JP2853928B2 - 車輌用灯具 - Google Patents
車輌用灯具Info
- Publication number
- JP2853928B2 JP2853928B2 JP432492A JP432492A JP2853928B2 JP 2853928 B2 JP2853928 B2 JP 2853928B2 JP 432492 A JP432492 A JP 432492A JP 432492 A JP432492 A JP 432492A JP 2853928 B2 JP2853928 B2 JP 2853928B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- front lens
- light
- turned
- light source
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Securing Globes, Refractors, Reflectors Or The Like (AREA)
- Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
- Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輌用灯具に係り、特
に、その光源の前方に吸収膜を含む選択性透過膜を形成
して、光源点灯時には黄色になり消灯時には選択性透過
膜による反射光の着色を減少した車輌用灯具に関する。
に、その光源の前方に吸収膜を含む選択性透過膜を形成
して、光源点灯時には黄色になり消灯時には選択性透過
膜による反射光の着色を減少した車輌用灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車輌用灯具として用いられている
フォグランプは、その光源の点灯時に前方に黄色の光を
放射するものであるが、黄色の光を放射させるために、
その前面レンズのガラス生地に着色を施したものが多く
採用されており、また、近年、前面レンズに選択された
波長の光を透過させる選択性透過膜を被膜したものが一
部採用されている。
フォグランプは、その光源の点灯時に前方に黄色の光を
放射するものであるが、黄色の光を放射させるために、
その前面レンズのガラス生地に着色を施したものが多く
採用されており、また、近年、前面レンズに選択された
波長の光を透過させる選択性透過膜を被膜したものが一
部採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た前面ガラスに着色ガラスを採用したフォグランプや前
面ガラスに選択性透過膜を被膜したフォグランプは以下
の欠点を有している。
た前面ガラスに着色ガラスを採用したフォグランプや前
面ガラスに選択性透過膜を被膜したフォグランプは以下
の欠点を有している。
【0004】すなわち、前面レンズに着色ガラスを採用
した場合には、 (1) ガラスの厚さによって色調が異なるため、前面レン
ズに着色ガラスを採用すると、プリズムなどの加工がで
きない。 (2) 着色剤としてカドミウム(Cd)などの有害物資を
使用する。 などの欠点があり、また、前面レンズに選択性透過膜を
被膜した場合には、 (1) 点灯時には放射光は黄色となるが、消灯時に反射光
が着色される。 (2) 選択性透過膜を多層膜で形成するため、コストアッ
プとなる。 などの欠点がある。
した場合には、 (1) ガラスの厚さによって色調が異なるため、前面レン
ズに着色ガラスを採用すると、プリズムなどの加工がで
きない。 (2) 着色剤としてカドミウム(Cd)などの有害物資を
使用する。 などの欠点があり、また、前面レンズに選択性透過膜を
被膜した場合には、 (1) 点灯時には放射光は黄色となるが、消灯時に反射光
が着色される。 (2) 選択性透過膜を多層膜で形成するため、コストアッ
プとなる。 などの欠点がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、灯具の点灯時には黄色の光が放射され、かつ消灯時
には反射光の着色を減少する選択性透過膜が被膜された
前面レンズを備えた車輌用灯具を提供することを目的と
する。
で、灯具の点灯時には黄色の光が放射され、かつ消灯時
には反射光の着色を減少する選択性透過膜が被膜された
前面レンズを備えた車輌用灯具を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、光源の周囲に配置された反射鏡の開口部
を覆う前面レンズを備えた車輌用灯具において、上記光
源の前面に配置される上記前面レンズに高屈折率膜と低
屈折率膜を交互に積層して被膜される選択性透過膜の任
意の層に吸収膜を積層したことを特徴とする。
成するために、光源の周囲に配置された反射鏡の開口部
を覆う前面レンズを備えた車輌用灯具において、上記光
源の前面に配置される上記前面レンズに高屈折率膜と低
屈折率膜を交互に積層して被膜される選択性透過膜の任
意の層に吸収膜を積層したことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明は上記のように構成したので、光源の点
灯時に車輌用灯具から放射される光は黄色となり、一
方、光源の消灯時には吸収膜の存在により前面レンズで
反射される光は大幅に減少し、反射光の着色が大幅に減
少される。
灯時に車輌用灯具から放射される光は黄色となり、一
方、光源の消灯時には吸収膜の存在により前面レンズで
反射される光は大幅に減少し、反射光の着色が大幅に減
少される。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
