
等は、ダンパーの実際の使用条件に応じて要求されるバ
ネ定数、減衰効果等を加味して自由に選択することがで
きる。最小単位は硬質板2枚の間に軟質板1枚を挟んだ
構造である。 被覆ゴム4の厚さはダンパーの大きさや使用目的等に
応じて適宜選択されるが、通常は1mm以上、100mm以下と
するのが望ましい。 また、硬質板3の材質としては、金属、セラミック
ス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、木材、紙
板、スレート板、化粧板等を用いることができる。 第2図及び第3図は本発明の他の実施例に係る即ち、
前記IIの態様のダンパー1の縦断面図である。図示の如
く、本実施例のダンパー1は、粘弾性材料2よりなる軟
質体の中に球状体5あるいは柱状体6のような固体物質
が封入され、この軟質体の外表面部が加硫ゴム4で被覆
されている。3a、3bはフランジである。 このような固体物質を封入した構成とすることによ
り、粘弾性材料2と固体物質との接触により、大きな変
形効果が得られ、良好な減衰効果が発現される。 第4図は本発明の別の実施例に係る、即ち前記IIIの
態様のダンパー1の縦断面図である。図示の如く、本実
施例のダンパー1は粘弾性材料2のみからなる軟質体と
これを被う加硫ゴム4とで構成されている。3a、3bはフ
ランジである。 第2図に示す実施例において、球状体5の形状は、必
ずしも真球である必要はなく、ほぼ球状であればよい。
また、その大きさは必ずしも均一である必要はなく、必
要に応じて適当な粒径分布があった方がよい場合もあ
る。 球状体5の直径(又は平均直径)Dは、ダンパーの規
模、球状体5や粘弾性材料2の材質のよっても異なる
が、通常は 0.1≦D≦10 (mm) 好ましくは 1≦D≦10 (mm) とするのが好ましい。 さらに、粘弾性材料2の体積をVL、球状体5の体積を
VRとしたとき、 好ましくは となるように、球状体5を封入するのが好ましい。 固体物質としては、第3図に示すように、断面円形の
柱状体6も採用可能であり、その他、回転楕円体、偏平
球状体形状等の固体物質を用いることもできる。 これら球状体5、柱状体6等の固体物質は、軟質体に
均一に分散した状態で封入されているのが好ましく、比
重調整のために内部が中空であってもよい。 固体物質は、粘弾性材料との接触面積を増大させる壁
となるようなもの、即ち、軟質体内を仕切ってセルを形
成する仕切部材であっても良い。 この場合、仕切部材としては、第6図(a)〜(e)
に示す如く、ダンパーの軟質体に、垂直方向に細長いセ
ルの集合体を形成するようなものが好ましい。第6図
(a)〜(e)は仕切部材の例を示す斜視図であって、
(a)は同心円状、(b)は放射状、(c)は(a)と
(b)との組合せ、(d)は円筒状、(e)は螺旋状に
仕切部材8を設けたものである。なお、第6図(a)〜
(e)において最外円筒はダンパーの加硫ゴムの内壁を
示す。 仕切部材としては、その他、ハニカム状のもの等も採
用可能であるが、地震時の応力を均等にすることから、
軟質体の中心軸に対して対称的なものが好ましい。 なお、第6図(a)〜(e)の仕切部材は、ダンパー
又はフランジに固定されているのが望ましいが、フラン
ジと接触する端部あるいはダンパーの加硫ゴムの内壁と
接触する端部等の全てが必ずしも固定されている必要は
なく、例えば第6図(a)の場合、ある仕切部材は上端
側のみが、またある仕切部材は下端側のみが固定されて
いるというように、固定筒所が交互に変えられているも
のでも良い。 このような球状体、柱状体あるいはセル形成仕切部材
等の固体物質の材質としては、特に制限されないが、例
えば金属、セラミックス、ガラス、FRP、プラスチック
ス、ポリウレタン、高硬度ゴム、木材、岩石、砂、砂利
等が適している。また、仕切部材には、これらの他に比
較的硬度の低いゴム材料や紙、革等を用いることもでき
る。 ここで、ゴム材料としては、前述の粘弾性材料に用い
られるゴム材料の加硫ゴムが挙げられる。また、プラス
チックとしては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ABS、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メ
チル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ナイロン、
塩化ポリエーテル、ポリ四フッ化エチレン、アセチルセ
ルロース、エチルセルロース等の熱可塑性プラスチッ
ク、更に、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂等
の熱硬化性プラスチックが適している。 FRPとしては、上述のゴム又はプラスチックを各種の
繊維や充填材で補強したFRP等も好適である。 固体物質は必ずしも1種類の材料で構成される必要は
なく、上記材料のいくつかを組合わせて作ることもでき
る。例えば、金属とゴム、プラスチックとゴム等を組み
合せて用いても良い。 このような本発明のダンパーを製造するには、例えば
第1図に示すダンパーの製造には、被覆ゴム4を予め板
状又はフィルム状に加硫しておき、別途製作した軟質層
と硬質板の積層体の外周面部に接着剤等により貼り付け
る方法、より好ましい方法としては、被覆ゴム4も未加
硫状態で、軟質層と硬質板の積層体の外周面部へ貼り合
せ、その後加硫することにより接着一体化する方法が挙
げられる。 この場合、加硫方法としては、通常の加熱による加硫
法でも良く、また、電子線、放射線、超音波等による加
硫法でも良い。もちろん、低温加硫を採用することもで
きる。 なお、加硫接着等に際し、内部の粘弾性材料と被覆ゴ
ムの粘着性ないし接着性が十分でない場合には、両者の
間に両者に対して接着性の良好な第三のゴム層を介在さ
せても良い。また、内部の粘弾性材料及び/又は被覆ゴ
ムに接着性向上のために添加物を配合しても良い。 被覆用の加硫ゴム4は、通常、第1図に示す如く、粘
弾性材料2の軟質層と硬質板3の積層体の外側に設ける
が、被覆ゴムと硬質板の接着性を上げる目的で、あるい
はその他の製造上の理由から、第8図に示す如く、硬質
板3の端部を被覆ゴム4内に延出させるようにしても良
い。 第2図ないし第4図に示すようなダンパーを製造する
