JP2855156B2 - 地中構造物の構築方法 - Google Patents

地中構造物の構築方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は地中構造物の構築方法に係わり、特に底版
(底部床版)の構築、および該底版を定着するためのア
ンカーの設置作業を水中にて行うようにした地中構造物
の構築方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、地中構造物の構築方法のごく一般的なものとし
てケーソン工法が知られている。ケーソン工法により地
中構造物を構築する場合には、例えばコンクリート製の
函体を、該函体の設置部分の地山を掘削しながら地中に
沈設していく方法が採られる。
しかしながら、上記ケーソン工法による地中構造物の
構築方法にあっては、ケーソンが大型となると沈設が難
しくなり、大径・大深度の地中構造物に適用した場合コ
ストが嵩み、かつ工期も長くなるといった問題がある。
そこで、構築すべき地中構造物が大型であったり、あ
るいは大深度である場合には、地中構造物を地中連続壁
により構築するのが一般的である。地中連続壁は、地山
内にコンクリート構造体を構築していくものであるた
め、既製の構造体を沈設するケーソン工法に比べ、地下
構造物の大型化・大深度化への適用が容易である。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記のように地中連続壁工法により地中構
造物を構築する場合においても下記の如き問題があっ
た。
すなわち、第8図に示すように、通常、地山G内には
地下水が存在する(図中ラインWは地下水位を示す)た
め、一般に地中構造物1はこの地下水による浮力を受け
る。この浮力を減ずるためには、構造物底部に湧水処理
層を設けるなどして積極的に地下水を排水する手段があ
るが、この地下水の排水により周辺地山が変形あるいは
崩壊を起こし、周辺環境に悪影響を及ぼすおそれがあ
る。このため従来は、同第8図に示すように、地中連続
壁10を地山G内の不透水層4まで根入れすることにより
止水壁を形成し、これによって地下水の侵入を防ぐとと
もに、浮力に対する抵抗力を持たせた構造としていた。
しかしながら、上記構造の地中構造物1にあっては、
地中連続壁10を、地中構造物の実際上の底部より遥か下
方にまで延出させて構築する必要があり、コスト高にな
るといった不都合があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、浮力を
有効に抑え、大形・大深度の地中構造物にも有効に適用
することができ、しかも低コストで構築することのでき
る地中構造物の構築方法を提供することを目的とするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上方が地上部において開放されてなる地中
構造物の構築方法であって、地山中に、水平面内におい
て閉環された筒状の地中連続壁を構築する工程と、前記
地中連続壁により囲まれた部分の地山を水中掘削する工
程と、前記工程により形成された掘削穴底部に構築すべ
き前記地中構造物の底版が接続される部分の前記地中連
続壁をケレンする工程と、前記底版を構成する鉄筋を水
上で組み立て、該鉄筋を前記掘削穴底部に沈設すると共
に、前記鉄筋に備えておいたアンカーガイド管を前記鉄
筋を沈設させるにともなって順次上方に延長させる工程
と、前記掘削穴底部にコンクリートを打設することによ
って、構築すべき地中構造物の底版を水中に形成する工
程と、前記アンカーガイド管を通して、前記底版から下
方地山に至る削孔を水上から行い、アンカーを前記アン
カーガイド管を通して前記底版の下方地山に配設した
後、アンカー定着部材を水上から前記アンカーに通して
前記底版まで下降させ、前記アンカー定着部材で前記ア
ンカーを前記底版に定着させることによって、該底版を
支持するためのアンカーを水中にて設ける工程と、を有
することを特徴とするものである。
〔作用〕
地中連続壁を構築し、該連続壁内部を水中掘削した
後、水中にて構造物底版を形成することにより、底版に
浮力が生ずることがない。さらに、水中にて前記底版を
アンカーにて定着を行うため、構造物内の水を抜く時点
