JP2854970B2 - マガイニンペプチドの置換アナログ - Google Patents

マガイニンペプチドの置換アナログ

Info

Publication number
JP2854970B2
JP2854970B2 JP2509660A JP50966090A JP2854970B2 JP 2854970 B2 JP2854970 B2 JP 2854970B2 JP 2509660 A JP2509660 A JP 2509660A JP 50966090 A JP50966090 A JP 50966090A JP 2854970 B2 JP2854970 B2 JP 2854970B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magainin
amino acid
residue
substituted
peptide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2509660A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04506801A (ja
Inventor
リチャード エイ ホーテン
フリオ エイチ クウェアヴォ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON
Original Assignee
SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON filed Critical SUKURITSUPUSU KURINITSUKU ANDO RISAACHI FUAUNDEESHON
Publication of JPH04506801A publication Critical patent/JPH04506801A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2854970B2 publication Critical patent/JP2854970B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/02Drugs for disorders of the urinary system of urine or of the urinary tract, e.g. urine acidifiers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はマガイニンとして知られている生物学的に活
性なペプチド群に関する。特に本発明はマガイニンペプ
チド中の少なくとも1つのアミノ酸残基が別のアミノ酸
残基と置換した該ペプチドのアナログに関し、一般にこ
れらのアナログは“置換アナログ”と呼ばれる。
本発明の特徴としてマガイニンIペプチドまたはマガ
イニンIIペプチドのアナログを含む化合物が提供され
る。マガイニンIおよびマガイニンIIペプチドにはアミ
ドおよびカルボキシ末端型がある。マガイニンIは1文
字アミノ酸コードおよびペプチド中の残基位置に対応す
る数字を用いて以下の構造式で表わされる。
マガイニンIIは1文字アミノ酸コードおよびペプチド
中の残基位置に対応する数字を用いて以下の構造式で表
わされる。
マガイニンIまたはマガイニンIIは部位1〜23の少な
くとも1ケ所で置換を受ける。1〜23の各部位で使用さ
れる置換残基は以下の表に示す。
また、以下に示す残基がより好ましい。
本発明の目的にはトリプトファン残基はフォルミル基
で保護するかまたは保護しないと考えるべきである。本
来の位置にあっても、また置換残基として存在してもフ
ェニルアラニン残基には通常のフェニルアラニン残基
か、またはヨウ素化したフェニルアラニン残基が使用さ
れる。1つの態様ではペプチドがマガイニンIペプチド
であり、アミノ酸残基8、10、13、16、18および19のう
ちの少なくとも1個がアラニン残基で置換している。別
の態様では、マガイニンIペプチドがアミノ酸残基3、
8、16、19および23の各々がアラニン残基置換を有して
いる。別の態様ではマガイニンIペプチドがアミノ酸残
基3、8、16、19および23のうちの4個にアラニン残基
置換を有しており、残りの1個はリジン残基で置換され
ている。
他の態様では、マガイニンIペプチドのアミノ酸残基
21がプロリン残基置換を有している。
また、別の態様ではマガイニンIのアミノ酸残基3、
7、8、10、18〜21および23のうちの少なくとも1個が
リジン残基で置換されている。
別の態様ではマガイニンIのアミノ酸残基3、8、
9、19および23が各々リジン残基で置換されており、か
つアミノ酸残基16がアラニン残基で置換している。
別の態様ではマガイニンIのアミン酸残基2、4、19
または23のうちの少なくとも1個が本来マガイニンIに
存在するL−アミノ酸残基に対応するD−アミノ酸残基
である。
さらに、別の態様では、マガイニンIのアミノ酸残基
3、5、8、10、12、13、15、18および20のうちの少な
くとも1個が保護されたトリプトファン残基で置換され
ている。その保護基はフォルミル基であることが望まし
い。別の態様ではマガイニンIのアミノ酸残基9、13、
15および17のうちの少なくとも1個が保護されていない
トリプトファン残基で置換されている。
別の態様ではペプチドがマガイニンIIであり、そのア
ミノ酸残基1〜8、10、13、14、16および18〜23のうち
の少なくとも1個がアラリン残基である。
別の態様ではマガイニンIIのアミノ酸残基1〜3、5
〜9、12、13および15〜23のうちの少なくとも1個がリ
ジン残基である。また、別の態様ではマガイニンIIのア
ミノ酸残基2、4〜12、15〜17、19、20、22および23の
うちの少なくとも1個が本来マガイニンIIに存在するL
−アミノ酸残基に対応するD−アミノ酸残基で置換して
いる。
本発明の別の特徴として、アミドまたはカルボキシ末
端型があり、先に示した構造式を有し、かつアミノ酸残
基15〜23のうちの少なくとも1個が欠失し、かつ残りの
アミノ酸残基のうち少なくとも1個が置換しているマガ
イニンIおよびマガイニンIIのアナログが提供される。
部位1〜23の少なくとも1個に使用される置換残基を以
下の表に示す。
置換残基としては以下に示したものが好ましい。
