JP2850444B2 - エンジン用故障検出装置 - Google Patents

エンジン用故障検出装置

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JP2850444B2 JP3692490A JP3692490A JP2850444B2 JP 2850444 B2 JP2850444 B2 JP 2850444B2 JP 3692490 A JP3692490 A JP 3692490A JP 3692490 A JP3692490 A JP 3692490A JP 2850444 B2 JP2850444 B2 JP 2850444B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多気筒エンジンにおいて故障気筒を検出す
るエンジン用故障検出装置に関し、特に少数パルスのク
ランク角センサを用いた多気筒エンジンのエンジン用故
障検出装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、多気筒エンジンの故障気筒の検出を、イグニッ
ションコイルの2次側,燃料系等の故障についても検出
できるように1点火周期における回転速度の最大値と最
小値とに応じて行う装置が開示されている(例えば、特
開昭61−258955号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のような装置においては、1点火周期における回
転速度の最大値と最小値とを検出するため、小さなクラ
ンク角毎に信号を発生させる必要がある。したがって、
少数パルスのクランク角センサを用いたエンジンには適
用ができないという問題点がある。
本発明は、前述のような問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的とするところは、少数パル
スのクランク角センサを用いた多気筒エンジンにおいて
も、故障の検出ができるエンジン用故障検出装置を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は第1図に示すように、エンジンの1点火周期
を所定の角度間隔で第1の回転角と第2の回転角との2
つに分けて検出する回転角検出手段と、 前記第1の回転角に対応する時間と前記第2の回転角
に対応する時間とを検出する回転角時間検出手段と、 前記第1の回転角時間と前記第2の回転角時間とに応
じて前記エンジンの異常を検出する異常検出手段と を備えることを特徴とするエンジン用故障検出装置を
要旨としている。
ここで、回転角検出手段は、 エンジンの加速状態において、エンジンの1点火周期
を回転速度変化が大きい第1の回転角と回転速度変化が
小さい第2の回転角とに分けて検出する。
そして、前記異常検出手段は、 前記エンジンの加速状態において、前記回転速度は前
記第1の回転角の間、等加速で変化すると仮定して、前
記第1の回転角時間と前記第2の回転角時間と前記第1
の回転角と前記第2の回転角とに応じて、次回の点火に
おける前記第1の回転角時間を推定する回転角時間推定
手段と、 前記検出される第1の回転角時間と前記推定される第
1の回転角時間との偏差に応じて前記エンジンの異常気
管を検出する第1の異常検出手段と を備える。
また、前記第2の回転角は、上死点前1点火周期の1/
2よりも小さい角度であり、前記第1の回転角は1点火
周期から前記第2の回転角を引いた角度であるようにす
るとよい。
さらに、前記第2の回転角は、上死点前1点火周期の
ほぼ1/3の角度であり、前記第2の回転角は1点火周期
から前記第2の回転角を引いた角度であるようにすると
よい。
〔作用〕
以上により、まず、回転角検出手段により、エンジン
の加速状態において、エンジンの1点火周期を回転速度
変化が大きい第1の回転角と回転速度変化が小さい第2
の回転角とに分けて検出する。
次に、回転角時間検出手段により、第1の回転角に対
応する時間と第2の回転角に対応する時間とを検出す
る。
そして、異常検出手段により、第1の回転角時間と第
2の回転角時間とに応じてエンジンの異常気筒を検出す
る。
このとき異常検出手段は、エンジンの加速状態におい
て、回転速度は前記第1の回転角の間、等加速で変化す
ると仮定して、第1の回転角時間と第2の回転角時間と
第1の回転角と第2の回転角とに応じて、次回の点火に
