JP2854595B2 - 自動二輪車のエンジン用吸気通路構造 - Google Patents

自動二輪車のエンジン用吸気通路構造

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JP2854595B2
JP2854595B2 JP1080290A JP8029089A JP2854595B2 JP 2854595 B2 JP2854595 B2 JP 2854595B2 JP 1080290 A JP1080290 A JP 1080290A JP 8029089 A JP8029089 A JP 8029089A JP 2854595 B2 JP2854595 B2 JP 2854595B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、車体フレームを利用して形成した自動二
輪車のエンジン用吸気通路に関する。
(従来の技術) 自動二輪車には、従来、特開昭61−215185号公報で示
されたものがある。
これによれば、車体フレームはその前端部を構成する
ヘッドパイプを有し、このヘッドパイプから後下方に向
って左右一対の主フレームが延設されると共に、これら
各主フレームは後方に向うに従い車幅方向の外側方に向
うよう傾斜させられている。これら左右主フレームの後
端側には後輪を支承するリヤアームが枢支され、上記左
右主フレームの間に位置してこれら左右主フレームの後
部と上記リヤアームとの間に架設される緩衝器が設けら
れている。
上記各主フレームは断面が幅広の箱形に形成されると
共に、上記ヘッドパイプ側からリヤアームの枢支部に至
る上記各主フレームの部分は側面視でほぼ直線状に形成
されている。上記主のフレームの下方にエンジンが設け
られ、このエンジンに対する燃料供給装置は上記左右主
フレームの各後部間に設けられると共に、同上エンジン
の吸気用エアクリーナは上記燃料供給装置の上側に設け
られている。
また、上記各主フレーム自体の内部が吸気通路とされ
ており、これら吸気通路を通って上記各主フレームの外
側方の走行風が上記エアクリーナに導入され、この空気
が上記エアクリーナを通った後、気化器を通るときに燃
料と混合され、この混合気が上記エンジンに吸入されて
燃焼に供されるようになっている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上記従来の技術において、上記左右主フレ
ームの各前部の余剰空間を利用して、この空間に上記エ
アクリーナを配設させることが考えられるが、このよう
にすると、次の問題を生じるおそれがある。
即ち、上記各主フレームは後方に向うに従い外側方に
向うよう傾斜させられていることから、これに伴い、上
記吸気通路も同じように傾斜し、このため、上記各主フ
レームの前端部の外側方から上記吸気通路に導入された
走行風は、上記吸気通路内を後方に向うに従い、一旦、
外側方に向わされ、その後、内側方に折り曲げられて上
記エアクリーナに向わされることとなる。
よって、上記各主フレームの前端部の外側方から上記
エアクリーナに至る走行風は平面視でジグザグ状に流動
させられることとなってエンジンへの吸気の圧力損失が
大きくなり、このため、充填効率が低下して、エンジン
性能の向上が阻害されるおそれがある。
また、上記構成において、一般に、エンジンから後方
に向って延びる排気管が設けられるが、この排気管を単
に配設すると、この排気管の熱によって、上記吸気通路
内の空気が加熱され、これによっても、充填効率が低下
して、エンジン性能の向上が阻害されるおそれがある。
(発明の目的) この発明は、上記のような事情に注目してなされたも
ので、エンジンへの吸気の圧力損失を抑制すると共に、
吸気が排気管により加熱されることを防止して、エンジ
ン性能を向上させることを目的とする。
(発明の構成) 上記目的を達成するためにこの発明の特徴とするとこ
ろは、ヘッドパイプ3から後下方に向って左右一対の主
フレーム4,4を延設すると共に、これら各主フレーム4,4
を後方に向うに従い車幅方向の外側方に向うよう傾斜さ
せ、これら左右主フレーム4,4の後端側に後輪15を支承
するリヤアーム14を枢支させ、上記左右主フレーム4,4
の間に位置してこれら左右主フレーム4,4の後部と上記
リヤアーム14との間に架設される緩衝器16を設け、上記
各種フレーム4,4を断面が幅広の箱形に形成すると共
に、上記ヘッドパイプ3側からリヤアーム14の枢支部に
至る上記各主フレーム4の部分を側面視でほぼ直線状に
