JP2854285B2 - 多官能性水性エポキシ樹脂分散液を硬化させる方法 - Google Patents

多官能性水性エポキシ樹脂分散液を硬化させる方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】以下の反応式
【化4】 によって、エポキシ基が活性水素原子を有する化合物、
例えばアルコール、フェノール、酸、アミンもしくはメ
ルカプト化合物と反応する能力を有することは当該分野
において公知である。従って、エポキシ樹脂は反応性水
素原子を含むそのような架橋剤により架橋し、高分子生
成物を形成する。現在、エポキシ樹脂用の硬化剤とし
て、例えば活性水素原子を含む以下の物質、ジカルボン
酸及びポリカルボン酸、ポリアルコール、ポリフェノー
ル、ジアミン及びポリアミン並びにポリメルカプタン、
が用いられている。これについては、異なる架橋反応が
図示されているUllmann の"Encyklopadie der technisc
hen Chemie" (Encyclopedia ofthe technical Chemistr
y), 10 巻、1975、567-577 頁、特に570 頁、表6に引
用されている。
【0002】エポキシ樹脂を硬化させるための多くの硬
化剤が従来記載されているにもかかわらず、多くの系は
適しておらず、例えば、エポキシ樹脂分散液のようなエ
ポキシ樹脂が特定の形状もしくは組成で存在する場合、
従来記載された硬化剤は、エポキシ樹脂をある分野にお
いて用いる際に十分ではない。
【0003】前記問題は、エポキシ樹脂の硬化が他の成
分、例えば充填剤、顔料、乳化剤及び同様の成分を含む
系で行わねばならない場合に深刻である。エポキシ樹脂
をセメントもしくは石灰のような無機バインダー、及び
同様の他の添加剤、例えばコンクリート用の添加剤を含
む系で用いられる場合、前記無機バインダーのアルカリ
性のため及びそのような組成物に通常存在する他の成分
のため、さらに困難性に遭遇する。要約すると、現在ま
で上記要求をすべて満たす硬化剤は入手できなかった。
【0004】一方、プラスチック材料及び樹脂のような
高分子材料を含むある種の添加剤を加えることによっ
て、モルタル、特にコンクリートのようなセンメント含
有モルタルのある技術的特性を改良することが望まし
い。そのような追加添加剤の添加により、例えば以下の
特性が改良され、組成物に与えられる。組成物の良好な
作業性、しかし、不利な水/セメント値を保っている。
成分の沈降のような分離工程の妨害、水溶液のような成
分の凝離、及び表面へのセメント層の望ましくない出
現。保水能の増加。凍結防止塩のような塩及びカーボネ
ートのような、環境からの有害な物質に対する高い耐
性。層を薄く塗布した場合にさえ、建設現場における古
い表面、コンクリート及び他の物質への優れた接着。
【0005】長年、セメントモルタルに熱可塑性である
高分子材料を添加することが当該分野において公知であ
る。以下の表において、対応する熱可塑性材料がセメン
ト混合物に加えられた年度が示されており、またこの表
において前記生成物が示す欠点が簡潔に示されている。
【0006】 年度 熱可塑性材料及びその欠点 1950 ポリビニルアセテート重合体。これはセメント懸濁液の高アルカリ性 条件においてすぐに鹸化される。 1958 スチレン−ブタジエンポリマー。これは紫外線を照射しても低い安定 性のみ有する。 1970 スチレン−アクリレートポリマー。これは鹸化に対し及び紫外線を照 射した場合でも十分な安定性を有する。
【0007】上記熱可塑性ポリマーの分散液の添加によ
り、「ポリマーセメントコンクリート製品」、略して
「PCC製品」と呼ばれる多くのポリマー改質セメント
モルタルを開発することが可能であった。この製品は、
前記熱可塑性材料の分散液を加えないで製造した製品と
比較して多くの不利な特性を有している。前記製品は使
用において快適でありそれほど高価ではない。しかし、
セメントモルタルしばしば、大きな温度変化、水、紫外
線及び異なる化学物質への暴露、並びに同様の影響のよ
うな厳しい環境条件にさらされ、熱可塑性分散液を加え
ることにより製造された製品は、長期間前記条件にさら
された場合に重大な欠点を有する。
【0008】熱可塑性材料の分散液は通常、乳化剤、保
護コロイド、及び/又は融合助剤を含み、従って、貯蔵
期間の間、及びしばしば製造された建築材料の硬化後で
さえ微生物の攻撃を受けやすい。
【0009】環境及び気候の影響により、建築材料が劇
的な温度変化を受け、また、前記温度変化に関する限り
PCC製品が上記要求を満たさないことは、当業者に公
知である。
【0010】熱可塑性材料の分散液のほとんどは使用温
度において軟らかい。通常Tgとして略されるガラス転
移温度は+30℃〜−30℃の範囲である。そのような熱可
塑性材料の、「MFT」と略される最小フィルム形成温
度は、熱可塑性材料を膨潤させる融合助剤を添加するこ
とによって改良される。この融合助剤は通常低い粘度を
有する特に選ばれた有機溶媒であり、しかし、この有機
溶媒は、フィルムが形成されるとすぐに建築材料より蒸
発する。しかし、より厚い建築材料の層を塗布した場合
に、前記融合助剤が熱可塑性材料の形成された層から所
望の程度まで蒸発しないことがわかった。高いガラス転
移温度を有する高分子材料を用いた場合でさえ、熱可塑
性材料のフィルムは上記の理由のためその軟らかさを保
つ。
【0011】モルタルもしくはコンクリートに加えられ
る熱可塑性材料がアクリレートを含む分散液である場
合、すでに示したエステル基の鹸化の問題において他の
欠点がみられ、このモルタルもしくはコンクリートを長
期間水もしくは湿潤環境にさらした場合に、それにより
カルボン酸基が形成され、及び前記カルボン酸基はその
熱可塑性ポリマーをより親水和性にし、ポリマーを膨潤
させ、より軟らかくする。
【0012】熱可塑性材料の分散液が加えられるそのよ
うなモルタルの上記望ましくない特性は、すでに1960年
以来、添加剤として熱可塑性材料の代わりにエポキシ樹
脂の分散液がモルタルもしくはコンクリートに用いられ
ている理由である。
【0013】エポキシ樹脂の分散液は長い間、異なる種
類の基材に、例えばコーティング材料として塗布される
層として用いられてきた。前記エポキシ樹脂の分散液に
用いられる硬化剤は、通常強力な乳化活性を有する成分
を多量に含んでいる。しかし、このエポキシ樹脂分散液
を硬化する場合、前記乳化活性を有する成分は少なくと
もより高い程度に又はほぼ完全に架橋反応によって高分
子材料に混入され、その硬化した樹脂において遊離乳化
剤はほんのわずかのみしか存在しない。
【0014】そのようなエポキシ樹脂の分散液を用いて
製造されるフィルムは角状の特性を有する。これは約50
℃までのガラス転移温度を有し、その硬化したフィルム
は、強アルカリ性媒体に暴露された場合でさえほんのわ
ずかのみしか膨潤しない。そのような高分子材料の分散
液の上記特性は、この分散液をセメントもしくはモルタ
ル用の添加剤として用いる限りかなり望ましい。しか
し、それにもかかわらず、この系においてコンクリート
及びモルタルの技術的特性を改良するため、水性エポキ
シ樹脂分散液及び硬化剤、好ましくは硬化剤の水性分散
液の組成物を提供するため行われた第一のテストは成功
しなかった。
【0015】この困難性の理由は複雑であると考えられ
る。モルタルの硬化を与える工程は、例えばエポキシ樹
脂の分野において通常用いられる添加剤によって悪影響