おける前記第1の回転角時間を推定し、検出される第1
の回転角時間と推定される第1の回転角時間との偏差に
応じてエンジンの異常気筒を検出する。
〔実施例〕
以下、本発明を4気筒4サイクルエンジンに適用した
第1実施例に基づいて説明する。
第2図に実施例の構成図を示す。10は4気筒4サイク
ルエンジン(以下エンジンとする)に装着されたクラン
ク回転の1/2の角速度で回転する回転軸である。11は回
転軸10に固定され、回転軸10の回転に周期して回転する
円板で、この円板11の円周上には気筒数に応じた数(実
施例では4つ)のスリット11aが、等間隔で設けられて
いる。12はスリット11aの有・無を判別し、パルス信号
を出力する回転角検出手段としての回転角センサ(例え
ば光センサ,ホールセンサ)である。13は電子制御装置
(ECU)であり、周知のセントラル・プロセッシング・
ユニット(CPU)13a,リード・オンリー・メモリ(ROM)
13b,ランダム・アクセス・メモリ(RAM)13c,バックア
ップRAM13d等を中心に算出論理演算回路として構成さ
れ、各種センサからの入力を行う入力ポート13eや各種
アクチュエータへ制御信号を出力する出力ポート13f等
と、バス13gを介して相互に接続されている。14はECU13
から出力される点火信号に応じてパワートランジスタ14
aないし14dを駆動するイグナイタで、15aないし15dはパ
ワートランジスタ14aないし14dにより1次電流が継続さ
れるイグニッションコイル、16aないし16dはイグニッシ
ョンコイル15の2次側に接続されたスパークプラグであ
る。
電子制御装置13は入力ポート13eを介して、吸入空気
量,吸気温度,冷却水温および回転角等を入力し、これ
らに基づいて点火時期を角度で算出し、この算出された
点火時期を時間に変換して出力ポート13fを介してイグ
ナイタ14へ制御信号を出力する。
以下、本実施例における回転角時間の推定について説
明する。
エンジンが加速状態にある時の瞬時回転速度の変化を
本発明者らが各種エンジンに対して測定したところ、第
3図に示すような特性が得られた。この特性図より明ら
かなように、各気筒の点火直後の各気筒のほぼ上死点
P2,P4より回転速度が上昇しはじめ、点火前P1,P3から点
火直後P2,P4ではほぼ一定の回転速度となる特徴的な特
性が得られた。
ここで、回転速度変化の小さい(ほぼ一定)第2の回
転角θに対する第2の回転角時間をTθA,回転速度変
化の大きい第1の回転角θに対する第1の回転角時間
をTθとする。
そこで、第3図において前回の点火気筒における第2
の回転角θすなわち、P1−P2間の1℃A当りの単位回
転角時間TθA(i)と今回の点火気筒における第2
の回転角P3−P4間の1℃A当りの単位回転角時間Tθ
A(i-1)との差は、第1の回転角θすなわちP2−P
3間に生じた回転速度変化によって生じる。ここで、P2
−P3間の1℃A当りの単位回転角時間の平均値はTθ
B(i)となる。ここで、第3図(a)よりP2−P3
は等加速で回転速度が上昇していると近似することがで
きるため、TθB(i)はP2−P3間の中間点Pであ
る。したがって、次式が成立する。
TθA(i)−TθB(i) ≒TθB(i-1)−TθA(i) 上式を変形すると となる。
したがって、P2−P3間の回転角時間、すなわち第1の
回転角時間TθB(i)を第3図(a)の点P2において推定
することができる。
本実施例の4気筒エンジンにおいては、P2,P4を各気
筒の上死点とし、θ=60℃A,θ=120℃Aと設定す
ることにより加速状態における回転速度変化の大きい領
域と小さい領域とに分けることができる。
よって、円板11はエンジンの2回転に対して1回転す
るため、スリット11aはそれぞれ30゜である。
したがって、このθAを式に代入すると、 TθB(i)=4×TθA(i)−TθB(i-1) という簡単な演算式で第1の回転角時間TθB(i)を推定
することができる。
ここで、エンジンの加速状態で異常が発生し失失した
場合の回転速度の特性は第3図(a)の破線のようにな
る。この特性から明らかなように、異常が発生した場合
は回転速度が上昇しない。したがって、第3図(c)に
示すように第1の回転角時間TθB(i)が大きくなる。よ
って、式より推定される第1の回転角時間T′θB(i)
と実際の第1の回転角時間TθB(i)との偏差により異常
検出を行うことができる。
