JP2854972B2 - 心肺蘇生術教授用人体模型 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ベンチレーション（肺への空気の吸入及び
呼出運動）及び／又は外部心臓マッサージを含む心肺蘇
生術（CPR）を教授する器具として使用することを意図
した人体模型（マネキン）に関する。

背景技術 心肺蘇生術の教授には、理論と、該理論を適用する技
術の両方が含まれる。従って、学生は、教えられた技術
を練習する手段を必要とする。学生は、人工呼吸技術を
互いに練習することができる。しかしながら、口対口の
ベンチレーションという親密な性質のため、及び病気の
感染という心配のため、教室内でこれを行うのに気が進
まないことがある。一方、外部心臓マッサージは非常に
強い運動のため、他の学生に対して完全に実践すること
はできない。従って、学生が心肺蘇生術のベンチレーシ
ョン及び外部心臓マッサージの両方を練習できるように
した人体模型の製造が要望されている。

ベンチレーション及び心臓マッサージ蘇生術の両方の
適用に関連する、複雑で相互関連を有する人体の多くの
機能及び構造がある。心肺蘇生教授用人体模型（CPR人
体模型）により得られると考えられる幾つかの特徴は、
一方の学生から他の学生への病気の感染を防止できる衛
生的なシステムであること、喉空隙を位置決め可能にす
る可動頭部を有すること、処置箇所を位置決めするイン
ジケータすなわち「目印」として機能する人体の特徴を
示すリアルな解剖学的構造を有すること、ベンチレーシ
ョン時の呼吸を視覚的に実演できる可動胸部を有するこ
と、大人と子供を模擬化するための空気体積測定及び変
化手段を有すること、リアルな抵抗を当える圧縮可能な
胸腔を有すること等である。

細菌及びウイルスの感染を低減できる種々のシステム
が開発されている。或る人体模型は、各学生が人体模型
を使用した後に洗浄液で洗浄できるようになっている。
また、他の人体模型では、学生が順番で行うときにきれ
いなものと交換できるように、頭部に嵌着できる着脱自
在のフェースピース又はマスクが設けられている。ま
た、或る人体模型は、使い捨て可能な下部気道すなわち
肺を有しており、各学生の使用後に人体模型内で取替え
できるようになっている。例えば、欧州特出願第0,306,
328項には、中空頭部に連結された使い捨ての肺を持つ
人体模型が開示されている。この人体模型は、マウスツ
ーマウス蘇生術を練習するために開発された。本発明
は、心肺蘇生術の練習を行うためにこの人体模型から開
発されたものである。マウスツーマウス人工呼吸術を教
授するための他の装置が米国特許第3,199,225号に記載
されている。

人体模型に望まれる他の構造的及び機能的特徴は、製
造業者毎に得られる度合いが異なっている。幾つかの製
造業者は、人の皮膚の肌触り及び感触を似せることを試
みるところまで、人の特徴を複製することに努力してい
る。人体の気道を模擬化するのに種々の内部配管（inte
rnal plumbing）が使用され、時には、心肺蘇生術の処
置に関する電気信号又はコンピュータディスプレイを生
じさせる電子装置が人体模型内に組み込まれているもの
もある。幾つかの製造業者は、ベンチレーション技術を
練習するための幾つかの人体模型又は装置についての特
許を取得している。本件出願人は、米国特許第2,904,89
8号及び第3,068,590号、フランス国特許第1,207,372号
及びオーストラリア国特許出願第270,640号を知ってい
る。しかしながら、これらの装置は、全CPR技術を練習
する手段を提供するものではない。他の製造業者もヘン
チレーション及び外部心臓マッサージの両方が行える人
体模型を開発しているが、本件出願人には、CPR人体模
型の製造業者の傾向は技術的に複雑化し、このため高価
な人体模型の開発を招いているように思われる。本件出
願人が知っている基本的なCPR人体模型のコストは数百
ドルであるが、他のCPR人体模型のコストは１千ドル以
上である。文献に記載された他の人体模型には以下に列
挙するものが含まれる。

