JP2848222B2 - ディジタル信号調整装置及び自動ミュート処理装置 - Google Patents

ディジタル信号調整装置及び自動ミュート処理装置

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JP2848222B2
JP2848222B2 JP32128293A JP32128293A JP2848222B2 JP 2848222 B2 JP2848222 B2 JP 2848222B2 JP 32128293 A JP32128293 A JP 32128293A JP 32128293 A JP32128293 A JP 32128293A JP 2848222 B2 JP2848222 B2 JP 2848222B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル信号調整装置
及び自動ミュート処理装置に係り、入力が無信号状態で
あるにも関わらず、ディジタル信号に現われる微小量子
化ステップでの変動がD/A変換回路やディジタル信号
処理回路に影響を及ぼさないようにするための装置、及
びそのようなディジタル信号調整装置を適用した場合
に、無信号状態で自動ミュート処理を実行させるための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ信号をディジタル処理する音
響装置においては、A/D変換したディジタルオーディ
オ信号をディジタル信号処理回路で所定の処理を施した
後、D/A変換回路でアナログ信号へ変換して出力させ
る。その場合、入力が無信号状態であるにも関わらず、
A/D変換回路の特性などによってその出力に微小量子
化ステップでの変動が現われることがある。特に、電源
投入時にキャリブレイション処理プロセスを行って自動
オフセット調整を行うA/D変換器系ではその傾向が顕
著である。
【0003】そして、A/D変換されたディジタル信号
をディジタル信号処理回路を介してD/A変換回路へ出
力させると、前記の変動が“0"レベル付近で生じてい
ることから、D/A変換回路が等価的にオン/オフの繰
返しと同様の動作状態になる。その結果、D/A変換回
路側では接地回路等からのノイズの回り込みが発生し、
D/A変換後の再生音にホワイトノイズ等の聴感上耳障
りな音が混入する。また、その不具合は再生対象外の極
めて微小な信号が入力されているような場合にも発生す
る。
【0004】そこで、従来から、前記の問題点に対する
対策として次のような方式が採用されている。先ず、図
7はオーディオ信号処理系のブロック回路図を示し、通
常はアナログ信号をA/D変換回路51へ直接入力し、A
/D変換したディジタル信号に対してディジタル信号処
理回路52でフィルタリングやイコライジング等の周波数
特性の変化を伴うディジタル処理を行った後、D/A変
換回路53でアナログ再生信号へ変換して出力させる。そ
の場合、前記のように、無信号時又は微小信号入力時に
おいてA/D変換回路51の出力に微小量子化ステップの
変動が生じ、D/A変換回路53側で等価的なオン/オフ
動作が発生してしまうのであるが、図7に示すように、
A/D変換回路51側にDCオフセット回路54を設け、ア
ナログミキサ55でDCオフセット電圧を付加しておくこ
とにより、A/D変換後の信号レベルが“0"付近で変
動しないようにする方式が採用されている。
【0005】しかし、そのようにA/D変換回路51側で
予めDCオフセットを与える方式を採用すると、DCオ
フセットの調整が手動で行われるために調整誤差が生じ
易いこと、及び当初に適正なDCオフセット電圧を設定
しておいてもA/D変換回路51の経年変化によって誤差
が発生することから、徐々に前記の不具合が再発するこ
とが多い。
【0006】一方、前記の調整方式に対して、図8に示
すように、D/A変換回路53の前段にディジタルミキサ
56を設け、データオフセット回路57から出力されている
オフセットデータを付加する方式も提案されている(特
開昭63-238723号)。即ち、ディジタル信号処理回路57か
ら出力されたディジタル信号のLSB側に微小なオフセ
ットデータを調整付加し、D/A変換回路53が無信号時
等において等価的なオン/オフ動作を繰返すことを防止
するものである。
【0007】具体的には、例えば、無信号時又は微小レ
ベル時にディジタル信号処理回路57の出力信号が図2に
示すようなものである場合に、何等の調整を施さないと
時間帯T1〜T8…の移行段階でD/A変換回路53が順次
オン/オフ状態を繰返すことになるが、前記のオフセッ
