JP2850113B2 - 食品の保存包装方法 - Google Patents

食品の保存包装方法

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  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、青果物や加工食品
等の食品を高品質な状態に保存して包装する方法に関す
る。とくに、本明細書において、「食品」は青果物等の
農産物や加工食品等を含む広義に解釈するものとする。
【0002】
【従来の技術】青果物は、収穫された後も、呼吸し、水
分を蒸散し、さらにその他の化学的、生理的な生活作用
をしている。青果物は、糖や有機酸を分解して呼吸し、
生命活動を維持するための化学エネルギーを獲得してい
る。呼吸作用が活発になると、糖や有機酸が消耗されて
味が低下する。このため、高品質に保存して包装するに
は、呼吸作用を抑制する必要がある。さらに、植物は、
気体ホルモンのエチレンを放出しながら熟成する。植物
から放出されたエチレンは、植物の熟成を促進させる。
このため、エチレン量を最適値に制御することも大切で
ある。
【0003】以上のことを考慮して、食品をプラスチッ
クフィルムで包装して、高品質に保存する包装方法が開
発されている。この方法は、使用するプラスチックフィ
ルムのガス透気度を調整して、食品を高品質に保存して
いる。このことを実現する技術は、たとえば、下記の
〜の公報に記載される。 特開平6−165636号公報 特開平6−209701号公報 特開平6−248100号公報 特開平7−000101号公報 特開平7−000100号公報 特開平7−102081号公報
【0004】、、の公報には、有孔フィルムある
いはポリメチルペンテンフィルムに、無孔の樹脂層を積
層して、フィルム全体の酸素や二酸化炭素等のガス透気
度を調整するフィルムが記載される。 の公報には、包装するフィルムのガス透気度を調整し
て青果物をMA包装する方法が記載される。 の公報には、包装するフィルムのガス透気度を最適値
に選定する方法が記載され、さらに、 の公報には、EEA、4MIPおよび不飽和カルボン
酸変性ポリオレフィンの混合物を使用して、包装雰囲気
の酸素、炭酸ガス濃度を最適にする方法が記載される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの公報に記載さ
れる食品の保存包装方法は、プラスチックフィルムで食
品を包装して、保存環境を最適にする。この方法は、プ
ラスチックフィルムのガス透気度を最適値に調整して、
食品を高品質に保存して包装できる。ただ、このような
プラスチックフィルムを使用して食品を包装する方法
は、プラスチックフィルムを完全に密閉して食品を包装
しない限り、保存環境を最適にできなくなる。たとえ
ば、密閉されないプラスチックフィルムは、プラスチッ
クフィルムを透過しないでガスが自由に包装された内部
に換気されるからである。
【0006】さらに、プラスチックフィルムを使用する
包装方法は、使用後に簡単に廃棄するのが難しい欠点も
ある。プラスチックフィルムは焼却して廃棄されるが、
発生熱量が大きいので、焼却炉を傷めて焼却コストを高
くしている。さらに、その使用量も多くなるので、焼却
コストが高くなる。
【0007】さらにまた、プラスチックフィルムで密閉
構造に包装する方法は、プラスチックフィルムを食品の
表面に密着させるのに手間がかかることがある。たとえ
ば、プラスチックフィルムを袋状として食品を収納する
方法は、食品を入れた後、袋内の空気を排気するのに手
間がかかる。また、袋内に窒素ガス等を封入するにして
も、手間がかかる。
【0008】らに、本発明の大切な目的は、ガス透気
度を簡単な方法で最適値に調整して、食品の保存環境を
最適にして高品質に保存できる食品の保存包装方法を提
供することにあ
