JP2855147B2 - 視覚付無人車 - Google Patents

視覚付無人車

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JP2855147B2
JP2855147B2 JP2049497A JP4949790A JP2855147B2 JP 2855147 B2 JP2855147 B2 JP 2855147B2 JP 2049497 A JP2049497 A JP 2049497A JP 4949790 A JP4949790 A JP 4949790A JP 2855147 B2 JP2855147 B2 JP 2855147B2
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慎吾 山田
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芳樹 二宮
新 高橋
武朗 本郷
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Toyoda Jidoshokki Seisakusho KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生産工場等で生産される無人車に関し、と
くに走行路面に敷設される誘導線や反射テープ等を用い
ることなく走行可能な視覚付無人車に関する。
〔従来の技術〕
従来の無人搬送車における誘導方式には、走行路面に
埋設された誘導線によるものや、走行路面に貼付けられ
た反射テープによるものや、ジャイロスコープを用いた
ものが知られている。
ところで、近年においては、走行路面上に配置された
標識を撮像し、その撮像画像中の画素信号を画像処理し
て決定した走行経路に沿って無人搬送車を走行させるよ
うにした技術が知られている(特開平1−188909号公
報、特開平1−188910公報、特開平1−188911号公
報)。この公報に開示されている画素式無人搬送車にお
いては、離散配置式のマークを撮像し、その撮像中の画
素信号を画素処理してマークを認識し、これに基づいて
走行ラインの偏位からステアリング角を決定するように
している。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、従来の無人搬送車においては、誘導手
段として誘導線や反射テープ等を走行路面に敷設しなけ
ればならず、また、撮像装置を有する無人搬送車の場合
であっても、走行経路を認識するための特別のマークの
敷設が必要となる。したがって、走行経路を容易に変更
することが困難となり、生産方式の変更に迅速に対応で
きないという問題がある。
ところで、上述の技術は荷物を単に荷台に搭載する無
人搬送車の技術であり、所定の位置に配置された荷物を
フォークで受け止める無人フォークリフトの場合は、さ
らに荷役に関して難しい問題が存在する。つまり、荷物
が位置ずれして配置されている場合は、位置ずれを考慮
して荷役を行なわないと、荷物がフォークに対して正常
な状態で載荷されなくなり、荷物が走行中に荷崩れした
り、路面へ落下するという事態を招く。また、荷物の姿
勢が正常でない状態で荷役が行なわれると、たとえば傾
いた状態で荷物を搬送することになり、上述と同様に路
面への落下を招く。
このように、従来の無人フォークリフトにおいては、
フォークリフトの機台上の荷物の位置ずれ姿勢不良が特
定できないため、正常に荷役が行なわれない場合は、荷
物の搬送中にトラブルが発生しやすく、物流の効率向上
の妨げとなる。
本発明は、走行経路の変更が容易にでき、しかも、正
常な荷役作業を確実に行なうことのできる視覚付無人車
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成する本発明は、つぎの通りである。
(1) 走行可能な機台に設けられ、走行路近傍の状況
を撮る第1の撮像手段と、前記第1の撮像手段を上下、
左右に首振り可能とする第1の可動手段と、 前記第1の撮像手段からの画像信号に基づいて前記機
台が走行可能な範囲のデータを作成する第1の解析手段
と、 搬送される荷物が置かれた載置場の荷物を撮る第2の