トデータを付加することによってその信号レベルを図4
の実線で示すように(+)方向へシフトさせることがで
き、“0"レベルでのクロスをなくしてD/A変換回路5
3の不安定動作状態を防止できる。尚、図2及び図4に
おいてtoはサンプリング周期を、Δは最小量子化ステ
ップを示す。
【0008】また、この方式によれば、D/A変換回路
53の前段で調整を行うため、ディジタル信号処理回路52
で生じるノイズ等も含めて、A/D変換回路51側におけ
る前記問題点を解消させることができ、更に量子化ステ
ップ単位で調整を行えることから調整作業が容易にな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示し
たデータオフセット方式の場合、A/D変換回路51とデ
ィジタル信号処理回路52を経たディジタル信号が何れの
極性方向へずれているかを考慮してオフセットデータを
調整設定する必要がある。
【0010】前記の事例でみれば、図2のようなディジ
タル信号を:(+)方向へ3量子化ステップ分だけシフ
トさせて実線で示したレベルにするか、又は:(−)方
向へ1量子化ステップ分だけシフトさせて二点鎖線で示
したレベルにするという2つの方法がとれるが、図8の
回路による場合にはディジタルミキサ56に加算器を用い
ていることからの方法によらざるを得ず、の方法に
よれば1量子化ステップ分のオフセットデータで足りる
にも関わらず、2量子化ステップ分だけ大きいオフセッ
トデータを設定していることになる。一方、ディジタル
ミキサ56に減算器を用いればの方法でレベルシフトさ
せればよいのであるが、ディジタル信号が(+)方向へず
れている場合には前記と同様に大きなオフセットデータ
を設定しなければならない。尚、ディジタルミキサ56に
加算/減算切換え機能を有したものを用いればよいが、
高価になると共に、結果的に何れか一方の機能しか利用
しないことから他方の機能が無駄になる。
【0011】そして、何れにしてもディジタル信号に対
して必要以上に大きなオフセットデータを設定するとD
/A変換後のアナログ信号にそれだけ大きい直流成分が
付加されることになり、後段のアナログ再生回路系やス
ピーカの再生特性に悪影響を及ぼすために、オフセット
データは必要最小限の大きさに留めるべきである。そこ
で、本発明は、ディジタル信号が何れの極性方向にずれ
ていても、最小限のオフセットデータを付加してD/A
変換回路へ出力させることが可能なディジタル信号調整
装置を提供し、前記の不利不具合を解消させることを目
的として創作された。また、本発明は、ディジタルオー
ディオ回路において、上記のようにディジタル信号のレ
ベル調整を行って無信号時又は微小レベル時の不利不具
合を解消させる場合に、その機能を利用して無信号状態
や微小レベル状態でのミュート処理を実行する自動ミュ
ート処理装置を提案する。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、入力され
るディジタル信号にオフセットデータを付与してディジ
タル信号のレベル調整を行うディジタル信号調整装置に
おいて、オフセットデータの付与回路の前段に、ディジ
タル信号の信号周波数帯域外の直流成分を除去するフィ
ルタを設けたことを特徴とするディジタル信号調整装置
に係る。
【0013】第2の発明は、無信号時又は微小信号入力
時のディジタル信号が“0"レベルに対して一極性のみ
を有するようにレベル調整を行うディジタル信号調整装
置を設け、そのレベル調整後のディジタル信号をディジ
タル信号処理回路で処理するディジタルオーディオ回路
において、データ転送クロックに同期してレベル調整後
のディジタル信号の極性を検出する極性検出手段と、前
記極性検出手段による前記一極性の連続的な検出回数を
カウントするカウント手段と、前記カウント手段による
一定時間内のカウント値が一定閾値を超えている場合に
前記ディジタル信号処理回路へミュート設定信号を出力
するミュート制御手段を具備し、前記ディジタル信号処
理回路が前記ミュート制御手段のミュート設定信号に基
づいてミュート処理を実行することを特徴とした自動ミ
ュート処理装置に係る。
【0014】
【作用】第1の発明について;オフセットデータの付与
回路の前段にフィルタを設けたことにより、ディジタル
信号に含まれている信号周波数帯域外の直流成分を除去
でき、ディジタル信号が“0"レベルに対して何れの極
性方向にレベルシフトしていても、その最大レベルと最
小レベルの中間レベルがほぼ“0"レベルとなった状態
にシフトさせることができる。