ある特定の態様ではマガイニンIのアミノ酸残基16−
23が欠失し、アミノ酸残基3、8、及び10がアラニン残
基で置換されている。
ある態様ではマガイニンIのアミノ酸残基19が欠失
し、好ましくはアミノ酸残基5、8、9および16が各々
リジン残基で置換し、残基21がロイシン残基で置換し、
かつアミノ酸残基18および23がアラニン残基で置換して
いる。
別の態様では、カルボキシ−またはアミド末端型(好
ましくはアミド末端型)のマガイニンIまたはマガイニ
ンIIのアミノ酸残基17〜23、または16〜23または15〜23
が欠失し、かつアミノ酸残基3、7または8が各々リジ
ン残基で置換し、場合によってはアミノ酸残基13およ
び、またはアミノ酸残基10がアラニン残基で置換してい
る。
以下に示すペプチドが好ましい。
予備実験で上述の好ましいペプチドは溶血活性が低い
ことが示された。別の態様ではマガイニンIのアミノ酸
残基21が欠失し、好ましくはアミノ酸残基5、10、18お
よび19が各々リジン残基で置換し、アミノ酸残基7がフ
ェニルアラニン残基で置換し、かつアミノ酸残基22がア
ラニン残基で置換している。
別の態様ではカルボキシまたはアミド末端型(好まし
くはアミド末端型)のマガイニンIまたはマガイニンII
(好ましくはマガイニンII)のアミノ酸残基19が欠失
し、かつアミノ酸残基3、7、8、10、13、15、16、1
8、21、22または23のうちの少なくとも1個が以下に示
す別のアミノ酸で置換している: 代表的なペプチドは実施例14および21〜23に示した。
好ましい態様においてこのペプチドはマガイニンIIペプ
チドであり、かつその置換アナログはアミノ酸19が欠失
する以下に示す置換アナログからなる群から選ばれるも
のである: 予備実験では溶血活性が低いアナログが望ましいこと
が示された。
他の態様ではマガイニンIまたはマガイニンII(カル
ボキシ−またはアミド末端型)、好ましくはマガイニン
IIの誘導体でその基体ペプチドの一部が欠失しており、
かつ残りのアミノ酸残基の少なくとも1残基が先に述べ
た置換を起こしているものを提供している(特にアミノ
酸残基19が欠失し、かつアミノ酸残基1〜4、または3
〜5のいずれかとさらに残基6が欠失しているもの)。
好ましいペプチドを以下に示す。
本出願者等は上述のマガイニンIまたはマガイニンII
の置換アナログが本来のマガイニンIまたはマガイニン
IIペプチドと同等またはそれ以上の生物学的活性を示す
ことを発見した。このようなペプチドを“優良置換アナ
ログ”と呼ぶ。
本発明のマガイニンIまたはマガイニンIIペプチドの
置換アナログを含む化合物は抗生物質として有効であり
バクテリア、菌類、ウイルス等の微生物の生育や増殖を
阻害または阻止又は破壊し得る。同様にこの化合物は抗
体ウイルス組成物としてウイルスの生育や増殖を阻害、
阻止、又は破壊し得る。
ここで使用している“置換アナログ”にはペプチド構
造の少なくとも1個が別のアミノ酸で置換したマガイニ
ンペプチドや、該置換に加えてアミノ酸残基15〜23のう
ちの少なくとも1個が欠失しているマガイニンペプチド
が含まれる。またこの言葉にはD型アミノ酸を含むもの
や置換アミノ酸としてヨウ素化フェニルアラニン残基を
有するものも含まれる。
またこれらの化合物は精子の活動を阻害または阻止す
る精子殺性剤としても使用し得る。
またこれらの化合物は腫瘍の増殖の阻害またはこれを
破壊する抗腫瘍剤としても使用できる。
これらの化合物はグラム陽性菌、グラム陰性菌、菌
類、原生動物などを含む多様な微生物に対する巾広い強
力な抗生活性を有している。これらの化合物はこれらの
化合物に感受性を示す生物に起因する微生物感染を治療
またはコントロールするのに使用し得る。
またこれらの化合物は微生物の汚染を受けやすい物質
の保存剤や殺菌剤としても使用し得る。バクテリアに対
するインビボ活性が後に示す実施例3〜27に例示されて
いる。
一般にマガイニンIまたはマガイニンIIペプチドの置
換アナログは全身投与の場合体重キログラム当り約1mg
〜約500mgが投与される。局所的に使用するときのペプ
チド濃度は約0.5%〜約5%である。
本発明のマガイニンIまたはマガイニンIIの置換アナ
ログを含む化合物は巾広い宿主の治療に使用し得る。好
ましい態様では宿主は動物であり、この動物にはヒトま
たはヒト以外の動物が含まれる。
マガイニンIまたはマガイニンIIの置換アナログを含
む化合物は賦形剤、無毒性バッファまたは生理食塩水な
ど無毒性医薬キャリヤーまたはベヒクルと合せた広範囲
の医薬組成物として使用し得る。このような医薬組成物
は局所的にも全身的にも使用でき、液体、固体、半固
体、注射用溶液、錠剤、軟膏、ローション、ペースト、
カプセルなど適当な形で使用される。またマガイニンI
またはマガイニンIIの置換アナログを含む化合物は原生
動物、ウイルスなどを含む有害な微生物が引き起こす感
染をコントロールする上で有用と思われる場合、アジュ
バント、プロテアーゼインヒビターまたはこれらに匹敵
する薬剤と組合せて使用し得る。
本発明のマガイニンIまたはマガイニンII置換アナロ
グを含む化合物は宿主、特に動物に、その抗生物および
/または抗腫瘍、および/または抗ウイルスおよび、ま
たは抗微生物および/または抗精子有効量が投与され
る。
本発明のマガイニンIまたはマガイニンIIの置換アナ
ログ(両アミドおよびカルボキシ末端型マガイニンIお
よびマガイニンII)およびマガイニンIおよびマガイニ
ンIIは当分野でよく知られているペプチド合成法で合成
し得る。固相合成法が特に好ましい。
ここで述べているペプチドは同時多重ペプチド合成
(SMPS)法で合成した。この方法はホーテン(Houghte
n),R.A.“大量のペプチドの迅速な固相合成の一般的方
法;各アミノ酸レベルでの抗原−抗体相互作用の特異
性"Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.82,pp.5131−5135(198
5)およびホーテン(Houghten),R.A.等、“同時多重ペ
プチド合成;生物学的、免疫学的および方法論的研究を
目的とした多種多量のペプチドの迅速合成”、Peptide
Chemistry,pp.295−298(1987)に詳しく報告されてい
る。
以下に示す実施例に使用するため種々のアミノ酸残基
が置換し、および、または別のアミノ酸が欠失している
