JP2848177B2 - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置

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JP2848177B2
JP2848177B2 JP348693A JP348693A JP2848177B2 JP 2848177 B2 JP2848177 B2 JP 2848177B2 JP 348693 A JP348693 A JP 348693A JP 348693 A JP348693 A JP 348693A JP 2848177 B2 JP2848177 B2 JP 2848177B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト式無段変速機の
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト式無段変速機は、ベルトとプーリ
とを使用して変速比を無段階に変化させる変速機で、図
1に示すように、エンジンから電磁クラッチ、流体継手
等(図示せず)を介して駆動されるプライマリプーリ
(入力軸)1と、前車軸に連結されるセカンダリプーリ
(出力軸)2と、これらのプライマリプーリ1とセカン
ダリプーリ2との間に掛回されたベルト3と、プライマ
リプーリ1、セカンダリプーリ2の溝幅Wp、Wsを制
御する油圧制御装置4等により構成されている。
【0003】プライマリプーリ1、セカンダリプーリ2
は、所定の傾斜面を有するシャフト1a、2aと、可動
シーブ1b、2bと、可動シーブ1b、2bの背面に夫
々設けられたプライマリシリンダ1c、セカンダリシリ
ンダ2cとを備え、可動シーブ1b、2bは、ボールス
プラインによりシャフト1a、2a上を摺動可能とさ
れ、油圧制御装置4から供給されるプライマリ油圧P
p、セカンダリ油圧Psによりプーリの溝幅Wp、Ws
が可変されるようになっている。油圧制御装置4は、電
子制御装置(図示せず)を備えており、アクセル開度、
エンジン回転数、車速等の各信号を入力し、これらの信
号に基づいて油圧ポンプ5から供給される油圧を制御し
てプライマリプーリ1、セカンダリプーリ2の溝幅W
p、Wsを制御する。
【0004】即ち、ロー状態のときには図2のようにプ
ライマリプーリ1の溝幅Wpが広く、セカンダリプーリ
2の溝幅Wsが狭くなり、変速比が大きくなる。反対に
オーバドライブ状態のときには図3のようにプライマリ
プーリ1の溝幅Wpが狭く、セカンダリプーリ2の溝幅
Wsが広くなり、変速比が小さくなる。油圧装置4は、
図4のように変速比制御バルブ6、変速制限バルブ7、
ソレノイドバルブ8、マニュアルバルブ9等により構成
されている。ソレノイドバルブ8は、ノーマルクローズ
タイプのバルブで、前記電子制御装置によりアクセル開
度、エンジン回転数、車速等の車両の運転状態に応じて
デューティ制御される。このソレノイドバルブ8は、ポ
ート8aに所定のソレノイド供給圧Pvが供給され、ポ
ート8bからデューティ比に応じた制御油圧(以下単に
「制御圧」という)Pva(≦Pv)を出力して変速比
制御バルブ6、変速制限バルブ7に供給する。ソレノイ
ドバルブ8のデューティ比は、変速比が低速段側のとき
に大きく、高速段側のときに小さくなり、制御圧Pva
は、低速段側から高速段側に移行するに伴い低くなる。
【0005】油圧ポンプ5から吐出された高圧の油圧
は、レギュレータバルブ(図示せず)により所定のライ
ン圧PLに調圧されてセカンダリシリンダ2cに供給さ
れ、当該セカンダリプーリ2の溝幅Wsを狭くするよう
に作用する。ソレノイドバルブ8の制御圧Pvaが高い
ときには、変速比制御バルブ6のポート6cに供給され
る制御圧Pvaがスプリング6sのばね圧に抗してスプ
ール6pを図中左方に押動し、ポート6aを6bから遮
断すると共にポート6xに連通させ、プライマリシリン
ダ1c内の油を排出ポート6xから徐々に排出させる。
この結果、図2のようにプライマリプーリ1の溝幅Wp
