JP2850738B2 - β−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体及びその製造方法 - Google Patents
β−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長波長域における紫外
線吸収能を有し、特に各種油剤との相溶性を有するた
め、化粧品用紫外線吸収剤として好適に使用されるβ−
スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体及びその製造方
法に関する。
線吸収能を有し、特に各種油剤との相溶性を有するた
め、化粧品用紫外線吸収剤として好適に使用されるβ−
スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】紫外線
吸収能を有する化合物、即ち紫外線吸収剤は、皮膚の日
焼け止め防止、老化防止などを目的として化粧品などに
配合されるものであり、従来、紫外線吸収剤としては、
PABA系、桂皮酸系、サリチル酸系、ベンゾフェノン
系等の化合物が知られているが、いずれも液状化の度合
或いは相溶性を高めるために誘導体化がなされている。
吸収能を有する化合物、即ち紫外線吸収剤は、皮膚の日
焼け止め防止、老化防止などを目的として化粧品などに
配合されるものであり、従来、紫外線吸収剤としては、
PABA系、桂皮酸系、サリチル酸系、ベンゾフェノン
系等の化合物が知られているが、いずれも液状化の度合
或いは相溶性を高めるために誘導体化がなされている。
【0003】上記化合物を誘導体化する方法として、シ
リコーン変性する方法が種々提案されており(特公昭4
4−29866号公報、特開昭60−58991、60
−108431号公報、特開平2−167291、2−
117613、3−204887号公報)、シリコーン
による変性は、特に液状化の度合、撥水性の付与、相溶
性の付与などに優れるという利点がある。
リコーン変性する方法が種々提案されており(特公昭4
4−29866号公報、特開昭60−58991、60
−108431号公報、特開平2−167291、2−
117613、3−204887号公報)、シリコーン
による変性は、特に液状化の度合、撥水性の付与、相溶
性の付与などに優れるという利点がある。
【0004】しかしながら、このシリコーン誘導体は、
一般にヒドロシリル化反応によって製造されるが、シリ
コーンそのものが酸やアルカリに弱いため、このシリコ
ーン誘導体は中性条件下又は温和な反応条件下で製造す
ることが必要とされ、このためα,β−不飽和カルボニ
ル化合物のβ−スチリルアクリル酸をシリコーンによっ
て変性した場合、収率及び純度を満足させるシリコーン
誘導体を得ることができないという問題がある。また、
シリコーン変性して得られる誘導体の純度が十分でない
ため、精製操作或いは単離操作が困難になるという問題
がある。
一般にヒドロシリル化反応によって製造されるが、シリ
コーンそのものが酸やアルカリに弱いため、このシリコ
ーン誘導体は中性条件下又は温和な反応条件下で製造す
ることが必要とされ、このためα,β−不飽和カルボニ
ル化合物のβ−スチリルアクリル酸をシリコーンによっ
て変性した場合、収率及び純度を満足させるシリコーン
誘導体を得ることができないという問題がある。また、
シリコーン変性して得られる誘導体の純度が十分でない
ため、精製操作或いは単離操作が困難になるという問題
がある。
【0005】なお、紫外線吸収剤を製造する場合、高収
率かつ高純度で目的生成物を与える反応方法を適用する
ことが重要である。なぜなら、目的生成物の収率が著し
く低い場合には製品のコストを高くすることにつなが
り、また、目的生成物の純度が低い場合には、紫外線吸
収能の低下、相溶性の低下、人体(皮膚)に対する刺激
の増加を引き起こすことにつながるからである。
率かつ高純度で目的生成物を与える反応方法を適用する
ことが重要である。なぜなら、目的生成物の収率が著し
く低い場合には製品のコストを高くすることにつなが
り、また、目的生成物の純度が低い場合には、紫外線吸
収能の低下、相溶性の低下、人体(皮膚)に対する刺激
の増加を引き起こすことにつながるからである。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
長波長域における紫外線吸収能を有し、紫外線吸収剤と
して好適な化合物、及びこの化合物を高収率かつ高純度
で製造し得る製造方法を提供することを目的とする。
長波長域における紫外線吸収能を有し、紫外線吸収剤と
して好適な化合物、及びこの化合物を高収率かつ高純度