【0015】従って、オフセットデータの付与回路で
は、そのシフト後のディジタル信号における“0"レベ
ルと最大又は最小レベルの差に相当する量子化ステップ
分をオフセットデータとして付与すれば足りる。即ち、
オフセットデータの付与回路は加算又は減算機能の何れ
かを有していればよく、最小限のオフセットデータの付
与で後段のD/A変換回路系における不安定動作を防止
することが可能になる。尚、この発明は、オフセットデ
ータとして前記の最小限のオフセットデータ以上のデー
タを付与することを妨げるものではない。
【0016】第2の発明について;この発明は、ディジ
タル入力信号を第1の発明や図7に示したディジタル信
号調装置を介してディジタル信号処理回路へ入力させる
方式のディジタルオーディオ回路に適用される。その場
合、レベル調整によるシフト側極性に対して逆側の極性
のディジタル信号が現われた場合には有効なオーディオ
信号とみなせるため、無信号状態や微小信号入力状態で
あるか否かは、ディジタル信号が連続的にシフト側の極
性状態を保っているか否かを確認するだけで容易に判定
できる。
【0017】そこで、この発明では、極性検出手段がデ
ータ転送クロックに同期してディジタル信号の極性を検
出し、レベル調整によるシフト側極性の信号が連続的に
現われる場合にカウント手段がその連続数をカウント
し、そのカウント数が一定閾値を超えた場合に無信号状
態や微小信号状態であるとみなすこととしている。そし
て、その結果に基づいてミュート制御手段がミュート設
定信号をディジタル信号処理回路へ出力し、その信号を
受信したディジタル信号処理回路がミュート処理を実行
することにより完全な無音信号として処理・出力するた
め、後段のD/A変換後の出力信号にノイズが混入する
ことを完全に防止できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明のディジタル信号調整装置及び
自動ミュート処理装置の実施例を図1から図6を用いて
詳細に説明する。先ず、図1はA/D変換回路とディジ
タル信号処理回路の間、又はディジタル信号処理回路と
D/A変換回路の間に設けられるディジタル信号調整装
置の回路図であり、1はラッチ回路を、2は演算器、3は
加算機能を有したディジタルミキサ、4はデータオフセ
ット回路を示す。ここに、演算器2は入力ディジタル信
号の信号周波数帯域外の直流成分を除去する高域通過フ
ィルタ(又は帯域通過フィルタ)としての機能を有し、ま
たディジタルミキサ3はデータオフセット回路4から入力
されるオフセットデータを演算器2から出力されるディ
ジタル信号に加算する。
【0019】そして、ここでは前記のディジタル信号調
整装置がディジタル信号処理回路とD/A変換回路の間
に設けられており、ディジタル信号処理回路から入力さ
れたディジタルオーディオ信号が、その無信号時又は微
小信号入力時において図2に示すように“0"レベル付
近で微小変動している場合を仮定する。その場合、ラッ
チ回路1はディジタル信号処理回路のサンプリングクロ
ックに同期して入力されるディジタル信号をラッチし、
そのラッチしたデータを演算器2へ出力させる。
【0020】次に、演算器2では、前記の機能に基づい
て、入力されたディジタル信号の信号周波数帯域の信号
は通過させるが、そのディジタル信号に含まれている直
流成分を除去する。従って、図2に示したようにディジ
タル信号が“0"レベルから(−)方向へずれている場
合、即ち(−)極性の直流成分を有している場合には、そ
の直流成分が除去され、ディジタル信号のレベルが図3
に示すように(+)方向へシフトされる。即ち、図2に示
したディジタル信号は1量子化レベル分の(−)極性の直
流成分を含んでおり、演算器2を通過することによって
1量子化レベル分だけ(+)方向へシフトする。
【0021】ところで、ディジタル信号処理回路から出
力されるディジタル信号に直流成分が含まれている場合
には、無信号時又は微小信号入力時における微小量子化
ステップでの変動がほぼその直流電圧レベルを中心レベ
ルとして現われる。従って、演算器2でレベルシフトが
行われると前記の微小信号の最大レベルと最小レベルの
ほぼ中間レベルが“0"レベルとなり、図2のディジタ
ル信号の場合にはΔが最大レベルで−3Δが最小レベル
であることから、演算器2で処理された後の信号は、図
3に示すように“0"レベルを中心レベルとして±2Δ
の範囲で微小変動する信号になる。
【0022】次に、演算器2でレベルシフトされたディ
ジタル信号に対して、データオフセット回路4から出力