マガイニンIおよびマガイニンIIの置換アナログを合成
した。
比較のため完全なマガイニンIおよびマガイニンIIも
SMPS法で合成した。またマガイニンIまたはマガイニン
II構造から1つ以上のアミノ酸が欠失している置換アナ
ログがSMPS法で合成し得ることも本発明に関する。
ここで実施例を示して本発明を説明するが、これらに
より本発明の範囲が制限されることはない。
(実施例1)ペプチド合成 マガイニンIおよびマガイニンIの置換アナログのペ
プチド合成は同時多重ペプチド合成法で行った。全ての
溶媒および試薬は分析用のものを精製せずに使用した。
合成には標準的なN−t−Boc−保護アミノ酸を用い
た。側鎖保護にはベンジル基(Ser,Glu)、2−Cl−Z
(Lys)(Z=ベンジロキシカルボニル基)、Nim−DNP
(His)およびスルホキシド(Met)を用いた。ペプチド
合成はC末端カルボキシペプチドを生成する各Bocアミ
ノ酸−Pamレジン(PAMはアプライドバイオシステムズで
市販、置換0.56meq/gはアミノポリスチレンのアミノア
シル−4−〔オキシメチル〕フェニル酢酸誘導体であ
る)またはC末端アミドペプチドを生成するメチルベン
ズヒドリルアミン(MBHA)レジン(置換0.65meq/g)
を、レジンパケット当り100mg使用して開始した。
合成後完全に保護されているペプチドレジンをDMF中
0.5Mのチオフェノールで3回処理し、ヒスチジンからN
im−ジニトロフェニル基を除去した。最後のBoc基は最
終的なHF処理の際のメチオニン残基のt−ブチル化を回
避するためTFAで除去した。切り出しは低−高HF操作で
行った。タム(Tam),等、J.Am.Chem.Soc.105,6442(1
983)。Pamレジンで合成するペプチドについてはパケッ
トにレジンを入れたまま多重容器HF装置中0℃で2h、低
HF処理を行った。MBHAレジンで合成したペプチドの場
合、一般の反応容器中0℃で2h低HF処理を行った。Pam
レジンペプチドについてはその低HF混合物をアスピレー
ター、ついで真空ポンプを用いて24個の各反応容器を乾
燥させた。MBHAレジンのバックが入った低HF反応容器は
液体をドレイン容器に注ぐことで空にした。直ちにバッ
グを冷エーテルで洗い、ついでCH2Cl2、DMF、CH2Cl2、I
PA、CH2Cl2の順序でバッグを洗浄した。パケットを乾燥
させ、ついでスキャベンジャーとして0.7mlのアニソー
ルを入れた24穴HF装置の各チューブに入れた。高HF処理
は−70℃で乾燥フッ化水素を凝縮することにより行っ
た。反応は−10℃で1h行い、つづいて−5℃〜0℃で30
分間行った。HFは強い窒素気流で蒸発させた。最後に乾
燥エーテルで洗浄することで残存するカルボニウムイオ
ンスキャベンジャーを除去した。
つづいて粗ペプチドを10%酢酸で抽出した後、ベック
マン−アルテクモデル421HPLCシステムおよび2個のモ
デル110Aポンプを使用した分析用逆相カラム(ヴィダッ
クODS25cm×4.6mm)でのRP−HPLCにかけた。溶媒系は流
速1.0ml/mlでバッファA、0.05%TFA/H2O、およびバッ
ファB、0.05%TFA/CH3CNを用いた。ペプチドは日立100
−20分光光度計を用いた215nmの吸光度で検出した。
ペプチドの精製はCH3CNと0.05%TFAからなる溶出勾配
を用いたヴィダックC18(22mm×25cm)10μmパッキン
グカラムの逆相HPLCで行った。アミノ酸分析は定常(沸
騰)6N HClによる110℃、24hのペプチド加水分解処理後
のベックマン6300アナライザーで行った。これらの分析
値の誤差は理論値の±10%以内であった。
(実施例2)抗微生物検定 抗微生物検定は96穴組織培養プレートで行った。各ウ
ェルでLB培地(実施例3−17)またはTSB培地(実施例1
8−27)に懸濁した所定の微生物(大腸菌(Escherichia
coli),スタフィロコッカスエピデルミジス(Staphyl
ococcus epedermidis),スタフィロコッカスオーレウ
ス(Staphylococcus aureus)またはシュードモナスア
ルギノサ(Pseudomonas aeruginosa))をインキュベー
トした。マガイニンIまたはその置換アナログを添加す
る際(1×PBS、pH7.0に溶解)、各ウェルには1.0×106
コロニー形成ユニット(CFU)/mlの細胞密度の細胞が含
まれる。最終的ペプチド濃度としては100μg/ml、75.0
μg/ml、50.0μg/ml、25μg/ml、12.5μg/ml、10μg/m
l、5μg/ml、2.5μg/mlおよび1.25μg/mlを使用した。
ウェルにペプチドを添加した時点を時間ゼロとした。
6時間後、このプレートをタイターテクマルチスキャン
装置に入れ、0.D.620を測定した。プレートと初期接種
物を37℃でインキュベートした。
プレート当り5個のウェルには培地のみを入れ、別の
5個のウェルには培地と細胞を入れた。これらのコント
ロールを用いて培地の汚染を評価するとともに微生物の
非阻害の増殖の尺度を提供する。
ペプチドの活性は6時間後のコントロール細胞の非阻
害増殖に対する置換アナログの効果を比較することで決
定した。置換アナログの効果的増殖阻害を以下の実施例
および表にリストした。
(実施例3)アラニン置換を有するマガイニンIアナロ
グ マガイニンIおよび種々のアミノ酸残基がアラニン残
基に置換したマガイニンIアナログを実施例1に示した
ように合成し、実施例2にμg/mlで示した所定の濃度に
おける大腸菌増殖阻害率を測定した。アラニン置換マガ
イニンIアナログの所定の濃度における増殖阻害率を第
I表に示す。ここで用いている見出しの“置換アミノ酸
残基”は所望されるアミノ酸残基が置換したペプチド中
のアミノ酸残基の番号を示している。その他のペプチド
中の全ての残基は本来のペプチド配列と同様である。
“増殖阻害率”の説明としては、例えば“100−25"は25
μg/mlの濃度で100%の増殖阻害を起こすことを示して
いる。
また、アミノ酸残基19、16または8がそれぞれアラニ
ン残基が置換したマガイニンIアナログも合成し、置換
していないマガイニンIと比較したS.エピテルミジス
(epidermidis)および、またはS.オーレウス(aureu
s)の増殖阻害率を測定した。マガイニンIは25μg/ml
で100%のS.エピデルミジス(epidermidis)増殖阻害率