で製造し得る製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記一般式
(4)で表される化合物と下記一般式(5)で表される
化合物とを脱酸剤の存在下で反応させる方法、即ちβ−
スチリルアクリル酸化合物とアルコール変性シリコーン
とのエステル化反応によって、下記一般式(1)で表さ
れるシロキサン化合物を得ることができ、しかも、この
反応は低温で行われるためシリコーン鎖が分解すること
がなく、このため高収率かつ高純度(90%以上)で式
(1)のシロキサン化合物(β−スチリルアクリル酸の
シリコーン誘導体)を得ることができることを見い出し
た。また、得られたβ−スチリルアクリル酸のシリコー
ン誘導体の紫外線吸収能はλMAX[アルコール]=30
5nm以上であり、従来の無置換基の桂皮酸誘導体(λ
MAX[アルコール]=270nm付近)よりも長波長域
での紫外線吸収能が向上し、UVB波(290〜320
nm)のみを吸収する従来の桂皮酸系紫外線吸収剤より
も広い吸収帯(UVB波からUVA波(320〜350
nm)まで)を持ち、また、各種油剤に対する相溶性も
炭化水素系油剤からシリコーン系油剤に至る広範囲での
相溶性を有するため、皮膚の日焼け止めや老化防止など
を目的として化粧品などに添加し、紫外線吸収剤として
好適に使用し得ることを知見し、本発明をなすに至った
ものである。
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記一般式
(4)で表される化合物と下記一般式(5)で表される
化合物とを脱酸剤の存在下で反応させる方法、即ちβ−
スチリルアクリル酸化合物とアルコール変性シリコーン
とのエステル化反応によって、下記一般式(1)で表さ
れるシロキサン化合物を得ることができ、しかも、この
反応は低温で行われるためシリコーン鎖が分解すること
がなく、このため高収率かつ高純度(90%以上)で式
(1)のシロキサン化合物(β−スチリルアクリル酸の
シリコーン誘導体)を得ることができることを見い出し
た。また、得られたβ−スチリルアクリル酸のシリコー
ン誘導体の紫外線吸収能はλMAX[アルコール]=30
5nm以上であり、従来の無置換基の桂皮酸誘導体(λ
MAX[アルコール]=270nm付近)よりも長波長域
での紫外線吸収能が向上し、UVB波(290〜320
nm)のみを吸収する従来の桂皮酸系紫外線吸収剤より
も広い吸収帯(UVB波からUVA波(320〜350
nm)まで)を持ち、また、各種油剤に対する相溶性も
炭化水素系油剤からシリコーン系油剤に至る広範囲での
相溶性を有するため、皮膚の日焼け止めや老化防止など
を目的として化粧品などに添加し、紫外線吸収剤として
好適に使用し得ることを知見し、本発明をなすに至った
ものである。
【0008】
【化5】 (式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基又はアリー
ル基、R2は下記式(2)、(3)で表される基及びR
1と同様の基から選択される基であるが、R2のうち少
なくとも一つは下記式(2)又は(3)で表される基で
ある。m及びnは0〜100の整数である。)
ル基、R2は下記式(2)、(3)で表される基及びR
1と同様の基から選択される基であるが、R2のうち少
なくとも一つは下記式(2)又は(3)で表される基で
ある。m及びnは0〜100の整数である。)
【0009】
【化6】 (式中、R3は炭素数1〜11のアルキレン基、R4はC
H3、CH3O、F、Cl、Br及びIから選択される基
であり、kは0〜5の整数である。)
H3、CH3O、F、Cl、Br及びIから選択される基
であり、kは0〜5の整数である。)
【0010】
【化7】 (式中、R4及びkは上記と同様の意味を示し、XはC
l、Br及びCF3COから選択される基である。)
l、Br及びCF3COから選択される基である。)
【0011】
【化8】 (式中、R1、m及びnは上記と同様の意味を示し、R5
は−R3 OH、−R3 OCH2CH2OH(R3は上記と同
様の意味を示す)及びR1と同様の基から選択される基
であり、R5のうち少なくとも一つは−R3 OH又は−R
3 OCH2CH2OHである。)
は−R3 OH、−R3 OCH2CH2OH(R3は上記と同
様の意味を示す)及びR1と同様の基から選択される基
であり、R5のうち少なくとも一つは−R3 OH又は−R
3 OCH2CH2OHである。)
【0012】従って、本発明は、上記一般式(1)で表
されるβ−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体、並
びに、上記一般式(4)で表されるβ−スチリルアクリ
ル酸化合物と下記一般式(5)で表されるアルコール変