米国特許第4,194,303号−主として、喉に詰った食品
粒子を排出するための腹スラスト術を教授するための人
体模型に関する。

英国特許第2,117,250A号−人体模型の胸を押す事によ
って空気が胸腔から排出され、押す力を計測するため空
気圧回路が設けられた人体模型に関する。

西独特許第30 49 583 A1号−一対のベローズを備えた
複合人体模型回路に関する。

欧州特許出願公開第0 079 795 A2号−空気圧式肺様体
に関する。

多分、高等過程を習得している幾らかの学生に教授す
るには、CPR人体模型技術の複雑さが有効であることは
疑う余地のないところである。しかしながら、本件出願
人の気付いている限りでは、多数の人々の感心は、多数
の人々に心肺蘇生術の練習を提供することにある。なぜ
ならば、心肺蘇生術は、通常、心肺蘇生術のエキスパー
トが現場に到着するまで待つことができない緊急状況に
おいて適用されるものだからである。簡単な技術が有効
であると考えられており、且つ技術を知っている人が多
ければ多い程、誰かがその技術を利用して緊急時の遭難
者を助け易くなると考えられている。あらゆるCPR教授
プログラムにとって及び習得した技術の維持にとって重
要なことは、規則正しく且つ頻繁な練習であると本件出
願人には考えられる。従って、本件出願人は、多数の人
々に基本的な技能を与えることを目的とする教授プログ
ラムに、高価な人体模型のみが利用されるようにするこ
とは損失であると考える。殆どのインストラクタは、各
クラスに１〜２体以上の人体模型は与えられないことを
認識しているであろう。従って、学生は人体模型を順番
に使用しなければならない。練習の機会は殆どなく、学
生が練習を待っている状況では教授時間も不足する。他
人が練習しているところを観察することにも幾らかの利
益はあるが、全ての学生が個々の人体模型でクラスとし
て一緒に教授を受け且つ練習することはより有益であり
且つ効率的であると本件出願人は考える。また、人体模
型が安価であれば、学生は、当該過程の終了後に彼らの
技能を維持すべく、家で練習する人体模型を取得できる
であろう。

人体模型は、インストラクタが或る場所から他の場所
へと移動して教授できるように、容易に持運びできる必
要があると考えられる。従来の人体模型は、一人のイン
ストラクタが多数の人体模型を便利に移動させるには大
きくて崇張るものであると考えられている。本件出願人
は、インストラクタが多くの人体模型を手で持つか肩掛
けケースに入れて持ち運ぶべきであると考えている。

発明の開示 本発明の目的は、基本的なCPR教授過程で使用する教
授器具として機能する安価で容易に持運びできる人体模
型を提供することにある。

発明の説明 本発明の人体模型は、頭部手段と、胸部手段と、使い
捨て可能な肺手段と、圧縮手段との組合せにより構成さ
れており、 頭部手段が、使用者により吹き込まれる空気を受け入
れる開口を有しており、 胸部手段が、頭部手段に対して着脱自在に連結でき、 使い捨て可能な肺手段が、頭部手段の開口と連通した
状態になるように、胸部手段内で頭部手段に対して着脱
自在に連結でき、 圧縮手段が、胸部手段内に嵌着され、使用者により加
えられる押圧力を受け入れることができるように構成さ
れている。

更に詳細には、本発明は、 頭部手段を備え、該頭部手段は、口開口と、該口開口
と連通した喉手段とを有し、 前記喉手段に固定され、かつ、前記喉手段を連通する
ようになっている、使い捨て可能な肺手段と、 前板を形成する可撓性材料のシートを含む胸部手段と
を備え、前記前板は、その厚さがその幅及び長さよりず
っと小さく、 前記前板に付勢力を与えるために、前記胸部手段の前
板の下で該前板に固定された弾性圧縮手段と、 前記前板を貫通して前記前板の開口を構成する手段と
を備え、 前記弾性圧縮手段が、前記前板の開口に配置された部
分を有している、 ことを特徴とする心肺蘇生術教授用人体模型を提供す
る。