で底版は既に該アンカーにより定着されたものとなる。
そして、このように、構造物底版がアンカーにて地山に
定着されるため、該底版は浮力に抗することができるも
のとなる。したがって、地中連続壁の根入れ深さを小さ
くすることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図は本発明に係る構築方法により構築された地中
構造物の一例を示したものである。該地中構造物1は地
山G中に構築されたもので、この場合は全体として有底
筒状に形成されたものとなっている。該地中構造物1
は、例えば建築物の基礎、あるいは建築物地地階,地下
工場,地下駐車場等の地下施設を構成するものである。
図下地山G内において、ラインWは地下水位を、また、
符号4は不透水層を表わしている。
前記地中構造物(以下、単に“構造物”と略称する)
1において、符号10は該構造物1の側壁部を構成する地
中連続壁、符号20は該構造物1の底版、符号30は上端部
を該定版20に定着され、該底版20の下方地山内に打設さ
れたアンカーである。なお、該構造物1を例えば地下施
設として利用する場合には、該底版20の上に本設の床版
(図示略)を施工する。
上記構造物1は下記の工程により構築される。
i.地中連続壁の構築 前記地中連続壁10は地山G内に構築する。この地中連
続壁10は、従来一般の地中連続壁工法により構築すれば
よい。
この地中連続壁10は前記構造物1の外殻を成すもので
あるから、その断面形状は構造物1に応じて任意に決定
すればよい。本実施例では、この地中連続壁10を、断面
円形を呈した円筒状に形成している。また、この地中連
続壁10の構築深さは、構築すべき構造物1の底部に対応
した部分まででよい。
ii.水中掘削 地中連続壁10が構築されたら、地山Gにおける前記地
中連続壁10により囲まれた部分を掘削する。この掘削作
業は、掘削部に水を貯留しながら水中掘削法により行
う。この水中掘削法も、従来一般に実施されているもの
に準じて行えばよい。貯留する水は清水であっても泥水
であってもよい。また、掘削は例えばクラムシェル等に
より行う。掘削深度は前記地中連続壁10の下端部までで
ある。
iii.底版の施工 次いで、上記水中掘削により形成された掘削穴2の底
部に、構造物1の底版20を施工する。
iii− 地中連続壁の底版構築部のケレン形成すべ
き底版20と地中連続壁10との一体化が図れるように、地
中連続壁10における、前記底版20が形成される下端部内
面のケレンを行う。
本実施例においては、このケレン作業を第2図および
第3図に示すケレン装置50により行うものとしている。
ここで、このケレン装置50の構成について説明する。
該ケレン装置50は、地上に設置された揚重手段により懸
吊支持され、前記掘削穴2の上方開口部より掘削穴2内
に挿入される。該ケレン装置50は、リング状に形成され
たフレーム51と、該フレーム51から放射状に延びた少な
くとも3本のガイドアーム52と、同じくフレーム51から
放射状に延びた軸部55の先端に設けられた噴射ノズル56
とを主要構成要素として備えたものとなっている。
前記フレーム51は、そのリング体の中心部を回転中心
として、センターポール(支持部材)57の軸線回りに回
動自在に懸吊支持される。前記ガイドアーム52は、この
場合油圧ジャッキ58の作動により長手方向伸縮自在に構
成され、かつ、地中連続壁10の壁面と当接する先端部に
は車輪54が設けられている。そして、前記フレーム51
は、このガイドアーム52が地中連続壁10内面に突っ張る
ことにより水平方向の移動が規制される。また、前記噴
射ノズル56は、その先端部が前記ガイドアーム52の先端
部より若干引っ込んだ位置にセットされている。
上記構成となるケレン装置50を用いて、前記噴射ノズ
ル56より水および空気を勢い良く噴射させながら、該ケ
レン装置50全体を回転させると、噴射ノズル56からの噴
流が地中連続壁10の下端内面の付着土砂等を除去し、コ
ンクリート面を露呈させることができる。
iii− 鉄筋篭の組み立て 地中連続壁10の下端内面のケレンが終了したならば、
床版20を構築するための鉄筋篭21の組立てを行う。
鉄筋篭21は、第4図に示すように、掘削穴2内に貯留