を受ける。
【0016】エポキシ樹脂用の多くの硬化剤及び硬化系
は市場において入手可能であり、これは水ですでに希釈
されて入手可能であり、良好な乳化活性を有する。この
硬化剤の良好な乳化活性は親水性並びに疎水性を有する
アミン成分の添加により提供され、そのようなアミン成
分の例は改質脂肪酸アミド−ポリアミド、末端アミノも
しくは酸アミド基を有するポリアクリレート、及びイソ
シアネート付加物もしくはエポキシ樹脂付加物であり、
これらは置換基としてアミノ基を有する。酸をこのアミ
ンに加えた場合、これらはカチオン乳化剤に変化する。
エポキシ樹脂用の硬化剤は、例えば以下の特許、US 3,9
56,208、DE 2,627,070、US 4,123,402、JP 54-148,025
、US 4,179,418、EP 10,318 、JP 58-023,823 、US 4,
489,179、US 4,539,347、並びに C.A.May編の"Epoxy Re
sins-Chemistry and Technology"、Marcel Dekker, In
c. Basle 1988、498 頁に記載されている。
【0017】しかし、前記公知の硬化剤及び硬化系は、
セメントモルタル用の添加剤として用いられるエポキシ
樹脂の分散液には適合しない。この系は無機バインダー
(例えばセメント及び/又はフライアッシュ)の存在の
ため強アルカリ性を有し、アミンの塩である上記カチオ
ン乳化剤からの前記アルカリ性環境において遊離アミン
が遊離する。このカチオン乳化剤の化学変化はエマルジ
ョンを不安定にし、そのエマルジョンは破壊する。前記
問題は、セメントモルタル混合物において、数種の通常
の添加剤、例えば水希釈剤、高度水希釈剤、消泡剤及び
同様の製品が存在する場合に、より深刻である。上記刊
行物に記載された硬化剤及び硬化系のあるものは、さら
に前記混合物のアルカリ性環境においてすぐに鹸化され
るエステル基を有する。
【0018】従って、このモルタルの混合物は作業工程
の間及び硬化後、所望の特性を有していない。
【0019】公告された独特許出願 2106320において、
コーティングシステム及びペイントが記載されており、
その必須成分はエポキシ樹脂及び硬化剤の水希釈性分散
液である。この硬化剤は脂肪酸誘導体により改良された
アミンであり、エポキシ樹脂及び/又は硬化剤の分散液
は2種の乳化剤により分散され、前記乳化剤の1つは水
に分散性であり、他の乳化剤は水溶性である。この独特
許出願に開示された好ましい硬化剤は、ポリアルキレン
ポリアミンとモノマーもしくはダイマーもしくはトリマ
ー脂肪酸との反応生成物である(請求項4参照のこ
と)。
【0020】公告された仏特許出願 2541295において、
エポキシ樹脂及びアミン硬化剤が、強化剤と共に石プレ
ート上に塗布される方法が記載されている。硬化剤の例
として、エポキシドとアミノアミドの付加生成物が挙げ
られており、前記付加生成物は所望によりフェノール及
びホルムアルデヒド及びアミンの縮合生成物と混合され
ている。好ましい硬化剤は、モノマー脂肪酸と過剰のア
ミンの縮合生成物とエポキシ樹脂の付加生成物であり、
前記アミン成分の例として、エチレンジアミンが挙げら
れている(請求項3及び4参照のこと)。しかし、前記
刊行物は、この硬化剤をある種の乳化剤と混合して用い
るべきこと及び硬化されるエポキシ樹脂がエポキシ樹脂
のエマルジョンではないことを何ら示していない。
【0021】DATABASE WPI, Derwent Publications Lt
d., London (GB), Class A 23, AN 79-46821 B & SU-A-
620495 (Lengd Road Res Inst) において、加熱工程を
行わず製造される、道路表面をコートするための組成物
が記載されている。この組成物はアスファルトバインダ
ーのカチオンエマルジョンを含み、エポキシ樹脂と硬化
剤の組合せにより硬化される。前記刊行物には、硬化剤
もしくはエポキシ樹脂をエマルジョンとして用いるべき
こと、及びエポキシ樹脂の硬化が塩酸の水溶液の添加に
より遅らされることについて何ら示されていない。
【0022】公告された独特許出願 2815706において、
水溶性エポキシ樹脂が添加されたセメント含有組成物が
記載されている。この水溶性エポキシ樹脂は、水性ポリ
アルキレンポリアミンと混合されるポリオールのポリグ
リシジルエーテルを含む群より選ばれる。ポリオール成
分の例として、ポリグリセロール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリトリトール、ポリグリコール及び同様
のポリオールが挙げられ、水性ポリアルキレンポリアミ
ン成分は通常、ジエチレントリアミン(DETAと略され
る)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、及び同様のア
ミンを含む群より選ばれる。セメント組成物への前記水
性エポキシ樹脂の添加により、その機械特性が明らかに
改良される。しかし、湿ったコンクリート用の接着剤の
配合において用いられる成分として、すでにスイス特許
471811に記載されているヒダンタントインエポキシ樹脂
をセメント組成物に加えることも技術的観点から可能で
ある。
【0023】しかし、上記系は、多くの適用分野におい
てその使用を不可能にする重大な欠点をいくつか有して
いる。例えば、使用されるずっと前に水で樹脂を希釈す
ることができない。それは、水希釈された樹脂が貯蔵の
間に加水分解し使用できなくなるからである。さらに、
可使時間は通常とても短い。それは、使用前に加えられ
る水がアミンとエポキシドの間の反応を高度に促進する
からである。しばらく前に、砂−石もしくは腐敗した木
材の固化を補強するため、ジメチルヒダントイン−ジグ
リシジルエーテルとポリアミンの水性混合物が用いら
れ、前記適用分野において、この混合物の可使時間は多
量の酸の添加により延長された。しかし、酸含有混合物
はセメントもしくはモルタル含有混合物に加えることが
できない。それはこの混合物が硬化し始める際に起こる
化学工程に酸が悪影響を与えるからである。さらに、上
記樹脂のほぼすべてが、毒性のため建築用に用いること
ができなくなった。
【0024】水溶性ポリアミンをエポキシ樹脂分散液と
共に用いた際に発見された欠点は、前記ポリアミンがエ
マルジョンを破壊する傾向が大きいことである。
【0025】原則として、酸を加えずに用いた場合にエ
ポキシ樹脂と速く反応せず、そしてさらにその分散液の
破壊を直接引き起こさない水溶性ポリアミン−エポキシ
樹脂付加物を製造することが可能である。
【0026】それにもかかわらず、そのような系はすぐ
に不安定になる。それは、コロイド粒子が疎水性樹脂粒
子に結合する傾向を有し、そして速い結合及び凝集がみ
られるからである。
【0027】1970年代の最後において、モルタルの配合
用の添加剤としてエポキシ樹脂分散液を用いることを可
能にした初めての新規硬化剤が開発された。前記モルタ
ルは、熱可塑性材料の分散液の添加により改良されたモ
ルタルと比較して改良された特性を有している。
【0028】上記建築材料は現在市場において入手可能
であり、特別の分野において用いられたおり、英語圏で
は、それは「エポキシセメントコンクリート」と呼ば
れ、全世界においてそれは通常「ECCモルタル」と呼
ばれている。前記ECCモルタルの特性は、例えばC.H.