されるオフセットデータをディジタルミキサ4で加算す
ることになるが、データオフセット回路4はその出力デ
ータ値を手動で調整できるようになっており、調整者が
ディジタルミキサ4の出力を計測しながらデータオフセ
ット回路4の出力データ値を調整する。即ち、ディジタ
ルミキサ4の出力ディジタル信号が“0"レベルでクロス
しないように出力データ値を設定する。
【0023】その調整手法を前記の事例に対応させてみ
ると、先ず、データオフセット回路4からオフセットデ
ータを与えていない場合には、当然にディジタルミキサ
4の出力は図3で示したディジタル信号として現われ
る。従って、調整者は、その信号をオシロスコープ等で
見ることにより、そのディジタル信号全体の信号レベル
を(+)方向又は(−)方向へ2Δの量子化レベル分以上シ
フトさせれば“0"レベルでのクロス状態を回避させ得
ることを確認できる。
【0024】そこで、調整者は前記の2Δの量子化レベ
ル分以上のオフセットデータを出力させるようにデータ
オフセット回路4を操作し、“0"レベルでのクロス状態
がなくなったことを確認して調整を終了する。例えば、
最小限のオフセットデータとして2Δの量子化レベル分
をディジタルミキサ3で加算させた場合には、ディジタ
ルミキサ4から出力されるディジタル信号は図4の実線
で示したようにレベル調整される。具体的には、ディジ
タル信号処理回路が16量子化レベルで信号処理を実行
していれば、データオフセット回路4は[00000000000000
10]のオフセットデータが出力されるように調整される
ことになる。
【0025】そして、オフセットデータは無信号時又は
微小信号入力時にA/D変換回路から出力される微小変
動信号の変動範囲が大きい場合には、それだけオフセッ
トデータも大きい値にしなければならないが、何れにし
てもその変動範囲の約半分の量子化レベル分以上あれば
足り、最小限のオフセットデータによる調整が可能にな
る。また、このディジタル信号調整装置では、演算器2
を介在させない場合のように、ディジタル信号に含まれ
ている直流成分の極性を考慮する必要がなく、その調整
手順が極めて容易になる。
【0026】尚、本実施例では加算機能を有したディジ
タルミキサ3を用いているが、当然に減算機能を有した
ものであってもよく、その場合には、前記の事例によれ
ばオフセットデータの付与によって図4の二点鎖線で示
した方向へレベルシフトされることになる。また、本実
施例ではラッチ回路1を設けてディジタル信号を一旦ラ
ッチして演算器2へ入力させているが、演算器2の演算処
理速度がディジタル信号処理回路の動作速度に対して十
分に高速である場合には、必ずしもラッチ回路1を必要
としない。更に、本実施例では、ディジタル信号調整装
置がディジタル信号処理回路とD/A変換回路の間に設
けられている場合について説明したが、A/D変換回路
とディジタル信号処理回路の間に設けてもよく、その場
合にはディジタル信号処理回路の誤動作も防止すること
ができる。
【0027】次に、自動ミュート処理装置の実施例につ
いて説明する。先ず、図5はA/D変換回路とディジタ
ル信号調整装置とディジタル信号処理回路とD/A変換
回路からなるディジタルオーディオ回路にミュート制御
回路20を設けた場合のシステムブロック図を示す。ここ
に、ディジタル信号調整装置としては、同図に示すよう
に、前記の実施例装置(A/D変換後のオフセットデー
タ付加方式)又は図7に示した装置(A/D変換前のDC
オフセット電圧付加方式)が用いられており、ディジタ
ル信号を“0"レベルに対して(+)方向へシフトさせ、
無信号時又は微小信号入力時においてディジタル信号が
(+)極性のみを有するようにレベル調整を行っている。
尚、図5において、図1及び図7で用いた符号と同一符
号で示されるものは、それぞれ同一のモジュールを示
す。
【0028】そして、このディジタルオーディオ回路は
ミュート制御回路20を設けている点に特徴があり、その
ミュート制御回路20は、前記のディジタル信号調整装置
の出力信号をディジタル信号処理回路52のサンプリング
周波数(fs:データ転送周波数)でラッチするラッチ回路
21と、ラッチ回路21がデータラッチを行う度にそのディ
ジタルデータ(Dp)のレベルと“0"レベルを比較するレ
ベル比較回路22と、レベル比較回路22の比較結果がDp
≧0であった場合に+1インクリメントされるONカウ
ンタ23と、レベル比較回路22の比較結果がDp<0であ
った場合に+1インクリメントされるOFFカウンタ24
と、ディジタル信号処理回路52に対するミュート制御プ