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
する食品の保存包装方法は、食品の表面全体を、アルギ
ン酸と水溶性化合物を含む水溶液で被覆し、アルギン酸
と水溶性化合物を含む皮膜をカルシウム塩等の多価金属
塩の水溶液に接触させてアルギン酸を不溶化してコーテ
ィングフィルムとし、コーティングフィルムで被覆した
食品を水に接触させて水溶性化合物を水に溶解させてコ
ーティングフィルムのガス透気度を調整することを特徴
とする。
【0010】アルギン酸を含む水溶液は、アルギン酸を
酸やアルカリに溶解させた水溶液、水にアルギン酸ナト
リウムやアルギン酸カリウムやアルギン酸アンモニウム
等のアルギン酸塩を溶解させた水溶液が使用できる。
【0011】多価金属塩の水溶液には、塩化カルシウ
ム、塩化バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硫酸
銅、塩化ストロンチウム等の金属塩の水溶液が使用でき
る。
【0012】アルギン酸ナトリウムに添加される水溶性
化合物は、プルランやデンプン等の天然多糖類、シュー
クロース、グルコース、オリゴ糖(サイクロデキストリ
ン)、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウムを
ゲル化させない1価の塩類、たとえば、塩化ナトリウム
や塩化カリウム等が使用できる。
【0013】さらに、本発明の請求項に記載する食品
の保存包装方法は、青果物の表面全体を、アルギン酸を
含む水溶液で被覆し、アルギン酸を含む皮膜をカルシウ
ム塩等の多価金属塩の水溶液に接触させてアルギン酸を
不溶化してコーティングフィルムとし、さらに、このコ
ーティングフィルムの表面を防黴剤を含むコーティング
膜で被覆することを特徴とする。
【0014】防黴剤には、たとえば、チアベンダゾー
ル、o−フェニルフェノール、o−フェニルフェノール
ナトリウム、ジフェニール、食品衛生法における保存
料、抗菌性をもつ食品添加物や香辛料等の製油成分が使
用できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態
は、本発明の技術思想を具体化するための食品の保存包
装方法を例示するものであって、本発明は保存包装方法
を下記のものに特定しない。
【0016】本発明の食品の保存包装方法は、食品の表
面全体を、アルギン酸を含む水溶液で被覆し、このアル
ギン酸をカルシウム塩等の多価金属塩で凝固させて、食
品を不溶化されたコーティングフィルムで被覆する。コ
ーティングフィルムの膜厚は、アルギン酸を含む水溶液
の濃度で調整できる。アルギン酸の水溶液は、アルギン
酸の濃度を高くすると粘度も高くなる。粘度の高いアル
ギン酸を含む水溶液を使用すると、食品の表面に付着さ
れる膜厚が厚くなる。たとえば、アルギン酸ナトリウム
の水溶液は、濃度を高くすると粘度も高くなるので、食
品を濃度の高いアルギン酸ナトリウムの水溶液に浸漬し
て、表面を厚いアルギン酸ナトリウムの水溶液で被覆で
きる。さらに、アルギン酸ナトリウムの水溶液を噴霧し
て、食品の表面に塗布する方法においても、アルギン酸
を含む水溶液の濃度を高くして粘度を高くして、膜厚を
厚くできる。アルギン酸を含む水溶液で食品を被覆する
膜厚は、食品の種類によって最適値に調整される。ガス
透気度の低いコーティングフィルム、いいかえると、ガ
スの透過しやすいコーティングフィルムが適している食
品は、アルギン酸の水溶液の濃度を低くして、膜厚を薄
くする。アルギン酸を含む水溶液の濃度は、アルギン酸
の種類や食品の種類によって一定でないが、たとえば、
アルギン酸ナトリウムは、濃度を0.5wt%〜6wt
%、好ましくは1〜5wt%の範囲に設定される。
【0017】さらに、本発明の食品の保存包装方法は、
アルギン酸の水溶液に水溶性化合物を添加して、コーテ