Conradにより研究されており、"Lehrgang Nr. 14487/8
0.127 der Technischen Akademie Esslingen, 1991"に
おいて、前記ECCモルタルについて知られていること
が示されている。
【0029】欧州特許 00605 B1 において、そのような
ECCモルタルにおいて良好な結果で用いることができ
る硬化剤が記載されている。前記硬化剤は、まず約1000
g/mol の平均分子量Mrを有するポリエチレングリコール
より出発する樹脂予備生成物を合成し、これをビスフェ
ノール−A/F−ジグリシジルエーテルの過剰の混合物
と反応させることにより製造される。前記方法の間、ル
イス酸である好適な触媒が存在しなければならず、この
反応は高温及び長い反応時間を必要としている。さら
に、ポリエチレングリコール出発材料はヒドロスコープ
特性を有し、前記反応を行うため用いる前によく乾燥し
なければならない。それは、水が存在すると、示された
要求を満たさない硬化剤を与える望ましくない副生成物
が形成するからである。
【0030】前記方法により製造された樹脂予備生成物
は、過剰のエポキシ樹脂が存在するエポキシ末端基を有
するポリエチレングリコールである。前記樹脂予備生成
物は第二の反応工程において、過剰のジアミンと反応さ
れ、その後生成物が80%の固体の含量を有するまで水で
希釈される。最後に、前記生成物の1級アミノ基の一部
がアクリロニトリルと付加反応され、前記1級アミノ基
は前記ビニル基の付加により2級アミノ基に転化され
る。前記特許において、例1A〜3Cによる硬化剤は以
下の組成(前記硬化剤 100%に対し)を有する。 約45%(約14モル%の相当する)の、乳化剤として作用
するビス(ジアミンジエポキシド)−ポリエチレングリ
コール付加物 約35%(約32モル%に相当する)のビス(ジアミン)−
エポキシ樹脂付加物 約20%(約48モル%に相当する)のビス(アクリロニト
リル)−ジアミン付加物 5%以下の遊離ジアミン
【0031】前記硬化剤はモルタル組成物に加えてよ
い。これは通常の添加剤、例えば高度の水希釈剤も含ん
でよく、約20%固体の固体含量に達するまで水で希釈し
た場合、温度を約35℃に保つ限り凝集は起こらない。し
かし、これは前記生成物の欠点である。それは、流動性
モルタルを製造する場合、配合がとても困難であるから
である。さらに、前記硬化剤の製造において、第一の反
応工程が重要であり、従って、通常常に同じ特性もしく
は品質を保って前記硬化剤を製造することは不可能であ
る。
【0032】欧州特許出願387418 A2 において、ポリエ
ーテル改質樹脂予備生成物の困難な合成が、末端アミノ
基を有するポリエチレングリコールによる、すなわちTE
XACOより商標Jeffamine EDとして販売されている製品に
よる方法を開始することにより簡単にされる方法が記載
されている。しかし、前記方法は新規ではない。例え
ば、欧州特許 EP 109173 B1 において、エポキシ樹脂へ
のJeffamine の付加物がすでに記載されている。しか
し、この樹脂予備生成物は、前記生成物内に含まれてい
る末端アミノ基がエーテル形成反応に対しその触媒活性
のためまもなくゲル形成するのでとても短時間のみしか
貯蔵できない。従って、この予備生成物は第二反応工程
において過剰のジアミンと反応され、付加物を形成し、
前記第二反応工程は、欧州特許000605においてすでに記
載された方法と同様の方法で行われる。ほとんどの例に
より、前記第二反応工程はアクリロニトリルを用いて同
様に行われる。しかし、本発明において、欧州特許0006
05に記載の反応とは逆に、生成物はアクリロニトリルと
の反応、すなわち2-シアノエチル化を行う前に水によっ
て希釈されない。しかし、本発明において、アクリロニ
トリルは過剰のジアミンと最初に反応されジアミン−シ
アノアクリレート付加物を形成する。次いで前記付加物
は樹脂予備生成物と反応され、最後に水によって希釈さ
れ、80%の固体含量を与える。
【0033】この生成物の典型的組成を以下の表に示
す。 例 11 例 17 成分 % モル% % モル% ─────────────────────────────────── 乳化剤として作用するテトラキス (ジアミンジエポキシド)Jeffamine 付加物 約49 5 約50.0 4.5 ビス(ジアミン)樹脂付加物 16 10 2.5 1.0 アクリロニトリル−ジアミン モノ付加物 − − 31.0 49.0 遊離ジアミン 35 85 16.5 45.5 ───────────────────────────────────
【0034】当量あたり163gのエポキシ当量を有するビ
スフェノールAジグリシジルエーテルが用いられている
ことが興味深い。示された「アミン当量」は、アクリロ
ニトリルを含む示された硬化剤すべてにおいてかなり高
く、従って、「アミン当量」により、g/当量で表され
る活性水素もしくはNH−当量の当量が意味される。硬
化剤に多量に存在する遊離ジアミンの及びアクリロニト
リル付加物のため、前記生成物は80%の固体含量におい
てむしろ低い粘度を有する。それにもかかわらず、50%
の樹脂と50%の硬化剤の分散液の混合物の粘度は通常、
所望よりもかなり高い。さらに、わずか20%の固体含量
に前記硬化剤を希釈することは不可能であり、従って前
記硬化剤は通常ECCモルタル用の硬化剤として用いる
ことができない。さらに、この低い水分散性は、作業工
程後に道具を洗浄する必要のある洗浄操作を困難にす
る。
【0035】本発明の目的は、水により希釈可能であ
り、従来記載された硬化剤の上記欠点を有さない硬化剤
を提供することである。
【0036】この硬化剤は以下の要求を満たすべきであ
る。例えば、ワンポット法による、硬化剤の簡単な製造
方法。この方法に必要な温度は高すぎるべきではない
(<100 ℃)。例えば、アクリロニトリル、エチレンイ
ミン及び同様の製品のような、毒性の高い出発材料の使
用を避けるべきである。有機溶媒の使用は避けるべきで
ある。硬化剤は、約20%の固体含量、50℃までの温度に
おいて長期間、凝集しないで貯蔵可能であるべきであ
る。
【0037】驚くべきことに、少なくとも1種の乳化
剤、少なくとも1種の補助乳化剤及びさらに少なくとも
1種のビス(ジアミン)−ジエポキシド付加物を含む本
発明の硬化剤により前記目的が達成されることがわかっ
た。
【0038】本発明の1つの目的は、アミノ基を含み、
以下の成分、下式I
【化5】 (上式中、R1 は各々独立に、水素原子又は1〜6個の
炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキル基もしく
は所望により1個以上のフェニレン基で置換している1
〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基であり、R4 は各々独立に、1〜8個の炭素原子を有
するアルキレン基であり、nは1〜5の整数であり、x
は8〜90の整数である)で表される少なくとも1種のポ
リアルキレンポリエーテルジアミン基をその分子内に含
む少なくとも1種の乳化剤を10〜80重量% 下式II
【化6】 (上式中、R1 及びnは各々独立に、式Iの基について
の上記と同じ意味を有し、yは1〜6の整数である)の
少なくとも1種のポリアルキレンポリアミン基をその分
子内に含む補助乳化剤を1〜80重量%、及び下式III
【化7】 (上式中、R1 は式Iと同じ意味を有し、Aはアルキレ
ン基、シクロアルキレン基、ポリアルキレンポリエーテ
ル基、又はアルキル基並びにシクロアルキル基及び/又
は芳香族基を含む二価基である)の少なくとも2個のア
ミノアルコール基をその分子内に含む少なくとも1種の
ビス(ジアミン)−ジエポキシド付加物を5〜80重量%
を含むことを特徴とする、水性エポキシ樹脂分散液用の
硬化剤である。
【0039】本発明の硬化剤は、所望により追加成分と
して、ジアミンもしくは2種以上のジアミンの混合物を
硬化剤の総重量に対し80重量%までの量含む。硬化剤に
所望により存在する好ましいジアミンは、2個の1級ア
ミノ基を含むジアミンである。