ログラム及び固定データとしてN1(ミュートON制御カ
ウント値)とN2(ミュートOFF制御カウント値)と格納
したROM25と、ROM25のプログラムに基づいてディ
ジタル信号処理回路52のミュート制御を実行するCPU
26とから構成されている。
【0029】以下、この実施例装置による自動ミュート
制御手順を図6のフローチャートを参照しながら説明す
る。先ず、システム全体が初期化された時点で各カウン
タ23,24はクリアされ、またCPU26のミュートフラグ
はOFF状態に設定される(S1)。そして、アナログ信号
の入力に基づいて、ディジタル信号調整装置側からはデ
ィジタル信号処理回路52のサンプリング周波数(fs)に
同期してディジタル信号(Dp)が転送され、ディジタル
信号処理回路52が所定の処理を施してD/A変換回路53
へ出力する。
【0030】本実施例のミュート制御回路20では、ディ
ジタル信号(Dp)の転送状態において、ラッチ回路21が
前記のサンプリング周波数(fs)でデータをラッチする
が、そのラッチがなされる度にレベル比較回路22がラッ
チしたディジタル信号(Dp)と“0"レベルを比較し、そ
の比較結果をCPU26と各カウンタ23,24へ出力させる
(S2〜S5)。ここで、前記の比較結果がDp≧0である場
合には、CPU26はOFFカウンタ24がn(≧1)をカウ
ントしてれば直ちにそれをクリアし、ONカウンタ23の
カウント値がN1でなければそのカウント値を+1イン
クリメントする(S5〜S7→S8)。尚、Dp≧0が初期検出
された場合はシステムが初期化されているため、またD
p<0からDp≧0へ変化した時点では後述のステップS1
3により、OFFカウンタ24のカウント値は「0」になっ
ている。そして、順次ラッチされてゆくディジタル信号
(Dp)がDp≧0の連続状態にあれば、その都度ONカウ
ンタ23のカウント値を増加させる(S5〜S7→S8,S9→S3〜
S5)。即ち、図4の実線で示したように、無信号状態又
は微小入力状態におけるディジタル信号(Dp)の微小量
子化ステップでの変動でしかない場合にはDpが(−)極
性にならないため、ONカウンタ23のカウント値がサン
プリング周波数(fs)の周期で増加してゆく。
【0031】ところで、CPU26はONカウンタ23のカ
ウント値を監視しており、前記の連続状態が継続してそ
のカウント値がROM25のミュートON制御カウント
値:N1になると、CPU26はミュートフラグがOFFに
なっていればONに切換え、その時点でのONカウンタ
23のカウント値をクリアすると共に、ミュート設定信号
をディジタル信号処理回路52へ出力させる(S7→S10〜S1
2)。その結果、ディジタル信号処理回路52はミュート処
理モードとなり、D/A変換回路53に対して完全な
“0"レベル信号を出力させ、当然にD/A変換回路53
の出力アナログ信号も振幅のない無音信号となる。
【0032】そして、無信号状態又は微小入力状態のデ
ィジタル信号(Dp)がそのまま継続している場合には、
ミュートフラグのON状態を維持させたままONカウン
タ23をインクリメントさせ、またカウント値N1になる
とONカウンタ23のクリアとミュート設定信号を出力さ
せる動作を繰返して実行し、ディジタル信号処理回路52
はそのままミュート処理モードを保持する(S3〜S9→S
3)。尚、ステップS6において、OFFカウンタ24がn
(≧1)である場合にクリアさせているが、これは、後述
するように、ディジタル信号(Dp)がDp<0となってO
FFカウンタ24がカウントを開始した後にDp≧0のデ
ィジタル信号が現われるとDp<0の連続状態が途切れ
るため、OFFカウンタ24が連続的なDp<0の信号の
みをカウントするようにOFFカウンタ24を一旦クリア
している。
【0033】一方、ステップS5において比較結果がDp
<0となった場合には、ディジタル信号調整装置の機能
に基づけば無信号状態又は微小入力状態以外の有効なデ
ィジタル信号が入力されたことになり、本来的には直ち
にディジタル信号処理装置のミュート処理モードを解除
して通常の処理へ移行させてもよいのであるが、入力さ
れるディジタル信号にはクリック性ノイズ等が混入して
いることが考えられるため、本実施例では直ちにミュー
ト処理モードを解除させずに、前記のミュート処理モー
ドの設定手順の方式を適用して、Dp<0のディジタル
信号(Dp)が連続的にN2個検出された場合にのみミュー
ト処理モードを解除させるようにしている。
【0034】具体的には、先ず、ステップS5において比
較結果がDp<0となった場合に、CPU26はONカウ
