JP2849365B2 - 暗渠用内面平滑可撓継手 - Google Patents

暗渠用内面平滑可撓継手

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JP2849365B2
JP2849365B2 JP12275796A JP12275796A JP2849365B2 JP 2849365 B2 JP2849365 B2 JP 2849365B2 JP 12275796 A JP12275796 A JP 12275796A JP 12275796 A JP12275796 A JP 12275796A JP 2849365 B2 JP2849365 B2 JP 2849365B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上下水道、共同溝、
洞道等暗渠用の可撓継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来使用されている継手には、図12の
断面図に示すように、互いに対向する一対の角筒状また
は円筒状の暗渠a、a′の対向端部円周面に段差部b、
b′を設け、ゴム・合成樹脂等の可撓部材からなり中央
部に内周側に膨出したくびれ部cを有する短筒状の可撓
止水部材eの両端部d、d′を該段差部b、b′の周面
に水密的に取付けて地盤の不等沈下を伴なう暗渠の相対
変位を吸収させるとともに、これらの暗渠間の止水を行
わしめるようにタイプのものがある。なおkは目地材で
ある。
【0003】また同タイプの継手として、本出願人の提
案にかかる特公昭63−58982号公報記載の継手が
ある。この継手は、図13の断面図に示されるように、
1対の相対向させた暗渠a、a′の端部の内周面に形成
された段差部b、b′に跨って、ゴム・合成樹脂等の弾
性材からなる短筒形に形成され、かつ中央に内周側に膨
出した環状のくびれ部cを有し、さらにこのくびれ部c
の両側から延びる碇着フランジ部d、d′を有する可撓
止水部材eを該碇着フランジd、d′において固着し、
前記段差部b、b′と前記可撓止水部材eとの間に形成
された空間部に該可撓止水部材eの軸方向への膨出変形
を防止する保護材f、f′を配設したものである。な
お、g、g′はフランジh、h′、j、j′および端面
部i、i′を備えた枠体であり、kは目地材である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図12の継手は暗渠の
内周面lに対して継手が段差部b、b′内に陥入してい
る構成であるので、下水道等の暗渠においては腐敗物や
土砂等が段差部b、b′内に堆積したり、また共同溝等
では保守点検時の通行時足元が悪くなるという不便があ
る。また暗渠a、a′相互間で伸びや不等沈下が生じた
場合は暗渠a、a′間の凹みや段差はいっそう拡大し、
上記の不便は増大する。
【0005】図13の継手においては、平常時において
は段差部b、b′に配置された保護材f、f′により暗
渠の内周面とほぼ同一平面の内周面が形成されるので図
12の継手における上記の不便は防止できるが、暗渠
a、a′相互間に伸びや不等沈下を生じた場合には凹み
や段差が生じることは避けられない。
【0006】本発明は上記従来の暗渠の継手の問題点に
かんがみなされたものであって、設置時に暗渠内周面に
対して平滑であり、また暗渠間に伸びや不等沈下が生じ
た場合でも暗渠間に凹みや段差が生じることを防止する
ことができる暗渠用内面平滑可撓継手を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1記載の発明にかかる暗渠用内面平滑可撓継手は、1
対の相対向する暗渠の端部において該暗渠の内周面とほ
ぼ平行な周面を有するように形成された段差部上に張出
すようにして該暗渠の内周面とほぼ同一平面上に延長し
暗渠の端部に配置される可撓止水部材押え板と、ゴム・
合成樹脂等の可撓部材からなりおおむね平坦な内周面と
外側に突出した両端部を有する短筒状に形成され、該段
差部の該周面と該可撓止水部材押え板との間に形成され
る空間内において該突出端部が該可撓止水部材押え板と
該段差部の該周面とによって挾持されかつ該空間内を摺
動できるようにして該1対の相対向する暗渠の両段差部
に跨って配置される可撓止水部材と、該段差部の対向暗
渠に近い側の端部に配設され該可撓止水部材押え板と協
働して該可撓止水部材の該段差部からの離脱を防止する
ストッパー部材とを備えることを特徴とする。
【0008】また請求項2記載の発明にかかる継手は、
