JP2848759B2 - 電縫鋼管溶接装置 - Google Patents

電縫鋼管溶接装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電縫鋼管溶接装置に係
り、特にコンタクトチップ疵の発生を抑制した電縫鋼管
溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波抵抗溶接法を用いて電縫鋼
管を製造する際には、図8に示すように、オープンパイ
プ1の両エッジ部1a,1bに一対のコンタクトチップ
2,2を接触させて電源3から給電して加熱した後、一
対のスクイズロール4で圧接することにより両エッジ部
1a,1bが溶接される。
【0003】上記した接触通電方式の溶接法では、コン
タクトチップ2,2と両エッジ部1a,1b面との間に
アークが発生してコンタクトチップ疵と称する溶接欠陥
を生じ、溶接品質を悪化させることになるから、その後
工程での手入れ等に多大の工数を要するのが実状であ
る。このようなコンタクトチップ疵を防止するために種
々の改善策が従来から講じられており、たとえば特開平
2− 11355号公報にはチップ表面にセラミックコーティ
ング処理した電極が開示され、また特開昭62−183988号
公報にはチップ内面から固体潤滑剤を抽出してチップと
パイプ表面間に耐アーク保護膜を形成する方法が開示さ
れるなど、アーク発生の抑制手段が提案されている。
【0004】一方、特開昭55−100880号公報にはエッジ
部への通電に電極輪を用いる装置が開示され、実開昭60
−176883号公報には電極輪外周面にブラシを接触させる
手段が開示されるなど、電極輪を用いることによってア
ーク発生を抑制する手段が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術のうち、特開平2− 11355号や特開昭62−18
3988号の場合は、連続溶接時にはチップ表面の荒れと摩
耗等によってセラミックコーティング膜や耐アーク保護
膜が破壊されて、接触不良などによって電流密度が大き
くなり、アーク発生を助長させてコンタクトチップ疵が
発生するという欠点がある。
【0006】また、電極輪を用いる特開昭55−100880号
や実開昭60−176883号の場合は、アークが若干でも発生
すると、金属粒子が電極輪表面に付着して凹凸を生じ、
この凹凸がますますアーク発生を助長させて溶接部に疵
を付けるという欠点があって実用化に至っていない。本
発明は、上記のような従来技術の有する課題を解決すべ
くしてなされたものであって、通電時に生じるコンタク
トチップ疵の発生を抑制した電縫鋼管溶接装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、高周波抵抗溶
接方式によって一対のコンタクトチップを介してオープ
ンパイプの両エッジ部に通電して電縫鋼管を製造する溶
接装置において、前記コンタクトチップの上流側に前記
エッジ部面をこすりつける機能を備えた一対のコンタク
トチップを少なくとも1組配置し、前記上流側のコンタ
クトチップを前記下流側のコンタクトチップと直列に配
置し、前記上流側のコンタクトチップの接触面は硬質で
通電性の高い材質でコーティングすることを特徴とする
電縫鋼管溶接装置である。
【0008】本発明では、前記上流側のコンタクトチッ
プを保持するシューの形状をストレート状とし、前記下
流側のコンタクトチップを保持するシューの形状をL字
状とするのがよい。
【0009】
【作 用】本発明によれば、少なくとも2組のコンタク
トチップを直列に配置し、上流側のコンタクトチップの
接触面は硬質で通電性の高い材質でコーティングするこ
とにより、上流側のコンタクトチップによってオープン
パイプのエッジ部面をこすりつけて通電面の汚れをなく
するようにしたので、下流側のコンタクトチップによっ
て通電してもアークが発生しなくなり、したがってコン
タクトチップ疵の発生を抑制することが可能である。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図1ないし
図5を参照して詳しく説明する。図1に示すように、本
発明の溶接装置は従来の一対のコンタクトチップ2,2
の上流側にさらに一対のコンタクトチップ2a,2aを
配置して構成される。これらのコンタクトチップ2,2
aは、整合トランス5の下部に取付けられた接続部材6
のフランジ6aを介して結合された支持装置7に固定さ
れるシュー8a,8bの下面にろー付けなどで保持され
る。この整合トランス5は、油圧シリンダ9によって上
下移動装置10を介して昇降自在とされ、溶接面へのコン
タクトチップ2,2aの接触高さを調整することが可能
とされる。
【0011】これらのコンタクトチップ2,2aは、図
2に示すように溶接部を挟んだ同じ片側同士が電気的に
接続され、給電ケーブル11を介して電源3から給電され
る。なお、上流側のコンタクトチップ2aの材質は通常
のCu−WやAg−Wなどで構わないが、その接触面は硬質
で高い通電性を有するたとえばFe−C系のマルテンサイ
ト組織とかCr系などの材料でコーティングする。
【0012】ここで、上記支持装置7の構成についてさ
らに詳しく述べると、図3〜5にはその片側のみを示し
ているが、この支持装置7は片面が絶縁板12で覆われる
支持板13と、この支持板13に中空軸14によって回動自在
に支持される可動ブロック15a,15bとからなり、この
可動ブロック15a,15bには固定ボルト16a,16bによ
ってシュー8a,8bが固定される。なお、中空軸14に
はホース17を介して冷却水が供給される。
【0013】また、可動ブロック15a(15b)の上方の
端部には、連結ピン18を介して支持板13の側面に取付け
