JP2848468B2 - 冷間圧延法 - Google Patents

冷間圧延法

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JP2848468B2 JP23681390A JP23681390A JP2848468B2 JP 2848468 B2 JP2848468 B2 JP 2848468B2 JP 23681390 A JP23681390 A JP 23681390A JP 23681390 A JP23681390 A JP 23681390A JP 2848468 B2 JP2848468 B2 JP 2848468B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷間圧延法に関する。
従来の技術 ステンレス鋼は鉄鋼類に比べ硬く圧延に高圧を必要と
するためロール表面に傷がつき易く、また焼付を生じ易
い。特に最近、圧延用ワークロールに耐摩耗性のよいク
ロム・リッチのハイクロム鋼が採用され初め、これを用
いてステンレス鋼を圧延すると焼付が益々発生し易くな
ると云う問題が生じて来た。
この問題を解決する一つの方策は圧延油を用いて圧延
鋼板(ストリップ)とワークロール間の潤滑性を向上さ
せることであるが、潤滑性向上のため油膜を厚くする必
要があり、結果として仕上り品の表面荒れを生ずること
となる。
別の方策は、極圧添加剤の使用である。ステンレス鋼
に有効な極圧添加剤としては従来知られている代表的成
分は沃素等のハロゲン化物であるが、その効果は満足す
べきものでなく、ステンレス鋼の圧延時における焼付防
止には十分でない。
発明が解決しようとする課題 ステンレス鋼等の冷間圧延に際し、その焼付防止と表
面あれを防止するための技術を提供する。
課題を解決するための手段 本発明は40℃における粘度が80cst以上である潤滑成
分と有機酸性リン酸エステルの芳香族アミン塩とを含有
する圧延油の平均粒径2μ以下の水性エマルジョンを被
圧延鋼板上に供給しつつ冷間圧延する鋼板類の圧延法に
関する。
本発明に用いられる圧延油は潤滑成分として、40℃に
おける粘度が80cst以上の潤滑成分を用いる。この潤滑
成分は圧延油全重量の5重量%以上、より好ましくは10
〜90重量%用いる。この潤滑成分は低粘度鉱物油等のそ
れ自体潤滑剤として殆んど機能しない稀釈剤に溶解し
て、あるいは他の潤滑成分と混合して用いてもよい。低
粘度鉱物油等に稀釈する場合はこの潤滑成分を含む稀釈
液の粘度が80cst以上ある必要はないが、好ましくは40
℃で60cst以上あるのがよい。また他の潤滑成分、特に
高級脂肪酸と多価アルコールとのエステルと混合して用
いるい場合は混合物の粘度が80cst以上あるのが好まし
い。40℃で80cst以上の潤滑成分の含量が5重量%以上
の圧延油においては、他のエステル類の配合によって、
潤滑成分全体の粘度が80cst以下になってもよいが、好
ましくは60cst(40℃)を切るべきでない。
本発明に用いられる潤滑成分としては上記要件を満た
すものであればよいが、その様な潤滑成分は天然の動植
物油では得られ難く、従って天然油脂を変性するか合成
エステル類を用いるのが好ましい。
天然油脂の変性物としてはひまし油や硬化ひまし油の
ごとき水酸基を有する油脂類に更に一価または多価カル
ボン酸、例えばC1〜C20の脂肪族カルボン酸、例えばオ
クチル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エ
ルカ酸、アビエチン酸、リシノール酸、ヒドロキシステ
アリン酸;多価カルボン酸、例えばマレイン酸、フマー
ル酸、アビエチン酸、セバシン酸、フタール酸等とのエ
ステルが例示される。
合成エステルとしては多価アルコール、例えばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポ
リグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール、ソルビタン等と脂
肪酸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ
酸、リシノール酸、ヒドロキシステアリン酸等とのエス
テル;ひまし油または硬化ひまし油の高級脂肪酸とのエ
ステル、もしくは多価カルボン酸とのポリエステル;高
級脂肪酸と高級脂肪族アルコールとのエステル、リシノ
ール酸のポリエステル、高級脂肪族アルコール、例えば
ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルア
ルコール、オレイルアルコール、各種合成アルコール、
側鎖を有するアルコール等と多価カルボン酸、例えばマ
レイン酸、フマル酸、こはく酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ヘキサントリカルボン酸、トリメリ
ト酸、フタール酸等とのエステルが例示される。
本発明にとって特に好ましい潤滑成分は、OH基を有す
る炭素の隣接炭素原子に水素原子を有さないトリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール等のヒンダードア
ルコールと高級脂肪酸とのエステルである。これらのエ
ステルは一般にヒンダードエステルと呼ばれているが、
これらのエステルは単に耐熱性に優れているのみなら
ず、高い極圧に対しても油膜の粘度上昇が少なく、油膜
破壊を生じないため、ロール/ストリップ間の金属接触
を避けることができる。その結果鋼板の焼付を薄い油膜
で防止でき、かつ油膜を薄くできるため仕上品の表面粗
れをなくすことができる。後述するごとく特に酸性りん
酸エステルの芳香族アミンとの併用において好結果が得
られる。
ヒンダードアルコールとエステル化する上で好適な高
級脂肪酸は前述のごとき脂肪酸のいずれであってもよい
が、部分的にまたは全部にリシノール酸または硬化リシ
ノール酸を用い、リシノール酸の残存水酸基の一部また
は全てを他の脂肪酸、例えば酢酸、オクチル酸、ラウリ
ン酸、ステアリン酸、リシノール酸、オレイン酸等のモ
ノカルボン酸、フマール酸、フタール酸、マレイン酸、
アジピン酸等のジカルボン酸等で更にエステル化して分
子量を大きくしたものであってもよい。あるいは脂肪酸
の一部にダイマー酸を用い分子量を大きくしたものであ
ってもよい。また天然の動植物油にヒンダードアルコー
ルと高級脂肪酸とを混合し、エステル交換したものであ
ってもよい。
これらの潤滑成分を冷間圧延油に用いるときは、潤滑
成分の40℃における粘度が80cst以上に調節するのがよ
い。この粘度においてステンレス鋼等の焼付を生じ易い
鋼の焼付を防止することができる。
粘度が80cstより低すぎると油膜が薄くなり高圧下で
の油膜破壊を生じ易い。ステンレス鋼の冷間圧延におい
て高圧下率を得ると、圧延圧力は非常に高く、例えば10
00MPa〜5000MPaとなる。潤滑成分の粘度が低いと高圧下
での油膜厚さが十分にとれず、金属接触を生じ傷や焼付
を生ずる。多量の潤滑剤の使用は潤滑剤の閉込めによる
表面あれを生ずる。高圧下での油膜厚さを金属接触を生
じない程度にとるためには潤滑剤の粘度を高くする必要
があるが、それのみでは限界がある。有機酸性りん酸エ
ステルの芳香族アミン塩は油膜強度をあげ高圧下での油
膜破壊の防止に特に有用である。また潤滑成分として
は、トリメチロールプロパン等ヒンダードアルコールと
脂肪酸とのエステル等の常温粘度は比較的高いが高圧下
で固化しにくい合成エステル、特にヒンダードエステル
を用いるのが好ましい。
低粘度鉱物油等に希釈する場合は希釈液の粘度が80cs
t以上ある必要はないが、好ましくは40℃で20cst以上あ
るのがよい。また他の潤滑成分、特に高級脂肪酸と多価
アルコールとのエステルと混合して用いる場合は混合物
の粘度が80cst以上あるのが好ましい。40℃で80cst以上
の潤滑成分の含量が5重量%以上の圧延油においては、
他のエステル類の配合によって、潤滑成分全体の粘度が
80cst以下になってもよいが、好ましくは60cst(40℃)
を切るべきでない。
潤滑成分はこれを単独で用いてもよく複数種混合して
用いてもよい。また他の一般的潤滑成分、例えば天然の