ここで、エンジンの定常状態においても、故障による
回転速度の低下は起こる。しかし、エンジンの加速状態
における程には顕著に起こらない。したがって本実施例
ではエンジンの加速状態にかぎって故障気筒の検出を行
うようにしている。
次に電子制御装置13における点火時期制御の作動を第
4図のフローチャートに基づいて説明する。
このルーチンは、回転数センサ12からの入力信号が立
ち上がる。または立ち下がる毎に実行される割り込み処
理ルーチンである。
まず、ステップ100〜ステップ102で入力信号に応じて
回転角時間TθA(i),TθB(i)を検出する。ステップ100
にて入力信号の立ち上がりによる割り込みか、立ち下が
りによる割り込みかを判定する。ステップ100にて立ち
下がりによる割り込みと判定されると、ステップ101に
て第2の回転角時間TθA(i)を測定し記憶する。この第
2の回転角速度TθA(i)の測定は、割り込みが発生した
時の時間が所定のレジスタに格納されるため、今回の割
り込みが発生した時間から前回の割り込みが発生した時
間を減算することにより測定できる。
また、ステップ100にて立ち上がりによる割り込みと
判定されると、ステップ102にて第1の回転角時間Tθ
B(i)を測定し記憶する。この第1の回転角時間TθB(i)
の測定についても前述の第2の回転角時間TθA(i)の測
定と同様である。
そして、ステップ100にて入力信号の立ち下がりによ
る割り込みである場合には、ステップ103でステップ101
で測定された第2の回転角時間TθA(i)と前回の割り込
み処理で測定された第1の回転角時間TθB(i-1)とを用
いて、式により第1の回転角時間TθB(i)の推定値
T′θB(i)を求め記憶する。本実施例においては、前述
のようにθ=60℃A,θ=120℃Aと設定しているた
め、次式により推定値T′θB(i)を求めることができ
る。
T′θB(i)=4×TθA(i)−TθB(i-1) また、ステップ100にて入力信号の立ち上がりによる
割り込みである場合には、スッテップ104〜ステップ114
にて故障検出を行う。
まず、ステップ104ではステップ102により測定された
TθB(i)と前回の割り込み処理で推定された堆積値T′
θB(i)との偏差Δ(i)を次式により求め記憶する。
Δ(i)=T′θB(i)−TθB(i) 本実施例の加速状態の検出は連続k回の点火間の所定
回転角の回転角時間の変化により行う。ここでkは任意
の定数である。各気筒の故障検出を同回数行うように気
筒数の整数倍(例えば、本実施例では8)と設定すると
よい。したがって、後述するステップ107〜ステップ115
の故障検出処理もk回の点火毎に行う。そこで、ステッ
プ105,スイッチ106で前回の故障検出処理からk回の点
火を検出する。まず、ステップ105で変数iに1を加算
する。ステップ105は1点火につき1回処理される。即
ち、変数iは点火回数を示している。次にステップ106
にて変数iを検出する。そして、変数iがk、即ち前回
の故障検出処理からk回点火が行なわれた時は、ステッ
プ107へ進む。
そして、ステップ107で過去k回の点火間においてエ
ンジンが加速状態にあったか否かを判定する。エンジン
の加速状態の判定方法としては、例えば本実施例では所
定点火前の所定回転角(例えば180℃A=Tθ+Tθ
)の回転角時間と今回の点火における所定回転角の回
転角時間との変化が所定値l以上の時、エンジンが加速
状態であったと判定する。
つまり所定点火前の所定回転角の回転角時間はTθ
A(0)+TθB(0)であり、今回の点火における所定回転角
の回転角時間はTθA(k-1)+TθB(k-1)であるため、次
式が成立するか否かによってエンジンが加速状態であっ
たか否かを判定する。
l≦{TθA(0)+TθB(0)}−{TθA(k-1)+Tθ
B(k-1)} 上式が成立しない場合、即ちエンジンが加速状態でな
い場合はステップ115へ進む。また、上式が成立してい
る場合、即ちエンジンが加速状態であった場合は、ステ
ップ108へ進む。
ステップ108,ステップ109,ステップ114は後述するス
テップ110〜ステップ113の処理を所定回数k回行うため
の処理である。
まず、ステップ108で変数jをリセット(j=0)す
る。そして、ステップ109にて変数jが所定回数kと等
しいか否かを判定する。
ここで、ステップ109で変数jが所定値Kと等しくな