【0040】好ましい本発明の硬化剤において、式Iの
ポリアルキレンポリエーテルジアミン基が結合される乳
化剤の分子の残りの部分、及び式IIのポリアルキレンポ
リアミン基が結合される補助乳化剤の分子の残りの部分
は、同様の構造を有し、所望により乳化剤及び補助乳化
剤の残りの部分は同一であってもよい。
【0041】好ましい本発明の硬化剤において、乳化剤
の基Iは下式IV
【化8】 〔上式中、R5 は長鎖脂肪族基、好ましくは7〜25個の
炭素原子を有するアルキル基又は下式
【化9】 (上式中、R6 は7〜25個の炭素原子を有するアルキル
基であり、Yは直接結合又は式
【化10】 の二価基であり、zは1〜4の整数である)で表される
脂肪族ポリアミン基であり、Bはアルキレン基、1個以
上のエーテル酸素原子でそのアルキレン鎖内において中
断しているアルキレン基、又は二価環式脂肪族もしくは
芳香族もしくはアリール脂肪族基であり、R1 は水素又
は1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アル
キル基及びアルキル部分内に1〜6個の炭素原子を有す
るフェニレン基で置換した直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基を含む群より選ばれる〕で表される構造に結合してい
る。
【0042】好ましい本発明の硬化剤においてさらに補
助乳化剤において、式IIのポリアルキレンポリアミン基
は、下式IV
【化11】 〔上式中、R5 は長鎖脂肪族基、好ましくは7〜25個の
炭素原子を有するアルキル基又は下式
【化12】 (上式中、R6 は7〜25個の炭素原子を有するアルキル
基であり、Yは直接結合又は式
【化13】 の二価基であり、zは1〜4の整数である)で表される
脂肪族ポリアミン基であり、Bはアルキレン基、1個以
上のエーテル酸素原子でその炭素鎖が中断しているアル
キレン基、又は二価環式脂肪族もしくは芳香族もしくは
アリール脂肪族基であり、R1 は水素原子又は1〜6個
の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキル基及び
アルキル部分内に1〜6個の炭素原子を有するフェニレ
ン基で置換した直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を含む群
より選ばれる〕で表される構造に結合している。
【0043】所望により、硬化剤において、乳化剤の基
Iが結合している式IVの構造は、補助乳化剤の式IIの基
が結合している式IVの構造と同じであってよい。
【0044】好ましい本発明の硬化剤においてさらにビ
ス(ジアミン)−ジエポキシド付加物において、式III
の2個の基は下式V −CH2-O−B−O−CH2- V (上式中、Bはアルキレン基、1個以上のエーテル酸素
原子でその炭素鎖が中断しているアルキレン基、又は二
価環式脂肪族もしくは芳香族もしくはアリール脂肪族基
である)で表される二価構造に結合しており、前記ビス
(ジアミン)−ジエポキシドにおいて、式Vの前記二価
構造に結合している前記式III の2つの基は同じ構造又
は互いに異なる構造を有している。
【0045】すでに述べたように、所望により、本発明
の硬化剤は、追加成分として、ジアミン又は2種以上の
ジアミンの混合物を含み、好ましくは硬化剤を含むその
ようなジアミンは、前記硬化剤の総重量に対し以下の重
量パーセントの成分を含む。10〜80重量%の少なくとも
1種の乳化剤、1〜80重量%の少なくとも1種の補助乳
化剤、5〜80重量%の少なくとも1種のビス(ジアミ
ン)−ジエポキシド付加物、及び1〜80重量%のジアミ
ンもしくは2種以上のジアミンの混合物
【0046】本発明の硬化剤において追加成分として所
望により存在する好ましいジアミンは、分子あたり2個
の1級アミノ基を含むジアミンであり、好ましくは前記
ジアミンは下式VI H2 N−B−NH2 VI (上式中、Bはアルキレン基、1個以上のエーテル酸素
原子でその炭素鎖が中断しているアルキレン基、又は二
価環式脂肪族もしくは芳香族もしくはアルキル並びにシ
クロアルキル及び/又は芳香族基を含む二価基である)
で表される。
【0047】本発明の他の目的は、本発明の硬化剤の製
造方法であり、この方法は以下の成分 10〜80重量%の、式Iを有する少なくとも1種のポリア
ルキレンポリエーテルジアミン基をその分子内に含む少
なくとも1種の乳化剤、1〜80重量%の、式IIを有する
少なくとも1種のポリアルキレンポリアミン基をその分
子内に含む少なくとも1種の補助乳化剤、及び5〜80重
量%の、式III の少なくとも2個のエポキシドジアミン
付加物基をその分子内に含む少なくとも1種のビス(ジ
アミン)ジエポキシド付加物、を互いに混合すること、
又は前記混合物をワンポット法によって直接製造するこ
とを特徴とする。
【0048】前記方法において、所望により追加成分と
して、1〜80重量%のジアミンが加えられる。
【0049】さらに、驚くべきことに、水を加えた場合
に、本発明の硬化剤が非イオン性ミクロエマルジョンを
形成し、そして好ましくはこのミクロエマルジョンが水
中油形ミクロエマルジョンであることがわかった。
【0050】本発明の硬化剤の製造方法の好ましい実施
態様により、ミクロエマルジョンの形状の硬化剤を製造
するため、さらに水が加えられる。
【0051】上記方法の好ましい実施態様により、下式
【化14】 のポリアルキレンポリエーテルジアミン基が下式IV
【化15】 の構造に結合した乳化剤が製造され、式Iのポリアルキ
レンポリエーテルジアミン基においてR1 、R2 、n及
びxは上記と同じ意味を有し、さらにnは好ましくは2
もしくは3の整数であり、構造IVにおいて、R5 は長鎖
脂肪族基、好ましくは7〜25個の炭素原子を有するアル
キル基又は下式
【化16】 (上式中、R6 は7〜25個の炭素原子を有するアルキル
基であり、Yは直接結合又は式
【化17】 の二価基であり、zは1〜4の整数である)で表される
脂肪族ポリアミン基であり、Bはアルキレン基、1個以
上のエーテル酸素原子でその炭素鎖が中断しているアル
キレン基、又は二価環式脂肪族もしくは芳香族もしくは
アリール脂肪族基であり、この方法は下式VII
【化18】 で表されるアルキルモノアミン及び/又はアルキルポリ
アミンを下式VIII
【化19】 で表されるジエポキシド並びに下式IX
【化20】 で表されるポリアルキレンポリエーテルジアミンと反応
させることにより行われる。
【0052】この方法のさらに好ましい実施態様によ
り、下式II
【化21】 のポリアルキレンポリアミン基が下式IV
【化22】 で表される構造に結合した補助乳化剤が製造され、ここ
で式IIのポリアルキレンポリアミン基において、R1
n及びyは上記と同じ意味を有し、式IVの構造において
5 は長鎖脂肪族基、好ましくは7〜25個の炭素原子を
有するアルキル基又は下式
【化23】 (上式中、R6 は7〜25個の炭素原子を有するアルキル
基であり、Yは直接結合又は式
【化24】 の二価基であり、zは1〜4の整数である)で表される
脂肪族ポリアミン基であり、Bはアルキレン基、1個以
上のエーテル酸素原子でその炭素鎖が中断しているアル
キレン基、又は二価環式脂肪族もしくは芳香族もしくは
アリール脂肪族基であり、前記補助乳化剤は下式VII
【化25】 で表されるアルキルモノアミン及び/又はアルキルポリ
アミンを下式VIII
【化26】 で表されるジエポキシド化合物並びに下式X
【化27】 で表されるポリアルキレンポリアミンと反応させること
により行われる。
【0053】本発明の方法のさらに好ましい実施態様に
より、下式III
【化28】 で表される2個のアミノアルコール基をその分子内に含
むビス(ジアミン)ジエポキシド付加物が製造され、こ
こで式III の2個の基は下式V −CH2-O−B−O−CH2- V で表される二価構造に結合しており、式III のエポキシ
ドジアミン付加物基においてR1 及びAは上記1と同じ
意味を有し、式Vの二価構造においてBはアルキレン
基、1個以上のエーテル酸素原子でその炭素鎖が中断し