1対の相対向する暗渠の端部に形成された段差部上に配
置され、該暗渠の内周面とほぼ平行な内周面を有する短
筒状の枠体と、該暗渠の内周面とほぼ同一平面上におい
て該段差部上に張出すようにして該枠体の端部に固定さ
れた可撓止水部材押え板と、ゴム・合成樹脂等の可撓部
材からなりおおむね平坦な内周面と外側に突出した両端
部を有する短筒状に形成され、該枠体の該内周面と該可
撓止水部材押え板との間に形成される空間内において該
突出端部が該可撓止水部材押え板と該枠体の該内周面と
によって挾持されかつ該空間内を摺動できるようにして
該1対の相対向する暗渠の両段差部に跨って配置される
可撓止水部材と、該枠体の対向暗渠に近い側の端部に固
定され該可撓止水部材押え板と協働して該可撓止水部材
の該段差部からの離脱を防止するストッパー部材とを備
えることを特徴とする。
【0009】また請求項3記載の発明にかかる継手は、
請求項1または2記載の継手において、該可撓止水部材
は該突出端部の外周側端部の内側および外側の少くとも
一方から張出するようにして形成された止水用リップ部
を備えることを特徴とする。
【0010】また請求項4記載の発明にかかる継手は、
請求項1〜3のいずれかに記載の継手において、該可撓
止水部材は、該突出端部の内周面および外周面の少くと
も一方の面上に周方向に延長する止水用突条を備えるこ
とを特徴とする。
【0011】また請求項5記載の発明にかかる継手は、
請求項1〜4のいずれかに記載の継手において、該可撓
止水部材の該突出端部の幅はその高さよりも大きいこと
を特徴とする。
【0012】また請求項6記載の発明にかかる継手は、
請求項1〜5のいずれかに記載の継手において、該可撓
止水部材の該突出端部は、該段差部の該周面と該可撓止
水部材押え板との間に形成された該空間の高さに圧縮代
を加えた高さを有することを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、可撓止水部材押
え板が暗渠の内周面とほぼ同一平面状に延長するととも
に可撓止水部材が平坦な内周面を有しているので、継手
の設置時において、可撓止水部材押え板と可撓止水部材
の内周面により暗渠の内周面とほぼ同一平面の平滑内面
を有する継手が形成される。また暗渠間に伸び変位が生
じた場合、すなわち隣接する暗渠間の目地が拡大する方
向の変位が生じた場合には、可撓止水部材は可撓止水部
材押え板と段差部の周面によって挾持されたまゝ該押え
板と段差部の周面との間の空間内を摺動することにより
暗渠間の伸び変位に追随することができる。したがっ
て、可撓止水部材の内周面は平坦面を維持し、暗渠の内
周面とほぼ同一の平滑面を維持することができる。また
伸び変位が大きい場合には可撓止水部材の突出端部がス
トッパー部材に当接することにより可撓止水部材の段差
部からの離脱が防止される。
【0014】さらに、暗渠に不等沈下が生じた場合で
も、可撓止水部材の内周面は平坦面を維持し、2つの暗
渠は可撓止水部材のスロープ状の内周面により連結され
るので従来の継手のように急激な段差が生じることはな
い。
【0015】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の作用を奏するほか、可撓止水部材、可
撓止水部材押え板およびストッパー部材が枠体に取付け
られているのでこれらの構成要素をあらかじめ工場にお
いて枠体に組込んだ形で施工場場に搬入、施工すること
ができ、暗渠をコンクリートの現場打設により施工する
工法に適用する場合に好適である。
【0016】請求項3記載の発明によれば、可撓止水部
材の突出端部の外周側端部内側に止水用リップが形成さ
れている場合は外水圧に対する可撓止水部材の止水作用
が増進され、外周側端部外側に止水用リップが形成され
ている場合は内水圧に対する可撓止水部材の止水作用が
増進される。
【0017】請求項4記載の発明によれば、止水用突条
が押しつぶされることにより可撓止水部材の内水圧およ
び外水圧に対する止水作用がさらに増進される。
【0018】請求項5記載の発明によれば、突出端部の
幅を高さよりも大きくとることにより、変位時における
突出端部の前傾を防止し、止水機能を安定して維持する
ことができる。
【0019】また請求項6記載の発明によれば、突出端
部は段差部の周面と該可撓止水部材押え板との間に形成
された空間の高さに圧縮代を加えた高さを有することに
より、変位時における突出端部の前傾をいっそう効果的
に防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施形態について説明する。図1〜図4は本発明をプレ
