JP2852692B2 - 亜鉛を含むメッキ液からの鉄の除去方法 - Google Patents

亜鉛を含むメッキ液からの鉄の除去方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、亜鉛または亜鉛系メッキ液、特にNi−Znメ
ッキ液から鉄を除去する方法に関する。
〔従来の技術〕
製鉄所における亜鉛系メッキ液には、主に鋼材に由来
する鉄分が溶出している。このためメッキ操業を続けて
いると、メッキ液中の鉄分量が順次増大して、メッキ性
状の阻害要因となる。したがって、可能な限りFe分を除
去するのが好ましい。
このFe分の除去に当たり、従来は、メッキ液をキレー
ト樹脂に通すことで、Fe分をキレート樹脂に吸着させる
ようにしていた。
他方、本出願人は、先に特開昭62−27599号および同6
2−89899号公報において、メッキ液の炭酸亜鉛およびま
たは金属亜鉛を添加し、亜鉛の濃度の高いスラリーを
得、次いで酸化し、生成するスラリーから固形分を除去
することを提案した。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、キレート樹脂を用いる方法は、キレート樹脂
の価格が高いにもかかわらず、Fe分の除去性が高くな
く、さらに除去するFe分の数倍のNiのロスが発生し、高
価なNiを捨てることになるので、処理コストの増大をも
たらし、しかも一定時間処理したならば、硫酸や水によ
る洗浄を行う必要があり、ランニングコストが高くな
る。
一方、本出願人が提案した先行法は、きわめて有効で
あるものの、特にNi−Znメッキ液の場合、Niロスが少な
いなどの利点があるものの、得られる水酸化鉄スラリー
の沈降性および濾過性が悪く、したがって、大型の濾過
機にて処理することを必要とし、設備費の高騰を招くこ
とが最大の難点である。
よって、本発明の課題は、水酸化鉄スラリーの沈降性
および濾過性を高めることにより、濾過機などの固液分
離装置の負担を軽くすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題は、亜鉛を含むメッキ液を、まずFeの当量に
対して10〜75%の酸化率をもってH2O2による部分酸化ま
たはオゾンとの接触による部分酸化を行い、この部分酸
化過程でまたはその後亜鉛分の添加を行いpHの上昇を図
り、続いて後酸化を行い全酸化率を100%超とし、生成
する水酸化鉄分を除去することで解決できる。
〔作用〕
本発明にしたがって、亜鉛分の添加に先立って部分酸
化を行うと、後記実施例にも示すように、沈降性および
濾過性が向上する。したがって、たとえば濾過機の負担
が軽くなり、濾過面積の小さい小型の濾過機で充分処理
できるようになる。
〔発明の具体的構成〕
以下本発明をさらに詳説する。
本発明は亜鉛を含むメッキ液、特に鋼材のメッキ液を
対象とする。この種の亜鉛を含むメッキ液としては、純
Znメッキのほか、Ni−Zn、Fe−Znなどの合金メッキも含
まれる。メッキ形態は、溶融メッキおよび電気メッキの
両者が含まれる。
本発明は、特にNi−Znメッキにおいて好適であり、こ
れによって、従来のキレート樹脂を用いる場合における
Niロス量が多いとの問題を解消できる。ちなみに、たと
えば後記実施例でも明らかなように、Niロス量はFe除去
量に対して約1/7である。
上記のメッキ液は、過酸化水素によってFe当量に対し
て10〜75%の酸化率をもって、より好ましくは20〜50%
の酸化率をもって部分酸化される。ここにいう酸化率と
は、Feの酸化に必要なH2O2理論量に対する添加率の意味
である。
この部分酸化過程で、またはその後亜鉛分の添加が行
われpHの上昇が図られる。添加する亜鉛分としては、酸
化亜鉛ZnOのほか、炭酸亜鉛ZnCO3または金属亜鉛でもよ
い。溶解性が他のものより高い点で、酸化亜鉛が好まし
い。上記亜鉛分材料は2種以上混合して添加することが
できるとともに、添加過程で経時的に亜鉛分材料の種類
を変えることもできる。
Zn分材料の添加によってpHは徐々に増加し、pHが3.8
〜4.0付近よりFeの析出が始まる。通常pHが4.0〜4.2程
度以下で溶存Feは1mg/以下となる。他方、メッキ液は
亜鉛分材料の過大な投入によって、ZnCO3でpH:4.8〜5.