形成し、上記主フレーム4,4の下方にエンジン22を設
け、このエンジン22に対する気化器(燃料供給装置)33
を上記左右主フレーム4,4の各後部間に設けると共に、
上記左右主フレーム4,4の各前部間に上記エンジン22の
吸気用エアクリーナ35を配設し、かつ、このエアクリー
ナ35を上記気化器(燃料供給装置)33の上側に設け、一
方、上記エンジン22から後方に向って延びる排気管36を
設けた自動二輪車において、 (1)上記エアクリーナ35よりも前側で上記各主フレー
ム4の前端部にこの前端部を車幅方向で貫通する導入孔
38を形成し、これら各導入孔38を後方に向うに従い車幅
方向の内側方に向うよう傾斜させ、上記左右主フレーム
4,4の各前端部間の空間を上記エアクリーナ35の上流側
に連通させ、 (2)上記エアクリーナ35の下流側を上記気化器(燃料
供給装置)33に連通させる吸気管34を上記左右主フレー
ム4,4のうちの一方の主フレーム4の後部に沿うように
設けると共に、上記吸気管34の内部の上、下流部をそれ
ぞれ上記一方の主フレーム4の後部の内部に連通させ、 (3)車幅方向で、上記緩衝器16を基準として上記排気
管36とは反対側に上記吸気管34を配設した点にある。
(作 用) 上記構成による作用は次の如くである。
(1)エンジン22が作動する際の吸気は、まず、各主フ
レーム4の前端部の外側方から導入孔38を通って上記左
右主フレーム4,4の各前端部間に空間に流入し、ここか
らエアクリーナ35に向わされる。
この場合、上記導入孔38は、上記エアクリーナ35より
も前側で上記各主フレーム4の前端部に形成され、か
つ、後方に向うに従い車幅方向の内側方に向うよう傾斜
させられており、しかも、上記左右主フレーム4,4の各
前端部間の空間を上記エアクリーナ35の上流側に連通さ
せてある。このため、上記主フレーム4の前端部の外側
方から上記導入孔38を通って上記エアクリーナ35に向う
吸気は、従来の技術のように、ジグザグ状態に流動する
ことが防止されて、より直線的に上記エアクリーナ35に
向うこととなって、吸気の圧力損失が抑制される。
また、(2)上記エアクリーナ35の下流側を気化器
(燃料供給装置)33に連通させる吸気管34を上記左右主
フレーム4,4のうちの一方の主フレーム4の後部に沿う
ように設けると共に、これら吸気管34の内部の上、下流
部をそれぞれ上記一方の主フレーム4の後部の内部に連
通させてある。
このため、上記エアクリーナ35から気化器(燃料供給
装置)33に向う吸気は、上記吸気管34に加えて上記一方
の主フレーム4の内部をも流動することとなり、よっ
て、吸気の流動面積が大きくなる分、上記吸気の圧力損
失が更に抑制される。
更に、(3)車幅方向で、上記緩衝器16を基準として
上記排気管36とは反対側に上記吸気管34を配設してあ
る。
このため、上記吸気管34を流動する吸気が、上記排気
管36によって加熱されることは上記緩衝器16により防止
される。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
第2図において、1は自動二輪車、2はその車体フレ
ームである。この車体フレーム2はその前部にヘッドパ
イプ3を有し、このヘッドパイプ3から後下方に向って
左右一対の主フレーム4,4が延びている。これら各主フ
レーム4,4はそれぞれ後方に向うに従い外側方に向うよ
う傾斜させられている。
上記各主フレーム4は、断面が幅広、かつ、矩形の箱
形で、縦長の形状をなし、その後端に下方に向って延び
るリヤアームブラケット6を有している。また、上記各
主フレーム4の前後中途部から後上方に向ってそれぞれ
シートレール7,7が突出し、この各シートレール7はバ
ックステー8により補強されている。
上記ヘッドパイプ3にはフロントフォーク9が操向自
在に支承される。そして、このフロントフォーク9の下
端には前輪10が支承され、同上フロントフォーク9の上
端にはハンドル11が取り付けられている。12はフロント
フェンダである。
一方、上記リヤアームブラケット6,6には枢支軸13に
よりリヤアーム14が上下揺動自在に枢支され、このリヤ
アーム14の揺動端に後輪15が支承されている。この場
合、ヘッドパイプ3側からリヤアーム14の枢支部に至る
上記各主フレーム4の部分は側面視でほぼ直線状に形成
されており、つまり、この各主フレーム4は、前記した
ように断面を箱形にしたことと相俟って、後輪15側から
の負荷に対し十分の強度を保持するように形成されてい
る。
上記左右主フレーム4,4の間に位置してこれら左右主