する。
【0009】図1は本発明の車輌用灯具の一実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【0010】同図において、1 はアルミニウム製の反射
鏡で、このAl反射鏡1 の前面側開口部の周縁には前面
レンズ2 が接着剤により取着され、また、Al反射鏡1
の凹部の中心に光源としてタングステン電球3 が装着さ
れている。前面レンズ2 の内面側には、一部に銅(C
u)からなる吸収膜が成膜されている選択性透過膜4 が
被膜されている。この選択性透過膜4 が被膜されている
前面レンズ2 のA部を拡大して図2に示す。
鏡で、このAl反射鏡1 の前面側開口部の周縁には前面
レンズ2 が接着剤により取着され、また、Al反射鏡1
の凹部の中心に光源としてタングステン電球3 が装着さ
れている。前面レンズ2 の内面側には、一部に銅(C
u)からなる吸収膜が成膜されている選択性透過膜4 が
被膜されている。この選択性透過膜4 が被膜されている
前面レンズ2 のA部を拡大して図2に示す。
【0011】図2に示すように、選択性透過膜4 は前面
レンズ2 の内面上に真空蒸着法により、まず、吸収膜と
してCu膜5 を成膜し、このCu膜5 上に高屈折率膜と
して二酸化チタン(TiO2 )膜6 と低屈折率膜として
二酸化珪素(SiO2 )膜7を交互に約10層成膜し、
最後に二酸化チタン(TiO2 )膜6 を成膜することに
より形成される。この成膜時の膜厚は1/4制御波長で
ある。このように成膜された選択性透過膜4 は、図3に
示す曲線8 の分光透過率特性と図4に示す曲線9 の分光
反射率特性を示した。なお、曲線10と曲線11は、吸収膜
としてのCu膜5 を含まずに、二酸化チタン(Ti
O2 )膜6 と二酸化珪素(SiO2 )膜7 を交互に15
層成膜して形成された従来の選択性透過膜の分光透過率
特性と分光反射率特性をそれぞれ示すものである。
レンズ2 の内面上に真空蒸着法により、まず、吸収膜と
してCu膜5 を成膜し、このCu膜5 上に高屈折率膜と
して二酸化チタン(TiO2 )膜6 と低屈折率膜として
二酸化珪素(SiO2 )膜7を交互に約10層成膜し、
最後に二酸化チタン(TiO2 )膜6 を成膜することに
より形成される。この成膜時の膜厚は1/4制御波長で
ある。このように成膜された選択性透過膜4 は、図3に
示す曲線8 の分光透過率特性と図4に示す曲線9 の分光
反射率特性を示した。なお、曲線10と曲線11は、吸収膜
としてのCu膜5 を含まずに、二酸化チタン(Ti
O2 )膜6 と二酸化珪素(SiO2 )膜7 を交互に15
層成膜して形成された従来の選択性透過膜の分光透過率
特性と分光反射率特性をそれぞれ示すものである。
【0012】次に、上記構成の本発明の選択性透過膜4
と従来の選択性透過膜の分光透過率特性と分光反射率特
性を参照し、本発明の車輌用灯具の一実施例の作用につ
いて説明する。
と従来の選択性透過膜の分光透過率特性と分光反射率特
性を参照し、本発明の車輌用灯具の一実施例の作用につ
いて説明する。
【0013】車輌用灯具がフォグランプとして作用する
ためには470〜530nmの範囲の波長の光が50%以
上透過することを必要とするが、図3から明らかなよう
に、選択性透過膜4 の分光透過率特性8 は、従来の選択
性透過膜の分光透過率特性とほぼ同様の特性を示し、上
記波長範囲においては50%以上の透過率を有してい
る。したがって、タングステン電球3 の点灯時にタング
ステン電球3 から出射される光は白色光であるが、選択
性透過膜4 を透過すると、透過光は黄色光となって放射
される。
ためには470〜530nmの範囲の波長の光が50%以
上透過することを必要とするが、図3から明らかなよう
に、選択性透過膜4 の分光透過率特性8 は、従来の選択
性透過膜の分光透過率特性とほぼ同様の特性を示し、上
記波長範囲においては50%以上の透過率を有してい
る。したがって、タングステン電球3 の点灯時にタング
ステン電球3 から出射される光は白色光であるが、選択
性透過膜4 を透過すると、透過光は黄色光となって放射
される。
【0014】一方、タングステン電球3 の消灯時には、
従来の選択性透過膜は、分光透過率特性10と分光反射率
特性11から明らかなように、380〜460nmの範囲の
波長の光をほぼ100%反射する。この波長範囲の光が
ほぼ100%反射されると、前方から見た場合青色に見
える。
従来の選択性透過膜は、分光透過率特性10と分光反射率
特性11から明らかなように、380〜460nmの範囲の
波長の光をほぼ100%反射する。この波長範囲の光が
ほぼ100%反射されると、前方から見た場合青色に見
える。
【0015】これに対して、本願発明の選択性透過膜4
は380〜460nmの波長範囲において、透過率につい
ては従来の選択性透過膜とほぼ同様の0%に近い透過率
を有しているが、反射率については、図4から明らかな
ように、大幅に減少して40%以下の反射率となってい
る。すなわち、選択性透過膜4 の一部を構成するCu膜
5 からなる吸収膜によって60%以上の光が吸収されて
いることになる。このように、選択性透過膜4 により6
0%以上が吸収され残りの40%以下が反射される上記
380〜460nmの波長範囲の光は、前方から見た場合
若干の青色に見える程度で、タングステン電球3 の消灯
時の反射光の着色は実用上差し支えない程度に減少され
る。
は380〜460nmの波長範囲において、透過率につい
ては従来の選択性透過膜とほぼ同様の0%に近い透過率
を有しているが、反射率については、図4から明らかな