撮像手段と、 前記第2の撮像手段を上下、左右に首振り可能とする
第2の可動手段と、 パレットの横方向の変位を検出するレッグセンサと、 前記第2の撮像手段からの画像信号と前記レッグセン
サからの信号に基づいて荷物の姿勢、積み上げ段数を求
め、前記機台の荷物へのアプローチ軌跡を修正する第2
の解析手段と、 前記第1の解析手段のデータに基づいて機台の走行を
制御すると共に、前記第2の解析手段の結果に基づいて
機台の荷物へのアプローチ走行を制御する走行制御手段
と、 を備えた視覚付無人車。
(2) 走行可能な機台に設けられ、走行路近傍の状況
と搬送される荷物が置かれた載置場の荷物が撮影可能な
撮像手段と、 前記撮像手段を上下、左右に首振り可能とする可動手
段と、 パレットの横方向の変位を検出するレッグセンサと、 前記撮像手段からの画像信号と前記レッグセンサから
の信号に基づいて前記機台が走行可能な範囲のデータを
作成すると共に、荷物の姿勢、積み上げ段数を求め、前
記機台の荷物へのアプローチ軌跡を修正する解析手段
と、 前記解析手段のデータに基づいて機台の走行を制御す
ると共に、機台の荷物へのアプローチ走行を制御する走
行制御手段と、 を備えた視覚付無人車。
(3) 走行可能な機台側に設けられ、走行経路に描か
れた白線、走行経路の路肩、該走行経路近傍に配置され
る工場内設備の形態を撮る第1の撮像手段と、 前記第1の撮像手段を保持し前記第1の撮像手段を上
下、左右に首振り可能として該第1の撮像手段の視野を
変化させる第1の可動手段と、 前記第1の撮像手段からの画像信号に基づき前記機台
が走行可能な範囲のデータを作成する第1の解析手段
と、 前記機台によって搬送される荷物の形態を撮る第2の
撮像手段と、 前記第2の撮像手段を保持し前記第2の撮像手段を上
下、左右に首振り可能として該第2の撮像手段の視野を
変化させる第2の可動手段と、 パレットの横方向の変位を検出するレッグセンサと、 前記第2の撮像手段からの画像信号と前記レッグセン
サからの信号に基づき積み上げられた荷物の左上隅点、
左下隅点、右下隅点を検出する画像処理により荷物の姿
勢、積み上げ段数を求め、前記機台の荷物へのアプロー
チ軌跡を修正する第2の解析手段と、 前記第1の解析手段のデータに基づいて機台の走行を
制御すると共に、前記第2の解析手段の結果に基づいて
機台の荷物へのアプローチ走行を制御する走行制御手段
と、 を備えた視覚付無人車。
〔作用〕
上記(1)の視覚付無人車では、第1の撮像手段によ
って、走行経路に描かれた白線、走行経路の路肩、走行
経路近傍に配置される工場内設備の形態がそれぞれ撮ら
れる。第1の撮像手段によって各形態が撮られると第1
の解析手段によって、機台の走行可能な範囲のデータが
作成される。つまり、第1の撮像手段からの画像信号に
基づき、画像処理が行なわれ、機台が障害物を避けて走
行可能な走行領域が求められる。また、第2の撮像手段
は、機台によって搬送される荷物の形態を撮り、第2の
解析手段によってその画像が解析される。第2の撮像手
段によって、画像処理が行なわれると、荷物の姿勢が認
識され、機台のアプローチ軌跡が求められる。つまり、
荷物が正常な状態で積載されるように、機台の荷物への
移動軌跡が求められ、これに基づいて荷役が行なわれ
る。そのため、荷物が正規な位置からずれていたり、ま
たその姿勢が正常でない場合であっても、それを補正す
るような荷役が可能となり、荷物は正常な状態で積載さ
れる。
上記(2)の視覚付無人車では、撮像手段は上記
(1)の第1の撮像手段の機能と第2の撮像手段の機能
とを備えているので、1つの撮像手段で走行経路付近の
形態の撮像と荷物の形態の撮像が可能であり、装置の構
成を簡素化しつつ上記(1)と同様の動作を行なうこと
ができる。
上記(3)の視覚付無人車では、第1の撮像手段は第
1の可動手段によって視野が変化されるため、第1の撮
像手段は広範囲にわたって走行経路の付近の状態を撮る
ことができる。同様に、第2の撮像手段は第2の可動手
段によって視野が変化されるため、第2の撮像手段は広
範囲にわたって荷物の状態を撮ることができる。
〔実 施 例〕
以下に、本発明に係る視覚付無人フォークリフトの望
ましい実施例を、図面を参照して説明する。
第1実施例 第1図ないし第5図は、本発明の第1実施例を示して