されている水3の水面上に台船22,22,…を浮かべ、それ
ら台船22上にて組み立てる。図中符号23はこの鉄筋篭21
を組み立てる際に用いる保持具、24は該保持具23のレベ
ル調整を行うためのジャッキである。
その際、本実施例においては、前記鉄筋篭21に、図示
の如く後述するトレミー管25をつなぐためのトレミー管
用補助管26、および後述するアンカーガイド管31をつな
ぐためのおアンカーガイド管用補助管32をそれぞれ予め
一体に設けておく。これらトレミー管用補助管26および
アンカーガイド管用補助管32は共に、鉄筋篭21の厚さ方
向に貫通して設けられ、所定間隔をおいて鉄筋篭21の複
数箇所に配設されている。前記トレミー管用補助管26
は、例えば、図示の如くその下端が鉄筋篭21下端より僅
かに上方にて終端する一方、上端は鉄筋篭21上端より上
方に突出したものとなっている。また、前記アンカーガ
イド管用補助管32は、その下端が鉄筋篭21の下端よりも
僅かに下方に突出するとともに上端が鉄筋篭21の上端よ
りも上方に突出したものとなっている。また、このアン
カーガイド管用補助管32の下端開口部には、該開口部を
仮閉塞するための栓材33が詰め込まれている。栓材33
は、例えばゴム栓,木材,モルタル等である。さらに、
前記両補助管26,32の上端には、例えばネジ等の図示し
ない接続手段が構成されている。なお、符号27は、該鉄
筋篭21による形成される底版20と、この底版20の上部に
後打ちされる床版との一体化を図るためのアンカー鉄筋
である。
iii− 鉄筋篭の沈設 上記の如き鉄筋篭21が組み上がったならば、その鉄筋
篭21を一旦、上方に吊り上げ、前記保持具23および台船
22を取り除く。
その後、鉄筋篭21を徐々に掘削穴2内に吊り下げてい
くが、その際、該鉄筋篭21を吊り下げていく途中で、第
5図に示す如く、コンクリート打設用のトレミー管25の
分管25a,25a,…およびアンカーガイド管31の分管31a,31
a,…を順次水面上にて継ぎ足していく。つまり、トレミ
ー管25の分管25a,25a,…のうち最初のものは、前記鉄筋
篭21に予め設けられた前記トレミー管用補助管26に、ま
た、アンカーガイド管31の分管31a,31a,…の最初のもの
は、同じく鉄筋篭21に設けられた前記アンカーガイド管
用補助管32に接続されるものとなる。なお、トレミー管
25およびアンカーガイド管31は、鉄筋篭21が掘削穴底部
まで沈設された状態においてその上端が少なくとも水面
上に突出するところまで延出させる。
iii− 底版コンクリート打設 第5図に示す如く、前記トレミー管25により、掘削穴
2底部にコンクリート28を水中打設する。打設コンクリ
ート28はトレミー管25の下端、すなわちこの場合は前記
トレミー管用補助管26の下端開口より排出される。前記
鉄筋篭21は、打設されたコンクリート28内に埋設され
る。また、前記地中連続壁10の下端内面はケレンされて
いるので、打設されたコンクリート28と地中連続壁10の
内面とが完全に密着され、該地中連続壁10とコンクリー
ト28との接続面の確実な遮水が図られる。前記コンクリ
ート28が硬化した時点で底版20が完成する。なお、前記
トレミー管25は、コンクリート28の打設が終了した時点
で撤去して良い。
iv.アンカーの設置 底版20が構築されたならば、該底版20を固定するため
の前記アンカー30を、形成された底版20の下方地山内に
設置する。アンカー20の設置作業自体は、一般に行なわ
れているアースアンカー工法と同様であるが、本実施例
(本発明)においては、これを水中にて実施するもので
ある。
iv− 削孔 アンカー30を設置するには、まず、該アンカー30を埋
設するための削孔を行うが、この削孔作業は第6図に示
す如く前記アンカーガイド管31を利用することにより水
面上より行うことが可能である。すなわち、前記アンカ
ーガイド管31内に掘削用のケーシングドリル34を挿入
し、前記アンカーガイド管用補助管32を介して該ケーシ
ングドリル34を底版20下面の地山Gに至らしめ、その状
態か下方への削孔を開始する。アンカーガイド管用補助
管32の下端部に設けられた前記栓材33は、この削孔の際
に取り除かれる。
上述の如く、底版20を構成する前記鉄筋篭21には、予