ているアルキレン基、又は二価環式脂肪族もしくは芳香
族もしくはアリール脂肪族基であり、式Vの前記二価構
造に結合している式III の2個の基は互いに異なってい
るか又は互いに同じであり、前記ビス(ジアミン)ジエ
ポキシド付加物は下式XI
【化29】 で表される1種以上のジアミンと下式VIII
【化30】 で表されるジエポキシドと反応させることにより製造さ
れる。
【0054】本発明の硬化剤はワンポット法で製造する
ことが有利であり、そのような方法は、乳化剤、補助乳
化剤及び/又はビス(ジアミン)ジエポキシド付加物が
その分子構造内に互いに同じもしくは同様の基を有する
上記の好ましい硬化剤が製造される場合に特に有利であ
る。
【0055】上記方法より、本発明の硬化剤の好ましい
乳化剤成分を製造するため、出発材料として下式IX
【化31】 で表されるジアミンが必要であり、さらに本発明の硬化
剤の成分として用いられる好ましい補助乳化剤を製造す
るため、出発材料として下式X
【化32】 で表されるポリアミンが必要である。式IXのジアミン及
び式Xのポリアミンは、好ましくは、アミンをアルデヒ
ド及び蟻酸と反応させることによりアミンの還元アルキ
ル化を行うことによって現場で製造される。
【0056】本発明の硬化剤の製造方法により、異なる
付加物が別個に製造され、その後各々を混合し、又は異
なる付加物が代わるがわるワンポット法により製造され
る。各ケースにおいて、製造は好ましくは20〜120 ℃、
より好ましくは50〜90℃の温度で行なわれる。
【0057】本発明の他の目的は、多官能性水性エポキ
シ樹脂分散液を硬化させるための本発明の硬化剤の使用
であり、この使用は硬化剤を水性エポキシ樹脂分散液と
混合することを特徴とする。
【0058】好ましい使用により、所望により他の成分
として充填剤及び/又は顔料を含む水性エポキシ樹脂分
散液を、他の成分として水を含み、ミクロエマルジョン
の形状で、好ましくは水中油型ミクロエマルジョンとし
て存在する本発明の硬化剤と混合する。エポキシ樹脂分
散液を硬化剤の前記水性ミクロエマルジョンと混合後、
硬化工程が開始し、この混合物を基材に塗布し又はキャ
ビティもしくは隙間を充填するために用いる。
【0059】本発明の使用のさらに好ましい実施態様に
より、他の成分として水を含み、ミクロエマルジョンの
形状で、好ましくは水中油型ミクロエマルジョンとして
存在する本発明の硬化剤を水性エポキシ樹脂分散液の硬
化に用い、この分散液は、セメント、石灰、石膏及びこ
れらの混合物からなる群より選ばれる無機バインダーを
追加成分として含む建設材料に添加剤として用いられ、
前記建築材料は所望により水、粒状添加剤、例えば砂も
しくは砂利、及びコンクリートもしくはモルタルに通常
用いられる他の添加剤を含む。無機バインダーを含み、
そしてエポキシ樹脂分散液及びミクロエマルジョンであ
る本発明の硬化剤を含む建築材料は、通常少なくとも1
種の他の成分を含み、これは水希釈剤、広度水希釈剤、
空気封入剤、硬化促進剤及び混合物中に含まれる無機バ
インダー、例えばセメント用の硬化遅延剤、さらにフラ
イアッシュ、噴射炉スラグ、燃焼油シェール、非晶室二
酸化珪素、例えばシリカヒューム、及びチキソトロープ
剤からなる群より選ばれる。上記群より選ばれる他の成
分を含む建築材料と組み合わせて通常用いることのでき
ない従来の硬化剤とは逆に、本発明の硬化剤はそのよう
な成分により悪影響を受けない、
【0060】本発明の硬化剤は、水と混合した際に自然
にミクロエマルジョンを形成する能力を有し、このミク
ロエマルジョンは水中油形ミクロエマルジョン(以後 o
/wミクロエマルジョンと呼ばれる)であるか、又は油中
水形ミクロエマルジョン(以後 w/oミクロエマルジョン
と呼ばれる)を形成する。
【0061】アミンの水溶液とは逆に、本発明の水含有
硬化剤はチンダル効果を示す。側面から日光を当てる
と、このミクロエマルジョンは青みをおびた外観を有す
る。このミクロエマルジョンに日光を透過させると、黄
色である。このミクロエマルジョンの平均粒度は可視光
の波長の1/4より小さい。従来の公知のマクロエマル
ジョンは通常、油相を水及び乳化剤と混合することによ
り製造される。しかし、本発明の硬化剤は、水と混合し
た場合にミクロエマルジョンを形成するため、乳化剤及
び補助乳化剤を必ず含まねばならない。
【0062】ミクロエマルジョンに公知のようにして、
油中水形ミクロエマルジョンの形状の本発明の硬化剤
は、例えば水を添加することにより水中油形ミクロエマ
ルジョンに転化される。前記ミクロエマルジョンの転化
の間、これは液晶相の存在による粘弾性ゲル状態を通過
する。この状態の最も簡単な場合、界面活性剤分子は油
膨潤した及び水膨潤した層もしくは円筒形ミセルとして
存在し、これは肉眼で見える寸法を有する。そのような
媒体は異方性であり、光を偏光する能力を有し、複屈折
の現象を示す。
【0063】ミクロエマルジョンを形成するシステム
は、希釈された場合に乳化に対し労力を必要とする。こ
れに反し、ミクロエマルジョンである本発明の硬化剤
は、希釈された場合もそのような労力を必要としない。
ミクロエマルジョンの希釈範囲において、この硬化剤は
半透明であり、すなわち層の厚さによって、透明である
か又は不透明であり、複屈折しない。
【0064】これはさらに、溶解機内で遭遇する高い剪
断速度に耐え、さらに実験室遠心の大きな加速度に耐え
る。とても希釈された硬化剤はクリーミングしない。そ
れは、均一な分散にミクロ液滴を保つためにブラウン運
動が十分であるからである。
【0065】ミクロエマルジョンは熱力学的に安定であ
り、従って、ほぼ一定の条件に保たれた場合に長期間そ
の特性を変化させない。しかし、本発明の硬化剤は高温
に加熱した場合に凝固することが可能である。しかしこ
の製品をその後低温に冷却した場合、攪拌することなく
再びミクロエマルジョンを形成する。
【0066】Academic Press New York によって発行さ
れた L.M.Priceの"Microemulsions"において、ミクロエ
マルジョンの開発の歴史が示されている。さらに、関連
のある刊行物が、Carl Hanser-Verlag、Munich、1990発
行のH.Stache, K.Kosswig の"Tensid-Taschenbuch"、3
版、1章に見られる。1991年にノーベル賞が与えられた
科学者、Pierre-Gilles de Gennes は、液晶相、ミクロ
エマルジョン及び他のコロイドシステムにおける配列の
理論的裏付けの開発の分野において研究を行った。
【0067】現在ミクロエマルジョンの特性について根
拠の十分な理論が存在する。しかし、それにもかかわら
ず、ミクロエマルジョンのような製品を製造することは
時には困難である。マクロエマルジョンの粒度は上記の
ミクロエマルジョンの粒度のわずか1/10〜1/100 であ
る。これは、ミクロエマルジョンの粒子の表面がマクロ
エマルジョンの粒子の表面より100 倍〜1000倍大きいこ
とを意味する。従って、マクロエマルジョンの製造のた
め、マクロエマルジョンの総重量に対し通常1〜2重量
%の乳化剤が十分であり、一方ミクロエマルジョンの製
造のため、ミクロエマルジョンの50重量%までの乳化剤
及び補助乳化剤の混合物が混入される。しかしそのよう
な多量の界面活性剤は、この界面活性剤が「活性成分」
の成分である場合にのみ許容される。従って、市場にお
いて入手できる通常の乳化剤を用いることによってはミ
クロエマルジョンを製造することは不可能である。
【0068】本発明の一実施態様により、本発明の硬化
剤は、以下のスキームにより、市場において入手可能な
出発材料より製造される、乳化剤及び補助乳化剤、並び
に水不溶性ビス(ジアミン)−ジエポキシド付加物を含
む。
【0069】スキーム1 乳化剤
【化33】
【0070】補助乳化剤
【化34】
【0071】ビス(ジアミン)ジエポキシド付加物(す
なわち、エポキシ樹脂へのジアミン付加物)
【化35】
【0072】上記スキーム1において、各符号は以下の
意味を有する。R1 及びR2 は水素、アルキルもしくは