性シリコーン化合物とを脱酸剤の存在下で反応させるこ
とを特徴とする上記一般式(1)で表されるβ−スチリ
ルアクリル酸のシリコーン誘導体の製造方法を提供す
る。
されるβ−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体、並
びに、上記一般式(4)で表されるβ−スチリルアクリ
ル酸化合物と下記一般式(5)で表されるアルコール変
性シリコーン化合物とを脱酸剤の存在下で反応させるこ
とを特徴とする上記一般式(1)で表されるβ−スチリ
ルアクリル酸のシリコーン誘導体の製造方法を提供す
る。
【0013】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明のシロキサン化合物は下記一般式(1)で表される
ものである。
発明のシロキサン化合物は下記一般式(1)で表される
ものである。
【0014】
【化9】
【0015】ここで、R1は炭素数1〜18、好ましく
は1〜8のアルキル基又はアリール基であり、アルキル
基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基などが挙げられ、アリール基としてはフ
ェニル基、トリル基などが挙げられる。R2は下記式
(2)、(3)で表される基及びR1と同様の基から選
択される基であるが、R2のうち少なくとも一つは下記
式(2)又は(3)で表される基である。
は1〜8のアルキル基又はアリール基であり、アルキル
基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基などが挙げられ、アリール基としてはフ
ェニル基、トリル基などが挙げられる。R2は下記式
(2)、(3)で表される基及びR1と同様の基から選
択される基であるが、R2のうち少なくとも一つは下記
式(2)又は(3)で表される基である。
【0016】
【化10】
【0017】上記式(2)及び(3)においてR3は炭
素数1〜11、好ましくは炭素数3〜8のアルキレン基
であり、アルキレン基としてはエチレン基、トリメチレ
ン基、プロピレン基などが挙げられる。R3は少なくと
も一つの不斉炭素を有することが好ましく、この点か
ら、R3としては特に−CH2CH(CH3)CH2CH2
−、−CH2CH(CH3)CH−が好ましい。
素数1〜11、好ましくは炭素数3〜8のアルキレン基
であり、アルキレン基としてはエチレン基、トリメチレ
ン基、プロピレン基などが挙げられる。R3は少なくと
も一つの不斉炭素を有することが好ましく、この点か
ら、R3としては特に−CH2CH(CH3)CH2CH2
−、−CH2CH(CH3)CH−が好ましい。
【0018】R4はCH3、CH3O、F、Cl、Br
及びIから選択される基である。また、上記式(1)に
おいてm及びnは0〜100の整数であり、上記式
(2)及び(3)においてkは0〜5の整数である。
及びIから選択される基である。また、上記式(1)に
おいてm及びnは0〜100の整数であり、上記式
(2)及び(3)においてkは0〜5の整数である。
【0019】上記式(1)で表されるβ−スチリルアク
リル酸のシリコーン誘導体を得るための製造方法は、下
記一般式(4)で表されるβ−スチリルアクリル酸化合
物と、下記一般式(5)で表されるアルコール変性シリ
コーン化合物とを脱酸剤の存在下で反応させるものであ
る。
リル酸のシリコーン誘導体を得るための製造方法は、下
記一般式(4)で表されるβ−スチリルアクリル酸化合
物と、下記一般式(5)で表されるアルコール変性シリ
コーン化合物とを脱酸剤の存在下で反応させるものであ
る。
【0020】
【化11】 (式中、R4及びkは上記と同様の意味を示し、XはC
l、Br及びCF3COから選択される基である。)
l、Br及びCF3COから選択される基である。)
【0021】
【化12】 (式中、R1、m及びnは上記と同様の意味を示し、R5
は−R3 OH、−R3 OCH2CH2OH(R3は上記と同
様の意味を示す)及びR1と同様の基から選択される基
であり、R5のうち少なくとも一つは−R3 OH又は−R
3 OCH2CH2OHである。)
は−R3 OH、−R3 OCH2CH2OH(R3は上記と同
様の意味を示す)及びR1と同様の基から選択される基
であり、R5のうち少なくとも一つは−R3 OH又は−R
3 OCH2CH2OHである。)
【0022】ここで、上記式(4)で表される化合物と
しては下記のものが例示される。
しては下記のものが例示される。
【0023】
【化13】
【0024】また、上記式(5)で表される化合物とし
ては下記のものが例示される。
ては下記のものが例示される。
【0025】
【化14】