いる。図において、図中、1は無人フォークリフトを示
しており、無人フォークリフト1は、走行路面2に沿っ
て走行する機台(車体)3を有している。機台3は、前
輪5、後輪6、走行モータ7、ステアリングモータ8、
マスト21、22等から構成されている。機台3は、走行路
面2に沿って延びる走行部フレーム3aを有しており、走
行部フレーム3aには、2個の前輪5と1個の後輪6が取
付けられている。前輪5は従動輪であり、走行部フレー
ム3aの前輪に位置している。後輪6は、操舵兼駆動輪で
あり、走行部フレーム3aの後方に配置されている。後輪
5は、上方に位置する走行モータ7によって回転駆動さ
れ、かつステアリングモータ8によって操舵されるよう
になっている。
走行部フレーム3aの上方には、ケース9が設けられて
おり、収納ケース9内には走行制御手段としての統括制
御装置20が収納されている。ケース9内にはバッテリ14
が収納されており、このバッテリ14によって走行モータ
7や後述する他の電気機器が駆動される。
走行部フレーム3aの前端には、上方に延びるマスト2
1、22が配置されており、両マスト21、22の上端は、連
結部材23を介して連結されている。各マスト21、22の内
側には、昇降手段としての油圧シリンダ24、25が配置さ
れている。各油圧シリンダ24、25の下端はマスト21、22
にそれぞれ固定されており、油圧シリンダのロッドは上
方に延びるようになっている。各ロッドの先端には、ス
プロケットがそれぞれ取付けられており、各スプロケッ
トには一方がマストに固定されたローラチェーンが掛け
られている。
各マスト21、22の外側には、このマスト21、22に沿っ
て摺動可能なガイド部材27が設けられている。ガイド部
材27には、L字形のフォーク33、34がそれぞれ取付けら
れている。フォーク33、34は、周知の通り荷を持上げる
ものであり、その荷受部分は平坦となっている。
油圧シリンダ24、25は、走行部フレーム4aに取付けら
れた油圧ユニット50から圧送されるオイルによって駆動
されるようになっている。オイルの方向切換制御は、統
括制御装置20からの信号によって作動する電磁バルブ5
1、52によって行なわれるようになっている。つまり、
フォーク33、34は油圧シリンダ24、25のロッドの伸縮に
よって昇降するようになっており、フォーク33、34のリ
フト量は、揚高センサ35により検知される。
マスト21、22は、下端を支点として前後方向に傾倒可
能になっている。各マスト21、22の下部には、一方が走
行部フレーム3a側に固定されたティルト用の油圧シリン
ダ28、29が連結されており、この油圧シリンダ28、29の
伸縮によって、マスト21、22が前後方向に傾倒するよう
になっている。つまり、無人フォークリフト1の走行時
には、ティルト用の油圧シリンダ28、29が縮んだ状態と
なり、フォーク33、34の先端の高さが付根の部分よりも
高くなるように、マスト21、22を後方に傾けるようにな
っている。無人フォークリフト1の荷役作業時には、テ
ィルト用の油圧シリンダ28、29が伸び状態となり、フォ
ーク33、34の荷受部分が水平となるように、マスト21、
22が直立状態にされる。
各ティルト用の油圧シリンダは、油圧ユニット50から
圧送されるオイルによって駆動されるようになってい
る。この場合のオイルの方向切換制御は、統括制御装置
20からの信号によって作動する電磁弁53によって行なわ
れる。マスト21の下端近傍には、マスト21のティルト状
態を確認するためのティルト角検出センサ71が配置され
ており、ティルト角検出センサ71が統括制御装置20と接
続されている。
マスト21の下端には、第5図に示すように、マストリ
ーチシリンダ72が連結されており、マスト21は荷役時
に、このマストリーチ用のシリンダ72によって前方に押
し出されるようになっている。油圧シリンダ72は、統括
制御装置20によって制御される電磁バルブ73に接続され
ている。マスト21の移動量は、リーチセンサ36によって
検知されるようになっている。リーチセンサ36からの信
号は、統括制御装置20に入力されるようになっている。
なお、マスト21には、リフト荷重センサ37が設けられ