が最大、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが最小となり、
変速比が低速段となる。
【0006】ソレノイドバルブ8の制御圧Pvaが低く
なると、これに伴いスプリング6sがスプール6pを図
中右方に押動し、ポート6aと6bとが徐々に連通さ
れ、ライン圧PLがプライマリシリンダ1cに供給され
る。プライマリシリンダ1cは、セカンダリシリンダ2
cよりも受圧面積が大きく(図1)、従って、プライマ
リシリンダ1cにライン圧PLが供給されるに伴いプラ
イマリシリンダ1cの押圧力がセカンダリシリンダ2c
の押圧力よりも大きくなり、プライマリプーリ1の溝幅
Wpが徐々に狭くなり、これに応じて、セカンダリプー
リ2の溝幅Wsが広くなり、変速比が徐々に高速段側に
変化する。
【0007】ソレノイドバルブ8の制御圧Pvaが更に
低くなると、スプリング6sがスプール6pを図中更に
右方に押動し、ポート6aと6bとが完全に連通され
る。これにより図3に示すようにプライマリプーリ1の
溝幅Wpが最小、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが最大
となり、変速比がオーバドライブ状態となる。ソレノイ
ドバルブ8は、制御圧Pvaの一部を変速制限バルブ7
に供給し、スプリング7sのばね力に抗してスプール7
pを図中左方に押動させ、ポート7aと7bとを遮断
し、マニュアルバルブ9のポート9b、9cと変速比制
御バルブ6のポート6dとを接続する油路を遮断してい
る。ソレノイドバルブ8が何らかの原因で故障し、制御
圧Pvaが所定圧Pva’よりも低下すると、変速制限
バルブ7のスプール7pがスプリング7sにより図のよ
うに右方に押動され、ポート7aと7bとが連通され、
マニュールバルブ9のポート9b、9cと一方向弁1
3、14を介して変速比制御バルブ6のポート6dとが
連通される。このとき変速比制御バルブ6は、スプール
6pが図中右方に押動されてポート6aがポート6bに
連通され、高速段側(オーバドライブ状態)に切り換え
られる。
【0008】そして、マニュールバルブ9のシフト位置
が、L(低速段レンジ)又はR(後退)にあるときだ
け、前進クラッチ11又は後進ブレーキ12を駆動する
クラッチ供給圧Pc、例えば、図のようにL位置にある
とき、クラッチ供給圧Pcが一方向弁13、変速制限バ
ルブ7のポート7a、7bを通して変速比制御バルブ6
のポート6dに供給され、スプール6pがスプリング6
sに抗して左方に押動され、低速段側(ロー状態)に切
り換えられる。従って、通常Dレンジで走行していると
きに、ソレノイドバルブ8が故障して制御圧Pvaが前
記所定圧Pva’よりも低下すると、変速装置は、故障
直後には高速段側に変速し、且つ必要に応じてマニュー
ルバルブ9のシフト位置を変えることにより低速段側で
も走行可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成においては変速比制御バルブ6を制御するソレノイド
バルブ8の制御圧Pvaの一部を変速制限バルブ7に供
給し、当該制御圧Pvaの油圧範囲(Pv〜0)の一部
(前記所定圧Pva’以下)を当該ソレノイドバルブ8
の故障検出用として使用しているために、このPva’
以下の圧力範囲分だけ変速制御に使用できる油圧の範囲
が狭くなり、変速比制御の制御性が悪いという問題があ
る。
【0010】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、変速比制御バルブのマニュアルバルブによる低速段
側への変速を可能とする変速制限バルブを専用の制御弁
により制御して変速比制御バルブの制御性の向上を図る
と共に、変速比制御バルブを制御する制御弁の異常時に
低速段側の変速比を選択した際にライン圧を高くするよ
うにしたベルト式無段変速機の制御装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、入力軸及び出力軸に設けられたプラ