3、ZnOでpH:5.0〜5.9程度まで上昇するが、未溶解のZn
化合物を避けるとともに、Zn分材料の使用量を過多とさ
せないためには、ZnCO3でpH:4.0〜4.7、ZnOでpH:4.2〜
4.9とするのが好ましい。
かくしてpHを調整したメッキ液スラリーに対して、過
酸化水素または酸素やエア等との接触による後酸化が行
われる。この場合、Feの当量に対して、全酸化率(部分
酸化率+後酸化率)が100%超であればよいが、好まし
くは完全酸化を図るために110%以上であることが望ま
れる。逆に、全酸化率が150%以上としても実質的な意
味はない。
部分酸化の場合、H2O2またはオゾン以外であると、酸
化が難しいのに対して、後酸化については手法は問われ
るものではない。
後酸化によって、メッキ液中のFe分は全量水酸化鉄Fe
(OH)として沈降する。この沈降した水酸化鉄分は、
水酸化スラリーを濾過機、シックナーなどの適宜の固液
分離手段によって、除去される。他方、鉄分除去処理済
のメッキ液は、メッキ工程に再利用される。
本発明は、たとえば第1図および第2図の態様として
具体化される。
すなわち、メッキ工程のメッキ液は、第1酸化槽(部
分酸化槽)1に導かれ、ここに過酸化水素貯槽2からの
過酸化水素H2O2が第1ポンプ3により添加され、部分酸
化がなされる。部分酸化済液は、中和槽(pH調整槽)4
に供給され、ここに酸化亜鉛ZnOホッパー5内の酸化亜
鉛6が定量切出し装置を介して投入され、pHの調整が図
られる。
続いて、pH調整済液は第2酸化槽(後酸化槽)7に導
かれ、ポンプ13を介してのH2O2添加が行われる。第2酸
化槽7でのオーバーフロー液は、シックナー8に供給さ
れ、沈降濃縮がなされ、その沈降スラリーは濾過機、た
とえば図示のような真空濾過機9に供給され、濾過処理
が行なわれ、ケーキ10分は系外に廃棄される。濾液は、
濾液槽11から、シックナー8のオーバーフロー液ととも
に、メッキ工程へメッキ液として再利用される。12は真
空ポンプである。他方、シックナー8から真空濾過機9
への濃縮スラリーの一部は、必要により図示のように、
第1酸化槽1およびまたは第2酸化槽7へ返送できる。
〔実施例〕
次に実施例を示し、本発明の効果を明らかにする。
(実施例1) 第3図に示すように、Zn=33.2g/、Ni=78.5g/、
Fe=1000mg/(FeSO4=203g/)、Na=17.8g/のメ
ッキ液に対して、硫酸を添加してpH=2.03とし、このメ
ッキ液について各200ml分取して、同図の操作を行っ
た。
その後、各々得られたスラリーについて、沈降速度試
験、濾過試験、ケーキおよび濾液の分析試験を行ったと
ころ、それぞれ第4図、第5図および第1表に示す結果
が得られた。
なお、沈降速度は100mlのメスシリンダーを使用し
た。濾過速度はスラリーの50mlをグラスファイバー濾紙
を用いて、−700mmHgで吸引濾過することにより行っ
た。
上記の結果によると、たとえば実験DとAおよびFと
の比較から明らかなように、本発明にかかる二段酸化法
によると、沈降速度および濾過速度が著しく高まり、た
とえば約6.7倍(260/39)濾過速度が向上する。このこ
とは、原理的には濾過機として1/6.7の濾過面積のもの
で足りることを示している。
他方、第1表におけるケーキ組成および濾液の欄から
判るように、特にNiロスおよびFe量について各実験間で
有意差がなく、しかもFeの除去性がきわめて高いもので
ある。
(実施例2) 純Znメッキ液について、炭酸亜鉛ZnCO3を順次添加し
ながらpHを上げて行くと、第6図のように、通常pHが約
4.3でFeの沈澱が生じることが判った。したがって、部
分酸化後、Zn分材料はpHが4.3近傍になるまで投入する
のが望まれることが判った。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、Feの除去性が高いとと
もに、Ni−Zn合金メッキ液の場合には、Niロスが少なく
なるとともに、沈降性および濾過性が優れたものとな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明法の具体化例の概要図、第
3図は実験の手順図、第4図〜第6図は実験結果を示す
グラフである。 1……第1酸化槽、4……中和槽 7……第2酸化槽、8……シックナー 9……真空濾過機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 21/18,5/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛を含むメッキ液を、まずFeの当量に対
    して10〜75%の酸化率をもってH2O2による部分酸化また
    はオゾンとの接触による部分酸化を行い、この部分酸化
    過程でまたはその後亜鉛分の添加を行いpHの上昇を図
    り、続いて後酸化を行い全酸化率を100%超とし、生成
    する水酸化鉄分を除去することを特徴とする亜鉛を含む
    メッキ液からの鉄の除去方法。
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