JP2851413B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は不飽和ポリエステル樹脂組成物に関し、さら
に詳しくは、不飽和ポリエステルにジビニルベンジルエ
ーテルまたはジビニルベンジルエーテルとスチレンモノ
マーを配合してなる、空気硬化性があり、低揮発性で耐
熱性の良好な不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
現在使用されている積層材料用不飽和ポリエステル樹
脂は、良好な機械的特性を示すが、不飽和ポリエステル
樹脂中に含まれる、かなりの量の揮発性を有する反応性
モノマー物質(スチレンモノマー等)が、積層材料の作
成中や積層作業中の重合終了前に蒸発し、不飽和ポリエ
ステル組成物の損失と、作業現場の大気汚染を招く。
室温作業性を良好にするために、反応性モノマー物質
を多く配合したタイプの不飽和ポリエステル樹脂はさら
にこの傾向が強く、空気硬化性に乏しくまた耐熱性も低
い。
この欠点を緩和ないし克服する方法としては、例えば
セロハンフィルムを用いて湿潤ラミネートを被覆して揮
発性を有する反応性モノマー物質の揮発を抑える方法が
あるが、この方法では手間がかかりすぎる欠点を有す
る。また、不飽和ポリエステル樹脂にパラフィンやワッ
クス等の添加剤を添加する方法が知られている。しか
し、この方法では、積層硬化体の表面にパラフィンまた
はワックスが浮き出すため、手間のかかる研磨処理を施
さない限り、あとでさらに積層する層との接着が著しく
不良になる。さらに、揮発性を有するモノマーを揮発性
の低い物質に替える方法も試みられているが、今のとこ
ろ有効なモノマーは見出されていない。例えば不飽和ポ
リエステル樹脂中のスチレンモノマーの全て、またはそ
の一部に替えてビニルトルエン、t−ブチルスチレンま
たはジビニルベンゼンを使用する試みがなされている。
しかし、ビニルトルエンやt−ブチルスチレンでは、そ
の硬化物の耐熱性が十分でなく、ビニルトルエンでは低
揮発性も十分ではない。また、t−ブチルスチレンでは
不飽和ポリエステルとの相溶性が悪い。さらに、ジビニ
ルベンゼンでは架橋点間距離が短かすぎるため硬化物が
脆すぎるなどの問題点がある。
近年、FRPの用途拡大に伴い、生産性の向上、作業環
境の改善等から、マトリックスに求められる特性とし
て、低揮発性、空気硬化性が重要であることは言うまで
もなく、さらに応用分野の多様化から、より高い耐熱性
を有するマトリックスが要求されてきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を克服し、不飽
和ポリエステル樹脂の優れた諸特性を低下させることな
く、空気硬化性があり、かつ低揮発性で高い耐熱性を有
する不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によって、上記目的を達成しうる不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物が提供される。
即ち、本発明は、不飽和ポリエステル100重量部およ
びジビニルベンジルエーテル5〜300重量部からなる不
飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
また、本発明は、不飽和ポリエステル100重量部、ジ
ビニルベンジルエーテル5〜300重量部およびスチレン
モノマー2〜60重量部からなる不飽和ポリエステル樹脂
組成物に関する。
本発明に使用される不飽和ポリエステルの材料には、
通常の不飽和ポリエステルの合成に使用される酸および
アルコールが使用される。酸としては、無水マレイン
酸、フマル酸等の不飽和二塩基酸、必要に応じてイソフ
タル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸、テトラクロル
無水フタル酸等の飽和二塩基酸などが使用される。アル
コール成分としては、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ジブロモネオペ
ンチルグリコール、ジプロピレングリコール、2,2ビス
〔パラ(ヒドロキシ−n−プロポキシ)フェニル〕プロ
パン、トリシクロデカンジオール、トリメチロールプロ
パン、ポリブタジエングリコール等の多価アルコールが
使用され、必要に応じてアマニ油、大豆油、これらのエ
ステル交換油、脂肪酸等が使用される。
不飽和ポリエステルは、以上に示した材料を用い、従
来公知の製造方法に従って容易に製造することができ
る。
また、本発明に使用されるジビニルベンジルエーテル
は、下記の(I)式で示されるものであり、メタ体、パ