フレーム4,4の後部と上記リヤアーム14との間にリンク
機構17を介して架設される緩衝器16が設けられている。
上記緩衝器16は後輪15側から車体フレーム2側に伝わろ
うとする衝撃を緩衝するもので、車幅方向の中央に位置
し、かつ、やや前傾している。
上記の場合、緩衝器16は左右主フレーム4,4の後部間
に位置し、同上緩衝器16の一端側である上端は、各主フ
レーム4の後部上面から上方に向って突出させた左右ブ
ラケット4a,4aに枢支軸18により枢支されている。ま
た、この際、緩衝器16の上部は上記各ブラケット4aと側
面視で重なり合っている。
19はシートで、このシート19は上記主フレーム4,4の
前部とシートレール8,8とに支持され、このシート19は
上記左右主フレーム4,4間や、左右バックステー8,8間の
空間を上方から覆っている。また、上記シート19の後方
にはリヤフェンダ20が設けられている。
22は上記後輪15を駆動させる2サイクルエンジンで、
このエンジン22は車体フレーム2に強固に支持されてい
る。このエンジン22の後部には動力伝達装置23が連設さ
れ、この動力伝達装置23に上記後輪15がチェーン伝動手
段24により連動連結されている。このチェーン伝動手段
24は駆動鎖車26と、後輪15に取り付けられる従動鎖車27
と、これらの両鎖車26,27に巻き掛けられる伝動チェー
ン28とで構成されている。そして、エンジン24の動力は
上記動力伝達装置23や伝動チェーン28などを介して後輪
15に伝えられる。
第1図から第5図において、上記エンジン22はクラン
クケース30を有し、このクランクケース30から前傾する
ようにシリンダ31が突出し、この突出端には点火プラグ
32が取り付けられている。また、上記クランクケース30
の上壁前部に形成された吸気ポートに燃料供給装置であ
る気化器33が取り付けられている。この気化器33は左右
主フレーム4,4の各後部間に設けられており、吸気管34
によりエアクリーナ35に連結されている。
一方、上記前傾したシリンダ31の後面に形成された排
気ポートから、排気管36が後方に向って延設され、この
排気管36に連なってマフラー36aが取り付けられると共
に、更に、このマフラー36aの後端にサイレンサー37が
取り付けられている。また、上記排気管36は上記気化器
33の上方で左右主フレーム4,4間を通って後方に延びて
いる 上記エンジン22の作動時には、走行風Aが各主フレー
ム4に貫設した導入孔38、エアクリーナ35、および吸気
管34を通して吸入され、これが気化器33で燃料と混合さ
れ、この混合気がクランクケース30を通って、シリンダ
31内に吸入される。そして、ここで燃焼し、その後は排
気管36、マフラー36a、およびサイレンサー37を順次通
して車体後方に排気される。
上記気化器33に燃料を送り込む板金製の燃料タンク39
が設けられる。この燃料タンク39は、前記クランクケー
ス30の前方でシリンダ31の下方に位置するタンク本体40
と、このタンク本体40の左側から後方に延びるタンク左
側部41と、同上タンク本体40の右側から後方に延びるタ
ンク右側部42とで構成され、これらは一体成形されてい
る。
上記タンク本体40の上面はタンク左側部41やタンク右
側部42の上面よりも低くなっており、つまり、タンク本
体40の上面側に凹所43が形成されている。そして、この
凹所43を通して前記点火プラグ32の保守、点検や交換作
業ができるようになっている。
また、上記燃料タンク39は、次のようにして車体フレ
ーム2に支持されている。
即ち、上記タンク左側部41とタンク右側部42の各上面
側はこれらにそれぞれ対応する主フレーム4,4にボルト4
8によりねじ止めされている。また、上記タンク本体40
の下面に左右一対の支持片44,44が突設されている。一
方、各主フレーム4の前後中途部から下方に向って支持
フレーム45が突設され、この各支持フレーム45はシリン
ダ31の左右側面と、タンク左側部41およびタンク右側部
42との間を通って下方に延びている。そして、この各支
持フレーム45の下端にゴム製の緩衝体46を介しボルト47
により上記支持片44がねじ止めされ、これによって燃料
タンク39が車体フレーム2に支持されている。
上記シリンダ31を冷却するためのラジエータ50が設け
られる。このラジエータ50は主フレーム4,4と支持フレ
ーム45とにねじ止めされて固定されており、このラジエ
ータ50は、側面視において上記シリンダ31や燃料タンク
39の上方で、かつ、前記フロントフェンダ12と各主フレ