場合も、上記と同様の方法が採用し得るが、この場合、
被覆ゴムにてダンパーの本体を作製し、ダンパー本体と
は独立に粘弾性材料と固体物質とを封入した特殊なパッ
クを作り、このパックを加硫ゴム本体内に挿入するよう
にするのが望ましい。 即ち、一方のフランジ3aに第7図に示すような雌螺子
孔9を設けると共に、該螺子孔9に螺合する栓9aを用意
しておき、粘弾性材料と固体物質とを封入したパック13
を挿入した後、栓9aで封ずる。このパック13は、加硫ゴ
ム4の内壁やフランジ3a、3bに固着させても良く、単に
挿入するだけでも良い。 パック13を形成する材料としては、特に限定するもの
ではないが、ゴム、ポリウレタン、プラスチック、FR
P、紙、革、金属板等が挙げられる。ゴム材料、プラス
チック、FRPとしては、前述の固体物質の材料として例
示したものが採用可能である。 パック13は、必ずしも1種類の材料で構成される必要
はなく、これらの材料のいくつかを組み合わせて作るこ
ともできる。例えば、金属とゴム、プラスチックとゴム
等を組み合わせても良い。 このように、ダンパー本体とパックとを独立に製造す
る場合には、これらを一体として製造するのに比べ、は
るかに容易に製造することが可能であり、低コスト化が
可能である。しかも、この場合には、パックのみあるい
は加硫ゴムのみを交換することも可能である。 ところで、本発明のダンパーを、相当に大きな変形を
受けるような条件下で使用する場合には、第1図の硬質
板のエッジ部に接する軟質層や被覆ゴム抜い大きな局部
歪が発生し、構造破壊が起こる可能性が考えられる。従
って、このような不具合を防止するために、第9図に示
す如く、硬質板3のエッジ部に被覆用加硫ゴム4側に向
けて凸形の断面円弧又は円弧類似形状の膨出部aを設け
たり、被覆用加硫ゴム4とフランジ3bと接する部分b
を、外に向って凹形の断面円弧又は円弧類似形状とする
のが有利である。 ところで、本発明のダンパーを前記IVの構成、即ち、
網状構造体、波状構造体、ハニカム状構造体及び織物
(例えばストッキング状のもの)の少なくとも一つの骨
格体と粘弾性体とを複合させた構成とする場合、骨格体
の材質としては、特に制限はないが、金属、セラミック
ス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、綿、絹等の
天然系、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊維が挙げ
られる。 本発明のダンパーを、IVの構成により、粘弾性材料と
網状構造体等とを組合せたものとすることにより、極め
て高減衰のダンパーが得られる。 即ち、粘稠性の粘弾性材料は、第10図に示すような応
力−歪曲線を示し、小変形に対しては応力を吸収するこ
とができるものの、大変形に対しては剛性が低下して十
分な強度が発現されない。これに対して、網状構造体、
波状構造体、ハニカム状構造体及び織物は、第11図に示
すような応力−歪曲線を示し、大変形において大きな剛
性を発現することができる。 従って、これらを複合させることにより、小変形から
大変形に至る広範な領域で、必要な剛性を保持しかつ極
めて高ロス性でダンピング効果の高いダンパーが提供さ
れるのである。 次に、本発明の免震装置の実施例について説明する。 第12図は、本発明の一実施例に係る免震装置を示す縦
断面図である。 第12図に示す免震装置は、複数個の剛性を有する硬質
板11と粘弾性的性質を有する軟質板12とを交互に貼り合
わせた免震ゴム10と、前述したようなダンパー1とが並
列に並べて設けられているものである。なお、図中、符
号13〜16はフランジ、20は建物、30は基礎である。 第12図に示す免震装置における免震ゴム10とダンパー
1との配置数の比や配置間隔等は、免震装置の使用目的
に応じて適宜選定される。 このような本発明の免震装置を製造するには、まず硬
質板と軟質板とを交互に積層して接着剤あるいは共加硫
することにより接着して免震ゴムを作製する。 また、別にダンパー1を作製し、免震ゴム10と共に並
列させて、第12図のような免震装置とする。 [発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の免震装置に用いられるダ
ンパーは、特定の物性を有する粘弾性材料を主体として
構成されるものであって、従来のオイル使用の粘性ダン
パーに比し、次のような利点を有するものである。 ヒステリシスロス特性の温度依存性、速度依存性等
の各ゴム材料の特性に合せて選択できる。 成型加工が容易である。 製品の取扱い、施工が簡単である。 メンテナンスが簡単である。 このため、製品のコストダウンが図れる。 減衰効率が高く、装置のコンパクト化が可能であ
る。 本発明の免震装置に用いられるダンパーは、塑性ダン
パーの欠点がなく、しかも、従来の粘性ダンパーに比し
著しく優れた特性を有し、その工業的有用性は極めて高
い。 しかして、本発明の免震装置は、このようなダンパー
と、複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有す
る軟質板とを交互に貼り合わせてなる免震ゴムと、で構
成されるものであって、免震効果と共にダンパー効果を
具備するため、地震発生時の揺れは免震構造体に吸収さ
れ、建物に伝えられる揺れの程度が減少される。このた
め大地震の発生時においても、建物と他の構造物とが衝
突したり、水管、ガス管、配線等の備品が破壊すること
が防止される。 なお、本発明の免震装置は免震効果の他に、除振(防
振、抑振)等の優れた効果も十分に期待できるものであ
る。
もしくは震動(以下、振動と略)エネルギーを吸収する
ダンパー(減衰装置)と免震ゴムとが並列して設けられ
ている、免震効果とダンピング効果を兼備する免震装置
の改良に関する。 [従来の技術] 機器や構造物等に加わる地震等による振動を減少させ
るものとして、ダンパーが従来より知られている。ダン
パーは、それを構成する素材のエネルギー吸収能力を利
用して、振動エネルギーを吸収するものであって、鉛等
の金属、その他に現れる塑性効果を利用したものと、オ
イル等の粘性効果を利用したものとに大別される。 一方、複数個の鋼板とゴム板とを交互に積層した構造
体(免震ゴム)も、地震時の防振性を満たす支承部材と