動植物油、具体的にはラード、ヘッド、大豆油、ひまし
油、なたね油、パーム油等と配合してもよい。また一部
鉱物油を潤滑成分として用いてもよい。
本発明に用いられる圧延油は上述したごとき潤滑成分
に加えて圧延油に通常配合される他の添加剤、例えば極
圧添加剤、防錆剤、乳化分散剤等を適宜配合する。
極圧添加剤としては、リン酸エステル、亜リン酸エス
テル、酸性リン酸エステルアミン塩、ジンクジチオフォ
スフェイト、硫化油脂類、ジスルフィド、二硫化モリブ
デン等の極圧添加剤が例示されるが、特に有機酸性りん
酸エステルの芳香族アミン塩を用いることにより卓越し
た焼付防止効果が得られる。
有機酸性りん酸エステルは、水酸基含有有機化合物と
りん酸とのエステルであって、水酸基含有有機化合物と
しては、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、脂芳香
族アルコール、芳香族ヒドロキシ化合物、多価アルコー
ル、ポリエーテルヒドロキシ化合物、ポリエステルヒド
ロキシ化合物等である。これらの水酸基含有有機化合物
は、りん酸基がステンレス等金属表面に化学吸着した
後、その表面に有機の分子膜を形成し、それ自体油膜と
して作用するか、あるいは同時に用いられる他の潤滑成
分に対し親和性の基として作用し油膜を形成し易くする
ものと考えられる。従ってその点では比較的長鎖の炭化
水素基を有するものが好ましいが、長鎖炭化水素を多く
用いると、りん酸基の含量が少なくなり、その活性が低
下する。従って炭素数としては1〜30程度、特に1〜12
のものが好ましい。
脂肪族アルコールとしては、炭素数1〜30の側鎖を有
していてもよい飽和または不飽和のアルコールまたはそ
の水素の一部が沃素やフッ素等のハロゲによって置換さ
れた形の脂肪族アルコールが例示される。好ましくは炭
素数1〜12の脂肪族アルコールである。混合アルコール
を用いてよいことは当然である。不飽和アルコールを用
いると粘度を下げることができ、側鎖を有するアルコー
ル、例えば2−エチルヘキサノールを用いると油膜の拡
展性が向上する。
脂環式アルコールとしてはシクロヘキサノール、シク
ロペンタノール等、脂芳香族アルコールとしては、ベン
ジルアルコール等が例示される。
芳香族ヒンダード化合物としてはフェノール、t−ブ
チルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノー
ル、クレゾール等が例示される。
多価アルコールとしてはエチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、
トリメチロールプロパン、ソルビタン等、ポリエーテル
ヒドロキシ化合物としては、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等、ポリ
エステルヒドロキシ化合物としてはひまし油、硬化ひま
し油等が例示される。従って、圧延油剤として、ひまし
油等の水酸基含有化合物を用いるときはその一部をりん
酸化してもよい。
特に好ましいりん酸エステル残基(水酸化含有化合
物)は分子量15〜421、特に15〜167の脂肪族、脂環族残
基、あるいはポリエステルヒドロキシ化合物残基であ
る。
りん酸の3つのOH基の少なくとも1つは上記水酸基含
有化合物とエステルを形成しており、残りの少なくとも
1つは、芳香族アミンと塩を構成する。他の1つのOHは
エステルであっても芳香族アミンとの塩であってもよ
く、あるいは遊離のOH基であってもあるいはまた芳香族
アミン以外のアルカリとの塩であってもよい。有機りん
酸エステルは水溶性であっても非水溶性であってもよ
い。エステル残基は有機りん酸エステル1分子当り1〜
2個有しているのが好ましく、中和度は残留OH基の40%
以上、特に50〜70%が中和され、特にその全てが芳香族
アミンで中和されているのが好ましい。
芳香族アミンとしては、少なくとも芳香族基を1つ有
するアミンであればよいが、好ましくは芳香族基を2個
以上有するアミン、例えば一般式: Ar−NR−Ar′ [式中、ArおよびAr′はそれぞれ独立して置換基を有し
ていてもよい芳香族基、Rは水素またはアルキル基を示