アリール置換アルキルであり、特定の例はメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル及びベンジル
である。
【0073】=アルキルアミン、例えば脂肪アミン =脂肪族ジグリシジルエーテル =ポリエーテルジアミン、例えばJeffamine ED 900、
2001及び他のジアミン =ポリアルキレンポリアミン、例えばトリエチレンテ
トラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEP
A)、N,N'−ビス-(2-アミノプロピル)-エチレンジアミン
[N4-アミン] =環式脂肪族ジアミン、例えば3-アミノメチル-3,5,5
- トリメチルシクロヘキシルアミン(IPD) 、m-キシレン
ジアミン(mXDA) =脂肪族及び芳香族ジグリシジルエーテルの混合物
【0074】末端基のブロックによりそれほど発泡しな
い乳化剤が得られることは当業者に公知である。この点
に関し、"End blocked nonionic surfactants-a new ap
proach" という題名のA.Pryce らの刊行物を引用する。
【0075】しかし、本発明の硬化剤の成分である乳化
剤及び補助乳化剤の末端アルキル化は、フォームを形成
する傾向を低下させるのみならず、末端基の前記改良は
アルキル化されていないものと比べ前記製品のさらに以
下のような利点を与える。 形成されたフィルムの光沢の改良 フィルムの接着の改良 モルタル組成物に通常存在する接着剤と硬化剤との良好
な相溶性 前記硬化剤を用いて製造されるECC製品の良好な作業
【0076】前記アルキル化は、N−アルキル化の実施
において一般的な方法により行われる。しかし、ジメチ
ルスルフェート、ジエチルスルフェート及び同様のN−
アルキル化剤のようなアルキル化剤は前記反応の実施に
用いるべきではない。それは、このアルキル化剤が毒性
が高く、前記アルキル化によってモルタルを劣化させ
る、及び腐食性を有するSO4 2- 、Cl- 、Br- 及び他のイ
オンのような望ましくないイオンを形成するからであ
る。従って、アルデヒド及び蟻酸を用いて還元アルキル
化を行うことにより本発明の硬化剤の成分である乳化剤
及び補助乳化剤を製造することが好ましい。
【0077】このアルキル化反応は当該分野において公
知であり、Leuckart-Wallach反応又はEschweiler-Clark
e 反応と呼ばれる。これに関し、Houben-Weyl XI/1、64
8 頁並びに"Ullmanns Encyklopadie der technischen C
hemie" (encyclopedia of the technical chemistry of
Ullmann) 、XIV 巻、639 頁参照。前記反応は「イミン
の還元アルキル化」とも呼ばれる。それは、アルデヒド
として、例えばホルムアルデヒドが用いられる場合、中
間生成物としてイミンが製造され、次いで蟻酸のアニオ
ンから形成されるヒドリドイオンにより還元されるから
である。
【0078】しかし、この還元は、触媒水素化によって
行ってもよい。アルキル化を行う他の可能性は、ジメチ
ルスルフェートより毒性の低いアルキル化剤及び上記他
のアルキル化剤を用いることであり、害の少ないそのよ
うなアルキル化剤の例として、トリメチルホスフェート
もしくはジメチルメチルホスフェートが挙げられる。さ
らに、このアルキル化により導入されるイオンは、スチ
ールもしくは鉄の強化棒のような、所望によりコンクリ
ート内に存在する強化材料を腐食しない。
【0079】しかし、そのようなアルキル化剤の存在の
ため、その適用において特定のECC製品が所望の特性
を有しないことも可能である。さらに、低分子量エポキ
シドによる2-ヒドロキシアルキル化を行う場合、結果は
通常あまり望ましくない。
【0080】本発明の硬化剤の成分として用いられるべ
き乳化剤及び補助乳化剤を製造する場合、硬化剤におい
て前記製品の必要な濃度が存在するように、この乳化剤
及び補助乳化剤が高収率で製造されることに注意を払わ
なければならない。驚くべきことに、反応が二官能性で
ある分子を主に用いて行われるにもかかわらず、高収率
が実施に達成される。これについて、例1に記載の反応
を参照のこと。
【0081】乳化剤の製造に関する限り、良好な収率は
以下のことが原因であろう。より小さくそして立体的に
それほど妨害されていないアルキルアミンは、より大き
なジアミンよりも、反応混合物に加えられる脂肪族エポ
キシ樹脂とより速く反応するであろう。さらに、アルキ
ルアミンの分子並びにエポキシ樹脂へのモノ付加物の分
子(このモノ付加物は中間生成物として形成される)
は、反応混合物がすでに水を含まない事実にもかかわら
ず、化学構造のため配列され、ミセル及び小胞を形成す
る。前記分子のアルキル基が他のアルキル基に結合し、
ポリエーテルジアミンのポリエーテルセグメントに結合
しないことは明らかである。さらに、出発材料、中間生
成物及び最終生成物の拡散が劇的に変化し、膜の特性に
似た特性が遭遇する系において減少する。前記特性はマ
トリックス効果又は製品の速い分離を与え、望ましくな
い2次反応が避けられる。
【0082】前記系の上記特性は、長いポリエーテルジ
アミン分子の2つの末端アミノ基の1つのみが、所望の
乳化剤が十分高収率で形成されるアルキレンエポキシ樹
脂モノ付加物となぜ反応するかを説明するであろう。こ
れについて、J.H.Fendler の、"Membrane Mimetic Chem
istry", John Wiley & Sons, New York 1982参照。
【0083】例1に記載の方法により製造された硬化剤
は、従来の硬化剤よりも優れた利点を有していた。本発
明のこの硬化剤は3つの異なるビス付加物、すなわち乳
化剤、補助乳化剤並びにビス(ジアミン)ジエポキシド
付加物を含み、従って20℃におけるその粘度はとても高
い。前記乳化剤は、総重量に対し80重量%のような高い
固体含量を有する油中水形ミクロエマルジョンとしての
目的に適していない。従って、この硬化剤は、50重量%
ほどの固体含量まで、その製造後すぐに水で希釈され
る。
【0084】この硬化剤は遊離ジアミンの含量がとても
低く、理論的にはこの硬化剤は化学的に結合していない
遊離ジアミンを全く含まず、さらにこの硬化剤は優れた
乳化性を有する。この硬化剤のにおい及びその特性は、
アミン硬化剤よりも洗剤組成物の特性に近い。さらに、
本発明の硬化剤の利点は、これを用いて製造されるコー
ティング及びペイントの良好な特性、及び塗布した層も
しくはフィルムの驚くべき速い完全な硬化にある。
【0085】しかし、上記スキーム1において、脂肪族
ジグリシジルエーテル、すなわち成分2がより安価なエ
ポキシ樹脂、例えばビスフェノール−A−ジグリシジル
エーテル(BPADGA)に代えた場合、硬化剤の多くの特性は
通常低下する。より安価な出発材料により製造された硬
化剤に見られる主要な困難性を以下に示す。
【0086】しばしば生成物はミクロエマルジョンを形
成するその能力を失う。これは、乳化剤の分子がその構
造内にエポキシ樹脂により導入された硬質部分を有し、
従って前記分子が明らかにミクロエマルジョンを形成す
るため水相と油相の間の界面において高度に曲がること
ができないので正しいと考えられる。
【0087】高粘度により生ずる問題はとても深刻であ
り、時には生成物を使用できなくする。
【0088】前記硬化剤を用いてエポキシ樹脂組成物を
硬化させた場合に形成されるフィルムは、水の混入のた
め良好なフィルム形成特性を有しないので不十分であ
る。
【0089】前記硬化剤の製造の工程の最後において、
前記硬化剤に存在するビス付加物のモルあたり1モルの
ジアミンを加えることにより、上記困難性を避けること
が可能である。この加えられたジアミンは、硬化剤の重
量に対し80%の固体含量を有する生成物に水で希釈され
た硬化剤を与える。前記硬化剤を水でさらに希釈した場
合、これは望ましい利点を有する所望の水中油形ミクロ
エマルジョンを形成する。
【0090】しかし、加えられたジアミンは水溶性であ
るが、いわゆる疎水性相互作用のためビス(ジアミン)