して、最近注目をあびている。 このような免震ゴムは、コンクリートのような剛体建
築物と基礎土台との間に介在されると、横方向に柔らか
い、即ち剪断剛性率が小さいので、建築物の固有周期を
地震の周期からずらす作用を有し、地震により建物が受
ける加速度が非常に小さくなる。 このような免震ゴムにおいては、地震による変形後は
再び元の位置へ戻る弾性変形を行なうことが大きな特徴
とされており、しかも、免震ゴムのクリープ現象による
建物の沈下を極力小さくするために、免震ゴム自体のエ
ネルギー吸収能力(減衰効果)は極めて小さいものとな
っている。このため、従来、免震ゴムは、その材料特性
としてヒステリシスロスの小さいゴム材料を用いて構成
されている。 しかしながら、このような低減衰の免震ゴムのみを用
いる免震装置では、地震時の建物のゆっくりした横揺れ
は、地震が治まった後も長時間にわたって残るため、こ
の横揺れ量が大きいと、免震ゴム自身の破損はもとよ
り、建物と他の構造物との衝突や水管、ガス管、配線な
どの備品の破壊をもたらす危険性がある。 そこで、従来においては、この横揺れ変位をできるだ
け早く減少させるために、地震力が加わった際に直ちに
塑性変形をする軟質金属などでできた塑性ダンパーを併
用する方法がとられている。例えば、免震ゴムの内部に
空洞部を設け、この部分に鉛を埋め込み、地震時の塑性
変形を利用して、免震ゴムにダンピング効果を付与する
ことによって、免震効果とダンパー(ダンピング効果)
を兼備したものとすることが提案されている。 [発明が解決しようとする問題点] 従来のダンパーにおいて、塑性効果を利用したダンパ
ーでは、その変形が小さい領域では、弾性変形となるた
め、ダンピング効果が殆ど現れないという問題がある。 一方、オイル等の粘性効果を利用したダンパーでは、
大きなダンピング効果を得るためには、装置を大型化せ
ざるを得ず、その上、オイルの取扱いや、製品としての
成型加工が難しいなどの問題点がある。しかも、長期使
用時の維持、保全のための作業が煩雑で、保守管理が容
易ではないという欠点もある。 また、このような従来の塑性ダンパーを内蔵した免震
装置では、地震エネルギーの吸収機能は増大されるもの
の、塑性ダンパーが高弾性であることに起因する新たな
共震現象が高周波領域に現われる。 また、鉛入り免震ゴムにおいては、大地震の際の免震
ゴムの大変形時に、鋼板の硬質板が鉛を傷つけ、更に傷
ついた鉛がゴム等の軟質板を傷つけるため、免震ゴム全
体の破断を引き起こし易い。しかも、傷ついた鉛は、繰
り返しの大変形によって容易に破断する可能性がある。 [問題点を解決するための手段及び作用] 本発明は、前記従来の問題点のない できるだけ大きな粘性効果を保つ材料で構成され その材料の粘性効果(ダンピング効果)を最大限に
発現させる構造であって、 成型加工が簡単 取扱いが簡単 このため、大幅なコストダウンが図れる という理想的な粘性ダンパーを用いた免震効果とダンピ
ング効果を兼備する改良された免震装置を提供するもの
であって、 複数個の剛性を有する硬質板の粘弾性的性質を有する
軟質板とを交互に貼り合わせてなる免震ゴムと、該免震
ゴムとは別体の、 (i) 25℃,50%引張変形時のヒステリシス比(h50)
が0.2以上 (ii) 周波数5Hz,歪0.01%,温度25℃で動的に測定さ
れた貯蔵弾性率(E)が1≦E≦2×104(kg/cm2)の
範囲 上記(i)〜(ii)の物性を有する粘弾性材料を主体
として構成されるダンパーとが互いに離隔して並列して
設けられてなることを特徴とする免震装置、 を要旨とするものである。 本発明者らは、従来の粘性ダンパーの欠点を解消し、
前記〜の特性を備えた理想的な粘性ダンパーについ
て鋭意研究を重ねた結果、良好なダンピング効果を得る
には、ヒステリシス比、ムーニー粘度、貯蔵弾性率等に
おいて、好適な範囲が存在し、これらの特性を満足する
粘弾性材料よりなるダンパーであれば、本発明の目的を
満足し得ること、そして、このようなダンパーと免震ゴ
ムとを並列された免震装置によれば、建物へ伝えられる
揺れが緩和され、建物を安定性良く長期間確実に支承す
ることが可能となることを見出し、本発明を完成させ
た。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の免震装置に用いられるダンパーは、下記
(i),(ii)の物性を有する粘弾性材料を主体として
構成されたものである。 (i) 25℃,50%引張変形時のヒステリシス比(h50)
が0.2以上、好ましくは0.3以上。なお、引張速度200mm/
minで、h50は、第5図の応力−歪曲線において の面積比で与えられる。 (ii) 周波数5Hz,歪0.01%,温度25℃で動的に測定さ
れた貯蔵弾性率(E)が1≦E≦2×104(kg/cm2)の
範囲、好ましくは以上1×104(kg/cm2)以下、より好
ましくは1以上5×103(kg/cm3)以下、特に好ましく
は1以上2×103(kg/cm2)以下。 また、粘弾性材料の引張り破断時における伸びは1%
以上であることが好ましく、より好ましくは5%以上、
更に好ましくは10%以上、特に20%以上あることが好ま
しい。 本発明において、ダンパーの粘弾性材料としては、未
加硫ゴム、加硫ゴム、その他前述の特性を有する樹脂、
可塑性物質等が挙げられる。 本発明において、粘弾性材料としては、前述のような
ヒステリシス比、弾性率特性を有する未加硫ゴム、加硫
ゴム又はその類似物であることが好ましく、例えば、エ
チレンプロピレンゴム(EPR、EPDM)、ニトリルゴム(N
BR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレ
ンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム
(BR)、アクリルゴム、エチレン−酢ビゴム(EVA)、
ポリウレタン等の一般ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、エチレンアクリルゴム、ポリエステルエラストマ
ー、エピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン等の
特殊ゴム、又は熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