キャストボックスカルバートに適用した実施形態を示す
もので、図1は図2のI−I線断面図で、平常時におけ
る部分断面図、図2はプレキャストボックスカルバート
の斜視図、図3は対向する暗渠間に伸び変位が生じた場
合の継手の状態を示す断面図、図4は対向する暗渠間に
伸び変位および不等沈下が複合して生じた場合の継手の
状態を示す断面図である。
【0021】図2において、1は本発明にかかる暗渠用
継手を示し、2、2′はプレキャストボックスカルバー
トからなる暗渠である。この1対の暗渠2、2′の対向
端部どうしは本発明にかかる継手1により接続される。
【0022】この暗渠の継手1は、図1に示すように、
暗渠2、2′の対向端部の内周面側の周縁に段差部3、
3′が形成されており、段差部3、3′は暗渠2、2′
の内周面2a、2a′とほぼ平行な周面3a、3a′が
形成されている。
【0023】この段差部3、3′上に張出すようにして
かつ暗渠2、2′の内周面2a、2a′とほぼ同一平面
上に延長するようにして鋼製の短筒状の可撓止水部材押
え板4、4′が配置されている。可撓止水部材押え板
4′およびその取付構造は可撓止水部材押え板4および
その取付構造と同一であるので、以下可撓止水部材押え
板4等に用いた符号にダッシュを付した番号を付して可
撓止水部材押え板4′等の説明を省略する。
【0024】可撓止水部材押え板4は、図5の斜視図お
よび図6の拡大断面図に示すように、その固定側端部に
複数の円孔4aが周方向に所定の間隔で形成されてお
り、この円孔4aの図中下側には円筒状の取付部材5が
溶接されている。取付部材5は底板5aを有しており
(図6)、この底板5aにはアンカーボルト挿入孔5b
が形成されている。可撓止水部材押え板4の取付部材5
を段差部3の対向暗渠と反対側の端部の周面3a上に配
置されており、各取付部材5の底板5aを介して挿通さ
れるアンカーボルト6で可撓止水部材押え板4は段差部
3に固定されている。各取付部材5内に挿通されたアン
カーボルト6の頭部の6角穴ボルト7の上の空間にはゴ
ム栓8が装填されている。また押え板4の中取付部材5
から内側に延長する張出し部4bの反対側の部分4cは
暗渠2の内周面2a上に支持されている。
【0025】図5において、取付部材5の中心から段差
部3上に張出す可撓止水部材押え板4の張出し部4bの
長さL1 は平滑な内周面を確保しかつ可撓止水部材の抜
止めのために必要な長さであり、その反対方向の押え板
4の部分4cの長さL2 は押え板4の張出し部4bに外
水圧が図中下方からかかる場合にアンカーボルト6に作
用する曲げ力を軽減するために必要な長さである。
【0026】図示の実施態様においては、取付部材5は
円筒状に形成されているが、これに限らず、断面U形の
部材やまた円筒の底部により大径の板を固着し安定性を
増強したもの等種々の形状の取付部材を使用することが
できる。
【0027】段差部3の周面3aと可撓止水押え板4と
の間に形成される空間9内には、1対の相対向する暗渠
2、2′の両段差部3、3′に跨るようにしてゴム・合
成樹脂等の可撓弾性部材からなる可撓止水部材10が配
設されている。可撓止水部材10の材料としては、充分
な可撓性と弾性および強度は有するが、伸び率が低い材
質のものが好ましい。可撓止水部材10はおおむね平坦
な(すなわちふくらみ部やくびれ部を有しない)内周面
10aと外側に突出した両端部10bを有する短筒状に
形成され、空間9内において、突出端部10bが可撓止
水部材押え板4と段差部3の周面3aとによって挾持さ
れかつ暗渠2、2′間に伸び変位または不等沈下が生じ
た場合は空間9内を暗渠の軸方向に摺動することができ
る。
【0028】可撓止水部材10は、その止水機能を増強
するため、図7に示すように、突出端部10bの外周側
端部の内側および外側から張出するようにして形成され
た断面ほぼ3角形の止水用リップ部10c、10dを備
えている。また突出端部10bの内周面には周方向に延
長する2本の止水用突条10eが形成されている。また
可撓止水部材10にはその強度を増強するために補強布
10fが埋設されている。この補強布10fは可撓止水
部材10の材質が充分な強度を有する場合は設けなくて
もよい。また、止水機能を増強するため、止水用リップ
部10c、10dおよびまたは止水用突条10eに加え
て、またこれらに代えて、突出端部10bの外周面に形
成した周方向溝内に水膨張ゴム10gを充填するように
してもよい。
【0029】今、図14(a)に示すように、可撓止水
部材10の突出端部10bの幅Wが高さHよりも小さい
場合を想定すると、暗渠2、2′間に変位が生じた場合