を有し、また、S.オーレウス(aureus)については100
μg/mlで80%の増殖阻害率を有している。アミノ酸残基
19がアラニンで置換した置換アナログの場合、S.エピデ
ルミジス(epidermidis)の増殖阻害率は25μg/mlの濃
度で100%であり、また、アミノ酸残基16がアラニン残
基と置換したアナログの場合、100μg/mlの濃度で75%
であった。アミノ酸残基19がアラニンと置換した置換ア
ナログのS.オーレウス(aureus)に対する増殖阻害率は
25μg/mlの濃度で100%であり、また、アミノ酸残基8
がアラニンと置換したマガイニンIの置換アナログの場
合、50μg/mlの濃度で100%であった。
(実施例4)プロリン置換を有するマガイニンIアナロ
グ マガイニンIの種々のアミノ酸残基がプロリンで置換
したマガイニンIアナログを合成し、先に述べたように
所定の濃度(μg/ml)における大腸菌の増殖阻害率を測
定した。マガイニンIの各プロリン置換アナログの増殖
阻害率を第II表に示す。
(実施例5)リジン置換マガイニンIアナログ マガイニンIの種々のアミノ酸残基がリジンで置換し
たマガイニンIアナログを合成し、先に述べたように所
定の濃度(μg/ml)における大腸菌の増殖阻害率を測定
した。マガイニンIの各リジン置換アナログの増殖阻害
率を第III表に示す。
アミノ酸残基23、19、8または7がそれぞれリジンで
置換したマガイニンIアナログS.エピデルミジス(epid
ermidis)および、またはS.オーレウス(aureus)に対
する増殖阻害率を測定した。アミノ酸残基23がリジン残
基で置換したマガイニンIの置換アナログは100μg/ml
の濃度でS.オーレウス(aureus)に対し30%の増殖阻害
率を有する。アミノ酸残基19がリジン残基で置換したマ
ガイニンIの置換アナログは25μg/mlの濃度でS.エピデ
ルミジス(epidermidis)に対し100%の増殖阻害率を示
し、また100μg/mlの濃度でS.オーレウス(aureus)に
対し50%の阻害率を示す。アミノ酸残基8がリジン残基
で置換したマガイニンIの置換アナログは100μg/mlの
濃度でS.オーレウス(aureus)に対し70%の増殖阻害率
を示した。アミノ酸残基7がリジン残基で置換したマガ
イニンIの置換アナログは25μg/mlの濃度でS.エピデル
ミジス(epidermidis)に対し100%の増殖阻害率を示
し、また50μg/mlの濃度でS.オーレウス(aureus)に対
し100%の増殖阻害率を示す。
(実施例6)グルタミン酸置換マガイニンIアナログ マガイニンIの種々のアミノ酸残基をグルタミン酸で
置換したマガイニンIアナログを合成し、先に述べた方
法で大腸菌に対する増殖阻害率を測定した。各グルタミ
ン酸置換マガイニンIアナログの増殖阻害率を第IV表に
示す。
(実施例7)Dアミノ酸残基を含むマガイニンIペプチ
ド 各ペプチド中アミノ酸残基23、19、17、16、14、4ま
たは2のうちの1個がD−アミノ酸残基で置換したマガ
イニンIペプチドを合成した。これらのマガイニンIペ
プチドアナログの各々について先に述べたように大腸菌
に対する増殖阻害率を測定した。マガイニンIの各D−
アミノ酸残基置換アナログの増殖阻害率を第V表に示す (実施例8) 本実施例では、アミノ酸残基19(E.グルタミン酸)が
欠失し、かつアミノ酸残基5、8、9および16が各々リ
ジン残基で置換し、アミノ酸残基21がロイシン残基で置
換し、かつアミノ酸残基18および23が各々アラニン残基
で置換したマガイニンIの置換アナログを合成した。こ
の置換アナログは以下の構造を有する。
このペプチドの大腸菌に対する増殖阻害率を測定した
ところ、5μg/mlの濃度で100%の阻害率を示した。
(実施例9) 本実施例ではアミノ酸残基21が欠失し、かつアミノ酸
残基5、10、18および19が各々リジン残基で置換し、ア
ミノ酸残基7がフェニルアラニン残基で置換し、かつア
ミノ酸残基22がアラニン残基で置換したマガイニンIの
置換アナログを合成した。このペプチドは以下のような
構造を有する。
このペプチドの大腸菌に対する増殖阻害率を測定した
ところ2.5μg/mlの濃度で100%であった。
(実施例10) マガイニンIおよびIIのフェニルアラニン残基5およ
び12をヨウ素化したペプチドを合成した。このヨウ素化
フェニルアラニン残基を含む各ペプチドの大腸菌に対す
る増殖阻害率を測定した。マガイニンIペプチドの場合
10μg/mlの濃度での増殖阻害率は100%であった。マガ
イニンIIペプチドの場合5μg/mlの濃度において100%
の増殖阻害率を示した。
(実施例11)マガイニンIのトリプトファン(ホルミル
基を除去したもの)置換アナログ マガイニンIの種々のアミノ酸をトリプトファン残基
で置換したマガイニンIアナログを合成した。トリプト
ファンのホルミル基は除去したのでマガイニンIアナロ
グへの置換は保護されていないトリプトファン残基によ
るものである。これらのアナログの大腸菌およびS.エピ
デルミジス(epidermidis)に対する増殖阻害率を測定
した。この大腸菌およびS.エピデルミジス(epidermidi
s)に対する増殖阻害率を第VI表に示す。
(実施例12)トリプトファン(ホルミル基含有)置換マ
ガイニンIアナログ ホルミル基がトリプトファン残基上に残存し、マガイ
ニンIアナログへの置換が保護されたトリプトファンに
よってなされていること以外は、実施例11と同様にマガ
イニンIの種々のアミノ酸残基がトリプトファン残基で
置換したマガイニンIアナログを合成した。これらのア
ナログの大腸菌およびS.エピデルミジス(epidermidi
s)に対する増殖阻害率を測定した。この結果を第VII表
に示す。
(実施例13)リジンおよび、またはアラニン残基による
マガイニンIの多重置換アナログ アミノ酸残基3、8、9、16、19および、または23が
アラニン(A)またはリジン(K)残基で置換したマガ
イニンIアナログを合成した。これらのアナログの大腸
菌および、またはS.オーレウス(aureus)に対する増殖
阻害率を測定し、その結果を第VIII表に示した。
(実施例14) グルタミン酸欠失およびアラニンまたは
リジン置換を有するマガイニンIアナログ アミノ酸残基19(E,グルタミン酸)が欠失し、かつ、
ペプチド中の他のアミノ酸のうちの1個のアラニンまた