ィングフィルムのガス透気度を調整する。水溶性化合物
の添加量を多くすると、コーティングフィルムのガス透
気度を小さく、いいかえると、ガスの透過しやすいコー
ティングフィルムができる。アルギン酸は凝固するが、
水溶性化合物は凝固しないので、アルギン酸を凝固させ
た状態で、水洗して水溶性化合物を除去し、水溶性化合
物の部分にガスを透過させる微細孔を設けることができ
るからである。
【0018】アルギン酸に対する水溶性化合物の添加量
を多くすると、コーティングフィルムのガス透気度が低
下する状態を、図1〜図3に示す。図1はアルギン酸ナ
トリウム75重量部に対して、25重量部の水溶性化合
物であるプルランを添加したコーティングフィルム、図
2はアルギン酸ナトリウム50重量部に対して50重量
部のプルランを添加したコーティングフィルム、図3は
アルギン酸ナトリウム25重量部に対して75重量部の
プルランを添加したコーティングフィルムのガス透気度
を示す。これ等の図において横軸は、アルギン酸ナトリ
ウムと水溶性化合物であるプルランの加算された添加物
の濃度を示している。ガス透気度はJISP8117に
準じて、20℃、65%の条件で行った。ガス透気度の
試験には株式会社東洋精機製作所のB型ガーレ式デンソ
メータを使用した。
【0019】図1〜図3に示すように、水溶性化合物と
して添加する、天然多糖類であるプルランの添加量を多
くするにしたがって、コーティングフィルムのガス透気
度は低下する。さらに、アルギン酸ナトリウムとプルラ
ンの濃度が高くなると、コーティングフィルムのガス透
気度は高くなる。さらに、これ等の図において、□印は
水洗しないコーティングフィルムのガス透気度を、○印
は水洗したコーティングフィルムのガス透気度を示す。
水溶性化合物であるプルランの添加されたコーティング
フィルムは、水洗することによって、○印で示すよう
に、ガス透気度が低下して、ガスが透過しやすくなる。
【0020】ただし、図1〜図3に示すグラフは、下記
のようにして製造したコーティングフィルムのガス透気
度を示している。 アルギン酸とプルランを含む水溶液を、1辺を5c
mとする段ボールライナーの片面にに塗布し、段ボール
ライナーの表面にアルギン酸とプルランを含む水溶液の
皮膜、膜厚500μmを形成する。 段ボールライナーの表面に塗布されたアルギン酸と
プルランの水溶液に、5wt%の塩化カルシウム水溶液
を散布して、アルギン酸を凝固させる。その後、アルギ
ン酸凝固フィルムを水洗して、水溶性化合物を溶解させ
てガス透気度を調整する。 段ボールライナーの表面で凝固してガス透気度の調
整されたコーティングフィルムのガス透気度を測定す
る。ただし、ガス透気度は、ガス透気度が70秒である
段ボールライナーにコーティングフィルムを積層した状
態で測定する。このようにして製造されたコーティング
フィルムのガス透気度を測定すると、図1〜図3に示す
ようになった。
【0021】コーティングフィルムのガス透気度は、ア
ルギン酸を含む水溶液を凝固させる多価金属塩の種類に
よって変化する。たとえば、1wt%のアルギン酸ナト
リウムと、1wt%のプルランを添加した水溶液を、下
記の、、、の多価金属塩で凝固させると、コー
ティングフィルムのガス透気度は、下記のようになっ
た。ただし、多価金属塩塩の濃度は5wt%とし、コー
ティングフィルムは、図1〜図3に示すコーティングフ
ィルムのガス透気度を測定したフィルムと同じにした。
【0022】 硫酸銅………………………270秒 塩化ストロンチウム………290秒 塩化バリウム………………240秒 硫酸アルミニウム…………130秒
【0023】さらに、コーティングフィルムのガス透気
度は、アルギン酸に添加する水溶性化合物の種類によっ
ても変化する。たとえば、1wt%のアルギン酸ナトリ
ウムに添加する水溶性化合物に、下記の、、、
の水溶性化合物を使用し、アルギン酸と水溶性化合物を