イマリプーリ及びセカンダリプーリとの間にベルトを掛
回し、油圧により各プーリの溝幅を相対的に変化させて
変速させるベルト式無段変速機の前記各プーリの油圧を
制御し、供給される制御油圧が高いときには前記変速機
を低速段側に、低いときには高速段側に変速させる変速
比制御バルブと、前記変速機に供給するライン圧を設定
するレギュレータバルブと、前記変速比制御バルブ及び
前記レギュレータバルブに夫々車両の運転状態に応じた
制御油圧を供給する第1及び第2の制御弁と、マニュア
ルバルブと前記変速比制御バルブ及びレギュレータバル
ブとの間に介在され、供給される制御油圧が低いときに
は開弁され前記マニュアルバルブが特定位置にあるとき
に当該マニュアルバルブから所定の油圧を前記変速比制
御バルブ及びレギュレータバルブに供給して前記変速比
制御バルブを低速段側に変速させ、前記レギュレータバ
ルブを高いライン圧に調圧させ、制御油圧が高いときに
は閉弁される変速制限バルブと、前記第1、第2の制御
弁の正常時には前記変速制限バルブに高い制御油圧を供
給して開弁させ、何れかが異常時には前記制御油圧を低
くして前記変速制限バルブを閉弁させる第3の制御弁と
を備えた構成としたものである。
【0012】
【作用】第3の制御弁は、第1、第2の制御弁が正常の
ときには高い制御油圧を変速制限バルブに供給して閉弁
させ、マニュアルバルブと変速比制御バルブ及びレギュ
レータバルブとを遮断する。これにより変速比制御バル
ブは、第1の制御弁による制御油圧により変速比を制御
する。第1の制御弁は、変速比制御バルブのみを制御す
るために制御油圧の使用範囲が広くなり、変速比制御の
制御性が向上する。第3の制御弁は、第1、第2の何れ
かの制御弁の異常時に制御油圧を低くして変速制限バル
ブを開弁させ、マニュアルバルブが特定の位置即ち、L
位置又はR位置にあるときに当該マニュアルバルブから
所定圧の油圧を変速比制御バルブ及びレギュレータバル
ブに供給する。変速比制御バルブは、前記所定圧の油圧
が供給されると変速機を低速段に変速させる。これによ
り発進性・登坂性が確保される。レギュレータバルブ
は、前記所定圧の油圧が供給されるとライン圧を高くす
る。これにより変速機のベルトのスリップが防止され
る。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。尚、図4と同一部材には同一符号を付してあ
る。図5においてレギュレータバルブ15は、スプール
15pと15p’とを有し、スプール15p’は、スプ
ール15pと同径のランド15mと当該ランド15mよ
りも僅かに大径のランド15nとが一体に形成され、ラ
ンド15mは、ばね座とされている。スプール15pの
一端とばね座15gとの間にはスプリング15saが、
当該スプール15pの他端とスプール15p’のランド
15mとの間にはスプリング15sbが夫々縮設されて
いる。変速比制御バルブ16は、レギュレータバルブ1
5と同様にスプール16pと16p’とを有し、スプー
ル16p’は、スプール16pと同径のランド16mと
当該ランド16mよりも僅かに大径のランド16nとが
一体に形成され、ランド16mは、ばね座とされてい
る。スプール16pの一端とハウジングの端面との間に
はスプリング16saが、当該スプール16pの他端と
スプール16p’のランド16mとの間にはスプリング
16sbが夫々縮設されている。
【0014】レギュレータバルブ15のポート15b
は、油圧ポンプ5の吐出口に接続されると共に変速比制
御バルブ16のポート16bに接続されており、ポート
15xpは、油圧ポンプ5の吸込口に、ポート15c
は、ソレノイドバルブ17のポート17bに、ポート1
5dは、変速制限バルブ7のポート7aに接続されてい
る。変速比制御バルブ16のポート16aは、プライマ
リシリンダ1cに、ポート16bは、セカンダリシリン
ダ2cに、ポート16cは、ソレノイドバルブ8のポー
ト8bに、ポート16dは、変速制限バルブ7のポート
7aに夫々接続されている。
【0015】マニュールバルブ9のポート9bは、一方