なお、粘弾性材料が未加硫ゴムの場合には、100℃にお
けるムーニー粘度ML1+4が10以上であることが好まし
い。 これらのゴム材料は単独で用いても、2種以上をブレ
ンドして用いても良い。また、これらのゴム材料には、
各種充填剤、粘着付与剤、滑剤、老化防止剤、可塑剤、
軟化剤、低分子量ポリマー、オイル等、ゴム材料に一般
的な配合剤を混合することにより、目的に応じた硬さ、
ロス特性、耐久性を付与することもできる。特に長期間
に亙り所定の性能を維持するために上記のゴム材料に適
切な老化防止剤、重合禁止剤、スコーチ防止剤等の安定
剤を加えたり、ポリマー自身を水添、その他の変性を行
なうことにより安定化を図ることは極めて有効である。 なお、粘弾性材料と他の構成材料との接着を行う場
合、一般的には粘弾性材料の粘着性を利用した粘着によ
るのが有利であるが、この粘着性による接着のために、
接着部に必要な化学結合又は物理結合による網目を導入
しても良い。 本発明の粘弾性材料としては、上記の特性を有する未
加硫ゴム、加硫ゴムの他に、上記の特性を有する次のよ
うな物質を利用することもできる。例えば、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS、ポリ塩化ビ
ニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポ
リアセタール、ナイロン、塩化ポリエーテル、ポリ四フ
ッ化エチレン、ポリフッ化−塩化エチレン、ポリフッ化
エチレンプロピレン、アセチルセルロース、エチルセル
ロース、ポリビニリデン、ビニルブチラール、ポリプロ
ピレンオキサイド等の熱可塑性樹脂、及びこれらの樹脂
のゴム変性物、更に、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル等の熱硬化性樹脂などのプラスチック類、あるいはこ
れらのゴム変性物等のプラスチック並びにこれらのプラ
スチックに必要に応じて、次に示す充填剤、可塑剤、軟
化剤、粘着付与剤、オリゴマー滑剤や老化防止剤、低分
子量ポリマーオイル等を配合したものが挙げられる。な
お、上記プラスチック類は単独で又は2種以上をブレン
ドして用いられる。 充填剤: クレー、珪藻土、カーボンブラック、シ
リカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸
化アルミニウム等の鱗片状無機充填剤、各種の金属粉、
木片、ガラス粉、セラミックス粉、粒状ないし粉末ポリ
マー等の粒状ないし粉体状固体充填剤、その他各種の天
然又は人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラ
スファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマー
ファイバー等)等のゴム用あるいは樹脂用充填剤。 充填剤の配合割合は、ゴム100重量部に対し30〜250重
量部とするのが好ましい。 なお、短繊維としてはガラス、プラスチック、天然物
等の一般の短繊維が用いられる。これらの短繊維には次
のような特殊な短繊維補強物も含む。例えば短繊維の配
合状態は、加硫可能なゴムに分子中に を有する熱可塑性ポリマーの短繊維が、フェノールホル
ムアルデヒド系樹脂の初期縮合物を介してグラフトして
いる強化ゴム組成物のように、短繊維がゴムに化学的に
結合して配合されているものが好ましい。上記熱可塑性
ポリマーの微細な短繊維は、融点が190〜235℃、好まし
くは190〜225℃、特に好ましくは200℃〜220℃である、
ナイロン6、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン611、
ナイロン612等のナイロン、ポリヘプタメチレン尿素、
ポリウンデカメチレン尿素等のポリ尿素やポリウレタン
等のポリマー分子中に−CONH−基を有する熱可塑性ポリ
マー、特にはナイロンから形成することが好ましく、平
均径が0.05〜0.8μであり、かつ円形断面を有し、最短
繊維長が好ましくは1μm以上で、繊維軸方向に分子が
配列された微細な短繊維の状態で埋封されていることが
好適である。 軟化剤: アロマティック系、ナフテン系、パラフ
ィン系等の各種ゴム用あるいは樹脂用軟化剤。 軟化剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に対し
5〜150重量部である。 可塑剤: フタル酸エステル、フタル酸混基エステ
ル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエステル、脂
肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン酸エステル
等の各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、その他
プラスチック用可塑剤又は、フタレート系、アジペート
系、セバケート系、フォスフェート系、ポリエーテル
系、ポリエステル系等のNBR用可塑剤。 可塑剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に対し
5〜150重量部である。 粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン−インデン
樹脂、フェノールテンペン樹脂、石油系炭化水素、ロジ
ン誘導体等の各種粘着付与剤(タッキファイヤー)。 粘着付与剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に
対し1〜50重量部である。 オリゴマー: クラウエーテル、含フッ素オリゴマ
ー、ポリブテン、キシレン樹脂、塩化ゴム、ポリエチレ
ンワックス、石油樹脂、ロジンエステルゴム、ポリアル
キレングリコールジアクリレート、液状ゴム(ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アク
リロニトリルゴム、ポリクロロプレン等)、シリコーン
系オリゴマー、ポリ−α−オレフィン等の各種オリゴマ
ー。 オリゴマーの好ましい配合割合は、ゴム100重量部に