め、前記ケーシングドリル34を挿通させるための前記ア
ンカーガイド管用補助管32を設け、かつこのアンカーガ
イド管用補助管32からアンカーガイド管31を水面上にま
で延出させたので、底版20構築後における削孔作業、し
かも掘削穴2に水3を貯留させたままでの削孔作業を容
易に行うことができるわけである。
iv− PC材設置およびモルタル充填 所定深さの削孔が形成されたならば、第7図に示す如
く前記ケーシングドリル34内にPC材36を挿入する。その
後、削孔底部に例えばモルタル等の硬化充填材37を注入
しながらケーシングドリル34を引き抜く。
iv− PC材の緊張力導入 前記硬化充填材37が硬化した後、下記の要領により前
記PC材36を緊張する。
まず、アンカーガイド管31をアンカーガイド管用補助
管32より取り外し、撤去する。これらアンカーガイド管
31と、アンカーガイド管用補助管32との切り離しは、例
えば、アンカーガイド管用補助管32と該補助管32に直接
接続される前記分管31aとを結合するネジヲンを、各分
管31a,31a,…どうしを接続するネジに対して逆ネジに構
成しておけば、アンカーガイド管31を所定方向にねじ回
すだけでアンカーガイド管31がアンカーガイド管用補助
管32より外れるから、水上部にて行うことができる。
アンカーガイド管31が撤去されたならば、まず初めに
第7図に示すアンカー定着プレート(アンカー底直部
材)38を、水上部より、前記PC材36をガイドとして水3
中に沈め、底版20の上面に着底させる。ちなみに、前記
アンカー定着プレート38には、この場合PC材36に下向き
の移動が生じたときに、くさび作用によりPC材36を咬む
ことのできるチャック39が備えられたものとなってい
る。次いで、前記アンカー定着プレート38と同様にPC材
36をガイドとしてセンターホールジャッキ(アンカー定
着部材)40を水中に沈め、前記アンカー定着プレート38
上に到達させる。符号41は、水上部まで延びこのセンタ
ーホールドジャッキ40を作動させるための油圧ホースで
ある。その後、このセンターホールジャッキ40にて前記
PC材36に緊張力を導入すればよい。センターホールジャ
ッキ40の操作は水上部にて行うことができる。よって、
センターホールジャッキ40によりPC材36を緊張した後、
引張り力を解除すると、PC材36は前記アンカー定着プレ
ート38の前記チャック39の作用により弛緩動作を拘束さ
れ(すなわち緊張力が導入され)、該緊張力が該アンカ
ー定着プレート38を介して底版20に導入される。
v.排水その他 上記の如くアンカー30が設置されたならば、掘削穴2
内の水3を排水し、その後PC材36を前記アンカー定着プ
レート38の上方で切断すれば、目的とする地中構造物1
が完成する。
そして、該地中構造物1を、例えば居住空間としての
地下施設等として利用する場合には、前記底版20の上部
に本設の床版を打設すればよい。また例えば、前記地中
構造物1内をさらに複数階層に形成する、あるいは該地
中構造物1の上方に建築物の地上部を構築する等、該地
中構造物1をそれぞれの目的に応じてさらに発展させた
構造とすることは任意である。
以上説明したように上記した地中構造物の構築方法に
よれば、底版20に該底版20を支持するアンカー30を定着
させたので、底版20が、地下水により生ずる浮力に対し
て確実に抵抗することができるものとなる。このため、
地中連続壁により構築される従来の地中構造物の如く、
地中連続壁10を底版20のはるか下方まで必要以上に延出
構築する必要がなく、根入れ深さを短くして施工上の低
コスト化と、工期の短縮を図れる。
またその際、上記実施例では底版20が構成される地中
連続壁10の下端内面部のケレンを前記ケレン装置50によ
り確実に行えるため、底版20と地中連続壁10との一体化
および密着度を高め確実なる遮水性を望め、よって、地
下水の流動・排水を阻止して地山の変形あるいは崩壊等
の周囲環境への悪影響を有効に防止することができる。
さらに本工法によれば、掘削穴2内に水3を満たした
状態で底版20を構築し、しかも前記水3が存在した状態
において底版20をアンカー30にて定着してから水3を排
水するので、完全に底版20が定着された後に底版20への
載加荷重が除かれるものとなり、底版20は、施工中にお