い場合はステップ110にてステップ104で求め記憶されて
いるΔ(j)に応じて故障検出を行う。詳しくは、前述
のようにΔ(j)の絶対値が所定値Kよりも大きいか否
かにより故障検出を行う。したがって、次式が成立する
か否かにより故障検出を行う。
|Δ(j)|>K ここで、上式が成立しない場合は正常であると判断し
てステップ114へ進む。また、上式が成立する場合は故
障であると判断して、ステップ111〜ステップ113でどの
気筒で故障が発生しているかを検出する。
まず、ステップ111でステップ104にて求められたΔ
(j)の正負を検出する。Δ(j)が負ならば第3図に
おいて、P2−P3間で回転速度が上昇しなかったためであ
る。即ち、j番目の点火に対応する気筒が故障している
と判断して、ステップ112でj番目の点火に対応する気
筒の故障を示すフラグERR(j)をセット(ERR(j)=
b1)とする。また、Δ(j)が正ならば、第3図におい
てP0−P1間で回転速度が上昇しなかったためである。即
ち(j−1)番目の点火に対応する気筒が故障している
判断してステップ113で(j−1)番目の点火に対応す
る気筒の故障を示すフラグERR(j−1)をセット(ERR
(j−1)=1)する。
続く、ステップ114にて変数iに1を加算する。そし
て、前述のステップ109〜ステップ114の処理を行う。
また、ステップ109にて変数jが所定回数kと等しい
場合、即ち前述のステップ110〜ステップ114の処理をk
回行なった場合は、ステップ115で変数iをリセット
(i=0)し処理を終了する。
そして、前述の処理において検出された異常気管に対
して燃料の供給を禁止するなどの処理を行う。
ここで、本実施例においてはエンジンが加速状態であ
る場合のみ故障気筒の検出を行うようにしている。通常
走行時においてエンジンの加速状態は頻繁に発生するた
め、エンジンの加速状態である場合のみ故障気筒の検出
を行うようにしても問題はない。ただし、通常走行時に
おいても、故障による回転速度の低下が起こり、同様に
故障気筒の検出ができるため、エンジンの加速状態を検
出する第5図のステップ107は省略することもできる。
以上のように、回転角時間により異常気筒の検出を行
う。よって、イグニッションコイルの2次側,燃料系等
の故障についても異常気筒の検出を確実に行うことがで
きる。
また、1点火当りを回転速度変化の大きい第1の回転
角と回転速度変化の小さい第2の回転角との2つの回転
角に分け、それぞれに対応する第1の回転角時間と第2
の回転角時間とに応じて異常気筒の検出を行う。よっ
て、少数パルスのクランク角センサを用いたエンジンに
も適応することができる。
また、本実施例ではステップ109〜ステップ114を1点
火毎のデータに基づいて故障気筒検出を行なっている
が、1点火のデータにより今回または前回の点火に対応
する気筒の故障検出を行うことができるので、2点火毎
のデータに基づいて故障気筒を検出するようにしてもよ
い。
さらに、本実施例では推定される第1の回転角時間
T′θB(i)と実際の第1の回転角時間TθB(i)との偏差
Δ(i)により異常検出を行なっているが、第1の回転
角θに対する1℃A当りの第1の単位回転角時間Tθ
B(i)と第2の回転角θに対する1℃A当りの第
2の単位回転時間TθA(i)との偏差により異常検
出を行なうことも可能である。
つまり、第3図(a)より明らかなように、加速状態
においては次式が成立する。
Δ1(i)=TθA(i)−TθB(i)≧M ただし、Mは所定値である。しかし、故障により失火
が発生すると、第3図(c)に示すように、第1の回転
角時間TθB(i)が大きくなるため、上式が成立しなくな
る。
したがって、Δ1(i)<Mが成立した時の点火気筒
において故障が発生したことを検出できる。
この場合の本発明の第2実施例のフローチャートを第
5図に示す。ステップ204で次式によりΔ1(i)を演
算し記憶する。
Δ1(i)=TθA(i)−TθB(i) そして、ステップ210により、Δ1(i)が所定値M
より小さいか否かを判定し、Δ1(i)が所定値Mより
小さい場合は、その気筒が故障していると判定する。
また、第3図(a)に示すような回転速度特性は、低
速時において顕著であるため、所定回転数以下に限って
故障気筒の検出を行うようにすると精度が向上する。
そして、4気筒エンジン以外のエンジンにおいても1
点火周期の回転角に対して、θとθとの比を1:2に
