JP2849139B2 - 永久電流解除装置 - Google Patents

永久電流解除装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の概要〕 SQUIDやジョセフソン回路などの超伝導回路にトラッ
プされる磁束により誘起される永久電流を解除するため
の永久電流解除装置に関し、 電流をほとんど流さずに、超伝導ループの永久電流を
解除できる装置を提供することを目的とし、 超伝導体からなるループまたは超伝導体とジョセフソ
ン接合からなるループの永久電流解除装置において、該
ループに、電流効果で動作する超伝導3端子素子のチャ
ンネルを挿入し、該素子のゲート電極に該チャンネルを
超伝導、常伝導に切換える電圧源を接続した構成とす
る。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、SQUIDやジョセフソン回路などの超伝導回
路にトラップされる磁束により誘起される永久電流を解
除するための永久電流解除装置に関する。
超伝導体は、臨界温度と呼ばれる温度以下に冷却する
ことにより、常伝導状態から超伝導状態に状態が変化す
る。この際、地磁気などの磁界の中で冷却されると、超
伝導薄膜に磁束が鎖交した状態で閉じ込められることが
起きる。これは、磁束トラップと呼ばれ、このトラップ
された磁束は、SQUID(超伝導量子干渉素子)磁界セン
サやジョセフソン論理/記憶回路などの超伝導回路内に
設けられる超伝導ループに水久電流を誘起し、回路動作
を不良にする。このため永久電流をなくす必要がある。
〔従来の技術〕
従来の超伝導回路においては永久電流解除を、磁束ト
ラップ自体をなくすようにして行ない、この磁束トラッ
プ自体をなくす方法として、パーマロイなどの材料か
らなる磁気シールドや超伝導シールドを用いて地磁気を
減らす方法、超伝導回路内の超伝導グランドプレーン
の特定の場所に穴をあける(いわゆるモート)方法、
抵抗体に電流を流すなどにより、超伝導回路の温度を一
時的に臨界温度以上に上げ、再び温度を下げる方法など
が行われている。
しかし、これらの方法には限界があり、例えばマルチ
ターンの入力コイルと結合する磁界センサとして用いら
れるSQUIDなどの大きな超伝導回路では、磁束トラップ
を1つも残さないようにするのは難しい。
ところで、トラップ磁束の除去にはならないが、これ
と鎖交する超伝導ループの永久電流の解除には、一時的
に超伝導ループの一部を常伝導に遷移させればよいから
(これでIR電圧が発生することになり、永久電流は存在
できなくなる)、抵抗に電流を流してループの一部を加
熱し、常伝導に戻す方法が知られている。しかしこの方
法では、抵抗に流す電流自体が磁束を発生し、この磁束
が再び永久電流を誘起するなどの問題が生じる。
〔発明が解決しようとする課題〕
抵抗体による加熱など、電流を用いる方法により永久
電流を解除する方法では、加熱のための電流が作り出す
磁界が再び永久電流を誘起しない様、抵抗体の配置や電
流波形の与え方を検討する必要があり、設計が困難にな
る。
本発明は、電流をほとんど流さずに、超伝導ループの
永久電流を解除できる装置を提供することを目的とする
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は、本発明の原理説明図である。超伝導ループ
10は超伝導インダクタ14と超伝導配線12などの超伝導体
からなる。このループには、ジョセフソン接合16が含ま
れていてもよい。本発明ではこの超伝導ループ10に、超
伝導3端子素子20のチャンネルCH部分を含める。超伝導
3端子素子20はゲート電極Gを持ち、ゲート電圧を電圧
線Vsにより制御する。トラップ磁束φなどの磁束が超伝
導ループ10に鎖交すると、超伝導ループには永久電流I
が流れる。φが磁束量子φより十分大きい場合、永久
電流Iはほぼφ/Lである。ここでLは超伝導ループ10に
含まれる全インダクタスを表す。この永久電流Iは予定
外のものであり、超伝導ループを含む超伝導回路の動作
を不良にする。
〔作用〕 超伝導ループに超伝導3端子素子のチャンネルを含め
ることにより永久電流の解除が可能である。第2図を参
照しながらこれを説明すると、超伝導3端子素子のゲー
トGに制御電圧をかけない時(OFF)、チャンネルCHは
超伝導状態である。この時、超伝導ループ10は全箇所超
伝導状態であり、トラップ磁束により大きな永久電流I
な流れがあり得る。制御電圧をかけると(ON)、チャン
ネルCHは常伝導状態となり、この時、永久電流は零とな
る。こうして永久電流の解除を行なうことができる。た
だしこのON状態ではループの一部が常伝導のため超伝導
ループ10を含む回路は動作しないが、制御電圧を切る
(OFF)と、チャンネルCHは再び超伝導になり、超伝導
回路10は全箇所超伝導状態になって動作できるようにな