向弁13を介して変速制限バルブ7のポート7bに接続
され、ポート9cは、後進ブレーキ12に接続されると
共に一方向弁14を介して変速制限バルブ7のポート7
bに接続されている。また、ポート9d、9eは前進ク
ラッチ11に接続されている。一方向弁13、14は、
マニュアルバルブ9のポート9b、9cから変速制限バ
ルブ7のポート7b方向にのみ油の流れを許容するよう
に接続されている。変速制限バルブ7のポート7cは、
ソレノイドバルブ18のポート18bに接続されてい
る。
【0016】ソレノイドバルブ8、17、18は、入力
側の各ポート8a、17a、18aにソレノイド供給圧
Pvが供給される。これらのソレノイドバルブ8、17
及び18は、前記電子制御装置により駆動される。ソレ
ノイドバルブ17は、ソレノイドバルブ8と同様にノー
マルクローズタイプのバルブで、デューティ制御され、
ポート17aからデューティ比に応じた制御圧Pvb
(≦Pv)を出力してレギュレータバルブ15のポート
15cに供給する。
【0017】ソレノイドバルブ18は、ノーマルクロー
ズタイプのオン−オフバルブで、制御圧Pvc(=P
v)を出力して変速制限バルブ7のポート7cに供給す
る。前記電子制御装置は、ソレノイドバルブ8、17、
及び当該電子制御装置自体が正常状態にあるときにはソ
レノイドバルブ18を付勢して開弁させ、ソレノイドバ
ルブ8、又はソレノイドバルブ17、又は当該電子制御
装置自体に異常が発生したときにはソレノイドバルブ1
8を消勢して閉弁させる。
【0018】レギュレータバルブ15は、油圧ポンプ5
から吐出される高圧の油圧を所定のライン圧PLに調圧
してセカンダリシリンダ2c及び変速比制御バルブ16
のポート16bに供給する。また、このライン圧PL
は、レギュレータバルブ15のポート15aにも供給さ
れる。マニュアルバルブ9は、図示のL位置、2位置の
ときにはポート9aと9d、9eとが連通され、D位置
のときにはポート9aと9dとが連通されてクラッチ供
給圧Pcが前進クラッチ11に供給され、N位置のとき
にはポート9aが他のポート9b〜9eと遮断され、R
位置のときにはポート9aと9cとが連通されて後進ブ
レーキ12にクラッチ供給圧Pcが供給され、P位置の
ときにはポート9aが閉塞される。
【0019】また、マニュアルバルブ9は、L位置のと
きにはポート9aと9bとが連通され、クラッチ供給圧
Pcが一方向弁13を通して変速制限バルブ7のポート
7bに供給され、R位置のときにはポート9cから一方
向弁14を通して変速制限バルブ7のポート7bにクラ
ッチ供給圧Pcが供給される。即ち、マニュアルバルブ
9がL位置又はR位置にあるときには変速制限バルブ7
のポート7bにクラッチ供給圧Pcが供給される。
【0020】以下に作用を説明する。ソレノイドバルブ
18は、ソレノイドバルブ8、又はソレノイドバルブ1
7、又は前記電子制御装置が正常状態にあるときには付
勢されて開弁されており、制御圧Pvc(=Pv)を出
力して変速制限バルブ7のポート7cに供給し、スプリ
ング7sのばね力に抗してスプール7pを図中左方に押
動し、図示のようにポート7aと7bとを遮断する。こ
れによりマニュアルバルブ9からレギュレータバルブ1
5及び変速比制御バルブ16へのクラッチ供給圧Pcの
供給が阻止される。ソレノイドバルブ8、17は、前記
電子制御装置によりデューティ制御され、制御圧Pv
a、Pvbを出力する。
【0021】レギュレータバルブ15は、ポート15a
に供給されるライン圧PLとスプリング15saのばね
圧と、制御圧Pvbとスプリング15sbのばね圧との
差圧に応じて所定のライン圧PLに調圧する。このライ
ン圧PLは、セカンダリシリンダ2cに供給され、セカ
ンダリプーリ2(図1)の溝幅Wsが狭くなる。変速比
制御バルブ16は、ポート16eに供給されるソレノイ
ド供給圧Pvとスプリング16saのばね圧と、制御圧
Pvaとスプリング16sbのばね圧との差圧に応じて
ポート16pが位置決め制御され、ソレノイドバルブ8
の制御圧Pvaが高いときには図示のように左方に押動