ンタ23がn(≧1)をカウントしてれば直ちにそれをクリ
アし、OFFカウンタ24のカウント値がN2でなければ
そのカウント値を+1インクリメントする(S5→S13〜S1
5)。尚、Dp<0が初期検出された場合はシステムが初
期化されているため、またDp≧0からDp<0へ変化し
た時点では前述のステップS6によりOFFカウンタ24の
カウント値は「0」になっている。そして、順次ラッチさ
れるディジタル信号(Dp)がDp<0の連続状態にあれ
ば、その都度OFFカウンタ24のカウント値が増加する
(S5→S13〜S15→S9→S3〜S5)。
【0035】また、CPU26はOFFカウンタ24のカウ
ント値を監視しており、前記の連続状態が継続してその
カウント値がROM25のミュートOFF制御カウント
値:N2になると、CPU26はミュートフラグがONにな
っていればOFFに切換え、その時点でのOFFカウン
タ24のカウント値をクリアすると共に、ミュート解除信
号をディジタル信号処理回路52へ出力させる(S14→S16
〜S18)。その結果、ディジタル信号処理回路52のミュー
ト処理モードは解除され、有効なディジタル信号(Dp)
に対する通常の信号処理が実行されてD/A変換回路53
へ出力され、D/A変換されたアナログ信号が再生部へ
出力される。
【0036】そして、有効なディジタル信号(Dp)がそ
のまま継続している場合には、ミュートフラグのOFF
状態を維持させたままOFFカウンタ24をインクリメン
トさせ、またカウント値がN2になるとOFFカウンタ2
4のクリアとミュート解除信号を出力させる手順を繰返
して実行し、ディジタル信号処理回路52はそのまま通常
の信号処理モードを保持する(S3〜S5→S13〜S18→S9→S
3)。尚、ステップS13において、ONカウンタ23がn(≧
1)である場合にクリアさせているが、これは前述のス
テップS6の場合と同様に、ディジタル信号(Dp)がDp≧
0となってONカウンタ23がカウントを開始た後にDp
<0のディジタル信号が現われるとDp≧0の連続状態
が途切れるため、ONカウンタ23が連続的なDp≧0の
信号のみをカウントするようにONカウンタ23を一旦ク
リアする。
【0037】以上のように、本実施例の自動ミュート処
理装置では、入力信号の連続状態を検出しながらディジ
タル信号処理回路52のミュート処理モードの設定/解除
制御を行うようにしているが、ROM25のミュートON
制御カウント値:N1とミュートOFF制御カウント値:
N2はその性能を決定する重要な数値である。即ち、N1
を大きくし過ぎるとミュート処理が有効に機能せず、小
さくし過ぎると有効なディジタル信号の入力中にミュー
ト処理がかかって逆に再生音を聴き難くする。また、N
2を大きくし過ぎると有効なディジタル信号が入力され
ているにも関わらずミュート処理がかかったままにな
り、小さくし過ぎるとクリック性ノイズ等を再生してし
まうことになる。
【0038】従って、N1については、入力アナログ信
号を無信号状態又は再生対象外の微小信号状態にしてD
/A変換回路53の出力アナログ信号の再生音を聴取した
場合に耳障りなノイズを聴感しない程度の値として選択
され、またN2については、クリック性ノイズ等を除去
できる程度の値に選択されるが、一般的にはN1≫N2と
なる。尤も、クリック性ノイズ等を考慮しなければN2
は0であってもよく、Dp<0の検出でCPU26が直ち
にミュート解除信号を出力させるようにすれば、図5の
ミュート制御回路20においてOFFカウンタ24を除くこ
とができ、また制御手順上では図6のステップS6,S14,S
15,S17が不要になる。
【0039】尚、本実施例ではディジタル信号調整回路
側で信号のレベルを(+)極性側へシフトさせている場合
について説明したが、(−)極性側へシフトさせる場合に
対しても極性に係る扱いが逆になるだけで同様の方法で
対応でき、その場合にはDp≦0が連続的にN1個検出さ
れた時点でミュート処理を実行させることになる。
【0040】
【発明の効果】本発明のディジタル信号調整装置及び自
動ミュート処理装置は、以上のような構成を有している
ことにより、次のような効果を奏する。請求項1のディ
ジタル信号調整装置は、入力されるディジタル信号にオ
フセットデータを付与してディジタル信号のレベル調整
を行うディジタル信号調整装置において、オフセットデ
ータの付与回路の前段にフィルタを設けてディジタル信
号の信号周波数帯域外の直流成分を除去するようにした
ため、直流成分の極性を考慮せず、また最小限のオフセ
ットデータを設定するだけで、無信号時や微小信号入力