ている。リフト荷重センサ37は、機台3に載荷された荷
物の重量を検出するものであり、このリフト荷重センサ
37によって検知された重量に基づいて、フォーク33、34
の駆動するためのモータのサボーゲインを変更し、ロス
の少ない最適な動作が実現可能となっている。このリフ
ト荷重センサ37からの信号は、統括制御装置20に入力さ
れる。
機台3のフォーク33、34のつけ根の上方には、積荷位
置検出センサ38が設けられている。この積荷位置検出セ
ンサ38は、フォーク33、34上のどの位置に荷物が載荷さ
れているかを検出し、後述するレッグセンサ44の情報を
基に機台3のアプローチ軌跡を修正させる機能を有す
る。この積荷位置検出センサ38およびレッグセンサ44か
らの信号も統括制御装置20に入力されている。
左右の前輪5には、位置検出のためのエンコーダ40
a、40bがそれぞれ連結されている。各エンコーダ40a、4
0bは前輪5の回転量を計測する機能を有し、走行距離お
よび左右の回転量の差から直進性を検出するようになっ
ている。後輪6には、エンコーダ41が連結されている。
エンコーダ41は、後輪6の操舵角を検出する機能を有す
る。
フォーク33、34のつけ根部分には、フォーク33、34が
荷物45が載せられるパレット46に完全に差込まれたか否
かを検知するフォーク差込検出センサ42が設けられてい
る。また、フォーク差込検出サンサ42の近傍には、パレ
ット46を検出するパレット接触検出センサ43が設けられ
ている。
機台3の前端部には、パレット46の横方向の変位を検
出するレッグセンサ44が取付けられている。レッグセン
サ44は、光切断式の2次元センサから構成されており、
左右の前輪(従輪)5近傍にそれぞれ1個ずつ配置され
ている。このレッグセンサ44は後述する撮像手段で対象
物となる荷物45に機台3が1〜5m接近したときに、パレ
ット46の位置ずれ量を検知し、パレット46に載せられた
荷物45の位置、姿勢を正確に計測する機能を有する。こ
のレッグセンサ44からのデータに基づき機台3の荷物45
へのアプローチ軌跡が修正され、正確な荷役作業が実現
可能となっている。
フォーク33、34の先端部には、フォークセンサ48が設
けられており、このフォークセンサ48は、上述と同様
に、光切断式の2次元センサから構成されている。フォ
ークセンサ48は、パレット46のフォーク挿入口の検出
と、パレット46の縦方向の変位を検出する機能を有す
る。フォークセンサ48からの信号は、統括制御装置20へ
入力されている。これにより、荷役位置での作業高さ変
動に対応可能となっている。
機台3の上端部には、第1の撮像手段としての走行用
テレビカメラ(CCDカメラ51)が配置されている。走行
用テレビカメラ51は、第1の可動手段としての雲台54を
介して機台3に固定されている。雲台54は、走行用テレ
ビカメラ51を上下、左右方向に首振りさせる機能を有し
ており、これにより走行用テレビカメラ51の視野が大幅
に拡大されている。
走行用テレビカメラ51は、画像メモリ52、第1の解析
手段としての画像処理手段53を介して統括制御装置20の
運行、荷役制御処理装置20aに接続されている。走行用
テレビカメラ51は、走行経路に描かれた白線、走行経路
の路肩、走行経路近傍に配置される工場内設備の形態を
撮える機能を有している。本実施例では、画素信号のレ
ベルを高くするために、白線を走行経路に描いている
が、路面が暗色である場合は色は白線に限られず明るい
色であればその機能は十分に発揮される。画像メモリ52
は、走行用テレビカメラ51によって撮影された走行経路
付近の画像を2値化(2進数に置換)して記憶するもの
である。画像処理手段53は、画像メモリ52に記憶された
画像データに基づき、機台3が走行可能な範囲のデータ
を作成するようになっている。走行制御手段としての統
括制御装置20は、第1の解析手段としての画像処理手段
53のデータに基づいて機台3の走行を制御する。
マスト21の上部には、第2の撮像手段としての荷役用
テレビカメラ(CCDカメラ)61が配置されている。荷役
用テレビカメラ61は、第2の可動手段としての雲台64を
介してマスト21に固定されている。雲台64は、荷役用テ
レビカメラ61を上下、左右方向に首振りさせる機能を有