は可撓止水部材10は空間9内を矢印A方向に摺動しよ
うとするが、突出端部の底面と段差部の周面3aとの間
には摩擦力が傾き、しかも可撓止水部材10の突出端部
10bが可撓止水部材10の中央部でなく上部に設けら
れているので、変位時の外力が働くと図14(b)に示
すように,可撓止水部材10の上部が先に引っ張られ、
その結果突出端部10bが進行方向前方に傾斜して、場
合によっては漏水のおそれが生じる。
【0030】そこで、図1の実施例においては、図7に
示すように、突出端部10bの幅を高さHよりも大きく
とり安定感を持たせることにより、上記のような変位時
における突出端部10bの前傾を防止し、止水機能を安
定して維持するようにしている。
【0031】また、このような変位時における可撓止水
部材10の突出端部10bの前傾防止効果を増進するた
め、図8に示すように、可撓止水部材10の突出端部1
0bは、空間9の高さHに圧縮代cを加えた高さを有す
るように形成してもよい。また図9に示すように、突出
端部10bの内周面に止水用突条10eを形成するだけ
でなく外周面にも止水用突条10hを設けるようにして
もよい。
【0032】段差部3の対向暗渠2′に近い側の端部に
はL形鋼からなる環状のストッパー部材11がアンカー
ボルト12により固定されている。ストッパー部材11
は可撓止水部材押え板4と協働して可撓止水部材10の
段差部3からの離脱を防止する機能を有する。また下水
道等内水圧がかかる暗渠においては、可撓止水部材10
を支持し、内水圧による可撓止水部材10の外周側への
ふくらみと土砂の侵入を防止する機能を有する。
【0033】ストッパー部材11としてL形鋼を用いた
場合は、可撓止水部材10に内水圧がかかった場合可撓
止水部材10がストッパー部材11の先端部により傷が
つくおそれがあるので、これを防止するためストッパー
部材11の先端部は曲面とすることが望ましい。また可
撓止水部材10との接触面を図10(a)に示すように
平滑面11aとしてもよく、または図10(b)に示す
ようにビート状部11bあるいは図10(c)に示すよ
うにアーチ面11cとしてもよい。またストッパー部材
11を段差部3に固定するにはアンカーボルト12に限
らず、図10(d)、図10(e)に示すようなプレー
トアンカー19を使用してもよい。なお13は対向する
暗渠2、2′間の目地に充填されるスポンジゴム等から
なる目地材である。
【0034】次に上記構成の継手の動作について説明す
る。継手の設置時および暗渠間に伸び変位等の変位が生
じない平常時において、継手1は図1の状態にあり、可
撓止水部材10はその突出端部10b、10bが空間
9、9′内で可撓止水部材押え板4、4′の取付部材
5、5′にもっとも近い位置に位置している。そして可
撓止水部材押せ板4、4′と可撓止水部材10の平坦な
内周面10aとにより暗渠2、2′の内周面2a、2
a′と同一平面の平滑内周面が形成されている。
【0035】暗渠2、2′間に伸び変位が生じた場合
は、図3に示すように、可撓止水部材10は突出端部1
0、10と押え板4、4′および段差部の周面3a、3
a′との間に生じる摩擦抵抗に抗して空間9内を矢印A
方向に相対的に摺動することにより暗渠間の伸び変位に
追随する。この場合可撓止水部材10には暗渠2、2′
間の拡開した目地を介して外水圧が矢印B方向にかか
り、可撓止水部材10を内周側にふくらませようとする
が、可撓止水部材10の突出端部10、10と押え板
4、4および段差部周面3a、3a′との間に働く摩擦
力が充分に大きな値になるように可撓止水部材10の材
質や圧縮代等を適宜設定することにより外水圧による可
撓止水部材10の矢印A方向の摺動および内周側へのふ
くらみを防止することができる。
【0036】また可撓止水部材10が矢印A方向に摺動
してその突出端部10、10が暗渠2、2′の対向端部
の末端に至ると、突出端部10、10がストッパー部材
1111′に当接し、突出端部10、10がストッパー
部材11、11′と押え板4、4′とにより拘束される
ことにより可撓止水部材10の段差部3、3′からの離
脱が防止される。
【0037】暗渠2、2′間に伸び変位と不等沈下が複
合して生じた場合には、図4に示すように可撓止水部材
10は伸び変位の場合と同様に空間9内を矢印A方向に
摺動する。この場合も可撓止水部材10の内周面10a
は平坦面を維持し、2つの暗渠2、2′は可撓止水部材
10のスロープ状の内周面10aにより連結されること
になる。したがって、この場合でも従来の継手のように
暗渠2、2′間に急激な段差が生じることが防止され
る。