る。チャンネルCHが超伝導/常伝導/超伝導に遷移する
間トラップ磁束φは変わらないから、第2図(b)に示
すように永久電流は高々φ0/L程度の小さい値しか残ら
ず、実質的に永久電流は解除されたと言える。この制御
電圧のOFF→ON→OFF後の永久電流は、鎖交するトラップ
磁束の大きさにより決まるが、−φ0/Lから+φ0/Lの間
にある。
また、超伝導3端子素子20の制御のために変化するの
は電圧であって、素子20のような電界効果型素子では制
御電流は殆んど流れないから、制御のために新たに大き
な磁界を発生し磁束トラップや永久電流を生じることは
ない。
〔実施例〕
第3図に実施例を示す。ジョセフソン接合16a,16b、
超伝導配線12、超伝導インダクタ14で構成されるSQUID
は磁界センサであって、これにピックアップコイル22を
含む超伝導ループ30の入力コイル24が磁界結合する。ピ
ックアップコイル22が被測定磁界φをとらえ、超伝導
ループ30に電流が流れ、入力コイル24の磁界結合を介し
て、SLUIDに磁界を与える。ここで、超伝導ループに、
被測定磁界の他、地磁界やトラップ磁束などが鎖交して
いると、これらの磁束もSQUIDに伝えられ、出力に重畳
することになり、測定の誤差となる。そこで、超伝導ル
ープに超伝導3端子素子20のチャンネルCH部分を挿入
し、被測定磁界が零の状態で(地磁気とトラップ磁束の
みが存在している状態で)、ゲート電圧をON,OFFし、超
伝導ループ内の永久電流をほぼ零にする。その後、被測
定磁界が加わると、超伝導ループ内の電流はほぼ被測定
磁界に比例し,地磁界やトラップ磁界による誤差が少な
い状態で測定することができる。
生体磁気測定の場合ピックアップコイル22、SQUIDチ
ップ、これらを接続する超伝導ループ30などは第4図に
示すように、液体Heの入ったクライオスタット32内に置
かれ、コイル22が生体(頭または心臓など)34の磁束と
鎖交するようにされる。コイル22はある向きで巻いたコ
イル22aと22c、逆向きに2倍巻いたコイル22bで構成さ
れる。前者を+1、後者を−2とすると、これらの全コ
イルに鎖交する磁束は+1−2+1=0で、電圧従って
電流を生じないが,一部にのみ鎖交する磁束は電圧従っ
て電流を生じる。こうして、地磁気などによる外部磁束
を除いて生体から発する磁束を検出する。
超伝導3端子素子20は第5図(a)に示すようにシリ
コン基板SUB上にニオブ(Nb)のソースS領域、ドレイ
ンD領域と、絶縁層INSを介してやはりNbのゲート電極
Gを形成してなる。ソース、ドレインの間隔は0.1μm
などの微少間隔である。ニオブは超伝導体であるが、シ
リコンは超伝導体ではない。しかし、しみ出し効果によ
って超伝導状態になり得る。即ち第5図(b)はゲート
電圧が0のときのソースS、ドレインD、チャンネルCH
の秩序パラメータψ(のψの2乗が超伝導に寄与する電
子の密度に対応する)の変化を示し、ゲート電圧が0で
あるとチャンネル部でもソース、ドレインからのしみ出
し効果でψ>0となって超伝導電流が流れ得る。ゲート
電圧を負にして行くと電子が排除されて空乏層が拡が
り、秩序パラメータのしみ出しが減って第5図(c)の
如くなり、チャンネル部ではψ=0の超伝導電流は流れ
なくなる。こうしてゲート電圧により3端子素子のチャ
ンネルCHは超伝導/常伝導に変わる。
基板SUBとしてはシリコンの他にInAs,InGaAsなどの化
合物半導体でもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、電界効果型超伝
導3端子素子を用いることにより、超伝導ループの一部
を常伝導に遷移させて、新たな磁界を発生することな
く、トラップ磁束などにより誘起された永久電流を容易
に解除することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理図、 第2図は第1図の動作説明図、 第3図は本発明の実施例を示す回路図、 第4図は生体磁気検出装置の説明図、 第5図は超伝導3端子素子の説明図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超伝導体からなるループまたは超伝導体と
    ジョセフソン接合からなるループの永久電流解除装置に
    おいて、 該ループに、電界効果で動作する超伝導3端子素子(2
    0)のチャンネル(CH)を挿入し、該素子のゲート電極
    (G)に該チャンネルを超伝導、常伝導に切換える電圧
    源を接続したことを特徴とする永久電流解除装置。
JP1339767A 1989-12-27 1989-12-27 永久電流解除装置 Expired - Lifetime JP2849139B2 (ja)

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