しており、これにより荷役用テレビカメラ61の視野が大
幅に拡大されている。
荷役用テレビカメラ61は、画像メモリ62、第2の解析
手段としての画像処理手段63を介して統括制御装置20の
運行、荷役制御処理装置20aに接続されている。荷役用
テレビカメラ61は、機台3によって搬送される荷物45の
形態を撮える機能を有している。画像メモリ62は、荷役
用テレビカメラ61によって撮影された荷物45の画像を2
値化して記憶する機能を有する。また、画像処理手段63
は、画像メモリ62に記憶された画像データに基づき、荷
物45が複数か否かの判断をするようになっている。画像
処理手段63は、たとえば、画像メモリ62に記憶された画
像データに基づき積上げられた荷物の左上隅点と、左下
隅点と、右下隅点を検索するようになっている。そし
て、これらの各点の検索により、荷物の下辺の長さ
(幅)と、積上げられた荷物の高さとから、アスペクト
比を計算するようになっている。画像処理手段63には、
予め1個の荷物45のみのアスペクト比が記憶されてお
り、積荷全体のアスペクト比と荷積1個のアスペクト比
を比較することにより、荷の積上げ段数が算出されるよ
うになっている。
このように、第2の解析手段としての画像処理手段63
は、対象物である荷物45を3次元的に計測し、機台3か
らの荷物45の位置姿勢のデータを作成する機能を有す
る。そして、この荷物45の位置姿勢のデータから機台3
の荷物45へのアプローチ軌跡が修正されるようになって
いる。走行制御手段としての統括制御装置20は、第2の
解析手段としての画像処理手段63のデータの結果に基づ
いて機台3の荷物45へのアプローチ走行を制御する。
つぎに、上記の視覚付無人フォーリフトにおける作用
について説明する。
無人フォークリフト1、行先(目標ステーション)が
指示されると、走行路面2に沿って走行する。走行時に
は、エンコーダ40a、40bによって走行距離が計測される
とともに、両エンコーダの回転の差から直進性が検出さ
れる。走行時には、無人フォークリフト1は、所定のス
テーションであるか否か判断しつつ走行し、無人フォー
クリフト1の走行方向の前方の視野は、走行用テレビカ
メラ51によって撮えられる。この場合、走行用テレビカ
メラ51は、雲台54によって、上下、左右方向に首振り可
能となっているので、進行方向の視野が大幅に拡大され
る。走行用テレビカメラ51は、上述したように、走行経
路に描かれた白線、走行経路の路肩、走行経路近傍に配
置される工場内設備の形態を撮える機能を有しており、
走行用テレビカメラ51によって撮らえられた画像は、画
像メモリ52に記憶される。この画像は画像処理手段53に
よって入力される。画像処理手段53では、入力された画
像データに基づき無人フォークリフト1が走行可能な範
囲のデータが作成される。つまり、画像処理手段53によ
って無人フォークリフト1が障害物を避けて走行可能な
走行領域が求められ、走行制御手段としての統括制御装
置20は、画像処理手段53のデータに基づいて機台3の走
行を制御する。
したがって、従来のように、無人フォークリフトに走
行経路を認識させるための特別のマークの敷設が不要と
なり、走行経路の変更が容易になる。
無人フォークリフト1が目標のステーションに到達す
ると、無人フォークリフト1は荷物45に対して徐々に接
近する。この場合、荷物45は荷役用テレビカメラ61によ
って撮えられる。荷役用テレビカメラ61は、雲台64によ
って上下、左右方向に首振り可能となっているので、荷
物45が複数台に重ねられていても積荷全体を無人フォー
クリフト1が静止した状態で撮えることができる。荷役
用テレビカメラ61によって撮らえられた画像は、画像メ
モリ62に記憶される。画像メモリ62に記憶された荷物45
の画像は画像処理手段63によって3次元計測され、その
大きさ、姿勢が解析される。つまり、ここでは、積荷全
体が座標化され、積荷全体のアスペクト比と荷物1個の
アスペクト比が比較され、荷の積上げ高さが算出される
とともに、正規な姿勢に対する荷物45の実際の位置ずれ
が算出される。
荷物45の位置、高さ、姿勢が求められると、このデー
タに基づいて、無人フォークリフト1の荷物45へのアプ
ローチ軌跡が修正される。すなわち、無人フォークリフ
