JP2850482B2 - 高電子移動度トランジスタ - Google Patents
高電子移動度トランジスタInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は,p−nジャンクションを有するFETに関し,
超高速,高性能化をはかった高電子移動度トランジスタ
(以下,HEMTという)に関する。
超高速,高性能化をはかった高電子移動度トランジスタ
(以下,HEMTという)に関する。
<従来の技術> 従来HEMTとしては第4図に示すものが知られている。
(a)は断面図,(b)はエネルギーバンド図である。
図において20は半絶縁性GaAs基板であり,この基板の上
に高純度GaAs層21及びn型AlGaAsが形成されている。こ
の境界面でバンドが曲りその谷部に電子が2次元状にた
まる。23,24はゲート電極8を挟んで一定の距離を隔て
て形成されたn+層であり,これらn+層上にソース電極9
及びドレイン電極10形成される。25はアイソレーション
層である。上記構成によればゲートに加える電圧を制御
することにより,ソースからドレインに流れる電流を制
御することができる。
(a)は断面図,(b)はエネルギーバンド図である。
図において20は半絶縁性GaAs基板であり,この基板の上
に高純度GaAs層21及びn型AlGaAsが形成されている。こ
の境界面でバンドが曲りその谷部に電子が2次元状にた
まる。23,24はゲート電極8を挟んで一定の距離を隔て
て形成されたn+層であり,これらn+層上にソース電極9
及びドレイン電極10形成される。25はアイソレーション
層である。上記構成によればゲートに加える電圧を制御
することにより,ソースからドレインに流れる電流を制
御することができる。
<発明が解決しようとする課題> 上記従来のGaAsを用いたFETでは良質の酸化物がない
のでMOSFETを作ることができず主としてMESFETが作られ
てきた。しかしながら,MESFET構造においては,ゲート
耐圧やピンチオフ電圧(逆バイアス電圧を次第に増加さ
せていくと,両電極からチャンネルに空乏層が張出して
きてチャンネルが閉塞されドレイン電流がカットオフさ
れて流れなくなる電圧)の制御等に問題があった。
のでMOSFETを作ることができず主としてMESFETが作られ
てきた。しかしながら,MESFET構造においては,ゲート
耐圧やピンチオフ電圧(逆バイアス電圧を次第に増加さ
せていくと,両電極からチャンネルに空乏層が張出して
きてチャンネルが閉塞されドレイン電流がカットオフさ
れて流れなくなる電圧)の制御等に問題があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決するために成され
たもので,基板としてInPを用いこの基板の上にInAlAs
系とn型InGaAsを含む薄膜を形成し,n型薄膜の表面にZn
Si,WSi,Auを順次積層して表面のn層にアニールを施す
ことにより超高速/高耐圧のゲートを有するFETを実現
することを目的とする。
たもので,基板としてInPを用いこの基板の上にInAlAs
系とn型InGaAsを含む薄膜を形成し,n型薄膜の表面にZn
Si,WSi,Auを順次積層して表面のn層にアニールを施す
ことにより超高速/高耐圧のゲートを有するFETを実現
することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 上記従来技術の問題を解決する為の本発明の構成はIn
P基板上にInAlAsおよびn形を含むInGaAs系の薄膜を複
数層形成し,前記n形InGaAsの表面にZnSi,WSiを順次積
層してアニールを施し,前記n層の表面にp領域を形成
したことを特徴とするものである。
P基板上にInAlAsおよびn形を含むInGaAs系の薄膜を複
数層形成し,前記n形InGaAsの表面にZnSi,WSiを順次積
層してアニールを施し,前記n層の表面にp領域を形成
したことを特徴とするものである。
<作用> InP基板上に形成したInAlAs,InGaAs系の薄膜は格子歪
みのないものが作製でき,逆構造HEMTであるためソー
ス,ドレインのオーミック抵抗が極めて小さくなる。ま
た,ゲートのアニールによりピンチオフ電圧が制御で
き,ゲートがp−n接合であるためショットキーを用い
たMESFETよりゲート耐圧が向上する。
みのないものが作製でき,逆構造HEMTであるためソー
ス,ドレインのオーミック抵抗が極めて小さくなる。ま
た,ゲートのアニールによりピンチオフ電圧が制御で
き,ゲートがp−n接合であるためショットキーを用い
たMESFETよりゲート耐圧が向上する。
<実施例> 第1図は本発明の一実施例を示す積層膜構造を示す断
面図である。図において1はInP基板,2は5000Å程度の
厚さに形成されたバッファとしてのアンドープInAlAs
層,3は厚さ500Å,不純物濃度5×1017cm-3程度に形成
されたn形InAlAs層,4は厚さ100Å程度のアンドープInG
aAs層,5は厚さ2000Å,不純物濃度が2×1017cm-3程度
のn形InGaAs層,6はコンタクト層で厚さ2000Å,不純物
濃度1×1019cm-3程度以上のn+InGaAsである。なお,こ
れらの層厚および不純物濃度はMBE装置を用いて正確に
積層可能である。また,この様にInP基板上にInAlAsやI
nGaAsを積層したものは格子が整合しているので全構造
に歪みのないものとなる。さらに従来のAlGaAs/GaAsの
逆HEMTではAlGaAs面の膜質(モホロジー)が悪く,その
ため,移動度の低下やピンチオフ電圧の分布などをまね
くという問題があったが,本発明では膜をInAlAsとして
いるので膜質の問題はない。このため2DEGの散乱が押え
られ高速動作が可能となる。
面図である。図において1はInP基板,2は5000Å程度の
厚さに形成されたバッファとしてのアンドープInAlAs
層,3は厚さ500Å,不純物濃度5×1017cm-3程度に形成
されたn形InAlAs層,4は厚さ100Å程度のアンドープInG
aAs層,5は厚さ2000Å,不純物濃度が2×1017cm-3程度
のn形InGaAs層,6はコンタクト層で厚さ2000Å,不純物
濃度1×1019cm-3程度以上のn+InGaAsである。なお,こ
れらの層厚および不純物濃度はMBE装置を用いて正確に
積層可能である。また,この様にInP基板上にInAlAsやI
nGaAsを積層したものは格子が整合しているので全構造
に歪みのないものとなる。さらに従来のAlGaAs/GaAsの
逆HEMTではAlGaAs面の膜質(モホロジー)が悪く,その
ため,移動度の低下やピンチオフ電圧の分布などをまね
くという問題があったが,本発明では膜をInAlAsとして
いるので膜質の問題はない。このため2DEGの散乱が押え
られ高速動作が可能となる。
第2図は第1図の積層体にゲート電極を形成した状態
