JP2847774B2 - 溶融金属の精錬方法 - Google Patents

溶融金属の精錬方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、取鍋等の製錬用容器内において、溶融金属
の脱燐あるいは脱硫をより効率よく実施できる脱燐ある
いは脱硫方法に関するものである。
(従来の技術) 溶融金属の精錬に際し、脱りん、脱硫、脱ガスの速度
を向上させるための手段としては、大きく撹拌すること
が有効であるため、従来からガス撹拌やインペラー撹拌
等が採用されていた。
しかし、ガス撹拌において撹拌力を増強するにはガス
流量の増加や真空系の設置が必要である。また、ガス撹
拌は湯面の揺動が激しいため、フリーボードを高くする
必要があるが、フリーボードを高くしてもスプラッシュ
のための地金の付着が著しいなどの問題があり、必然的
に撹拌力の大きさに制限がある。
また、インペラー撹拌では、ガスの吹込みは不要であ
るが、耐火物製のインペラーを高温の溶融金属中に挿入
して高速で回転するため耐久性に問題があり、インペラ
ーの頻繁な交換が必要であった。そのため、比較的低温
(1300〜1500℃)の溶融金属では適用例があるものの、
1550℃以上の溶融金属では適用できない。
そこで、これらの問題を克服するための手段として電
磁撹拌を利用するものが提案されている。
その第1は、例えば特開昭58−34125号公報に開示さ
れているように、容器底部に移動磁界装置を設置すると
共に、該部分にガス体又はガスと精錬剤の混合物を供給
し、移動磁界の溶鉄流動力によってガス気泡を微細化し
て分散させることによる精錬(脱ガス、脱介在物、脱
硫、脱りん)効果を狙ったものである。
また第2は、特開昭53−102212号公報、同62−127417
号公報、同62−235416号公報、同62−238321号公報、同
62−287011号公報、同63−45316号公報等に開示されて
いるように、容器外周に回転磁界装置を設置し、容器内
の溶融金属を回転させて撹拌混合を行うものである。
この撹拌方法では溶融金属は剛体運動をしており、介
在物の凝集等については良好である。また、スラグメタ
ルの混合を促進する場合は、邪魔板や邪魔棒を溶融金属
内に設置してスラグの巻込みを強制的に引き起こさせる
ことにより極めて良好な反応速度が得られる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記した電磁撹拌を利用するものは次
のような問題がある。
容器底部に移動磁界を印加する方法 一般に工業的に用いられる容器は、溶融金属が非常に
高温であるという理由から、鉄製容器の内側に耐火煉瓦
を張った状態で用いられる。特に容器の底部は、溶融金
属の流出を防ぐ必要があるために厚みを大きく(通常30
cm以上)とり、しかも鉄皮があるために移動磁界の磁束
を容器内の溶融金属まで、到達させるためには移動磁界
の周波数を1〜5Hzと小さくする必要がある。移動磁界
の電磁力によって撹拌される溶融金属と流速は、移動磁
界の周波数と磁極の極間距離に比例するため、前記した
ように周波数を低下させた場合、磁束の移動と溶融金属
の移動との間のすべりを考慮すると、溶融金属の流速を
0.8m/sec以上とすることは極めて困難である。
また、容器底部に移動磁界を印加する場合、電磁力に
よる回転運動が容器間の溶融金属の上部に伝達するまで
の時間が著しく長くなり、処理時間の延長につながる。
更に、容器底部へ移動磁界を設ける場合は、磁界の印
加面積及び印加半径が大きくとれないため回転力のトル
クが十分に得られないという問題がある。
容器外周に回転磁界印加装置を設置する方法 この方法によってスラグメタルの撹拌を促進し、溶融
金属の脱硫・脱りんを高効率に行うためには、先に挙げ
た一連の発明から判るように邪魔板・邪魔棒が必要であ
り、これらの邪魔部材は反応性の高い脱硫又は脱りんフ
ラックスと激しく衝突するために著しく高い溶損速度を
示す。
また、容器の内壁耐火物も高速で移動するフラックス
と長時間接触するため、非常に速く溶損し、取鍋補修時
間の増加や、取鍋の保有数増加などの問題が生じる。
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになさ
れたものであり、従来にない強撹拌力を有効に溶融金属
に印加することにより、溶融金属の脱燐あるいは脱硫を
短時間に行なえる方法を提供することを目的としてい
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、先ず溶融金属に流速立上がり時間t0を調
査すべく、取鍋内に回転磁界を印加後の溶融金属表面の
流速が定常値になるまでの立上がり時間t0を測定したと
ころ、底部へ電磁力を印加した場合は、外周へ印加した
場合よりも10倍以上の時間がかかり、処理時間の点から
不適当であることがわかった。
これは、底部への電磁力印加が溶融金属のごく一部に
しか作用しないため、底部の回転力が上部へ伝達するの
に時間がかかるためである。
次に溶融金属の脱硫速度を調査すべく、回転磁界印加
中の取鍋内溶融金属の流速が定常になった後に、上方か
ら脱硫フラックス10kg/TON(80%CaO,20%CaF2)を投入
し、脱硫速度を測定した。
脱硫速度は、底部へ電磁力を印加する方法が邪魔板な
しで外周へ電磁力を印加する方法の20倍、邪魔板ありで
外周へ電磁力を印加する方法の3倍の値を得た。邪魔板
ありの場合の外周への電磁力印加は脱硫速度が大きくな
ると下部への電磁力印加の方が優れているという結果が
得られた。これは下部へ電磁力を印加した場合には、第
4図に示すようにスラグが取鍋の中央に集められ、さら
に中心に集中した渦によって溶融金属中の全体へ分散し
ているためと考えられる。
これに対し、外周への電磁力印加は邪魔板6をつけて
スラグを分散させても、溶融金属の流れが剛体運動であ
るため、第5図に示すように分散したスラグな溶融金属
の上部に分散しないため脱硫速度が劣ったと考えられ
る。
本発明は上記した調査の結果得られた知見に基づいて
なされたものであり、その第1は、精錬用容器の溶融金
属に容器の外側面から高さ方向に分割された同一方向の
回転磁界を印加し、溶融金属を撹拌しながら精錬する方
法において、処理初期には電磁力又は磁界移動速度を高
さ位置によらず同一とし、その後、下方の電磁力又は磁
界移動速度を上方よりも大きくすると同時に溶融金属に
CaOを含有する精錬剤を添加することを要旨とするもの
である。
また第2の本発明は、前記第1の本発明方法におい
て、溶融金属の全体又は一部を減圧状態となすことを要
旨とするものである。
更に第3の本発明は前記第1又は第2の本発明方法に
おいて、電磁撹拌に加えてガス撹拌を併用することを要
旨とするものである。
本発明において容器の外周に設けた電磁力印加装置に
よって印加する電磁力を上部側より下部側を大きくする
のは、溶融金属の流速を定常値に立上げるためには、上
下方向全体に撹拌する必要があり溶融金属製錬の場合に
は、下部の回転速度を上部よりはやくする必要があるた
めである。
(実 施 例) 以下本発明方法を添付図面に示す実施例に基づいて説
明する。
その1) 第1図は取鍋1の外周部に、その上下方向に3分割し
た回転移動磁界印加装置(以下[印加装置」と略す)21
〜23を設置した例を示したものであり、初期には3つの
印加装置21〜23の磁界を同一速度、同一電力で取鍋1内
の溶融金属に印加させた。
そして、その後印加装置21の電力を初期の1/2、印加
装置22の電力を初期のまま、印加装置23の電力を初期の
2倍としたところ、取鍋1内の湯面形状は、第2図
(イ)に示す初期の状態から同図(ロ)に示す如くにな
った。
この状態下において下記の条件で脱硫処理をしたとこ
ろ第3図に示すように底部から撹拌した時の2倍、外周
から同一電力で撹拌したときの4倍の脱硫速度を得た。
〔脱硫条件〕
取鍋:250TON 電磁場電磁力:200kw×3(初期) 溶鋼温度:1620℃ フラックス:80%CaO,20%CaF2 10kg/TON (発明の効果) 以上説明したように本発明方法により、溶融金属の脱
りん、脱硫の処理効率を著しく高めることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に使用する回転移動磁界印加装置の
設置位置説明図で、(イ)は平面図、(ロ)は正面図、
第2図は処理中の湯面形状の説明図で、(イ)は初期、
(ロ)の製錬中、第3図は処理中の硫黄濃度の移動を示
す図、第4図は底部に電磁力を印加させたときのスラグ
の分散挙動を示す図、第5図は外周部に電磁力を印加さ
せたときの第4図と同様の図である。 1は取鍋、21〜23は回転移動磁界印加装置、3はチェン
バー、4は溶鋼、5はランス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 7/04 C21C 7/064 C21C 7/10 C22B 9/00 F27D 23/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精錬用容器内の溶融金属に容器の外側面か
    ら高さ方向に分割された同一方向の回転磁界を印加し、
    溶融金属を撹拌しながら精錬する方法において、処理初
    期には電磁力又は磁界移動速度を高さ位置によらず同一
    とし、その後、下方の電磁力又は磁界移動速度を上方よ
    りも大きくすると同時に溶融金属にCaOを含有する精錬
    剤を添加することを特徴とする溶融金属の脱硫あるいは
    脱燐方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の脱硫あるいは脱燐方法にお
    いて、溶融金属の全体又は一部を減圧状態となすことを
    特徴とする溶融金属の脱硫あるいは脱燐方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の脱硫あるいは脱燐方
    法において、電磁撹拌に加えてガス撹拌を併用すること
    を特徴とする溶融金属の脱硫あるいは脱燐方法。
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