本発明の頭部手段は、大量生産技術により製造できる
中空頭部で構成するのが好ましい。頭部（頭部手段）の
製造に適した多くの材料及び方法があることは当業者に
も明らかであろう。頭部には口開口が形成され、或る実
施例においては外鼻孔も形成される。好ましくは、頭部
には、使い捨て可能な肺部分及び胸部手段に連結できる
首部分が設けられる。これらの部片を連結する多くの方
法があることは理解されようが、頭部手段は、ベンチレ
ーション技術に推薦できる位置へと後方傾斜できるよう
にするため、可撓性のある連結状態に保持するのが好ま
しい。

胸部手段は、トルソー（人の胴の彫像）のような視覚
的印象を与える簡単なシェルであり、心臓圧縮マッサー
ジ技術の適用時に、正しい位置に手を置く助けをなす解
剖学的インジケータすなわち基準位置を与えることがで
きる。胸部手段は、模擬ベンチレーション及び模擬外部
心臓マッサージを行うときに動き得るようにするため、
少なくとも上部が可撓性を有することが好ましい。本願
明細書を読むことにより明らかになるであろうが、胸部
手段の製造に適した種々の材料及び方法があるけれど
も、胸部手段は折り曲げることにより背部及び前部を形
成できる可撓性のある平らなシートで作るのが好まし
い。このようにすれば、頭部手段を折曲げ部に連結する
ことができる。シートに切込み形成された開口には、頭
部手段の首が嵌着される。胸部手段の前部及び背部は、
弾性圧縮手段により分離される。この場合にも、平らな
シートに切り込んで開口を形成し、この開口が圧縮手段
の周囲に嵌着されるように構成することができる。胸部
手段を形成するシートは、可撓性のあるプラスチック発
泡シートが好ましい。なぜならば、プラスチック発泡シ
ートは、軽量で、安価で、耐久性があり、且つ分解した
ときの包装及び保管に便利であり、また、胸部手段の製
造のための簡単な媒体だからである。

使い捨て可能は肺手段は簡単なプラスチックバッグで
ある。この肺手段は、数ある慣用手段のうちの任意の手
段を用いて頭部手段を首に固定できる。本発明の目的で
ある低コストと矛盾しないためには、バッグは慣用の弾
性バンドを用いて首に固定するのが好ましい。首手段に
は弾性バンドを配置するための溝を設けることができ
る。バッグの長さ方向に沿って弾性バンドの位置を調節
することにより、頭部に連通する種々のバッグ容積が得
られるようにしてバッグを首に固定することができる。
従って、大人又は子供の肺活量を非常に簡単に模擬化で
きる。

外部心臓マッサージを行う所定位置において、胸部手
段内に圧縮手段を嵌着することができる。圧縮手段は、
使用者が外部信号マッサージの練習を試みることにより
圧縮され、使用者が押圧力を解放すると、圧縮手段自体
の弾性により復元する。圧縮手段は多くの方法及び材料
で製造できることが理解されよう。本件出願人が考えた
圧縮手段の種々の構造として、圧縮可能な発泡体、油圧
又は空気圧ピストン、ばね、及び「アコーディオン」式
に折り畳んだ可撓性部材がある。しかしながら、圧縮手
段は、押圧力の作用の下では変形に対する抵抗を有し且
つ押圧力を解放したときにはほぼ非変形状態に復元する
ことができる充分な弾性をもつ円筒状の形状をもつもの
が好ましい。圧縮手段の抵抗は、人体が与える抵抗に似
ているものにすべきである。好ましい実施例において
は、円筒体を中空にして、分解したときに頭部手段の首
の周囲に嵌着できるようにし、保管時の人体模型の構成
部品の体積を低減できるようにした。

作動に際し、頭部手段を胸部手段に嵌着し、使い捨て
可能な肺バッグを胸部手段内で頭部手段の首に固定し、
圧縮手段を胸部手段内に固定する。次に、使用者は、組
み立てられた人体模型を、床又は練習を行い得る他の表
面上に置く。ベンチレーション技術は、頭部を傾斜さ
せ、顎を持ち上げ、外鼻孔をつまんで閉じ、頭部の口開
口内に空気を吹き込むことにより練習することができ
る。空気は、バッグを充満して胸部手段を外方に押出
し、これにより、胸部が空気で充満されたことが視覚表
示される。外部心臓マッサージ技術は、資格をもつイン
ストラクタにより教授された方法で圧縮手段を反復押圧
することにより練習することができる。