す]で表される化合物であって、好ましいArおよびAr′
は少なくとも一方が置換基を有していてもよいフェニル
基、他方が置換基を有していてもよいフェニル基または
ナフチル基である。置換基としては、炭素数1〜18の側
鎖を有していてもよい飽和または不飽和のアルキル基、
アルケニル基、アラルキル基、シクロアルキル基、芳香
族基等の炭化水素基、特に炭素数1〜12のアルキル基が
好ましい。また置換基は1個のArに0〜4個有していて
もよい。特に0〜2個の置換基を有する場合、好結果が
得られる。Arがナフチル基の場合、Nは、α位に結合し
ていてもβ位に結合していてもよい。特に好ましいArは
フェニル基、ナフチル基、2−アルキルフェニル基、4
−アルキルフェニル基、2,4−ジアルキルフェニル基で
ある。
Rは水素または、炭素数1〜18の側鎖を有していても
よい飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基である。特に
Rが水素または低級アルキル基において好結果が得られ
る。
本発明にとって好ましい典型的な芳香族アミン類の例
はジフェニルアミン、4−オクチルジフェニルアミン、
4−ノニルジフェニルアミン、4,4′−ジオクチルジフ
ェニルアミン、4,4′−ジノニルジフェニルアミン、2,
2′,4,4′−テトラブチルジフェニルアミン、2,2′−ジ
ブチル−4,4′−ジオクチルジフェニルアミン、2,2′−
ジメチル−4,4′−ジオクチルジフェニルアミン、2,2′
−ジエチル−4,4′−ジオクチルジフェニルアミン等が
例示される。特に好ましい芳香族アミンは、4−オクチ
ルジフェニルアミン、4−ノニルジフェニルアミン、4,
4′−ジオクチルジフェニルアミン、4,4′−ジノニルジ
フェニルアミン等である。
芳香族アミンは酸性りん酸エステルに対し過剰量用い
てもよい。
本発明に用いる圧延油は潤滑成分100重量部に対し、
酸性りん酸エステルアミン塩0.2〜5重量部、より好ま
しくは0.5〜3重量部用いるのがよい。有機酸性りん酸
エステルと芳香族アミンは予め両者を反応させておいて
もよく別々に圧延油中に混合しておいてもよい。あるい
は、使用時同時にあるいは別々に圧延油に混入されるよ
うな方法で使用してもよい。
潤滑成分に対する有機酸性りん酸エステルの芳香族ア
ミン塩(芳香族アミン塩を過剰量用いたときはその過剰
分を含めて)の配合量は前者100重量部に対し、後者0.2
〜5重量部、より好ましくは0.5〜3重量部である。
本発明において圧延油はエマルジョンで給油する。エ
マルジョンは平均粒径2μm以下、特に1μm以下の超
微細粒子において好結果が得られる。
前述のごとくステンレス鋼等の冷間圧延において高圧
下率を得ると、圧延圧力は非常に高い圧力、例えば1000
MPa〜5000MPaとなる。その防止方法の一つとして高い油
膜強度の潤滑成分を用いる手段がある。潤滑成分として
粘度の高い油、例えば40℃において80cst以上の粘度を
有する油、特に高圧下においても分子の自由度が低下せ
ず流動性を保持し得るヒンダードエステル類を使用する
と非常に優れた焼付防止効果が達成される。しかしなが
らその一方で粘度が高いために油膜が厚くなる傾向があ
り、その結果、潤滑成分の閉込みによる圧延鋼板の表面
あれを生じる。
本発明では給油エマルジョンのエマルジョン粒径を小
さくすることにより、ステンレス鋼等の焼付を生じ易い
鋼板に対しても表面光沢を劣化させることなく高い圧下
率で冷間圧延すること可能となる。
冷間圧延油エマルジョン中の圧延油の濃度は1〜20重
量%、特に2〜5重量%が好ましく、鋼板に対する圧延
油の付着量は50〜200mg/m2が好ましい。エマルジョン濃
度が高すぎてもあるいは付着量が多すぎても仕上り品の
表面光沢が低下する。
エマルジョン粒径を2μm以下に調整するためには、
乳化剤の選定が重要である。この様な乳化剤としては、
例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオ
キシアルキレンフェニルエーテル、ポリオキシアルキレ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、