【0026】上記式(4)で表される化合物と上記式
(5)で表される化合物の使用割合は、モル比で1:1
〜3とすることが好ましい。
(5)で表される化合物の使用割合は、モル比で1:1
〜3とすることが好ましい。
【0027】脱酸剤としては、ピリジン、トリエチルア
ミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル
ベンジルアミン、酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムから
選択される有機塩基を使用することができ、特にピリジ
ンを用いることが好ましい。
ミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル
ベンジルアミン、酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムから
選択される有機塩基を使用することができ、特にピリジ
ンを用いることが好ましい。
【0028】この脱酸剤の使用量は式(4)で表される
化合物1モルに対して1〜2モルとすることが好まし
い。
化合物1モルに対して1〜2モルとすることが好まし
い。
【0029】上記式(4)の化合物と上記式(5)の化
合物の反応は、有機溶媒中で加熱することによって行う
ことができ、この場合、有機溶媒としては脂肪族炭化水
素系溶媒及び芳香族系溶媒のいずれも使用することがで
きるが、特にトルエン、ヘキサンを用いることが好まし
い。
合物の反応は、有機溶媒中で加熱することによって行う
ことができ、この場合、有機溶媒としては脂肪族炭化水
素系溶媒及び芳香族系溶媒のいずれも使用することがで
きるが、特にトルエン、ヘキサンを用いることが好まし
い。
【0030】この有機溶媒の使用量は全量に対して30
〜200重量%とすることが好ましい。また、反応は温
度60〜100℃、4〜8時間の条件で行うことができ
る。
〜200重量%とすることが好ましい。また、反応は温
度60〜100℃、4〜8時間の条件で行うことができ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、広い範囲の長波長域に
おいて紫外線吸収能を有する高純度のβ−スチリルアク
リル酸のシリコーン誘導体を高収率で製造することがで
き、得られたβ−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導
体は各種油剤との相溶性に優れるため、化粧品用の紫外
線吸収剤などとして好適に使用される。
おいて紫外線吸収能を有する高純度のβ−スチリルアク
リル酸のシリコーン誘導体を高収率で製造することがで
き、得られたβ−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導
体は各種油剤との相溶性に優れるため、化粧品用の紫外
線吸収剤などとして好適に使用される。
【0032】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
【0033】[実施例]3−メチル−3−ブテン−1−
オール106g(1.2モル)、トルエン860g、白
金触媒2.9g(白金換算11ppm)の溶液を80℃
に加熱しながら、下記式(6)で表される化合物328
g(1.5モル)を滴下し、5時間かけて付加反応を行
った。反応後、溶液を活性炭処理し、減圧蒸留すること
により下記式(7)で表されるアルコール変性シリコー
ン297gを得た(収率78%、沸点90〜94℃/2
mmHg)。
オール106g(1.2モル)、トルエン860g、白
金触媒2.9g(白金換算11ppm)の溶液を80℃
に加熱しながら、下記式(6)で表される化合物328
g(1.5モル)を滴下し、5時間かけて付加反応を行
った。反応後、溶液を活性炭処理し、減圧蒸留すること
により下記式(7)で表されるアルコール変性シリコー
ン297gを得た(収率78%、沸点90〜94℃/2
mmHg)。
【0034】
【化15】
【0035】次に、β−スチリルアクリル酸20g
(0.11モル)をトルエン80gに溶解した溶液を7
0℃に加熱、撹拌しながら、塩化チオニル20g(0.
17モル)を滴下し、1時間反応させた後、過剰の塩化
チオニルを留出し、そこに上記式(7)のアルコール変
性シリコーン39g(0.13モル)、ピリジン10g
(0.13モル)の溶液を滴下し、1時間熟成させた。
熟成後、ピリジン塩酸塩を瀘過により取り除き、瀘液を
減圧蒸留することによって、目的とする生成物28.9
gを得た(収率54%、沸点194〜205℃/0.5
mmHg)。
(0.11モル)をトルエン80gに溶解した溶液を7
0℃に加熱、撹拌しながら、塩化チオニル20g(0.