ト1には、予め荷物45に向って進行する走行パターンが
記憶されており、この走行パターンは、実際の荷物45の
位置ずれ量等に基づいて修正される。そして、走行制御
手段としての統括制御装置20は、画像処理手段63のデー
タの結果に基づいて機台3の荷物45へのアプローチ走行
を制御する。
無人フォークリフト1が荷物45に接近すると、機台3
の前端部に取付けられたレッグセンサ44により、荷物45
が載せられたパレット46の横方向の変位が検出される。
そのため、荷物45の位置、姿勢が荷役用テレビカメラ61
で撮えたデータよりも、さらに精度よく計測される。こ
のレッグセンサ44によって計測されたデータに基づい
て、無人フォークリフト1の荷物45へのアプローチ軌跡
は、さらに精度のよいものに修正される。したがって、
無人フォークリフト1は、荷物45の位置ずれに応じた方
向から荷物45に接近することが可能となる。
無人フォークリフト1が荷物45に対して所定の距離ま
で接近すると、無人フォークリフト1の走行は停止され
る。無人フォークリフト1が完全に停止すると、マスト
リーチ用の油圧シリンダ72のロッドが伸長し、フォーク
33、34は、確実にパレット46内に差込まれる。フォーク
33、34が完全にパレット46内に差込まれたか否かの確認
は、フォーク差込検出センサ42によって行なわれる。
パレット46内にフォーク33、34が差込まれると、ティ
ルト用の油圧シリンダ61、62のロッドが収縮し、パレッ
ト46および荷物45は無人フォークリフト1の機台3側に
傾けられる。パレット46および荷物45が機台31側に若干
傾けられると、油圧シリンダ24、25のロッドが伸長し、
パレット46および荷物45は、フォーク33、34の上昇によ
って床面から持上げられる。この状態では、フォーク3
3、34上にパレット46が載荷されたことを意味する信号
がパレット接触検出センサ43から統括制御装置20に出力
される。パレット46がフォーク33、34によって持上げら
れると、パレット46および荷物45の荷重は、リフト荷重
センサ37によって検知される。リフト荷重センサ37によ
ってパレット46および荷物45の荷重は、リフト荷重セン
サ37によってパレット46および荷物45の荷重が検知され
ると、この荷重に基づいて走行モータ7、ステアリング
モータ8のサーボゲインが変更され、ロスの少ない最適
な動作が実現される。
また、パレット46および荷物45が持ち上げられた状態
では、積荷位置検出センサ38により、パレット46がフォ
ーク33、34のどの位置に載荷されているのかが検知され
る。これにより、パレット46がフォーク33、34の適正な
位置に載荷されない場合を判断することができる。した
がって、パレット46が適正な位置が載荷されない場合
は、無人フォークリフトは一旦、パレット46から後退
し、再びフォーク33、34の差込み動作が行われる。すな
わち、ここでは、積荷位置検出センサ38と、上述のレッ
グセンサ44との情報からアプローチ軌跡が修正され、こ
れに基づいてパレット46の正規の位置にフォーク33、34
が差込まれる。
パレット46および荷物45がフォーク33、34によって持
上げられると、揚高センサ35によりフォーク33、34の高
さが検知され、フォーク33、34は予め設定された位置に
て停止される。この状態で、無人フォークリフト1は、
次の目的地に向って走行し、目的地にてパレット46およ
び荷物45の荷おろしを行なう。
このように、パレット46および荷物45が正規の位置に
正確にセットされていない場合でも、それに対応した荷
役が可能となり、パレット46は、フォーク33、34の最も
適した位置で受け止められる。したがって、荷物45の搬
送中に荷物45が荷崩れしたり、路面へ落下するような事
態は回避され、効率のよい搬送が行なわれる。
第2実施例 第6図は、本発明の第2実施例を示している。第2実
施例が第1実施例と異なるところは、撮像手段の構成と
取付け位置のみであり、その他の部分は第1実施例に準
じるので、準じる部分に第1実施例と同一の符号を付す
ことにより、準じる部分の説明を省略し、異なる部分に
ついてのみ説明する。
第6図において、101は撮像手段としての走行、荷役