設定すると良い。しかし、気筒数が多くなり、θが最
大進角度よりも小さくなると実現ができなくなるので、
最大進角度を確保するために、例えば6気筒エンジンで
はθとθとの比を1:1に分ける。これにより、θ
とθとの比を1:2に分ける場合よりも回転角時間推定
の精度は低下するものの、故障気筒の検出に影響を及ぼ
す程度のものではない。
また、上述した実施例においては、回転角センサとし
て気筒数と同数のスリットを有するものを用いたが、点
火1サイクルを第1、第2の回転角に分けることができ
れば、スリットの数は気筒数より多くてもよい。
次に本発明の第3実施例を第6図において説明する。
11Aは図示しない内燃機関のクランク軸に連動して回
転する回転シャッターで、図では4サイクル4気筒エン
ジンのカム軸10に装着した場合を示し、ホール効果を利
用した遮蔽効果を持つ。12Aはそのシャッター11Aをはさ
む磁石とホール素子とからなる回転角センサである。そ
して、このシャッター11Aの閉じ側エッジを各気筒の上
死点後(ATDC)10℃Aとなるよう設定すると共に(各気
筒の上死点(TDC)からATDC20℃Aの間の角度位置が好
ましい)開き側エッジはその中間点である各気筒のATDC
100℃Aに設定してある。
131はバッファで、角度センサ信号を増幅して、第1,
第2のタイマーカウンタ132,133に接続してある。第1
のタイマーカウンタ132はATDC100゜(BTDC80゜)CAから
ATDC10℃Aまでの開き区間(第1の回転角)の所要時間
(第1の回転角時間)を計数するものである。第2のタ
イマーカウンタ133はATDC10℃AからATDC100℃Aまでの
閉じ区間(第2の回転角)の所要時間(第2の回転角時
間)を計数するものである。134はラッチ回路で、第1
のタイマーカウンタ132の計数値を演算器13Aから発生す
るストローブ信号のタイミングで更新する。この時、第
1のタイマーカウンタ132の内容はクリアされる。135は
比較器で、第2のタイマーカウンタ133の計数値がラッ
チ回路134の値より大きくなった所で高レベルとなる構
成としてあり、その比較結果の出力は演算器13Aに接続
してある。更に、演算器13Aは所定のタイミングで第2
のタイマーカウンタ133をクリアする構成としてある。
なお、これらの演算処理はマイクロコンピュータを用
いたプログラム処理としても可能で、その場合は演算器
13Aをマイクロコンピュータとし、バッファ131の出力を
直接マイクロコンピュータ13Aの割り込み発生端子に接
続する構成とし、第1,第2のタイマーカウンタ132,133,
ラッチ回路134および比較器135を省略することもでき
る。
第7図(A),(B)は4気筒エンジンの定常状態で
の瞬時回転速度を測定した例を示し、▽印は各気筒のTD
C位置を示している。第7図(A)は失火を含む燃焼
時、第7図(B)は正常な燃焼時の回転速度の変化を示
し、ATDC10℃A近辺で最低速度となり急激に上昇した
後、又急激に減少している。即ち、正常な燃焼時には1
点火周期でほぼ対象の動きをしていることがわかる。
第8図を用いて上記第3実施例の作動を説明する。第
8図(a)は回転角センサ12Aの出力波形で、その立ち
上りエッジはATDC100℃Aのタイミングを示している。
第8図(b)は第1のタイマーカウンタ132の内容を示
し、ATDC100℃Aより所定時間経過後に初期化された
後、ATDC10℃Aの立ち下りエッジより一定周波数のクロ
ックの計数を開始し、ATDC100℃Aの立ち上りエッジで
計数を停止する。演算器13Aは立ち上りエッジを検出し
た所定時間後にラッチ回路134にストローブ信号を発生
して第1のタイマーカウンタ132の内容をラッチ回路134
へ移すと共に、その直後に第1のタイマーカウンタ132
の内容を初期化する。第8図(c)はラッチ回路134の
内容を示すもので第1のタイマーカウンタ132の区間計
数値に応じたものとなる。第8図(d)は第2のタイマ
ーカウンタ133の内容を示し、ATDC10℃Aより所定時間
経過後に初期化された後ATDC100℃Aの立ち上りエッジ
より一定周波数のクロックの計数を開始し、ATDC10℃A
の立ち下りエッジで計数を停止する。このクロック周波
数は第1のタイマーカウンタ132用の第2のタイマーカ
ウンタ133用とで所定の比率を持たせても良いし、比較
器135へ接続する出力のゲイン比率を変えても良いが、