され、ポート16aがポート16bから遮断されると共
に排出ポート16xに連通される。これによりプライマ
リシリンダ1cの油がポート16xから排出され、プラ
イマリプーリ1の溝幅Wpが広くなり、変速比は、低速
段側(ロー側)に制御される。
【0022】ソレノイドバルブ8の制御圧Pvaが低く
なると変速比制御バルブ16のスプール16pが図中右
方に押動され、ポート16aが排出ポート16xと遮断
されると共にポート16bに徐々に連通され、プライマ
リシリンダ1cにもライン圧PLが供給される。プライ
マリシリンダ1cは、セカンダリシリンダ2cよりも受
圧面積が大きく(図1)、従って、プライマリシリンダ
1cの押圧力がセカンダリシリンダ2cの押圧力よりも
大きくなり、この結果、プライマリプーリ1の溝幅Wp
が狭く、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが広くなり、変
速比は、高速段側に制御される。
【0023】ソレノイドバルブ8の制御圧Pvaが更に
低くなると、スプリング16sがスプール16pを図中
更に右方に押動し、ポート16aと16bとが完全に連
通される。これにより図3に示すようにプライマリプー
リ1の溝幅Wpが最小、セカンダリプーリ2の溝幅Ws
が最大となり、変速比がオーバドライブ状態となる。ソ
レノイドバルブ8の制御圧Pvaは、変速比制御バルブ
16にのみ供給され、従って、当該制御圧Pvaの使用
可能な制御油圧範囲が広くなり、変速比制御バルブ16
の制御性が向上する。
【0024】さて、マニュアルバルブ9がD位置で走行
しているときに、ソレノイドバルブ8が異常例えば、断
線して閉弁したとする。前記電子制御装置は、ソレノイ
ドバルブ8の断線を検出するとソレノイドバルブ18を
消勢して閉弁させる。ソレノイドバルブ8が閉弁する
と、制御圧Pvaが0となり、これに伴い変速比制御バ
ルブ16のスプール16pが図中右方に押動され、ポー
ト16aがポート16bに連通され、変速比が高速段側
(オーバドライブ側)に制御される。これにより高速走
行中であってもエンジン過回転が防止される。
【0025】ソレノイドバルブ18が閉弁すると、制御
圧Pvcが0となり、変速制限バルブ7のスプール7p
がスプリング7sにより図中右方に押動され、図6のよ
うにポート7aと7bとが連通される。この状態におい
て、マニュアルバルブ9を前記D位置から例えば、L位
置に操作すると、クラッチ供給圧Pcがポート9bから
一方向弁13を通してポート7bに供給され、更にポー
ト7aを経てレギュレータバルブ15のポート15d及
び変速比制御バルブ16のポート16dに供給される。
【0026】レギュレータバルブ15は、ポート15d
にクラッチ供給圧Pcが供給されるとスプール15p’
が左方に押動され、これに伴いスプリング15sbが圧
縮されてばね圧が高くなり、ライン圧PLが高くなる。
また、変速比制御バルブ16は、クラッチ供給圧Pcが
供給されるとスプール16p’が左方に押動され、これ
に伴いスプリング16sbが圧縮されてばね圧が高くな
り、スプール16pが左方に押動され、ポート16aが
ポート16bから遮断されると共に排出ポート16xに
連通される。
【0027】この結果、プライマリシリンダ1cの油が
変速比制御バルブ16の排出ポート16xから排出さ
れ、プライマリプーリ1(図1)の溝幅Wpが最大とな
る。一方、セカンダリシリンダ2cには高いライン圧P
Lが供給され、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが最小と
なる。これにより変速比が低速段に制御される。マニュ
アルバルブ9がR位置に操作された場合も上述と同様に
変速比が低速段に制御される。
【0028】このようにマニュアルバルブ9がD位置で
走行している場合でもL位置に操作すると低速段の変速
比となり、従って、発進性・登坂性が確保される。同様
にマニュアルバルブ9をR位置にすることにより後進も
確保される。しかも、マニュアルバルブ9をL位置、又
はR位置に操作したときには前述したようにライン圧P