はリジンで置換したマガイニンIアナログを合成した。
アラニンで残基16、10、または8のいずれかが置換する
か、またはリジンで残基18、8または7のいずれかが置
換する。これらの置換アナログの大腸菌、S.エピデルミ
ジス(epidermidis)および、またはS.オーレウス(aur
eus)に対する増殖阻害率を測定し第IX表に示した。
(実施例15) あるアナログにおいてはアミノ酸残基8、19および23
の各々がリジンで置換し、また別のアナログにおいては
アミノ酸残基7、8、19および23の各々がリジンで置換
しているマガイニンI置換アナログを合成した。これら
のアナログの大腸菌およびS.エピデルミジス(epidermi
dis)に対する増殖阻害率を測定した。アミノ酸残基
8、19および23がリジンで置換したアナログの場合、2.
5μg/mlの濃度で大腸菌に対し100%の増殖阻害率を示
し、またS.エピデルミジス(epidermidis)に対しては1
2.5μg/mlの濃度で100%の増殖阻害率を示した。またア
ミノ酸残基7、8、19、23がリジンで置換したアナログ
の場合、大腸菌に対する増殖阻害率は1.25μg/mlの濃度
で100%を示し、またS.エピデルミジス(epidermidis)
に対しては5μg/mlの濃度で100%を示した。
(実施例16) 本実施例ではアミノ酸残基16〜23が欠失し、かつ残基
3、7および8がリジン残基で置換しているマガイニン
Iのアナログを合成した。そのペプチドの構造を以下に
示す。
ついでこのペプチドの大腸菌に対する増殖阻害率を測
定した。このペプチドの5μg/mlの濃度における大腸菌
の増殖阻害率は100%であった。
(実施例17) 本実施例ではアミノ酸残基16〜23が欠失し、かつアミ
ノ酸残基3、8および10がアラニン残基で置換したマガ
イニンIのアナログを合成した。以下にそのペプチドの
構造を示す。
このペプチドの大腸菌に対する増殖阻害率を測定し
た。25μg/mlの濃度におけるこのペプチドの増殖阻害率
は100%であることが分った。
(実施例18) アラニン置換を有するマガイニンIIアナ
ログ マガイニンIIおよびその種々のアミノ酸残基をアラニ
ン残基で置換したアナログを実施例1で示したように合
成し、ついで実施例2で示したように大腸菌、P.エルギ
ノサ(aeruginosa)およびS.エピデルミジス(epidermi
dis)に対する増殖阻害率を測定し、その結果を第X表
に示した。
(実施例19) リジン置換を有するマガイニンIIアナロ
グ マガイニンIIの種々のアミノ酸がリジン残基で置換し
たマガイニンIIアナログを合成し、これらの所定濃度
(μg/ml)における大腸菌、P.エルギノサ(aeruginos
a)およびS.エピデルミジス(epidermidis)に対する増
殖阻害率を測定してその結果を第XI表に示した。
(実施例20) D−アミノ酸残基を含むマガイニンIIペ
プチドアナログ 種々のアミノ酸残基をマガイニンII中に本来存在する
残基の構造に対応するD−アミノ酸残基で置換したマガ
イニンIIペプチドを合成した。これらのマガイニンIIペ
プチドの各々について大腸菌、P.エルギノサ(aerugino
sa)およびS.エピデルミジス(epidermidis)に対する
増殖阻害率を測定しその結果を第XII表に示した。
(実施例21) グルタミン酸欠失を有するマガイニンII
アナログ 本実施例においてはアミノ酸残基19(グルタミン酸)
が欠失し、かつ他のアミノ酸残基の1つ以上が本来のア
ミノ酸残基と異なる残基で置換しているマガイニンIIア
ナログを合成した。実施例1の方法を用い以下に示す構
造のアナログを合成した。
これらのペプチドについて先に述べた方法に従がい大
腸菌、P.エルギノサ(aeruginosa)およびS.エピデルミ
ジス(epidermidis)に対する増殖阻害率を測定し、各
々の結果を第XIII表に示した。
(実施例22) アミノ酸残基19(グルタミン酸)が欠失し、かつ他の
アミノ酸残基が置換しているアミド(NH2)末端マガイ
ニンIIアナログを合成した。これらのアナログを以下に
示す。
これらのアナログの大腸菌、P.エルギノサ(aerugino
sa)およびS.エピデルミジス(epidermidis)に対する
増殖阻害率を先に述べた方法で測定した。アナログ1は
大腸菌に対し1.25μg/mlの濃度で100%の増殖阻害率を
示し、P.エルギノサ(aeruginosa)に対し2.5μg/mlの
濃度で100%を示した。アナログ2はP.エルギノサ(aer
uginosa)に対し1.25μg/mlの濃度で100%の増殖阻害率
を示し、またS.エピデルミジス(epidermidis)に対し
1.25μg/mlの濃度で100%を示した。
(実施例23) アミノ酸19(グルタミン酸)が欠失し、かつ他のアミ
ノ酸残基が置換しておりその構造からマガイニンIまた
はマガイニンIIのアナログであるアミド(NH2)末端ア
ナログを合成した。これらのアナログを以下に示す。
これらのアナログの増殖阻害率を測定した。アナログ
1は大腸菌に対し1.25μg/mlの濃度で100%の増殖阻害
率を示し、P.エルギノサ(aeruginosa)に対し、2.5μg
/mlの濃度で100%を示し、また、S.エピデルミジス(ep
idermidis)に対し1.25μg/mlの濃度で100%を示した。
アナログ2は大腸菌に対し2.5μg/mlの濃度で100%の増
殖阻害率を示し、またS.エピデルミジス(epidermidi
s)に対し1.25μg/mlの濃度で100%を示した。アナログ
3は大腸菌に対し1.25μg/mlの濃度で100%の増殖阻害
率を示し、P.エルギノサ(aeruginosa)に対し2.5μg/m
lの濃度で100%、そしてS.エピデルミジス(epidermidi
s)に対し1.25μg/mlの濃度で100%を示した。
(実施例24) 少なくともアミノ酸残基17〜23が欠失し、かつアミノ
酸残基3、7および8がリジン残基で置換したマガイニ
ンIのアミド(NH2)−末端アナログを合成した。これ
らのアナログの構造を以下に示す。
これらのアナログの増殖阻害率を測定した。アナログ
1は大腸菌に対し10μg/mlの濃度で100%の増殖阻害率
を示し、P.エルギノサ(aeruginosa)に対しては10μg/
mlの濃度で100%を示し、そしてS.エピデルミジス(epi