脂肪酸アルカノールアミド、アルカノールアミン、アル
キルアミン、アルキルジアミン等を適宜組合せて得るこ
とができる、乳化剤の使用量は圧延油全量の3〜20重量
%、より好ましくは5〜15重量%である。乳化剤量が多
すぎると潤滑性の低下、油膜強度の低下を来たし、結果
としてロールの損傷、焼付等をひきおこし易い。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
実施例 表−1に実施例及び比較例の圧延油処方及びその粘度
及びエマルジョンの平均粒径を示す。これらの四球式摩
擦試験結果を表−2に示す。
又、これらの5重量%エマルジョンを用いた小型圧延
機での圧延試験における圧延性能を第1図、第2図に、
圧延鋼板の光沢度を表−3に示す。
供試エステル及び有機酸性リン酸エステルアミン塩は
以下の通りである。
ペンタエリスリトール混合脂肪酸エステル ペンタエリスリトール25重量部、オレイン酸62.5重量
部、ダイマー酸12.5重量部を窒素気流下に260℃で8時
間反応させ酸価10のエステルを得た。
有機酸性リン酸エステル芳香族アミン塩 無水リン酸20.2重量部とブチルアルコール31.7重量部
を80〜85℃で2時間反応させ、その後4−オクチルジフ
ェニルアミン48.1重量部で中和した。
使用したエステルの40℃における粘度を以下に示す。
ペンタエリスリトールトリオレエート 89.5cst ペンタエリスリトール混合脂肪酸エステル 674.1cst トリメチロールプロパントリオレエート 49.4cst 牛脂 48.6cst 評価法 四球式摩擦試験 高速四球式摩擦試験機を用い、以下の条件で測定し
た。
試料 :ニート 測定温度:50℃ 回転数 :500rpm ボール :φ1/2inch SUJ−2およびSUS440 荷重負荷速度:120kg/min 圧延試験 WR寸法100φ×130L(mm)の2段ミル小型圧延機を用
いて以下の条件で圧延試験を行なった。
ロール周速:12m/min ロール粗度:Ra 0.2μm 圧延油濃度:5% 圧延油濃度:50℃ 総歪(%)は次式により求めた。
Ho:原板板厚、h:出側板厚 光沢度 スガ試験機UGV−4Dを用い圧延方向に直角に入射角20
゜、受光角20゜で光沢度を測定した。
発明の効果 本発明圧延油剤を用いると焼付を生じることなく、表
面光沢の良好なステンレス鋼の高圧下高速冷間圧延が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明実施例および比較例で得ら
れた圧延試験結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 133:12 129:78 137:08) C10N 20:02 30:06 40:24 (72)発明者 森 郁夫 大阪府八尾市安中町3―2―39―425号 (72)発明者 池田 俊和 大阪府大阪狭山市今熊7―189―1 B ―603 (56)参考文献 特開 平3−172392(JP,A) 特開 昭61−111713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 1/22 - 1/36 B21B 3/02 B21B 45/02 C10M 173/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】40℃における粘度が80cst以上である潤滑
    成分と有機酸性リン酸エステルの芳香族アミン塩とを含
    有する圧延油の平均粒径2μ以下の水性エマルジョンを
    被圧延鋼板上に供給しつつ冷間圧延する鋼板類の圧延
    法。
  2. 【請求項2】潤滑成分が高級脂肪酸のヒンダードエステ
    ル類である請求項1記載の圧延法。
  3. 【請求項3】エマルジョン濃度が1〜20重量%である請
    求項1記載の圧延法。
  4. 【請求項4】鋼板がステンレスである請求項1記載の圧
    延法。
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