対し5〜100重量部である。 滑剤: パラフィン、ワックス等の炭化水素系滑
剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等の脂肪酸系滑剤、脂肪
酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等の脂肪酸アミ
ド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価
アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル等
のエステル系滑剤、脂肪アルコール、多価アルコール、
ポリグリコール、ポリグリセロール等のアルコール系滑
剤、金属石鹸、混合系滑剤等の各種滑剤。 滑剤の好ましい配合割合は、ゴム100重量部に対し1
〜50重量部である。 本発明において、粘弾性材料としては、ビチューメ
ン、粘度等の天然物等を用いることもできる。ただし、
本発明においては、前記特性を有する未加硫ゴムが、そ
の性質を総合的に勘案すると最も好適である。 ところで、ゴムは未加硫状態では復元性は小さく、そ
のままでは時間と共に流動してしまうため、長期間にな
ると形状を保持できなくなる。従って、本発明の免震装
置に用いられるダンパーにおいて、粘弾性材料が未加硫
ゴム等の軟質体である場合には、その外表面部を加硫ゴ
ムその他の材料で被覆することにより、内部の未加硫ゴ
ム等が外部へ流動するのを防ぐと共に、ダンパーが大変
形するような使用条件に対しても、ダンパーの外表面部
が十分これに追随できるようにするのが好ましい。 この場合、被覆に用いる加硫ゴム(以下「被覆ゴム」
ということがある。)としては、前述の未加硫ゴムとし
て用いられる全てのゴムが使用可能である。即ち、ダン
パーの内部の粘弾性材料に用いる未加硫ゴムと被覆層に
用いる加硫ゴムは、同一ゴム種ないし類似配合組成の材
料であっても良い。もちろん、これらは全く異種のもの
であっても良い。 ただし、本発明のダンパーの長期使用のための耐久性
の面からは、被覆ゴムとしては、耐候性に優れたものが
好適であり、例えば、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリ
ウレタン、シリコンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、エ
チレンプロピレンゴム(ERP及びEPDM)、ハイパロン、
塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、エピク
ロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム等が好ましい。こ
れらのうち、ブチルゴム、ポリウレタン、エチレンプロ
ピレンゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレ
ン酢酸ビニルゴム、クロロプレンゴムが耐候性の面から
は効果的である。 これらのゴム材料は単独で用いても、2種以上をブレ
ンドして用いても良い。また、伸び、その他の物性を改
良するために市販ゴム、例えば、天然ゴム、イソプレン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニト
リルゴム等とブレンドしても良い。更に、これらのゴム
材料には、各種充填剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、
オイル等、ゴム材料に一般的な配合剤を混合しても良
い。特に、シクロペンタジエン又はジシクロペンタジエ
ン樹脂を、ゴム材料100重量部に対し10〜40重量部、更
にロジンを5〜20重量部添加することにより、破壊特
性、金属との接着性等が大幅に改良され、極めて有利で
ある。 また、ダンパーは、耐候性等を向上させるために、そ
の露出面に各種保護剤等の異種物質を塗布しても良い。 このような本発明の免震装置に用いられるダンパーの
具体的な態様としては、例えば次のようなもとが挙げら
れる。 I 剛性を有する複数の硬質板と、それらの間に前記物
性を有する粘弾性材料よりなる軟質層を介在させてなる
積層体の軟質体の外周面部を加硫ゴムで被覆したもの。 II 前記物性を有する粘弾性材料と、粘弾性材料の中に
埋め込まれた固体物質とからなる軟質体の外周面部を加
硫ゴムで被覆したもの。 III 前記物性を有する粘弾性材料のみからなる軟質体
の外周面部を加硫ゴムで被覆したもの。 IV 網状構造体、波状構造体、ハニカム状構造体及び織
物の少なくとも一つの骨格体と前記物性を有する粘弾性
材料とを複合してなる軟質体の外周面部を加硫ゴムで被
覆したもの。 この場合、具体的な構成としては、例えば次のように
して作製されるものが挙げられる。 IV− 骨格体と粘弾性材料とを加圧一体化する。 IV− 骨格体と粘弾性材料とを交互に重ねる。 IV− 骨格体と粘弾性材料とを加圧一体化したもの
を、骨格体及び/又は粘弾性材料と交互に重ねる。 IV− 上記IV−〜で作製されるものに、更に板状
材または線状材を積層するなどして組み合せる。 V 上記I〜IVの態様において外周面部を加硫ゴムで
被覆していないもの。 勿論、本発明において、ダンパーの構成は前記I〜V
に限定されるものではない。例えば、被覆ゴムは必ずし
も必要とされず、ダンパーを固体面と固体面との間に挟
み込んで使用したり、外容器に入れて使用する場合に
は、被覆ゴムは特に必要とされない。 本発明の免震装置は、このような粘弾性材料を主体と
して構成されるダンパーと、これと別体の、複数個の剛
性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板とを交
互に貼り合わせてなる免震ゴムとが建物と基礎との間に
互いに離隔して並列して設けられているものである。 本発明の免震装置において、ダンパーは、その剪断変
形又は曲げ変形時のエネルギーロスをダンピング効果と
して良好に利用し得るような形状であれば良く、形状的
には何ら拘束されないが、一般的には、柱状体が適して
いる。 本発明の免震装置において、免震ゴムの硬質板の材質
としては、金属、セラミックス、プラスチック、FRP、
ポリウレタン、木材、紙板、スレート板、化粧板などを