ラ体またはこれらの混合物である。
ジビニルベンジルエーテルは、例えば市販のクロルメ
チルスチレンモノマーと水を例えばジメチルスルホキシ
ドを溶媒に用いて無機アルカリにより脱塩化水素するこ
とによって容易に合成することができる。
不飽和ポリエステルとジビニルベンジルエーテルとの
配合割合は、不飽和ポリエステル100重量部に対し、ジ
ビニルベンジルエーテル5〜300重量部、好ましくは10
〜200重量部である。ジビニルベンジルエーテルの配合
量が5重量部未満では、空気硬化性が乏しいばかりでな
く、耐熱性も十分満足すべきものではない。また、ジビ
ニルベンジルエーテルの配合量が300重量部を超える場
合は、硬化物が脆すぎるという欠点がある。
上記、不飽和ポリエステル100重量部に対して、ジビ
ニルベンジルエーテル5〜300重量部を配合した不飽和
ポリエステル樹脂組成物には、粘度を調整し、室温作業
性を良好にするためにスチレンモノマーを配合してもよ
い。スチレンモノマーの配合量は、不飽和ポリエステル
100重量部に対して、2〜60重量部、好ましくは5〜40
重量部である。スチレンモノマーの配合量が2重量部未
満では、粘度調整が十分ではない。また、スチレンモノ
マーの配合量が60重量部を超えると、スチレンモノマー
の蒸発による作業現場の大気汚染を招くばかりでなく、
空気硬化性に乏しく、また耐熱性も十分でない。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、従来の不
飽和ポリエステル樹脂と同様の硬化系で硬化することが
できる。即ち、不飽和ポリエステル樹脂組成物に公知公
用のラジカル開始剤例えば有機過酸化物類または有機過
酸化物類とその分解促進剤(REDOX系触媒)を配合すれ
ば、常温から高温の広い温度範囲で硬化することができ
る。また、硬化調整のために、ハイドロキノン、ベンゾ
キノン、銅塩等を配合してもよいし、ワックス、シリコ
ン等の添加剤を添加しても差支えないことは言うまでも
ない。ワックスを添加すれば、さらに不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物の低揮発化を図ることができる。
また、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、公
知公用の光開始剤を配合することによって、活性エネル
ギー線例えば紫外線、レーザー光線で硬化でき、さらに
電子線によっても容易に硬化することができる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、FRP用マ
トリックスとして有用であり、FRPはこの組成物を低揮
発性の耐熱性樹脂として強化繊維であるガラス繊維、カ
ーボン繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化珪素繊維、ア
ルミナ繊維等に含浸させ、ハンドレイアップ成形、スプ
レーアップ成形、フィラメントワインディング成形、遠
心成形、レジンインジェクション成形等のいずれの方法
でも成形できる。
また、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、
ニーダー、ブレンダー、ロール等により、他の種々の充
填剤や強化繊維を調配合して有益な成形材料や複合材料
とすることができる。
〔実 施 例〕
以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳
細に説明する。なお、実施例および比較例中の部は特に
断りのない限り重量部である。
合成例 1 不飽和ポリエステル(1)の合成 プロピレングリコール684g、ネオペンチルグリコール
104gおよびジメチルテレフタル酸970gを3の4つ口フ
ラスコに仕込み、窒素ガス気流中、180℃で約17時間反
応させ、メタノールを理論量の90%以上回収したところ
で反応生成物を130℃まで冷却した。これにフマル酸580
gを仕込み、次いで215℃で約13時間反応させ、酸価12.8
の不飽和ポリエステル(1)を得た。
合成例 2 ジビニルベンジルエーテル(以下DVBEと略す)の合成 N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアルミニ
ウム塩300ppmを添加した市販のクロルメチルスチレンモ
ノマー(パラ体40%、メタ体60%の混合物)152.5部
(1.0当量)をジメチルスルホキシド150部に溶解したも
のに、水酸化カリウム水溶液〔水酸化カリウム67.3部
(1.2当量)、水35部〕を60±2℃で40分間かけて滴下
し、さらに60±2℃で4時間反応を続けた。