用テレビカメラを示している。第1実施例においては、
無人フォークリフト1に第1の撮像手段と第2の撮像手
段とがそれぞれ設けられていたが、本実施例では、撮像
手段は1つになっている。すなわち、本実施例では、撮
像手段101は、走行経路に描かれた白線、走行経路の路
肩、走行経路近傍に配置される工場内設備の形態、搬送
される荷物3の形態を撮える機能とを有している。撮像
手段101は、可動手段としての雲台102を介してマスト21
の頂部に設けられている。雲台102は、走行荷役用テレ
ビカメラ101を上下、左右方向に首振りさせる機能を有
しており、これにより走行、荷役用テレビカメラ201の
視野が大幅に拡大されている。本実施例の雲台102は、
全周方向(360℃)に旋回可能となっている。なお、本
実施例では、1つの撮像手段101で済むので、撮像手段1
01からの画像信号を解析する解析手段も1つで済む。
このように、構成された第2実施例においては、1台
のテレビカメラが走行用テレビカメラの機能と荷役用テ
レビカメラの機能を兼用するので、第1実施例の場合よ
りも装置の構成が簡素化され、装置コストの低減がはか
れる。
〔発明の効果〕
請求項1の視覚付無人車によれば、走行路近傍の状況
を第1の撮像手段によって撮り、この第1の撮像手段か
らの画像信号に基づいて機台が走行可能な範囲のデータ
を第1の解析手段によって作成するようにしたので、無
人フォークリフトは無軌道での走行が可能となる。した
がって、従来のように、走行経路を認識させるための特
別のマーク等の敷設が不要となり、走行経路を容易に変
更することができる。これにより、生産方式の変更に迅
速に対応することができる。
また、搬送される荷物の形態を第2の可動手段によっ
て保持される第2の撮像手段によって撮え、第2の撮像
手段からの画像信号とレッグセンサの信号に基づき荷物
の姿勢を求め、機台の荷物へのアプローチ軌跡を第2の
解析手段によって修正するようにしたので、荷物をフォ
ークに対して正常な状態で載荷することができ、走行時
における荷物の荷崩れや、路面への落下を確実に防止す
ることができる。
また、第1の可動手段、第2の可動手段を設けたの
で、第1、第2の撮像手段の視野を広く確保することが
できる。
また、レッグセンサによりパレットの横変位を検出す
るので、求めた荷物の姿勢の精度があがる。
請求項2の視覚付無人車によれば、1つの撮像手段
で、走行路近傍の状況と搬送される荷物が置かれた載置
場の荷物を撮るようにしたので、装置の構成を簡素化す
ることできる。
請求項3の視覚付無人車によれば、第2の撮像手段か
らの画像信号とレッグセンサからの信号に基づき積み上
げられた荷物の左上隅点、左下隅点、右下隅点を検出す
る画像処理を行うようににしたので、荷物の姿勢のみな
らず、積み上げ段数を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係る視覚付無人フォーク
リフトの側面図、 第2図は第1図の無人フォークリフトの平面図、 第3図は第2図の正面図、 第4図は第2図の背面図、 第5図は第1図の無人フォークリフトの制御系統を示す
ブロック図、 第6図は本発明の第2実施例に係る視覚付無人フォーク
リフトの側面図、である。 1……無人フォークリフト 2……走行路面 3……機台 20……走行制御手段(統括制御装置) 33、34……フォーク 37……リフト荷重センサ 38……積載位置検出センサ 44……レッグセンサ 45……荷物 46……パレット 51……第1の撮像手段(走行用テレビカメラ) 53……第1の解析手段(画像処理手段) 54……第1の可動手段 61……第2の撮像手段(荷役用テレビカメラ) 63……第2の解析手段(画像処理手段) 64……第2の可動手段 101……撮像手段(走行、荷役用テレビカメラ) 102……可動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 由人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 吉川 和利 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 滝波 栄作 