ジエポキシドの2つのヒドロキシ基と一種の包接錯体を
形成することが可能である。これについて、Springer,
Berlin 1985 発行の "Emulgatoren fur die Lebensmitt
el chemie" (emulsifier for the food chemistry)、40
頁、並びにF.Diederrichの "Chemie in unserer Zeit"
(Chemistry in our times)、、 105 (1983) を参照の
こと。乳化剤の分子の間の強力な分子間水素結合が除去
されたため、乳化剤の分子の移動性並びにその拡がる能
力が増加する。
【0091】従って、本発明の硬化剤は、以下に示す理
想的スキーム2によっても製造される。スキーム2 乳化剤
【化36】
【0092】補助乳化剤
【化37】
【0093】ビス(ジアミン)ジエポキシド付加物
【化38】
【0094】上記スキーム2において、各符号は以下の
意味を有する。R1 及びR2 は水素、アルキルもしくは
アリール置換アルキルであり、特定の例はメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル及びベンジル
である。
【0095】=アルキルアミン、例えば脂肪アミン =ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル(BPADG
A) =ポリエーテルジアミン、例えばJeffamine ED 900、
2001及び他のジアミン =ジアミン、例えば3-アミノメチル-3,5,5- トリメチ
ルシクロヘキシルアミン(IPD) 、m-キシリデンジアミン
(mXDA)、Jeffamine D-230 =ポリアルキレンポリアミン、例えばトリエチレンテ
トラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEP
A)、NH-Bビス-(2-アミノプロピル)-エチレンジアミン[N
4-アミン] =ジアミン、例えば2-メチルペンタメチレンジアミン
(MPMD)、トリメチルヘキシルメチレンジアミン(TMD) 、
Jeffamine D-230 、3-アミノメチル-3,5,5- トリメチル
シクロヘキシルアミン(IPD) 、m-キシリデンジアミン(m
XDA)
【0096】本発明をさらに以下の限定しない実施例に
より説明する。例1〜5で用いられる出発材料並びに市
場において入手可能な生成物を以下の表に示す。この説
明は、上記スキーム1及び2により説明される乳化剤、
補助乳化剤、ビス(ジアミン)ジエポキシド付加物とし
て用いられる商標として入手可能な生成物に関する。
【0097】以下の表において、「PEG」はポリエチ
レングリコールを意味し、「PPG」はポリプロピレン
グリコールを意味する。以下の表の第一列において、こ
の表の第二列に示されている商標として販売されている
製品の製造に用いられる出発材料が示され、第三列にお
いて、この製品の製造者が示されている。この表の最後
の列において、この製品のより詳細な情報であるChemic
al Abstractsの番号(CAS-Nr として示す)が示されてい
る。
【0098】
【表1】
【0099】例1 160.00g(約80mmol)のJeffamine ED 2001(TEXACO) を、
添加漏斗及び攪拌機を備えた密閉装置内で溶融する。次
いでこの溶融したアミンを80℃に加熱し、その後8.48g
(80mmol) のベンズアルデヒドを5〜10分かけて滴下
し、この添加の間、この混合物を激しく攪拌する。
【0100】攪拌をさらに10分間続け、その後、15.92g
(約80mmol) のArmeen CD(Akzo) をすばやく加え、次い
で30g(約80mmol) のエポキシ樹脂DER 736(DOW)を加え
る。攪拌をさらに60分続け、温度を80℃に保ち、次いで
41.76g(240mmol) のN4- アミン(BASF)をすばやく加え、
この混合物を好ましくは約50℃に冷却する。その後、冷
却を続けながら、19.46g(240mmol) のホルムアルデヒド
の水溶液(37%ホルムアルデヒド)をゆっくり加え、こ
の添加の間、混合物を激しく攪拌する。さらに10分後、
47.76g(240mmol) のArmeen CD を加え、70℃の温度にお
いて、この混合物にできるだけ速く、90g(約240mmol)の
DER 736 を加える。この際に、反応が開始し、混合物を
最初に冷却し、次いで再び加熱しなければならない。
【0101】次いでこの混合物を80℃の温度にさらに60
分間保ち、次いで150.78g(887mmol)のIPD(HUELS)、及び
120.62g(887mmol)のm-キシレンジアミン(Mitsubishi Ga
s)を加える。この添加の間、温度は約65℃に低下する。
次いで、この混合物に166.30g(約443mmol)のDER 736 、
及び166.30g のAraldit GY 250(CIBA-GEIGY)を加える。
この2つの最後に示した成分の添加の間、混合物を冷却
しなければならない。この反応はある程度まで潜在的で
ある。その後、この混合物を注意して80℃に加熱し、こ
の温度でさらに60分間攪拌を続ける。
【0102】次いで、混合物を80℃に保ちながら、19.0
0g(351mmol) の蟻酸水溶液(85%蟻酸)を15分以内で加
え、攪拌をさらに105 分間続ける。最後に、この混合物
を979.4gの水道水で希釈する。反応の間形成された水と
共に、そして反応の間発生した二酸化炭素を除き、2kg
の硬化剤1が得られ、この硬化剤は50%の固体含量を有
している。
【0103】注意:上記工程の間、脂肪アミンを用いる
際に、脂肪アミンのはね返りによる害を防ぐためゴーグ
ルによって実施者の目を保護すべきである。
【0104】例2 160.00g(約80mmol)のJeffamine ED 2001(TEXACO) を、
添加漏斗及び攪拌機を備えた密閉装置内で溶融し、次い
で15.92g(約80mmol) のGenamine CC-100D(HOECHST) を
加え、この混合物を80℃に加熱する。次いで30g(約80mm
ol) のAralditGY 250(CIBA-GEIGY)をすばやく加え、80
℃の温度でさらに120 分間攪拌を続け、その後8.48g(80
mmol) のベンズアルデヒドを5〜10分かけてこの混合物
に滴下し、その後この混合物をさらに10分攪拌する。
【0105】次いで41.76g(240mmol) のN4−アミン(BAS
F)をすぐに加え、この混合物を好ましくは約50℃に冷却
する。その後、この混合物を激しく攪拌し、冷却を続け
ながら、19.46g(240mmol) のホルムアルデヒドの水溶液
(37%ホルムアルデヒド)をゆっくり加え、ホルムアル
デヒドをすべて加えた後、この混合物をさらに10分間激
しく攪拌し、次いで47.76g(240mmol) のGenamine CC-10
0 D (HEOCHST) を加える。この混合物を70℃の温度に保
ち、この混合物にできるだけ速く、90g(約240mmol)のAr
aldit GY 250を加える。反応が開始するとすぐに、混合
物を最初に冷却し、次いで再び加熱しなければならな
い。80℃の温度において60分間攪拌を続け、次いで80℃
の温度を保ちながら、15分かけて19.00g(351mmol) の蟻
酸水溶液(85%蟻酸)を加え、攪拌をさらに105 分間続
ける。次いでこの混合物に257.40g(約1072mmol) のJeff
amine 230 (TEXACO)を加え、その後201.10g(536mmol)の
Araldit GY 250をゆっくり加える。前記成分の添加の
間、冷却を続けねばならない。この反応はある程度まで
潜在的である。その後、この混合物を注意して80℃の温
度に加熱し、次いでさらに60分間攪拌する。
【0106】次いで、まず145.60g(865mmol)のVestamin
e-IPD (HUELS) 及び次いで229.4gの水道水を加える。反
応の間形成した水と共に、そして反応の間発生した二酸
化炭素を除去し、80%の固体含量を有する硬化剤2が1.