【0038】なお、図1の実施形態は、暗渠2、2′間
の伸び変位および不等沈下に対処するように設計されて
いるが、これに加えて暗渠2、2′間の縮み変位に対処
する場合は、可撓止水部材10の突出端部10b、10
bと可撓止水部材押え板4、4′の取付部材5、5′と
の間に所定の間隔を設けることにより、このような暗渠
2、2′間の縮み変位にも対処することができる。
【0039】図11は本発明の他の実施形態を示す部分
断面図である。この実施形態は暗渠を施工現場でコンク
リートを打設することにより施工うる工法に適したもの
で、可撓止水部材、可撓止水部材押え板およびストッパ
ー部材をあらかじめ工場において枠体に組み込んで継手
組立体とし、この継手組立体を現場に搬入し施工する形
式のものである。図11において、図1の実施形態と同
一または類似の構成要素は図1と同一符号で示し、その
説明を省略する。
【0040】図11の継手20は、鋼製の短筒状枠体2
1を備えている。この枠体21は立上りフランジ部21
aおよび立下りフランジ部21bを有し、暗渠2の段差
部3に嵌合する形状に形成されており、暗渠2の段差部
3の内周面3aとほぼ平行な内周面21aを有してい
る。可撓止水部材押え板4は取付部材5に取付けられた
袋ナット23により枠体21に固定されており、また平
板状のストッパー部材11は枠体21に溶接されてい
る。また枠体21には周方向に所定の間隔でアンカー棒
24が溶接されている。
【0041】この継手20を施工する場合は組立体とし
て構成された継手20を現場に搬入し、所定の位置に設
置した後コンクリートを現場で打設することにより暗渠
2を構築する。この継手20の動作は、可撓止水部材1
0が押え板4と枠体21の内周面21aとの間に形成さ
れる空間9内を摺動する点で図1の実施形態とやや異な
る以外は図1の実施形態と実質的に同一である。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、可撓止水部材押え板が暗渠の内周面とほぼ同
一平面状に延長するとともに可撓止水部材が平坦な内周
面を有しているので、継手の設置時において、可撓止水
部材押え板と可撓止水部材の内周面により暗渠の内周面
とほぼ同一平面の平滑内面を有する継手が形成される。
また暗渠間に伸び変位が生じた場合、すなわち隣接する
暗渠間の目地が拡大する方向の変位が生じた場合には、
可撓止水部材は可撓止水部材押え板と段差部の周面によ
って挾持されたまゝ該押え板と段差部の周面との間の空
間内を摺動することにより暗渠間の伸び変位に追随する
ことができる。したがって、可撓止水部材の内周面は平
坦面を維持し、暗渠の内周面とほぼ同一の平滑面を維持
することができる。また伸び変位が大きい場合には可撓
止水部材の突出端部がストッパー部材に当接することに
より可撓止水部材の段差部からの離脱が防止される。
【0043】さらに、暗渠に不等沈下が生じた場合で
も、可撓止水部材の内周面は平坦面を維持し、2つの暗
渠は可撓止水部材のスロープ状の内周面により連結され
るので従来の継手のように急激な段差が生じることはな
い。
【0044】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の作用を奏するほか、可撓止水部材、可
撓止水部材押え板およびストッパー部材が枠体に取付け
られているのでこれらの構成要素をあらかじめ工場にお
いて枠体に組込んだ形で施工場場に搬入、施工すること
ができ、暗渠をコンクリートの現場打設により施工する
工法に適用する場合に好適である。
【0045】請求項3記載の発明によれば、可撓止水部
材の突出端部の外周側端部内側に止水用リップが形成さ
れている場合は外水圧に対する可撓止水部材の止水作用
が増進され、外周側端部外側に止水用リップが形成され
ている場合は内水圧に対する可撓止水部材の止水作用が
増進される。
【0046】請求項4記載の発明によれば、止水用突条
が押しつぶされることにより可撓止水部材の内水圧およ
び外水圧に対する止水作用がさらに増進される。
【0047】請求項5記載の発明によれば、突出端部の
幅を高さよりも大きくとることにより、変位時における
突出端部の前傾を防止し、止水機能を安定して維持する
ことができる。
【0048】また請求項6記載の発明によれば、突出端
部は段差部の周面と該可撓止水部材押え板との間に形成
された空間の高さに圧縮代を加えた高さを有することに
より、変位時における突出端部の前傾をいっそう効果的
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の暗渠用内面平滑可撓継手の1実施形態