用いることができる。また軟質板としては、各種の加硫
ゴム、未加硫ゴム、プラスチックなどの有機材料、これ
らの発泡体、アスファルタ、粘土等の無機材料、これら
の混合材料など各種のものを用いることができる。これ
らの硬質板及び軟質板の形状は、円形、方形、その他、
五角形、六角形等の多角形としても良い。 また、免震ゴムについても、耐候性等の向上を目的と
して、その外表面部を前述した耐候性に優れた被覆ゴム
材料で被覆するなどの改良を加えることもできる。 このような本発明の免震装置は、免震効果と共にダン
パー効果を具備するため、地震発生時の揺れは免震構造
体に吸収され、建物に伝えられる揺れの程度が減少され
る。 [実施例] 以下図面を参照して実施例について説明する。 まず、本発明で用いられるダンパーの実施例について
説明する。 第1図は本発明の一実施例に係る、即ち、前記Iの態
様のダンパー1の縦断面図である。図示の如く、本実施
例のダンパー1は前述した(i)〜(ii)の特性を有す
る粘弾性材料2よりなる軟質層と、鋼板等の剛性を有す
る硬質板3とを交互に積層してなる積層体と、これを被
覆する加硫ゴム、即ち被覆ゴム4とで構成されている。
ダンパーの上面及び底面を形成する硬質板3a、3bは、フ
ランジを兼ねている。 このような積層構造は、振動によって軟質層が最大に
変形(剪断変形)し、その結果として大きな減衰効果を
発現させる作用を奏する。従って、このような構造とす
ることにより、従来のオイルタイプの粘性ダンパーに比
べ、減衰効果を効率的に発現させ、ダンパーをはるかに
コンパクトなものとすることが可能となる。 なお、このような本実施例のダンパー1において、粘
弾性材料2の軟質層と硬質層3の形状や容積比、積層数
等は、ダンパーの実際の使用条件に応じて要求されるバ
ネ定数、減衰効果等を加味して自由に選択することがで
きる。最小単位は硬質板2枚の間に軟質板1枚を挟んだ
構造である。 被覆ゴム4の厚さはダンパーの大きさや使用目的等に
応じて適宜選択されるが、通常は1mm以上、100mm以下と
するのが望ましい。 また、硬質板3の材質としては、金属、セラミック
ス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、木材、紙
板、スレート板、化粧板等を用いることができる。 第2図及び第3図は本発明の他の実施例に係る即ち、
前記IIの態様のダンパー1の縦断面図である。図示の如
く、本実施例のダンパー1は、粘弾性材料2よりなる軟
質体の中に球状体5あるいは柱状体6のような固体物質
が封入され、この軟質体の外表面部が加硫ゴム4で被覆
されている。3a、3bはフランジである。 このような固体物質を封入した構成とすることによ
り、粘弾性材料2と固体物質との接触により、大きな変
形効果が得られ、良好な減衰効果が発現される。 第4図は本発明の別の実施例に係る、即ち前記IIIの
態様のダンパー1の縦断面図である。図示の如く、本実
施例のダンパー1は粘弾性材料2のみからなる軟質体と
これを被う加硫ゴム4とで構成されている。3a、3bはフ
ランジである。 第2図に示す実施例において、球状体5の形状は、必
ずしも真球である必要はなく、ほぼ球状であればよい。
また、その大きさは必ずしも均一である必要はなく、必
要に応じて適当な粒径分布があった方がよい場合もあ
る。 球状体5の直径(又は平均直径)Dは、ダンパーの規
模、球状体5や粘弾性材料2の材質のよっても異なる
が、通常は 0.1≦D≦10 (mm) 好ましくは 1≦D≦10 (mm) とするのが好ましい。 さらに、粘弾性材料2の体積をVL、球状体5の体積を
VRとしたとき、 好ましくは となるように、球状体5を封入するのが好ましい。 固体物質としては、第3図に示すように、断面円形の
柱状体6も採用可能であり、その他、回転楕円体、偏平
球状体形状等の固体物質を用いることもできる。 これら球状体5、柱状体6等の固体物質は、軟質体に
均一に分散した状態で封入されているのが好ましく、比
重調整のために内部が中空であってもよい。 固体物質は、粘弾性材料との接触面積を増大させる壁
となるようなもの、即ち、軟質体内を仕切ってセルを形
成する仕切部材であっても良い。 この場合、仕切部材としては、第6図(a)〜(e)
に示す如く、ダンパーの軟質体に、垂直方向に細長いセ
ルの集合体を形成するようなものが好ましい。第6図
(a)〜(e)は仕切部材の例を示す斜視図であって、
(a)は同心円状、(b)は放射状、(c)は(a)と
(b)との組合せ、(d)は円筒状、(e)は螺旋状に
仕切部材8を設けたものである。なお、第6図(a)〜
(e)において最外円筒はダンパーの加硫ゴムの内壁を
示す。 仕切部材としては、その他、ハニカム状のもの等も採
用可能であるが、地震時の応力を均等にすることから、
軟質体の中心軸に対して対称的なものが好ましい。 なお、第6図(a)〜(e)の仕切部材は、ダンパー
又はフランジに固定されているのが望ましいが、フラン
ジと接触する端部あるいはダンパーの加硫ゴムの内壁と
接触する端部等の全てが必ずしも固定されている必要は
なく、例えば第6図(a)の場合、ある仕切部材は上端
側のみが、またある仕切部材は下端側のみが固定されて
いるというように、固定筒所が交互に変えられているも
のでも良い。 このような球状体、柱状体あるいはセル形成仕切部材
等の固体物質の材質としては、特に制限されないが、例
えば金属、セラミックス、ガラス、FRP、プラスチック
ス、ポリウレタン、高硬度ゴム、木材、岩石、砂、砂利
等が適している。また、仕切部材には、これらの他に比
較的硬度の低いゴム材料や紙、革等を用いることもでき
る。 ここで、ゴム材料としては、前述の粘弾性材料に用い
られるゴム材料の加硫ゴムが挙げられる。また、プラス
チックとしては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ABS、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メ
チル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ナイロン、
塩化ポリエーテル、ポリ四フッ化エチレン、アセチルセ
ルロース、エチルセルロース等の熱可塑性プラスチッ