たばね支持ボルト19が直結される。このばね支持ボルト
19は、支持板13に取付けたL型金具20に固着してある絶
縁板21およびその上に配置された絶縁ブロック22を上下
方向に挿通しており、かつこのばね支持ボルト19にはば
ね23が挿入され、このばね23は押圧座24を介してナット
25で押さえられている。このように構成することによ
り、コンタクトチップ2,2aを上下動させることがで
きるから、オープンパイプ1の溶接面であるエッジ部1
a,1bの凹凸や板厚の変動に対して離間しないで接触
させることを可能にする。
【0014】さらに、シュー8a,8bの形状は、コン
タクトチップ2,2aを直列配置するために、図5に示
すように、下流側のコンタクトチップ2を保持するシュ
ー8aはL字状とされ、また上流側のコンタクトチップ
2aを保持するシュー8bはストレート状とされる。こ
の理由について補足すると、図6に示した下流側のシュ
ー8aがストレート状で上流側のシュー8bがL字状で
ある比較例と本発明例と1組のストレート状シューの従
来例との比較テストを行ったところ、溶接部に発生した
コンタクトチップ疵の疵深さは、従来例での疵深さを1
としたとき、比較例は 0.6であったのに対し本発明例は
0.1 であり、その結果下流側をL字状にするのが最適で
あると結論したのである。
【0015】外径が267.4 mmφで肉厚が12.7mmtの電縫
鋼管を製造する際に、2組のコンタクトチップを直列配
置した本発明の溶接装置を適用した。なお、比較のため
に、1組のコンタクトチップを備えた従来例と、2組の
コンタクトチップを下流側の間隔を上流側の間隔よりも
広い千鳥配置にした2つの比較例1,2の合わせて3つ
のケースについても、同じ条件でテストを行った。
【0016】このときの各ケースでのコンタクトチップ
の配置寸法(図7参照)を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】そして造管された製品の溶接部に発生した
コンタクトチップ疵の個数をサイズ毎に分類して表2に
示した。
【0019】
【表2】
【0020】この表2から明らかなように、本発明例は
従来例や比較例1,2に比してコンタクトチップ疵の発
生が非常に少ないことがわかる。なお、疵の深さについ
てはどのケースもほぼ同程度であった。なお、上記実施
例は2組のコンタクトチップを直列配置するとして説明
したが、本発明はこれに限るものではなく、3組のコン
タクトチップを用いるようにすれば、さらにコンタクト
チップ疵を確実に抑制することができることはいうまで
もない。
【0021】また、可動ブロック15a、15bは1個の中
空軸14で支持するとして説明したが、別々の中空軸で支
持するようにすれば、電力効果が改善されてコンタクト
チップ疵の発生もさらに少なくなる。さらに、上記実施
例において、2組のコンタクトチップには同一電源から
給電するとして説明したが、本発明はこれに限定するも
のではなく、別個の電源からそれぞれ給電するようにし
てもよい。この場合、各コンタクトチップの電流の調節
が容易にできるという効果もある。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも2組のコンタクトチップを直列に配置するこ
とにより、アーク発生を抑制するようにしたので、コン
タクトチップ疵の発生を抑制することができ、これによ
って製品の品質や歩留りの向上に大いに寄与することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す側面図である。
【図2】本発明のコンタクトチップの配置を示す斜視図
である。
【図3】本発明の支持装置の詳細を示す側面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図3のA−A矢視平面図である。
【図6】シューの比較例を示す(a) 平面図、(b) B−B
矢視側面図である。
【図7】コンタクトチップの位置関係を示す平面図であ
る。
【図8】従来の高周波抵抗溶接装置の概要を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 オープンパイプ 1a,1b エッジ部 2 下流側のコンタクトチップ 2a 上流側のコンタクトチップ 3 電源 4 スクイズロール 5 整合トランス 7 支持装置 8a,8b シュー 11 給電ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−56780(JP,A) 特開 平5−38588(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波抵抗溶接方式によって一対のコ
    ンタクトチップを介してオープンパイプの両エッジ部に
    通電して電縫鋼管を製造する溶接装置において、前記コ
    ンタクトチップの上流側に前記エッジ部面をこすりつけ
    る機能を備えた一対のコンタクトチップを少なくとも1
    組配置し、前記上流側のコンタクトチップを前記下流側
    のコンタクトチップと直列に配置し、前記上流側のコン
    タクトチップの接触面は硬質で通電性の高い材質でコー
    ティングすることを特徴とする電縫鋼管溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記上流側のコンタクトチップを保持
    するシューの形状をストレート状とし、前記下流側のコ
    ンタクトチップを保持するシューの形状をL字状とした
    ことを特徴とする請求項記載の電縫鋼管溶接装置。
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