ように、大幅に減少して40%以下の反射率となってい
る。すなわち、選択性透過膜4 の一部を構成するCu膜
5 からなる吸収膜によって60%以上の光が吸収されて
いることになる。このように、選択性透過膜4 により6
0%以上が吸収され残りの40%以下が反射される上記
380〜460nmの波長範囲の光は、前方から見た場合
若干の青色に見える程度で、タングステン電球3 の消灯
時の反射光の着色は実用上差し支えない程度に減少され
る。
【0016】なお、上記実施例では、吸収膜をCu膜5
で形成したが、これに限ることはなく、吸収膜を金(A
u)膜で形成しても同様の作用効果が得られる。
で形成したが、これに限ることはなく、吸収膜を金(A
u)膜で形成しても同様の作用効果が得られる。
【0017】また、上記実施例では、吸収膜を前面レン
ズ上に成膜したが、これに限ることはなく、選択性透過
膜を形成する高屈折率膜と低屈折率膜からなる交互層の
任意の層に積層しても、また混合膜として形成しても同
様の作用効果が得られる。
ズ上に成膜したが、これに限ることはなく、選択性透過
膜を形成する高屈折率膜と低屈折率膜からなる交互層の
任意の層に積層しても、また混合膜として形成しても同
様の作用効果が得られる。
【0018】また、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
変形可能なことは勿論である。
となく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
変形可能なことは勿論である。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車輌用灯
具によれば、前面レンズに被膜される高屈折率膜と低屈
折率膜からなる選択性透過膜の一部に吸収膜を成膜する
ことにより、光源の消灯時には吸収膜の存在により前面
レンズで反射される光が大幅に減少され、反射光の着色
を大幅に減少することができる。
具によれば、前面レンズに被膜される高屈折率膜と低屈
折率膜からなる選択性透過膜の一部に吸収膜を成膜する
ことにより、光源の消灯時には吸収膜の存在により前面
レンズで反射される光が大幅に減少され、反射光の着色
を大幅に減少することができる。
【図1】本発明の車輌用灯具の一実施例を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】前面レンズに被膜された選択性透過膜の要部を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】選択性透過膜の分光透過率特性を示す曲線図で
ある。
ある。
【図4】選択性透過膜の分光反射率特性を示す曲線図で
ある。
ある。
1 …反射鏡 2 …前面レンズ 3 …タングステン電球(光源) 4 …選択性透過膜 5 …Cu膜(吸収膜) 6 …二酸化チタン膜(高屈折率膜) 7 …二酸化珪素膜(低屈折率膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F21M 3/25 B60Q 1/20 F21M 3/02
Claims (1)
- 【請求項1】 光源の周囲に配置された反射鏡の開口部
を覆う前面レンズを備えた車輌用灯具において、上記光
源の前面に配置される上記前面レンズに高屈折率膜と低
屈折率膜を交互に積層して被膜される選択性透過膜の任
意の層に吸収膜を積層したことを特徴とする車輌用灯
具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP432492A JP2853928B2 (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 車輌用灯具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP432492A JP2853928B2 (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 車輌用灯具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05190001A JPH05190001A (ja) | 1993-07-30 |
JP2853928B2 true JP2853928B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=11581276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP432492A Expired - Lifetime JP2853928B2 (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 車輌用灯具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2853928B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6226690B2 (ja) * | 2013-10-18 | 2017-11-08 | スタンレー電気株式会社 | 車両用灯具 |
-
1992
- 1992-01-14 JP JP432492A patent/JP2853928B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05190001A (ja) | 1993-07-30 |
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