第1のタイマーカウンタ132の区間の計数出力が大きめ
になるよう調整して、完全に対称な回転速度の時、第1
のタイマーカウンタ132の方が第2のタイマーカウンタ1
33より必ず大きな計数結果となるようにしてある。
ここで、第7図(A)のように特定気筒で失火が発生
すると第1のタイマーカウンタ132より第2のタイマー
カウンタ133の計数結果が大きくなり、比較器135出力が
反転して第8図(e)に示すごとく高レベルとなる。
演算器13Aは回転角センサ12Aの出力の立ち下りエッジ
を検出した時、比較器135の出力を見て失火があったか
どうかを判別した後、第2のタイマーカウンタ133の内
容を初期化する。以下以上の動作を繰り返す。
以上は定常時について述べたが加速時には第7図
(A)の失火が発生した後の如く回転上昇するので比較
器出力は常に低レベルを保つが、加速中に失火が発生し
た場合にも検出が可能である。
但し減速時に燃料供給を停止してエンジブレーキを利
かせる場合には失火判定をしてしまうので、減速時には
失火の判定を禁止する必要がある。このため、全数気筒
の1/2以上連続して失火を検出した場合は減速状態と判
別して、失火判別をキャンセルすることで誤検出を防止
できる。
演算器13Aでは所定点火回数間の失火回数より、失火
比率を演算する。上記演算器13Aのマイクロコンピュー
タを用いた場合の処理を第9図のフローチャートに示
す。この第9図のフローはバッファ131の出力が反転す
るごとに実行される。バッファ131の出力が反転する
と、その出力が低レベルが高レベルかによってステップ
100で回転角エンサ12Aの立ち上りエッジかチェックし、
YESの時ステップ130へ分岐し、ラッチ回路134にラッチ
ストローブ信号を発生し、次のステップ131に進んで第
1のタイマーカウンタ132にクリア信号を発生する。次
いで、ステップ132に進んで点火回数をカウントアップ
し、その点火回数を次のステップ133で所定値mより小
さいか判定し、YESの時何もしないで終了する。m以上
の時、ステップ134へ進んで点火回数に対する失火回数
から失火率を演算する。この演算が終了したのちステッ
プ135で点火回数と失火回数のカウンタをクリアする。
一方、ステップ100で立ち上りエッジでない場合は、
ステップ101へ分岐し、比較器135の出力を見て失火でな
い(低レベル電位)の時、ステップ110へ分岐し、連続
失火回数のカウンタをクリアしたのちステップ107へ分
岐し、第2のタイマーカウンタ133へクリア信号を発生
して終了する。
また、ステップ101で失火の時(高レベル電位)はス
テップ102へ分岐し、連続失火回数のカウンタをインク
リメントしたのち、ステップ104へ行き、該カウンタ値
が2以上(4気筒の時)が判別し、YESの時は減速と判
断して失火とは計数しない。一方、ステップ104でNOの
時ステップ105へ分岐し、失火回数をインクリメントし
た後、ステップ107へ分岐する。
上記操作により全気筒の1/2以上連続した失火時は減
速状態と判別して、失火回数のカウントに含めないよう
に出来る。
なお、回転角センサはホールセンサに代えて光センサ
やマグネット・ピック・アップセンサを用いても良いこ
とは勿論である。
また、第6図の実施例において、失火の判定方法のす
べてをマイクロコンピュータによるプログラム処理で行
なっても良い。この場合の第4実施例のフローチャート
を第10図に示す。
この第10図のフローもバッファ131の出力が反転する
ごとに実行される。バッファ131の出力が反転すると、
ステップ200にてバッファ131の出力が反転するごと(第
1、第2の回転角ごと)の所要時間を演算した後、次の
ステップ201へ進む。このステップ201ではバッファ131
の出力が低レベルか高レベルかによって回転角センサ12
Aの立ち上がりエッジかチェックし、YESの場合、ステッ
プ200で演算した今回の所要時間が第1の回転角の時間
であると判断してステップ202へ進む。このステップ202
ではこの第1の回転角時間に所定の係数を乗算した後、
ステップ203へ進んで、この結果をTF90としてストアす
る。
一方、ステップ201でNOの場合、ステップ200で演算し
た今回の所要時間が第2の回転角の時間であると判断し
てステップ210へ進む。このステップ210では今回の第2
の回転角時間と前回TF90にストアした第1の回転角時間
とを比較し、今回の第2の回転角時間がTF90にストアし