ク、更に、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂等
の熱硬化性プラスチックが適している。 FRPとしては、上述のゴム又はプラスチックを各種の
繊維や充填材で補強したFRP等も好適である。 固体物質は必ずしも1種類の材料で構成される必要は
なく、上記材料のいくつかを組合わせて作ることもでき
る。例えば、金属とゴム、プラスチックとゴム等を組み
合せて用いても良い。 このような本発明のダンパーを製造するには、例えば
第1図に示すダンパーの製造には、被覆ゴム4を予め板
状又はフィルム状に加硫しておき、別途製作した軟質層
と硬質板の積層体の外周面部に接着剤等により貼り付け
る方法、より好ましい方法としては、被覆ゴム4も未加
硫状態で、軟質層と硬質板の積層体の外周面部へ貼り合
せ、その後加硫することにより接着一体化する方法が挙
げられる。 この場合、加硫方法としては、通常の加熱による加硫
法でも良く、また、電子線、放射線、超音波等による加
硫法でも良い。もちろん、低温加硫を採用することもで
きる。 なお、加硫接着等に際し、内部の粘弾性材料と被覆ゴ
ムの粘着性ないし接着性が十分でない場合には、両者の
間に両者に対して接着性の良好な第三のゴム層を介在さ
せても良い。また、内部の粘弾性材料及び/又は被覆ゴ
ムに接着性向上のために添加物を配合しても良い。 被覆用の加硫ゴム4は、通常、第1図に示す如く、粘
弾性材料2の軟質層と硬質板3の積層体の外側に設ける
が、被覆ゴムと硬質板の接着性を上げる目的で、あるい
はその他の製造上の理由から、第8図に示す如く、硬質
板3の端部を被覆ゴム4内に延出させるようにしても良
い。 第2図ないし第4図に示すようなダンパーを製造する
場合も、上記と同様の方法が採用し得るが、この場合、
被覆ゴムにてダンパーの本体を作製し、ダンパー本体と
は独立に粘弾性材料と固体物質とを封入した特殊なパッ
クを作り、このパックを加硫ゴム本体内に挿入するよう
にするのが望ましい。 即ち、一方のフランジ3aに第7図に示すような雌螺子
孔9を設けると共に、該螺子孔9に螺合する栓9aを用意
しておき、粘弾性材料と固体物質とを封入したパック13
を挿入した後、栓9aで封ずる。このパック13は、加硫ゴ
ム4の内壁やフランジ3a、3bに固着させても良く、単に
挿入するだけでも良い。 パック13を形成する材料としては、特に限定するもの
ではないが、ゴム、ポリウレタン、プラスチック、FR
P、紙、革、金属板等が挙げられる。ゴム材料、プラス
チック、FRPとしては、前述の固体物質の材料として例
示したものが採用可能である。 パック13は、必ずしも1種類の材料で構成される必要
はなく、これらの材料のいくつかを組み合わせて作るこ
ともできる。例えば、金属とゴム、プラスチックとゴム
等を組み合わせても良い。 このように、ダンパー本体とパックとを独立に製造す
る場合には、これらを一体として製造するのに比べ、は
るかに容易に製造することが可能であり、低コスト化が
可能である。しかも、この場合には、パックのみあるい
は加硫ゴムのみを交換することも可能である。 ところで、本発明のダンパーを、相当に大きな変形を
受けるような条件下で使用する場合には、第1図の硬質
板のエッジ部に接する軟質層や被覆ゴム抜い大きな局部
歪が発生し、構造破壊が起こる可能性が考えられる。従
って、このような不具合を防止するために、第9図に示
す如く、硬質板3のエッジ部に被覆用加硫ゴム4側に向
けて凸形の断面円弧又は円弧類似形状の膨出部aを設け
たり、被覆用加硫ゴム4とフランジ3bと接する部分b
を、外に向って凹形の断面円弧又は円弧類似形状とする
のが有利である。 ところで、本発明のダンパーを前記IVの構成、即ち、
網状構造体、波状構造体、ハニカム状構造体及び織物
(例えばストッキング状のもの)の少なくとも一つの骨
格体と粘弾性体とを複合させた構成とする場合、骨格体
の材質としては、特に制限はないが、金属、セラミック
ス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、綿、絹等の
天然系、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊維が挙げ
られる。 本発明のダンパーを、IVの構成により、粘弾性材料と
網状構造体等とを組合せたものとすることにより、極め
て高減衰のダンパーが得られる。 即ち、粘稠性の粘弾性材料は、第10図に示すような応
力−歪曲線を示し、小変形に対しては応力を吸収するこ
とができるものの、大変形に対しては剛性が低下して十
分な強度が発現されない。これに対して、網状構造体、
波状構造体、ハニカム状構造体及び織物は、第11図に示
すような応力−歪曲線を示し、大変形において大きな剛
性を発現することができる。 従って、これらを複合させることにより、小変形から
大変形に至る広範な領域で、必要な剛性を保持しかつ極
めて高ロス性でダンピング効果の高いダンパーが提供さ
れるのである。 次に、本発明の免震装置の実施例について説明する。 第12図は、本発明の一実施例に係る免震装置を示す縦
断面図である。 第12図に示す免震装置は、複数個の剛性を有する硬質
板11と粘弾性的性質を有する軟質板12とを交互に貼り合
わせた免震ゴム10と、前述したようなダンパー1とが並
列に並べて設けられているものである。なお、図中、符
号13〜16はフランジ、20は建物、30は基礎である。 第12図に示す免震装置における免震ゴム10とダンパー
1との配置数の比や配置間隔等は、免震装置の使用目的
に応じて適宜選定される。 このような本発明の免震装置を製造するには、まず硬
質板と軟質板とを交互に積層して接着剤あるいは共加硫
することにより接着して免震ゴムを作製する。 また、別にダンパー1を作製し、免震ゴム10と共に並
列させて、第12図のような免震装置とする。 [発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の免震装置に用いられるダ
ンパーは、特定の物性を有する粘弾性材料を主体として
構成されるものであって、従来のオイル使用の粘性ダン
パーに比し、次のような利点を有するものである。 ヒステリシスロス特性の温度依存性、速度依存性等