ーム4との間に位置し、また、正面視では左右主フレー
ム4,4間のほぼ中央に位置している。
上記ラジエータ50の各側方にはそれぞれサイドカウル
51が設けられ、これら左右サイドカウル51,51は前方に
進むに従い漸次拡開するよう形成されている。また、上
記ラジエータ50よりも前側における左右サイドカウル5
1,51の各下端間には上記シリンダ31の突出端や燃料タン
ク39の前部上面が位置している。このため、走行風A
は、左右サイドカウル51,51や、上記シリンダ31の突出
端および燃料タンク39の前部上面により案内されて、ラ
ジエータ50に向って強制的に送り込まれ、このようにし
て、ラジエータ50における冷却効果が高められている。
上記ラジエータ50と主フレーム4との間における各サ
イドカウル51の部分には排出孔52が形成されている。ま
た、同上ラジエータ50の後方には、このラジエータ50に
対面する樹脂製のガイド板61が設けられ、このガイド板
61は左右主フレーム4,4間に架設され、かつ、このガイ
ド板61の各側端が各主フレーム4の下面にねじ止めや、
接着により取り付けられている。そして、ラジエータ50
を通過した後の高温の空気が、上記ガイド板61により外
側方に案内され、かつ、これは上記排出孔52を通して車
体の外側方に排出されるようになっている。なお、上記
ガイド板61を板金製としてこれを各主フレーム4.4に溶
接してもよい。
そして、上記のように構成した場合には、左右主フレ
ーム4,4、シート19の下面19a、およびガイド板61の後面
側とで囲まれた部分には容積の大きい空間49が形成さ
れ、しかも、この空間49は上記ガイド板61の機能によ
り、上記高温の空気の影響を受けない部分となってい
る。そこで、この空間49に前記エアクリーナ35が配設さ
れ、即ち、上記空間49の有効利用が図られると共に、エ
アクリーナ35がその機能を損なわないように配設されて
いる。
なお、上記各サイドカウル51は主フレーム4,4やラジ
エータ50にボルト54によりねじ止めされている。また、
上記サイドカウル51の前部は導入孔38を外側方から覆っ
ている。そして、このサイドカウル51の前部は走行風A
を導入孔38に案内する一方、この導入孔38が容易に外観
されることを防止すると共に、この導入孔38に異物が飛
び込むことを防止している。
上記実施例によれば、従来、主フレーム4上に設けら
れていた重量の重い燃料タンク39がこの主フレーム4よ
りも下方に設けられると共に、エンジン22の近傍に設け
られたため、車両の低重心化やマスの集中化が達成され
る。また、従来の燃料タンク39を設けた位置と入れ替に
軽量なエアクリーナ35を設けたために、上記低重心化が
更に効果的となっている。
一方、上記クランクケース30や燃料タンク39の下面を
覆ってこれらを保護する剛性のある保護板55が設けられ
ている。この保護板55は皿形をなして後下がり状となっ
ており、前記各支持フレーム45の下端と、リアアームブ
ラケット6の下端に取り付けたブラケット56とにそれぞ
れボルト57,58により強固にねじ止めされている。ま
た、上記燃料タンク39の下面には突出部60が形成されて
おり、この突出部60が保護板55の前部に嵌入されてい
る。
第1図と、第5図から第8図により、エンジン22の吸
気通路64につき、詳しく説明する。
上記エンジン22は上記主フレーム4,4の下方に設けら
れて、これら左右主フレーム4,4の各前部間の空間は余
剰空間となっている。そこで、この空間に上記エアクリ
ーナ35が配設され、このエアクリーナ35は上記気化器33
よりも上側に位置させられている。
上記エアクリーナ35よりも前側、上記各主フレーム4
の前端部にこの前端部を車幅方向で貫通する導入孔38が
形成されている。これら各導入孔38は後方に向うに従い
車幅方向の内側方に向うよう傾斜させられている。上記
左右主フレーム4,4の各前端部間の空間は上記エアクリ
ーナ35の上流側に連通させられている。
前記吸気管34の内部は、上記吸気通路64の下流側を構
成して、上記エアクリーナ35の下流側を上記気化器33に
連通させている。上記吸気管34は、上記両主フレーム4,
4のうち左側の主フレーム4の後部に沿うように設けら
れている。より具体的には、上記吸気管34は、上記した
左側の主フレーム4と、この左側の主フレーム4の内側
面に取り付けられる板金材66と、この板金材66の後部に
貫設された連通孔68を気化器33の入口にまで案内するゴ
ム製の連通パイプ69とで構成されている。また、この場