Lが高くなり、ベルト3(図1)のスリップが防止され
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、低
速段側への変速を可能にする変速制限バルブを専用の制
御弁により制御し、異常時に低速段側の変速比を選択し
たときにライン圧を高くする構成としたことにより、異
常時にはマニュアルバルブがD位置であれば、高速段側
に変速するために高速走行中でもエンジン過回転を防止
することができ、また、L位置にすると変速比が低速段
側となり、発進性・登坂性が確保され、R位置にすると
後進が確保される。しかも、L位置又はR位置に操作し
たときにはライン圧が高くなるためにベルトのスリップ
が防止され、変速機の耐久性の向上が図られる。また、
変速制限バルブを制御する油圧を専用の制御弁により供
給することにより、変速比制御バルブを制御する制御弁
の制御油圧の使用範囲が広くなり、これに伴い変速比制
御の制御性の向上が図られる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト式無段変速機の構成図である。
【図2】図1の変速機の低速段側(ロー側)の状態を示
す斜視図である。
【図3】図1の変速機の高速段側(オーバドライブ側)
の状態を示す斜視図である。
【図4】図1のベルト式無段変速機の従来の制御装置の
油圧回路図である。
【図5】本発明に係るベルト式無段変速機の制御装置の
一実施例を示す油圧回路図である。
【図6】図5の油圧回路の変速比制御バルブを制御する
ソレノイドバルブの異常時における状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 プライマリプーリ 1c プライマリシリンダ 2 セカンダリプーリ 2c セカンダリシリンダ 3 ベルト 4 油圧制御装置 5 油圧ポンプ 7 変速制限バルブ 9 マニュアルバルブ 13、14 一方向弁 15 レギュレータバルブ 16 変速比制御バルブ 8、17、18 ソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12,61/16 - 61/2 4,63/40 - 63/48 B60K 41/00 - 41/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸及び出力軸に設けられたプライマ
    リプーリ及びセカンダリプーリとの間にベルトを掛回
    し、油圧により各プーリの溝幅を相対的に変化させて変
    速させるベルト式無段変速機の前記各プーリの油圧を制
    御し、供給される制御油圧が高いときには前記変速機を
    低速段側に、低いときには高速段側に変速させる変速比
    制御バルブと、前記変速機に供給するライン圧を設定す
    るレギュレータバルブと、前記変速比制御バルブ及び前
    記レギュレータバルブに夫々車両の運転状態に応じた制
    御油圧を供給する第1及び第2の制御弁と、マニュアル
    バルブと前記変速比制御バルブ及びレギュレータバルブ
    との間に介在され、供給される制御油圧が低いときには
    開弁され前記マニュアルバルブが特定位置にあるときに
    当該マニュアルバルブから所定の油圧を前記変速比制御
    バルブ及びレギュレータバルブに供給して前記変速比制
    御バルブを低速段側に変速させ、前記レギュレータバル
    ブを高いライン圧に調圧させ、制御油圧が高いときには
    閉弁される変速制限バルブと、前記第1、第2の制御弁
    の正常時には前記変速制限バルブに高い制御油圧を供給
    して開弁させ、何れかが異常時には前記制御油圧を低く
    して前記変速制限バルブを閉弁させる第3の制御弁とを
    備えたことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装
    置。
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