いても地下水による浮力の影響を受けることがない。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり、本発明によれば、底版に該底版
を支持するアンカーを定着させたので、底版が、地下水
により生ずる浮力に対して確実に抵抗することができる
ものとなる。このため、地中連続壁により構築される従
来の地中構造物の如く、地中連続壁を底版のはるか下方
まで必要以上に延出構築する必要がなく、根入れ深さを
短くして施工上の低コスト化と、工期の短縮を図れる。
さらに本工法によれば、完全に底版をアンカーにて定
着した後に底版への載加荷重を除去するため、施工中に
おいても、底版に地下水による浮力の影響を与えること
がない。したがって、底版と地中連続壁との接続部に浮
力による不要な応力を発生させることがなく、遮水性を
確保して確実な地中構造物を実現できる。
さらに、その施工に際しては、アンカーガイド管を通
して削孔、およびアンカーの配設を行い、また、アンカ
ー定着部材も水上からアンカーを通して下降させるよう
にしたので、アンカーの設置作業を全て水上から行うこ
とができる。したがって、地中構造物の構築を全て水上
から行うことが可能となり、作業を円滑かつ確実に行う
ことができる。
加えて、底版を構築する前にこの底版が接続される部
分の地中連続壁をケレンしてコンクリート面を露呈させ
るようにしたので、地中連続壁と底版とを確実に密着さ
せることができ、その接続面の確実な遮水が図られる、
等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図は本発明に係る構築方法により構築された地中構
造物の一例を示す全体側断面図、第2図はケレン装置を
地中連続壁と共に示す平面図、第3図は第2図の側断面
図、第4図は鉄筋篭の組立状況を示す部分側断面図、第
5図は鉄筋篭の設置状態を示す部分側断面図、第6図は
アンカーの設置状態を示す部分側断面図、第7図はPC鋼
棒の緊張状態を示す部分側断面図、第8図は従来技術を
説明するもので地中構造物の全体側断面図である。 G……地山、1……地中構造物、 2……掘削穴、3……水、 10……地中連続壁、20……底版、 30……アンカー。
フロントページの続き (72)発明者 三宅 紀治 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 傳田 篤 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−91113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 29/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上方が地上部において開放されてなる地中
    構造物の構築方法であって、 地山中に、水平面内において閉環された筒状の地中連続
    壁を構築する工程と、 前記地中連続壁により囲まれた部分の地山を水中掘削す
    る工程と、 構築すべき前記地中構造物の底版が接続される部分の前
    記地中連続壁をケレンする工程と、 前記底版を構成する鉄筋を水上で組み立て、該鉄筋を前
    記工程により形成された掘削穴底部に沈設すると共に、
    前記鉄筋に備えておいたアンカーガイド管を、前記鉄筋
    を沈設させるにともなって順次上方に延長させる工程
    と、 前記掘削穴底部にコンクリートを打設することによっ
    て、構築すべき地中構造物の底版を水中に形成する工程
    と、 前記底版から下方地山に至る削孔を前記アンカーガイド
    管を通して水上から行い、アンカーを前記アンカーガイ
    ド管を通して前記底版の下方地山に配設した後、アンカ
    ー定着部材を水上から前記アンカーに通して前記底版ま
    で下降させ、前記アンカー定着部材で前記アンカーを前
    記底版に定着させることによって、該底版を支持するた
    めのアンカーを水中にて設ける工程と、 を有することを特徴とする地中構造物の構築方法。
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