合、上記吸気管34を構成している左側の主フレーム4の
内側板には、それぞれ円形の空気入口71と空気出口72と
が前後に離れて形成され、これら空気入口71と空気出口
72とにより、上記吸気管34の内部の上、下流部が、それ
ぞれ上記左側の主フレーム4の後部の内部に連通させら
れている。
図1、3、6で示すように、車幅方向で、上記緩衝器
16を基準として上記排気管36とは反対側に上記吸気管34
が配設されている。この場合、上記連通パイプ69は緩衝
器16との干渉を避けるよう円弧状に折り曲げられてお
り、これによって、緩衝器16がエンジン22に十分に接近
させられてマスの集中が図られている。
そして、前記走行風Aがエアクリーナ35を通過するこ
とにより過された空気は、上記吸気管34を通って気化
器33にまで導かれる。この場合、上記空気の一部73は上
記空気入口71を通って一旦左側の主フレーム4内に流入
し、次いで、空気出口72を通って同上主フレーム4内か
ら排出され、その後、連通パイプ69を通って気化器33側
に吸入されるようになっている。即ち、左側の主フレー
ム4の内部空間は、エアクリーナ35から気化器33に至る
吸気通路64の一部を構成している。
その他、74は仕切板で、この仕切板74は左側の主フレ
ーム4の内部を前後に仕切っている。なお、上記主フレ
ーム4が左右半割材を最中状に接合して形成される場合
には、上記仕切板74は容易に設けることができる。しか
し、上記主フレーム4が押し出し成形品の場合には、こ
の仕切板74を設けることは容易ではない。よって、この
場合には、この仕切板74は設けなくてもよい。
ところで、前記したように上記の主フレーム4は断面
が幅広で、かつ、縦長の箱形である。そして、上記した
ように、この主フレーム4により吸気通路64の一部が構
成されたことから、この吸気通路64の断面積は十分に確
保されることになる。しかも、この主フレーム4はエア
クリーナ35側から気化器33側に向って直線状に延びてい
る。従って、この吸気通路64における吸気抵抗は小さく
抑えられる。
また、上記構成において、左側の主フレーム4に突設
した前記ブラケット4aは中空とされ、その内部の空間76
は上記吸気管34内に連通しており、つまり、上記空間76
は吸気通路64の一部を構成している。また、この場合、
上記空間76は十分の容積を有しており、これは空気チャ
ンバとなっている。
(発明の効果) この発明によれば、ヘッドパイプから後下方に向って
左右一対の主フレームを延設すると共に、これらの各主
フレームを後方に向うに従い車幅方向の外側方に向うよ
う傾斜させ、これら左右主フレームの後端側に後輪を支
承するリヤアームを枢支させ、上記左右主フレームの間
に位置してこれら左右主フレームの後部と上記リヤアー
ムとの間に架設される緩衝器を設け、上記各主フレーム
を断面が幅広の箱形に形成すると共に、上記ヘッドパイ
プ側からリヤアームの枢支部に至る上記各主フレームの
部分を側面視でほぼ直線状に形成し、上記主フレームの
下方にエンジンを設け、このエンジンに対する燃料供給
装置を上記左右主フレームの各後部間に設けると共に、
上記左右主フレームの各前部間に上記エンジンの吸気用
エアクリーナを配設し、かつ、このエアクリーナを上記
燃料供給装置の上側に設け、一方、上記エンジンから後
方に向って延びる排気管を設けた自動二輪車において、 (1)上記エアクリーナよりも前側で上記各主フレーム
の前端部にこの前端部を車幅方向で貫通する導入孔を形
成し、これら各導入孔を後方に向うに従い車幅方向の内
側方に向うよう傾斜させ、上記左右主フレームの各前端
部間の空間を上記エアクリーナの上流側に連通させてあ
り、次の効果が生じる。
即ち、上記エンジンが作動する際の吸気は、まず、上
記各主フレームの前端部の外側方から上記導入孔を通っ
て上記左右主フレームの各前端部間の空間に流入し、こ
こから上記エアクリーナに向わされる。
この場合、上記したように、導入孔は、上記エアクリ
ーナよりも前側で上記各主フレームの前端部に形成さ
れ、かつ、後方に向うに従い車幅方向の内側方に向うよ
う傾斜させられており、しかも、上記左右主フレームの
各前端部間の空間を上記エアクリーナの上流側に連通さ
せてあるため、上記主フレームの前端部の外側方から上
記導入孔を通って上記エアクリーナに向う吸気は、従来
の技術のように、ジグザグ状に流動することが防止され
て、より直線的に上記エアクリーナに向うこととなっ
て、吸気の圧力損失が抑制される。
よって、吸気の圧力損失が抑制される分、エンジンへ
の充填効率が向上して、エンジン性能の向上が達成され