含む水溶液を、5wt%の塩化カルシウム水溶液に浸漬
してアルギン酸を凝固させたコーティングフィルムは、
ガス透気度が、下記のようになった。ただし、水溶性化
合物の添加量は、1wt%とし、さらに、コーティング
フィルムの製造方法は、図1〜図3に示すコーティング
フィルムと同じにした。
【0024】 デンプン……………………280秒 シュークロース……………110秒 サイクロデキストリン……230秒 塩化ナトリウム………………90秒
【0025】以上のことから、本発明の食品の保存包装
方法は、アルギン酸を含む水溶液に添加する水溶性化合
物の添加量や種類、さらに、多価金属塩の種類を調整し
て、コーティングフィルムのガス透気度を食品に最適な
値に調整できる。
【0026】
【実施例】[比較例1] 下記の工程で、スダチを包装し、色が変わらないよう
に保存する。 2wt%アルギン酸ナトリウム水溶液を、スダチの
全面に塗布する。スダチにアルギン酸ナトリウム水溶液
を塗布する最も簡単な方法は、スダチをアルギン酸ナト
リウム水溶液に浸漬する。ただ、スダチの表面にアルギ
ン酸ナトリウム水溶液を噴霧して塗布することもでき
る。 アルギン酸ナトリウム水溶液で被覆したスダチを、
5wt%塩化カルシウム水溶液に浸漬して、アルギン酸
ナトリウムを3分間凝固させる。アルギン酸ナトリウム
は、ナトリウムの一部がカルシウムに置換されて凝固
し、不溶化したコーティングフィルムで被覆される。 スダチを塩化カルシウム水溶液から取り出して、水
洗し、表面のコーティングフィルムを乾燥させる。
【0027】[実施例1] スダチに換わってミカンを使用し、ミカンを浸漬す
るアルギン酸ナトリウム水溶液の濃度を、2wt%から
1wt%に変更する以外、比較例1と同様にして、ミカ
ンの表面をコーティングフィルムで被覆する。 さらに、ミカンを、10ppmの防黴剤(チアベン
ダゾール)を含む、1%アルギン酸ナトリウム水溶液に
浸漬する。その後、5wt%塩化カルシウム水溶液に3
分間浸漬して、防黴剤を含むアルギン酸ナトリウムを凝
固させる。 塩化カルシウム水溶液から取り出し、水洗した後乾
燥させる。このように処理されたミカンは、二重に積層
されたコーティングフィルムで全面が被覆される。
【0028】以上の処理をした30個のミカンは、温度
25℃、湿度60%で30日保存しても、表面に黴が発
生したものはなかった。表面をコーティングフィルムで
被覆しないミカンは、同じ環境で30個のうち4個のミ
カンは表面に黴が発生した。
【0029】[実施例] スダチを浸漬するアルギン酸ナトリウム水溶液の濃度を
2wt%から1wt%に変更し、さらに1wt%のプル
ランを水溶性化合物として添加する以外、比較例1と同
様にして、スダチの表面をコーティングフィルムで被覆
する。この方法で処理されたスダチは、水溶性化合物で
ガス透気度の調整されたコーティングフィルムで全面が
被覆される。
【0030】以上のようにして、表面全体をコーティン
グフィルムで被覆したスダチを、温度25℃、湿度60
%で5日保存すると、表に示す結果となった。
【0031】
【表1】 ┌────────┬────┬────┬─────┐ │ │果実個数│黄化個数│黴発生個数│ ├────────┼────┼────┼─────┤ │実施例のスダチ│ 40 │ 0 │ 0 │ └────────┴────┴────┴─────┘
【0032】この表から明かなように、表面をコーティ
ングフィルムで被覆している実施例3のスダチは、5日
経過後においても緑色が変色せず、また、黴が発生した
ものもなかった。
【0033】[実施例] ミカンを浸漬するアルギン酸ナトリウム水溶液1wt%
に加えて、1wt%のプルランを水溶性化合物として添
加する以外、比較例1と同様にして、ミカン表面をコ
ーティングフィルムで被覆する。この方法で被覆された
ミカンは、水溶性化合物でガス透気度の調整されたコー