17モル)を滴下し、1時間反応させた後、過剰の塩化
チオニルを留出し、そこに上記式(7)のアルコール変
性シリコーン39g(0.13モル)、ピリジン10g
(0.13モル)の溶液を滴下し、1時間熟成させた。
熟成後、ピリジン塩酸塩を瀘過により取り除き、瀘液を
減圧蒸留することによって、目的とする生成物28.9
gを得た(収率54%、沸点194〜205℃/0.5
mmHg)。
【0036】この生成物の1H−NMRスペクトルを測
定したところ、下記式(8)で表されるβ−スチリルア
クリル酸変性シリコーンであることがわかった。
定したところ、下記式(8)で表されるβ−スチリルア
クリル酸変性シリコーンであることがわかった。
【0037】
【化16】
【0038】(1H−NMRスペクトル) CCl4基準 δ=0.1ppm (21H,s,Si−C
H3) δ=0.3〜0.7ppm (2H,m,Si−CH
2) δ=1.0ppm (3H,d,CH3) δ=1.3〜1.9ppm (3H,m,CH2C
H) δ=4.1ppm (2H,t,OCH2) δ=5.6〜6.9ppm (4H,m,CH=C
H) δ=6.9〜7.50ppm (5H,m,C6H5−
H) 得られたβ−スチリルアクリル酸変性シリコーンは、λ
MAX=305nm、純度95%であった。また、このシ
ロキサン化合物は、各種油剤(スクアラン、オレイルア
ルコール、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリン、
デカメチルシクロペンタシロキサン)に対して優れた相
溶性(5%溶解性)を示した。
H3) δ=0.3〜0.7ppm (2H,m,Si−CH
2) δ=1.0ppm (3H,d,CH3) δ=1.3〜1.9ppm (3H,m,CH2C
H) δ=4.1ppm (2H,t,OCH2) δ=5.6〜6.9ppm (4H,m,CH=C
H) δ=6.9〜7.50ppm (5H,m,C6H5−
H) 得られたβ−スチリルアクリル酸変性シリコーンは、λ
MAX=305nm、純度95%であった。また、このシ
ロキサン化合物は、各種油剤(スクアラン、オレイルア
ルコール、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリン、
デカメチルシクロペンタシロキサン)に対して優れた相
溶性(5%溶解性)を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/08 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるβ−スチリ
ルアクリル酸のシリコーン誘導体。 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基又はアリー
ル基、R2は下記式(2)、(3)で表される基及びR
1と同様の基から選択される基であるが、R2のうち少
なくとも一つは下記式(2)又は(3)で表される基で
ある。m及びnは0〜100の整数である。) 【化2】 (式中、R3は炭素数1〜11のアルキレン基、R4は
CH3、CH3O、F、Cl、Br及びIから選択され
る基であり、kは0〜5の整数である。) - 【請求項2】 下記一般式(4)で表されるβ−スチリ
ルアクリル酸化合物と下記一般式(5)で表されるアル
コール変性シリコーン化合物とを脱酸剤の存在下で反応
させることを特徴とする請求項1記載の一般式(1)で
表されるβ−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体の
製造方法。 【化3】 (式中、R4及びkは上記と同様の意味を示し、XはC
l、Br及びCF3COから選択される基である。) 【化4】 (式中、R1、m及びnは上記と同様の意味を示し、R5
は−R3 OH、−R3 OCH2CH2OH(R3は上記と同
様の意味を示す)及びR1と同様の基から選択される基
であり、R5のうち少なくとも一つは−R3 OH又は−R
3 OCH2CH2OHである。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34004493A JP2850738B2 (ja) | 1993-12-07 | 1993-12-07 | β−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34004493A JP2850738B2 (ja) | 1993-12-07 | 1993-12-07 | β−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07157489A JPH07157489A (ja) | 1995-06-20 |
JP2850738B2 true JP2850738B2 (ja) | 1999-01-27 |
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ID=18333198
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34004493A Expired - Fee Related JP2850738B2 (ja) | 1993-12-07 | 1993-12-07 | β−スチリルアクリル酸のシリコーン誘導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2850738B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7229609B2 (en) | 2003-11-25 | 2007-06-12 | L'oreal | Diarylbutadiene-substituted methyltrialkylsilanes and photoprotective compositions comprised thereof |
FR2862640B1 (fr) * | 2003-11-25 | 2006-01-06 | Oreal | Methyltrialkylsilanes a fonction 4,4-diarylbutadiene compositions cosmetiques ou dermatologiques photoprotectrices les contenant; utilisations |
JP5827790B2 (ja) | 2010-04-28 | 2015-12-02 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 高級アルコール変性シリコーンを含有してなる化粧料および皮膚外用剤 |
-
1993
- 1993-12-07 JP JP34004493A patent/JP2850738B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07157489A (ja) | 1995-06-20 |
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