dermidis)に対しても10μg/mlの濃度で100%を示し
た。アナログ2は大腸菌に対して2.5μg/mlの濃度で100
%の増殖阻害率を示し、P.エルギノサ(aeruginosa)に
対しては5μg/mlの濃度で100%を示し、そしてS.エピ
デルミジス(epidermidis)に対しても5μg/mlの濃度
で100%を示した。
(実施例25) 少なくともアミノ酸残基16〜23が欠失し、かつ他の残
基を置換したマガイニンIIのアミド(NH2)末端アナロ
グを合成した。以下にそのアナログの構造を示す。
このアナログの増殖阻害率を測定した。アナログ1は
P.エルギノサ(aeruginosa)に対し10μg/mlの濃度で10
0%の増殖阻害率を示し、またS.エピデルミジス(epide
rmidis)に対しては5.0μg/mlの濃度で100%を示した。
アナログ2は大腸菌に対して5μg/mlの濃度で100%の
増殖阻害率を示し、P.エルギノサ(aeruginosa)に対し
ても5μg/mlの濃度で100%を示し、そしてS.エピデル
ミジス(epidermidis)に対しても5μg/mlの濃度で100
%を示した。
(実施例26) アミノ酸残基16〜23が欠失し、アミノ酸残基3、7お
よび8がリジン残基で置換し、かつアミノ酸残基10およ
び13がアラニン残基で置換し、その構造からマガイニン
IまたはIIのアナログと考えられるアミド(NH2)−末
端アナログを合成した。以下にその構造を示す。
GIKKFLKKAAKFAKA−NH2 このアナログの増殖阻害率を測定した。このアナログ
は大腸菌に対し5μg/mlの濃度で100%の増殖阻害率を
示し、P.エルギノサ(aeruginosa)に対しても5μg/ml
の濃度で100%を示し、そしてS.エピデルミジス(epide
rmidis)に対しても5μg/mlの濃度で100%を示した。
(実施例27) アミノ酸残基19(グルタミン酸)が欠失し、かつ、ア
ミノ酸残基1〜4、または3、5および6が欠失し、か
つ残りの残基のうち少なくとも1個が置換しているマガ
イニンIIのアナログを合成した。以下にその構造を示
す。
これらのアナログの大腸菌、P.エルギノサ(aerugino
sa)およびS.エピデルミジス(epidermidis)に対する
増殖阻害率を測定した。その結果を第XIV表に示す。
以上に述べてきた事から本発明の多くの修正や変化が
可能であり、従って以下に示す特許請求の範囲内で特定
して述べてきたこと以外も含めて本発明は実施される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−299299(JP,A) 特表 平2−503083(JP,A) 特表 平4−502159(JP,A) 特表 平4−507087(JP,A) 米国特許4810777(US,A) FEBS LETT.,236(2), p462−6,1988 FEBS LETT.,249(2), p219−23,1989(1989年6月5日) Peptide Research, 1(2),p81−6,1988 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/46 C07K 7/04 - 7/08 CA(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1文字アミノ酸コードとペプチド中の残基
    の位置を示す各残基の下の数字を用いた以下の構造式I
    (マガイニンI): で表されるか、又は、 1文字アミノ酸コードとペプチド中の残基の位置を示す
    各残基の下の数字を用いた以下の構造式II(マガイニン
    II): で表される、アミド末端型又はカルボキシ末端型の化合
    物であって、 アミノ酸残基15〜23のうちのいずれかが欠失していても
    よく、残りのアミノ酸残基1〜23のうちの1〜7個が他
    のアミノ酸残基により置換されており、マガイニンIの
    場合にはアミノ酸残基3、7、8、10、18〜21及び23の
    うちの少なくとも1残基がリジンで置換されており、マ
    ガイニンIIの場合にはアミノ酸残基1〜3、5〜8、1
    2、13及び15〜23のうちの少なくとも1残基がリジンで
    置換されており、かつ更に以下の表: で表される置換のいずれかを起こしている該化合物。
  2. 【請求項2】1文字アミノ酸コードとペプチド中の残基
    の位置を示す各残基の下の数字を用いた以下の構造式I
    (マガイニンI): で表されるか、又は、 1文字アミノ酸コードとペプチド中の残基の位置を示す
    各残基の下の数字を用いた以下の構造式II(マガイニン
    II): で表される、アミド末端型又はカルボキシ末端型の化合
    物であって、 かつアミノ酸残基19が欠失しており、アミノ酸残基15〜
    18及び20〜23のいずれかが欠失していてもよく、残りの
    アミノ酸残基1〜23のうちの1〜7個が他のアミノ酸残
    基により置換されており、アミノ酸残基3、7、8、1
    0、13、15、16、18、21、22又は23のうちの少なくとも
    1残基が以下の表: で表わされる置換を起こしており、更に以下の表: で表される置換のいずれかを起こしている該化合物。
  3. 【請求項3】アミノ酸残基15〜23のうちの少なくとも1
    残基が欠失している請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】マガイニンIIにより表される請求項1〜3
    のいずれか1項記載の化合物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物
    を含む抗微生物剤組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物
    を含む抗腫瘍剤組成物。
JP2509660A 1989-07-07 1990-06-28 マガイニンペプチドの置換アナログ Expired - Fee Related JP2854970B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US37675489A 1989-07-07 1989-07-07