図面の簡単な説明 本発明の好ましい実施例を示す添付図面において、 第１図は、本発明の好ましい実施例の構成部品を示す
分解図であり、 第２図は、組み立てられた人体模型を示す側断面図で
あり、 第３図は、ベンチレーション技術の練習に使用されて
いる人体模型を示す側面図であり、 第４図は、外部心臓マッサージ技術に使用されている
人体模型を示す側面図であり、 第５図は、保管のために圧縮手段に嵌着された頭部手
段の首を示す斜視図であり、 第６図は、包装及び輸送のために、如何にして多数の
人体模型を保管できるかを示す斜視図である。

発明を実施する形態 本発明の好ましい実施例を示す図面において、同じ参
照番号は同じ構成部品を示すものである。

先ず、第１図に関連して構成部品の配置を説明する。

頭部手段（10）は吹込み成形された中空プラスチック
シェルであり、全体として人と頭とほぼ同じ形状及び特
徴を有している。口（11）、外鼻孔（12）及び喉（13）
のための開口が設けられている。後頭部には座部（14）
が設けられており、該座部（14）は、遭難者の喉の開放
に用いる処置の指示薬を投与すべく頭を後方に傾けると
き、床に対して平らに横たわることができるように平坦
になっている。頭部手段（10）は首（15）を有してお
り、該首（15）には嵌合溝（16）が設けられている。

胸部手段（20）は、胸部前板（21）、肩部（22）及び
背板（23）からなる全体的形状に打ち抜いた一体の架橋
ポリエチレン独立気泡発泡シートである。胸腔は、背板
（23）を床上に置き、この上に前板（21）が横たわるよ
うにして胸部手段（20）自体を曲げることにより形成さ
れる。発泡材料は曲げ抵抗を有するため、肩部（22）の
近くで前板（21）と背板（23）とを分離する傾向を有す
る。肩部（22）の中央には、首開口（24）が穿けられて
いる。前板開口（25）及び背板開口（26）が設けられて
おり、これらの開口（25）、（26）は圧縮手段（40）の
周囲に嵌合される。圧縮手段（40）は、前板（21）と背
板（23）とを固定し且つこれらの分離するための構成部
材をも構成する。また、前板（21）には、練習時に正し
い手の位置を決めるのに使用できる下方のリブインジケ
ータ（27）が型押しされている。

使い捨て可能な肺手段は、プラスチックバッグ（30）
である。仮想遭難者の肺活量とほぼ同じ容積が得られる
箇所においてバッグ（30）の周囲には、弾性バンド（3
2）（第１図には図示せず。第２図参照）がループ掛け
される。バッグ（30）には、可能性のある種々の遭難者
の肺活量を想定して弾性バンド（32）を固定できるよう
にした点線等（図示せず）の印が付されている。

圧縮手段（40）は吹込み成形した中空円筒状の熱可塑
性エラストマであり、首（15）の外径よりも僅かに大き
い内径を有している。圧縮手段（40）は、手により加え
られる押圧力を受けることができる頂板（41）を有して
いる。圧縮手段（40）の側壁の頂部にはベローズ（42）
が設けられており、該ベローズ（42）は、頂板（41）に
加えられる押圧力の作用を受けて弾性的に変形し且つ復
元できるようになっている。側壁の下部にはストッパ
（43）が設けられており、該ストッパ（43）は、練習活
動中に加えられることが想定される通常の押圧荷重では
変形されないものである。このストッパ（43）は、押圧
力が許容限度に到達したことを学生に知らせる触覚イン
ジケータを構成している。圧縮手段（40）には排気ポー
ト（44）が設けられており、圧縮手段（40）の変形時又
は復元時に、圧縮手段（40）からの空気の排気他は吸入
を行うことができる。また、圧縮手段（40）には上部嵌
合溝（45）及び下部嵌合溝（46）が設けられており、こ
れらを胸部手段（20）のそれぞれ前板（21）および背板
（23）に嵌着することにより、圧縮手段（40）を胸部手
段（20）内に固定できる。圧縮手段（40）（第２図参
照）の底部（48）は開放している。