る。
また、(2)上記エアクリーナの下流側を上記燃料供
給装置に連通させる吸気管を上記左右主フレームのうち
の一方の主フレームの後部に沿うように設けると共に、
上記吸気管の内部の上、下流部をそれぞれ上記一方の主
フレームの後部の内部に連通させてある。
このため、上記エアクリーナから燃料供給装置に向う
吸気は、上記吸気管に加えて上記一方の主フレームの内
部をも流動することとなり、よって、吸気の流動面積が
大きくなる分、上記吸気の圧力損失が更に抑制される。
よって、吸気の圧力損失が抑制される分、エンジンへ
の充填効率が向上して、エンジン性能の向上が達成され
る。
更に、(3)車幅方向で、上記緩衝器を基準として上
記排気管とは反対側に上記吸気管を配設してある。
このため、上記吸気管を流動する吸気が、上記排気管
によって加熱されることは上記緩衝器により防止され
る。
よって、吸気の加熱が防止される分、エンジンへの充
填効率が向上して、エンジン性能の向上が達成される。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施例を示し、第1図は第2図の部分拡
大図、第2図は自動二輪車の全体側面図、第3図は部分
平面図、第4図は部分正面図、第5図は第1図のV−V
線矢視断面図、第6図は同上第1図のVI−VI線矢視断面
図、第7図は同上第1図のVII−VII線矢視断面図、第8
図は同上第1図のVIII−VIII線矢視断面図である。 1……自動二輪車、2……車体フレーム、3……ヘッド
パイプ、4……主フレーム、14……リヤアーム、15……
後輪、16……緩衝器、22……エンジン、33……気化器
(燃料供給装置)、34……吸気管、35……エアクリー
ナ、36……排気管、38……導入孔、64……吸気通路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−252083(JP,A) 実開 昭62−127230(JP,U) 実開 昭59−24624(JP,U) 実開 昭62−117190(JP,U) 実開 昭60−165215(JP,U) 実開 昭64−16993(JP,U) 実開 昭62−117190(JP,U) 実開 昭63−166884(JP,U) 実公 昭38−401(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62K 11/00 - 11/04 B62J 39/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドパイプから後下方に向って左右一対
    の主フレームを延設すると共に、これら各主フレームを
    後方に向うに従い車幅方向の外側方に向うよう傾斜さ
    せ、これら左右主フレームの後端側に後輪を支承するリ
    ヤアームを枢支させ、上記左右主フレームの間に位置し
    てこれら左右主フレームの後部と上記リヤアームとの間
    に架設される緩衝器を設け、上記各主フレームを断面が
    幅広の箱形に形成すると共に、上記ヘッドパイプ側から
    リヤアームの枢支部に至る上記各主フレームの部分を側
    面視でほぼ直線状に形成し、上記主フレームの下方にエ
    ンジンを設け、このエンジンに対する燃料供給装置を上
    記左右主フレームの各後部間に設けると共に、上記左右
    主フレームの各前部間に上記エンジンの吸気用エアクリ
    ーナを配設し、かつ、このエアクリーナを上記燃料供給
    装置の上側に設け、一方、上記エンジンから後方に向っ
    て延びる排気管を設けた自動二輪車において、 (1)上記エアクリーナよりも前側で上記各主フレーム
    の前端部にこの前端部を車幅方向で貫通する導入孔を形
    成し、これら各導入孔を後方に向うに従い車幅方向の内
    側方に向うよう傾斜させ、上記左右主フレームの各前端
    部間の空間を上記エアクリーナの上流側に連通させ、 (2)上記エアクリーナの下流側を上記燃料供給装置に
    連通させる吸気管を上記左右主フレームのうちの一方の
    主フレームの後部に沿うように設けると共に、上記吸気
    管の内部の上、下流部をそれぞれ上記一方の主フレーム
    の後部の内部に連通させ、 (3)車幅方向で、上記緩衝器を基準として上記排気管
    とは反対側に上記吸気管を配設した自動二輪車のエンジ
    ン用吸気通路構造。
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