ティングフィルムで全面が被覆される。
【0034】以上のようにして、表面全体をコーティン
グフィルムで被覆したミカンは、温度25℃、湿度60
%で30日保存しても、表面に黴が発生したものはなか
った。
【0035】[実施例] 食品をミカンからバナナに変更する以外、実施例と同
様にして、バナナの表面全体をコーティングフィルムで
被覆する。この方法で処理されたバナナは、水溶性化合
物でガス透気度の調整されたコーティングフィルムで全
面が被覆される。このようにして、表面全体をコーティ
ングフィルムで被覆したバナナは、温度25℃、湿度6
0%で5日保存して、黒茶色領域が従来の保存方法に比
べて極めて少なくなった。表面をコーティングフィルム
で被覆しないバナナは、同じ条件で保存して、黒茶色領
域が14.7%であったが、この実施例でコーティング
したバナナは、黒茶色領域が全表面のわずかに1.4%
に極減した。すなわち、本発明の方法で処理されたバナ
ナは、無処理のものに比べて黒茶色の斑点の出現が遅
く、熟度を制御することができた。
【0036】[実施例5] 食品をミカンから餅に変更する以外、実施例と同様に
して、餅の表面全体をコーティングフィルムで被覆す
る。この方法で処理された餅は、水溶性化合物でガス透
気度の調整されたコーティングフィルムで全面が被覆さ
れる。このようにして、表面全体をコーティングフィル
ムで被覆した餅と、処理しない無処理の餅に、それぞれ
餅由来の黴を接種し培養試験をした。培養試験は、温度
20℃、湿度60%として4日行った。その結果、実施
例6でコーティングされた餅は、無処理のものに比べて
黴の発育が抑制され、優れた保存効果が認められた。
【0037】
【発明の効果】本発明の食品の保存包装方法は、アルギ
ン酸ナトリウムに水溶性化合物を添加し、水洗工程で水
溶性化合物を除去して、コーティングフィルムのガス透
気度を調整できる。このため、極めて簡単な方法で、種
々の食品を最適環境で高品質な状態に保存して包装でき
る特長がある。
【0038】さらに、本発明の請求項の保存包装方法
は、防黴剤を添加して包装するので、黴等の微生物の発
生を極減して青果物を高品質な状態に保存して包装でき
る特長もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルギン酸ナトリウムと水溶性化合物の濃度に
対するガス透気度を示すグラフ
【図2】アルギン酸ナトリウムと水溶性化合物の濃度に
対するガス透気度を示すグラフ
【図3】アルギン酸ナトリウムと水溶性化合物の濃度に
対するガス透気度を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23B 7/16 A23B 7/00 101 A23L 1/00 A23L 1/10 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品の表面全体を、アルギン酸と水溶性
    化合物を含む水溶液で被覆し、アルギン酸と水溶性化合
    物を含む皮膜をカルシウム塩等の多価金属塩の水溶液に
    接触させてアルギン酸を不溶化してコーティングフィル
    ムとし、コーティングフィルムで被覆した食品を水に接
    触させて水溶性化合物を水に溶解させてコーティングフ
    ィルムのガス透気度を調整することを特徴とする食品の
    保存包装方法。
  2. 【請求項2】 青果物の表面全体を、アルギン酸を含む
    水溶液で被覆し、アルギン酸を含む皮膜をカルシウム等
    の多価金属塩の水溶液に接触させてアルギン酸を不溶化
    してコーティングフィルムとし、さらに、このコーティ
    ングフィルムの表面を防黴剤を含むコーティング膜で被
    覆することを特徴とする食品の保存包装方法。
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