第２図には組み立てられた人体模型が示されている。
バッグ（30）上の適当な位置に弾性バンド（32）を嵌
め、バッグ（30）の頂部を、第１図に示すように、弾性
バンド（32）上に折り返す。次に、首（15）の嵌合溝
（16）を胸部手段（20）の肩開口すなわち首開口（24）
内に嵌着した後、使い捨て可能な肺手段（30）の予め組
み付けられているバッグ（30）及び弾性バンド（32）を
首（15）に弾性圧力嵌め連結する。次に、圧縮手段（4
0）の上部嵌合溝（45）及び下部嵌合溝（46）を、それ
ぞれ前板（21）及び背板（23）に嵌着すれば、人体模型
を使用できる準備が整ったことになる。

使用に際し、頭部手段（10）を後方に傾斜させて、座
部（14）が床上に平らに載るようにする。次に、第３図
に示すように、鼻をつまんで口（11）内に空気を吹き込
むことによりベンチレーションの練習をする。空気は頭
部手段（10）の内に入り、喉（13）を通ってバッグ（3
0）内に追いやられる。これにより、胸腔が充満され
て、前板（21）が上方に押され、これにより肺の膨張が
視覚表示される。空気の吹込みを停止すると、空気はバ
ッグ（30）から頭部手段（10）内に追いやられ、口（1
1）を通って排出される。このベンチレーション練習は
繰り返して行うことができる。外部心臓マッサージは、
下方のリブインジケータ（27）を用いて正しい手の位置
を定めることにより行うことができ（圧縮手段（40）の
頂板（41）の位置も正しい手の位置である）、次に第４
図に示すように、圧縮手段（40）を用いて圧縮心臓マッ
サージ技術を練習する。

使用後は、保管及び移動に便利なように人体模型を分
解することができる。肺バッグ（30）は、ごみ箱に捨て
ることができる。頭部手段（10）の内部は、適当な洗浄
液で洗浄することができる。頭部手段（10）は、第５図
に示すように、逆向きにした圧縮手段（40）内に差し込
んだ状態に立てておき、水滴を滴り落とすことにより乾
燥させることができる。分解された人体模型は、第６図
に示すように、胸板手段すなわち胸部手段（20）のシー
トを互いに隣接させて配置し、これらの周囲に頭部手段
（10）及び圧縮手段（40）を集合させることにより保管
することができる。これは、輸送する場合の包装に便利
な配置である。種々の保管容器に適した他の配置を使用
できることは理解されよう。

当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく、本
発明の１つ以上の構成部品を変更し又は他の構成部品を
永久結合させることを想到できるであろう。

産業上の利用可能性 本発明によれば、心肺蘇生術の教授を容易にする低コ
ストの心肺蘇生術訓練用人体模型が提供される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴィンデン ジョナサン カナダ エル５ジェイ ２エフ９ オン タリオ ミシソーガ メドーウッド レ ーン 348 (56)参考文献 英国公開2117250（ＧＢ、Ａ) 欧州公開306328（ＥＰ，Ａ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G09B 23/28