の各ゴム材料の特性に合せて選択できる。 成型加工が容易である。 製品の取扱い、施工が簡単である。 メンテナンスが簡単である。 このため、製品のコストダウンが図れる。 減衰効率が高く、装置のコンパクト化が可能であ
る。 本発明の免震装置に用いられるダンパーは、塑性ダン
パーの欠点がなく、しかも、従来の粘性ダンパーに比し
著しく優れた特性を有し、その工業的有用性は極めて高
い。 しかして、本発明の免震装置は、このようなダンパー
と、複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有す
る軟質板とを交互に貼り合わせてなる免震ゴムと、で構
成されるものであって、免震効果と共にダンパー効果を
具備するため、地震発生時の揺れは免震構造体に吸収さ
れ、建物に伝えられる揺れの程度が減少される。このた
め大地震の発生時においても、建物と他の構造物とが衝
突したり、水管、ガス管、配線等の備品が破壊すること
が防止される。 なお、本発明の免震装置は免震効果の他に、除振(防
振、抑振)等の優れた効果も十分に期待できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図及び第4図は、各々、本発明の
実施例に係るダンパーの縦断面図、第5図は材料の応力
−歪曲線を示すグラフ、第6図(a)〜(e)は、各
々、仕切部材の例を示す斜視図、第7図は本発明のダン
パーの製造例を示す縦断面図、第8図は本発明の異なる
実施例に係るダンパーの縦断面図、第9図は本発明の更
に別の実施例に係るフランジ部近傍の拡大縦断面図、第
10図は粘弾性材料の応力−歪曲線、第11図は骨格体の応
力−歪曲線、第12図は本発明の一実施例に係る免震装置
を示す縦断面図である。 1……ダンパー、2……粘弾性材料、 3……硬質板、4……加硫ゴム、 5……球状体、6……柱状体、 8……仕切部材、10……免震ゴム、 11……硬質板、12……軟質板、 13、14、15、16……フランジ。
実施例に係るダンパーの縦断面図、第5図は材料の応力
−歪曲線を示すグラフ、第6図(a)〜(e)は、各
々、仕切部材の例を示す斜視図、第7図は本発明のダン
パーの製造例を示す縦断面図、第8図は本発明の異なる
実施例に係るダンパーの縦断面図、第9図は本発明の更
に別の実施例に係るフランジ部近傍の拡大縦断面図、第
10図は粘弾性材料の応力−歪曲線、第11図は骨格体の応
力−歪曲線、第12図は本発明の一実施例に係る免震装置
を示す縦断面図である。 1……ダンパー、2……粘弾性材料、 3……硬質板、4……加硫ゴム、 5……球状体、6……柱状体、 8……仕切部材、10……免震ゴム、 11……硬質板、12……軟質板、 13、14、15、16……フランジ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 深堀 美英
八王子市散田町2−9−7
(56)参考文献 実開 昭61−39705(JP,U)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有す
る軟質板とを交互に貼り合わせてなる免震ゴムと、該免
震ゴムとは別体の、下記物性を有する粘弾性材料を主体
として構成されるダンパーとが互いに離隔して並列して
設けられてなることを特徴とする免震装置。 (i) 25℃,50%引張変形時のヒステリシス比(h50)
が0.2以上 (ii) 周波数5Hz,歪0.01%,温度25℃で動的に測定さ
れた貯蔵弾性率(E)が1≦E≦2×104(kg/cm2)の
範囲である。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18319686 | 1986-08-04 | ||
JP23489786 | 1986-10-02 | ||
JP61-234897 | 1986-10-02 | ||
JP61-183196 | 1986-10-02 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63225739A JPS63225739A (ja) | 1988-09-20 |
JP2855605B2 true JP2855605B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=26501731
Family Applications (1)
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JP62157191A Expired - Lifetime JP2855605B2 (ja) | 1986-08-04 | 1987-06-24 | 免震装置 |
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JPH0444532U (ja) * | 1990-08-17 | 1992-04-15 | ||
JP2008292000A (ja) * | 1995-08-04 | 2008-12-04 | Oiles Ind Co Ltd | 免震装置 |
JP4497795B2 (ja) * | 2002-06-28 | 2010-07-07 | 株式会社ブリヂストン | 耐震パッド、碍子機器取付構造、及び変電設備用機器 |
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JP4994338B2 (ja) * | 2008-10-15 | 2012-08-08 | 有限会社ポリシス研究所 | 免震構造体及びその製造方法 |
JP2010255776A (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-11 | Bridgestone Corp | 免震構造体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1987
- 1987-06-24 JP JP62157191A patent/JP2855605B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63225739A (ja) | 1988-09-20 |
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