時における後段のD/A変換回路系やディジタル信号処
理回路の不安定化を防止することを可能にする。従っ
て、調整手順が簡単になる(場合によってはフィルタを
通過させるだけで調整が不要になる)と共に、D/A変
換後のアナログ信号に含まれる直流成分を極小に抑制し
てアナログ再生回路系やスピーカの再生特性に悪影響を
及ぼさないようにすることができる。請求項2の自動ミ
ュート処理装置は、ディジタルオーディオ回路に請求項
1のディジタル信号調整装置又はA/D変換前のDCオ
フセット電圧付加方式のディジタル信号調整装置を用い
た場合に、そのレベル調整状態によって無信号状態や微
小信号入力状態の検出が容易になることを利用し、適応
的にミュート制御を実行することにより無信号状態や微
小信号入力状態で完全な無音信号として処理・再生する
ことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタル信号調整装置の実施例に係
るブロック回路図である。
【図2】無信号時又は微小信号入力時にディジタル信号
処理回路から出力されるディジタル信号の微小変動状態
を示すグラフである。
【図3】演算器を通過した後のディジタル信号のレベル
状態を示すグラフである。
【図4】オフセットデータを付加した後のディジタル信
号のレベル状態を示すグラフである。
【図5】本発明の自動ミュート処理装置を適用したディ
ジタルオーディオ回路のシステムブロック図である。
【図6】自動ミュート制御手順を示すフローチャートで
ある。
【図7】従来技術であるDCオフセットによるディジタ
ル信号調整方式を示すブロック回路図である。
【図8】従来技術であるデータオフセットによるディジ
タル信号調整方式を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1,21…ラッチ回路、2…演算器(フィルタ)、3,56…ディ
ジタルミキサ(オフセットデータの付与回路)、4,57…デ
ータオフセット回路(オフセットデータの付与回路)、20
…ミュート制御回路、22…レベル比較回路(極性検出手
段)、23…ONカウンタ(カウント手段)、24…OFFカ
ウンタ、25…ROM(ミュート制御手段)、26…CPU
(ミュート制御手段)、51…A/D変換回路、52…ディジ
タル信号処理回路、53…D/A変換回路、54…DCオフ
セット回路、55…アナログミキサ、to…サンプリング
周期、T1〜T8…時間帯、Δ…最小量子化ステップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−227027(JP,A) 特開 平2−294120(JP,A) 特開 昭62−199121(JP,A) 特開 平5−243997(JP,A) 特開 平2−174422(JP,A) 特開 平2−86328(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 1/08 H03G 3/20 H03M 1/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されるディジタル信号にオフセット
    データを付与してディジタル信号のレベル調整を行うデ
    ィジタル信号調整装置において、オフセットデータの付
    与回路の前段に、ディジタル信号の信号周波数帯域外の
    直流成分を除去するフィルタを設けたことを特徴とする
    ディジタル信号調整装置。
  2. 【請求項2】 無信号時又は微小信号入力時のディジタ
    ル信号が“0"レベルに対して一極性のみを有するよう
    にレベル調整を行うディジタル信号調整装置を設け、そ
    のレベル調整後のディジタル信号をディジタル信号処理
    回路で処理するディジタルオーディオ回路において、デ
    ータ転送クロックに同期してレベル調整後のディジタル
    信号の極性を検出する極性検出手段と、前記極性検出手
    段による前記一極性の連続的な検出回数をカウントする
    カウント手段と、前記カウント手段による一定時間内の
    カウント値が一定閾値を超えている場合に前記ディジタ
    ル信号処理回路へミュート設定信号を出力するミュート
    制御手段を具備し、前記ディジタル信号処理回路が前記
    ミュート制御手段のミュート設定信号に基づいてミュー
    ト処理を実行することを特徴とした自動ミュート処理装
    置。
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