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】頭部手段を備え、該頭部手段は、口開口
   と、該口開口と連通した喉手段とを有し、 前記喉手段に固定され、かつ、前記喉手段と連通するよ
   うになっている、使い捨て可能な肺手段と、 前板を形成する可撓性材料のシートを含む胸部手段とを
   備え、前記前板は、その厚さがその幅及び長さよりずっ
   と小さく、 前記前板に付勢力を与えるために、前記胸部手段の前板
   の下で該前板に固定された弾性圧縮手段と、 前記前板を貫通して前記前板の開口を構成する手段とを
   備え、 前記弾性圧縮手段が、前記前板の開口に配置された部分
   を有している、 ことを特徴とする心肺蘇生術教授用人体模型。
2. 【請求項２】前記頭部手段が、頭頂部の近くに平らな座
   部（14）を備えており、この平らな座部（14）は、ベン
   チレーションの練習中に後方傾斜状態に保持されるとき
   に、前記頭部手段を座らせることができるようになって
   いることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の心肺蘇
   生術教授用人体模型。
3. 【請求項３】前記頭部手段が、頭頂部の近くに平らな座
   部を備えており、この平らな座部は、ベンチレーション
   の練習中に後方傾斜状態に保持されるときに、胸部手段
   がこのような後方傾斜に対して弾性的に抵抗するように
   なった状態で、前記頭部手段を座らせることができるよ
   うになっていることを特徴とする請求の範囲第２項に記
   載の心肺蘇生術教授用人体模型。
4. 【請求項４】前記胸部手段が、下方リブの位置を示すこ
   とができるインジケータ手段（27）を備えていることを
   特徴とする請求の範囲第１項から第３項のいずれか１項
   に記載の心肺蘇生術教授用人体模型。
5. 【請求項５】前記圧縮手段（40）が、前記胸部手段を通
   って垂直方向に配置される弾性ドエル状部材であること
   を特徴とする請求の範囲第１項から第３項のいずれか１
   項に記載の心肺蘇生術教授用人体模型。
6. 【請求項６】前記圧縮手段が、押圧荷重を加えるとき及
   び押圧荷重を解放するときに弾性的に変形及び復元でき
   る部分（42）と、心肺蘇生術の練習中に通常加えられる
   押圧荷重を受けるときの変形に抵抗できるストッパ部分
   （43）とを備えた円筒形の部材であることを特徴とする
   請求の範囲第１項から第３項のいずれか１項に記載の心
   肺蘇生術教授用人体模型。
7. 【請求項７】中空頭部手段と、胸部手段と、使い捨て可
   能な肺バッグと、弾性圧縮手段との組合せからなる心肺
   蘇生術教授用人体模型において、 中空頭部手段（10）が、口開口（11）と、胸部手段及び
   使い捨て可能な肺手段に連結するための嵌合溝を備えた
   首部分と、該首部分の底部に開口している喉とを有して
   おり、前記頭部手段が頭頂部の近くに平らな部分（14）
   を備えており、この平らな部分（14）は、ベンチレーシ
   ョンの練習中に後方傾斜状態に保持されるときに、前記
   頭部手段を座らせることができるようになっており、 中空頭部手段を通して口開口と連通した喉開口（13）を
   有する中空首手段（15）を有し、この中空首手段（15）
   は胸部手段（20）と使い捨て可能な肺手段（30）とを連
   結するために首手段のまわりに嵌合溝（16）を有し、 胸部手段（20）が、前板（21）と、肩部（22）と、背板
   （23）とを形成するために、折り曲げることができる可
   撓性材料のシートからなり、 前記前板が、下方リブの位置を示すことができるインジ
   ケータ手段（27）と、圧縮手段（40）の頂部（45）を受
   け入れることができる開口（25）とを備えており、 前記肩手段が、前記頭部手段の首部分（15）を受け入
   れ、前記首手段の嵌合溝（16）の中に嵌着される開口
   （24）を備えており、前記肩手段が、前記頭部手段の後
   方傾斜に対して弾性的に抵抗することができ、 前記背部分が圧縮手段の底部（46）を受け入れる開口
   （26）を備えており、 使い捨て可能な肺バッグ（30）は、喉開口を介して中空
   頭部手段と連通した状態になるように首手段に固定で
   き、前記肺バッグ（30）は、これに空気を充満すると、
   胸部手段の前記前板に変形力を作用させるようになって
   おり、 弾性圧縮手段（40）が、その上部及び下部の近くに設け
   られた固定溝（45）及び（46）を介して、前記胸部手段
   の前板及び背板に設けられた開口内に固定でき、前記圧
   縮手段が、押圧荷重を加えるとき及び押圧荷重を解放す
   るときに弾性的に変形及び復元できるベローズ部分（4
   2）と、心肺蘇生術の練習中に通常加えられる押圧荷重
   を受けるときの変形に抵抗する剛性壁のストッパ部分
   （43）とを備えた中空部材である、 ことを特徴とする心肺蘇生術教授用人体模型。