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 山田 慎吾 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 杉本 軍司 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 二宮 芳樹 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 高橋 新 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 本郷 武朗 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−48704(JP,A) 特開 平1−241604(JP,A) 特開 昭62−292376(JP,A) 特開 昭63−102611(JP,A) 特開 昭51−58228(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行可能な機台に設けられ、走行路近傍の
    状況を撮る第1の撮像手段と、 前記第1の撮像手段を上下、左右に首振り可能とする第
    1の可動手段と、 前記第1の撮像手段からの画像信号に基づいて前記機台
    が走行可能な範囲のデータを作成する第1の解析手段
    と、 搬送される荷物が置かれた載置場の荷物を撮る第2の撮
    像手段と、 前記第2の撮像手段を上下、左右に首振り可能とする第
    2の可動手段と、 パレットの横方向の変位を検出するレッグセンサと、 前記第2の撮像手段からの画像信号と前記レッグセンサ
    からの信号に基づいて荷物の姿勢を求め、前記機台の荷
    物へのアプローチ軌跡を修正する第2の解析手段と、 前記第1の解析手段のデータに基づいて機台の走行を制
    御すると共に、前記第2の解析手段の結果に基づいて機
    台の荷物へのアプローチ走行を制御する走行制御手段
    と、 を備えた視覚付無人車。
  2. 【請求項2】走行可能な機台に設けられ、走行路近傍の
    状況と搬送される荷物が置かれた載置場の荷物が撮影可
    能な撮像手段と、 前記撮像手段を上下、左右に首振り可能とする可動手段
    と、 パレットの横方向の変位を検出するレッグセンサと、 前記撮像手段からの画像信号と前記レッグセンサからの
    信号に基づいて前記機台が走行可能な範囲のデータを作
    成すると共に、荷物の姿勢を求め、前記機台の荷物への
    アプローチ軌跡を修正する解析手段と、 前記解析手段のデータに基づいて機台の走行を制御する
    と共に、機台の荷物へのアプローチ走行を制御する走行
    制御手段と、 を備えた視覚付無人車。
  3. 【請求項3】走行可能な機台側に設けられ、走行経路に
    描かれた白線、走行経路の路肩、該走行経路近傍に配置
    される工場内設備の形態を撮る第1の撮像手段と、 前記第1の撮像手段を保持し前記第1の撮像手段を上
    下、左右に首振り可能として該第1の撮像手段の視野を
    変化させる第1の可動手段と、 前記第1の撮像手段からの画像信号に基づき前記機台が
    走行可能な範囲のデータを作成する第1の解析手段と、 前記機台によって搬送される荷物の形態を撮る第2の撮
    像手段と、 前記第2の撮像手段を保持し前記第2の撮像手段を上
    下、左右に首振り可能として該第2の撮像手段の視野を
    変化させる第2の可動手段と、 パレットの横方向の変位を検出するレッグセンサと、 前記第2の撮像手段からの画像信号と前記レッグセンサ
    からの信号に基づき積み上げられた荷物の左上隅点、左
    下隅点、右下隅点を検出する画像処理により荷物の姿
    勢、積み上げ段数を求め、前記機台の荷物へのアプロー
    チ軌跡を修正する第2の解析手段と、 前記第1の解析手段のデータに基づいて機台の走行を制
    御すると共に、前記第2の解析手段の結果に基づいて機
    台の荷物へのアプローチ走行を制御する走行制御手段
    と、 を備えた視覚付無人車。
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