次に系内に大過剰の水を加え、撹拌後、水−ジメチル
スルホキシドを取り除き、ベンゼンで油状物を抽出し
た。ベンゼン層は水層のpHが7になるまで水洗を繰り返
し、ベンゼンを減圧除去して粘度0.1(ps/25℃)のDVBE
を収率98%で得た。また、ここで用いたジメチルスルホ
キシドの代わりにジオキサンまたはN,N−ジメチルホル
ムアミドを使用しても同様にDVBEが合成可能であった。
実施例 1〜3 不飽和ポリエステル(1)100部にDVBE30部、不飽和
ポリエステル(1)100部にDVBE100部、不飽和ポリエス
テル(1)100部にDVBE70部とスチレンモノマー30部を
それぞれ配合した樹脂組成物を表面が77.5cm2で深さが1
0mmのシャーレの中に20g注いで25℃の空気中における重
量減少を測定した。その結果を表−1に示した。
比較例 1 不飽和ポリエステル(1)100部にスチレンモノマー1
00部を配合した樹脂組成物について、実施例1と同様の
試験を行なった。その結果を表−1に示した。
実施例 4〜5 不飽和ポリエステル(1)100部にDVBE100部、不飽和
ポリエステル(1)100部にDVBE70部とスチレンモノマ
ー30部をそれぞれ配合した樹脂組成物に、日本油脂
(株)社製の過酸化物触媒パーメックN1.5phr、ナフテ
ン酸コバルト(金属含有率6%)0.5phrを添加し、これ
を3mmのゴム板をスペーサーとしたガラス板2枚で作っ
た型に流し込み、室温で硬化した後、それぞれ120℃で
2時間後硬化を行ない、2種類の注型物を得た。得られ
た注型物を80×25×3mmの大きさに切り出した試験片を
用いてバーコール硬度、熱変形温度、JIS K 6911により
常温および熱間時の曲げ強度ならびに曲げ弾性率を測定
した。その結果を表−2に示した。
比較例 2 不飽和ポリエステル(1)100部にスチレンモノマー1
00部を配合した樹脂組成物について、実施例4〜5と同
様の試験を行なった。その結果を表−2に示した。
実施例 6〜7 不飽和ポリエステル(1)100部にDVBE100部、不飽和
ポリエステル(1)100部にDVBE70部とスチレンモノマ
ー30部をそれぞれ配合した樹脂組成物に、日本油脂
(株)社製の過酸化物触媒パーメックN1.5phr、ナフテ
ン酸コバルト(金属含有率6%)0.5phrを添加し、実施
例4〜5と同様にして室温で硬化した後、120℃で2時
間+200℃2時間後硬化を行ない、2種類の注型物を得
た。得られた注型物のバーコール硬度、熱変形温度、JI
S K 6911による常温および熱間時の曲げ強度ならびに曲
げ弾性率を実施例4〜5と同様な方法で測定した。その
結果を表−3に示した。
比較例 3 不飽和ポリエステル(1)100部にスチレンモノマー1
00部を配合した樹脂組成物について、実施例6〜7と同
様の試験を行なった。その結果を表−3に示した。
なお、実施例4〜5および実施例6〜7の室温硬化物
の空気接触面は、空気硬化性が良好で、アセトンなどの
溶剤を接触させてもほとんど変化が見られなかったが、
比較例2〜3の室温硬化物の空気接触面は末硬化物のア
セトンなどの溶剤への溶解が見られた。
〔発明の効果〕
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、空気硬化
性であり、低揮発性で作業性に優れ、また良好な耐熱性
および機械的強度を示すので、接着剤、注型用材料、コ
ーティング材、含浸、積層成形コンパウンドとして、あ
るいは塗料、絶縁材料、または複合構造材料として産業
界で広範に利用することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 283/00 - 283/14 C08F 290/00 - 290/14 C08L 1/00 - 101/14 C08K 5/00 - 5/59 C08F 12/00 - 12/36 C08F 112/00 - 112/36 C08F 212/00 - 212/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和ポリエステル100重量部およびジビ
    ニルベンジルエーテル5〜300重量部からなる不飽和ポ
    リエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】不飽和ポリエステル100重量部、ジビニル
    ベンジルエーテル5〜300重量部およびスチレンモノマ
    ー2〜60重量部からなる不飽和ポリエステル樹脂組成
    物。
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