US376,754 1989-07-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04506801A JPH04506801A (ja) 1992-11-26
JP2854970B2 true JP2854970B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=23486335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2509660A Expired - Fee Related JP2854970B2 (ja) 1989-07-07 1990-06-28 マガイニンペプチドの置換アナログ

Country Status (16)

Country Link
EP (4) EP0751149A3 (ja)
JP (1) JP2854970B2 (ja)
CN (1) CN1055480C (ja)
AT (1) ATE146188T1 (ja)
AU (1) AU650236B2 (ja)
CA (1) CA2020663C (ja)
DE (1) DE69029377T2 (ja)
DK (1) DK0437556T3 (ja)
ES (1) ES2095255T3 (ja)
IE (1) IE63842B1 (ja)
IL (1) IL94939A (ja)
PH (4) PH30054A (ja)
PT (1) PT94625B (ja)
SG (1) SG47913A1 (ja)
WO (1) WO1991000869A1 (ja)
ZA (1) ZA905203B (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG47913A1 (en) * 1989-07-07 1998-04-17 Scripps Research Inst Substitution analogues of magainin peptides
US5221664A (en) * 1990-04-23 1993-06-22 Magainin Pharmaaceuticals Inc. Composition and treatment with biologically active peptides and toxic cations
AU648140B2 (en) * 1991-02-01 1994-04-14 Virtual Drug Development, Inc. Reverse antimicrobial peptides and antimicrobial compositions
CA2111214A1 (en) * 1991-06-12 1992-12-23 W. Lee Maloy Composition and treatment with biologically active peptides having c-terminal substitutions
US5424290A (en) * 1992-10-26 1995-06-13 Magainin Pharmaceuticals Inc. Biologically active peptides and uses therefor
US5773413A (en) * 1993-06-04 1998-06-30 Demeter Biotechnologies, Ltd. Method of combating mammalian neoplasias, and lytic peptides therefor
US5561107A (en) * 1993-06-04 1996-10-01 Demeter Biotechnologies, Ltd. Method of enhancing wound healing by stimulating fibroblast and keratinocyte growth in vivo, utilizing amphipathic peptides
CN101928340A (zh) * 2009-12-24 2010-12-29 深圳市圣西马生物技术有限公司 一组抗菌肽衍生物及其应用
CN104710523B (zh) * 2013-12-11 2017-12-29 华东理工大学 对铜绿假单胞菌具有抗菌性能的Magainin肽修饰物及其制备方法
BR112017028413A2 (pt) * 2015-07-02 2018-08-28 Dana Farber Cancer Inst Inc peptídeos antimicrobianos estabilizados
JP7105696B2 (ja) 2016-02-29 2022-07-25 デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド 感染症を治療するステープル化細胞内ターゲティング抗微生物ペプチド
US11325955B2 (en) 2017-07-19 2022-05-10 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Stabilized anti-microbial peptides for the treatment of antibiotic-resistant bacterial infections
CN111892646B (zh) * 2020-08-13 2023-05-02 中国人民解放军军事科学院军事医学研究院 抗菌肽衍生物及其在制备抗细菌感染药物中的应用
CN112625092B (zh) * 2021-01-13 2023-03-28 兰州大学 一种基于polybia-MPI的抗菌多肽化合物及其合成与应用
CN114634553B (zh) * 2022-04-27 2024-03-08 贵州医科大学 阳离子肽c9及其应用

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4810777A (en) 1987-03-04 1989-03-07 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Antimicrobial compounds

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2515763B2 (ja) * 1986-11-17 1996-07-10 株式会社小松製作所 埋設物探査方法