を示す部分断面図である。
【図2】図1の継手が適用されるプレキャストボックス
カルバートの斜視図である。
【図3】同実施形態の継手の伸び変位時の状態を示す断
面図である。
【図4】同実施形態の継手の伸び、不等沈下複合変位時
の状態を示す断面図である。
【図5】可撓止水部材押え板の1例を示す斜視図であ
る。
【図6】同押え板の取付部材の拡大断面図である。
【図7】可撓止水部材の詳細を示す図である。
【図8】可撓止水部材の突出端部の1例を示す図であ
る。
【図9】可撓止水部材の突出端部の他の例を示す図であ
る。
【図10】ストッパー部材の種々の変更例を示す断面図
である。
【図11】本発明の継手の他の実施形態を示す部分断面
図である。
【図12】従来の暗渠の継手の1例を示す部分断面図で
ある。
【図13】従来の暗渠の継手の他の例を示す部分断面図
である。
【図14】可撓止水部材の突出端部の前傾動作を説明す
るための断面図である。
【符号の説明】
1 継手 2、2′ 暗渠 3、3′ 段差部 4、4′ 可撓止水部材押え板 10 可撓止水部材 11、11′ ストッパー部材

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の相対向する暗渠の端部において該
    暗渠の内周面とほぼ平行な周面を有するように形成され
    た段差部上に張出すようにして該暗渠の内周面とほぼ同
    一平面上に延長し暗渠の端部に配置される可撓止水部材
    押え板と、ゴム・合成樹脂等の可撓部材からなりおおむ
    ね平坦な内周面と外側に突出した両端部を有する短筒状
    に形成され、該段差部の該周面と該可撓止水部材押え板
    との間に形成される空間内において該突出端部が該可撓
    止水部材押え板と該段差部の該周面とによって挾持され
    かつ該空間内を摺動できるようにして該1対の相対向す
    る暗渠の両段差部に跨って配置される可撓止水部材と、
    該段差部の対向暗渠に近い側の端部に配設され該可撓止
    水部材押え板と協働して該可撓止水部材の該段差部から
    の離脱を防止するストッパー部材とを備えることを特徴
    とする暗渠用内面平滑可撓継手。
  2. 【請求項2】 1対の相対向する暗渠の端部に形成され
    た段差部上に配置され、該暗渠の内周面とほぼ平行な内
    周面を有する短筒状の枠体と、該暗渠の内周面とほぼ同
    一平面上において該段差部上に張出すようにして該枠体
    の端部に固定された可撓止水部材押え板と、ゴム・合成
    樹脂等の可撓部材からなりおおむね平坦な内周面と外側
    に突出した両端部を有する短筒状に形成され、該枠体の
    該内周面と該可撓止水部材押え板との間に形成される空
    間内において該突出端部が該可撓止水部材押え板と該枠
    体の該内周面とによって挾持されかつ該空間内を摺動で
    きるようにして該1対の相対向する暗渠の両段差部に跨
    って配置される可撓止水部材と、該枠体の対向暗渠に近
    い側の端部に固定され該可撓止水部材押え板と協働して
    該可撓止水部材の該段差部からの離脱を防止するストッ
    パー部材とを備えることを特徴とする暗渠用内面平滑可
    撓継手。
  3. 【請求項3】 該可撓止水部材は該突出端部の外周側端
    部の内側および外側の少くとも一方から張出するように
    して形成された止水用リップ部を備えることを特徴とす
    る請求項1または2記載の暗渠用内面平滑可撓継手。
  4. 【請求項4】 該可撓止水部材は該突出端部の内周面お
    よび外周面の少くとも一方の面上に周方向に延長する止
    水用突条を備えることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の暗渠用内面平滑可撓継手。
  5. 【請求項5】 該可撓止水部材の該突出端部の幅はその
    高さよりも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の暗渠用内面平滑可撓継手。
  6. 【請求項6】 該可撓止水部材の該突出端部は、該段差
    部の該周面と該可撓止水部材押え板との間に形成された
    該空間の高さに圧縮代を加えた高さを有することを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の暗渠用内面平滑
    可撓継手。
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