25g 得られる。
【0107】例3 例2に記載の方法を繰り返すが、合成の最後において、
例2において加えられたIPDの代わりに116.40g(856m
mol)のm-キシレンジアミンを加える。次いで、80%の固
体含量に達するまで硬化剤3を水で希釈する。
【0108】例4 例2と同様にして合成を行うが、合成の最後において、
例2において加えられたIPDの代わりに205.40g(約85
6mmol)のJeffamine D-230 (TEXACO)を加える。最後に、
前記硬化剤4を80%の固体含量に達するまで水で希釈す
る。
【0109】例5 この例において、例1〜4により製造された硬化剤1〜
4の特性をテストする。以下の方法によりエポキシ樹脂
分散液を製造した。
【0110】55.2g のビスフェノール−A/F−エポキ
シ樹脂、例えばEurepox 720 (Schering)、3.6gのクレジ
ル−グリシジル−エーテル、例えば製品RV 1805 (EMS)
及び1.2gの非イオン性乳化剤を通常の方法により40g の
水道水内に乳化し、分散液の重量に対し60重量%の固体
含量を有するエポキシ樹脂分散液を得た。このエポキシ
樹脂分散液を以下において成分Aと呼ぶ。前記成分Aの
製造に用いた非イオン性乳化剤は、分子あたり約30モル
のエチレンオキシドユニットを含むノニル−フェノキシ
−ポリエトキシ−エタノール(HLB=17)、例えば "Antaro
x CO 880" (GAF) である。このエポキシ樹脂分散液は17
9g.eq のエポキシ当量(EEM) を有する(100%エポキシ樹
脂に対する)。
【0111】すべてのテストした硬化剤を、その使用前
に水で、硬化剤の総重量に対し50%の固体含量まで希釈
した。この硬化剤水溶液を成分Bと呼ぶ。この硬化剤に
ついて、H−活性当量もしくはNH−当量を計算し、N
H−EM(g/eq) で表す。この計算は硬化剤の理論式に
基づく。
【0112】成分Aをプロペラを有するミキサーを用い
て成分Bと混合した。この成分の混合は、約200rpmのプ
ロペラ速度において約30分間行った。その後すぐに、こ
の混合物をガラス表面に、それぞれ76μm 及び500 μm
のギャップ幅を有するアプリケーターで塗布し、実験室
環境条件においてこの層を硬化させた。
【0113】ゲルが形成するまでの時間を、Beck-Kolle
r 3速度Drying Recorder (The Mickle Laboratory Eng
ineering Co., Mill Worls, Gomshall Guidford, Surre
y GU5 9LJ, England) で測定し、この値を記録し、以下
の表に示す。
【0114】コーン及びプレート粘度計、すなわち、Me
ttler, Greifenseestr. 25, CH-8604 Volketswil, Swit
zerland からのRheomat 115, CP8及びCP5 により粘度を
測定した。この測定は前記粘度計のステージ5で行っ
た。
【0115】Buchholzによる硬度を、Byk-Labotron AG,
Lausitzerstrasse 8, D-8192 Geretsried 2からのBIG-
装置によりテストした。
【0116】水−ナンバーはmlで表し、H.L.Greenwald
らのAnal. Chem. 28, 1693 (1956)に記載の方法により
測定した。
【0117】
【表2】
【0118】例6 例5のエポキシ樹脂エマルジョン及び適当に希釈した硬
化剤2、並びにセメント及び砂を用いてEECモルタル
を製造した。このEECモルタルは、示した量の上記成
分を用いて製造し、混合法はパワーミキサー(COLLOMIX
GmbH, Horchstr. 2, D-8074 Gaimershein, Germany) 内
で3分間行った。その後、この混合物より、モルタルプ
リズム 40×40×160mm(DIN 1164, パート7による)を
製造し、23℃及び50%相対湿度において28日間貯蔵後テ
ストした。
【0119】EECモルタル 成分 重量% ───────────────────────────── 乳化性エポキシ樹脂(例5参照、100%) 3.01 硬化剤(100%) 1.09 ポートランドセメント 22.47 砂 60.76 水道水 11.67 ─────── 100.00 樹脂/セメント比=0.23(セメントの乾燥重量あたりの樹脂硬化剤の重量とし て計算した) 水/セメント比=0.52 圧縮強度 51 N/mm2 曲げ強度 10.5 N/mm2 引張強度 3.7 N/mm2 (凝集コンクリート破壊) 標準テスト SN 640 461(Schweizerische Normenvereingung)により凍結及 び融解した際の高い安定性 拡散係数μCO2 100000 μH2O 約300 水吸収係数 A=0.03 kg/m3
【0120】さらにテスト片の鹸化に対する耐性をテス
トした。このテストにより、成形体を60℃の温度におい
てCa(OH)2 で飽和させた水溶液内に28日間保存した。
【0121】前記貯蔵後、水酸化カルシウム含有溶液で
処理を行わなかった成形体の圧縮強度と比較して、その
圧縮強度は変わらなかった。
【0122】しかし、曲げ強度は、前記処理を行わなか
った成形体の曲げ強度を100 %とすると、16%低下し
た。
【0123】しかし、引張強度は10%増加した(凝集コ
ンクリート破壊)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多官能性水性エポキシ樹脂分散液を以下
    の成分 下式I 【化1】 (上式中、R1 は各々独立に、水素原子又は1〜6個の
    炭素原子を有し、所望によりフェニレン基で置換してい
    てもよい直鎖もしくは分枝鎖アルキル基であり、 R4 は各々独立に、1〜8個の炭素原子を有するアルキ
    レン基であり、 nは1〜5の整数であり、 xは8〜90の整数である)で表される少なくとも1種の
    ポリアルキレンポリエーテルジアミン基をその分子内に
    含む少なくとも1種の乳化剤を10〜80重量% 下式II 【化2】 (上式中、R1 及びnは各々独立に、上記と同じ意味を
    有し、 yは1〜6の整数である)の少なくとも1種のポリアル
    キレンポリアミン基をその分子内に含む補助乳化剤を1
    〜80重量%、及び下式III 【化3】 (上式中、R1 は式IにおけるR1 と同じ意味を有し、 Aはアルキレン基、シクロアルキレン基、ポリアルキレ
    ンポリエーテル基、又はアルキル基並びにシクロアルキ
    ル基及び/又は芳香族基を含む二価基である)の少なく
    とも2個のアミノアルコール基をその分子内に含む少な
    くとも1種のビス(ジアミン)−ジエポキシド付加物を
    5〜80重量%を含む硬化剤と混合することを特徴とす
    る、多官能性水性エポキシ樹脂分散液を硬化させる方
    法。
  2. 【請求項2】 前記多官能性水性エポキシ樹脂分散液が
    充填剤及び/又は顔料を含み、前記硬化剤が水を含み、
    かつミクロエマルジョンの形態で存在し、前記多官能性
    水性エポキシ樹脂分散液と硬化剤を混合後、硬化工程を
    開始することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記硬化剤が水を含み、ミクロエマルジ
    ョンの形態で存在し、前記多官能性水性エポキシ樹脂分
    散液が、セメント、石灰、石膏及びこれらの混合物から
    なる群より選ばれる無機バインダーを含む建設材料用添
    加剤として用いられるものである、請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記建築材料が、水希釈剤、広範囲水希
    釈剤、空気封入剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、フライア
    ッシュ、噴射炉スラグ、燃焼油シェール、非晶質二酸化
    珪素、及びチキソトロープ剤からなる群より選ばれる少
    なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項3記載の
    方法。
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