を示す構成断面図である。はじめにコンタクト層6の一
部を除去し,n層5を露出させて凹部7を形成する。次に
この凹部7にZnSiを300Å程度の厚さに形成し,この上
にWSiおよびAu(他の導電体でもよい)を任意の厚さに
順次積層しゲート電極を形成する。次のコンタクト層6
上にソース電極9,ドレイン電極10となる金属をスパッタ
等により形成してオーミック接合する。この接合は逆構
造HEMT構造になっているのでオーミックコンタクト抵抗
が極めて小さなものとなる。次にこの積層体を400℃で
1分程度熱処理することによりZnSi膜中のZnが拡散して
合金化が起こりp層が形成される。このp層の深さはア
ニール時間を制御することにより制御可能である。ま
た,ゲートはpn接合となるので従来のショットキー接合
を用いたMESFETに比較してゲート耐圧が向上する。
を示す構成断面図である。はじめにコンタクト層6の一
部を除去し,n層5を露出させて凹部7を形成する。次に
この凹部7にZnSiを300Å程度の厚さに形成し,この上
にWSiおよびAu(他の導電体でもよい)を任意の厚さに
順次積層しゲート電極を形成する。次のコンタクト層6
上にソース電極9,ドレイン電極10となる金属をスパッタ
等により形成してオーミック接合する。この接合は逆構
造HEMT構造になっているのでオーミックコンタクト抵抗
が極めて小さなものとなる。次にこの積層体を400℃で
1分程度熱処理することによりZnSi膜中のZnが拡散して
合金化が起こりp層が形成される。このp層の深さはア
ニール時間を制御することにより制御可能である。ま
た,ゲートはpn接合となるので従来のショットキー接合
を用いたMESFETに比較してゲート耐圧が向上する。
第3図はこの様な素子のバンド構造を示すものであ
り,ゲートに印加するバイアスを変化させることにより
pn接合の空乏層領域を変化させてチャンネルをオンオフ
する。
り,ゲートに印加するバイアスを変化させることにより
pn接合の空乏層領域を変化させてチャンネルをオンオフ
する。
<発明の効果> 以上実施例とともに具体的に説明した様に本発明によ
れば,InP基板上にInAlAsおよびn形を含むInGaAs系の薄
膜を複数層形成し,前記n形InGaAsの表面にZnSi,WSi,A
uを順次積層してアニールを施し,前記n層の表面にp
領域を形成したので超高速でゲートの耐圧の高い高電子
移動度トランジスタを実現することができる。
れば,InP基板上にInAlAsおよびn形を含むInGaAs系の薄
膜を複数層形成し,前記n形InGaAsの表面にZnSi,WSi,A
uを順次積層してアニールを施し,前記n層の表面にp
領域を形成したので超高速でゲートの耐圧の高い高電子
移動度トランジスタを実現することができる。
第1図は本発明の一実施例を示す構成断面図,第2図は
第1図の積層体にゲート電極を形成した状態を示す構成
断面図,第3図はバンド構造を示す図,第4図は従来例
を示す断面図である。 1……基板,2……アンドープInAlAs層,3……n形InAlAs
層,4……アンドープInGaAs層,5……n形InGaAs層,6……
n+InGaAs層,8……ゲート電極,9……ソース,10……ドレ
イン。
第1図の積層体にゲート電極を形成した状態を示す構成
断面図,第3図はバンド構造を示す図,第4図は従来例
を示す断面図である。 1……基板,2……アンドープInAlAs層,3……n形InAlAs
層,4……アンドープInGaAs層,5……n形InGaAs層,6……
n+InGaAs層,8……ゲート電極,9……ソース,10……ドレ
イン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 浩実 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (72)発明者 岡 貞治 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (72)発明者 三浦 明 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−15977(JP,A) 特開 昭62−144366(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】InP基板上にInAlAsおよびn形を含むInGaA
s系の薄膜を複数層形成し,前記n形InGaAsの表面にZnS
i,WSiを順次積層してアニールを施し,前記n層の表面
にp領域を形成したことを特徴とする高電子移動度トラ
ンジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11153590A JP2850482B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 高電子移動度トランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11153590A JP2850482B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 高電子移動度トランジスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0410440A JPH0410440A (ja) | 1992-01-14 |
JP2850482B2 true JP2850482B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=14563814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11153590A Expired - Fee Related JP2850482B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 高電子移動度トランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2850482B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3127874B2 (ja) | 1998-02-12 | 2001-01-29 | 日本電気株式会社 | 電界効果トランジスタ及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-04-26 JP JP11153590A patent/JP2850482B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0410440A (ja) | 1992-01-14 |
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