た時間より長いとき、失火が発生して今回の第2の回転
角時間が長くなったものと判断してステップ211へ進
み、失火フラグをセットする。また、ステップ210にて
今回の第2の回転角時間がTF90にストアした時間未満の
とき、正常燃焼であると判断してステップ220へ進み失
火フラグをクリアする。
なお、第10図の実施例では第1の回転角時間に所定の
係数を乗算するようにしたが、第2の回転角時間を所定
の係数で除算するようにしてもよく、また、これらの係
数は回転速度の大きさや1回転当たりの吸入空気量もく
は負荷で切り換えるようにすれば、さらに効果的であ
る。また、第1の回転角と第2の回転角との角度比率を
変えることにより係数の乗除を省略することもできる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように本発明は、1点火周期を第1の回
転角と第2の回転角との2つに分け、それぞれに対応し
た第1の回転角時間と第2の回転角時間とに応じて故障
気筒の検出を行う。したがって、イグニッションコイル
の2次側,燃料系等の故障を含めた故障気筒の検出が少
数パルスのクランク角センサを用いた多気筒エンジンに
ついても可能であるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図、第2図は本発明を適応した4
気筒4サイクルエンジンの第1実施例についての構成
図、第3図は上記実施例の加速状態におけるタイミング
チャート、第4図は上記実施例の作動説明に供するフロ
ーチャート、第5図は本発明の第2実施例の作動説明に
供するフローチャート、第6図は本発明装置の第3実施
例を示す構成図、第7図(A)、(B)は4気筒エンジ
ンの定常状態での瞬時回転速度特性図、第8図は上記第
3実施例の作動説明に供する各部波形図、第9図は上記
第3実施例の作動説明に供するフローチャート、第10図
は本発明装置の第4実施例の作動説明に供するフローチ
ャートである。 11,11a,12……回転角検出手段,13……ECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−258955(JP,A) 特開 昭61−176811(JP,A) 特開 昭61−104215(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01M 15/00 F02D 45/00 368

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの加速状態において、エンジンの
    1点火周期を回転速度変化が大きい第1の回転角と回転
    速度変化が小さい第2の回転角とに分けて検出する回転
    角検出手段と、 前記第1の回転角に対応する時間と前記第2の回転角に
    対応する時間とを検出する回転角時間検出手段と、 前記第1の回転角時間と前記第2の回転角時間とに応じ
    て前記エンジンの異常気筒を検出する異常検出手段とを
    備え、 前記異常検出手段は、 前記エンジンの加速状態において、前記回転速度は前記
    第1の回転角の間、等加速で変化すると仮定して、前記
    第1の回転角時間と前記第2の回転角時間と前記第1の
    回転角と前記第2の回転角とに応じて、次回の点火にお
    ける前記第1の回転角時間を推定する回転角時間推定手
    段とを備え、 前記検出される第1の回転角時間と前記推定される第1
    の回転角時間との偏差に応じて前記エンジンの異常気筒
    を検出することを特徴とするエンジン用故障検出装置。
  2. 【請求項2】前記第2の回転角は、上死点前1点火周期
    の1/2よりも小さい角度であり、前記第1の回転角は1
    点火周期から前記第2の回転角を引いた角度であること
    を特徴とする請求項(1)記載のエンジン用故障検出装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2の回転角は、上死点前1点火周期
    のほぼ1/3の角度であり、前記第2の回転角は1点火周
    期から前記第2の回転角を引いた角度であることを特徴
    とする請求項(1)または(2)に記載のエンジン用故
    障検出装置。
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