EP0362209B1 (en) * 1987-03-04 1994-06-08 THE UNITED STATES OF AMERICA as represented by the Secretary United States Department of Commerce New synthetic bioactive compounds and method of producing bioactive effect
SG47913A1 (en) * 1989-07-07 1998-04-17 Scripps Research Inst Substitution analogues of magainin peptides

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4810777A (en) 1987-03-04 1989-03-07 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Antimicrobial compounds

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
FEBS LETT.,236(2),p462−6,1988
FEBS LETT.,249(2),p219−23,1989(1989年6月5日)
Peptide Research,1(2),p81−6,1988

Also Published As

Publication number Publication date
ATE146188T1 (de) 1996-12-15
ES2095255T3 (es) 1997-02-16
EP0437556A4 (en) 1992-05-20
EP0751148A2 (en) 1997-01-02
EP0761684A3 (en) 1997-07-02
EP0761684A2 (en) 1997-03-12
EP0437556A1 (en) 1991-07-24
JPH04506801A (ja) 1992-11-26
CA2020663C (en) 1999-12-07
WO1991000869A1 (en) 1991-01-24
DE69029377D1 (de) 1997-01-23
IE902476A1 (en) 1991-02-13
AU650236B2 (en) 1994-06-16
EP0437556B1 (en) 1996-12-11
PH30054A (en) 1996-11-08
PH30219A (en) 1997-02-05
EP0751148A3 (en) 1997-07-02
ZA905203B (en) 1991-05-29
CN1055480C (zh) 2000-08-16
DK0437556T3 (da) 1996-12-30
DE69029377T2 (de) 1997-06-19
CA2020663A1 (en) 1991-01-08
EP0751149A3 (en) 1997-07-02
PT94625B (pt) 1997-03-31
IL94939A0 (en) 1991-06-10
CN1049166A (zh) 1991-02-13
IL94939A (en) 1996-12-05
IE63842B1 (en) 1995-06-14
EP0751149A2 (en) 1997-01-02
AU5945490A (en) 1991-02-06
PH30410A (en) 1997-05-09
SG47913A1 (en) 1998-04-17
PT94625A (pt) 1991-03-20
PH30218A (en) 1997-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2854970B2 (ja) マガイニンペプチドの置換アナログ
US5294605A (en) Amphiphilic peptide compositions and analogues thereof
JP2927539B2 (ja) マガイニンペプチドの欠失アナログ
JPH08505854A (ja) 修飾された末端を有するアミノ酸及びペプチド
WO2015161820A1 (zh) 两亲性合成抗菌肽、其药物组合物及其用途
EP0932613B1 (en) Blocking expression of virulence factors in s. aureus
JPH07501519A (ja) 生物活性両親媒性ペプチド組成物およびその用途
US7723467B2 (en) Antimicrobial compounds
US5235038A (en) Deletion and substitution analogues of melittin peptide
US5912231A (en) Substitution analogues of magainin peptides
JPH03504501A (ja) 両親媒性ペプチドとその用途
HU211251A9 (en) Polypeptides with affinity to lipopolysaccharides and their uses
JP3654667B2 (ja) ポリペプチド、その製造法およびそれをコードするdna
JP2641742B2 (ja) 新規ペプチド及び抗菌剤
CA2047317A1 (en) Amphiphilic peptide compositions and analogues thereof
WO1991019512A1 (en) Antimicrobial peptides
JP2641744B2 (ja) 新規ペプチド及び抗菌剤
JP3117985B2 (ja) 細菌性ショック治療剤
JP2641759B2 (ja) 新規ペプチド及び抗菌剤
JP2005532784A (ja) 新規の抗菌ボリシンペプチド
JPS6075498A (ja) ペプチド

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081120

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091120

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees