JP2847602B2 - プリント基板用電気コネクタ - Google Patents

プリント基板用電気コネクタ

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JP2847602B2
JP2847602B2 JP4337101A JP33710192A JP2847602B2 JP 2847602 B2 JP2847602 B2 JP 2847602B2 JP 4337101 A JP4337101 A JP 4337101A JP 33710192 A JP33710192 A JP 33710192A JP 2847602 B2 JP2847602 B2 JP 2847602B2
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博之 諏訪
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Hirose Electric Co Ltd
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Hirose Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下端部に所定のピッチ
で配列された接点を有するようなプリント基板をゼロ挿
抜力にて挿抜しうるようなプリント基板用電気コネクタ
に関するものであり、特に、絶縁ハウジングのコンタク
トを配列した長溝へ斜め前方向からプリント基板の下端
部を挿入後、直立位置の方へ所定角度だけプリント基板
を回転することによりプリント基板の結合を完了しうる
ような型のゼロ挿抜力プリント基板用電気コネクタに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような“挿入力ゼロ”と呼ば
れる電気コネクタの一例としては、米国特許第4575
172号明細書(特開昭60−230378号公報)に
開示されたようなものがあった。この従来の電気コネク
タは、プリント基板の下端部を受け入れる長溝を有した
絶縁ハウジングを備えている。この絶縁ハウジングに
は、その長溝の長手方向にそって所定のピッチで複数の
コンタクトが配設されている。これらコンタクトは、ば
ね性があり且つ導電性のあるシート材料からほぼC字形
またはU字形に打ち抜きによって一体的に形成されたも
のである。
【0003】そして、これらコンタクトは、絶縁ハウジ
ングの長溝の前後からそれらの接触部を突出させるよう
にして、絶縁ハウジングに配設固定され、それら接触部
の高さ位置は、プリント基板を斜め前方向から絶縁ハウ
ジングの長溝へ挿入するとき、そのプリント基板の下端
部の前面および後面に配列された接点がそれら接触部に
実質的に接触しないが、挿入後そのプリント基板を直立
位置へと回転させて、プリント基板の結合を完了させる
ときには、それら接触部が各対応する接点に対してある
圧力をもって接触しうる程度の距離だけずらされてい
る。
【0004】また、このような“挿入力ゼロ”と呼ばれ
る電気コネクタの別の従来例としては、米国特許第49
60386号明細書に開示されたような電気コネクタも
ある。この従来の電気コネクタも、プリント基板の下端
部を受け入れる長溝を有した絶縁ハウジングを備えてい
る。この絶縁ハウジングには、その長溝の長手方向にそ
って所定のピッチで複数のコンタクトが配設されてい
る。これらコンタクトは、ばね性があり且つ導電性のあ
るシート材料から打ち抜きによって形成されたものであ
る。
【0005】しかし、この従来の電気コネクタのコンタ
クトは、前述の従来の電気コネクタにおけるコンタクト
と違って、長溝の前後に配置されるコンタクトは、それ
ぞれ独立のものとして形成されている。そして、長溝の
前にそって配列されるコンタクトと、長溝の後にそって
配列されるコンタクトとは、2分の1ピッチ分だけずれ
た位置に配置されている。これに対応して、この電気コ
ネクタに結合させるプリント基板の下端部の前面および
後面にそって所定ピッチにて配列された接点の位置も、
2分の1ピッチ分だけずらされている。
【0006】そして、これらコンタクトは、絶縁ハウジ
ングの長溝の前後からそれらの接触部を突出させるよう
にして、絶縁ハウジングに配設固定され、それら接触部
の高さ位置は、プリント基板を斜め前方向から絶縁ハウ
ジングの長溝へ挿入するとき、そのプリント基板の下端
部の前面および後面に配列された接点がそれら接触部に
実質的に接触しないが、挿入後そのプリント基板を直立
位置へと回転させて、プリント基板の結合を完了させる
ときには、それら接触部が各対応する接点に対してある
圧力をもって接触しうる程度の距離だけずらされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した米国特許第4
575172号明細書に開示されたような型の電気コネ
クタにおいては、長溝の前後にあって対向する接触部
が、シート材料から打ち抜きによって一体的に形成され
た1つのC字形またはU字形のコンタクトの部分である
ので、それらの高さ位置を前後においてそれほど大きく
ずらすことはできない。このために、絶縁ハウジングの
長溝へ斜め前方向からプリント基板の下端部を挿入する
ときの角度がどうしても大きく、例えば、30度以上と
ならざるを得なかった。したがって、プリント基板の電
気コネクタへの結合を完了させるために、プリント基板
を回転させなければならない回転角度も、大きく、例え
ば、30度以上となってしまっていた。
【0008】このように、プリント基板の回転角が大き
いと、プリント基板の挿抜時に他のコネクタまたは装着
プリント基板に干渉する恐れが大きいので、コネクタの
実装ピッチに制約が課され、コネクタの高密度実装にあ
まり適したものとはいえない。
【0009】また、この従来の電気コネクタにおいて使
用されているC字形またはU字形のコンタクトでは、そ
れらの接触部が塑性変形を受けずに変位できる範囲が制
限されてしまうので、小型にまとめようとしてコンタク
トをできるだけ小さくしようとする場合には、プリント
基板の接点に対する十分な接触力が得られ難いものとな
ってしまう。このことはまた、結合しようとするプリン
ト基板に反り等が発生した場合に対して、これを許容し
難いものであるとも言える。
【0010】さらにまた、C字形またはU字形のコンタ
クトの2つの接触部は、プリント基板の下端部の前面お
よび後面に対向して設けられた接点に対してそれぞれ接
触するものであるが、それら接触部は、同一のコンタク
トのものであるため、それら前面の接点と後面の接点と
を別々の信号端子として使用することはできない。した
がって、結合すべきプリント基板の両面に接点を対向さ
せるようにして配列したとしても、信号端子としての配
列を高密度化したことにはならない。これでは、近年の
信号端子の高密度化には適していない。
【0011】前述の米国特許第4960386号明細書
に開示されたような従来の電気コネクタは、絶縁ハウジ
ングの長溝の前後に配置するコンタクトを独立したもの
としているので、長溝の前後にあって対向する接触部の
高さ位置を必要に応じてある程度大きくずらすことが容
易となるから、絶縁ハウジングの長溝へ斜め前方向から
プリント基板の下端部を挿入するときの角度をできるだ
け小さく、例えば、30度以下とすることは比較的に容
易となり、したがって、プリント基板の電気コネクタへ
の結合を完了させるために、プリント基板を回転させな
ければならない回転角度も、小さく、例えば、30度以
下とすることも比較的に容易となった点においては、前
述の米国特許第4575172号明細書に開示されたよ
うな型の電気コネクタに比べて改良されていると言え
る。
【0012】しかしながら、この米国特許第49603
86号明細書の電気コネクタでは、長溝の前後に配列さ
れるコンタクトの接触部は、互いに2分の1ピッチ分だ
けずらされており、したがって、結合すべきプリント基
板の下端部の前面および後面に配列する接点も互いに2
分の1ピッチ分だけずらさねばならず、接点密度的に制
約を受けるものである。その上、このように、プリント
基板の下端部の前面に設けた接点と後面に設けた接点と
が互いに対向しておらず、2分の1ピッチ分だけずれて
おり、これら互いにずれた位置にある前後の接点に対し
て前後からコンタクトの接触部が押圧接触するのでは、
プリント基板に対して捩じれ方向の歪みが結合時に常時
与えられることになり、問題である。
【0013】また、この種の従来の電気コネクタでは、
プリント基板の挿抜時においてプリント基板を絶縁ハウ
ジングに対して回転させるときに、プリント基板の下端
部の端面が絶縁ハウジングの溝内の底面に接触した状態
でこれが行われる構造とされており、これも問題であっ
た。何故ならば、プリント基板の下端部の端面近くに
は、接点が配列されており、絶縁ハウジングの溝内の底
面とプリント基板の下端部の端面との接触によって生ず
るカス等がそれら接点に付着してしまい、接触不良の原
因となったりするからである。
【0014】本発明の目的は、前述したような従来技術
の問題点を解消しうるようなプリント基板用電気コネク
タを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下端部
の前面および後面にそって所定のピッチにて複数個の接
点を配列し且つ前面の接点と後面の接点とは互いに対向
する位置にあるようなプリント基板を、ゼロ挿抜力にて
挿抜しうるようにしたプリント基板用電気コネクタにお
いて、前記プリント基板の下端部を斜め前方向から受け
入れうる長溝を有し且つ該長溝を挟んで前後にそって前
記所定のピッチに等しいピッチにて、しかもその前後で
互いに対向した位置に配列された複数のコンタクト配設
穴を有した絶縁ハウジングと、前記複数のコンタクト配
設穴のうち前記長溝の前に配列されたコンタクト配設穴
の各々に配設され前記長溝に挿入された前記プリント基
板の下端部の前面の対応する接点によって接触されるよ
うに前記長溝内に露出する接触部を有した第1のばねコ
ンタクトと、前記複数のコンタクト配設穴のうち前記長
溝の後に配列されたコンタクト配設穴の各々に配設され
前記長溝に挿入された前記プリント基板の下端部の後面
の対応する接点によって接触されるように前記長溝内に
露出する接触部を有した第2のばねコンタクトとを備
え、前記第1のばねコンタクトと前記第2のばねコンタ
クトとは、互いに独立なものとして形成し、前記長溝内
における前記第1のばねコンタクトの前記接触部の高さ
位置と前記長溝内における前記第2のばねコンタクトの
前記接触部の高さ位置とは、前記プリント基板の下端部
を前記長溝へ斜め前方向から挿入するときには、その下
端部の前面および後面の接点がそれらの接触部に実質的
に接触しないが、前記プリント基板の下端部を前記長溝
へ挿入後、そのプリント基板を、その下端部を中心とし
て、その斜め前方向の位置から直立位置の方へと所定角
度だけ回転させたときには、その下端部の前面および後
面の接点がそれらの接触部によって十分な接触力をもっ
て接触されるように、所定距離だけずらされ、前記絶縁
ハウジングの前記長溝内には、該長溝の底面より所定の
高さ位置に回転基準となる突起が設けられ、前記プリン
ト基板の下端部には、前記突起と対応する位置にあって
該突起と衝合してその下端部の下面が前記長溝の底面と
接触しないようにする衝合面が形成され、前記プリント
基板の前記所定角度の回転は、前記突起と前記衝合面と
の衝合部を中心として行われるようにしている。
【0016】
【実施例】次に、添付図面に基づいて、本発明の実施例
について本発明をより詳細に説明する。
【0017】添付図面の図1は、本発明の一実施例とし
てのプリント基板用電気コネクタとこれに対して結合さ
れるプリント基板とを対峙させて示す概略斜視図であ
る。図1に示すように、この実施例のプリント基板用電
気コネクタ100は、例えば、プラスチックのような絶
縁材料にて一体的に成形された絶縁ハウジング110を
備えている。絶縁ハウジング110は、長溝112を有
した基部111と、この基部111の両側から直立して
形成された、断面ほぼコの字状の側部壁114と、基部
111から直立して各側部壁114のコの字断面の中央
にそって延びるように形成された弾性ロック片117と
を有している。
【0018】各側部壁114の内側壁115の前面の上
端には、後述するような作用を果たすための止め突起1
16が形成されており、各弾性ロック片117の上端の
内面には、後述するような作用を果たす止め突起118
が形成されている。また、長溝112の内側の両端に
は、後述するような作用を果たすための突起119が形
成されており、長溝112の内壁には、ばねコンタクト
の接触部を露出させるための接触部配列隔室を定めるた
めの隔壁113が、所定の間隔をおいて形成されてい
る。
【0019】一方、このようなプリント基板用電気コネ
クタ100に対して結合されるプリント基板200は、
その下端部の前面および後面にそって所定のピッチにて
多数の接点201が配列されており、前面に配列された
接点201と後面に配列された接点201(図1には現
れていない)とは、基板を挟んで互いに対向した位置に
ある。下端部の両側には、切欠き202が形成されてい
て、それぞれ後述するような作用を果たす衝合面203
を与えている。さらにまた、プリント基板200の両側
縁には、後述するような作用を果たす係止凹部204が
形成されている。
【0020】次に、このような構造を有するプリント基
板用電気コネクタ100に対してプリント基板200を
挿抜するための動作について、図2および図3を参照し
て概略説明する。先ず、プリント基板200を結合させ
る場合について説明する。図2に示すように、プリント
基板200の下端部をプリント基板用電気コネクタ10
0の絶縁ハウジング110の長溝112内へ斜め前方向
から挿入し、プリント基板200の下端部の両端の衝合
面203が長溝112内の両側に設けられた突起119
と衝合するようにする。このとき、衝合面203が突起
119に衝合した状態において、プリント基板200の
下端部の下面が長溝112内の底面に接触しないよう
に、各部分の寸法が設計されている。
【0021】それから、衝合面203と突起119との
衝合部を回転中心として、プリント基板200を絶縁ハ
ウジング110の側部壁114の内側壁115の前面の
方へと、すなわち、直立位置の方へと回転させる。する
と、先ず、プリント基板200の両側縁が弾性ロック片
117の上端の内側に設けられた止め突起118に当た
るようになる。すると、各弾性ロック片117は、その
弾性により外側に偏移して、プリント基板200の両側
縁がその止め突起118を乗り越えうるようにする。プ
リント基板200の両側縁が止め突起118を乗り越え
ると、プリント基板200の両側縁の係止凹部204
が、絶縁ハウジング110の側部壁114の内側壁11
5の前面の上部に設けられた止め突起116に係合す
る。これと同時に、各弾性ロック片117は、それ自身
の弾性により元の直立位置へと戻り、止め突起118が
プリント基板200の両側縁の前面を押さえるようにす
る。図3は、このような状態を示している。
【0022】図3は、プリント基板200のプリント基
板用電気コネクタ100に対する結合が完了した状態を
示しており、この結合完了状態においては、プリント基
板200は、内側壁115の前面と止め突起118との
間で挟持された形でその直立状態を保持され、プリント
基板200の上方向への抜けは、内側壁115の前面の
止め突起116とプリント基板200の係止凹部204
との係合によって防止され、ロック状態とされている。
そして、プリント基板200の下端部の両面に配列され
た各接点201は、絶縁ハウジング100の長溝112
を挟んで前後にそって配列された各対応するばねコンタ
クトと接触した状態にあるのであるが、この点について
は後で詳細に説明する。
【0023】図3に示した結合完了状態から、プリント
基板200を外すには、絶縁ハウジング110の両側の
弾性ロック片117を手で外側へと偏移させて、止め突
起118がプリント基板200の両側縁から外れるよう
にすればよい。すると、プリント基板200は、絶縁ハ
ウジング110の長溝112にそって配列されたばねコ
ンタクトのばね力によって、斜め前方へと倒され、後
は、プリント基板200を手でもって長溝112から抜
くようにすればよい。
【0024】図4は、図1から図3を参照して概略説明
したようなプリント基板用電気コネクタ100の細部を
より正確に示す正面図であり、図5は、その側面図であ
る。図4および図5によく示されているように、絶縁ハ
ウジング110には、このプリント基板用電気コネクタ
100をプリント基板上に搭載する場合の位置決め支柱
120やピン121が設けられている。
【0025】次に、本発明によって絶縁ハウジング11
0の長溝112の前後にそって配列されるばねコンタク
トの詳細について、特に、図6を参照して説明する。図
6は、プリント基板用電気コネクタ100の長溝112
の部分の拡大横断面図に、説明のための符号を記入した
ものである。
【0026】図6に示されるように、絶縁ハウジング1
10の基部111には、前面壁111Aと中央壁111
Bとの間に、プリント基板200の下端部の前面の接点
201の配列ピッチと等しいピッチにて、複数のコンタ
クト配設穴130が形成されており、これら各コンタク
ト配設穴130は、下端が開放しているだけでなく、上
端にも開口130Aを有している。同様に、絶縁ハウジ
ング110の基部111には、後面壁111Cと中央壁
111Bとの間に、プリント基板200の下端部の後面
の接点201の配列ピッチと等しいピッチにて、複数の
コンタクト配設穴140が形成されており、これら各コ
ンタクト配設穴140は、下端が開放しているだけでな
く、上端にも開口140Aを有している。
【0027】コンタクト配設穴130には、第1のばね
コンタクト150が配設され、コンタクト配設穴140
には、第2のばねコンタクト160が配設される。第1
のばねコンタクト150は、ばね性があり導電性がある
シート材料から打ち抜き、折り曲げ加工によって一体的
に形成されたものである。第2のばねコンタクト160
は、第1のばねコンタクト150とは独立したものとし
て形成され、同様に、ばね性があり導電性があるシート
材料から打ち抜き、折り曲げ加工によって一体的に形成
されたものである。
【0028】第1のばねコンタクト150は、全体とし
て、図6に示すような形状に折り曲げ加工されたもの
で、接続固定部151と、弾性アーム部152と、接触
部153と、係止部154とを有している。また、第2
のばねコンタクト160は、全体として、図6に示すよ
うな形状に折り曲げ加工されたもので、接続固定部16
1と、弾性アーム部162と、接触部163と、係止部
164とを有している。
【0029】第1のばねコンタクト150は、その接続
固定部151を、絶縁ハウジング110の基部111の
前面壁111Aの下端内壁に取り付け固定し、係止部1
54がコンタクト配設穴130の内側上端壁111Dに
係合し、接触部153が長溝112の前面内に露出する
ようにして、各コンタクト配設穴130内に配設されて
いる。このとき、係止部154と内側上端壁111Dと
の係合により、弾性アーム部152がプリロード、すな
わち、初期変位があたえられるように、各部分の寸法を
設定しておくとよい。
【0030】同様に、第2のばねコンタクト160は、
その接続固定部161を、絶縁ハウジング110の基部
111の後面壁111Cの下端内壁に取り付け固定し、
係止部164がコンタクト配設穴140の内側上端壁1
11Eに係合し、接触部163が長溝112の後面内に
露出するようにして、各コンタクト配設穴140内に配
設されている。このとき、係止部164と内側上端壁1
11Eとの係合により、弾性アーム部162がプリロー
ド、すなわち、初期変位があたえられるように、各部分
の寸法を設定しておくとよい。
【0031】次に、本発明において重要な各部の寸法関
係について詳述する。この実施例では、前述したような
プリント基板の回転基準となる突起119の上面を中心
として、第1のばねコンタクト150の接触部153の
高位置と、第2のばねコンタクト163の接触部163
の高位置とは、寸法αだけずれるようにされている。す
なわち、第1のばねコンタクト150の接触部153
は、基準回転中心よりα/2だけ下に位置し、第2のば
ねコンタクト160の接触部163は、基準回転中心よ
りα/2だけ上に位置している。
【0032】そして、第1のばねコンタクト150の接
触部153と第2のばねコンタクト160の接触部16
3との間の、プリント基板200の挿入方向と直交する
距離aは、結合するプリント基板200の厚み寸法より
も大きく設計されている。プリント基板200の長溝1
12への挿入方向は、絶縁ハウジング110の内側上端
壁111Dの傾斜角度によって決定されており、この実
施例では、20度である。
【0033】また、プリント基板の垂直位置での挿入溝
幅bは、基板公差の最大値よりも十分に大きく設計さ
れ、その寸法bと接触部間の水平距離cの差(d1+d
2)がコネクタの大きな余裕を生む。
【0034】一般に、従来のC形またはU形コンタクト
では、左右の接触部がスタンピング加工によって一体に
形成される上に接触部の信頼性(接圧の確保)という点
において十分なα寸法を確保できない。また、従来のコ
ネクタのいずれにおいても、プリント基板を小さな挿入
角度で受け入れるに十分なα寸法を確保できない。これ
に対し、本発明によれば、左右(前後)の接触部が独立
しているため、より小さな挿入角度でプリント基板を受
け入れ且つ十分な接圧を確保するに、十分なα寸法を確
保できる。
【0035】十分なα寸法は、より小さな水平距離c寸
法を実現する(回転角一定の場合)。また、十分なα寸
法は、より小さな挿入角度でプリント基板を受け入れる
ことを実現する。さらにまた、b−cの差d1、d2
は、各接触部の変位であり、設計によっては従来例の2
倍以上が実現可能である。大きな接触部の変位d1、d
2は、十分なα寸法と、そのほぼ中央に配された回転中
心(d1、d2共に最大の場合)とプリント基板の挿入
角度により決定し、確実な接触と挿入基板の厚み公差を
許容するのに効果がある。前述したように、第1のばね
コンタクトおよび第2のばねコンタクトを独立なものと
し、それぞれプリロードをかけた状態で配設しておく場
合には、最小の接触部の変位でも十分な接圧を確保でき
る。
【0036】このプリント基板用電気コネクタ100に
対してプリント基板200を結合させる動作について繰
り返し説明すると、このような寸法関係にある第1のば
ねコンタクト150と第2のばねコンタクト160とを
配設した絶縁ハウジング110の長溝112内へ、プリ
ント基板200の下端部を、斜め前方向から挿入し、衝
合面203が突起119の上面に衝合するようにする。
その挿入角度は、この実施例では、20度であり、すな
わち、プリント基板200の前面が絶縁ハウジング11
0の内側上端壁111Dの傾斜面に接するようにして挿
入すればよい。このとき、プリント基板200の下端部
は、第1のばねコンタクト150の接触部153と第2
のばねコンタクト160の接触部163との間にそれら
に実質的に接触することなく、挿入される。したがっ
て、その挿入力は、実質的にゼロである。
【0037】次に、衝合面203と突起119との衝合
部を回転中心として、プリント基板200を直立位置の
方へと回転させる。すると、第1のばねコンタクト15
0の接触部153は、ほぼ寸法d2だけ前方に変位させ
られた形でプリント基板200の下端部の前面の対応す
る接点201に押圧接触させられ、第2のばねコンタク
ト160の接触部163は、ほぼ寸法d1だけ後方に変
位させられた形でプリント基板200の下端部の後面の
対応する接点201に押圧接触させられる。そして、こ
のようなプリント基板200の回転動作中において、プ
リント基板200の下端部の下面が長溝112内の底面
部に接触することはないのである。
【0038】なお、前述の実施例では、回転基準を与え
る突起119は、長溝112内の両側に設けられたので
あるが、本発明は、これに限らず、これら突起は、長溝
内の任意の位置に設けられてよいものである。
【0039】
【発明の効果】本発明によるプリント基板用電気コネク
タは、前述したような構成を有するものであるので、次
のような作用効果の得られるものである。
【0040】第一に、左右(前後)の接触部を互いに独
立なものとしたので、α寸法を十分に大きくすることが
容易であるので、プリント基板の挿入角度を小さくで
き、しかも、確実な接触および接圧を確保することがで
きる。また、プリント基板の両面の接点を別々の信号端
子として接続することが可能となるので、従来の倍密の
高密度(両面接続)を実現できる。さらにまた、プリン
ト基板の反り等による影響を受け難い。
【0041】第二に、左右(前後)の接触部が互いに対
向する位置にあるので、狭ピッチ化の高密度実装に優位
である。また、プリント基板に余計な応力(捩じれ歪
み)を与えることがない。
【0042】第三に、プリント基板の下端部に衝合面を
設け、この衝合面と長溝に設けた突起との衝合部をプリ
ント基板の回転中心とすることにより、プリント基板の
回転動作中に、プリント基板の下端部の下面が長溝内の
底面等に接触しないようにすることもできるので、その
ような接触時に生ずるかもしれないカス等による接触不
良を生ずるようなことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのプリント基板用電気
コネクタとこれに対して結合されるプリント基板とを対
峙させて示す概略斜視図である。
【図2】図1のプリント基板用電気コネクタに対してプ
リント基板を挿入し始めた状態を示す概略斜視図であ
る。
【図3】図1のプリント基板用電気コネクタに対してプ
リント基板を結合完了した状態を示す概略斜視図であ
る。
【図4】図1に示したプリント基板用電気コネクタの細
部をより正確に示す正面図である。
【図5】図4のプリント基板用電気コネクタの側面図で
ある。
【図6】図4のプリント基板用電気コネクタの長溝の部
分の拡大横断面図に、説明のための符号を記入した図で
ある。
【符号の説明】
100 プリント基板用電気コネクタ 110 絶縁ハウジング 111 基部 112 長溝 115 内側壁 116 止め突起 117 弾性ロック片 118 止め突起 119 突起 130 コンタクト配設穴 140 コンタクト配設穴 150 第1のばねコンタクト 151 接続固定部 152 弾性アーム部 153 接触部 154 係止部 160 第2のばねコンタクト 161 接続固定部 162 弾性アーム部 163 接触部 164 係止部 200 プリント基板 201 接点 202 切欠き 203 衝合面 204 係止凹部
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 潤一 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地ファナック株式会社内 (72)発明者 諏訪 博之 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地ファナック株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−116476(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01R 23/00 - 23/68

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端部の前面および後面にそって所定の
    ピッチにて複数個の接点を配列し且つ前面の接点と後面
    の接点とは互いに対向する位置にあるようなプリント基
    板を、ゼロ挿抜力にて挿抜しうるようにしたプリント基
    板用電気コネクタにおいて、前記プリント基板の下端部
    を斜め前方向から受け入れうる長溝を有し且つ該長溝を
    挟んで前後にそって前記所定のピッチに等しいピッチに
    て、しかもその前後で互いに対向した位置に配列された
    複数のコンタクト配設穴を有した絶縁ハウジングと、前
    記複数のコンタクト配設穴のうち前記長溝の前に配列さ
    れたコンタクト配設穴の各々に配設され前記長溝に挿入
    された前記プリント基板の下端部の前面の対応する接点
    によって接触されるように前記長溝内に露出する接触部
    を有した第1のばねコンタクトと、前記複数のコンタク
    ト配設穴のうち前記長溝の後に配列されたコンタクト配
    設穴の各々に配設され前記長溝に挿入された前記プリン
    ト基板の下端部の後面の対応する接点によって接触され
    るように前記長溝内に露出する接触部を有した第2のば
    ねコンタクトとを備えており、前記第1のばねコンタク
    トと前記第2のばねコンタクトとは、互いに独立なもの
    として形成されており、前記長溝内における前記第1の
    ばねコンタクトの前記接触部の高さ位置と前記長溝内に
    おける前記第2のばねコンタクトの前記接触部の高さ位
    置とは、前記プリント基板の下端部を前記長溝へ斜め前
    方向から挿入するときには、その下端部の前面および後
    面の接点がそれらの接触部に実質的に接触しないが、前
    記プリント基板の下端部を前記長溝へ挿入後、そのプリ
    ント基板を、その下端部を中心として、その斜め前方向
    の位置から直立位置の方へと所定角度だけ回転させたと
    きには、その下端部の前面および後面の接点がそれらの
    接触部によって十分な接触力をもって接触されるよう
    に、所定距離だけずらされており、前記絶縁ハウジング
    の前記長溝内には、該長溝の底面より所定の高さ位置に
    回転基準となる突起が設けられており、前記プリント基
    板の下端部には、前記突起と対応する位置にあって該突
    起と衝合してその下端部の下面が前記長溝の底面と接触
    しないようにする衝合面が形成されており、前記プリン
    ト基板の前記所定角度の回転は、前記突起と前記衝合面
    との衝合部を中心として行われるようにしたことを特徴
    とするプリント基板用電気コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記突起は、前記長溝内の両側に設けら
    れており、前記衝合面は、前記プリント基板の下端部の
    両側に設けられた切欠きによって与えられている請求項
    1記載のプリント基板用電気コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記第1のばねコンタクトの接触部と前
    記第2のばねコンタクトの接触部とは、前記突起と前記
    衝合面との衝合部の上下に配置されている請求項1また
    は2記載のプリント基板用電気コネクタ。
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